グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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犬と野生動物の関係:オポとキツネの不思議な風景

夜中から降り出した雨のため、草履消失事件の容疑動物の再現を見る張り込みは空振りに終わりました。
容疑動物としてキツネが浮上した経過については、昨日のブログをご覧ください。

キツネの話をすると「え?九州にキツネっているんですか?」という反応をよく受けます。
キツネといえば想像するのは北海道の大地。暖かな九州にキツネが生息しているということを知る方はいても、実際にキツネを目にしたことがある方は少ないのではないでしょうか?ここ七山でも唐津地区に近い地域の方にお尋ねしたところ、同じように「七山にキツネっておるとかいな」という答えでした。

わたしがはじめてキツネを見かけたのは、七山の樫原湿原(かしばるしつげん)を夜遅くに七山へ向かって車を運転していたときです。雪が地面に残るような季節でした。車をゆっくりと走らせると追いつかないのがわかっているのか、明らかにゆるやかなスキップという足取りで前進を続けたかと思うと、突然止まって振り返り、そして見事に山中へ消え去っていくという風景でした。その歩行する背骨のまっすぐで揺れのない美しい動作にうっとりとしてしまいました。同じ場所で4回ほど遭遇したのです。

七山校のテリトリー内でキツネを見かけたのは1回だけです。わたしが気づいたのがその1回であったとしても、先方はなんども訪れていることは間違いありません。その1回は、オポがキツネを見送る風景となりました。

場所は戸口を出た先にある動物たちとの境界線の内側、オポのテリトリーの中です。季節は春から秋にかけてです。冬は戸口を閉めてしまうため、戸口のあく「ガチャ」という音に反応して動物たちが去っていきます。戸口をあけている季節は、音もなく庭に出るので動物たちが逃げ去る影を目撃ことができます。そして、このときある事情でいつもは持たない懐中電灯を手に持ってオポについで庭に出ました。

そのとき、車のある位置よりひとつ高めの段から山の境界線にかける坂を、音もなく動く動物の気配に気づきました。オポは少し鼻先をそちらに向けており、私は懐中電灯を当てました。そこにいたのがキツネだったのです。

オポは他の野生動物に対しても大体同じように接していましたが、キツネに対してもやはり同じように接していました。相手がテリトリー内から後退し茂みに入っていくのを見ているというのがオポの行動でした。その野生動物を見ている行動が見届けているというふうに感じられるのです。もちろん視覚だけではなく全身の感覚でそれを得ているということです。後退を確認すると藪の中でガサガサと逃げていく動物を追い立てたり吠えたりすることはありませんでした。さすがにキツネはガサガサと音を立てることもなく、影のように藪の中に消えていきました。

野生動物に対するこのオポの反応は、引越しした当初からではなかったと思いますが、わたしがオポと共に動物達に会うようになった山暮らし1年後には、ほぼこのような行動で安定を見せていました。オポ8歳のときです。
そういえば、オポの隣犬だった里山犬が動物を追いかけているのを見たことがありません。安全確認の必要な情報だったら臭いを追いにいくはずなのですが、山中でたくさん嗅いでいる臭いのうちのひとつだったのでしょう。わたしが得ていない山の情報を、オポという犬がたくさん持っていることに勇気づけられたものです。

樫原湿原にしかいないと思っていたキツネを庭で見かけたのはこの1回限りでした。そのキツネ(まだ容疑中)が七山校を再来。しかも草履を4足も持っていったという事件は犬という動物の結界の強さを思い知らさせる事件です。草履をくわえていく姿を目撃できれば、その行動の意図へのヒントが得られると思うのですが、今日も雨なのでまた待ちぼうけになりそうです。

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消えた草履事件:容疑動物浮上

数日前に「ぞうりがなくなったこと」についてブログで紹介しました。
草履紛失事件が始まった1回目の出来事です。
1回目と書いたのは、そのあと3足の草履がなくなったからです。消えた草履は合計4足になりました。

