グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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夏の終わりにグループトレッキングクラスを開催しました。

まだまだ蒸し暑い夏の終わりですが、今月もグループトレッキングクラスを開催しました。

月に1回しか会うことのないメンバーもいるので、集合するときには元気な姿が見られて嬉しいという気持ちもあります。

グループトレッキング集合風景



年齢はそれぞれ、若い犬もいるし年を重ねている犬もいるし、さらに飼い主もちゃんと年齢を重ねていきます。

トレッキングコースは1キロくらいの短い距離ですが勾配はかなりなるのでちょっとした運動になります。それにこの季節な夏に体力を使い切った時期でもあるので犬も人もハアハアが続きます。


休憩時間をたっぷりととりながら進みました。

今年は特別多いのではないかと思うブヨの軍団がジェイの垂れ目に吸い寄せられてきましたのでジェイにはゴーグルを使いました。


装着すると虫が寄って来ないのがわかるのか待機中は嫌がることはありません。

しかし、周りの犬達が少しびっくりした様子で見ていました。

ゴーグルを装着したジェイとそれを調べるアルクくん



そんないろんなことがありながらワイワイと山を下りてきました。

午後には草刈のお手伝いをして下さった生徒さんや、ハーブガーデンのお手入れをして下さった生徒さんもいてとても助かりました。いつもありがとうございます。

来月のトレッキングときには、たぶん、おそらく、テラスが完成していると思います。

また移り変わる山の風景とオポハウスを楽しんでいただければと思います。




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トレッキングクラスのオプション“川遊びクラス”が大人気

山ではお盆とともに暑さも通り過ぎていきました。

この夏も厳しい季節にも関わらず、トレッキングクラスやお預かりクラスをご利用いただきましたが、無事に夏を超えることができてホッとしています。

 

夏山トレッキングは虫との闘い

特に、トレッキングクラスの方は虫よけグッズや洋服の装備が大変でした。

夏の山は吸血する虫たちとの闘いです。蚊、ブヨ、アブが私の中での三大吸血昆虫です。

山だからどこにでもこの虫たちがいるわけではありません。オポハウス周辺やオポ広場には、これらの虫はあまりいません。

その理由は、様々な種類のたくさんのトンボたちが低空飛行をしているからです。私の苦手な吸血昆虫たちをなんとトンボが捕食します。トンボたちが虫を探して右往左往と飛行しているのを見ると、ガンバレ!とエールを送ります。

虫の来ないオポ広場でくつろぐ犬達と写真撮影をするダンナくん



トンボが飛び交える開けた場所には、蚊もブヨもアブも簡単には近づけないのです。全くいないわけではないのですが、上空を自分を食べるトンボが飛んでいるわけですから、数はほんとに少ないのです。

ところが山歩きのコースに入ると、樹々に覆われた山の斜面には隠れ家がいっぱいです。障害物が多すぎてトンボは山の中を飛ぶことができません。吸血昆虫たちにとっては、素敵な隠れ家です。昆虫たちの主食は血液ではなく樹液や花の蜜の方ですから、あちこちに吸血昆虫が暮らしています。

私達の血液を奪いにくるのは繁殖前のメスたちです。彼らの繁殖ためにわたしの血液が役に立つなら、という尊い気持ちになれば良いのですが、痒みと痛みが伴う献血はやっぱりお断りです。

夏山トレッキングコースは短じかくなり、早目に山から下りてきてオポ広場で遊んだり休憩したりしていたのですが、今年からの取り組みとして「川遊び」を始めました。

 

川遊びクラスの準備段階で起きた出来事

愛犬のオポがいた時代には「オポ先生の水泳教室」というクラスをやっていました。

きっかけは家庭訪問クラスで「どうやったら犬が泳げるようになるのか」という相談を受けたことです。

相談者はすでに基本のトレーニングが終了している黒ラブちゃんだったので、黒ラブならオポと一緒に行けば泳げるようになるよ、ということでオポとその黒ラブちゃんと飼い主さんといっしょに海でレッスンをしたのが最初のオポ先生の水泳教室でした。

その後もプライベートクラスで「海や川で遊ばせたい」という要望を受けて、オポを連れて海レッスン、川レッスンをしていたのですが、最後にはグループクラスとして海で開催する海トレクラスとなりました。

