グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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都心の犬のトイレ問題でぶつかる人と人の「環境問題」を解決する方法はあるのか?

今日は生徒さんからあるインスタグラムに掲載された事件について考えたことをお伝えします。

その事件とは犬の排泄に関するトラブルでした。

今回見せていただいたインスタグラムのコメントはそのひとつに過ぎず、同じような問題はつねに身の回りに起きていますのでみなさん我が事として考えていただけると思います。

犬の排泄でおきるトラブルとは、犬の排尿、排便に対する地域の方の嫌悪感です。

この話題については過去にブログでも紹介しました。

排便については取り去ることや、犬が便をする直前にチラシを引くなどして無事に「キャッチ」すれば、地面を汚すことなく排便を持ち帰ることができます。

やっかいなのは排便ではなく排尿の方なのです。

 

犬の排尿に嫌悪感を示す地域住民の気持ち

犬が排尿をすることで地域に迷惑をかけてしまうと配慮できる飼い主はたくさんいます。

結構たくさんの飼い主がペットボトルに水をいれて持ち歩き、犬が排尿をした後には水で流すなどして臭いが残りにくいようにしています。

そこまでして配慮をしていても、それでも犬に排泄をされた場所のすぐ近くに住む住民が、犬が排尿することと不快に思ってしまうというのもまた事実なのです。

犬の排尿を不快に感じる地域住民は直接的に飼い主に注意をしたり「犬の排泄お断り」の注意書きを貼ったり、また水を撒く回数を増やしたり、中には犬が散歩に来る時間帯に水を撒く行為をして追い返すということもあるかもしれません。

住民側にすると自分の家のすぐ近くで排泄をする犬は一頭ではないはずです。

一頭の犬が排泄をすれば同じ場所でまた別の犬も排泄をすることになります。

同じ場所に一日に何頭も排泄をする、それがコンクリートやアスファルトになって街中で風の流れの滞りもあれば、それはすごい悪臭になって感じられるでしょう。

臭いというのは一度気になると、その後もずっと気になるようになります。

そうすると散歩で通りすぎる犬をマークすることになり、犬が散歩している姿すらも受け入れなくなります。

地域が狭い都市環境や、郊外でも家が立ち並ぶような場所であれば、当然そうした不快感を犬に感じてしまう人たちが出ても不思議ではないのです。

飼い主側はこの住民の反応を異常だと感じるかもしれませんが、この住宅が立ち並ぶ環境の中にたくさんの犬が住んでいることの方がずっと異常事態であるということもまた事実なのです。

 

犬にどこで排泄をさせたらいいのか?

では犬にどこで排泄をさせたらいいのかという疑問が出てきます。

一番問題のないのは、自宅でさせるという方法です。

多くの自治体がこの方法を奨励しています。

犬の排泄は自宅の敷地の中でさせることが最も早い解決方法です。

もちろんこれは一方的に人の立場にたった結論であって、犬の言い分は全く聞かない場合です。

人の都合だけを優先させるなら「犬の排泄は自宅の敷地に限る」とするのが良いでしょう。

ところが、犬には犬の習性というものがあります。

動物の福祉を実践することを推奨されているこの国では、犬は犬としての習性を発揮できるように犬を飼う必要がある、これまた法律で定められています。

犬の習性として考えるならば、犬は自分の生活圏内の一番小さな巣穴周辺では排泄をしません。

ある程度のサイズの庭があれば、その庭で排泄をさせて散歩中は一切排泄をさせずに帰宅することもできないことはありません。

でもマンションや庭のない家となると犬の習性に反する場所で排泄をさせる必要がでてきます。

また、犬は自分で行動できるテリトリーの一番最大限の場所に排泄をする習性があります。

これが公園などのふたつめのテリトリーでの排泄行為になります。

このテリトリーを犬が持っているかいないかで、犬の日常的な生活のストレスにはかなり差があります。

これもまた犬の習性によって生じる行動であって、犬としての動物の福祉を実現させたいならそうした場所に排泄する権利も与えなければいけません。

 

そもそもの環境整備が追い付いていない

ひとつを立てればひとつが上手くいかない、こうした状態が発生してしまうのは日本という国の都市環境整備があまりうまくいっていないからではないかというのが私の考えです。

日本のように人口密度が高く山が多くて開発できる地域が限られていて、しかもものすごい早さで都市化が進んでしまった国の中で、みんななんとか都会での生活を満喫しようとぎちぎちに家を建ててマンションに暮らし、そして犬を飼う。

ヨーロッパのそれのようにはなかなかいかないのだと思います。

どこかにしわ寄せがくるとしたら、それは犬たちにということなのかもしれません。

私たちには充分な空間もなければ十分な時間もないし、田舎と都心はまだ距離もあります。

都市と都市は高速道路で結ばれていても、田舎と都会はそうではないからです。

移動に時間がかかりすぎて自然はとても遠いのです。

そんな中で今、双方にとってより良い答えというのを持たないというのはあります。

ただ唯一言えるのは、住宅街での犬の排泄は遠慮しましょう。

もちろん公園が良いとは言えませんが、まだ住宅街よりはましです。

河川敷や海や広場があるのならそちら方が排泄場所としてはまだましだというだけです。

そして今後の犬たちの未来のために、都市空間で犬と暮らすということをもっと考える機会を持ちたいです。

その機会を持つときには「犬はこういう動物である」という根拠を基に進めていきたいです。

犬が犬として暮らせる社会があることが、犬が人と暮らす価値のあることだと思うからです。

人の作った空間だから変えていくのも人であるはず。

マンションの形や使い方、都市空間の在り方。

もっともっとたくさん考えることいっぱいです。

犬との暮らしが大切だから、犬の幸せが大切だから、そして人が幸せでないと犬も幸せにはなりません。

それが犬なのです。