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野生動物の深追いをさせないようにするためにできることとは

この秋、栗林で毎日のようにうろつくイノシシを追うようになった犬のジェイ(黒ラブ3歳)の記録を先日のブログで紹介しました。

ブログ記事:令和八年の秋、イノシシ追い犬になる犬のジェイ

里山に暮らす私にとっては野生動物との遭遇というのは珍しいことではありませんし、山歩きやキャンプを趣味にしている人なら活動中に野生動物と出会ったり、見たり、気配を感じたことは必ずあると思います。

犬は人よりも敏感に野生動物の気配を感じ取って反応をするため、犬がいることでその危険性をいち早く知ることができるのは大変なメリットです。もっと言えば、そのために自然活動に犬を同伴させているといっても過言ではありません。

ところがこれに反する事実があるのです。それは、犬が野生動物の気配を感じたり察したとき、動物を追って走り去ってしまうという事実です。このヒヤリとする経験を山歩きやキャンプなどで経験したことのある方もいると思います。いつもはリードをつけて管理しているはずの犬を広い場所や他人がおらず車のない“安全な自然”で油断してリードを置いたり緩めたりしたときに限って犬が走り出したという経験です。

山の中で勢いよく走り出した犬は、茂みの中や森の中に野生動物の気配を感じとった可能性が高く、実際にそのような場面に出くわした人の話によると目の前を鹿が走ったのを追っていったとか、ちょっとリードを置いたら山へ走ったなどといったことを聞いたことがあります。本来なら、犬がいることで野生動物の情報が得られて「安全」になるところを、逆に野生動物との距離が縮まることが「危険」となってしまうという真逆の結果になります。

では、イノシシを追ったジェイの行動に戻って考えてみます。裏山を背にする里山の家で犬と暮らす私が最も恐れていることは、犬が野生動物を深追いしてしまうことです。深追いというのはその言葉のとおり、野生動物に執着して動物をしつこく追うことです。その行動とは、動物を追って走り出し追い続けることだったり、野生動物の足跡を嗅ぎながらゆっくりと追うことでもあります。速度は別として、深く追うのであればそれは私の定義では「深追い」ということになります。

今回、栗林を荒らすイノシシをジェイが追う行動の観察結果では、ジェイはイノシシを追ったが深追いはしませんでした。ジェイが立ち止まる最後の地点は、共に行動をしている私たち人間(家族)の立つ場所によって変わりました。そこにはいくつかの見えない境界線があり、私たちがその境界線を超すたびにひとつ先の境界線で停止するというように行動をしていました。

このジェイの境界線で停止しイノシシを深追いしなかった行動は私の求めていたものでしたが、それが実現できるかどうかを確認するためには野生動物との距離が縮まるタイミングを待つしかありませんでしたが、今回はそれを確認できました。といっても遭遇したのはたったの数回です。繰り返すことで(反復することで)安定した行動の再現性が高まることになり、結果として安心を得られます。

しかしジェイには事前学習の機会がずっとありました。彼がいつも食べている山のふもとの柿の木の下にはいつもイノシシが荒らした気配があり、ヤギがうろつく裏山の入口にはイノシシの糞便が落ちているのは日常です。山を少し奥まで歩けばそこにはイノシシのにおいの痕跡がたくさんあり、以前にもブログに記録した木に傷をつける牙かけやラッセル痕は人が視覚的に得られるイノシシの痕跡であると同時ににおいも残された犬にとっての情報源でもあります。

ジェイはそのイノシシの痕跡をいままで一年以上嗅いでいたものの、イノシシ本体には出会ったことがないというところからスタートしているのです。私の方はイノシシに出会ったことがなくとも画像や動画でイノシシを見たり想像することはできます。運転中に出会った瞬間に「ああ、これがイノシシなんだ」と認識できます。でも犬のジェイの方は事前にそのようなことを知らないのに、イノシシのにおいの痕跡からそのサイズや様子を知らなければならないのです。

これは犬に聞いてみないとわからないことですが、お互いにすれ違う可能性のある動物だったり、もしくは遠い昔に食べることのできた動物として遺伝的な情報としてある程度は持っているのではないかと推測しています。

話を元に戻しますが、イノシシのにおいの痕跡を嗅ぎ続けたジェイですが、この一年間、決して私から離れて動物を深く追ったことはありません。野生動物の痕跡はずっと続いていますのでそのにおいをたどっていくことはできるはずですが、それよりももっと執着しているのが私との距離感だったのではないかということです。

私との距離感といっても、ジェイが2歳前で私の家で共に住むようになってから経験と時間をかけて少しずつ距離をとって活動できるようになったのであって、いきなりリードを外して自由行動をさせてきたわけではありません。

山の中で野生動物を見て走り出す犬がいたとして、その行動を人と比較してみたらどうでしょうか。山の中で野生動物と遭遇した人が、驚いて山を駆け降りる行動をとることがあったとしても動物に向かって走り出す行動をとる人はまずいないでしょう。ここが犬と人の大きな違いです。

山で出会った野生動物を犬が追うのは犬なんだから当たり前だと思いますか。もし犬だから野生動物を追うのは当たり前だと考えるのだとしたら、その理由は、つまり犬にとっての目的は何なのでしょうか?イノシシを捕食するためにイノシシを追って走り出したと考えるのか、イノシシが怖くて衝動的い走り出したと考えるのか。犬が野生動物を追う行為が当たり前だと考えるほど答えが見つかりません。

