グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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犬の育成は家庭にあり!自然農園という環境ですくすくと育つ犬くんのこと

グッドボーイハートが家庭訪問レッスンにこだわっている最大の理由をご存じでしょうか?

それはグッドボーイハートの犬のしつけ方・トレーニングのベースは犬が育つ家庭にありと考えているからです。

その家庭という環境の中のひとつ「犬の発育と成長に影響を与える外的要因としての環境」というのがあります。

簡単にいえばこんなことです。

・犬の排泄場所をどこに設置するか

・犬の寝場所をどこに設置するか

・犬の食事をどこでさせるか

・犬の日々の活動をどのようにどこでさせるのか

これらはすべて犬の成長と発達のために整えるべき要素です。

馬の言葉を拝借するなら「犬を家庭で育成するための場作り」といえます。

 

家庭訪問レッスンでは思わぬところを家庭犬のインストラクターである私に指摘されて困惑される飼い主さんもいます。

なぜ排泄場所が室内のトイレシーツではだめなのか?

なぜお庭を犬のために開放する必要があるのか?

犬にとっては動物としての自然な欲求なのですが、犬という動物を理解できなければこの仕組みはなかなかわからないようです。

特に洋犬の純血種を飼われる方の中には、室内完全飼育の意味を取り違えている場合も多々あります。

 

先日久しぶりに家庭訪問レッスンで伺ったご家庭の庭が、見事な自然農園として生まれ変わっていました。

子供さんたちが成長して庭を全く使っていなかったということですが、犬にとっての庭環境の必要性をご説明したところ、すぐに庭の復活に向けて活動を開始されました。

ところがその庭の生まれ変わりは、本当に見事だったのです。

到着したときには「家を間違えたかな?(失礼)」と思ったほどに外観も変化していました。

自然農園では土が生命を取り戻し、草が命を芽吹き、虫が生まれ、鳥がやってきます。

そして犬くんは雑草を食べ、小さな虫を追いかけ、野生動物の見張り番をするようになりました。

何よりも犬のしぐさや目つきや表情に「余裕」が感じられるようになりました。

余裕が生まれるとコミュニケーションを理解する力も発達します。

トレーニングクラスの環境整備といってもここまで自主的に勉強して取り組まれることはまれだとは思います。

でもそのセンスの中に人が犬と暮らしていく可能性を見出せるのです。

だから運転辛い、移動がきつい、でも家庭訪問レッスンをなかなか終了することができません。

 

そこで「野菜の種」をいただきました。

なかなか実行できかった私ですがこの春はとりあえず「種まき」から。

犬が育つ環境を育てる。これこそ犬のトレーニングクラスの学びです。

 


自然農園で成長するフレンチブルドッグくん

Posted in 犬のこと, 自然のこと

「自然が好き」とは簡単にはいかないが「自然の中にいる犬が好き」なら納得できる

福岡の都市空間を車で行ったり来たりする仕事をもう長く続けています。

家庭訪問形式のトレーニングクラスをどうしてもやめることができないからです。

一時は博多駅の近くにドッグスクールを持って、そこに通学で通ってきていただいたこともありました。

しかしやっぱり犬の問題となる行動に取り組むためには、犬の社会性を養う方法をお伝えするには、最初はご家庭が一番だという結論に達しました。

犬が日常生活を暮らしている家庭の中での「様子=行動」の実際を見た方がより犬のことがわかり、その環境の中で起きている問題を解決する糸口も見つけやすいのです。

しかし同時に犬には自然と関わる時間がすごく大切なのだということをお伝えしたいとも思っています。

家庭訪問クラスを続けながら、いつかチャンスをつくって犬といっしょに七山のグッドボーイハートを訪れてくださる機会を私が一番待ち望んでいます。

今日もまたはじめて犬ちゃんとご家族がいっしょにグッドボーイハートの尾歩山にトレッキング体験に来てくださいました。

小さな子供たちもいっしょに、ワーワーと楽しく山を歩きました。

まだ小学生だというお姉ちゃんもバランスを取りながら、数か月の犬ちゃんといっしょにはじめての山歩きです。

「山に来るのははじめて?こんなところはどんな感じ?」と聞いてみました。

「気持ちがいいから好き、でも虫が嫌い!」

子供は正直です。

私だって答えは同じです。

自然はとても気持ちがいい、でも虫は大嫌いです。

でも私が虫が嫌いだからといって自然の中で過ごす犬の姿を見る機会を失うことは考えられません。

すべてを受け入れることはできないかもしれない、それでもやっぱり自然は犬にとって必要なのです。

 

