グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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犬のお預かりクラス:今日の七山

今週は福岡での活動中のため博多の空をみながら七山校は大雪におおわれているのではないかと思いをはせながら過ごしました。あと数日福岡滞在のはずでしたが、犬の預かりクラスの予約が入ったため、急遽本日七山に戻ることになりました。

朝からラジオで、雪予報とか、チェーン規制の放送が耳についてしまいます。預かりの犬さんといっしょに七山校までたどりつけるだろうかとドキドキしながら移動の途中に、ナイスタイミングで宅配便さんからの電話を受けました。
荷物をもって七山校に到着された様子です。すかさず実況をお願いします。
「すみません、今のそこですね、雪積もってますか?」
宅配さんによると、今は積もっていないけど雪はすごく降っていて今にも積もりそうだということでした。今回はチェーンを車に積んできていません。到着したとき大雪だったら身動きがとれなくなるかもしれない、そのときはチェーンをとりに歩いて家まで行ってくるかなといろんなシチュエーションを想像しながら、できる、できないと頭で分類しながら、七山に向けて走り出します。

考えているうちに体の中でアドレナリン値が上昇していくのを感じます。
なるほど。犬たちが大雪を目の前にして興奮しているのも、喜んでいるようにみえて、ただ体内の緊急時のホルモン、アドレナリンが上昇している状態なのでしょう。動物がこれまでなんども経験した風景だからこそ、この雪が自分を危機的な状況に追い込むという予測もDNAに保存されているため、雪を見たり予測することでアドレナリンが上昇してしまうのかもしれません。

今日はじめてお預かりクラスを経験する犬さんも、別の理由でアドレナリンが少し上がってきているでしょう。飼い主さんがいないと落ち着かなくなる犬は、飼い主さんが本当にいないという状況を受け取るまでは、飼い主を呼んだりクレートでガタガタと暴れたりすることもあります。
飼い主さんがいないと不安になりがちな犬は、お預かりが難しいためテストお預かりが必要です。今回は緊急であったことと、トレーニングクラスを長く続けていただいたことで、犬の行動のパターンや性質の把握がある程度できていたため「お預かりクラス利用OK」の了解にいたり、始めてのお預かりクラスとなりました。

ところが、犬は以外にものわかりのいいことがあります。預けられた相手が全く知らない人ではなく接したことのある「犬の先生」ですから、なんとなく状況を察知するようなところもあります。
状況をわからせ落ち着かせるためには、七山校に到着してから犬にあわせたいくつかの接し方を行い、犬が少しでも状況を受け入れ安定を図るようにして室内のクレートに入ってもらいます。犬に応じて最初にどこで落ち着かせるかを決めたりすることも、その犬に合わせた落ち着かせの方法です。

預かりの状況については1日に1回もしくは2回、メールで飼い主さんに連絡をいれておきます。犬を預かっているときにわかった犬の新たな行動の特徴や性質については、後日トレーニングクラスやカウンセリングクラスのときにご報告させていただきます。

数回のお預かりクラスの利用を重ねると、自宅での行動が少し変わることもあります。
犬のお預かりクラスは問題行動の解決や他のトレーニングを目的としたものではありませんので、これは付随したおまけのようなものです。預かって訓練をしても、飼い主の環境に戻れば行動も元にもどるというのが普通です。
グッドボーイハートでの犬の預かりクラス利用での変化は、私とその犬さんの関係が飼い主さん抜きで行われることで少し変化することがあるからです。クラスではいつもお話ししているとおり、犬の社会性は家庭の中で育てられます。社会性に最も影響を与えているのは飼い主の接し方と飼い方です。来客としてくる他人はわずかな影響しか与えません。もし他人が大きな影響を与えるとしたら、トラウマになるような暴力的なことがあったり、本来の犬の社会性が不安定でその不安定さによって影響を受けやすくなってしまったということです。

犬の預かりクラスのときには、犬のお世話をするわたしは犬くんにとって赤の他人ではありません。知っている先生であり、わずか数日であっても犬くんの食事や安全管理など、命にかかわる綱であることは明らかです。その綱とどのような関係で過ごすのか、その部分がとても大切です。それは、帰宅したときの変化を期待して行うものではありません。今わたしがこの犬くんと接するこのときを、人として犬としての大切な時間であると思うからこその真剣勝負です。