私は、この行動は当たり前ではなく犬としては不自然な行動だと考えています。動物は行動をした結果、利益か不利益を得ます。山にいたとしても、里にいたとしても、出会った動物を犬が走り出して追う行動には大きな不利益が伴います。特にそれが自分の群れと共にいた場合には大きな損失です。犬の走り出す行動によってその群れと分かれる結果となるかもしれないからです。別の損失はイノシシが振り返って攻撃に転じた場合です。別の損失では自分が崖から落ちて怪我を負うという可能性もあります。

では、このような不利益を得る行動をどうして犬はするのでしょうか。そしてそのような危険な行動をさせないようにするためにはどのようにすれば良いのでしょうか。ぜひ考えてみてください。

山で柿を食べるジェイ



 

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令和八年の秋、イノシシ追い犬になる犬のジェイ

●栗拾いの時期に栗はなし

秋雨がちらつくようになった山の学校オポハウスは少しざわついています。この時期のイベントである栗拾いに、今年もまたあの強敵が現れたからです。

裏山の入口付近にある数本の栗の木の実が毎日ぽとぽとと音を立てて落ちているのですが、栗拾いにいっても残っているのは栗のイガだけ。ぱっくりときれいに開いたイガの中にあるはずの大きな栗の実はなく、残っているのは栗の皮ばかりです。

イノシシに食べられた栗の残骸



ここ数週間になんどかアナグマとも出会うことがあったのでアナグマかなとも想像しましたが、食べている栗の数が多すぎるのと斜面がぼこぼこになってかなりの大型動物が移動した痕跡が見られます。これは間違いなくイノシシの仕業です。

イノシシ除けにとヤギのアールとゼットをこの近くに係留して様子を見ましたが、もう数年もここに暮らしているヤギの姿にイノシシの方も慣れてきたようで効果はありません。

緑の間に縦線のようにはいったイノシシの道


●イノシシを追って夫婦と犬で走り出す

そんなある朝、洗面所で歯磨きをしていると窓の外に見える斜面の上に茶色の動物がいるのが見えました。イノシシ!と叫んで走り出し、ダンナのおぽあきも「武器がない、ジェイ連れて行こう」といって玄関へ、ふたりがダッシュするのといっしょにジェイもそれに同行しました。

イノシシの姿をちゃんと確認したかったのとジェイの安全のためにジェイを私の後ろ側に配備しておぽあき、私、ジェイの順番で近づくはずだったのですが、山暮らしが私よりもまだまだ未熟なおぽあきが進みながらたじろいでいたため、おぽあきを押しのける感じで私が先頭へ出ました。

目の前の栗林にイノシシの姿を確認してジェイを私よりも前に出して「ジェイ、GO」で私ももちろん走り出します。最近はイノシシとの遭遇は限られていたため、イノシシの方もまったく無防備だったようで最初のダッシュはかなりゆっくりと、しかし数歩進むと向こうも猛ダッシュで山の中へ走りました。

ジェイは追いながら一旦立ち止まったものの、今度は私を追い越して走り出したおぽあきがその場に到着するとさらに上へと上がっていきました。そのときはおぽあきも一緒です。トレッキングコースを少し入ったところで、山歩きの道は右へイノシシの道は左へと分かれる起点があります。ジェイはそのあたりでうろついたあとにイノシシの道の方へ上がりその先を見つめていました。おぽあきもイノシシの道を確認して納得したようでその日はそこまでとなりました。

イノシシを追うジェイ


●イノシシを再び追う三頭

その日の日暮れにおぽあきがお預かり犬ちゃんのお迎えから戻ってきたときに、普段は念には念をいれるタイプではない私の方がなぜか嫌な予感がして、栗林の夜回りに出かけました。懐中電灯を上げて林になっている高台をみるとやっぱりいた、朝来ていたイノシシがまた栗を食べています。まだ小屋に戻っていないヤギのアールとゼットもすぐそばにいて、普段なら私の気配でメエーとなくヤギたちが警戒しているようでじっと佇んでいます。

懐中電灯の明かりにイノシシが反応しなかったのでそのままいったん部屋に戻り、朝と同じようにおぽあきとジェイを連れて二人と一頭のあわせて三頭でチームとなって向かいました。

朝の追い立てで自信を得たのはジェイではなくおぽあきの方だったようで、イノシシの姿を確認すると「今度はオレが、ジェイ!行くぞ~。オリャー」といって走り出しました。もちろんジェイの方が早いためイノシシを山に追いやる場まで先に走り、そこに立ち止まっておぽあきの到着を待っていました。イノシシは同じように左側のルートを戻ったようでジェイは鼻を高く上げてその方向を示していました。

その後は山の全く逆側にも掘り返しが見られるようになり、イノシシとの攻防はまだ続いていますが、昨日は警戒するイノシシが取り残した栗を少しだけ拾うことができました。

ジェイも大好きな栗。



普段から山の中でその匂いを嗅ぎイノシシの気配は知っていたジェイが、あの匂いと本体を結びつけることができた特別の体験でした。

栗林は人と動物の境界線。この境界線を守り切れなければオポハウスを守ることもできません。人が守っている境界線を犬も共に守ります。そうはいっても、街中で山を全く知らずに育ったジェイの山暮らしが始まってからまだ一年半、そのジェイといっしょにイノシシを追うようになることは期待していなかっただけに感慨深いものがありました。

