グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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<犬・自然のこと>犬の自然治癒力って何だろう?を考える

※部分追記しています。

昨日のブログの続きです。

昨日は犬の自然治癒力を尊重することができるか?を自分に問いかけてもらう機会をつくってもらうためのお話でした。

私たちが今の窮屈な生活を国や地域のルールのものに実行せざるを得ない状況になってしまったのも、そもそも動物の治癒力とか免疫力について考える機会があまりにも遠くなってしまっていたからではないかと反省しています。

だから決められたルールの中で反論をできる人もおらず、マスコミや専門家の走り出したレールに何の考えも反発も反論もできず乗るしかなかったのではないかと…。

※追記と修正はここから

インフルエンザには治療薬が出ているとご指摘いただきました。

勉強不足ですみません。以下に自分で調べたこと追記しておきますが医療について詳しいことはさらに病院で確認してください。

2019年抗インフルエンザ薬として国内で許可されている薬

オセタミブル(商品名タミフル)、ザナミビル(商品名リレンザ)、ラミナミブル(商品名イナブル)、ペラミビル(商品名ラピアクタ)

抗インフルエンザ薬は発症早期に使用すれば入院や死亡のリスクを減らすことができる。

抗インフルエンザ薬によってウイルスの増殖を防ぐことができるためにウイルス価を減少することができウイルス拡散を防ぐこともできる。

以上が私が調べた内容ですが専門的にはまだまだ進んでいると思います。

コロナウイルス治療薬ができるのは時間の問題なのでしょう。

追記ここまで

ワクチンさえできればという声もありますが、ウイルスの型など変化し続けるものなのにどのくらいのワクチンをバクチのように投与しようというのでしょうか。

新型ウイルスに関わらず多くの病気は本来は個々の動物の中にある自己免疫力の作用があって快復に向かいます。

薬や治療はそのサポートでしかなく自己免疫力の作用が起きる自然治癒力は生きることに欠かすことはできないのです。

※もちろん薬がないと始まらない治療もありますので信頼のある薬を上手に活用させていただきます。※

人であっても病気によって状態は様々なのですが、犬の方は人よりももっと自然治癒力に頼っているのが犬の動物らしさです。

さらにどんなに動物の医療が発達したといっても現時点で人と同じ医療行為が受けられるわけではありません。

また動物に対する医療行為の負担というのもの考える必要があります。

さらに動物医療は動物の自然治癒力が働いてこそ効果が訪れることを繰り返しておきます。

動物の自然治癒力を考えるにあたって、自然治癒力の働きについて述べた精神科医の神田橋條治先生のことばをお借りします。

神田橋先生は自然治癒力についてご自身の著書にこのように説明されています。

いのちは、よくない状態から回復するためのいろいろな方法を、自然にもっているのです。これが自然治癒力です。病気のときには、必ず自然治癒力が働きます。いのちが病気をなんとかしようとするからです。

神田橋條治先生の著書「精神養生のコツ」から転載

すごくわかりやすい言葉ですね。

動物はみんな自分の心身の不具合を改善させるための方法を自然に持っているということです。

人も自然治癒力を持っていますし、犬は人以上に高い自然治癒力を持っています

ところが犬が具合が悪い、虫に刺されたようだ、といったときに犬の自然治癒力を頼りにする飼い主は少なくなりました。

同じように私たち人の方も、すぐに病院に行くようになりました。

病院に行くことがいけないといっているのではありません。

適切な時期にきちんとした治療を受けることができる日本の医療は本当にありがたく、活用すべきです。

動物病院にしても世界でも最先端の医療が受けられる日本の動物病院の処置は大変優れたものだと思います。

そうであっても自然治癒力がなければ病院があっても動物は治癒しないのです。

犬の自然治癒力はなぜ注目されないのでしょうか。

次回はこの続きをおはなしします。

※追記8月16日

人間の医療の発達は本当に素晴らしいものがあります。

IPS細胞の作製に成功してノーベル賞を受賞された山中教授の講演の中ではその課程で犬たちが実験動物として使われたことも話しておられました。

もちろん犬の前にはたくさんのマウスが利用されています。

私たちの使っている薬やワクチンの開発には動物たちの命の積み重ねがあった上での宝ものなので、ここぞという時にはぜひ活用していただいてお医者様にも動物たちにも感謝したいと思います。

そしてその分を生きる時間として増やしたのなら、何かのお役に立てるよう今日も生きなければなと気持ちも引き締まります!