さて、ぐっすりと寝てくれるでしょうか。
明日の朝、積雪していたら雪遊びになりますね。


dav

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尾歩山に近所の「2代目」参上。。。田舎犬ならではのすれ違い

寒波が来ましたね。七山では一気に雪が降りはじめ、仕事の都合で福岡へと駆け出したので、その後やどうなっているのやらと思いをはせています。

山にいるときは雲の動きに敏感になります。「山心や女心」というものでしょうが、いっしゅんのうちに天候が変わってしまうからです。その日、昼間には冬の空とは思えぬほどの青空だったのに、夕方の暮れる時間になると、空が暗くなるのではなく黒くなっていくのをみて、あれ?と思いました。

学校に戻り多少の片付けをしていたら、風景が一気に変わりました。

dav


この風景になるまで1分くらいです。
慌てて荷物を積み込み福岡へ移動しました。あの空ではきっと思いっきり積もったのだと思います。
今年は積雪を一度も拝んでいないので、気持ちは揺らぎましたが、翌日凍結してしまうと身動きがとれなくなってしまいます。気温が戻れば雪は3日ほどで姿を変えて通せんぼも終わりになります。

この荒れた天気になった日、グッドボーイハートの山「尾歩山(おぽさん)」ではちょっとした騒動がありました。
生徒さんの犬が帰宅するときに「ワン!」と勢いよく吠えたので「どうしました?」というと、飼い主さんが「あそこに犬がいます。」と庭のすぐ上あたり、山につながる道を指差しました。
「え?犬」。

最近このあたりでウロウロとしている犬はみかけなかったので、また猟犬が捨てられたのではないかと不穏な気持ちで見上げます。そこにいたのは、遠巻きに成長を見守っていた近くの家の犬でした。ご近所に1年ほど前から飼われている若い犬で、いつもつながれいるので声や小さな姿を遠くから見る程度でしたが、ある程度シルエットは把握していたので間違いないとすぐに確信できます。

その犬はこの土地で3、4ヶ月くらいの幼犬のころから飼われ始めたたようでした。最初は幼犬の声がするなという、ときどき姿を表したときに観察した内容ではあまり強さがなく比較的なつきやすい無邪気な印象を持ちました。この日、庭の少し高台からこちらを警戒している姿や行動や小さく出す声からも予測はまちがっていなかったようで、人が接するには安心できるタイプの犬でした。犬の首輪につながる長めのリードが見えたので、リードを噛みちぎって自宅の敷地を出てうろつくうちにうちの敷地内に入り込んだのだろうと推測しました。

無邪気な若い犬の警戒心は好奇心へと動きやすく、このふたつをいったりきたりします。状況によっては好奇心が勝ってしまうので、接し方次第でうまくコミュニケーションをとることも可能です。案の定、小さな警戒の音もすぐにやみ尾をふりながら近づいてきました。「何する?」の積極的なアプローチですが「家に帰るよ」と、犬の家の敷地まで送り届け庭に駆け込むのを見守りました。

一旦戻って一度室内に戻ってから再び庭に出て山を見ると、またその犬が来ています。犬たちが歩いた後を入念に臭いながらも、落ち着きなく走りながら、排尿しては地面をけったりかけたりしています。子犬のころから他の犬と接していなかったのですから、犬の臭いに興奮するのも仕方ありません。ふたたび家に送りとどけましたが、またやんちゃが過ぎてこちらに遊びにやってくるかもしれません。


先代の雑種犬はオポのよい話し相手でもあり犬らしく生きた里山犬でした。

名前がわからぬ新米の若い犬には「2代目」というニックネームをつけました。

七山の風景のひとつとして、今後共よろしくお願いします。





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教え子たちの旅立ちに寄せて

グッドボーイハートを設立したのは西暦2000年です。設立から16年がたちました。

今までにグッドボーイハートの教室を利用してくれた犬たちが少しずつ旅立っていきます。今年も年賀状のごあいさつでお世話をした犬の旅立ちについて知ることになりました。しばらく会っていない犬たちもいますが、それでももうこの世で会うことができないのだと思うと、ただ寂しいと思い同時に飼い主さんの寂しさはいかばかりかと心苦しく感じることも確かです。ですがそれよりももっと心の中を占めてしまうのは、その犬と出会えたこと、そしてその犬を愛する飼い主さんと出会えたことに対しての有難いという感謝の気持ちです。その出会いを通して自分が得たものや学んだものは、何にも変えることはできません。旅立った犬たちは飼い主さんに大切にされ愛されて見事に新しい世界へ駆け抜けていったのだと思うと本当に感慨深いものがあります。

