グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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トレッキングクラスの後に対面のクラスを開催しました。他の犬との社会化は一対一からスタートです。

七山のお盆前の風景

 

大型連休に入ると同時に台風が近づいているようです。

今年の夏は本当に短く過ぎていきます。

七山でもとても冷たい風が通り過ぎトレッキングクラスも涼しく今年は快適です。

あの恐怖の昆虫「アブ」も今年は孵化する時期を逸したようでサイズは大きいが数が少ない。

そのためかトンボが低空飛行で行ったり来たりと目の前を飛び交います。

いつも防衛体制の犬くんはトンボ相手にジャンプジャンプ。

飛ぶ虫の中でも最強のトンボが犬につかまるはずもなく、空回りのシーンもありました。

 

犬と犬を対面させるクラスを開催

 

この日のトレッキングクラスは、少人数で犬と犬を対面させて同じ空間を共有する練習のためのクラスです。

相性のよさそうなサイズや年齢と性別の犬同士を繰り返し合わせていくと、回数を重ねるうちに行動に変化がみられることがあります。

この日はボーダーくんとミックスくんの数回目のセッションでした。

ボーダーくんの同居犬のボーダーちゃんも参加

そして見学をかねて社会をしるためにジャックラッセルくんも初参加しました。

 


 

他の犬の対する間違った社会化トレーニングとは

 

他の犬に対する社会化はたくさんの犬の中に交わることというのとは少し違います。

モノや音に順化させる社会化トレーニングと、他人や犬とのコミュニケーションや関係を深める社会化トレーニングは別に考えるようにします。

犬に対するコミュニケーションは、まずは犬と場所を共有して安心を獲得するところからです。

場所の共有には対立の関係性は持ち込めません。

ドッグランなどの囲われた場所に他の犬と同じスペースにいることも場所の共有にはなりますが、お互いに関わらないようにして過ごすことも可能です。

ですからドッグランで他の犬と共に写真を撮ったからといって安定した社会性を持っているとは限りません。

実際、保護施設や多頭飼育崩壊などで多数の犬が囲われたスペースに入れられたとしても犬同士はお互いに攻撃をしたりはしません。

ところがこうした場所に入れられて自分のスペースの確保に自信がなくなった犬は、他の犬に対して攻撃性を示したり他人を怖がったりするようになります。

その攻撃性が出るのは囲いの中ではなく囲いから出た時なのです。

だからドッグランでは犬は大丈夫だけど、散歩中は他の犬が苦手という犬がいるのは犬側に立てば全うなことです。

 

他の犬に対してコミュニケーションを深めることのできる犬

 

他の犬に対して対立をさける程度のことまではひどくトラウマを抱えていない犬であれば達成は可能です。

ですが、他の犬とかかわることを喜びとするような社会化の喜びを体験させたければもう少し頑張らねばなりません。

犬同士の社会化の喜びとは「群れる」とこなのです。

私たち人間となんら変わることはありません。

私たちも少人数であれある程度の人数であれ「群れる」ことを好みます。

だから密を避けるように行動することがストレスになるわけです。

小さな居酒屋でも、野球ゲーム観戦でも、共通の趣味や会話、価値観を持って群れることで楽しむ人と同じように、犬も群れることを楽しむのです。

ただ犬の場合には活動を通した群れなのでそこにはある程度の規律が必要です。

集合体になって敵に向かっていけるのか、そのときの△型の→は誰を基準に作られるのか、といったことです。

人と犬は社会構造が似ていることから共感が生まれるようになった動物だと思います。

その部分が開花していけば犬は犬と群れる喜びを勝ち取るでしょう。

犬との学び、とても深いものがあります。

まだまだ面白く犬たちの成長が楽しみです。

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<犬のこと>犬用マスク販売?動物への無知は動物を苦しめることもある