イノシシを追った翌日の朝もまた、庭の上から降りてくる匂いをキャッチして普段は上がらない急坂を駆け上がっていきました。いつもふんわりとしていて“おとぼけジェイ”という感じのジェイがイキイキと環境を管理しようとする姿がちょっとだけ頼もしく見えました。

イノシシ追いについては行動として少し補足したいこともあるので、また後日追記します。

 

 

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柿の実と犬の事件、ジェイに起きたこと。

七山ではお盆が来る少し前から涼しい風が通り抜け、例年よりも早く秋の到来を感じるようになりました。近くの農家さんから聞いたところによると、お米の育ち方も早いらしく酷暑の都会とは違った空気感があります。

秋が近づいてくると変わり始める風景の一つとして秋の実が育ち始めていること。栗林には大きな栗の実がなりそのうちのいくつかは地面に落ち始めています。

今年の初めに剪定した柿の木にはきれいな青い実がたくさんなっています。その柿の青い実のいくつかは熟す前に落ちてしまうのですが、昨年から柿の実を食べることにはまった犬のジェイが落ちた青い実を見つけました。

最近は柿の木周辺のパトロールに熱心だなと思っていたのですが、柿の実が落ちる前からジェイの頭上に漂うかすかな匂いを感知していたようです。もちろん私にはまったく匂いはわかりませんが、視覚の優れたホモサピエンスですから緑の葉に囲まれてカモフラージュした青い実を見分けることはできます。私もジェイも、そろそろかなと期待に胸を膨らませていたころでした。

偶然にも風の力で地面に落ちた青い柿の実は犬が食べられるほど熟してはいません。犬の顎の力で簡単に砕ける硬さではありますが、わりと慎重なジェイは一度に砕こうとせずに少し歯を当てては離れ、また少し歯を当てることを繰り返していました。多くの青い実は哺乳動物にとっては危険なもの、この様子では一度に食べることはないから大丈夫だなと青い実を取り去ることなく放置していました。

その日の夕方のジェイの夕ご飯の後、いつもよりとても早く外に出たいというシグナルを発しました。いつもは夜の21時から22時くらいに庭に出るのに、その日は19時くらいに庭にでていき、またかなり長い時間戻ってこなかったのです。青い実を少しかじって下痢をしたのか、もしくは新しい青い実を見つけて格闘しているのかどちらかは不明でしたが、20分ほどするとようやく戻ってきました。

事件はこの日の未明に起きたのです。

夜中の3時くらいに部屋の中を歩く足音で目覚めました。これはジェイが外に出るというシグナルとして部屋を歩く音です。飛び起きてジェイだけを庭に出して寝ぼけた私は玄関で待つ、やはり青い実を食べて下痢をしたのだと確認しました。

しばらくすると戻ってきたので再び部屋に戻りいったんベッドに横たわったのですがほんの数秒してすぐにまた歩き出すジェイの足音に飛び起きて、またジェイだけを庭に出して2回目は30分ほど待ちましたが戻ってきません。あまりにも遅いので服を羽織って外に出ようとしたタイミングでジェイが戻ってきました。

そして部屋に戻ったあとベッドに寝ようとしたのですが、どうやらジェイの方はまだ収まっていないようで、少しうろうろとしたあとベッドの近くに座りました。これはまだ問題が解決していないという合図です。

私は床に座る姿勢をとり、次の要求があればすぐに応じられるようにスタンバイしているよというアピールをしました。するとジェイは私の近くに対面で足を崩して伏せました。そのとき左足が小刻みに震えているのがわかりました。さらに時折足をつっぱるようにわずかに蹴り出す行為も見られます。その様子をしばらく見守っていたのですが、少しすると震えている自分の足をなめたりかじったりするようになりました。

ここからは私の推測になりますが、柿の青い実を食べたことがきっかけで下痢などである程度は排出したもののすでに体内に入り込んだ毒性があったのか軽い神経症状を起こしたのかなと思いました。本来なら毒性の強いものを食べた直後に胃が受け付けず嘔吐する、腸内で吸収せずに下痢をするで解決するはずですが、量が少なすぎて反応が低かったのかもしれません。

ジェイが足の様子を気にしているのが二時間ほど続きましたが次第に落ち着いてベッドに移動したのは明け方の6時前くらいでした。見守っていられたのは呼吸が安定していて意識がしっかりとあったからです。犬が熟す前の実を食べて消化不良を起こしたり、毒性のあるものを口にして嘔吐することなどはよくあることです。

先代犬のオポにも青い実の事件がありました。田舎暮らしを始めたばかりのことにたくさんのトマトを作ったのですが、トマトが好物のオポがまだ赤くなりきっていないトマトの青い実を一度に全部食べてしまったのです。このときにはしばらくしてすべて嘔吐し、その後は青いトマトを口にすることはありませんでした。

自然の中とはいえ普段から生活している環境なのでどのような植物がどこにあるのかということはある程度把握していますが、毒性のあるものをすべて犬から遠ざけることはできません。犬も間違いを犯しながら少しずつ学んでいくしかないのです。もちろん自分の犬にだからこそさせられることです。もし預かりの犬が同じようなことをしようとしたらすぐに取り上げて厳しく管理します。