続いてなくなった3足ですが、3日連続して毎日1足ずつなくなったのです。
1足ずつというのは、テラスにおいてあったのが1足しかなかったからでしょう。

最初にブログで紹介したときに一番有力だった紛失の理由は、私がボケたのではないかということでした。
どこかに置き忘れたのではないか?どこかに持っていかなかったか?捨てたのではないか?部屋の中においていないか?車の中に置いていないか?
ちょうどクラスのある朝に1つ目の草履セットがなくなったことに気づいたので、相談した生徒さんたちから、可能性のあるあらゆる質問を受けました。まったく思い当るところがないのですが、覚えてますか?とくり返し聞かれると、自分の記憶にも自信がなくなってしまうという曖昧さを体験しました。
ところが、今回3足が連続してなくなったことが、明らかに私の置き忘れではないことを証明してくれました。

2番目になくなったブルーの草履は、前回同様になくなったことに気づいたのが朝です。ちょうど来られた生徒さんに「草履がまたなくなった。」旨を訴えました。
そして、この日に買ってきたばかりの鮮やかなピンクの草履をおいたままにしておいたのです。それが一晩あけて戻ってきたらなくなっていました。
それで、昨日また新しい黄色の草履をおいておきました。持って行く方向が知りたくて、すぐに切れる糸を巻きつけておきました。月明かりが明るくて庭がよく見えたので夜遅くまでがんばって見張ったのですが、張り込み中に眠たくねり3時間ほど寝てしまった間に黄色の草履もなくなっていました。糸は切れていましたが、糸の方向から考えて持ち去った方角がわかりました。これで動物が来る方向もわかったということです。同時に昨晩はテラスの机の下に熟した柿をおいておきましたが、それは手つかずでした。どうやら草履にしか関心がないようです。

ブログを見て「キツネだと思う!」という連絡をいただいたので、ネットでキツネ、草履と検索してみると、キツネがビニール製の草履を山積みにしている写真やビデオに写っていたといういくつかの情報を得ました。

今までの情報を整理すると「犯人はキツネではないか」という線が最も強いものになっています。相手がイヌ科動物となると、こちらの関心も高まってしまいます。
それで、現時点でいくつかの疑問を残していますので以下に整理しておきます。

・草履は1足だとふたつ。一度に1個しか持てないから往復する必要があるのに、なぜ1晩で2個を持っていくのか。(毎回チェックはできていないが、少なくともこの3日間は、1日で2個を持っていかれている)

・すぐ下の家の犬が夜8時とか9時くらいまで吠えていたが、草履のなくなった時間は吠えていないと思う。(情報不確定)

・一度は短いブーツも同じ場所に置いたままにしていたのに、草履しか持って行かなかったのは何故か。

・ピンクの草履がなくなった日には、犬2頭が来ておりキツネの来るルートの方や、テラスのすぐ前になんども排尿をしていた。犬が排尿をしたばかりの日なのに、警戒せずに草履を持っていったのは何故か。

・容疑動物を「キツネ」だとして、一体何のために使うのか。
(ネットでは子狐の遊び道具のためという説明があったが、イヌ科動物の行動として納得できない部分があるから)

以上が現在の疑問点です。

疑問のある中でも、実際起きていることをこのように仮定しています。
・容疑動物「キツネ」イヌ科、イヌ亜科、キツネ属 和名:キツネ
・単独
・持ち帰り場所 巣穴
・行動の理由 執着行動?