ニュースで新型コロナウイルスに感染した犬が出た騒いでいます。

そもそも感染者数という言葉の定義そのものも全く医学的には無意味なものです。

犬も同じように症状の出ていない動物の感染を掘り起こしても意味がないのです。

その意味のない流れの中で「犬に対する無知な飼い主」を食い物にする商売が始まっているらしいです。

なんとコロナウイルス感染を防止するために犬用マスクが販売されているというニュースが配信されています。

同時に犬用マスクの危険性を訴える動物病院のツイートも配信されているようです。

犬用マスクの着用など意味のないばかりでなく犬に不快感と病気にさせるようなことは絶対にしないようにしてください。

このような行為は犬にとって無意味かつ不利益なものです。

1 犬用マスクの着用

2 犬用靴の着用

3 犬用ソックスの着用

4 犬にうがい薬を飲ませる

5 犬の脚や脚裏、体を消毒液でふき取る

6 犬を散歩に連れ出さない

7 犬にPCR検査を受けさせる

こうした行為は犬を苦しめるだけで犬を安全に守る策にはなりません。

犬は一定の常在菌に守られて生活をしています。

常在菌が犬の体からなくなれば別の悪い菌が犬の中に入ってきます。

犬の世界にも人のように手に負えない感染症が発症する可能性がでてしまいます。

犬がそのような状態になってもしその新しいウイルスや細菌が人にとって危機的だと判断されれば…。

間違いなく犬は完全管理のガラス戸の中で生涯を送ることを強いられるか、飼い主から強制没収されるでしょう。

私たちの現在の必要以上の殺菌も実は犬の世界を脅かしはじめています。

動物の免疫力はわたしたちよりはるかに高いのです。

ところが犬の免疫力は家庭で飼育されるようになり薬の多様によりすごいスピードで落ちています。

人が無知になることで犬たちにかける負担をこれ以上強いることのないようにするためにできることは。

私たちはもっと深く考えましょう。

テレビニュースやSMSのニュースを鵜呑みにせずに、本当にそうなのか議論を戦わせましょう。

犬にとって何が本当に素晴らしいことなのかひとりひとりが考えましょう。

犬の本当の幸せが飼い主の本当の幸せだと信じています。

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<日々のこと>オポの夢を見たこと

オポというのは私がいっしょに暮らしていた黒い犬の名前です。

グッドボーイハートの黒ラブのマークはオポのシルエットを見ながら自分で作りました。

オポのことを知っている方もいるし知らない方もいます。

どちらにしてもオポは私が犬のことを学ぶにあたって一番深く影響を与えてくれた存在です。

同時に人生の中での学びも与えてくれました。

そのオポの夢を久しぶりに見ました。

たまに見るのですが今回の夢はいつもの夢とは明らかに違いました。

夢の内容はとてもシンプルなものでした。

私が福岡の自宅のキッチンにたっていて、オポが廊下からキッチンに出るところにある冷蔵庫の角からひょっこりと姿を現したのです。

ゆっくりと歩いてきたオポを見て「あ、オポ。帰って来たんだね。」

といいました。

そしてそばにいたダンナくんに、オポが庭に出るからドアを開けて欲しいと伝えてダンナくんも分かったという風に立ち上がってドアのところへ。

そのあたりで目が覚めたかなと思います。

今の日常生活の中にオポが普通に登場したのは初めての夢でした。

何かのお知らせなのか、予告なのか、メッセージなのかよくわかりません。

そして今日変わったことといえば、冷蔵庫が一時的に機能しなくなりまた復活したことくらいです。

オポの電磁波に影響を受けたとは思えませんが、不思議な出来事でした。

亡くなった犬たちはどこへ行ったのだろうと考えることがあるのですが、つまりはいつも自分たちと共にあるのだと思います。

ダンナくんに話したらとても喜んでいました。

これから本当にいっしょに歩いていけそうです。

七山の柿の道を歩くオポ

Posted in 日々のこと, オポのこと

<日々のこと>寝ているときに犬が夢の中に出てくること

犬が夢の中に出てくることは珍しくありません。

出てくるときには毎晩のように犬が出てきます。

たいていはグッドボーイハートの犬たちです。

以前ある生徒さんに「●●ちゃんが夢に出てきたんです。」と話したことがあります。

その生徒さんは「うちのワンコが先生の夢に出てくるということは何か訴えたいことがあるということですよね。」と答えました。

ドッグインストラクターという仕事は、犬の言い分を飼い主に伝えることです。

日々のトレーニングでそれを受け取っている生徒さんだからこそ、自分の犬が先生の夢の中にまで出て行って飼い主の前では言えぬことを直訴したのだと考えたようです。

