グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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<犬のしつけ方>犬に食べさせてはいけないのはどんな食べ物ですか?

ブログのネタの多くはトレーニングやヒーリングのクラスのときに飼い主からいただく質問で成り立っています。

ひとりの飼い主さんが疑問と感じられることは、多くの飼い主さんが疑問に感じておられること。

できるだけ日常の疑問にお答えすることで、グッドボーイハートのブログがちょっとだけ犬との暮らしに役立てば幸いです。

今回のある飼い主さんの質問は犬の食事に関することでした。

「先生、犬に食べさせてはいけないのはどんな食べ物ですか?」


多くの飼い主が知っている犬に食べさせてはいけないものはこんなものでしょうか。

たとえば玉ねぎ、これはとても有名ですが犬の中には玉ねぎを食べたことで血液が破壊されてしまう急性の状態に陥る場合があり、非常に危険だとして玉ねぎを与えないようにといわれています。

犬の方も生の玉ねぎを差し出されて食べることはほとんどないくらい好みではないようです。

ですが玉ねぎ中毒は玉ねぎのエキスもダメということで、味噌汁に入っている玉ねぎすら危険だとされています。

ところが、昭和の犬たちは玉ねぎをよく食べていました。

私達世代(昭和ということで)では、犬には残飯を与えることは普通のことでしたので、犬が玉ねぎ入りの食事を食べていたことを知っている方も多いでしょう。

ちなみに、うちの柴犬やスピッツミックス犬も玉ねぎエキスたっぷりのすき焼きの残りやハンバーグのかけらは大好物でした。

そんな事実もあるのですがといっても生徒さんには勧められないので玉ねぎ、ネギ類は犬が好まないので与えないで下さいとお願いしています。

他にも、子供が好まないものを犬は食べられません。

香辛料とか消化の悪いものや咀嚼が大変必要な硬いオカキや大豆製品などです。

大豆などはそのまま便の中にでてきてしまいます。種子と同じ扱いになっているようです。


人もあまり得意ではないがなんとか食べられるという油に火を通したもの、たとえば天ぷらも反応が高いです。

これは油が酸化したものを受け付けないということですが、本来なら人間も受け付けません。

ちなみに私は有名なてんぷら店のてんぷらを食べた場合でも、消化不良によって震えが止まらなくなったこともあります。

犬レベルで酸化した油に弱いタイプなので、犬の状態がよくわかります。

天ぷらを食べた犬の中にも強く反応した犬がいます。

人間のサイズからすると1個の天ぷらがずい分と油を含んでいますので、犬の消化器官は追いつかないこともありますので危険です。

あえて危険をおかす必要もありませんから、揚げ物の天ぷらと、天ぷらかまぼこなども避けた方が無難です。


果物の中にも食べられないものがあるのですが、こちらは個体差が激しいです。

犬によって好んで食べるとか、食べない、食べても嘔吐すると分かれています。

たとえば、みかん、いちご、りんご、バナナ、柿。キュウイなどありますが、ほかにもあるでしょう。

くだものは人でも好き嫌いが激しいのではないでしょうか。

くだものは酵素が強いためものによっては十分に発酵(つまり腐敗)していなければ犬が消化しきれない場合もあります。

チャレンジして食べた犬も嘔吐したものは次に与えたときに警戒をするようになります。

犬の自然な条件付け学習反応です。

一度胃が拒否してしまうとなかなか受け付けない、これで自分の身を守っているわけです。


しかし本来なら、学習せずとも食べられるものと食べられないものを区別できるのが犬なはずです。

動物にとっての基本的かつ重大な情報なのですが、親犬に教えられなくとも食べられるものと食べられないものを知っています。

そのため、犬は山の中できのこ類を口にすることはありません。

本当にまれに、きのこ類を食べようとする犬がいますが、遺伝的な情報がかなり混乱を生じている結果なのでしょう。もちろん純血種犬です。


ここで、ある生徒犬くんに実際に起きたエピソードをご紹介しましょう。

その犬くんは海外で生産されている大手のよくみかけるしかも高価なドライフードを食べていました。

数年前に血液検査で数値が不安定となり、療法食としてのドライフードをすすめられたのがきっかけだったようです。

ところがトレーニングクラスを開始されるようになってから食事に関心を持たれるようになり、身近で手に入る食材を使って犬にゴハンを手作りでつくって与えるようにされました。

まず最初に変化したのは体型です。

ぽっちゃりボッテリしていた犬くんのウエストが細くなって肉もしまってうらやましい限りでした。

さらにビックリするお話しを聞くことができました。

その犬くんは今まで食べていたオヤツを吐き出すようになり、全く食べられなくなったとのことでした。

いずれもペットショップで普通に販売されている犬用のオヤツでいくつかの添加物が入っているような記述のあるものでした。

それほど安くはないもので日持ちのするものを選ばれていたのでしょうが、そうしたオヤツを犬くんの体が受け付けなくなったのです。

オヤツも野菜や芋やくだものに変えられて、ヤクトさんのジャーキーも使っていただきました。

もちろん犬くんは喜んで食べてくれていました。

それよりももっとうれしいのは、犬の選択にあわせて飼い主さんが食べ物を変えられ、そして犬くんの感性がよみがえってきたことです。

本当に食べられるものを食べ、食べられないものは食べないというのが犬のルールですが、犬は自分では食べ物を得られないので、ついつい欲張って食べてしまいます。

本当は本人の口に合わないものを食べてしまうこともありますが、そういうときには体や行動などにメッセージとして現れてくるものです。

冒頭の質問に対する答えは、食べられると食べられないを人が決めるのではなく犬の体がその感性を取り戻すこと、です。



オポは生の大根とカブが大好きでした。

食の消化力は人も様々、犬も様々。

みなさんのうちの犬ちゃんたちの体が喜ぶ食を見つけてください。

はな3