少々くだらない話ですが、パソコンに出てきた「あなたの将来の夢を探す適職診断」というアンケートに答えてみました。

35個のたわいのない質問に答えると自分の適職が出るいうものでした。

結果に苦笑しました。

「あなたは・・・

自然と触れ合うのが好きなタイプ です。」

ということで、納得せざるを得ない結果となりました。

 

今日はいっしょに参加してくれた小さな未来の少年に「ぞうさんは?」

といわれてしまいました。

ぞうさんもたしかに自然の一部ではあるけれど、ここでは準備できそうにありません。

身の丈にあった自然のサイズの中で犬の世界は広がります。

虫が出動を始めています。

戦いが始まります。

Posted in クラスのこと, 犬のこと, 自然のこと

次々と現れるウイルスの出現は人間が野生動物を追いやったことにあるという仮説

今年に入ってから読みたい本が積みあがっていきます。

生徒さんからお声かけいただいた「馬の本」

ぜひ読んでくださいとすすめられた「環境の本」

そして昨日もまたラジオから流れてくる対談の言葉にひかれ興味を持った先生がいます。

 

山本太郎先生という感染症に関する書籍の著者でもある先生です。

ラジオの中で耳にしたのは次のような言葉でした。

新型コロナウイルスはそもそも戦う相手ではない、

感染症の発生は近日、あまりにも多くなっている、

新型コロナウイルスはスペイン風邪などに比べれば恐れるべき感染症ではないが、SNSの普及がこの感染症の脅威を増大させた、

人類に影響のある感染症のほとんどが野生動物から発生しているが、その野生動物を追いやっているのは人間である。

そんな内容でした。

私もそもそも感じていた動物と人の関係性について、山本先生の視点では野生動物と人のかかわりを感染症からみるということのようです。

自分の中では犬と人とのかかわりと距離感を犬の行動からみるということなのです。

ここでいう「みる」とはただ視覚的に見るといういみではなく、そこから知見していくという意味です。

人間が野生動物との境界線を越えて野生動物を追い込んだことが昨今の感染症発生の多さにつながっていると指摘される山本先生の視点は、犬についても応用されるような気がしています。

犬もまた、人の愛情と親切によって追い立てられて行き場を失っている動物です。

犬は徹底的な管理と消毒によって人に害を及ぼすような感染症を封じ込められています。

ところが、封じ込められない「犬の行動」というものがあり、その爆発する行動が現在では動物としてはかなり異常だと思えるほどひどいものになりつつあります。

新型コロナウイルスを悪いものやっつけるもの、封じ込めるもの、として戦う姿勢が多い中、ウイルスも生物の一部だとして大きな視点で科学的に説明してくれる先生の本をぜひ読んでみたいと思いました。

さっそくアマゾンのほしいものリストにいれました。

今年は読みたい本がたくさんあります。

学びの一年、これからスタートです。


 

Posted in 日々のこと, 犬のこと, 自然のこと

50歳までにしたいこと「自然の中に移住すること」だって。

少し前のブログ記事で芸人のヒロシさんの「ソロキャンプ」の動画を見た感想を掲載しました。

ネットの検索で連動したのか、ヒロシさんのお誕生日が23日ということでコメント掲載された記事が舞い込んできました。

今年49歳になるヒロシさん、ソロキャンプの様子を動画配信していますが本当に自然と一体になるのを楽しんでいる様子が動画かた伝わってきます。

そのことがまた人を引き付けるのだと思います。

インタビュー記事にはこうありました。

「死ぬまでにしたいのは自然の中に移住すること」

でもとても現実的なヒロシさんはこうも語られたらしいです。

定年を迎えて自然暮らしをする人が多いけど、失敗してる人も多いらしくて。体と気持ちが若いうちじゃないとキツイだろうと思うので、50歳までに実行したいです。(日刊ゲンダイDIGITALより引用)