実際のところ、トレーニングのご相談があってご家庭に伺いそのご家庭で犬に最初にあったときは「あなたが私をここに呼んだのね。」と感じています。

犬が電話できないから、飼い主に電話させたのだと思っています。

だからこそ飼い主さんには厳しいと言われつつも、犬はこう言っているのだということを真剣に伝え続けてきました。

その私の夢の中に犬が出てくるということ、私の方ではこう考えることがあります。

犬が飼い主に伝えたいことを十分に伝えきれてないから、犬が夢の中に出てきてまで何か言いに来たのではないか…という見方です。

夢の中に出てくる犬は現在進行形でトレーニングに関わっている犬である場合もあるし、しばらく顔を見ていない犬の場合もあります。

これらの犬たちが自分の夢の中に出てくる理由は分からないのですが、私の頭の中は寝ているときにも犬のことを考えているのかと自分でも恐ろしくなることがあります。

どんなにがんばってもわからないことやできないことが山のようにあって、犬たちに対してできていないことをあげたらきりがありません。

でも犬が夢の中に出てくる間は自分に何かやらなければいけないことがまだあるのだと思います。

まだあるのかという言い方すらも驕りでしかないのですが、疲れてくるとこれだけやったのだからとつい思ってしまうのです。

私が気負っても仕方がないのだ、犬に対して一番できることがあるのは飼い主さんの方なのだと言い聞かせて、少し視線をそらすようにしてみます。

今はそんな時間が必要なのかと夢分析を終えました。

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<日々のこと>自然環境にダメージ与えた事に気づき引き返したこと

今年の草刈りのシーズンは特別な季節になりました。

山と向き合って草と戦って13年目の今年、ある間違いに気づいたからです。

間違いとは一作年から山の一部に使った除草剤のことです。

犬が歩く山だから除草剤は絶対に使わないというルールで10年以上頑張ってきました。

でもこの2年ほど福岡での訪問レッスンで時間が過ぎていき、七山に来たときには預かり犬ちゃんたちのお世話に時間を使いました。

結果、七山で草刈りをする時間が減ってしまい雑草は生え放題になり手に負えなくなってしまいました。

そんなとき「生えている草だけを枯らして根は殺さない、環境に影響をあまり与えない除草剤」があることを知りました。

除草剤もずいぶん進化したのだ、ペットや子供にも優しいものも商品化されている、これなら犬が歩かない場所につかっても大丈夫かも…。

そう思って歩行場所ではない裏などの一部に除草剤を使いました。

そして今年裏庭や山に登る周辺を見渡しているときに気づいたことがありました。

違う、いつもと山の、庭の風景が違うのです。

これまでなかった草が生えている。

あの背の高い草は都心によく生えている、駐車場に生えている草だ。

その背の高い草がたくさん生えている部分には今までなじみの風景だった野草や雑草が生えていないのです。

除草剤を使った部分はとくに環境の変化が激しく、毎年見てきた風景とは違うと気づき愕然としました。

自分が深く考えもせずにやった些細なことが環境にダメージを与えたのです。

土が変わってしまう…どうやって引き返したらいいのだろうか…。

しばらくその風景を見つつぼーっと考えました。

そして決めたのです。

街中で見慣れた、でも七山にはふさわしくないその草を取り去ることを決めました。

草を刈ると雑草はますます強くなってしまうので、特定の草を目標に根から抜き取ることにしました。

たくさんの草の中から特定の草だけを抜いていく作業、気が遠くなるほど大変な戦いが始まりました。

敷地面積は何百坪もありはいつくばって草を抜いていく作業を30分でも1時間でも繰り返す、取り戻すのはこれしかないからやるしかない。

数日の草抜きのあと4日後の今日また庭を見回りました。

風景が変わっているのです。

駐車場みたいだった庭にもともと自生していたあの草たちが芽を吹き出して戻ってきたのです。

再び生えてきたあの見慣れぬ草をまたはいつくばって草を抜いていきます。

これを繰り返せば元の庭と山に戻せるかもしれないと少し安堵しました。

自然の中に人工的な操作をするときにはその力の影響の強さを考える必要がある。

ずっとこのことを学んできたのに自分の足元から負けてしまったことに猛烈に反省しました。

人の操作は自然なものを管理して維持しつつそこから恵みをもらうなら良し、でも力を使い過ぎて自然そのものを破壊してしまうなら自分を破壊するのと同じことです。

自分の間違いに気づいて早く引き戻すことでなんとか破壊を止められそうです。

そしたら戻ってきた本来の草たちといつも通りの戦いが始まるだけです。

自然と共には甘くない、毎日が戦いそしてお互いに強くなれます。


 