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<犬・自然のこと>犬の自然治癒力を信じるのが難しい理由

今日のブログのタイトルを見て驚かれた読者の方に先に説明します。

もちろんわたしは犬の自然治癒力を信じてます。

もう少し正しくいうと、犬の自然治癒力が発揮されるために飼い主としてできることをしたいと思いそれをするために博多駅の近くから唐津市の山の中にドッグスクールを移転させました。

犬の自然治癒力を信じるのが難しい」とタイトルにいれたのは、現在では圧倒的にこちらに考えをする飼い主が増えていると感じるからです。

山の中で犬といっしょに山歩きやトレッキングクラスと楽しいこともたくさんあるときに、反して山の野生の生物たちに刺されたり咬まれたりする危険も伴います。

虫に刺されるのは犬よりもヒトの自分の方が回数は多く、毎日の草刈りの時間であってもどこか1ケ所はブユ、アブ、蚊などのとび虫にやられてしまいます。

ななやまに移転したときに最初にブユに顔を刺されたときは大変腫れて泣きそうになりました。

痛み、かゆみ、腫れ、どれも苦痛の体の反応ですが、薬が得意でないわたしは自然素材の中から自分にあいそうなものを探し、やっと「びわの葉エキス」が炎症を抑えることを知って今も愛用しています。

一方で犬の方はもブヨなどに腹部をさされたり、ダニを体につけたりといろいろと攻撃を受けていました。

一番自分が見守ることのできた愛犬オポの自然生物との付き合い方や、虫に攻撃を受けたあとの治癒力を観察していくことで犬の治癒力の高さを知ることができました。

同時に手を出し過ぎることで起きる犬への負担についても学びました。

しかしオポは山に移転して山という自然あふれる環境の中で毎日を過ごすことでその能力を高めていったのです。

都会に住む犬はたまに山に来たとしてもオポのように山犬に体を変えるわけでもなく日々の環境によるストレスも多いのです。

だから今では予防としてできることはある程度するが過剰にはすすめない、そして犬の自然治癒力がどういうものなのかを飼い主自身が興味関心を持って真剣に学び知っておくことの方が大切だと思っています。

現在では人が直面している正体のわからないウイルスがいます。

検査をした方がいいという人、する必要のないという人

ワクチンをした方がいいという人、しない方がいいという人

意見はそれぞれに分かれていて、自分がどう考えるのかを問われています。

SNSの普及でテレビでいうからすべて正しいという価値観がなくなった分、見極める個人の力が試される時代でもあるのです。

犬の自然治癒力を信じるのか、もし自然治癒力を信じるのなら自分の中にある自然治癒力ってなんだろうとまずは自分の内側を見つめる機会をつくることをおすすめします。

明日はこの続きで、わたしよりもずっと説得力のある先生の書籍からご紹介しますのでお楽しみに!