ドッグスクールを利用される方というのは、何か問題を感じられた飼い主さんが多いのです。その問題の大小というのは飼い主さんによって捉え方は違うのですが、犬の行動に困ることがあったとか、いろいろとやってみたけどあまり犬のことがうまくいかないとか、中にはとてもおりこうさんになってよく言うことを聞き生活上は問題がないのだけど、犬との関係に距離を感じるからという方もいます。子犬のころに始めたトイレトレーニングが上手くいったあとも、犬のことをもっともっと知りたいからと勉強を継続される方も多いのです。その中に「犬を理解したい」という飼い主さんの愛を感じるとき、その理解の度合いはそれぞれであったとしても、これさえあれば犬はこの飼い主さんの元できっと幸せに暮らしていけるだろうという安心を得ます。

その飼い主さんにとって唯一の存在である犬が飼い主さんの元から旅立っていった。
飼い主さんを悲しませたくないと一番思っているのは犬たちです。どんな旅立ちだとしても犬たちに必要であったから行くべき時期が来たからかえっていったのだと思います。犬がいってしまうと悲しく寂しいものです。哀しみを癒すものは、その犬の生前について思い出したり笑ったり話たりすることでしょう。すぐにはできないかもしれませんが、いつかその日が来ることを祈っています。

犬がこの世を去るシーンは「かぐや姫」だと思うのです。飼い主さんがどんなに愛して引きとめても、月からきたこの犬という使者はその役目を終えて迎えにこられたたくさんの犬たちに連れられてもといたところへ帰っていくのです。昨年の12月にグッドボーイハートの犬の先生だったオポが旅立ちました。オポの旅立ち後はグッドボーイハートの犬達をオポが迎えてくれると思うと、心もいくらか楽になりました。

さて、生きているものはまだやることがあります。先に逝った彼らに恥ずかしくないように、今日もたくさん働いて学んで、そして生きている喜びを感じます。

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謹賀新年

明けましておめでとうございます。
今年もみなさんと犬たち、そしてすべての動物たちにとって良い年となりますようにお祈り申し上げます。

同伴犬はいなくなりましたが、預かりの犬といっしょに年あけを迎えました。
初日の出を今年も七山で拝むことができました。

いつもと変わらぬように山の一部の手入れをしました。その間、ずい分と環境を把握して行動が安定してきた預かり犬が、草を食べていたり、丘にすわっていたり、地面に背中をこすり付けてゴロゴロとしていたり。
いっときはオポのお墓の横に伏せてじっとしていました。そのうちテラスでひなたぼっこをしたりして、こうして犬は静かに一日を終えていく動物なんだろうなとそれを眺めていました。

年の初めには今年の目標のようなものを考えます。今年は今までと同じ変わらぬ思いを持ち続けそれをわかりやすく表現するようにしようと決めました。変わらぬ思いとは、犬に対して誠実であるということです。
犬のことを理解したい、そして彼らとより良い関係を築いていきたい、それは犬に対する誠実な姿勢と思いという形でしか実現できません。誠実さはいろんな価値観や利害でゆがめられます。犬にとってではなく人にとってとなると、それはすでに利害が生じる関係です。犬を人が飼うことそのものが利害が生じていると感じられるのが現状ではあります。ですがその現状を受け入れつつも、こうありたいという思いを持ち続けていきます。
その姿勢の中で知った犬の真実をわかりやすく伝える方法についても考えています。最も伝わりやすい方法として、家庭訪問でのレッスンを中心にして活動をしています。飼い主さんといっしょに考え、犬との暮らしの場で対面してお話しすることが一番伝わりやすい方法だと自分の経験の中から実感しているからです。ですが、今年はもう少し異なる形でもチャレンジしてみたいなと思っています。まだ構想中。構想のまま一年を終えてしまうかもしれませんが、チャレンジしようかなと思っただけでも少しの前進かもしれません。

犬と人の間に起きていることは、しつけやトレーニングといったやり方で解決されますが、これはあくまでその形であるだけです。実際に犬と人の間に起きていることは、関係と環境に関する問題であり課題であると捉えています。だからこそ、今年は犬を飼っていない方々にも伝えられるようなメッセージを準備したいなと思っています。