泳ぎが大の得意だったオポも亡き今、注目されてしまうのは同じ黒ラブのジェイです。

まさか泳げないことないよね~と気楽にジェイを川に連れていったのですが、なんとビックリ、ジェイはまさかのカナヅチくんでした。川岸でジェイの垂れ目はさらに垂れていき、しょんぼりジェイはなかなか川に入ることができません。

オポの時のようにオモチャを投げて持ってこさせるようなこともしていませんし、川ではオモチャはすぐに流されてしまいます。それにジェイは投げるものに執着はさほどありません。

この段階でできることはひとつだけ、私が川に入ることです。たいした装備もしていなかったのに、つっかけのまま川の中にぐんぐんと歩いて入りました。腰のあたりまで水が来たころには諦めもついて、川を渡って川向うでジェイを待ちます。

少しだけぐずっていたジェイでしたが、ドボンと飛び込み川を渡ってきました。ジェイがうちに来た時には2歳前なのでジェイの子犬時代を知りませんが、おそらく川は初めてだったのでしょう。

それから他の生徒さんたちと川に行ったりと、4回ほど川に通ったときにはゆっくりと川を歩くように入り、少し体が浮き上がりそうになると浮力を使って足を前に運ぶようになりました。

ジェイ先生とはとても言えませんが、ジェイから少し目を離して他の犬達のお世話をすることができるようになってほっとしました。

川で過ごす犬のジェイ


犬との川遊びクラスってどんなことしているの?

このジェイの行動変化が、この質問の答えになります。

川遊びクラスの目的は、犬が泳げるように何かをすることではありません。

トレッキングクラスにも共通しますが、どこでどうやって過ごすのかということだけを決めて、あとは犬がどのような行動をするのか、犬が何を感じているのか、犬がどのように変化していくのかを見守るのがクラスの目的です。

とはいえ、飼い主は犬が泳ぐ姿を一目見たいという気持ちが高まりますから、一所懸命に名前を呼んだり、樹々を投げたり葉っぱを投げてみたりしてしまいます。飼い主さんの気持ちもわかるのでそれはそれで楽しんでいただければと思います。

ですが、犬に何をやってほしいかとはっきりと伝えられないまま求め続けると犬はフラストレーションを感じます。泳げなくてもいいやという気持ちでゆっくりと見守っていれば、そのうちに水に入ってくる犬もいるし、ずっと川岸にいる犬もいます。

一緒に過ごすことで慣れていきますので焦らず繰り返し川遊びを続けていただきたいと思います。


川遊びに使っている場所は、お世話になっているご近所の方に相談して許可を得ることができた場所です。川遊びをするために事前に整備もしたのですが、梅雨や先日のお盆前の豪雨などでまたたくさんの枝やいろんなものが流れてきていました。

環境整備は完璧とはいいがたいですが、安全第一で夏の終わりのひとときを楽しんでいただきたいと思います。


人の夏休みは100回あるかもしれないけれど、犬の夏休みは10回から20回。

まだ終わっていない夏の時間を、自然の中で満喫しましょう。

 

 

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都会は酷暑でも自然は健やかな暑さの中、グループトレッキングクラスを開催しました。

福岡の都会は酷暑が続いているようです。

私も隔週で家庭訪問レッスンのために福岡に向かいますので、熱中症ではないかと感じることがありました。私達人間ですらこんなに暑いのに、犬達はどんなに辛いだろうと都会の犬達を案じています。

