グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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Monthly Archives: 9月 2018

<犬のこと>子犬のトイレのしつけは将来にわたり犬の行動に影響を与えます

今月は生後6ヶ月の犬ちゃんがお預かりクラスを利用しています。

若干長めのお預かりになるので、預かり中にステップアップして行動の範囲を広げていきます。

預かりの犬のテリトリーの広げ方も、家庭でのトイレのしつけができているかどうかが大きく影響します。

家庭内でトイレのしつけができないような状態では、預かったときに適切にテリトリーを作りながら安定を図るというのは犬にとっては難しいことだからです。

逆に、家庭内できちんとトイレトレーニングができていると、預かりや屋外活動を始めたときの行動がより早く安定します。

家庭内でのトイレトレーニングも、寝床のテリトリーから輪が広がるようにいくつもの境界線を広げていく形で行いながら、ベランダや庭といった屋外スペースに排泄場所を獲得できている犬たちは、テリトリーの安定度が高くなります。

逆に、室内拘束状態となってトイレがいつも室内のトイレトレーという環境になると、そのことは犬の行動にも影響します。

犬が家庭内で適切な排泄行動をするようになったら、やっと次のテリトリーで行動ができるようになります。

つまりやっと散歩に出られるようになるということです。

たくさんの刺激にたださらすことが社会化だという検討違いな考え方や方法論が横行しています。

トイレのしつけもできていないような状態で屋外の刺激にさらすことは、社会化を後退させることになるためおすすめできません。

さて、現在預かり中の犬ちゃんですがご自宅に来る前からトレーニングのご相談を受けていたため環境整備がスムーズに進みました。

飼い主さんの努力もあってトイレのしつけは早い時期に終了していました。

預かり中も庭で排泄の機会を与えるようにすると、庭の端の方で排泄を行います。

庭に出る前に広めのテラスがあるのでそのスペースがひとつの境界線になって安定するようです。

またテラスが地面よりも高く階段3つ分くらい上にあるため、そのことも犬の行動を安定させるのに役立っています。

室内の一定の場所で過ごさせるように練習しても、室内で排泄の失敗をすることはありません。

排泄欲求が高まり庭への戸口に早くたどり着けるように、室内環境も一度に広げずに少しずつ広げていきます。

預かり中に行動を安定させるために、排泄の管理についてはかなり慎重に行っています。


同じことですが、家庭内で排泄行動が安定している犬は、旅行先などでの排泄の失敗もほとんどありません。

ただこの場合も、室内のトイレトレーで排泄をする習慣をもつ犬の場合には若干不安定になってしまいます。

日本国内では、室内にトイレ場所があるのが普通になりつつありますが、海外では室内トイレを見ることがまずありません。

小型犬でも庭に出られるようにペットドアをもうけている家がほとんどで、みな庭やベランダなどの屋外で排泄をしています。

この室内のリビングというゴハンを食べる場所に犬のトイレ場があるという光景が、異様に思われていないのはなぜだろうと不思議でなりません。

大型犬の場合には排泄量の多さからなのか、子犬の時期から庭で排泄させられるご家庭も多いようですが、大型犬もサークルに入れられて排泄を強いられているのを見ると、のちの行動に影響を及ぼしてしまうと思い危機感を覚えます。

テリトリーが安定していると犬の自由行動範囲も広がっていきます。

つまり犬の自律した行動が引き出せていけるということです。

犬が自分のテリトリーを主張しすぎると人が犬を呼んでも帰ってこなくなるという逆の問題も生じてきます。そこは人との関係性の問題なので、しっかりと取組みましょう。

犬が成長していけば次の新しい課題が出てくるのは当然のことです。

こうして人も犬も動物としてひとつずつ成長していくのだと思うのです。

そうなるのが嫌だからと犬を閉塞的な空間に閉じ込めてしまうと、犬の豊かな生活と性質の発達はできません。

つまりはどちらかを飼い主が選択する必要があるということです。

犬とどのように暮らしていきたいのか価値観も様々でしょうが、お互い様とまではいかなくても家族である犬がそれなりに動物として成長し豊かな感情で安定して生活できるようにしたいものです。

預かり犬ちゃんですが、いろいろと行動を起こしてくれるので行動観察の素材として楽しませていただいています。

また、その様子をお知らせします。

空預かり庭1

Posted in クラスのこと, 犬のこと

<犬のしつけ方>習ったら即実践:インプット70とアウトプット30の原理

家庭犬インストラクターとして長く仕事をさせていただいていますが、一昔前まで、こんな仕事が成り立つなどとは誰も思いもしなかったような仕事です。

犬のしつけ方を飼い主さんに教えることが業として成り立つようになるなどと、昭和の時代には思いもしなかったことです。

少なくとも、自分が子供のころに犬を飼っている時代には無縁のことでした。

犬のトレーニングの学校といえば、警察犬とか麻薬犬など特殊な犬たちの学校のことだと思っていました。

自分が短大を卒業するときに選んだのは、盲導犬訓練士になることでした。そのときに家庭犬トレーニングというのは、一般的ではなかったので選択肢として思い浮かぶわけもなかったわけです。