年末にはまた草履をとられました。回収した草履のうち2個を山の動物に持っていかれました。イノシシはテラスのすぐ脇まで来て地面を掘り返しています。動物との境界線、人との境界線、犬との境界線。すべてを上手に守りながらバランスよくつながってお互いの力を高めていけるように。

今年もいっぱい学んで悩んで考えて、少しでもお役に立てれば幸いです。

dav
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ラジオ番組「月下虫音」で分離不安の話をしたこと

ラブFMの番組「月下虫音(げっかちゅね)」に出演しました。聴いてくださったみなさんありがとうございます。

いつものように、DJの大田こぞうさんと取り留めもなくワイワイと盛り上がりました。
犬の話しになると、わたしよりも大田さんの方がずっと興奮度が高いんですよ。
打ち合わせしすぎるとそこで話が出つくからということで、テーマを「分離不安」にしようねということだけを決めておいて、今回はほとんど打ち合わせなしで本番にいどみました。

番組の中では、犬のわかりやすい分離不安行動のいくつかをご紹介しました。
簡単に述べると「飼い主が犬から離れると吠えて騒いだり、鼻をならしたり、落ち着きをなくしたりする」という状態では程度の差はあっても分離不安傾向があるということです。落ち着きをなくしている状態が、飼い主と離れている環境、室内飼育のお留守番という状況で起こりやすいため、留守中に吠えたり排泄の失敗をしたり、ものを壊したり家具をかじったりしている行動が分離不安としてよく取り上げられます。

留守中に安定しているかどうかは、留守中の部屋の乱れだけでなく、飼い主と再会したときの行動にあわられます。飼い主が離れると落ち着きをなくす分離不安行動は、飼い主が帰宅したときに興奮するという行動として表現されるのです。飼い主が帰宅したら戸口にまっていて、部屋に入るととびつき口をなめる、部屋を走り回る、興奮して走る、おもちゃをくわえてくるなどのテンションの高い行動をする場合には、飼い主との分離が不安定、つまり飼い主と犬の関係性には不安定ですね、というメッセージです。外出の際には騒ぐことがなくても、帰宅したときにこれらの行動が出るときには分離不安傾向はあると考えてください。

犬の行動はすべてにつながりを持っているため、飼い主と犬の関係性が不安定なことは、犬が他の犬や人と接するときの行動にも現れてしまいます。この不安定行動にはいくつも種類があり全てをあげることができませんが、いくつか例を挙げるとするとこんなものも入ります。
人に対してお腹を見せる。
人に対してとびつく。
人に対してマウンティングをする。
人の口をペロペロとなめる。
人の膝の上にのってきたり、体重をかけてよりかかってくる。
他の犬の声におびえる。
他の犬(相手に攻撃の要素がないのに)に吠えたり追い立てたりする。
散歩中に他の犬に近づいていこうとする。

こうした人や他の犬に対する社会的な行動にまで影響をしているのが、飼い主と犬の関係性です。

行動は全てつながっていきます。分離不安というくくりを設けることや診断を下すことに大きな価値があるとは思いませんが、「分離」という心理学の言葉が人と犬の関係性をよりわかりやすくしてくれるという意味では活用しています。犬のことを赤ちゃんと思っていませんか?という質問には、母経験のある飼い主さんは反応が高いです。子育ての経験のある母親なら一度もしくは数回は通った道なので赤ちゃんとの一体化した関係はすごくわかりやすいからです。赤ちゃんはみんな母と同一化しています。もともといっしょだったのですからね。そこからひとりの人として自律していくために最初に必要なことは母親との分離です。お母さんは自分とは違う存在、そして自分は自分なのです。

他の犬に極端におびえたり、拒否反応を示したり、走り回る興奮行動をしやすい犬の飼い主さんは「自分の犬は、自分のことを人だと思っているから犬を怖がるのだ」ということがあります。ですが冷静にみるとこれは逆ですね。犬だからこそ犬に対しては他の動物とは異なる反応を示してしまうのです。反応のあるときはまだ大丈夫です。犬はまだ自分が犬であることを忘れてしまってはいません。犬でなくなったときには目の輝きもうせてしまい、他の犬への反応もなくなってしまいます。他の犬がそばにいても、見えていないのではないかというほど視界に入っていないかのように振る舞います。犬の扉は固く閉まってしまったように。