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<日々のこと>お盆に思う出会った犬たちのこと

今年はお盆のお墓参りも自粛されているようで七山でも県外ナンバーの車を見る機会がありません。

一方で移動している車は大変多く、お盆に実家には帰らないけど遊びに出かける人々は多いようです。

こんな滑稽な風景を見るようになるとは、仏様たちはわたしたちのことをどんな風に見ているのかなと思います。

お盆に亡くなった犬たちが本当に戻ってくるかどうかよりも、大切なのは自分の心の中で死者と語り合う時間が持てるかどうかだと思います。

都会の中ではなかなかできない習慣が自然の空気漂う七山では得られることを感謝しています。

お盆までには間に合わなかった山の手入れをしながら、いっしょに歩いた犬たちのことをなつかしく思い出す時間が私のお盆です。

そしてなによりも思い出すのはもちろん自分と暮らした犬のオポのこと。

たくさんのいっしょに過ごした時間があってまだ覚えていることがあります。

時間がたつと思い出すことが少なくなっていって思い出も空気となる時間がくるのでしょう。

生徒さんにいただいたお盆のお飾りを写真の前に飾りました。

そのオポの本当のお墓の上のしだれ梅の枝を預かり中の犬ちゃんがひっぱって遊んでいます。

オポだったらどうやってこの犬ちゃんと向き合ってくれただろうか。

自分には到底できないことだけど空想することで何かのヒントを探している自分がいます。

それだけたくさんのことを私に残してくれたオポ、自分の本当の犬の先生でした。

グッドボーイハートは一子相伝。

オポから私へと、そして次に続くのは誰なのか楽しみです。


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<犬のこと>懐かしい風景を見ることができないと動物はおかしくなるらしい

「ふるさと」という歌があります。

若い人でも小学校では習うでしょうからみなさん口ずさむことができるでしょう。

「うさぎおいしかの山…こぶなつりしかの川…」

うさぎを追ったりふなを釣ったりしたことが懐かしい年齢って今の80代以上でもなかなかいないかもしれません。

私たち人間が懐かしいと感じられる風景は決して自分が小さいときに見た風景だけではありません。

山に広がる森林や棚田を一度も見たこともない人でもなんとなく心が落ち着くのはまだどこかにこの風景が自分のDNAの中に入っているからでしょう。

犬の場合にはなつかしい臭いの記憶をたどります。

山で休憩中の犬くん



犬にとってなつかしい臭いとはどのような臭い、なんの臭いだと思いますか?

やっぱり土のかおり、緑のかおり、山の風のにおい、川の音、木々の臭いにおい、

そして山に住む野生動物や昆虫たちの発する臭いではないでしょうか。

小さな人間の部屋で生まれた犬が、一度も土を歩いたことのない犬が、

なつかしいと感じる臭いのする風景に接する機会を大切にしてあげてください。

それはかれらのDNAの中に入っていて、自分が何者であるかを取り戻すことのできる素材なのです。

福岡の都会で家庭訪問のドッグトレーニングをしているのに、七山という自然あふれる場所の学校を手放さずにいるのはこうした理由があります。

自然が好きという単純な理由で、この土地や家を維持するための莫大なエネルギーを投入うすることなどできません。

犬たちの記憶を呼びさますためにできることを最大限にする。

それが日々の都会の犬の生活をぎりぎりで支えていることになると思います。

今年は七山の尾歩山に山椒の実がはじめてなりました。

山の手入れをはじめて12年間。長い道のりでした。

七山の尾歩山にて初めての山椒の実

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トレッキングクラスの後に対面のクラスを開催しました。他の犬との社会化は一対一からスタートです。

七山のお盆前の風景

 

大型連休に入ると同時に台風が近づいているようです。

今年の夏は本当に短く過ぎていきます。

七山でもとても冷たい風が通り過ぎトレッキングクラスも涼しく今年は快適です。

あの恐怖の昆虫「アブ」も今年は孵化する時期を逸したようでサイズは大きいが数が少ない。

そのためかトンボが低空飛行で行ったり来たりと目の前を飛び交います。

いつも防衛体制の犬くんはトンボ相手にジャンプジャンプ。

飛ぶ虫の中でも最強のトンボが犬につかまるはずもなく、空回りのシーンもありました。

 

犬と犬を対面させるクラスを開催

 

この日のトレッキングクラスは、少人数で犬と犬を対面させて同じ空間を共有する練習のためのクラスです。

相性のよさそうなサイズや年齢と性別の犬同士を繰り返し合わせていくと、回数を重ねるうちに行動に変化がみられることがあります。

この日はボーダーくんとミックスくんの数回目のセッションでした。

ボーダーくんの同居犬のボーダーちゃんも参加

そして見学をかねて社会をしるためにジャックラッセルくんも初参加しました。

 


 