この酷暑の7月にグループトレッキングクラスを開催しました。

トレッキングクラスの集合風景。日陰に集まる犬と人。



こんな暑い中を歩けるのか、可哀そうではないかと思われるかもしれませんが、山の中は福岡と比較すると10度くらいは気温が低いのです。

一番辛い暑さは梅雨の間の晴れ間であって、梅雨を超えてしまうとからっとした空気となり、冷たい風が山の中を抜けていきます。

室内は一日を通してエアコンを使わなくてよいくらいの気温で、屋外でも日陰では不快感を感じることなく過ごせます。

トレッキング出発前の整列風景。日差しは柔らかいです。



山の中はさらに日陰が増えていき、汗ばむこともほとんどなく歩くことができます。

大型犬もいましたが、みな元気に歩いていました。


歩くコースはとても短いのですが、止まったり歩いたりを繰り返しながらゆっくりペースで進みます。

トレッキングクラスは行って帰ってくることが目的ではありません。グループで行う社会活動であり、一歩、一歩とみなと強調して歩き共感性を高めていくことが目的です。

街中ではリードを引っ張る犬たちも山の中ではゆっくりと歩くことができます。小さな柴犬くんも初参加でしたが、普段の散歩とは全く違ってリラックスして行動していました。

生後5カ月の柴犬くん。



犬が山の中で何を感じ何を思っているのかを私達が全て知ることはできません。私たちが受け取ることができるのは、犬が満足しているのか、リラックスできているか、ワクワクとしているかどうかということだけです。

もし、犬に何かワクワクする雰囲気を感じ取ることができるなら、きっと犬は山の中で何かを感じているのです。その何かを明らかにすることができなくても、犬と山で過ごす価値は絶対にあります。

犬がワクワクしているように、私達人間も山の中で何かを受け取り感じているはずです。時折吹く冷たい風に「ああ、気持ちいいな」と感じることができるだけで、移り変わる山の景色を肌で感じるだけで、山にいる時間は十分に満たされています。

グループトレッキング風景。



トレッキング後は休憩時間をとった後に、生徒さんたちの有志が花壇の整備、ハーブ園の整備、紫陽花周りの手入れなどを行って下さいました。

毎日の犬のお世話でなかなか行き届かない環境整備をこうしてお手伝いして下さる上に、野菜はハーブを植えていただき、私の夢のひとつ「畑」を叶えていただき本当にありがたいことです。

みなで作業を終えた後に、犬達といっしょに川に行きました。貸して下さっている敷地があり、そこで川遊びができるのです。皆で入れるようにと事前に整備も進めていました。

生徒さんたちと川遊び。一番左がジェイ、その横が私です。



川遊びの理由はまた別に書きたいと思いますが、三度目の川でジェイも次第に余裕のある行動ができるようになりました。


自然の中には学びがたくさんあります。

学びというと何かを覚えることだけと勘違いしがちですが、学びというのは答えを出すことだけではないと思うのです。

犬と共に私達も学べる場が自然の中にはいっぱいあって、この活動の場がいつまでも残っていますようにと願うばかりです。

来月のグループトレッキングクラスはお盆が過ぎてからの8月末になります。お盆が過ぎると山はもう秋の気配ですから、あのにっくきブヨはもういなくなっているかな。最近はブヨに変わってアブが出てくるようになり、しばらくは飛び交う敵と戦う毎日です。

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梅雨の合間にグループトレッキングクラスを開催しました。

梅雨。雨の続く毎日は犬にとっては休息の日々です。

今月のグループトレッキングクラスも雨予報となり、雨天中止としようかなと考えていたのですが、「雨でも参加します!」といつも通り上級者の生徒さんからの連絡を受けてグッドボーイハートらしく雨天決行となりました。

グループトレッキング 皆が気にしているのは入口に作っていただいたオポガーデン



都会から山へとやってくる犬と飼い主の気持ちが届いのか、なんとトレッキングの時間だけ雨が上がりました。

みんな雨を覚悟してレインコート持参で来ていたため、ほっと一安心。それどころか、風がとても冷たくイオンシャワーがあふれる癒しの空間の山の環境でした。

梅雨明けに襲ってくる蚊もまだ出てきていないし、地面も濡れていないし、ほんとにラッキーな山歩きでした。

グループトレッキング



集合場所の地面にはオオバコが花をつけて立ち上がっています。オオバコのある環境は土が肥えているらしいのですが、少しずつ広がったオオバコのあるオポ広場は年々変化しているようです。

久しぶりに参加したので緊張気味の犬ちゃんもいましたが、犬達も慣れてきたようで寛容に対応していました。


ちょっとした環境の変化に敏感な犬は、飼い主の日々の仕事が忙しくなるだけでストレスを抱えることもあります。犬はとてもゆっくりとした動物で、たくさんの時間と空間を必要としている動物ですが、その時間と空間すらも群れがいないと成り立ちません。