自然との暮らしや体験は決して心地の良いものばかりではありません。むしろ自然の中では難しい問題や厳しい教えがたくさんあります。だからこそ、対峙して学ぶ価値があると思うのです。今回のジェイと青い柿の実の学びは完結したとは言えませんが、引き続きその学びを見守り、見守ることを自分の学びとします。

柿の青い実を嗅ぐジェイ



 

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“シャンプーゼロ”で暮らす犬のジェイ

黒ラブのジェイ(名前はJade)がうちにきて一年を過ぎました。一歳九ケ月で迎えたジェイも来月で三歳になります。

家に迎えたときには自分の尻尾をなめたり口でくわえたり、その他の体の部位をなめる習慣があったため被毛の一部が変色して茶色になっていました。特に尻尾の部分はひどく、生まれつき色素の薄いタイプなのかと思うほどでした。

しかし一年を過ぎて色は全体的に黒味が増してきて、特に目立った尻尾の茶色のアクセントもほとんどわからないくらいに黒く変わってきました。

テラスで休むジェイ



うれしいことに最近では「ジェイくんは毛の艶がいいですね。」と言われることが多くなりました。

そして、どのくらいシャンプーをしているのかとみなさんに尋ねられるのですが、実はジェイはここにきて一度もシャンプーをしていません。

そう答えると皆さん相当驚かれるのですが、逆に私の方は毎月のように犬をシャンプーすることの方が驚きです。カットの必要な毛の犬であれば定期的なプロのケアは必須だと思いますが、短毛の犬たちには月一回もシャンプーをする必要があるのだろうかと思うのですが、なかなか事情は難しそうです。

ジェイの場合は暮らしているのが自然環境の中ですから、汚れといっても泥汚れくらいです。都会暮らしの犬たちは科学的な汚れが毛についてしまい黒くなったりべたべたしたり、土で汚れるのとは違う汚れ方をしてしまい、そのことがシャンプーの多さにつながっているのかもしれません。

過ごしている環境の違いという点を考慮したとしても、シャンプーの回数を減らす、石鹸を使わずにお湯で洗うなどの方法を多く取り入れることで犬に負担をかけないケアができる可能性もあります。

オポ広場で雑草のカラムシを食べるジェイ



実は先代の黒ラブのオポも、山の家に引っ越してきてから八年間、一度もシャンプーをしたことがありませんでした。そのオポの毛づやの良さではよく褒められていました。

今目の前にいるジェイという犬の毛づやがきれいなのは、シャンプーの回数でもシャンプーの種類でもないということをジェイを通して伝えることができれば、これもまた犬からメッセージのひとつです。

もちろんジェイの毛づやが良いのはシャンプーをしていないからではありません。私たちの毛と同じように毛の一本一本に栄養だけでなくエネルギーや活力がみなぎっているかどうかということです。

毛のカールしたタイプの犬でも毛づやがすばらしい犬を何度もみたことがあります。その犬たちはイキイキと生きているというエネルギーやパワーを感じます。精神的な強さや脳の発達も毛のエネルギーに影響を与えます。そう考えると犬の毛というのはとても分かりやすい情報源です。

犬たちの生活やもっと大きなライフについて何が必要かを考えるのも、それを提供することができるのも、ただ飼い主だけです。だからこそ責任も重いのですがやりがいもあります。

敷地の境界線で宅配便を迎える犬のジェイ



 

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犬のジェイの初めての博多入りはカフェデビューでした

犬のジェイを今年の2月4日に家族として迎えたのですが、一緒に出掛ける機会がありませんでした。

うちは休業日がないし、さらにここが一番環境が良いのだから、ジェイのために出かける必要がないということもあります。最初に出かけたのは、予防接種のための動物病院の通院でした。

ですが、今回急な要件ができたため、お出かけ知らずのジェイと外出することになったのです。

生徒さんの経営するトリミングショップ“アンドパイン”さんが本日閉店することになり、「ジェイくんも一度連れてきてください!」のご要望にお応えすることになりました。

犬達のお世話もあるため閉店間際にお店に到着しましたが、大型犬のジェイを快く迎えて下さいました。

カフェでスティするジェイ



カフェに入ると、案内されたテーブルに着席して、ジェイは着席した椅子の脇下にダウンステイさせます。

ジェイとカフェ練習をしたことはありませんが、ベースを維持しているので問題ありません。リードで居場所の指定をしてあとは人の用事が終わるまで待つのが犬の仕事です。

すぐ直後にトリミングのお客様が来られたため、ガラス窓からトリミングの様子を見学させていただくことができました。

プロトリマーのトリミング風景を見るダンナくん



敏腕トリマー先生の鮮やかなトリミング風景をダンナくんが見入っています。

あんまり見るとトリミングされている犬が緊張しそうなので私はチラ見でしたが、初めてみるプロのトリミングの技術に思わず注目したようです。そのダンナくんの姿を見てハッと思い出したことがあります。

そうだ、2年前にアンドパインが開店した時に、ダンナくんが見習いになってトリマーになりたいと言っていたのを思い出したのです。それをダンナくんに話すと、そんなこともあったよね、みたいな他人事の感じで流されてしまいました。