今日は作戦を変えてみます。作戦は、草履をとられないようにするためのものではありません。容疑動物を特定したいという気持ちから行っています。
なぜかというと、環境の中にどのような動物がいて、どのような行動をしているのか、そしてその行動の目的が何であるのかを知りたいというのが作戦の動機です。
動物の行動は日常のひとつであり「害」があると感じるものに対しては対応はしますが、その前に動物を特定しその理由も知りたいと思うのです。

昨晩はひっぱれば切れる絹糸にし、1足しか結んでいませんでした。
多少の衝撃であれば相手を警戒させず、室内にいる私にも情報が伝わりやすいと思ったからです。しかし、昨晩は、眠いのと寒いのに負けてしまい3時間で張り込みを断念、星野道夫さんの影にも近づけない有様となり、自分でも情けない限りです。

本日の作戦は長いビニール紐です。簡単には切れないので時間かせぎになるのと、噛み切るのか、持ち去るのを諦めるのか、警戒してくわえようとしないのかという情報を得たいと思います。
まずは動物の特定、できることなら直接見て確認したいです。
天気が快復してますので月明かりは期待できます。

dav

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ラジコのタイムフリーで月下虫音を聴いてみた

現代にはいろんな便利な機能があるらしく、
アナログでいろんなものが苦手なわたしも少しずつ「順応」を見せています。

便利な機能のうちに、先日ブログでも紹介したラジコのタイムフリーがあります。
聞き逃してしまった番組を1週間はあとで聴けるというものです。

自分でもできるのだろうかと操作したら案外簡単にできました。
わかりやすく作られているのですね。

11日にラジオ出演したときにお話した「犬の落ち着きについて」は
1週間はラジコで聴くことができます。

ブログを読んで「聞き逃した」という方は、ラジコからアクセスしてみてください。

ラジコはこちらです。
http://radiko.jp/

タイムフリーのボタンを押して、
番組に「月下虫音(げっかちゅうね)」といれて
10月11日 を指定します。

当人のわたしも聴いてみました。
反省することばかりですが、自分を知ることは犬を知ること以上に大切なことです。
わかりやすく表現できるように、今後も努力していきます。

明日のブログ記事では、さらに犬の落ち着きについての追記の記事をアップします。
ラジオの内容とあわせて勉強の素材にしてください。

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Posted in 日々のこと, お知らせ

ペットのための自然療法セミナー延期します!

「ペットのための自然療法セミナー」が延期になりました。
台風接近による悪天候による変更です。

福岡に接近中の台風で被害を受けられた方にお見舞い申し上げます。

セミナーの開催日程は以下のとおりに変更されました。

2016年10月2日(日曜日)
時間 13時~15時 受付12時30分
場所 福岡動物海洋専門学校
講師の先生や題目などには変更はありません。

受講を申し込みされた方には、延期についてのご連絡をメールもしくは電話で行っています。
各自、変更案内をご確認ください。


とても楽しみにしていたので延期は残念ですが、気を取り直して準備を続けていきます。

台風の被害が拡大しませんように。皆様も週末は大事をとってお過ごしください。




Posted in 日々のこと, お知らせ, ボランティア

犬好きの犬かまれ?:犬のことを知っていると思ってしまうと見えなくなることもある

30日のLOVE FM放送「月下虫音」を聴いてくださったみなさん。
ありがとうございました。

聴くつもりでラジオの前にいたのに、寝落ちしたみなさんとラジオを聴いてくださった方に
今日は、ラジオ放送の一部を復習したいと思います。(勉強に予習、復習は大切です!!)


いつも大田さんとのトークはテーマはなし、というのが原則というか、
テーマ決めても無理よね、という流れなので、なんとなくふたりの赴くままに向かっていきます。

今回は「犬好きのほうが犬が得意でない人よりも、犬のコトバを読み違えるのよね。」という私のふりに答えて
大田さんが「ここでは、犬好きの犬かまれっていってるんですよ。」ということではじまりました。
どうやら、犬が好きな人ほど犬に咬まれるという意味を短くしたようです。