他の犬の対する間違った社会化トレーニングとは

 

他の犬に対する社会化はたくさんの犬の中に交わることというのとは少し違います。

モノや音に順化させる社会化トレーニングと、他人や犬とのコミュニケーションや関係を深める社会化トレーニングは別に考えるようにします。

犬に対するコミュニケーションは、まずは犬と場所を共有して安心を獲得するところからです。

場所の共有には対立の関係性は持ち込めません。

ドッグランなどの囲われた場所に他の犬と同じスペースにいることも場所の共有にはなりますが、お互いに関わらないようにして過ごすことも可能です。

ですからドッグランで他の犬と共に写真を撮ったからといって安定した社会性を持っているとは限りません。

実際、保護施設や多頭飼育崩壊などで多数の犬が囲われたスペースに入れられたとしても犬同士はお互いに攻撃をしたりはしません。

ところがこうした場所に入れられて自分のスペースの確保に自信がなくなった犬は、他の犬に対して攻撃性を示したり他人を怖がったりするようになります。

その攻撃性が出るのは囲いの中ではなく囲いから出た時なのです。

だからドッグランでは犬は大丈夫だけど、散歩中は他の犬が苦手という犬がいるのは犬側に立てば全うなことです。

 

他の犬に対してコミュニケーションを深めることのできる犬

 

他の犬に対して対立をさける程度のことまではひどくトラウマを抱えていない犬であれば達成は可能です。

ですが、他の犬とかかわることを喜びとするような社会化の喜びを体験させたければもう少し頑張らねばなりません。

犬同士の社会化の喜びとは「群れる」とこなのです。

私たち人間となんら変わることはありません。

私たちも少人数であれある程度の人数であれ「群れる」ことを好みます。

だから密を避けるように行動することがストレスになるわけです。

小さな居酒屋でも、野球ゲーム観戦でも、共通の趣味や会話、価値観を持って群れることで楽しむ人と同じように、犬も群れることを楽しむのです。

ただ犬の場合には活動を通した群れなのでそこにはある程度の規律が必要です。

集合体になって敵に向かっていけるのか、そのときの△型の→は誰を基準に作られるのか、といったことです。

人と犬は社会構造が似ていることから共感が生まれるようになった動物だと思います。

その部分が開花していけば犬は犬と群れる喜びを勝ち取るでしょう。

犬との学び、とても深いものがあります。

まだまだ面白く犬たちの成長が楽しみです。

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<犬のこと>犬用マスク販売?動物への無知は動物を苦しめることもある