ジェイは少しだけ長くなりそうと思ったのか休憩ポーズに入っていました。


ジェイは体重が23キロでラブラドールレトリバーとしては小柄ですが、国内のカフェスペースは割と狭いのでこのくらいのサイズであることが助かりました。

カフェでよく目にする犬を抱っこしていたり椅子の上に乗せることを私は好みません。

お店によっては床の汚れが気になるかもしれませんが、そのときにはカフェマットを持っていき居場所を指定して待機させるのがベストです。犬もその方が落ち着けますし、まずこの状態で落ち着くことのできない犬はご自宅の中でも落ち着かないのではないかと想像します。

アンドパインの前で



お店の前でアンドパインの店長とスタッフの皆様にお礼を告げてお別れしました。

2年間という短い間でしたがご縁をいただきありがとうございました。

そして、私たちはあたふたと都会の博多区から山の学校へとリターンしました。

駐車場までの短い距離でしたが、半年ぶりくらいにタウンも歩いて、ジェイにとっては刺激の多い時間となりました。

タウンを私とジェイが歩いているのをダンナくんが見て「盲導犬みたい」と言いました。そういえばダンナくんは都会でのトレーニングクラスを見たことのないのです。家庭犬はみんなこんな風に歩くのが当たり前な社会がいつか来るのかな。

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住み始めて約三ケ月でテリトリー(生活圏)が安定してくる

犬のJは私にとって大人になってから飼う二頭目の犬です。

犬の育て方を教える立場として、犬についてのたくさんの知識や経験が必要となりますが、人生でそう何度も犬を飼うことはできません。

自分が持っている経験は、他者が育てた犬のこと、訓練所で接した犬のことで、知識は実際に起きていることを裏付けするために役立ちます。

ですが他者が育てた犬はどのような環境でどのように接しているのかを知るのに完全ということはありません。完全に掌握できるのはあくまで自分が作った環境と接し方、つまり自分の犬のことです。

今回Jを迎えたことで貴重な実体験をする機会を得たことになります。

ブログには「Jのこと」としてJの成長を記録するためだけでなく、知識として蓄えていたことが本当だったのかを確認して発表していきます。忘れることも多くなりましたので忘れる前に…ということで早速はじめます。

広場で左から小鉄くん、J、バロンくん20250502



今回は「引っ越ししてどのくらいでテリトリーを獲得できるのか」についてです。

Jが自宅に到着したときにダンナくんから「どのくらいの時間でJはこの家が自分の家だってわかるようになるのか」という質問を受けました。

一般人らしい質問ではありますが、馴れるのに時間を必要としているということを理解しているという意味ではまずは理解が進んでいる質問です。

答えとしては「Jは成犬なので、三ケ月位でテリトリーを獲得する」です。

知識として学んだことはありませんが、大きな環境の変化に対する順応する比較的短い単位としては三ケ月ということです。

環境の変化の内容であったり、その犬の経験値、社会性、受け入れ側の準備や対応によってもその長さは変わってきます。

そのため、この三ケ月というのは私達がきちんと準備して環境を整えていくことが前提になります。

Jの受け入れ場であるここは、定期的に預かり犬が宿泊するという家庭犬としては非日常的な空間になります。

そのことでJが生活圏を獲得するのに三ケ月という時間で足りるだろうかという思いもありました。

例え、生活圏の獲得にもっとたくさんの時間を要したとしても悪いことではないのですが、生活圏の獲得は犬のベースになるものなので飼い主の努力によって早く安定させられるのならそうしたいという気持ちがあります。

他の犬達が出入りする不安定な環境で不安を抱かせないようにするためにできることは、日々の生活の中で私という飼い主との関係性を深めるための時間をもち、同時にその質を上げることです。

幸いなことに仕事の合間にすぐにJと豊かに活動できる場がここにはあります。

そんな思いを抱きながら共に暮らしを作ってきましたが、本日5月4日でちょうどJを迎えて三ケ月になりましたが、昨日今までにはない行動がまた見られました。

今まで部屋で吠えることがなかったJが、室内で2回吠えることがありました。(外で吠えたのは2回くらい、これもワンという単発でした)