それが、時代の流れでこうして家庭犬のしつけ方を教える家庭犬インストラクターとして仕事をさせていただくことになっています。

盲導犬の訓練と家庭犬のしつけ方指導の学びは、多少は重なりますが全く異なる勉強をしなければならないことの方が多かったと思います。

その勉強方法は、本、ネット、セミナーと多岐にわたりますが、最も勉強になるのは実践学習です。

勉強の際に気をつけていることは、自分が入手(インプット)した情報は必ず様々な方法でアウトプットすることです。

このインプットしたら必ずアウトプットさせるという学習は、どうやら的外れではないようです。

本を読んで「その通りだなとか、そうなんだな」と納得した内容は、本当にそうなのかを実際の犬たちの行動を観察して当てはめることで分析していきます。

犬のしつけ方の具体的な方法のいくつかをセミナーで習ったときにも、必ず自分でまずやってみたりその内容について再度自己検証を行ってから現場での実践につなげていきます。

トレーニングの現場で実際に行うことで、その内容がより理解できるようになると共に、思い違いや見方を変えることを求められることもあります。

いずれにしても、入手したらすぐにアウトプットして作り上げていく、これが自分の仕事のスタイルです。

実際に犬にしつけを行う飼い主さんのステップアップにしても同じ作業が必要になります。

前回のブログでご紹介した「お散歩マップ」もひとつのアウトプットの形です。

他にもマテのやり方をレッスンで習ったら、そく練習を重ねていくことでアウトプットしていきます。

犬の行動に関する理論や頭の中で学んだことは、それを含めて再度観察していくと理解がより深まります。

たとえば、生徒さんが「人の接し方で犬の行動が変わるといわれていたけど、先日散歩中に犬に触ろうとしてきたときに、犬が体をかきはじめて、本当にそうなんだなと思いました。」といわれました。

これもアウトプットの形のひとつです。

インストラクターから説明を受けて「へー」で終わらずに、言われた事をさらに観察してみて実際にどうなのかを確認し、そして確認したことを私に対して言葉で説明するという、すごくステップするアウトプットです。

こうしてアウトプットしていくと、その人の中での価値観が大きく変わります。

だから、生徒さんたちからの行動のアウトプット、言葉のアウトプットをとても大切にしています。

たくさんお話ししているので1時間のレッスンがあっという間で、ついつい時間オーバーしてしまい移動にバタバタしてご迷惑をかけている次第でして、みなさんすみません。

犬のしつけ方や犬について学び犬を育てていくためには、自分の脳を成長させる必要があるのです。

アウトプットの形のひとつとして、犬語セミナーのあとのお茶会やグループレッスンの中での食事会などがあります。

いろんな飼い主さんとのアウトプット大会もまた楽しいものです。

レッスンやセミナーで学んだら次はアウトプット。ぜひ実践してください。

モカちゃんベッドフセ

Posted in クラスのこと, 犬のこと

<お知らせ>9月の犬語セミナー開催のお知らせ:スカイプ参加も同時募集します

犬のコミュニケーションと行動学を学ぶ「犬語セミナー」の今月の予定です。

犬語セミナー開催概要

日時 9月23日(日) 12時~14時 終了後にお茶会あり

場所 グッドボーイハート七山

参加費 おひとり 2500円

予約 初めての方はお問い合わせフォームよりご連絡ください。

参加人数 ゼミ形式のセミナーのため少人数制


●スカイプ参加募集について
この9月のセミナーからスカイプ参加について新規開始いたします。

遠方でセミナーに参加できない、
老犬や子犬がいるから自宅を空けられない、
グッドボーイハートの仲間と一緒に学びたいなど、
どんな理由でも一緒に学べる機会を広げていこうという目的で始めました。

スカイプでご参加の方 → 今回は3名を募集します。
ご希望の方はグッドボーイハートまでメールでご連絡ください。

スカイプ講座について 
参加費 2500円 事前お振込み

スカイプ参加の方は、質疑応答のみセッションに参加できます。
他のセッションは来校者中心に行いますので、音声と動画を見ながらご参加ください。

リンアルクトレッキング4




Posted in お知らせ

<犬のしつけ方>犬のお散歩マップを作ろう!

