グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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<犬のしつけ方>『狗馬之心』くばのこころ

柴犬を育てている飼い主さんから、手作りの木の貼り絵のようなものをいただきました。

dav
きちんとオスワリをする柴犬の先に書かれている文字に目が止まります。

なんと書かれているのですか、とお尋ねすると「くばのこころ」だと教えてくださいました。

なるほど「狗馬之心」と書いてありました。

くばのこころの意味を辞書で調べると以下のようにありました。

~辞書より~
地位が上の者への忠誠心、誠意のこと。
「狗馬」は犬と馬のことで、犬や馬のように恩を忘れず主人に仕えて、少しずつでも恩返しをするという意味。
君主に対する自分の忠誠を自らを卑下していう言葉。
以上

犬といえば、飼い主の恩を忘れずに忠誠を誓う動物の代名詞のようになっています。

人にとってそのような心が動物の中にあり、その動物の心を見習うべしと教えることなどは、日本人的な動物に学ぶ心の在り方であり、美しいと感じることもできます。

ですが一面では、犬に対して必要以上の忠誠心を求めてしまうことがあるのも事実でしょう。

恩を忘れるなということを人が人に求めるならいくらでもどうぞと思うのですが、同じことを犬に求めることは、少し方向性が違うとしか思えません。

確かに犬には、見事な「忠誠の姿」を見ることができます。

それは、恩を忘れないという過去へのとらわれによるものではなくて、むしろとても現実的に現在起きていることを忠実に伝える忠誠の姿です。

つまり、現在目の前にいる飼い主という存在を、いつも正しく映し出してくれることこそが犬の忠誠の姿なのです。

単純に言えば、聞きなれた言葉になります。

犬は飼い主の鏡なのです。


ここで多くの飼い主さんが「全然似てませんよ」と思うかもしれません。

犬は見事に飼い主の内面を映し出すため、それを語るのは少し恥ずかしい気持ちになるくらい繊細です。

だから、あえて似ているとはいいませんが、飼い主側としては「自分の犬が自分似ているところってなんだろう?」と考えてみてもいいとは思います。

狗馬之心

本来の忠誠をきちんと果たす犬たちは、飼い主の言うことをきくなどの表面的な忠誠ではごまかされないのです。

犬を知って我を知る、

犬はありがたい存在なのです。

dav