1回目は朝、お手伝いのトシちゃんが到着したときで、このときは足音が庭先に聞こえてJはリビングにいたときでした。

2回目は、同じくJがリビングにいたときに、軽トラをバッグで上げる音がしたときです。

どちらも警戒吠えで、ウォン、ウォン、という低い声、多少緊張しているのか体は窓側とドア側の両方になんども向けられています。

どちらも私が室内にいたため「フセ」の合図で待機させて、窓から外を確認しました。これで警戒吠えは収まりました。

警戒吠えというのは「テリトリーに異変が起きていますよ。」というのを周囲に知らせる音です。

もっと引くバフバフというささやきのこともあるし、唸り声のこともあり、このようにウォンということもあります。

状態がもっと安定してくれば、いつも来ている人は仲間と見なして吠えることはなくなります。

Jが初めての室内で吠えたことにダンナくんは驚いていましたが、「ちょうど三ケ月たったからね」と私が言うと納得した様子でした。

生活圏を獲得するというのは単なる馴れとは違います。Jがこの家を自分の家として私達と共に守ってくれるポジションを獲得したのですから、とても嬉しいことでした。

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<犬のJ>Jのテリトリー構築の過程と時間について

今年の2月4日に一歳八ケ月で家庭犬として迎えた犬のJ(正式名称はJade)の記録です。

今回はJのテリトリーの構築がどのように進んできたのかについてです。

新しい環境での生活がはじまった犬にとってテリトリーの構築は絶対にするべきことです。犬は無意識のうちに生活圏を構築していきます。

動物にとって生活圏(生活のテリトリー)を獲得するということは、メンタルマップを作り替える作業にもなります。

どの動物にとっても何よりも大切な行動は「巣に戻ること」です。

私はアルコールを飲めないので経験はないのですが、知人がアルコールを浴びるほど飲んでしまって、どうやって家に戻ったのか記憶がないけれど帰宅していた、という話を度々聞いたことたがあります。人間にとっても「巣に戻ること」は命に係わる重要な行動なため、脳が危険を察知したときほど「巣に戻る=帰巣本能」が発揮されるのでしょう。

動物にとって最も大切な帰巣本能も、巣を中心としたマップがなければ使えません。

では、どのようにして巣を構築していくのでしょうか。

Jは成犬になってから家庭が新しくなるという環境の変化に直面しています。

成犬の巣の構築も子犬と同じ手順です。巣ですべきこと、寝ること、食べることを行い、安全に身を隠す場所となるのが動物にとっての巣穴です。Jは室内犬ですから、室内にはJの居場所を作り生活を管理します。食べる場所、寝る場所、休む場所の習慣があれば、これはすぐにスタートできます。

自分のベッドで休憩するJ。後ろはJのリビング用のハウス。



次に大切なのは、巣穴から出て排泄をする場所です。

Jは子犬期から訓練施設に至るまでの期間、一定の音を出して排泄を促す習慣を身に着けていました。Jの場合には「ワン、ツー」です。

ワンツーの合図と排泄行動とはまた別の内容になります。ワンツーの合図が必要となるのは、むしろ生活管理上で環境の変化が生じた時のためであって日常生活に必要なわけではありません。

排泄の合図の教え方は必要性についてはまた別に記載することにします。

到着した翌日のJ、係留して写真撮影をしています。向かって右手が最初の排泄場。



ここに暮らすJにとって必要なのは、排尿、排便をする場=テリトリーの構築です。

犬は自分の脚で行ける安全なテリトリーの最大に遠いところで排尿をします。排便の多くはグループ(家族)で出る習慣のある日常的な移動の最大に遠いテリトリーになります。普通は散歩コースになりますので、散歩途中で立ち寄る公園が排便場所となるのはテリトリーがちゃんとできているということです。

Jの場合には一般家庭とは少し異なります。というのも敷地が莫大に広く、家族で移動する場もすべて自分たちの敷地の中になるからです。ですから、一般的なケースとは少し違うと考えて下さい。それでもJのテリトリー構築に排尿、排便場所は欠かせません。Jはどのように排泄のテリトリーを作るのかを観察しました。

Jがオポハウスに到着してリードなしで自分で排泄にいけるようになるまでの期間を一ケ月間と予測していていました。ところが、実際にJがリードを付けずに排尿、排便を済ませて戻って来るようになったのはもっと短期間、10日間くらいでした。

最初は排泄場になりそうなところへリードを付けて同行する行為を繰り返しました。排泄の出る時間は朝、昼、夕です。特に朝の排泄行動は長く巣に帰った後の行動なのでとても重要です。そのうち補助リードを付けたままリードを持っていなくても最初に決めた排泄場に自らいくようになりました。

そしてこの期間に排泄とは別に私とともにリードをつけて庭を散策する活動を毎日続けました。ところが想定外の困難は、ちょうどJが到着した2月4日から大雪となりテリトリーの構築が難しい空間となったことです。私の移動もいつものようにいかず臭いも変化してしまいます。これが一週間近く続いたことで日々の散策活動のスタートは決して順調とは言えませんでした。

ところがJは、リードを付けずに自ら排泄場に行って家まで戻って来るようになりました。雪がなければもっと短期間で排泄テリトリーを構築できたかもしれません。この期間の短さは、Jのメンタルマップ獲得の速さでもあり、また新しい巣への順応性の高さを示しています。後者の方は新しい人という家族(つまり私とダンナ)への関係構築の速さでもあります。

上の写真はまだ重機があり、Jにはロングリードを付けています。

重機は庭の工事のために置かれていたもので、この時期はまだ工事が完全に終わっておらず庭の利用も難しかったのです。工事が2月終わりに終了すると活動が活発なりました。エントランス広場(自宅のテラス前の広場)をフリーで活動するようになりました。


写真は3月1日のもの、J広場の最期の角の柵が右側に見えています。エントランスの庭の上でこの上にのぼるとテラスからは姿が見えなくなります。これ以上登るときには許可なく進まないようにさせていましたが、このときすでにリードはつけていません。

この境界線がJにとってのエントランスの境界線となりました。


写真は庭の前の工事によって張られたグラスシート(草の生えるシート)です。このグラスシートを含む一体がエントランス広場になります。

ヤギたちのお世話に同行するJと世話をするダンナくん。3月4日



ヤギ小屋へ行くときにはフリーでついてくるようになりました。写真はちょうど自宅に来て一ケ月がたったころです。この日はダンナくんがヤギのお世話をしています。Jが到着して最初の一週間はダンナくんがオポハウス不在で私が一人で世話をしていましたので、私意外の人間とテリトリーを歩く行動が身に付いたころの様子です。