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<日々のこと>懐かしい犬の面影を鮮明に思い出すとき

グッドボーイハート七山に戻ってポストを開けると一枚の封書が入っていました。

16歳で他界した犬ちゃんの飼い主さんからのお手紙でした。

旅立ったその犬ちゃんの姿や動いている映像をはっきりと出しました。

あんなこともあった、こんなこともあった。

それは16年前に講師として勤務していた専門学校でのことでした。

当時、とても真剣に学んでいた生徒たちと共にシェルターワーククラブという活動を始めました。

保護犬を福岡市の動物愛護センターから引き取り、生徒たちが飼育管理して飼い主さんに譲渡しようという活動でした。

賛同の意見もありましたが、多くの反対意見ももらいました。

犬を育てる環境としては決して良くはない。

でもこの目の前にいる学生たちがこの活動を通して学ぶことができるなら、きっとこの学生たちが将来動物の仕事についたときに、多くの動物とその動物に関わる人の助けになるだろう…

そう思うと気持ちを止めることができませんでした。

そしてはじまったシェルターワーククラブの第一号の犬ちゃんを福岡市の動物愛護センターから譲渡して受け入れました。

今は一般の人でも譲渡できる施設の犬たちは当時は譲り受けることすら難しような状態だったのです。

当時を知る人こその語れる話です。

初めての試みにミーティングを繰り返す日々でした。

学生たちは真剣に犬のお世話をしていました。

アルバイトや自分のやりたいことを削って、犬のお世話のためにたくさんの時間を使ってこの活動やこの犬から何かを学ぼうとしている姿勢を受け取ることができました。

そしてついに、その第一号のシェルターワーククラブ卒業犬を家族として迎えていただく日が来ました。

その日からその子が亡くなる日までの長い長い月日を、家族として大切に育ててくださった飼い主さんのお手紙を拝見して、どんなに愛されて育ったのかと感謝の気持ちでいっぱいになりました。

シェルターワーククラブという活動が社会に何かの影響を与えることなどありません。

活動を通して影響を受け、成長することができたのは私を含むクラブ活動で成長した学生たちの方です。

犬との出会いはたくさんのことをわたしたちに教えてくれます。

特に何年経っても鮮明に思い出す犬は私にとって大きな学びであったと思っています。

彼もそんな犬でした。

ビスコ。ありがとう。

もう一つの世界でオポと再会したらよろしく伝えてね。

七山の尾歩山山頂で休むオポ

Posted in 日々のこと

このブログ記事をご覧いただく方へ。

いつもブログをご覧いただきありがとうございます。

いろいろな犬のしつけ、犬のトレーニングについての記事の中でこのブログを共感して読んで下さる方がいるというだけで勇気をもらっています。

・このブログ記事の特徴

1 グッドボーイハートの生徒のための資料
このブログ記事の多くは、グッドボーイハートで学んでいる飼い主さん、グッドボーイハートで学ばれた飼い主さん向けに書いています。

2 このブログに書いていること
犬の習性や行動について
犬のしつけ方について
犬と人の関係性について
犬の生活に必要なもの
犬育てに役立つ本などの情報源
犬と自然の関わり
犬の治癒力