犬をみておびえたり拒否反応をしたり興奮する犬は、犬である世界にいる犬たちです。お互いに「人」と「犬」として関係性を作っていくことで見えてくることがたくさんあります。人のことが好き、あの犬のことが好き、そんな小さな世界を一歩飛び出してみてください。好き嫌いは妄想の世界というコトバを聴いたことがあります。犬はファンタジーの世界の動物ではなくアニメのキャラクターでもないのですから、妄想の世界で見ていては変化の可能性のあるものにもフタをしてしまい変わっていくことすら許されなくなってしまいます。「うちの犬は先生のことが好きなんです。」といわれると、「いやいや違いますよ。」と思いますが、「うちの犬は先生といるときはいつもと違うんです。」といわれると、そのとおりだと感じることがあります。これは好き嫌いの世界ではないのです。

世界はひとりひとり自分たちの価値観で作られている。
見える人には見えるし、見えない人には見えない。

犬が犬である瞬間がなによりもすばらしいと感じると思う方、たくさんいると思います。
ぜひそんな時間を犬とともに過ごしてください。


グッドボーイハート七山へ向かうの道沿いにはお正月を迎える立派な門松が飾られています。
この季節、七山にはクリスマス的な色も雰囲気も一切ありません。
街中は明るく楽しくクリスマス一色。それはそれで個人の楽しみとしてはいいのだと思います。
山では受け継いてきたことを大切に守りぬいていく、そんな凛とした姿勢を感じます。
人と犬の関係は新しい文化ではなく、本当はすごく古い文化であると思うのです。

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オポの会2016年

オポの一周忌をひかえた「オポの会」を開催しました。

午前中はいつもとおり落ち着いたメンバーでお山散策を行いました。
今日、わんこ山の名前を改名します、といっていたのに、
それをみなさんにお伝えするのを忘れてしまいました。

グッドボーイハートの裏山は今日から新しい名前にします。
山の名前は「尾歩山」 よび名は「おぽさん」です。
きっとオポも了解してくれる名前だと思っています。

この尾歩山で、これからもいろんな犬たちが犬として息吹を吹き返して、
生き生きと生きていく姿をみたいなと思っています。
今日も山は変わらずにどっしりとして、不安定なわたし達の気持ちや足並みなど
全く取り合うこともなく、ただ季節の移り変わりだけを告げてくれました。

山から下りてすぐに石窯に火をいれる準備をしました。
パンの準備は朝からばっちりでしたので、窯にも気合がはいります。
でも、なんだか今日はとてもうまく火を起こすことができて、いつもより早く
窯にパンやピザを入れることもできました。

あとはみなさんとワイワイとお話をしながら、ピザやパンや野菜スープや、ユズドレッシングをかけた新鮮なサラダ、そして手作りの焼きドーナツなどをいただきながら、犬のはなし、子供のはなし、オポのはなしといろいろとおはなしがつきませんでした。

いろんなうれしいことがあったのですが、やはり前スタッフのふたりともに子供ができたことが何よりもうれしいお知らせでした。
ひとりは生後一ヶ月、ひとりは3月に生まれる予定。
どちらも身ごもってすぐにオポが夢でお知らせするという素敵なオマケもついていたらしいです。

人生ではいくつものことを同時に欲しがると全て失ってしまうような気がします。
仕事で生きるのか、結婚して子供をきちんと育てるのか、主婦でがんばるのか。
選択の道はそれぞれですが、自分が本当に大切にしていることを選択できる力は、自分で見につけるものではないかと思うのです。
なので、それぞれが必要な学びを得られているということがうれしいことだなと感じました。

お花で気持ちを送ってくださったかたもいて、普段は静かなグッドボーイハートの部屋が花のかおりとみなさんの笑い声で一気に陽気になりました。

オポが亡くなって一年。犬としては大変な仕事をしてもらったという気持ちがとても強かったのですが、これだけ多くの方の心に足跡を残したオポ。必要があって受けた仕事なのかもしれないと少しだけ飼い主としての気持ちも軽くなりました。

すごしている時間が充実しているときは、写真を撮る余裕もないですね。
今日は写真を1枚も撮りませんでした。それでも素敵な時間でした。

ありがとうございました。

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日々の雑談

お預かりクラスについてブログで紹介させていただいたばかりでしたが、
急遽、お預かりの必要なご連絡が入りました。
今回はタイミングよくお迎えにも間に合い、無事に七山校にいっしょに帰ることができました。
緊急時にお役に立ててよかったです。