山歩きはいつもゆっくりペース。すれ違う樹々の成長を見ながら話しかけながら、手入れをしながら、山の中に入るのは山の中に馴染むということだから、ゆっくりゆっくりと。


写真は休憩場所で水を飲むアルクくんです。飲み水は必要な犬もいるし要らない犬もいます。それぞれの犬の性質や体調を考えて行動するのも飼い主の役割です。


最年長は10歳のクールくんでした。暑さが苦手のゴールデンリトリバーですが、この日は歩きもスムーズでした。


Jも先頭で参加しました。山では大好物の杉の実拾いが始まり、皆に「何食べてるの?」と不思議がられていました。私も杉の実をこんなに食べる犬を初めて見ました。これもまた個性というものなのかもしれません。

グループトレッキング



他の犬との空間共有があまり得意でない犬も、一列に並んで歩く集団の移動はスムーズに受け入れていきます。

他の生物がたくさんいる山という空間だからこそ、何が安心&安全なのかを知っているようです。

これから夏にかけて山歩きはベストシーズンとは言えませんが、厳しい季節があるのは山も同じです。山だから自然だからといっていつも快適を与えてくれるわけではありません。

梅雨が明けたら夏が来る、辛抱の季節をJも初めて迎えます。


ガーデニング部の皆様、素敵な花壇をありがとうございます!

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オンラインクラス受講生がトレッキングクラスに初参加。

オンラインクラスの受講について

福岡にもたくさんあるドッグスクールは、どのスクールも「人と犬の豊かな暮らし」を目指していると思うのですが、スクールによって価値観や特色が違います。

グッドボーイハートの特徴あるクラスといえば、自然と関わるクラスです。犬と山歩きをするトレッキングクラスや自然環境の中で活動するお預かりのクラスがあります。

また当校の特徴として、どちらかというと犬の立場にたって考えるという姿勢を大切にしています。犬の習性や本能という機能ができるだけ発揮されることが犬の幸せにつながり、犬と人の関係を深めてくれると考えているからです。

このような特徴に共感して下さり当校でのクラス受講を希望される方からのお問い合わせをいろんな地域からいただくのですが、時には本州や海外といったこともあります。

遠方の方が最初に受講できるのはオンラインクラスです。オンラインクラスでは環境整備や犬の習性などについての座学はお話しできるものの、大切な犬との接し方やリードの使い方などを上手く伝授することができません。

 

本州でオンラインクラスを受講するロクちゃん

実は数ケ月前にも、本州にお住まいの飼い主からオンラインクラスの受講依頼を受けたのですが、上記の理由からカウンセリングは受講できるがトレーニングについては地元のトレーナーを探すことをおすすめし、その上でカウンセリングクラスを受けていただきました。

しかし、カウンセリングクラスを受講後にやはり当校でトレーニングを受講したいというご連絡を受けたため、再度、手技については対面でないと説明が十分にできないことをお伝えした上でオンラインクラスをスタートしました。

そして、クラスは進行してきたのですが、予想したとおりリードの使い方のところでお互いにフラストレーションを抱える時がやってきました。受講生はもともとバンに乗って旅行をしたり山歩きをしたりするのが趣味だとお聞きしていたので、「夏休みにロクちゃん(受講生の犬ちゃんの名前)と一緒にお出かけをされるのならぜひ九州にいらしてくださいね」と軽く口にしたのですが、なんとその後すぐに「九州行きます。」と連絡があったのです。

 

ロクちゃんのお預かりクラスと初めての山歩き

5月の連休終わりにロクちゃんは飼い主さんと一緒にオポハウスに到着しました。今回受講するクラスはお預かりクラスとトレッキングクラス、そしてクラスの途中でリードの使い方について説明することになりました。お預かりクラス中は飼い主さんたちは九州の山へと向かうという計画です。

この期間に数頭の犬達がいましたが、どの犬もオポハウスを定期的に利用している犬だったので対面はスムーズに進みました。

右がロクちゃん、左がジェイ、手前が菜々ちゃん、オポ広場にて



ロクちゃんは兄弟犬と少し関わったことがあるものの、地域では対面できる犬がおらず久しぶりに犬と交わることになりました。生後6ケ月で子犬から成犬に向かっていく変化の多い時期ですが、犬と強く関わりたいという欲求の高いロクちゃんにとっては一日はあっという間に過ぎたのではないかと思います。