ニュースで新型コロナウイルスに感染した犬が出た騒いでいます。

そもそも感染者数という言葉の定義そのものも全く医学的には無意味なものです。

犬も同じように症状の出ていない動物の感染を掘り起こしても意味がないのです。

その意味のない流れの中で「犬に対する無知な飼い主」を食い物にする商売が始まっているらしいです。

なんとコロナウイルス感染を防止するために犬用マスクが販売されているというニュースが配信されています。

同時に犬用マスクの危険性を訴える動物病院のツイートも配信されているようです。

犬用マスクの着用など意味のないばかりでなく犬に不快感と病気にさせるようなことは絶対にしないようにしてください。

このような行為は犬にとって無意味かつ不利益なものです。

1 犬用マスクの着用

2 犬用靴の着用

3 犬用ソックスの着用

4 犬にうがい薬を飲ませる

5 犬の脚や脚裏、体を消毒液でふき取る

6 犬を散歩に連れ出さない

7 犬にPCR検査を受けさせる

こうした行為は犬を苦しめるだけで犬を安全に守る策にはなりません。

犬は一定の常在菌に守られて生活をしています。

常在菌が犬の体からなくなれば別の悪い菌が犬の中に入ってきます。

犬の世界にも人のように手に負えない感染症が発症する可能性がでてしまいます。

犬がそのような状態になってもしその新しいウイルスや細菌が人にとって危機的だと判断されれば…。

間違いなく犬は完全管理のガラス戸の中で生涯を送ることを強いられるか、飼い主から強制没収されるでしょう。

私たちの現在の必要以上の殺菌も実は犬の世界を脅かしはじめています。

動物の免疫力はわたしたちよりはるかに高いのです。

ところが犬の免疫力は家庭で飼育されるようになり薬の多様によりすごいスピードで落ちています。

人が無知になることで犬たちにかける負担をこれ以上強いることのないようにするためにできることは。

私たちはもっと深く考えましょう。

テレビニュースやSMSのニュースを鵜呑みにせずに、本当にそうなのか議論を戦わせましょう。

犬にとって何が本当に素晴らしいことなのかひとりひとりが考えましょう。

犬の本当の幸せが飼い主の本当の幸せだと信じています。

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<犬のこと>なぜ柴犬や日本の雑種犬は一撃でヘビを抹殺できるのか?

七山はもう秋の気配

 

今日は立秋。

暦の上では秋ですが…と福岡ではなるところですが七山では秋の風景になってきました。

朝からトンボ偵察隊が飛び交い、栗の実がなり山椒も青い実をつけました。

庭の栗の木



秋は冬ごもりの準備のため食べたり食べられたりと生物たちは大忙しです。

 

ヘビと戦う柴犬

 

特に山の神様であるのに人には嫌われるヘビも時々顔を出します。

ヘビを嫌っているのは犬も同じようですが、特に柴犬や日本雑種犬のヘビに対する反応は格別他の犬とは違います。

先日も生徒さんからすごい動画が送られてきました。

散歩中にヘビと格闘する柴犬ちゃんの様子を収めたものです。

今までに何度も見たことのある光景ですがなかなか撮影はできないので動画をいただきました。

許可をいただきましたのでこちらに公開します。

※インスタグラムにもアップしました。

(へびが苦手な方は動画をとばしてください!)



わりと小さなサイズのヘビなのでお相手はマムシかな?と思います。

この動画を冷静に見ることのできる方だったらどんな感想を持つでしょうか。

ヘビに対する犬の集中力の高さ

動きの速いヘビに対する犬の俊敏性の高さ

そしてこの後どうなるかを予測することもできます。

この後どうなるかというと、黒柴ちゃんはヘビの急所に一撃を加えました。

ヘビの急所は首のすぐ後ろ、私たちや犬たちの急所と同じです。

黒柴ちゃんはその部位を一撃してヘビを退治したのです。

 

なぜ柴犬や日本雑種犬はヘビを一撃で倒すのか?

 

このヘビの急所に牙をあてて一撃でヘビを殺す犬の姿を何度もみました。

それはすべて柴犬か日本の雑種犬でした。

洋犬たちの反応は様々でしたがオポ(ラブラドルリトリバー)の場合は対戦をさけるというのが基本の対応でした。

動画を見ているとわかるように、ヘビは威嚇はしているけれど相手が引いている隙に逃走を図ろうとしています。

しかし柴犬の方は逃走するチャンスを見て一撃で倒す気配が満載です。

ヘビの方はそれを感じとってなかなか逃げる機会を得られません。

柴犬はヘビを倒して食べる気はありません。

遊びとしてやっているととらえられないこともありませんが、自分のダメージを考えると遊びの域を超えています。

犬の視点からみると「やるかやられるか」に至っています。

 

柴犬や日本雑種犬の遺伝子に流れる歴史

 