これは事実です。

犬が好きな人ほど犬に咬まれています。
犬に咬まれる対象の一番は「飼い主」です。

「犬好き」の人と「犬に関心のない人」では、犬との距離感が違うんですね。

「犬好き」な人にはこんな特徴があります。(個体差ありです!!)
・犬を見るとキャー、カワイイー!と大きな声を出す。
・急いで犬の方に近づいてくる
・「触っていいですか?」という
・「写真撮らせてください」という
・手を出して犬に触ろうとする、もしくはさわる、抱き上げる
・多いかぶさるように手を出す
・しゃがみこみ「こっちにおいで」という
・じーっと見つめる
・とびつく犬をなでる

「犬が好き」という感情は「興奮行動」を引き起こすためでしょう。

人も動物です。
もちろん全てではないですが、単純な行動、いわゆる「あるある」というものは
ある程度分類して分けることができ、そして状態を知ることも可能なのです。

元にもどります。

興奮しているときには、相手がどのような状態か観察しないで近づいてしまいます。
自分の気持ちが優先してしまうので、こうなってしまうのですね。

自分が犬に近づいていくとき、犬の行動を観察してそのコトバを受け取ると、犬は安心します。
犬は行動が早いですが、見慣れてくるとよく見えるようになってきます。

犬に関心のない方は、犬を動物として接しています。
多くの人が「動物」に簡単には近づかないように、犬にも簡単には近づきません。

犬とすれ違うときにも、犬をよくみながら「咬まれないように」距離をとってすれ違っています。
あまりにも強い緊張感は犬に伝わってしまうため、よい関係を生みませんが、
お互いに距離、という物理的な長さを保てば、お互いに安心が生まれてきます。

犬に近づいたら「犬がとびついて喜んでいますよ。」という方。
飛びついているのを喜んでいると思うのは、どうしてでしょうか。

犬が犬にとびついたら、大変なことになります。
とびつくのは興奮している行動だからです。

人が興奮して近づくから、犬も興奮してとびつかなければいけない。


結局、「犬好きの入る落とし穴」はあるということです。
だれでもはまる可能性があるので、もし今はまっていても心配しないでください。

この落とし穴は結構浅いので、誰でも自力で出ることができます。

出方がわからない!方は、チャリティ犬語セミナーに出席してください。

番組のあとにも、またたくさんの申込みをいただきました。
みなさん忙しいのでゆっくりと決めていただきたいのですが、残席を気にされている方も多いようです。
今のところ、残席はまだ20くらいあります。
お仕事の調整も無理のない程度で、じっくり検討してご連絡ください!


昨日はブログお休みしてしまい、すみません。
毎日更新+ずる休みアリのブログ更新ですが、今後もゆるりとお付き合いください。

ルーク1


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ラジオ「月下虫音(げっかちゅうね)」に出ます。

本日、LOVE FM 放送の「月下虫音(げっかちゅうね)」に出演します。
先々月くらいから月に1回くらい、お話にいってます。

今回は急に決まったのでお知らせが遅くなりました。
大田こぞうさんとコラボレーションして行う、チャリティ犬語セミナーの打ち合わせで
ものすごくやり取りの行き来が多くなったのですが、大田さんに先日
「先生、今月ラジオ来てないですよね。」
ということになり、今日チラシを持参がてらうかがうことになったのです。

福岡の事務所からは歩いていけるくらい近い天神ですが、普段は立ち寄ることがないため
ものすごく遠くに感じますね。

ラジオに出る日は天神に行く日でもあります。


ラジオに出るというと、「何を話すんですか?」と尋ねられます。

でも、はなしてしまったら楽しみが半減しますよね。

ということで、今日の話しは本当に極秘にしておきます。
でも犬たちが話していることを知りたい!と思う人は、ぜひ聴いてください。

今日の午後10時~LOVE FM 76.1 です。

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チャリティ犬語セミナー<チラシできあがりました>

チャリティ犬語セミナー(10月23日日曜日、西南学院大学コミュニティーセンターで開催)のチラシができあがりました。

ハガキチラシ犬語
月下虫音の大田こぞうさんがデザインしたハガキタイプのチラシです。
切手部分には、グッドボーイハートの犬の横顔マークもいれてもらいました。

ハガキになっているので、お友達に声をかけたい人にも使っていただけます。
もちろん、チラシなのでタダで手に入ります。

今日からチラシを設置していただけそうなお店や病院を回りはじめました。
チラシ配りは体力を使いますが、新しい出会いをいただける機会でもあるし
懐かしく再会を果たせる喜びをいただける機会でもあり、どちらにしても
みなさんのご好意には、ありがたいばかりです。

