グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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人のクシャミや咳に反応する犬たち

自分がクシャミをしたときに、犬が何かの反応をすることはありませんか?

人のクシャミに反応を示す犬がいるといます。全ての犬ではありません。極一部の犬なはずなのですが、統計を取っているわけではありませんが、最近は増えてきているような気がします。
クシャミに対する反応とはどのような意味があるのでしょう。なぜ犬の中には人のクシャミに対して反応を示すものがいるのかを考えてみました。


まず、人のクシャミに反応を示す犬の行動にはこのようなものがあります。

・クシャミによって立ち上がる

・クシャミによって立ち上がりウロウロする

・クシャミによって立ち上がり鼻を鳴らす

・クシャミによってとびあがる、とびつく

・クシャミによって駆け出す

・クシャミによって吠える

・クシャミによってクレートに入る

・クシャミによって部屋から出て行く

他にも反応の例はあるかもしれませんが、主にこのような反応を確認できました。
異なる犬の行動ではありますが、同じ人のクシャミという刺激に対する反応です。
これらの行動を見て何か共通するものを見つけることができれば、このクシャミに対する反応は一定の犬たちに同じ影響を与えているということになります。

ブログをご覧いただいている熱心な飼い主のみなさんにも少し考えていただきたいので(他者の考えを聞いてしまうと、せっかくの自分の考えが閉ざされることがあります)、この行動の共通点については明日のブログで説明します。

もうひとつの側面は、全ての犬が人のクシャミに反応するわけではない、言い換えれば、特定の犬たちが人のクシャミに反応を示しているのだということです。

そして、この特定の犬たちのクシャミへの反応以外の行動を比較することで、このクシャミに反応する犬のグループの共通点を探すことができます。

ブログの題目にあるとおり、人のクシャミに反応をする犬の多くは人の咳にも同じ反応を示す傾向があります。このことも行動を評価する上での重要な情報です。
クシャミと咳、人の生理的反応ではありますが、犬の立場から見ると人の発する特定の音と捕らえると情報はシンプルです。

さらに、この行動に関する情報としては、人は犬の社会的な対象であるということです。社会的対象であるなら、同じ社会的対象である対犬に対しても同じ反応を示すのかということです。犬はあまり咳をすることはなく、気管支炎になったときに空咳のようなものをする程度でわかりにくいものです。ただクシャミをすることはあります。小さな犬の発するクシャミはわかりにくいですが、大きな犬のクシャミはかなり迫力のあるものです。これらの犬のクシャミに社会的関係をもつ犬が上記のような反応を示すでしょうか。
これについては、大きなクシャミに対して若干の反応を示すことはあっても、人のクシャミに対する反応と「同じ反応」を示すものではありませんでした。犬の状態によっては同じような反応を示すことがあるかもしれませんが、同じようなと同じとは異なりますので、もし身近にこのような例があればよく観察していただき情報のひとつとしていただきたいです。

こんな小さな行動を取り上げるのはなぜかというと、犬の行動は犬の状態や性質に関連する情報だからです。トレーニングクラスでは飼い主さんから全ての情報を聞き出すことはできませんが、目の前で犬の行動をみると見逃すことができません。ところが、ほとんどの人がこのような日常的な細かな行動に関心がありません。
飼い主さんが関心があるのは、人の合図に対する反応、言うことを聞くか聞かないか、ゴハンを食べるか、どんな遊びをするのかといったことのようですが、もっと犬の真実に迫る犬の行動を見逃していることがもったいないと思います。

いろいろと観察しクシャミの影響を受けている犬たちの行動の質についてぜひ考えてみてください。

dav