グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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わんげる・ミーティング<植物の先生たち>

グッドボーイハートでは、毎月1回わんげる・ミーティングという半日のクラスを開催しています。
参加者は安定した行動をある程度持続させられる上級者です。頭数も少なくしてクラスの目的がきちんと達成できるように、生徒のみなさんには終始協力をお願いするため、規律、秩序が守られるクラス開催を目指しています。

梅雨の間の曇りの日にはなったのですが、七山の高いところは雲の中で、涼しくも湿度が高く動物にはこたえます。いつもとは違う場所を選択し、休憩もたくさんとってゆるりと過ごすことにしました。老犬もいたので、高い段差はサポートを行いながら、協調性、社会性を大切にしてお互いを敬いながら過ごすのがルールです。

下山途中に上がってくる数名の登山者と遭遇しました。道の端によけて通行されるのを待っているのですが、その歩みが非常にゆっくりであと数メートルなのになかなか近づいて来ません。向こうも相当のお年の方がいるのかなと思ったのですが、よくみると片手にメモ帳で何かを書き込みながら歩いて来られます。

近くまで来られたので「こんにちわ」と挨拶を交わすと、近くにある植物をひとつずつ手にとりながら「これは●●だね、ココにもあるんだね。」と聞こえて思わず耳を傾けました。「これはクロモジだね。」といわれたところで、「どれですか?」というと「臭いを嗅ぐといいですよ。」といわれ葉を渡されました。ハーブのような臭いがしました。
いつも「クロモジってどれだろうね。」といいながら歩いていたので、本当に出会えた気持ちがして感動でした。クロモジはつまようじに使われていた草木でお茶席などではなじみのあるものです。しばらくお話したあとで、正式には「ケクロモジ」という種類であることを教えていただきました。

この植物に詳しい方々は佐賀県の山々の植物の研究をしている会の一員だということでした。来月この山の植物観察会があるので、どのような植物があるのかを下見に来られたそうです。

以前は植物の種類には全く関心がないほうでした。ところが、七山校の裏手の敷地が杉林だったものを広葉樹に植え替えていただいたことから、手入れを行うことでよく触れるようになり、木々の成長に応じて植物も変化していく風景を10年近く見てきたため、自然と植物の種類について関心を持つようになりました。

そこで思わず「いろんな植物のことがわかって素敵ですね。うちの山も見てもらいたいな~」とつぶやくと「いいですよ、どこですか?」と聞いていただき「七山の池原です。」とこたえると「湿原のところですね。」と。七山で一番有名なのは樫原湿原(かしばるしつげん)です。北海道にいる知人も知っていたほどで、一般の方が湿原などの環境に興味をもたれていることがわかる瞬間です。

会のホームページから連絡させていただくことにしました。いつもと異なる環境に待つ犬たちもそれぞれの表情でしたが、ひとりの男性が一頭の犬の顔を見られていたので、犬が少し後ろに下がる行動をしました。「すみません、少し怖がりなので。」と飼い主さんがいうと「人間の心がよくわかるんですのね。」と言って通り過ぎていかれました。

動物であれ、植物であれ、鳥であれ、自然に近い存在について関心を示し、自然の姿について理解を深めようとする姿勢をもつ方は、いつか自然の全体のひとつとしてすべてのものを見るようになるため、犬の心にも触れることができるのかもしれません。偶然の出会いでしたが、学びの多い一日でした。

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