来週の半ばには、天神のLOVE FMの棚にも設置していただけそうです。
設置後は大田こぞうさんからアナウンスがあると思います。こちらもお楽しみに。

それで、どのようなセミナーかということですが
一部は犬のコミュニケーションのセミナーです。犬の行動から学ぶ犬のコミュニケーション。
犬の行動学を学ぶステップを用いて、みなさんといっしょに考えたり予測したりします。
行動学といっても決して難しいセミナーではありません。

犬を理解したいという姿勢さえあれば大丈夫です。
犬好きでなくても構いません。むしろ大歓迎です。
犬と一定の距離のある方のほうが、犬のコミュニケーションを読めたりするのが
とても面白いのです。

二部では大田さんと、里山と犬、土着の犬、について、大幅に道をそれることを
覚悟の対談式セミナーです。

質疑応答コーナーもあります。感想を述べていただくだけでもOKのコーナーです。

グッドボーイハートは、「犬・人・自然」をテーマに活動しているドッグスクールです。
犬のしつけやトレーニングは、犬を理解する手段です。
困ってる犬の問題が解決すると、問題行動はなくなっていきます。不思議ですね。

大田こぞうさんはずっと「生き物」をテーマにラジオで語りかけてくれています。

そんなグッドボーイハートと大田こぞうさんが一緒になって爆発するもの。
そんなミックスを楽しんでください。

犬と暮らしていない方にも来ていただきたいので、チラシハガキを置いてくださるお店があれば
ぜひ声をかけてください。




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憧れの人:自然の使者、星野道夫さんを想う

今日は犬のことではありません。

ほぼ自分の回想と、ほんのお知らせです。

今日、素敵なものを手にいれて、コンビ二でよくするイートインコーナーランチが
いつもとは違った時間になりました。

手にいれたものは今月号の「BRUTUS」という雑誌です。
今月のテーマは「星野道夫」
表紙のシロクマの写真をみれば、知る人はすぐに星野さんの写真であることが伝わってきます。

どういう虫の知らせかわからないのですが、必要なものは必ず手に入ってくるのです。
毎月チェックしているわけではないのに、なぜか今月号が星野道夫さん特集であることを知っていました。
入手したいと思っていて偶然コンビ二で見つけて手に取り、イートインコーナーでかじりつきました。

写真も文章も素敵で、本は読みふけったり写真集は書店でめくります。
でも、写真集はまだ入手していません。
写真集を手にしても、自分には手に入らないものに憧れているからです。

動物を見る力です。

野生動物をみて、彼らがどのように見て感じているのかを知ることができる力。
その感性はマネすることもできず、鍛えて身に付けることもできず、生きる中で与えられた能力のように思えるのです。

あまりにも自分とかけ離れすぎているからといって、諦めるということではありません。

尊敬という憧れの気持ちは、自分の姿勢を正す、よき教師となります。

星野さんは、ジェーングドール博士のもとを訪れています。
星野さんの本は、ジェーングドール博士との出会いについても紹介されています。

星野道夫さん、ジェーングドール博士。
すごく遠いはずなのに、伝わってくる力があります。

今月号のBRUTUS。
いかがでしょうか。

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関東から来た生徒さんから学んだこと

関東から夏休みを利用して帰省された生徒さんが、カウンセリング受講のために立ち寄られました。
15年前に1頭目のワンちゃんの子犬のために家庭訪問カウンセリングに伺ったあと、
パピートレーニングや成犬の家庭訪問トレーニングを受講されたご縁でした。