ヘビを一撃で倒す犬はその行動を生まれた後に学習して身に着けたのではないことは明らかです。

誰かがヘビを殺しているのを見て模倣して学習したわけでもありません。

この行動は明らかに生まれ持った時から遺伝子に組み込まれていたかもしくは血に流れている情報です。

ではなぜ古くから日本にいる犬にヘビを殺傷する能力があったのか。

それは日本では犬のお里は里山です。

オタマジャクシが川でカエルになって山に登ってくるのを餌にして食べているヘビが日本の里山にはあちこちにいるのです。

山に暮らす犬にとってはヘビは日常的に会う可能性のある危険な生物です。

成犬は捕食されなくても子犬は捕食の対象になるでしょう。

日本の犬、特に柴犬がヘビをどうしても殺傷しなければならない理由がもうひとつあります。

それは長らく係留されたり狭い檻の中に入れられて飼われていた時代があるからです。

日本犬の独特の尾は繰り返し回ったことで出来上がった尾です。

くるくる回るのは闘争的な行動です。

短い係留や狭い檻の中で、しかも整備されていない環境の中に置かれると、自分が外敵に狙われてしまいます。

無防備に昆虫やヘビといった生物が近づいてくるわけですから、闘争モードの高まった状態では即刻相手を殺傷します。

日本の犬たちはこうして自分の身を守ってきたのでしょう。

そのため多少執着が高くなり、ヘビを見つけるとなんとしてでも殺さなければならないモードに入ることがあります。

これはあまり幸せな歴史とは言えませんが、私たち日本人がそのように犬を飼った時代もあるということで反省点も含め認めざるを得ません。

今は安全な場所に生活している日本犬たちですが、この瞬発力は適切な形になって維持してほしいと思います。

犬はペットではなく犬なのだと感じさせる動画でしたので公開しました。

続きの一撃シーンの動画はグッドボーイハートのチャンネルに公開していますのでご覧になりたい方はどうぞ見てください。

動画はこちら

Posted in 犬のこと

<クラス>プライベートトレッキングクラスで学ぶ大切なこととは

梅雨明けを待ち望んだトレッキングクラス開催

 

梅雨明けを楽しみにしていた犬ちゃんと飼い主さんたちが週末にトレッキングクラスに参加されました。

コロナ禍で福岡から佐賀までの移動も遠慮がちだったのですが、様々な工夫をしてもう動き出さないと子供も犬も心の病気になってしまいます。

今週は子供たちも虫かごを手に犬ちゃんといっしょに山歩きの練習をしました。

久しぶりの山に子供も犬も大興奮です。

なんどか山に訪れた犬は、七山を登り始めるころからキュンキュンと興奮して鼻ならしをすることもあります。

この興奮をじっくりと抑えつつ本来の行動へと変えていくところがプライベートクラスの面白さでもあります。

犬の社会化学習の本当の意味とは

 

プライベートトレッキングクラスの目的の一番は社会化を促すことです。

犬の社会化学習というと、人や他の犬、音、車、自転車、街並みなど、あらゆる刺激に慣れさせる練習だと思われます。

しかし山には犬に慣れさせたいような刺激はありません。

山歩きと社会化がつながっているのかと不思議に思われるでしょう。

犬の社会化とは学習の結果として犬が生活環境の中に安心を獲得していくということであることは間違いありません。

本来の犬の社会化とは、生活を通して自然と獲得されるはずのものであったのです。

ところが人と犬の関わりの変化の中で、犬の飼育環境が変化したことで一部地域の犬には人工的な社会化学習が必要となってしまったからです。

この人工的な社会化学習がかなり強引な手法で犬にも飼い主にも負担をかけています。

社会化学習の過程は犬のしつけ方やトレーニングの手法として犬に与えられるものになったときに少し強制的なものとなってしまったのです。

犬と人の利益の中間を探してしまうと、やはり人側に偏った形に収まります。

自分自身も多くのセミナーに参加して犬の社会化学習を学び、これまでも生徒さんにお伝えしてきました。

流行した社会化学習法である程度の社会化は促せたものの、犬に本来の社会化を促すにあたってはずいぶんとオポの力を借りてしまいました。

 

真の犬の社会化学習に挑戦するためのトレッキングクラス

 

私もいきなり今の視点に到達したわけではありません。

犬の社会化というのが犬の中でどのような発達や成長が進んでいるのかということを犬側にたった視点で見る力が自分にも不足していたため、教えられた手順を守っていた時期もありました。