浮足立ってないヒロシさんの魅力が伝わってきますね。

週末ことの自然の中での時間は、ずっとつながっていって自然の中に暮らすというところへ行きつくことなんですね。

大金を手にしたけど自分には合わなかったと執着せずにすぐに自分に合った生き方を選択できるなんて素敵ですね。

世界の見え方も変わってこられたでしょう。

私も山暮らしをオポという犬と体験しました。

ヒロシさんみたいに達観した状態ではないので右往左往の大変な山暮らしでした。

しかし、大変だったからこそオポという犬のことを「さすが犬。わたしたちとは違うのだ。」と一層尊敬の気持ちを持つことができたのだと思います。

今はまた仕事のために福岡と山を行ったり来たりする生活をしています。

福岡の訪問レッスンで犬のしつけ方を学びたくてグッドボーイハートに連絡してくださった生徒さんと犬がいっしょに山を歩きながら自然といっしょになる姿を見るのが私の楽しみです。

40代のときに夢だと思っていたことは今目の前にあります。

さて次の夢は…。

グッドボーイハートのトレッキングクラス2021年1月



 

 

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ヒロシのぼっちキャンプの番組を見てやっぱり「キャンプには犬」ということ

ヒロシさんのぼっちキャンプ番組を見た

お笑い芸人好きのダンナくんが「勉強のために」と録画してくれていたヒロシのぼっちキャンプという番組を見ました。

コロナ禍でブームになっているらしい三蜜にならない「ひとりキャンプ」をいち早くやっていたのが芸人のヒロシさんだとききました。

自分の山を買う前のヒロシさんのキャンプ、それから自分の山を購入したあとに自分の山でするキャンプまでの番組を一気に見ました。

山暮らしとか山歩きでもないし犬も出てこないただのキャンプですが、自分の山を購入してまで大切にしたいヒロシさんのこだわりの時間については伝わってきました。

私にとってはあまり印象の低い芸人さんだったのですが、こんな一面があったのだなとかなりイメージが変わりました。

 

犬とのキャンプのおすすめ

犬との山歩きと同時に、犬とのキャンプもおすすめしています。

まずは道具から入らないと気が済まない方や、こだわりたい方、

あまり歩きたくないけど自然の中で過ごしたい方には「キャンプから始める」のもまたおすすめです。

ヒロシさんが使っていたフェンネルの小さなランタンや火吹き棒、飯盒などはザ・キャンプって感じでよいですよね。

もしかしたらヒロシさんはそのうちに犬を飼うかも…などと想像しました。

キャンプなどの屋外活動は犬がいることのありがたさを一番感じられるからです。

特に昼間の山歩きよりも、夜を過ごすキャンプの方が犬の役割は発揮されます。

犬と暮らす皆さんならその答えわかりますよね?

 