3 このブログに書いていないこと
犬の問題行動に関する対処法
犬をペット化すること

これらがグッドボーイハートのブログ記事の中身です。

・まだグッドボーイハートで学んだことのない方へ

少しブログ記事の内容がよくわかりにくいかもしれませんが、むしろチャンスです。

ブログの記事がよく分からないけど「気になる」と思ったらそのときはぜひ、グッドボーイハートという犬の学校の扉をたたいて下さい。

カウンセリングを一度受講していただければ、あなたの犬に対する見方が変わるでしょう。

・犬のプロフェッショナルもしくは勉強中の方へ

ブログを通して犬のことを共に学べる機会を持てるならとても光栄です。

ぜひ犬についての理解を深めるために交流しましょう。

グッドボーイハートのブログはSEO対策などあまりしていません。

福岡、ドッグスクールで検索してもほとんど出てくることはありません。

犬の行動学、犬の分離不安、パーソナルスペース、犬のパニック症、
犬との山登りなど、みなさん特殊な言葉で検索してグッドボーイハートにたどり着かれたと思います。

貴重な出会いだからこそ大切にしていきます。

グッドボーイハートはとても大きな犬の学校であったことがありました。

先日も古い(すみません…)生徒さんと、懐かしい時代のことを思い出しました。

数十頭をつれて大濠公園を散歩していたドッグスクールで、かなり目を引く存在でした。

当時はおひとりおひとりと関わる時間が少なくて自分もフラストレーションを抱えていました。

なんとなく伝わった気がするけど芯から伝わっていない気がする。

今は生徒さんと一対一の関わりを大切にしていくように時間を十分に使いたいと思っています。

奇跡的に出会ったグッドボーイハートと飼い主さん、そして犬。

グッドボーイハートは特別な犬の学校であることを自負しております。

それは自己自慢でなくたくさんの飼い主と犬に育ててもらったドッグスクールだからです。

これからも学びます。

犬と共に、飼い主と共に。

 


広場であそぶきいろちゃん


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<犬のこと>夢見る老犬くんを横目に変化のための準備作戦を練る