古い資料を整理していたら、家庭訪問トレーニングクラスを受講された生徒さんが作成した資料が出てきました。

その資料とは、犬の散歩中の行動について図面でまとめたものでした。


家庭訪問トレーニングクラスは毎回カウンセリングから始まります。

散歩の練習はクラスのときに実践練習をするのですが、実際に他の犬にあったり人に会うことができないため再現が難しいことがあります。

同時に、私というインストラクターの存在が犬の環境に及ぼす影響が回を重ねることに増していきます。

レッスンを重ねるたびに、犬が普段とは違う行動をするようになってしまいます。

現在は「動画撮影」が簡単にできるようになったため、撮影してもらい後で確認する作業もできますが、それだけでは不十分です。


犬語セミナーの勉強に見られるように、飼い主にとって一番大切なことは「まずは犬を観察する」ことだからです。

犬を日々観察して、犬がどのような行動をしているのかを説明できるようになることで、飼い主の犬に対する理解力は上がっていくのです。


散歩中の犬の行動をまとめたチェック表は、飼い主さんの犬に対する理解力を表現する道具となっているのです。

チェック表のブログアップについて快く許可していただけたので、こちらにアップさせていただきます。

お散歩マップ
排泄をどのような場所でするのか、犬がどのような行動をするのか、こうしてお散歩マップにしてみるととてもわかりやすいのです。

さらに、散歩コースにどのような犬がどのあたりにいるのかを把握することもできます。


写真の散歩マップは、散歩練習の初期のころの状態でした。

どこにいっても他の犬とテリトリーが重なってしまうため、なかなかテリトリーをつくることができず狭まっている状態がよくわかります。

住宅地では犬を飼う家庭が多く、他の犬のテリトリーに囲まれてしまう状況は珍しくありません。

散歩をはじめる犬は新米犬です。近所の犬たちとすぐに仲良しというわけにはいかないのです。


散歩にはいろんなストレスの要素があります。

リードで拘束されていること、人との関係性、近所の他の犬のこと、車は音などの人工的な障害物など。

これらの困難を克服して社会化を果たし、犬の散歩が楽しくなるためには、まず散歩の状態を把握することです。

そのための道具として「お散歩マップ」の作成をおすすめします。

散歩ができるようになるまで、子犬でも数ヶ月はかかりますし、成犬でも犬によっては時間のかかることがあります。

一旦、落ち着いてできるようになっても、1歳前後の青年期に、3才前後の中年期に入る前に、再び行動が乱れることがあります。

成長と共に変化し続けるのは、犬も人と同じです。

飼い主が成長すると犬もさらに成長するはずです。


お散歩マップを作ってくださった飼い主さんと犬ちゃんですが、今ではテリトリーを獲得してゆっくり散歩に出ています。

大変だったころも懐かしくなる、どれも大切な家族との大切な思い出です。

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Posted in 犬のこと

<犬のしつけ方>道具選びは犬のしつけとトレーニングの基本

犬のしつけ方とトレーニングクラスの中にはいろんな提案事項があります。

その中でも絶対に欠かせないのが、犬に使用する道具の提案です。

犬は人との暮らしの中で、様々な形で管理されています。

犬を飼うことを専門的には飼育管理とか飼養管理とかいわれるのも、犬を管理することが犬を飼うことの前提になっていることの証です。

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犬を管理するために必要な道具はたくさんあります。

たとえばサークル、クレート、ケイジといった似たような犬の個室もその用途や使い方をわかっている人は多くはいないようです。

また、どの犬にも使う必要のある首輪やリードやハーネス(胴輪)にもたくさんの種類があります。

犬のトレーニングのご相談ある際には、ある程度の道具は購入されているのですが、実際には使えるものが少なくトレーニングの際に買い替えを提案しなければなりません。

ペット用品は以外に高価なものが多く、たくさん飾りのついた首輪は数千円もするものが普通です。ハーネスにしても五千円前後するのも当たり前の値段になっているようです。

ハーネスなどは犬の体を安定させるための道具ですから、犬にあった安定した道具を使用する必要があります。

すでに高いハーネスを購入していらっしゃると「これ結構高かったんですけど…」と買い替えに難色を示されることもあります。

あとは飼い主さんの判断でということですが、知っていることはお伝えするのがインストラクターとしての私の役割ですから、料金をもらってやっている以上は黙っているわけにはいきません。

生徒さんに尋ねたところ、やっぱり結構はっきりと買い換えて欲しい事を伝えているらしいです。

もちろん結果としては、買い換えてよかったということの方が多いです。

クラスの中で道具の変更をお願いするのは、かっこよさやデザイン性を求めるためではありません。

レザーリードがカッコイイから使って欲しいのではなく、革のきちんと作られたリードは犬にも人にも負担なく、相手にこちらの動きが伝わりやすいからそうご提案させていただいているのです。

自分も新しい道具で良さそうなものがあれば、いろいろと試してみます。

仕事なのでその部分については無駄になっても惜しみなく使います。

古いものの方がいいと思う場合もあるし、この値段ならこれでも納得のいくというものもあり様々です。

道具をきちんと選ぶことは犬のしつけとトレーニングの基本です。

犬は様々な状況で人が管理する必要のある環境に生きているし、そのためには道具が必要だからです。

目的にあったより良い道具を見つけてください。

気軽に購入できる道具はブログの「おすすめのアイテム」でもご紹介しています。

dav

Posted in 犬のこと