キャンプの時に犬としての役割を発揮する犬

そうです。野生動物の気配をいち早く人に知らせてくれる、それが犬の役割です。

野生動物が近づいてくると「ウー」と小さな声で唸って飼い主に知らせます。

姿勢は動物のいる方向を見て、体を低くして、あそこに敵がいますよと教えます。

その後は飼い主がどうするか、犬は人の指示を待ちます。

おっと、この犬の行動は理想的な行動ですが、すべての犬がそうするわけではありません。

飼い主を守ることを自分の役割とする犬、飼い主とひとつの群れであると自覚できている犬、こうした犬はキャンプで理想的な行動をします。

でもそうでない犬もたくさんいて、キャンプ中にバーベキューの肉を横取りしたり、シュラフに潜って寝てしまうかもしれません。

もしくは野生動物の気配にびっくりして山に走り出すかもしれませんのでご用心ください。

本来なら小型のテリアでも番犬としてずいぶん活躍したものです。

キャンプをするならいつか犬たちに活躍の場を与えてくださいね。


テント場でのオポ

Posted in 犬のこと, 自然のこと

オポとの雪遊びを思い出しながら自然とつながるセンスを考える

お預かり犬ちゃんが雪の中で遊ぶ風景を楽しく見守っていました。

犬が楽しんでいるのかどうかは不明なのですが、とりあえず少しテンションが上がってでもちゃんと抑制もかかっています。

動いたりとまったりの行動の繰り返しが、アクセルとブレーキをちゃんと使っていることがわかります。

興奮するでも抑制する。

動物の行動はこの繰り返しです。

犬を興奮させすぎることには反対ですが、犬が自然の力をどのように受け取るのかは見届けたい。

でもそんな自然の変化は街中では感じることはできません。

オポと博多のマンションに暮らしていたときに冬になって山のほうで積雪があったと聞くとどうしてもオポを雪の風景の中に連れて行きたくなりました。

知人と連絡をとったのですが凍結しているので車は下においてくるしかない。

それでオポと凍結の始まるその山道を3キロ以上の道のりでしたが歩いて上っていきました。

到着するとふんわりとした雪の風景が広がり、オポはいつもとは違う匂いと感覚にテンションが上がります。

それでもちゃんとブレーキのある犬だったので、走ったり止まったりを繰り返しながら安全に周囲を確認しながら探索を続けていました。

下道から歩いてきた私とオポに知人はびっくりしていましたが、そもそも犬を通して知り合いになった方なので私の犬に対する思いはちゃんと理解してくれます。

雪遊びが済んだあとは少し部屋で暖まらせてもらってそれからまた山道をとぼとぼと歩いて下り車でマンションに帰宅したのです。

犬にとって何が幸せなのかもちろん私にもわかっていません。

でもどうして山にたびたび向かったのかというと、山にいくと犬の目の輝きや体の柔らかさや体全体からあふれてくる躍動感が違うと思ったからです。

そんな経験の積み重ねでオポという犬が自分の機能をできる限り発揮する機会をつくってあげなければと考えるようになったのだと思います。

理由はあとからくっついてきただけで、最初はこっちのほうがいいような気がするという感覚から始まっていました。

福岡などの都心で訪問レッスンや通学レッスンを受けてくださった生徒さんたちを山遊びや山歩きにお誘いしている理由は、山で過ごす犬をちゃんと受け取られるようになれれば犬が山で生き返ること、犬が山の動物であるということを頭でなく心で感じていただけるのではないかと考えているからです。

しかしそのためには飼い主さんの方にも一定のセンス(感受性)というのが必要であるということがわかってきました。

この自然とつながる感受性は小さいころに自然とかかわりながら成長した人の中にはあるのですが、最近ではマンションで育った子供さんも増えてきたのでなかなかそうしたセンスは簡単には身につかないのだということも現実として見えてきました。

昨年からのコロナウイルスという猛威によって価値観はいろんな場面で二極化しているのでは感じています。

動けなくなる人、戦う人。

都会と田舎の二極化生活。

自然と都市のバランス。

コロナウイルスの到達しそうにない七山ではそんなことも考えていました。

都市空間は犬には少しやっかいな環境になりました。

グッドボーイハートしてできること、ひとつずつ考えて行動して前進します。

 

オポが見てるから…ですね。

2011年グッドボーイハート七山のオポ

Posted in 犬のこと, 自然のこと, オポのこと

環境を変えられないなら足すしかない、それもできないなら動くしかないか。

寒波でご心配いただいておりますが今のところ福岡近郊をウロウロしています。

しかし週末にはあの山に向かって走る予定なのでまたインスタグラムでご紹介します。

先日のすごい勢いで書いたトイレ問題のブログ記事を少し整理しておきます。

ブログ記事→都心の犬のトイレ問題でぶつかる人と人の「環境問題」を解決する方法はあるのか?