手前がロイくんで奥がろくちゃん



お預かり期間が4日目になりやっと落ち着いてきたなというときに、お迎えの飼い主さんが到着しました。

最終日は予定されていた平日のプチグループトレッキングクラスに参加しました。まだリードを上手く使えない状態での参加となりましたが、山歩きに慣れていてバランスの取れる飼い主さんでしたので、なかなかいい具合にロクちゃんとの歩行が進みました。

グループトレッキングに参加したロクちゃんと飼い主さん



お預かり中の犬とのコミュニケーションの最中にフセの練習や止めといったら止めるなどの抑制の練習も自然としていたことも、自制を働かせる練習として効果があったようです。

トレッキング後は一緒に山歩きをしたグッドボーイハート生たちとお話をしたことで、ロクちゃん飼い主さんは「心が軽くなりました」と言われました。共に歩む仲間がいること、共感できる仲間がいることは新しいことを学んでいくなかでとても大切なことです。

今はインスタグラムといったお互いの活動を紹介する場もありますので、自慢しあうのではなく励まう道具としてSNSを活用し、お互いに学びを深めていかれるでしょう。

ヤギのアールとゼットを見つめるロクちゃん(黒い犬)


グッドボーイハートで学べること

今回のようなケースは例としては少ないです。やはり地域のスクールの方が利便性が高まり参加する頻度が高くなります。ドッグスクールは他のいろんな学びの学校と同じように、一度来て終わりというものではなく、長く続けて学ぶほど身に着くものは多くなります。

しかし、こうして遠方からオポハウスに来て下さった飼い主さんは、その行動力とその行動を起こすための原動力を発揮することで、きっと人以上の多くのものを持ち帰られたことと思います。

お預かり期間中に毎晩、こちらから送信した報告と写真や動画を見て、ロクちゃんの今までには見たことのない行動や変化に驚かれていました。預かり期間で犬たちが経験したことは犬にとっての学びにはなります。楽しいことだけでなくむしろ上手くいかないことや我慢を強いられること、犬と犬の関わりは表面的でないので対立は常に起きているからです。でもクラスを通して変化を促していきたいのは犬というよりも飼い主の方なのです。

例えば、お預かり期間中の動画を見て、自分が思っていた犬とは違うということを知ることや、自分が犬についてまだ何も知らないのだということに気づくことが一番大切なことです。その上で、犬に社会的な、特に犬と犬が接するという社会的な活動を与える習慣や環境がなければ、是非定期的に預かりクラスを利用していただきたいと思います。

犬と山を歩くクラスは、飼い主さんが犬と自立して活動をするためのきっかけを作るものです。またその上で、集団で山歩きをする仲間や環境が身近になければ当校のグループクラスでその活動を補っていただければと思います。自然の中での集団活動は犬には刺激ある活動となり、結束すればするほど引き締まるものです。そんな引き締まる経験が犬には良い刺激剤になります。

車もクレートも苦手な状態で本州から来てくれたロクちゃんと飼い主さんたちと貴重な時間を過ごさせていただき感謝いたします。この学びをまた次の学びへとつなげていきます。

追記になりますが、ロクちゃんの飼い主さんはカヌー犬の岳(がく)ちゃんに憧れて、という話を聴きました。わーと私が大きく反応すると「ご存じですか?」と聞き返されてしまいました。

ご存じもなにも、冒険家の野田知佑さんのカヌーに乗っていたミックス犬の岳ちゃんは犬大好き少女だった私にとっては憧れの存在でした。物凄く懐かしく、椎名誠先生の探検隊シリーズでアウトドア体験に憧れた幼少のときの記憶がふんわりと浮かんで消えました。

ロクちゃんの飼い主さんはものすごく若い世代なのに、時代を問わずに影響を与えている岳ちゃんの存在の素晴らしさに感嘆しました。ロクは麓、山麓からついた名前だそうで納得します。ロクちゃんはとても素敵な飼い主さんと巡り合ったのだなと深く思いました。いつの日かの再会を楽しみにしています。

手前がロクちゃんで奥がジェイ



 

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グループトレッキングクラスを開催+花木をたくさん植えました。