自分の未熟さを反省しながら前進して学んだ結果、少しずつですが見えてきたものがあります。

社会化という学習を通して発達するということを犬の姿を通して学べたのは、この山という自然環境の中での犬の行動を観察するようになってからです。

プライベートトレッキングクラスではステップアップ形式で犬の行動に変化がみられるのがわかります。

それはあまりにもゆっくりで普通の人の観察眼では理解できないことかもしれません。

しかし結果として日常の生活の中に変化を起こすきっかけとなるのです。

でもそれには時間と空間とそして心から犬を愛する心が必要なことがわかりました。

それを持っている方々がグッドボーイハートに学びに来てくださっています。

そして犬たちの成長を見る機会をいただいていることに感謝する日々です。

トレッキングクラスでの成長は日々の生活の基盤に支えられていることは間違いありません。

犬との山歩きは日常のストレスの発散のためにあるのではないのです。

このこともよく誤解されてしまいます。

ゆっくりと進む社会化という学習が脳内に起きていることを、見えないのだけれど行動には見ることができます。

少しは見えるようになったことを飼い主さんにお伝えするのが私の仕事です。

また飼い主さんにも見えるように学んでいただくこともグッドボーイハートの学びです。

今週も犬と生徒さんたちの確実な成長を見せていただき、同時に飼い主さん自身にも犬の成長を感じていただく時間を持つことができました。

ありがとうございました。

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<犬のこと>犬のブラッシングこそ関係性が出るから伝統的手法が伝わりやすい