 

都心の犬の排泄に嫌悪感を示す地域住民と、犬のことを思う飼い主側とのトラブル。

解決の方向に向けて動けるのは人間だけ、しかし犬の排泄場所を指定されるとなると犬自身にとっても重要な問題です。

前回のブログ記事で問題として指摘したかったのは「環境に問題がある」ということです。

その環境とは都市環境の構成の在り方ですが、すでに作られてしまった住宅地や都市空間を今さら変えるということもできません。

 

すぐに変えられるのは自分の敷地の中のことだけです。

その自分の敷地すら集合住宅の中にあるとなると規則が多くどうしようもないということになります。

一時あった犬と暮らす人だけが一緒に集まって住むような「ペット可」ではない「ペット重要視」マンションも上手くはいきませんでした。

犬との暮らしといっても価値観は人ぞれぞれです。

同じマンションに住んでいるからといって親しい関わりをすべての人は求めてはいないようで、近すぎる距離間の中ではプライベートを重要にしたいというのが都心の方の本音ではないでしょうか。

となるとマンションの中には犬が好きな人と犬が嫌いな人がいる。

さらに犬を飼う人同士の間にも価値観の違いがあるとなっていきどんどん分かれてしまうのです。

マンション内の自分の敷地も上手く使えないというのが実情といったところでしょう。

 

となると問題の解決方法はひとつ。

環境が足りないならなんらかの方法で足すしかありません。

その足算とは今ある敷地以外に使える場所を持つということです。

都心の方はこの考えでドッグランに出向くのかなと思います。

ドッグランなら犬をリードから解放できる…と誰もが単純に思ってしまいます。

うちのダンナくんも私と出会っていないくて犬を飼っていたら

「間違いなくドッグランに犬を連れていってリードを外した」と断言します。

 

犬は走り回りたい場所を必要としているのではなく、生活空間の延長となる場所を自然の中に必要としていると考えると、ドッグランという交流の場ではない自然な空間を選択されるのではないかなと思います。

そこで考えるのが自然の残っている人の立ち入らなくなった田舎です。

昔は人が住んでいた日本の田舎。

今ではすむ人もなくさびれて荒れ果てています。

犬たちを休ませながら人が手入れをすれば、荒れ果てた山も生き返り、山が生き返ると海も豊富になってくると思うのです。

問題になるのは都心と田舎の行き来に時間がかかることです。

道路問題がもっと整備されれば、交通事情がもっと変われば、

犬にもうひとつの空間を準備することなど大したことではないと思います。

田舎の土地の値段はびっくりするほど安いのだけど、そこに移動するためにかかる時間のために敬遠されてしまいます。

さらに敬遠される理由はその土地が整備されていないからです。

土地を整備して家をリフォームしてと考えるとたくさんの資金が必要になります。

常套句ですが、宝くじでも当たったら「犬との暮らしを新しくする基金」として使いたいくらいです。

 

でも少しだけここに風が吹いているような気がするのです。

そうです。コロナ禍で広まったテレワークという働き方なのです。

都会ではなくても仕事はできるじゃないかと動き出している人たちがいます。

都心はウイルスで危機的な状況になっています。

それが日本の国全体の危機を招いているように感じてしまうのは、あまりにも一極集中にしすぎた都市の作り方ではないかと。

そろそろ分散が必要になってきたこの波に、若い飼い主さんこそぜひ乗って下さい。

私は旅行は好きじゃなくて、犬と過ごすことが大好きですというなら、

今ある都心の空間とはすごく離れた場所に居心地の良い場所を確保するというのもひとつの生き方改善です。

その方向性なら犬の賛同も得られそうです。

しかし人間の生涯も80年のうちに自律して活動できるとなると30年くらいと案外短いものです。

犬の生涯はもっと短く即決しなければいけないこともまた多しです。

なんだかムズムズしますが、結論としては自然で過ごす時間を増やして下さいと、そいういうことに行きつきます。

 

 

 

 

 

 

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「都市化によって考えない人間が増えている」のに犬は自然なのだ。

昨日の「犬と山歩き=トレッキングクラスの効果は頭で考えてもわからないのです。」の捕捉です。

捕捉したい内容は“頭で考えてもわからない”というところです。

この“頭で考えてもわからない”を使って犬を語るならこうでしょう。

犬のことを頭で考えてもわからないことがたくさんある!