お預かりクラスをご利用される方は、本預かりの前に一度テストでご利用ください。
緊急時となると、新しい環境に預けることに飼い主さんも不安を抱えられると思います。
ドッグホテルというよりも「先生の家におまり」な感じなのです。
先生の家ですから、「ちゃんとできてるかしら…」というご心配もあるかもしれません。
いっしょに散歩したり、遊んだりと日常生活でとっているコミュニケーションを飼い主さんの代わりに私がとります。そして、部屋も事務所兼個室でいっしょです。もちろん休息時は犬はハウスですね。

今日対応させていただいた生徒犬は、テストお預かりを含めて預かりクラス利用経験があり、
緊急でしたが荷物の手配もきちんとできていて、安心して迎えに行く事ができました。

緊急対応もできるだけさせていただくのですが、うまく駆けつけられないことがあるかもしれません。
対応できないときは本当にすみませんが、うまく都合のつくこともあるのでまずは連絡ください。


ところで、午後に七山校に到着すると、また来てたなということがありました。
もう来ないだろうと置いていった明るいグリーンの1足のうちの1個がなくなってました。
通用口に置いたままにしておきました。
しばらく来てなかったので油断してしまいました。

同伴して帰宅した生徒犬に、玄関周りや倉庫周辺の臭いもとってもらいましたが、
特別な気配は感じなかったようです。
それよりも、自分のハウスをどこに置かれるかが気になったようですね。

明日は朝早くからパン作りなので、今日はどちらにしても早く寝入る必要があります。
しばらくパンを作っていなかったので緊張しますね。

dav




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犬の恐怖心、不安を考える

それはひと月ほど前に起きました。

庭に続く山の笹林の手入れをしていたときです。
その日は小雨がふっておりコンディションが悪かったのですが、時間がとれなかったため、今日のうちにやってしまえと思ったのです。
少し前に切り倒したばかりの笹が横倒しに倒れており、その上の踏みながら歩かなければいけません。倒れた笹はまだ若いために踏みつけることもできず、笹の重なりがばねのようになってしまい、とても歩きにくく、濡れてすべりやすくなっていました。
夕方で作業を早く終わらせたいという気持ちのあせりもありました。それで、うっかりと脚を滑らせて後ろ向きに倒れたのです。背中が倒れている場所は平地ではなく下り坂なので90度倒れるよりもっと大きく、180度に近いほど後ろに倒れることになりました。

不思議なことはこの瞬間に起こりました。

あ、倒れると思ってから背中が地面に着地するまでの間が、スローモーションだったのです。
倒れてしまった瞬間に普通の速度に戻っていました。
倒れて怪我をしなくてよかったと思うよりももっと前に「今、見たものがスローモーションに見えたのはなぜか」と思ってしまったのを鮮明に覚えています。

映画の事故などの危険なシーンを直前にしたときに映像がスローモーションになるのはそのように見た人がいるからなのだと、今さらですが自分が体験してはじめて真実であることがわかったのです。

ネットではありますが少しだけ調べてみました。今年千葉大学が「危険なときには視覚能力が高まり事態がスローモーションのように感じる」という研究結果を出していることがわかりました。科学的に説明されればさらに納得がいくのでしょうが、実際にその体験をしたことがある人たちが証言すれば、それも信憑性のうちといえるのでしょう。

生徒さんにこの体験を話したところ「私の友人も遊具から落ちる瞬間にスローモーションになったといっている」という話を聞きました。同じような体験をした人がいて安心すると同時に、こうした不思議な動物の能力はきっと、いや確実に犬に備わっているに違いないと思えたのです。

なぜかというと、危険を感じる能力は動物の方が人よりも圧倒的に高いからです。それは動物が脅かされているという意味ではありません。動物は危険を感じたらそれに対してみずから行動する力を持っているという意味です。人は自律して行動しているようで、意外にそうではありません。自立や独立はしているのだと思いますが、いざというときに必要に体が動く人はそれほど多くないと思うのです。人はあらゆる道具と科学の力を駆使して安全を獲得したと思っているため、危険に対して鈍感になりすぎていると思うのです。

犬も同じかもしれません。危険なものを危険だと犬が認識してしまうと、人は犬を飼うことが難しくなります。犬を人のそばでたやすく飼う方法として、危険なものを見せないごまかす、認知力の低い動物にしてしまうことで危険を感じにくい自律しない犬をつくっているのかもしれないのです。周囲の環境を把握するよりも、ごほうびを選ぶ行動を取るなどです。