気持ちのいいお天気が続いています。

外出のたびにマスク着用で気分もうっとおしくなりがちです。

マスクをつけて歩いている人々を犬はどのような気持ちで見ているのでしょうか。

見かけからはわからなくても、感情の変化は臭いとなって伝わります。

人々の変化は臭いとなって犬にバレバレなのかもしれません。

そんな犬たちに、少し気分転換する時間をつくるのも良いかと思います。

昨日は老犬くんが七山に遊びに来てくれました。

ゆっくりと年齢を重ねる中では体にもいろんな不具合が起こります。

老いの変化は付き合っていくしかないのは、人も犬も同じことですね。

老犬くんはお庭を少し散策したあとテラスで寝始めました。

風の運んでくるかおり、ウグイスのなき声、とゆっくりと時間がすぎる七山で

少しリラックスしたのか寝言をいって寝ています。

飼い主さんとはこれから起きる環境の変化についての準備の打ち合わせをしました。

犬のトレーニングのクラスを受けるメリットは、すでに起きてしまった問題を解決することだけではありません。

もっと高いメリットは、これから起きる変化を事前に予測して対応できることです。

その変化とは、外側の環境の変化であったり、飼い主の内面の変化であったり、犬の成長の変化であったりといろいろあります。

犬は、というか動物そのものは変化に対して敏感です。

良い方向に変化するのであっても、変えることには抵抗が起こります。

犬が変化に抵抗したり、適応せずにストレスを感じる行動を起こしたときに、どのように対応すればよいのかを事前に準備するのも犬のトレーニングクラスの目的です。

作戦会議も広々としたノーコロナの七山だと頭の回転もさえてきます。

人生にはいろんな変化がある、だとしたら楽しめるものは楽しむしかありません。

老犬くんは寝起きの顔で帰っていきました。

犬の老いを喜ぶことはなかなか難しいですが、年をとったな長生きしてくれてありがとうという気持ちは伝わると思います。

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Posted in 日々のこと, 犬のこと

<日々のこと>後悔はしていない…と季節のお手入れで大変なことに

週末は七山でトレッキングクラスを楽しんでいただきました。

福岡から唐津まで直行で寄り道なしで来れるので、窮屈な都会から抜け出して人も犬もリフレッシュしていただけたかなと思います。

そんなグッドボーイハート七山では季節ごとのいろんなお手入れの最中です。

春のこの季節には冬に使わなくなったもののお手入れをします。

今年は絶対に避けて通れない暖炉の煙突掃除についにダンナくんがとりかかることになりました。

唐津でお仕事から七山に戻ると暖炉がすごいことになっていました。

その光景をみて私も思わず息をのみました。

煙突掃除だけかと思っていたら、なんでも解体してしまうダンナくんが薪ストーブを思いっきり解体していたのです。

バイクを解体するダンナくんからすると薪ストーブの構造などはすごく単純とのことでした。

きっかけは煙突のビスが外れなかったので薪ストーブを触っていたら接着の一部が外れていることに気づいて…

そのあとは外れているなら全部外してきれいにして付けなければいけないという方向に頭が切り替わったようです。

そうはいっても薪ストーブを解体するのははじめて、しかも解体したら組み立てなければいけない。

わたしの方はただ見ていることしかできず、今後もどうなるのか予測もつきません。

ここまで解体する必要があったのか、ここまで解体する人がいるのだろうか。

でもダンナくんがこう言ったのです。

「外すかどうかなんども悩んだ。でも後悔はしていない…。」

仕組みも分からない私にはこれからどうなるのか全く予測もできないのですが、ダンナくんの言葉を聞いて安心しました。

後悔していない…だったら全然大丈夫です。

犬のことも仕事のことも、ああすれば良かった、もっと確認すれば良かった、もっと違う言葉もあった、もっと時間をかければ良かったのにと自分には後悔することがたくさんあります。

でもこの仕事についたこと、オポと出会ったこと、七山に引っ越したこと、今訪問でトレーニングクラスを持っていること、そして新しい家族と生活していること、そんなことは何一つ後悔していません。

短い時間での決断や判断は間違えることがたくさんあります。

取り返せない関係性だってある。

でも目の前に亡くならないものがある限り、それに対して対峙することで何かが見えてくるのです。

ダンナくんと彼が見つめる薪ストーブ。

これからどうなっても私も後悔はありません。

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Posted in 日々のこと

<犬のこと>今こそ学べる犬にも必要なソーシャルディスタンスで犬を尊重しよう!

連日のテレビやラジオで求められる新型コロナウイルス感染防止のための三密を避けるマナーとして広がった「ソーシャルディスタンス」

人と人との距離をどの程度あけたらいいのか具体的な行動で毎日練習することになりました。

例えば分かりやすいのはスーパーのレジに並ぶときです。

レジの前の床面にはシールの位置はお互いに約2メートルくらいの距離が保つように配置されています。

2メートルを離れること、これが相手とのソーシャルディスタンス(社会的距離)です。

今まで社会的距離という名前を知らなかった人たちにも行動制限とともに認識が広がりました。


このソーシャルディスタンスですがそもそもパーソナルスペースを基に考えられています。

パーソナルスペース(※パーソナルバブルとも呼ばれる)は個人の守るべきスペースのことで、この範囲内に他人が入ってくると違和感を感じるスペースです。

人では両手を広げが範囲がパーソナルスペースになりますので前後左右に1メートルの円を描いたスペースを考えましょう。

ソーシャルディスタンスとはこのパーソナルスペースが重なりあわない距離のことですのでぎりぎり2メートルです。

普段はレジに並ぶときでも前の方との距離が1メートルくらいの感覚で並んでいたと思いますので、この状態ではお互いのパーソナルスペースが重なっています。

しかし社会的に必要がある場合、たとえばエレベータの中などの密接空間では、パーソナルスペースの中に他人が入ってくることを了承するように脳に伝える機能があります。

このパーソナルスペースの獲得はとても大切なもので、上記のように密接な状態でも安全だと判断できる人はそもそもパーソナルスペースをきちんと獲得している個人の場合です。

パーソナルスペースを獲得するという意味を説明するためには日常生活を例に挙げます。

みなさんが広い道を歩いていたとして、自分のパーソナルスペースの中に急に他人が接近してきたら違和感を覚えると思います。
そうであれば自分のパーソナルスペースは獲得できています。