4月のグループトレッキングクラスを開催しました。

暑さの続く日でしたが、トレッキングの日は朝から曇り空、そして少しだけ雨も降りました。

天候の変りやすい山の天気なので、小雨は気にせずに山歩きを決行しました。


長い時間をかけて作ってきた関係のある仲間たちとの集団行動は犬を落ち着かせていきます。


山道の途中では、ヤギのアールとゼットが草を食べながらお出迎えします。


犬たちももうヤギには馴れたものです。お互いに距離をとって相手を尊重するのが社会性です。


一列になって歩くと長い列になりますが、みんなで一つの群れです。誰かが声をかけると止まる、先頭が歩き出すとみな進みます。


新緑がまぶしくキラキラした山の風景が広がります。


トレッキングの後は対面のクラスを開催しました。

同じ犬との対面も成長とともに変化していきます。

犬のJも参加させていただきました。

クラスの後にいただいたのは、オポハウスのニホンミツバチたちからいただいた蜂蜜で作ったレモネード、もちろん生徒さんのお手製です。

蜂蜜の甘さに香りもあってものすごく美味しかったです。

おぽみつ使用の自家製レモネード



クラスの終了後、この日の午後の作業はオポハウスに花と木を植える作業です。


J広場には赤マンサク、白マンサク、ヤマボウシ、ミモザを植えました。

オポ広場にはキンモクセイ、広場の外には挿し木で育ててもらった紫陽花たち。


入口のガーデンにもたくさんの花を植えていただきました。

クリスマスローズも追加されました。

樹々の成長も一気にというわけにはいきません。それぞれの樹々や花々の成長に応じた環境と育てる人が必要です。そう考えると犬も全く同じです。そして、その成長を楽しませてもらっているのが私達の方です。

思い出すことがあります。この山に移転した十八年前には、山の杉の木を伐採したあとにモミジ、͡コナラ、サクラ、イチョウ、ケンポナシを植えていただき下刈りしながら育ててきたのですが、慣れない山暮らしにてんやわんやで、一本一本の成長を見届ける余裕がありませんでした。

樹々は大きく育ちひとつの山となり毎日の生活に豊かさを与えてくれ、犬との山歩きのクラスではたくさんの癒しを与えてくれて感謝しています。

本日植えた木の中には日陰を作りたくて植えた木もたくさんありますが、結果を求めずに植えた木や花たちの成育のために環境を整え、成長を見守りそれを楽しませていただくことをこれからはもっと大切にしたいと思います。

出会いがすべてのご縁です。どのご縁も大切にしていきます。


 

 

 

