グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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<犬のこと>なぜ柴犬や日本の雑種犬は一撃でヘビを抹殺できるのか?

七山はもう秋の気配

 

今日は立秋。

暦の上では秋ですが…と福岡ではなるところですが七山では秋の風景になってきました。

朝からトンボ偵察隊が飛び交い、栗の実がなり山椒も青い実をつけました。

庭の栗の木



秋は冬ごもりの準備のため食べたり食べられたりと生物たちは大忙しです。

 

ヘビと戦う柴犬

 

特に山の神様であるのに人には嫌われるヘビも時々顔を出します。

ヘビを嫌っているのは犬も同じようですが、特に柴犬や日本雑種犬のヘビに対する反応は格別他の犬とは違います。

先日も生徒さんからすごい動画が送られてきました。

散歩中にヘビと格闘する柴犬ちゃんの様子を収めたものです。

今までに何度も見たことのある光景ですがなかなか撮影はできないので動画をいただきました。

許可をいただきましたのでこちらに公開します。

※インスタグラムにもアップしました。

(へびが苦手な方は動画をとばしてください!)



わりと小さなサイズのヘビなのでお相手はマムシかな?と思います。

この動画を冷静に見ることのできる方だったらどんな感想を持つでしょうか。

ヘビに対する犬の集中力の高さ

動きの速いヘビに対する犬の俊敏性の高さ

そしてこの後どうなるかを予測することもできます。

この後どうなるかというと、黒柴ちゃんはヘビの急所に一撃を加えました。

ヘビの急所は首のすぐ後ろ、私たちや犬たちの急所と同じです。

黒柴ちゃんはその部位を一撃してヘビを退治したのです。

 

なぜ柴犬や日本雑種犬はヘビを一撃で倒すのか?

 

このヘビの急所に牙をあてて一撃でヘビを殺す犬の姿を何度もみました。

それはすべて柴犬か日本の雑種犬でした。

洋犬たちの反応は様々でしたがオポ(ラブラドルリトリバー)の場合は対戦をさけるというのが基本の対応でした。

動画を見ているとわかるように、ヘビは威嚇はしているけれど相手が引いている隙に逃走を図ろうとしています。

しかし柴犬の方は逃走するチャンスを見て一撃で倒す気配が満載です。

ヘビの方はそれを感じとってなかなか逃げる機会を得られません。

柴犬はヘビを倒して食べる気はありません。

遊びとしてやっているととらえられないこともありませんが、自分のダメージを考えると遊びの域を超えています。

犬の視点からみると「やるかやられるか」に至っています。

 

柴犬や日本雑種犬の遺伝子に流れる歴史

 

ヘビを一撃で倒す犬はその行動を生まれた後に学習して身に着けたのではないことは明らかです。

誰かがヘビを殺しているのを見て模倣して学習したわけでもありません。

この行動は明らかに生まれ持った時から遺伝子に組み込まれていたかもしくは血に流れている情報です。

ではなぜ古くから日本にいる犬にヘビを殺傷する能力があったのか。

それは日本では犬のお里は里山です。

オタマジャクシが川でカエルになって山に登ってくるのを餌にして食べているヘビが日本の里山にはあちこちにいるのです。

山に暮らす犬にとってはヘビは日常的に会う可能性のある危険な生物です。

成犬は捕食されなくても子犬は捕食の対象になるでしょう。

日本の犬、特に柴犬がヘビをどうしても殺傷しなければならない理由がもうひとつあります。

それは長らく係留されたり狭い檻の中に入れられて飼われていた時代があるからです。

日本犬の独特の尾は繰り返し回ったことで出来上がった尾です。

くるくる回るのは闘争的な行動です。

短い係留や狭い檻の中で、しかも整備されていない環境の中に置かれると、自分が外敵に狙われてしまいます。

無防備に昆虫やヘビといった生物が近づいてくるわけですから、闘争モードの高まった状態では即刻相手を殺傷します。

日本の犬たちはこうして自分の身を守ってきたのでしょう。

そのため多少執着が高くなり、ヘビを見つけるとなんとしてでも殺さなければならないモードに入ることがあります。

これはあまり幸せな歴史とは言えませんが、私たち日本人がそのように犬を飼った時代もあるということで反省点も含め認めざるを得ません。

今は安全な場所に生活している日本犬たちですが、この瞬発力は適切な形になって維持してほしいと思います。

犬はペットではなく犬なのだと感じさせる動画でしたので公開しました。

続きの一撃シーンの動画はグッドボーイハートのチャンネルに公開していますのでご覧になりたい方はどうぞ見てください。

動画はこちら