 

「頭で考える」というキーワードから、養老孟司氏が講演動画の中で「人間が頭で考えてもわかることには限界がある…だから自然に行け」というようなことを話していらしたことを思い出しました。

簡単な言葉のようでとても奥の深い言葉です。

同氏の著書『「都市主義」の限界』に記してあることが参考になりますのでこちらに引用させていただきます。

「なぜ、人間が都市を人工物で満たすかというと、一つには安心を得るためである。

人口のものは、物質に限らず、社会のシステムにしても、すべて人間の脳のなかにあったもので、人間であれば、少なくとも表面的には理解し、予測、推測できる。

これが安心につながることはお分かりいただけるだろう

引用:養老孟司著書『「都市主義」の限界』より

 

人間が頭の中で考えたものを形にしたのが都市。

そうであれば、その都市の中で起きることを予測したり推測することは簡単なのです。

ところが、相手が自然となると予測も推測も都市のようにはいきません。

だから自然相手のときには頭の中で考えることを止める必要が出てくるのです。

 

子供は都市の中にはない、なぜなら子供は自然だから。

同じように、犬は都市の中では理解できない、なぜなら犬は自然だからです。

こう考えると、犬のことを頭で考えることだけでは理解することができないことも納得できます。

犬を理解したいなら、頭で考えているだけでは行き詰るのです。

 

自然の中で予測したり推測したりするためにできることは、まず考えることを止めること、次に感じる事です。

ブルースリーの言葉をお借りするなら「Don’t think! feel.」。

「考えるな!感じろ」。

この名文句を実際にやっているのが自然の中で活動できる犬たちです。

山をゆるやかに動く犬の動きを見ていると、考えて行動しているというよりも、感じて行動しているという風に見えるのです。

とこうしてまた見ていることを考えている自分もどうかと呆れてしまいますが、考える癖が抜けないのが現代人です。

ある程度は考える人と感じる動物の犬。

このふたつの種類の動物がいっしょに山を歩くこと。

とてつもない力が生まれそうだと感じるのは私だけでしょうか。

すごく現実的かつロマンティックな犬との山歩き=トレッキングクラス。

参加するたびに変わるのは感じる力です。

犬も人もいっしょに自分の変化を楽しみましょう。

関連記事→犬と山歩き=トレッキングクラスの効果は頭で考えてもわからないのです。

Posted in 犬のこと, 自然のこと

犬と山歩き=トレッキングクラスの効果は頭で考えてもわからないのです。

先日のオポディにたくさんの犬たちと山歩きを楽しみました。

どの犬たちも尾歩山の山歩きトレッキングクラスになんども通ってこられて山に親しまれた犬ばかりです。

飼い主さんと犬の頭の中にはこの山のある程度のメンタルマップが出来上がっており、行動には安定が見られます。

このクラスにご参加されている方に「どうして犬と山歩きをするのか?」という質問をしても答えは簡単には出ません。

クラスにはそれぞれに目的があります。

トレッキングクラスを提供する側としては目的をある程度説明することができます。

でも、トレッキングクラスの目的は飼い主が犬と山を歩きたいという欲求と同じではないのです。

飼い主側の犬と山を歩きたいという欲求の一番は「気持ちがいいから」ではないでしょうか?

数頭の犬たちと飼い主さんの小グループトレッキングはとても心地よく気持ちの良いものです。

少し頭数が多くなるとテンションが上がりますから、ちょっと気持ちいいけどたくさん楽しいになるでしょう。

楽しいが多すぎると気持ちがいいが少し減る感じがするのです。

オポディのトレッキングはまず楽しいで始まり、その後は各自で気持ちがいいを探していただくようなクラスになりました。

なんども犬と山歩きをしているけれど、トレッキングクラスに参加しているけれど、まだ一度も「気持ちがいい」を体感したことがないのであれば、自分の気持ちが目標と達成に集中しすぎているのかもしれません。

何事もチャレンジ、目標があり達成がある。

そうやって頑張って生きてきたのですから、ただ犬と気持ちいいーと思うことができなくなってしまったのかもですね。

犬をいつも触っていたいとか、犬をなでたら気持ちがいいと思っている人こそ、犬との山歩きをおすすめします。

犬と山歩きの気持ちがいいは、犬に触って気持ちがいいを大きく超えていきます。

いつかきっと体感してください。

今年もあと少し、年末まで犬とトレッキングまだまだ行きますよ!