あのゆっくりとたおれる瞬間、何かをつかまなければと思ったのですが、つかめるものが周りになく、そのまま倒れてしまいました。唯一できたのは、背中が着地したとき頭を手前に引き上げて衝撃と怪我を和らげる事ぐらいでした。でもそれすらも、スローモーションになっていなければできなかったのかもしれません。

オポのお墓のすぐ近くの出来事でした。


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草履が三度見つかったこと

草履消失事件、自分でつけた事件の名前も忘れてしまいましたが、とにかく草履がなくなる事件の続報です。

つい先日、なくなった草履のうち赤い草履の片方を見つけました。

もともと、赤い草履は片方しかなくなっていなかったのです。

その草履があった場所は倉庫の棚の上なのです。

見つけたときは、本当にビックリしました。

その棚の前には薪台に薪がつまれておいてあり、その高さは1メートルくらいあります。
よほどのジャンプ力がないとそこに上がることはできません。

見つかった草履を確認したら、やはり歯型がついていました。

ここに飛び乗れる動物といえば…。犬にはとても無理です。

猫は俊敏なので飛びあがれる高さではありますが、草履をくわえたままというのは難しいでしょう。

タヌキはそんなにジャンプ力があるのでしょうか。

キツネなら難なく飛びあがるような気がします。

写真を撮ったのですがブログアップには間に合いませんでした。
後日写真は掲載しておきます。

草履の見つかり方も次々と変わっていく。

私が草履を探しているのを知っているのでしょうか。

だとしたらこれはもう「捜そうゲーム」になっています。


赤い草履は片方しか持ち去られていませんでした。

手紙をつけた片方の赤い草履はまだ持ち去られていません。

手紙を受け取る気がないのでしょうか。

動物を相手にしたやり取り。やり取りになっているのかどうかも分かりません。


野生動物が怖くないですか?と尋ねられますが、

今のところ距離を保っているので怖くありません。

野生動物で一番警戒してしまうのはサルです。

集団で行動しているサルが最も脅威に感じます。

七山では「サルを見たらできるだけ避けるようにして、挑発しないようにしてください。」というようなアナウンスがよく流れます。サルは数も少なく希少動物でもあり扱いも難しいのでしょう。

草履をもっていくのはもしかしたらサルかもしれないという仮説もたてたのですが、
草履が消える時間が夜間であったことから、サルが活動する時間帯ではないと思い
この仮設は消えました。

やはり、タヌキもしくはキツネか。

難問はまだまだ解けそうにありません。

追記:見つかった赤い草履の発見現場。発見時の状態です。
赤い草履はどこにあるでしょう。

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草履紛失事件:策をねる

このブログが草履紛失事件の主にのっとられそうになっていますが、引き続きお知らせします。
昨晩なくなったものは以下のとおりです。
・青い草履の片方
・椅子の上に乗せておいた一度回収したピンクの草履の片方
・机の下においてあった食べかけの柿1個
これらが跡形もなく消えていました。

回収したものは1点。
生徒さんが山歩きの最中に落したものを探しに山に上がった際、2番目になくなったブルーの草履のうちの片方を見つけてこられました。発見場所は、ワンコ山の頂上付近の尾根の一部です。1週間前には同じ場所にはなかったので、一旦テラスからどこかへ持ち出したあとにさらに移動したことで落としていったのだと思われます。いくつもの歯型が見られました。しっかりとした歯型である程度のサイズのある動物であることが伺えます。怪しい、間違いなくイヌ科動物の仕業です。

昨晩は椅子の上に置いているものはとることがないと油断してしまい、回収したピンクの草履をふたたび取られてしまったことに愕然としました。予測がはるかに甘かったということです。
二つ目の草履の発見場所が山の上付近であったことから、家周辺の藪や巣穴への持込説が否定されることとなりました。山歩きの最中にくまなく草履を探しながら、犬たちにも「草履を探してください」と声をかけたりしたのですが、あいにく草履探しに熱心な犬もおらず、結局新たな草履は見つかりませんでした。

次の一手をどのような策にしようかと考えましたが、ここはやはり童心にかえってみようと思います。それで手紙を書きました。

手紙は細くおりたたんで、ひとつのこっている赤い草履に結び、持ち帰るのを待つことにします。

dav





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