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雪山ならではの探索行動:犬といっしょにトラッキング遊び

今回の雪は結構長引きました。

2日間降り積もったことと気温が上がらなかったため、真っ白の風景をそろそろ見飽きたところです。


本日は雪のかすかに残る山でプライベートのトレッキングクラスを開催しました。

トレッキング途中に山羊のアールとゼットを柵から出すと、決まったルートなのか山の方へとゆっくりと上がっていきました。

私達も後ろから追いかけるように歩いていきました。

雪の積もった山にはいろんな動物の痕跡が残っています。


パッドと爪痕が見える足跡、おそらくアナグマではないかな。


こちらはアールとゼットの足跡です。

アールの方は補助リードを付けているのでリードを引きづったあともついていました。

この雪の期間はずっとフリーで活動していたので、どこまで行ったのかなと想像していましたが、まだ痕跡が残されていたので山羊の歩いたルートも判明しました。


トレッキングコースの第一休憩場所までかと思いきや、もっと奥まで歩いていました。

テント場という第二休憩所まで行ったのかと思ったのですが、一つ手前の杣のところで折り返していることがわかりました。

この杣はオポが具合が悪いときに休んでいた場所でもあります。

動物たちにとってひとつの境界線がこの部分なのだなと思いながら足跡を追いました。

山の中にはウサギの足跡も無数にありました。

最近はウサギを見ることもなくなっていたので、まだウサギが山の中にいることを知って嬉しい気持ちになりました。

こんな足跡の風景を犬たちはいつも彼らの鼻を通して見ているはずなのに、私には全くみえない風景です。

雪の日だからこそ見ることのできるこの風景が特別に好きなので、今年もこれを見ることができてほっとしました。

犬くんは寒くなって活動が活発になったということでした。

雪は今日一日であっという間になくなっていきました。

次の雪の日はいつになるかな。

降ると勘弁してくれと思うのですが、降らないといつ降るのだろうと待ち続けてしまう。

本当に身勝手なことですが、自然は楽しみも辛さも与えてくれます。

どちらがいいということでもなく、どちらも自然ということでしょう。

雪の日のトレッキング、楽しく歩いて戻りました。


さて、帰りにはアールとゼットの姿は山にはなく、いつも通りにどこいったのかなという感じ。

なんと、夕方に道路の工事をしているお兄さんたちが仕事を終わって戻ってくる集団の中にアールとゼットの姿がありました。

本当に、なんでやねん。

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紅葉の山でトレッキングクラスを開催しました。

今年は紅葉もあっという間でした。

すでに落ちた赤や黄色の葉に敷き詰められた山で犬と山を歩くクラスを開催しました。


「やっぱり七山は違いますね。」と到着される人々はいつも以上に防寒着を重ねて来られました。

犬たちの方はいつも来ている常備の犬服で十分のようで中型犬以上はこれでもまだ暑そうな感じです。


初めて参加する犬ちゃんは少しテンションが上がっていますが、歩き始めるとみな落ち着いてきます。


写真よりも実物の山の斜面はとてもきれいです。

葉の色が少し枯れたような色合いで、このなんとも言えない微妙な曖昧な色を見ていると秋という感じがします。

私たちは視覚的に山を楽しみますが、犬の方は臭いで秋の山を楽しんでいたようです。

休憩タイムには、唐津市の猿の一軍が多久市に移動したという話を聴きました。

都市部に住んでいる方には遠い話でしょうが、山暮らしのこちらにとってはサルたちは隣動物です。

今年もたくさんの栗や柿の実を献上したのですから、多久に移動したと聞いてほっとしました。

山歩きから戻りすっきりとしたところで対面のクラスです。同じ犬との対面も毎回楽しみです。


犬が犬と対面するときに本当の犬の姿が見えます。

人の前でどんなに取り繕っても、可愛い素振りをしていても、ごまかしていても、犬と向き合えばそれは全く通用しません。

犬が犬と向き合っているときに、その犬の真の姿を見ることができるのです。

 

この日は高く育ち過ぎた柚子の木から実を採る作業をしました。

落ちてくる柚子が山の斜面を転がっていき、それを追いかけていく犬たちがとても可愛らしかったです。


山の風景はどこから見ても綺麗ですが、この季節は格別にいろんな色で楽しませてもらえます。その紅葉もすでに散りつつあります。一年に一度しか見ることのできない風景が今年も終わってしまいます。

短い時間にしか触れられない心和ませてくれるこの風景を大切にしたい。

そしてこの風景の中に犬や山羊の姿があることが特別のものだと思いました。

来月のトレッキングクラスは12月22日。オポディトレッキングクラスで今年を締めくくります。


 

 

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秋のグループトレッキングクラス&環境整備も頑張りました!