山羊たちとの接触についてはまた別に記載します。

庭の散策コースで犬のJ



上の写真はJ広場からヤギ小屋に向かう少し峠になっているところです。ひとつの分岐点になっています。私がこのあたりに座って休憩することもあるからです。

ヤギ小屋でヤギのお世話をしてぐるっと回って自宅に戻るコースが朝のコースで、左回りだったり右回りだったりします。周り方も少し手前を回るときと山の中腹を回るのに分けましたが、次第に休憩中に山の中腹あたりまでJだけで行くようになりました。

歩いている場所まではヨシとしているのですが、呼ぶまでに少し時間を長くしたときにはちょっと先まで行っているようです。

排泄に関しては、朝一の排便を終えたあとも何か特別なものを察知すると山でも排便をしているのを見ることがあります。まだ回数は少なくいつも同じ場所というわけでもないので観察を続けたいと思います。

こうしてテリトリーを構築してきたJですが、予想を超えて早くしかも広くテリトリーを持ち始めていること、同時に予想を超えて同行する人との距離をとる(離れていく)ということが分かりました。人との距離感については、生活圏を出るときには結束するのをルールとしていますが、生活圏の中では呼び戻しができること、移動時は戻ることの二つができればヨシとしています。

散策時の人との距離感をJがどの程度と捉えているのかについては次回記載します。

フリーで活動できるようになるまでの一ケ月間も、お預かりの犬たちが連日いる状態だったのでそれがどの程度の影響を与えたのは不明ですが、不安定な環境にも関わらずマップと関係を構築していくJの能力を知ることができ、また達成できたことについても安堵しています。

下の写真はリビングのマイベッドで休むJです。夕方まで外で活動してハウスで夕飯を食べた後から私が寝室で寝るまでの間、このベッドでずっと休んでいます。活動量はしっかりとあり豊かな環境のおかげで、夜に騒いだりうろうろしたり要求することもありません。

ベッドで寝る犬のJ

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<犬のJ>初めて唸り声を聞いた日のこと

2025年2月4日に生後一歳八ケ月になる黒ラブのJade(愛称はJ)を家庭に迎えました。ブログカテゴリーの「Jのこと」は、そのJの行動について書き留めるためのブログ記事となりますので関心のない方はスルーして下さい。

昨日ここに迎えて初めて、Jが「唸る」行動をしたことと、その唸る行動にいたった環境について記憶に残ったため記録します。

Jはここに来てから人や犬や他の物体に対しても、唸ったことがありませんでした。人に対しては当初は相手が興奮していると軽くジャンプする程度のもので、人に執着する様子もなく、犬に対しては回避か逃げるため唸って何かを主張することもありません。

むしろ、寝ているときに唸っていることはよくあり、よほど鬱積したエネルギーがたまっているのではないかと心配していたくらいです。その寝ている時にしか唸らなかったJが昨日初めてはっきりと唸りました。

実は昨日は本当に久しぶりの朝からお預かり犬のいない日でした。Jのお休みとしてゆっくりと過ごす計画でしたがあいにくの激しい雨、短い散策を終えた後に昼過ぎにかけて休憩タイムとなり、Jはリビングで伏せており私はキッチンで作業中でした。

その時、ウーと唸り声をあげました。音量的には小さくもなく大きくもなくですがはっきりと聞こえました。伏せたままですが顔は出窓の方、入口付近に向けられています。

この日宅配便が来る予定だったので、恐らくそうだろうと立ち上がってみるとシャッターの前に宅配の人が立っています。私が見に行くと同時にJも立ち上がり立ったまま外を見ています。Jに「もういいよ、私がいくから」と声をかけて戸口から出て宅配受け取りの対応をしました。

リビングに残したJの行動が気になってそとからガラス越しにJを見ると、部屋の中で少しうろうろいった感じでしたが、出窓の前で座りました。犬にとっては座る行為は見張る行為でもあります。

そして私が部屋の中にはいるとゆっくりと私に近づいてきて伸びで終わりです。

これまでに来客が到着したときにも唸ったり吠えたりしたことがなかったため、というかそもそも唸ったり警戒吠えをすることがありませんでした。そのため警戒吠えはしないタイプなのかもしれないと考えていたのですが、そうではありませんでした。

犬のお預かりやクラス受講のためにもたくさんの人の出入りがある場所なので、常に警戒モードでは犬が疲れてしまうため、できるだけそうならないように来客到着の手順については考えています。

しかし、もしかしたら(これもまだ推測の範)ですが、たったの数ケ月というこの期間で私の状態をJが知ることが私が思っている以上に進んでいるのかもしれないとも思っています。

子犬の成育なら三ケ月で迎えたとしても警戒吠えや警戒唸りを発するようになるまでそれから3ケ月はかかります。その間に子犬の知覚や感覚も発達をするわけですが、成犬として迎えているので、どの程度の期間で私と感覚共有をするのかが私にとっても未知の体験でした。この期間には個体差が大きく出ますし、ここの生活環境は一般家庭とは大きく違いがあります。

番犬を期待していなかったJが、私たちの身に危険が迫っていることを知らせる唸り声を出したことは、想定外でしたがうれしいことでした。でも、大きな期待はしません。Jの持っている能力ができるだけここで発揮されて、そのことでJが楽しく生きてくれればそれが飼い主としての幸せです。