その後、ご結婚して関東地区に引越しされたのですが、昨年また新しい犬を家族として迎え入れたとのことです。
今回、15歳になったワンちゃんが元気に過ごしている姿を拝見して、月日の長さを感じました。
関東からは犬たちに負担をかけないようにと、車で休み休み時間をかけて移動してこられたとのことです。

立ち寄られた理由は、新しく迎えた犬がもう1歳を過ぎているのに、ご家庭でいろいろと
解決できていない問題があるということで、カウンセリングを受講したいということで連絡を受けていました。
関東でも子犬の家庭訪問トレーニングを受講したけど、問題が解決していないとのことだったのです。

どのような優れた犬のプロフェッショナルに出会えたとしても、飼い主さんの努力や向き合う力がなければ
犬のしつけやトレーニング、もっとわかりやすく言えば「犬との信頼関係作り」はすすみません。

ただ、過去に2頭のお世話をさせていただいた生徒さんなので、難しい環境の中でも根気強く犬との関係作りを
進めてこられたことを知っています。
ご実家からは福岡も七山も1時間程度ということでしたので、七山校で訪問カウンセリングクラスを受けていただきました。

犬の状態や環境についてカウンセリングさせていただくと、子犬のころに整えるべき環境を準備できておらず、
犬の行動や状態に問題が生じていることがわかりました。

子犬の頃の環境整備はとても大切です。
自宅内を子犬にどのように提供するのか
子犬の性質に応じてどのように接するのか
先住犬との関わりをどのように提供するのか
社会性を育てていくために必要な方法と時間をどう確保していくのか

多忙な上に多頭で迎えるとなると、その手順は少し複雑となり、小さなステップを踏むことになります。

家庭犬スクールや家庭犬インストラクターに相談したけど上手くいかなかったという場合には、
行き違いが生じている可能性があります。

今までに受講したというトレーニングの内容を聞いて「なるほどと納得がいきました。」

犬に「行動させるトレーニング」だけを教える家庭犬インストラクターもいるということです。
犬に行動させるトレーニングを中心とする場合には、グループのしつけ方教室や、スポーツ競技、
家庭犬のトレーニングテストを目指すクラスなどのクラス形式で行われます。
それが、家庭訪問トレーニングという形式でも実際には行われているということです。

たとえば、犬に行動させるトレーニングとは、オスワリ、フセ、マテ、ツイテを教えることや、
芸やトリックを教えることです。
これらは全て「犬に行動させるトレーニング」で、
飼い主が合図(コマンド)を出して犬が行動をするというトレーニングです。

これは犬の「行動を強化」するトレーニングです。
強化するためには陽性強化もしくは陰性強化という学習理論を用います。
陽性強化トレーニングは一時的に広まりましたのでご存知の方も多いと思います。
犬が行動をするとごほうび(いいこと)がでるという方法です。
陰性強化の方は、犬が行動すると今まであったいやなことがなくなるという方法です。

いずれにしても、犬に行動を起こさせることを目的としたトレーニングです。
犬は飼い主の「合図(コマンド)」に反応するため、飼い主さんもトレーニングにはまりやすく
ごほうびを伴うので犬も夢中になりやすいトレーニングとなりインストラクターも増えました。

このトレーニングと「犬を理解し、犬に必要な環境を整えるトレーニング」は別です。
合図に反応させるトレーニングが必要な時期と必要な環境もあります。
それも「使い方次第」ということで、合図に反応させることが目的ではありません。

飼い主の希望するトレーニングと、家庭犬インストラクターの提供するトレーニングがあっていなかったため、
問題がそのままになってしまい、犬への?が関係作りを一時的にストップさせてしまったようです。