秋の気分次第の天候の変化にドキドキしていましたが、暑くもなく寒くもない最高の気温でトレッキングクラスを開催しました。

参加される皆さんが到着する前のオポハウス入口の風景です。


何を察知しているのか、山羊のゼットが入口でずっとベえべえと鳴いていました。

なんだか事件を起こしそうな予感、お願いだからおとなしくしていてね、ゼット。

参加する生徒さんたちが到着してきます。



知っている顔ぶれが多くみなとても落ち着いています。



スタート地点での並んでオスワリ、みんなきちんとグループになっています。

初めて参加した先頭のダックスちゃんもその飼い主さんも、皆に暖かく迎えられました。

一列で尾歩山(おぽさん)を歩いていきます。

ゆっくりゆっくりと足元、そして犬と共にあるくリズム感を心地よく感じながら山の中に入っていきます。




大きい犬も小さな犬も、みんな犬です。


途中地点で休憩中、最後尾の生徒さんの大きな声が聞こえました。

あ、やっぱり皆についてきてしまった。


「みんな」という集団に属したい山羊のゼット。

休憩地点でみちくさをはじめてしまい帰る感じがないため、仕方なくですが山羊係がゼットを連れて帰りました。


次の休憩地点で休む犬たち。

黒柴ちゃんと、シュナプーくんのつけているリードはショルダータイプのリードです。

トレッキング中は両手がフリーになるためベテラン組には人気があります。

いつも同じ山に登っているのに、ひと月過ぎれば違う風景です。

みんなひと月年齢を重ねて、犬たちも木々もすくすくと成長していきます。

山から下ってくると山羊のゼットが待ち構えていました。

そしてなんとこの列の中に合流しました。


満足げにみなと一緒に歩く山羊のゼットがとてもマイペースです。

トレッキングのあとは恒例の対面のクラスです。


知り合いの犬ともこうしてきちんと手合わせしてから行います。


さあ勝負だ!という感じですね。

犬同士の関係性や成長がみられてとても有意義な時間となりました。

そして、この日はお昼休憩の後にトレッキングコースやオポハウス周りの環境整備を行いました。有志の皆さんにご協力いただいたおかげで、やらなければいけないと思っていたことが一気に進みました。

ご協力いただいた皆様、いつもお力を下さりありがとうございました。

皆さんが楽しく有意義に学ぶ場としてより良い環境となるよう今後も務めてまいります。

来月は11月24日日曜日10時~開催予定です。

次回もぜひご参加下さい。


目指せ、オポカフェ。

夢はいつか実現します。

 

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トイプードルのモコちゃんの社会化トレーニング。犬が育つ環境には家族の協力関係が欠かせません。

家庭訪問レッスンに伺ったときに、室内に貼り紙をされているのを見かけることがあります。

今回も素敵なレッスン用の貼り紙を作成されていた生徒さんがいたので撮影させていただきました。

トイプードルのモコちゃんの飼い主さんが作成したものです。


 

この張り紙には、モコちゃんの家庭訪問レッスンを続ける中でいくつかできた家庭内のルールをまとめてあります。

レッスンのたびに細かくメモを取られていたので、それを飼い主さんなりに箇条書きで書き出されたものですがとてもよくできています。

家庭訪問レッスンでは毎回、子犬の成長に合わせて接し方の注意や練習する課題が出ます。

ご家族の総意で始まったレッスンですが、子犬育ての中ではお互いに自分なりの解釈ややり方が出てしまうこともあります。

これが行き過ぎると、子犬の方はとても混乱して不安定な行動をするようになります。

家族によって違う接し方をすることが、子犬を不安定にし葛藤させることになるからです。

トイプードルは赤ちゃん気質を持つ個体が多く、それは可愛らしく感じられることもあるのですが、上手に接していかないと社会性の未発達状態が続くことになります。

結果として子犬の脳の成長にも大きな影響を与えます。

家族間で接し方が違いモコちゃんがストレスを感じ始めるようになったピーク時のレッスン後にこの張り紙を作成されたそうです。

私が貼り紙を確認したときには、モコちゃんの状態は以前と比べると驚くほど落ちついていました。

カウンセリングの時に「クラスを受講しても犬のしつけがうまくいかないことがありますか?」というご質問を受けることがあります。

犬のしつけが上手くいかなかったケースの中の多くをしめるのは「家族が協力関係になくしつけに無関心な方がいるとき、もしくは家族間に対立があるとき」です。

みなが犬のことを考えていたとしても、それぞれが自分なりの考えで接してしまえば家族間、つまり群れとしてのルールや規則はないことになります。

人側からすれば個々の人間には思うや考えはあるのでしょうが、犬からしてみればまとまったものがなければ群れは虚弱なものですからそんな環境で健やかに成長することはできません。

犬は1歳半くらいまではゆっくりと成長します。

また、人の成長と同じようにいいことばかりではありません。

しつけは終わっても犬との関係作りはずっと続きます。

家族内の規則やルールは犬の成長に合わせて緩やかに変化していきますが、犬と飼い主の関係性は変わることなる緩いものから強いものに変化していくはずです。

そのベースを支えている群れのルールはとても大切なものなのです。

モコちゃんはしっかりと自分で歩き始めています。

それを支える強い家族がモコちゃんをバックアップしています。


Posted in クラスのこと, 受講生のコトバ