犬のJとオポハウスの裏、山羊たちも

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<Jのこと>犬の家族を迎えました。

オポハウスに新しい家族として犬を迎えました。

ブラックのラブラドールレトリバーの雄犬、年齢は1歳8ケ月です。

名前はジェイド(Jade)といいます。

愛称はJ(ジェイ)です。

2月3日にJを迎えるために茨城県ひたちなか市に向かいました。

向かった先は「いばらき盲導犬協会」です。


Jは同協会で盲導犬としての訓練を受けていた犬です。

今回キャリアチェンジ犬となり、家庭犬として迎えることになりました。

キャリアチェンジ犬とは、盲導犬育成に至るまでの「繫殖、育成、訓練」の過程の中で、盲導犬としての適性がないと評価された犬です。

盲導犬としての適性がないというのは、身体的な問題、性質的な問題として盲導犬としての仕事が向いていないということです。

性質の評価は様々な段階で盲導犬育成施設が作った適正評価テストに基づいて行われています。

私が盲導犬育成に携わっていた時代には施設によって異なった基準を持っていましたが、現在では全国の盲導犬協会が作る団体で共通のテストが使われているとのことでした。

Jは訓練を受けていましたが最終的に性質的に盲導犬としての性質がないと評価されたため家庭犬にキャリアチェンジすることになりました。

キャリアチェンジのケースとしては、盲導犬から災害救助犬、盲導犬から介護犬となる場合もあります。

Jの引き取りには私とダンナくんのふたりで向かいました。

キャリアチェンジ犬を引き取るにあたっての説明を受けて手続きをした後に施設見学をしました。

事務所、犬舎、視覚障がい者と訓練を行う共同訓練室などを見せていただきました。

使役犬の施設は、盲導犬、警察犬、介助犬、災害救助犬、セラピー犬とたくさんありますが、その中でも盲導犬育成施設は特に整備されています。

ダンナくんは使役犬の育成施設を知らないので今回は勉強を兼ねています。ダンナくんはとても関心を持って見学していました。

オポハウスでも当たり前のことですが、複数の犬が収容されている施設でも全く犬の吠え声はありません。

施設に部外者が入ることで犬はとても緊張しますが、管理者(ここでは指導員)がきちんと管理していれば吠えることはありません。一言でもワンと犬が吠えれば「ノー」という管理者の声が響きます。

グッドボーイハートでも同じことをしていますが、それは盲導犬でも家庭犬でも同じことだからです。

普段はペットショップやホテル、トリミングショップなどでワンワンと犬が吠えている場しか知らないダンナくんにこの光景が当たり前であることを知って欲しかったので、今回は良い機会となりました。

写真は最後に排泄場に出る前のJとダンナくんです。


Jを受け取りハスラーにのってオポハウスへの道1279キロを走りました。

当初は途中で一泊しようかいうプランもあったのですが、Jを早くオポハウスで落ち着かせたいという気持ちが高まり、宿泊なしで戻りました。

しかし、ふたりとも中年+アルファの年齢なので途中で休憩をとりつつオポハウスに到着したのは4日の夜明けになりました。

運転はダンナくんが引き受けてくれたため、帰宅後は私がJのお世話を担当しました。


オポハウスに到着したばかりのJです。

途中から吹雪いていたので想像はしていましたが、オポハウスは真っ白の雪景色で凍えそうな寒さです。


はじめてオポ広場に入ったJです。

Jのいろんな行動から思いや感じることがあり、頭の中にメモを取るように記録しています。

今私が感じていることが間違っているのか間違っていないのかはまた時間がたってわかることです。

自分の犬なので自分が最も観察できる立場にあります。

犬と暮らす楽しみはたくさんありますが、犬を理解することが最も楽しい時間です。


MYベッドにはじめて顔を落としたJ、これから始まる生活がお互いにとって楽しく豊かな時間となるように努めます。

今回、Jを家庭犬として迎えることになりましたが、オポハウスは家庭犬の育成場となるドッグスクールです。

初代のオポは家庭犬の育成のために先生を超えて最後には教官として犬たちの育成に携わっていましたので、生徒さんのJへの期待も高まっています。

しかし、Jにはそのようなタフな仕事は向いていません。

そもそも、他の犬を抑えて頂点に達するような犬は盲導犬として最初から向いていないため繁殖の段階ではじかれています。

オポも海外の盲導犬育成施設が繁殖した犬ですが、オポは子犬のときから家庭犬として引き取ったので盲導犬には適さないタイプの犬でした。

どのような犬にも“適性”というのがありJは家庭犬向きの性質ですから犬の教育はいたしません。

みなさんにとっては私の犬育てを初めて身近で見られると期待も大きいことと思います。

犬育てにとても慎重ですから、犬との対面にも時間をいただくことになると思いますがそのあたりもご理解いただきながら今後もお付き合いください。


“Jお迎えプロジェクト”で留守番となった山羊のアールとゼットは山羊部のトシちゃんがお世話をしてくれました。

途中連絡ではトシちゃんがゼットに「先生は帰って来ないよ。」というとゼットがメエーといいながら首を横に振ったとのことでした。

トシちゃんも山羊と対話ができるようになったようで頼もしいです。

Jを通して学んだことをこれからもブログでお知らせしていきます。

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