グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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<クラス>お預かりクラスでお世話してみてわかる犬のこと

グッドボーイハートのお預かりクラスは一般的なドッグホテルとは少し違います。

いや実際にいっしょに時間を過ごしていただくとわかるのですが、たぶん大きく違います。

このお預かりクラスの期間中に犬をどのように管理するのか、どのように接するのかは犬によって違います。

訪問クラスで生徒さんにお願いしている接し方と同じようにとプリントには記載しています。

行動が安定して落ち着いている犬ちゃんたちは、接し方はみなさんにお勉強していただいたのと同じように、管理の仕方は家庭とは違いますので少しきちんとします。

管理方法の違いとしては普段は部屋の中でフリーで寝ている犬ちゃんも、お預かり中はみなクレートなどの個別のハウスで休ませるようになります。

お預かり中の一番の目的は「犬を安全にお預かりすること」です。

いつもと違う環境では犬が不安定になりますから、より厳しく管理することで安全にお預かりすることになります。

ただグッドボーイハートの犬たちをお預かりする次の目的は、犬のことをより知るためです。

家庭訪問トレーニングのときには、インストラクターである私が不在の状態の犬の様子を知ることができません。

飼い主さんの犬に対する接し方も、私がいるのといないのでは全く違うとはいかなくても多少は違いがあるはずです。

先生がいるときといないときでは差が出るのが当たり前のことなので、そのことは織り込み済ということで犬の行動を見ていきます。

そうなると、普段の犬の行動は飼い主側の報告に頼るしかありません。

こういうときはどうしてますか?の質問に対して飼い主が「犬はこうしています」とこたえます。

そんな質問の繰り返しで犬の普段の行動から犬の状態や気質、そして一番大切な飼い主との関係性を見ていきます。

この関係性の部分を曇らせてしまうのが、飼い主の犬の行動の読み間違いです。

怖がっているように見えるんです。

パニックを起こしています。

といったお答えをいただいたときも、そのレベルがどの程度の恐怖なのかどの程度のパニックなのかがあまり見えてきません。

実際にお預かり中に犬が落ち着かない状態になったときに、どの程度の騒ぎ方なのかをチェックしたり、それに対して対応の仕方を試してみて犬の行動の変化を引き出したりしてみます。

3日間ほど犬をお預かりしていると普段から飼い主がどのように接しているのか、飼い主とどのような関係なのか、環境がどの程度犬に影響を与えているのかがわかってきます。

たとえば、庭につなぐと狂ったように吠えるという犬も、実際にお預かりして庭に係留するとほとんど騒ぐことがないということもよくあります。

数日では環境に慣れていないという理由でもあるので数日試してみるのですがほとんど騒ぐことなく行動はどんどん安定してくることがあります。

周囲の環境が騒がしいとか静かとかそういった影響はかなりあります。

グッドボーイハートでの預かりの場合は、七山の環境と福岡の環境では多少の違いがでることがあります。

それでも、生徒さんがいうような落ち着かないという状態にはいたらないことも多いのです。

これは庭の環境だけでなく、普段から室内にいっしょにいるときの接し方や飼い主との関係性が部屋と庭に分かれたときの行動に影響を与えてしまうからです。

お預かり中の犬への接し方はグッドボーイハートルールで徹底していますので、3日間ほどの預かりでも預かり中の行動はびっくりするほど変化していきます。

もちろん犬の行動が変化する可能性があるかどうかを試しているわけですから、結果が出るのは当たり前のことでもあります。

でもこれは「犬のしつけの可能性があるのか」という質問への答えですから、変化があれば可能性がある、変化がほとんどなければ可能性は低いという答えにもなってしまいます。

犬の行動には当然のことながら脳の働きが作用しています。

脳の働きが壊れていると、残念ながら環境を変えても行動の変化は見られず「犬のしつけ」は通用しないということになります。

薬剤などで脳の機能性を抑え活発なホルモンなどが出ないようにして、寝ていることが多くなるようにするなどの対応をとる必要性が出てくるかもしれません。

ただ、わたしはこれはあまりお勧めしていません。

明らかに脳が損傷する脳梗塞などの状態に陥ると身体的な機能性にはっきりとした変化が見られます。

犬が日常生活を普通に送っていてその日常は人のものほど複雑ではないと考えると、もう少し違ったアプローチがあろうかと思います。

脳の活性化しすぎた活動を抑える一番の方法は、山歩きなどを行ったり、田舎環境で暮らすことです。

ところが都会に暮らす方はなかなかそれが実現できません。

生徒さんたちの中には週末毎に山通いしたり、田舎に連れていき、犬のパニック症を克服された方が何名もいらっしゃいます。

そうした実例があるからこそお勧めはするのですが、時間がない、車がない、などご家庭の事情も様々です。

できることが見えていてもそれができるかどうかはその飼い主の環境次第ですから、そこまで口出しもできません。

犬のためと思うとなかなかうまくいかないことなので、日ごろから人が自然に親しんで遊べる習慣があるようにと思っているわけです。

今年の冬も七山でたくさん遊びたいと思います。

犬たちがお泊りに来てくれています。

いっぱいの時間を空間を使って、犬としての時間を取り戻してほしいです。

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