逆にパーソナルスペースよりも遠い場所に他人がいるにも関わらず脅かされていると感じてしまうときにはパーソナルスペースが獲得されていません。

個人を中心とした円形の防御機能が崩れているために、どこまでを守ればいいのかわからなくなっているのです。


そして犬のことですが、犬のもちろんパーソナルスペース、ソーシャルディスタンスがあります。

犬は人と同じく同種で社会活動をする動物です。

社会活動をする動物にはお互いの距離感を適切に保つスペースが必要なのです。

それがパーソナルスペースです。

犬の場合にはどの程度の社会的距離が保たれているかということですが、空間の広い屋外で活動する動物である犬の場合にはパーソナルスペースは人よりも少し広めに感じます。

パーソナルスペースは個体の大きさにも影響を受けますので一概にこのサイズとはいいがたいのですが、屋外で知らない犬同士が距離を縮めずに相手を観察できる距離は8~10メートル近くです。

犬は人よりも俊敏なため1秒でかなりの距離を移動することができます。

8メートルの距離感は相手の犬がもし動き出したときに自分も反応して交わすことができるそんな距離感です。

同じグループの犬同士の社会的に安心でいる距離は2~3メートルくらいです。

狭い室内ではとても保てる距離ではありませんが、犬にも「人のエレベータの中の原理」が働くため、部屋の広さに応じてパーソナルスペースを狭くして維持するやり方があります。

しかしあまりにも部屋が狭すぎると常に誰かとスペースがかぶさっている状態になります。

自分のベッドやハウスといった固定のテリトリーで境界線を維持することでその狭いスペースでのストレスから解放されています。

日本のような狭い部屋の中に犬と共に暮らしたいのであれば、小さいころからクレート(ハウス)や犬用ベッドでひとりで過ごせるようにするパーソナルスペース確保の練習はなくてはならないものです。

犬を育てる段階でこのふたつのスペースで犬がみずからパーソナルスペースを守る方法を身に着けるチャンスがなかった場合、犬によっては飼い主のスペースにつねに張り付く分離不安行動が身についてしまいます。

飼い主の足元に寝そべる

飼い主のうしろについて回る

飼い主の外出で騒ぐ

こうした行動が見られたときにはすでに分離不安というパーソナルスペースが獲得されていない状態に犬が陥っています。

犬は飼い主のスペースを自分の逃げ場として利用していますので、飼い主への執着がはじまりその行動はやがて攻撃性へと発展していきます。

こうなった場合に対応法ですが、飼い主側が相当の覚悟をもって分離に取り組まない限り問題を解決することができません。

トレーニングの際にも多少のお預かり時間で分離のきっかけをつくっても、帰宅するとすぐに犬は飼い主のスペースに潜り込んでしまいます。

犬の方に問題があるように思えるこうした行動も、自分のスペースに潜り込ませてしまう飼い主のパーソナルスペースという境界線の甘さの方に問題があるだけです。

論理的に考えると決して難しいことではないのですが、人もパーソナルスペースを獲得できていないもしくは失いかけている場合にはこの問題はとてもつもない時間を必要とします。

先ほどの話に戻りますが、日本人自体が小さな家や部屋といった(犬でいうハウス)空間を利用したパーソナルスペースの維持を持っているだけで、個人としては大変緩いなと感じます。

私は人の専門家ではありませんが、身近な犬たちに分離不安が多いのは犬種や生活環境といった問題の他に、都市環境の日本人のスペース問題があるのではないかと真剣に考えています。

なぜなら家と広い庭のある開放的な七山のような田舎地区で悠々と外飼いを謳歌している犬たちに分離不安のような行動を見ることができないからです。

長くなりましたが犬の分離不安行動はパニック行動や自己破壊行動につながるものです。

この問題は犬たちにとってはデメリットでしかないのにそれを解決する方法は飼い主の環境整備と飼い主本人のスペース確保の問題につながってしまいますので問題が起きるまえに、絶対に犬のしつけとしてやっていただきたいことはただの三つです。

トイレトレーニング、ハウストレーニング、ベッドでの待機トレーニング

この三つができればあとは追いつきなんとかなります。

そして常に犬のパーソナルスペースと犬と他人、犬と犬のソーシャルディスタンスには注意を払いましょう。

これは犬と社会的な関係を築いていくうえでの最も大切なマナーなのです。

私はもうこれ以上犬が壊れてしまうのを見たくありません。

どうか犬を尊重しましょう。


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