活動的に過ごす若い時代は、新しいこと珍しいこと、少しストレスがかかりそうなことやはじけることも楽しみとなります。
でも年をとってくると当たり前のこと、普通のこと、日常的なことの中に楽しみを見出したいと思うようになります。
犬という動物や人よりももっと保守的で日常生活を大切にする動物だと思うのです。
そんな日常の中に、山歩きをいれてもらえたら犬はきっと素敵な人生を送るのではないでしょうか。
都会の生活から自然の生活に一気に変わることはできなくても、週末ごとに自然に親しむ生活をしているといつのまにかそのチャンスが自分にやってくるかもしれません。
そんな時間を大切にしてくださった飼い主さんたちとその犬たち、ずいぶん年をとって階段ののぼりおりは苦手になりました。
老犬になると白内障や緑内障といった目の病気も不思議なことではありません。
そんな病気を抱えていてもなぜか山歩きには積極的な老犬たち。
お散歩はあまり行きたがらないのに山ではとてもよく歩きます。
山を歩いたあとはイキイキしていると家族にもいわれるの。
そんな飼い主さんの言葉を聞くとすごくうれしくなってしまいます。
七山に犬との山歩きに来られる方の大半が、まさか自分が山歩きをするようになるとは思ってもいなかったといわれます。
本当にその通りです。
自分だってまさか自分がこんな山の中に犬と暮らす時間を人生の中に持つとは露ほども思っていませんでした。
犬は無事に旅立って私はまた都会と自然を行ったり来たりしながら、一頭でも多くの犬が山に連れてこられるようにと活動をしているところです。
山歩きのあと生徒さん手作りのケーキをいただきました。
どんなに大切な時間もずっと続くわけではありません。
自分の人生もいつかは終わってしまいます。
だからこそ今、今日、ひとときを大切に過ごしたいのです。