短い時間でしたが、現在起きていることと最初のステップについて説明し、クラスは終了しました。
犬の行動やコミュニケーションについても多くの受け取り違いがあり、飼い主さんの方の誤解についてもすぐに認められ、
「ごめんね、言いたい事がいっぱいあったんだね。これからがんばるからね。」と約束されていました。

プロとして情報を提供するわたしたちの方も、飼い主が選択しやすいようにわかりやすくしなければいけない
と感じたカウンセリングでした。

今日、注文していた名刺が届きました。
わかりやすくするために名刺の裏にGoodBoyHeartの理念を記しました。

「犬を理解すること」
「人と犬が共に成長すること」
「自然とのつながりを通して調和すること」

GoodBoyHeartはまだまだ成長中です。
それでも目指していることは16年前と変わりません。

犬のことを知りたい、理解したい、いっしょに成長したい。
そして、犬とよりより関係を作っていきたい。
そういう方はぜひ共に学びましょう。

オポとみるく2

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犬語セミナー10周年<福岡クラス開催>

グッドボーイハートが犬語セミナークラスの開催を始めて10年がたちました。

犬語セミナーは、犬を同伴しないクラスです。
犬と暮らしていない方も参加できるクラスです。

地味だけど、犬を理解するクラスとしてコアなファンには人気があります。
今日はグッドボーイハート福岡事務局でのはじめての開催です。

ここ8年間はグッドボーイハート七山校で、山歩きクラスのあとに開催していました。
犬がグループクラスに参加できないとか、少し年をとってきてペースがあわないという飼い主さんを対象にして福岡で開催することになりました。

犬語セミナーは、いろんな状況で撮影した犬と犬のビデオ、犬と人のビデオを見ながら「犬のコトバ」について学ぶクラスです。

動物行動学の手順「行動を観察する→行動を分析する→行動を評価する」という過程を、参加者全員で行っていくゼミナール形式です。
講師が説明するだけでなくひとりひとりが答えを考えるので、犬語の習得が進みます。

今日のお題ビデオは「成犬と幼犬の初対面行動」「幼犬と幼犬の初対面行動」です。

幼犬はコミュニケーション力が未熟で性質形成が終わっていないため、行動もぼんやりとわかりにくいところも多くあります。
性質形成途中であるからこそ知りたい、子犬の本質のようなものが行動に見られます。
また、子犬が対して飼い主がどのように接しているのかも知ることができます。

ビデオで見る利点は、客観的に見れること、そして細かくみることができることです。
犬の行動は早く肉眼ではとうてい全てを見ることはできません。
ビデオで見ると、細かいシグナルをいくつも知ることができます。
犬がいかにコミュニケーション力が高いのかということを知るきっかけにもなります。

ところがクラス中はわかったと思ったことが、実際に犬をみるとわからなくなることがあります。
生身の犬を見ると感情が入りすぎて自分の目を曇らせるため、思い込みで見る習慣が身に付いているからです。

相手のしていることが自分のことが好きなのだと思い込んだり、
相手の欠点も長所に見えてきたり、相手の嫌悪的なコミュニケーションが見えなかったり…。
なんだか恋愛と同じですね。

だから「わからなくなったとき」はチャンスだと思ってください。
「わからなくなる=迷う」のは、自分が見方を変えようとしているからです。


クラスの目的は「犬を理解すること」です。
単純だけど毎日の生活の中で忘れてしまうことはないでしょうか?

犬が好き、犬を愛している、いつも犬といっしょにいたい、犬と過ごしたい。
そんな気持ちはずっと継続します。
でも自分の気持ちが高まりすぎることが優先してしまい、
犬の立場にたって考えることを忘れてしまうことがあります。

次回の福岡での犬語セミナー開催は9月22日(祝日)13時~です。

10月には犬語セミナーが始めてグッドボーイハートを飛び出します。
詳細は近日お知らせしますのでお楽しみに。

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