グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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Monthly Archives: 5月 2025

住み始めて約三ケ月でテリトリー(生活圏)が安定してくる

犬のJは私にとって大人になってから飼う二頭目の犬です。

犬の育て方を教える立場として、犬についてのたくさんの知識や経験が必要となりますが、人生でそう何度も犬を飼うことはできません。

自分が持っている経験は、他者が育てた犬のこと、訓練所で接した犬のことで、知識は実際に起きていることを裏付けするために役立ちます。

ですが他者が育てた犬はどのような環境でどのように接しているのかを知るのに完全ということはありません。完全に掌握できるのはあくまで自分が作った環境と接し方、つまり自分の犬のことです。

今回Jを迎えたことで貴重な実体験をする機会を得たことになります。

ブログには「Jのこと」としてJの成長を記録するためだけでなく、知識として蓄えていたことが本当だったのかを確認して発表していきます。忘れることも多くなりましたので忘れる前に…ということで早速はじめます。

広場で左から小鉄くん、J、バロンくん20250502



今回は「引っ越ししてどのくらいでテリトリーを獲得できるのか」についてです。

Jが自宅に到着したときにダンナくんから「どのくらいの時間でJはこの家が自分の家だってわかるようになるのか」という質問を受けました。

一般人らしい質問ではありますが、馴れるのに時間を必要としているということを理解しているという意味ではまずは理解が進んでいる質問です。

答えとしては「Jは成犬なので、三ケ月位でテリトリーを獲得する」です。

知識として学んだことはありませんが、大きな環境の変化に対する順応する比較的短い単位としては三ケ月ということです。

環境の変化の内容であったり、その犬の経験値、社会性、受け入れ側の準備や対応によってもその長さは変わってきます。

そのため、この三ケ月というのは私達がきちんと準備して環境を整えていくことが前提になります。

Jの受け入れ場であるここは、定期的に預かり犬が宿泊するという家庭犬としては非日常的な空間になります。

そのことでJが生活圏を獲得するのに三ケ月という時間で足りるだろうかという思いもありました。

例え、生活圏の獲得にもっとたくさんの時間を要したとしても悪いことではないのですが、生活圏の獲得は犬のベースになるものなので飼い主の努力によって早く安定させられるのならそうしたいという気持ちがあります。

他の犬達が出入りする不安定な環境で不安を抱かせないようにするためにできることは、日々の生活の中で私という飼い主との関係性を深めるための時間をもち、同時にその質を上げることです。

幸いなことに仕事の合間にすぐにJと豊かに活動できる場がここにはあります。

そんな思いを抱きながら共に暮らしを作ってきましたが、本日5月4日でちょうどJを迎えて三ケ月になりましたが、昨日今までにはない行動がまた見られました。

今まで部屋で吠えることがなかったJが、室内で2回吠えることがありました。(外で吠えたのは2回くらい、これもワンという単発でした)

1回目は朝、お手伝いのトシちゃんが到着したときで、このときは足音が庭先に聞こえてJはリビングにいたときでした。

2回目は、同じくJがリビングにいたときに、軽トラをバッグで上げる音がしたときです。

どちらも警戒吠えで、ウォン、ウォン、という低い声、多少緊張しているのか体は窓側とドア側の両方になんども向けられています。

どちらも私が室内にいたため「フセ」の合図で待機させて、窓から外を確認しました。これで警戒吠えは収まりました。

警戒吠えというのは「テリトリーに異変が起きていますよ。」というのを周囲に知らせる音です。

もっと引くバフバフというささやきのこともあるし、唸り声のこともあり、このようにウォンということもあります。

状態がもっと安定してくれば、いつも来ている人は仲間と見なして吠えることはなくなります。

Jが初めての室内で吠えたことにダンナくんは驚いていましたが、「ちょうど三ケ月たったからね」と私が言うと納得した様子でした。

生活圏を獲得するというのは単なる馴れとは違います。Jがこの家を自分の家として私達と共に守ってくれるポジションを獲得したのですから、とても嬉しいことでした。

Posted in Jのこと, 犬のこと

今年の1回目の分蜂でニホンミツバチが向かった場

この季節のオポハウスのイベントのひとつ、ニホンミツバチの分蜂が始まりました。

分蜂とは、ニホンミツバチたちの群れから新しい群れが誕生して巣箱を出ていくことです。

この分蜂群を上手くとらえて敷地内に納めたいため、分蜂の瞬間を見逃すまいと殺気立つ時期です。

例年なら五月中旬が多いのですが、一号機の蜂が巣箱の底につくくらいの満員状況となっていたため「そろそろかな」と期待が高まっていました。

そんな四月三十日、この日は作業のために生徒さんがお手伝いに来てくださっていました。

作業を終えてワイワイとお昼ご飯を食べていたときです。

ふと目を上げると、窓から見える養蜂箱の向こうの空に蜂がたくさん舞っているのが見えました。

いつもなら音で気づくのですが、この時は会話で盛り上がっていたため音を聞き逃していました。

「分蜂する!」とお昼ご飯をそっちのけで部屋から駆け出したわたしを追って生徒さんたちも走り出します。

巣箱から出た蜂たちはすでに上空を飛びながら少しずつ西の方に移動していくところでした。

「この蜂たちが向かっていく方向を追って!」と叫ぶわたし。

生徒さんたちが走り出し、それを追いました。

電線の高さまであがっていき川を超えていくときにもう追いつけないかなと思ったのですが、生徒さんが走って追いかけてくれて居場所を突き止めました。

川向うの斜面の高い位置に集合しようとしているところでした。

ちょうどダンナくんが帰宅してきて、この日午後からのお手伝いだったトシちゃんも車で上がってきて、なんだか全員が分蜂群を見上げて騒ぐことになりました。

分蜂群は網で強制的に捕ってこちらで準備した巣箱に移動させたかったのですが、結局断念しました。

理由は、高さがあったこと、思ったより早い時間で分蜂群が移動先と決めていた石の間にあるパイプ管の中に入ってしまったことです。

自然からやってきたのだから自然に還るのは当たり前のことですが、こちらはまだまだ強欲ですし、何よりも準備した巣箱が気に入ってもらえなかったことが残念でなりません。

しかし、自分たちの大切にしている場に自然の力が戻っていくうれしさの方が圧倒的に勝っています。だから養蜂をこれからも続けます。

犬と暮らし始めたことが山で暮らすことに繋がり、山で暮らしたことでニホンミツバチという存在が身近になり関心を持つようになりました。

都会に暮らしていたら、ニホンミツバチの存在すら知らず彼らから何かを学ぶことなどあり得ないことだったでしょう。

これも全て犬が導いてくれた教えのひとつとして、楽しみながら学んでいきます。

奥に見えるのが養蜂場



※写真では分蜂がわかりにくいため、インスタグラムに掲載した動画を以下に紹介します。虫が苦手な方はご注意下さい。


 

Posted in 83ハチミツオポ