前回のブログ記事の続編です。

ブログ記事<犬のこと>犬からみるとあり得ないことを人がしてしまうことは混乱を呼ぶ

この記事では犬にゴハンを与えながらブラッシングをしていたという飼い主さんの話にびっくりしたところまでご紹介しました。

しかもグッドボーイハートおすすめのあのドイツ製のレデッカーの犬用ブラシを購入されたことを覚えていたので驚きは倍増しました。

話を続けます。

レデッカーのブラシを嫌がるのですね。

飼い主さん「はい…。でも毛玉がよくできてしまうのでよく使うスリッカーをすごく嫌がるのです。」

スリッカーを肌に当てるように使えばさせないのは当たり前です。

スリッカーは先がピンのようにとがっていてもともとは羊の毛を刈り取ったあとにほぐすための道具です。

犬の毛のように柔らかい毛にはあっているとは思えません。

しかし日本では飼い主の多くがこのスリッカーを使用されていますね。

あくまでプロ使用のものと割り切って、犬に使わないことをおすすめします。

レデッカーのブラシでも毛玉をある程度小さくしていくことはできます。

最後にこびりついた埃の束はほんの小さなものになりますので必要に応じて切り取ってください。

そしてそもそものブラシのかけ方が間違っていれば毛玉のできやすい毛質になってしまいます。

ということで、レッスン中に実際のブラッシングの様子を見せていただくことにしました。

レデッカーのブラシだけを使っているので食べ物を与えていなくても犬が嫌がる様子はありません。

犬がブラッシングを拒否していないことを飼い主さんに確認すると、飼い主さんも確かにそうだと納得しました。

スリッカーが嫌だったのだということをはっきりとさせたかったのです。

しかしブラッシングのかけ方があまりうまくいっていませんでした。

ただ犬にブラシをかけるだけの行為でも、犬がそれを受け入れるか拒否をしているのかは犬の体に力が入っていることで一目瞭然です。

ブラッシングの当て方やかけ方について少しアドバイスさせていただきました。

すると犬の毛はみるみるうちに輝いていきます。

飼い主さんも「艶々になってきた!」ととても驚いています。

気になる耳部分や毛玉についても、ブラッシングを細かくかけていくととれていくのがわかります。

ブラッシングは毛をとるための行為ではなく、血行を促進で不要な毛がぬけやすくなり、飾り毛を絡まりにくく整えていくのが目的です。

ブラッシングをいやがるといっていた犬ちゃんですが、うっとりと伏せてリラックスしていきます。

この行動が良い状態を犬に与えているとわかるのは、被毛の輝きや柔らかさが増してくるからです。

このブラッシングの方法はとても伝統的な方法です。

力任せ、道具任せで毛を切り取ったり刈り取ったりはしません。

犬が好む方法で犬はブラッシングをさせてくれるようになります。

昭和の世代で外で放し飼いが容認されていた時期の犬たちにもブラッシングが必要な犬がまれにいました。

当時すでにスピッツなどが流行ったあとで、白い長毛のミックスはあちこちで見られたものです。

小学校2年生のころに人生で初めていっしょに暮らした犬のシロも、スピッツの入った中型犬の長毛の犬でした。

ところが犬にブラッシングをする必要性を知らない時代でしたから、ミックス犬たちはみるみるとケガ汚れ絡まっていきました。

シロはうちではハサミで散切りにされて夏は自前の短毛種になっていました。

人が作った純血種のほとんどがブラッシングを必要としています。

またミックス犬でも都心で埃などがつきやすい環境では、埃を落とすブラッシングをかけてあげてください。

ブラッシングはコミュニケーションです。

人が手を入れた犬の毛質だから、人がつくりすぎた環境で過ごしているから、

こんな犬たちには伝統的なブラシとブラッシング法でお手入れをしてください。

そうすればシャンプーは余分に必要はありません。

ブラッシングだけで犬の被毛は輝きます。

ぜひお試しください。

関連ブログ→犬用のブラシについてのいろいろ:おすすめの犬用ブラシはドイツのブラシメーカー、レデッカーの高級ブラシ

関連ブログ→<おすすめのアイテム>脅威の犬用ブラシに猫もウナルあのレデッカーのブラシ


 

 

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<犬のこと>犬が予測できない複雑なことを人がしてしまうと混乱を呼ぶ

やっと梅雨明けしましたね。

長い梅雨でしたが夏は犬が苦手な季節です。

どう乗り切るのか、いろいろと策を練らねばいけません。

さて、先日訪問レッスンのおりに、日常生活の行動についていろいろを雑談的に話を聞いていました。

実は飼い主さんとのこの雑談の中でびっくりするような話を聞くことがあるのですが、この日もそんなびっくり話がありました。

はじめはゴハンを与える時の犬の行動について飼い主さんに様子をうかがっていました。

犬のゴハンの食べ方が早いとか、食事に多少執着があるようだ…というようなご相談でした。

ところがこの犬ちゃんはお預かりクラスを利用されたこともありました。

この犬ちゃんがドッグフードを早食いしている光景を覚えていません。

気になる行動は必ずレッスンに返しているので、お預かりクラス後に提案しなかったということは犬の早食い行動を私が見ていないということです。

見逃したのか?いやゆっくり食べている記憶がある。

「●●ちゃんはお預かりのときにはゴハンをわりと普通の速さで食べていましたけど…。」

と私が答えると飼い主さんから別の情報を引き出すころができました。

「ゴハンを与えているときにブラッシングをしているから」という話になってきたのです。

ゴハンのときにブラッシング?

普通はあり得ない組み合わせですがピンときました。

ブラッシングを嫌がる対処法としてゴハンやガムを与えている間にブラッシングするという方法です。

トレーニングの対処法としては定番のやり過ごし方ですが、長く使うような方法でもありません。

またこの犬ちゃんにそのようにした方がいいと提案したこともありませんでした。

ブラッシングを嫌がるからと飼い主さん側で思いついた方法をオリジナルで取り入れてしていたようです。

一日中飼い主さんと犬の生活をインストラクターの私が見張っているわけではありません。

訪問レッスンでさえ飼い主さんが犬にどのように接しどのようにお世話をしているのかの全てを把握することは難しいのです。

でも犬の行動のいくつかをご家庭でみるとある程度は「こうしているのではないかと思うようなことを想像できます。」

さて、ゴハン中にブラッシングをされていた犬ちゃんですが、さらに不思議が重なりました。

犬の状態からしてブラッシングを拒否するような状態ではないと思ったからです。

しかもブラシはグッドボーイハートおすすめの定番犬用ブラシ、あのドイツ製のレデッカーのものだったはず…。

なぞが深まっていきますね。

どう解決していくのか、次回はこの続きでお話します。

写真はお預かりクラスのもので記事とは無関係の犬ちゃんです。



 

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