 

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犬のメンタルマップの神経回路基盤について得た助言

少し前のブログ記事で犬のメンタルマップについて書きました。

記事はこちらです。

犬の行動を決める「メンタルマップ」について考えてみました。

要約するとこのような内容でした。

・動物の脳内には「自分とその周辺の地図」が存在していてそれをメンタルマップと呼ぶ。

・メンタルマップは犬にもあり犬はそのメンタルマップを基に行動している。

・メンタルマップの構築は犬の場合、嗅覚で得た情報によって構成されている。

 

上記のブログ記事にも書いたとおり私は脳科学者ではありません。

あくまで犬を行動する立場にある人間ですが、その中で犬たちがどのような仕組みでどのように物事を理解しているのかが知りたくいろいろな科学的見方を探しています。

メンタルマップは行動を決める指針ともいえるもので、犬の行動を考える上で重要な情報なのです。

 

今回このブログ記事を読んで下さったグッドボーイハートの生徒さんからメールをいただきました。

内容は「メンタルマップの神経回路基盤について」というものでした。

なんとその生徒さんはメンタルマップの最前線で活躍している教授や研究者の方々から直接話を聞けるような研究室にいらっしゃるとのことで、メンタルマップについてより詳しい情報を得られるサイトを紹介して下さったのです。

詳しい情報にはメンタルマップを説明するにあたり3つの脳内の部品について紹介されていました。

この三つを動物がどのように使っているのかを理解することでメンタルマップがどのように構築されているのかがわかるようになる仕組みの部品です。

1 海馬

2 場所細胞

3 格子細胞

海馬については有名なのでご存知の方も多いと思います。

犬の脳内にももちろん海馬は存在します。

記憶の整理をする場所として有名な海馬ですが、メンタルマップも記憶を基に構成されていくので海馬が関係しているということでより分かりやすくなります。

私の説明では今一つなので生徒さんがメンタルマップについて要点として書いて下さったメールの一部をここに紹介させていただきます。

 

マウス脳において、記憶に重要な役割を果たす「海馬」という部位の中に、特定の場所にいる時のみ反応する「場所細胞」があること。(つまりカーナビでいうと「現在地」を告げる細胞)、またその特定の場所に反応する仕組みとして、三角の格子状に分布する点にいる時にのみ反応する「格子細胞」を複数組み合わせる機構(つまりカーナビでいうといくつかの手がかりから現在地の座標を計算する仕組み)があることが示されています。

 

犬が脳の中に自分を中心とした地図を構成するには地点というものがたくさん必要になるということです。

つまり地図を書くときに線を引きまくるのではなく、郵便局、銀行、パン屋さん、信号機、公園といったものがありそれを結ぶように道があるというふうに構成されていくということです。

さらに最先端で研究されている生徒さんによると「これはメンタルマップの神経回路基盤と言えるような研究」なのだそうです。

私のブログ記事を読んで下さり「神経科学的なレベルでの知見と実地で実際に生物に触れる行動分析のレベルで得られた知見とが合致するような結果」だと感じて下さったということでとてもワクワクいたしました。

さらにその地点を把握する方法ですが、動物は知覚に基づいて情報を得ます。

人の場合にはほとんどが視覚に頼っています。

しかしほとんどの動物は嗅覚から得られた情報を最優先にします。

この人と他の動物との違いについてはまだ研究がすすめられているとのことです。

しかしもうひとつ大切な情報として、実は海馬に直接的に情報を送り込めるのは嗅覚だけなのです。

だから嗅覚は記憶に最も近い情報とされています。

その海馬がメンタルマップの構築をしているとなると臭いを中心にして生きる犬などの動物の方がメンタルマップの構築はむしろ確実なのではないかと考えました。

カーナビを持たない動物がどこを見ても同じ風景の森の中を移動するための手段として使っていたメンタルマップ。

あなたの犬の中にはどのように存在していると思いますか?

続きはまた次回。お楽しみに。

 

関連記事→

犬の行動を決める「メンタルマップ」について考えてみました。

<犬のしつけ方>動物同士の距離感:犬と人、犬と犬、人と人

地図「オポの行動から学ぶメンタルマップの構築について」

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