グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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<犬のこと>新年早々新聞コラムに質問殺到「まさか散歩する犬にオムツはありですか?」

早々にお年賀状をいただきありがとうございます。

年賀状は時代に合わないのか差し上げるのも相手のご負担になるのかと考えたあげく、昨年はブログでのごあいさつのみにさせていただきました。

しかし結果としていただいたお年賀状に対して申し訳ない気持ちになり、今年は潔く年賀状を送らせていただきました。

皆様の健康と幸せを願うだけの気持ちと元気で精進させていただいているというご挨拶だけですが、送らせていただいてとてもさっぱりとした気持ちになりました。

その年賀状の中にもあったのですが、また昨年から新聞のコラムを読まれた生徒さん方から「これってどうなんですか?」と多少の怒りを込めたご質問が集中しましたのでまずはお答えいたします。

そのコラムを直接読んでいないので伺った内容になるため多少の違いがありましたらご了承願います。

コラムの話題は犬を散歩中の排泄後のマナーとして水をかけた方がいいのか、かけない方がいいのかという話から始まります。

水をかける飼い主さんは犬の排尿の臭い消しのマナーとして実行されていますが、水をかけることが逆に臭いを拡散させることになるのではないかという意見もあるということなのです。

実際のところ、犬が排泄をする素材により結果は変わってくるでしょう。

排泄をした地面が土などの柔らかいものであれば、水を流すことでより早く地面に吸収されるようになり表面的な臭いは薄れる可能性があります。

地面がアスファルトの場合には横に側溝があってそちらに排水できる場合にも臭いは薄まります。

ところが地面がアスファルトなのに水の行き場がないときには、流した水が地面に広がることになります。

薄めた結果として拡散されるというほどではありませんが、水の流れる方向によっては嫌悪感を受けられる場合もあるでしょう。

もし3点目のような場所であれば、そのような場所は犬が排泄する場所としては避けるということをお勧めします。

ただこれでは問題は解決しません。

では公園で犬に排泄をさせることがいいのかという議論です。

公園は犬が排泄をする場として作られたわけではありません。あくまで人が自然を感じる休息の場として都心には公園があるのです。

人が休憩している横で犬に排尿や排便をされて気持ちがいい人はいません。

だけど仕方ないことだと受け入れる人が多いのです。

犬が公園で排泄しないならどこで排泄したらいいのかという議論になります。

そこで最近は飼い主の敷地内や室内で排泄をさせてから散歩ではさせないようにしようというマナー啓発が進んでいます。

福岡市もこの方向性で指導をしていますが、これは人側の立場にたった考えとしては当然の発想ともいえます。

その発想の延長戦上に、散歩をさせるときに犬にマナーベルトやオムツをはめる習慣をつけさせてマナーを遂行させることができるという意見が専門家の意見としてコラムに掲載されました。

この散歩中のオムツ問題にグッドボーイハートの飼い主さんたちは大変は違和感を覚えて多少の怒りを交えながら私に訴えてくださったのです。

犬が散歩してオムツ?。その怒りは犬の立場にたって考えることのできる方の怒りなのです。

だからグッドボーイハートの生徒さんたちがこのような怒りを持ってくださることをとてもうれしく思いました。

同時に公衆衛生を指導する立場にある犬の専門家としてはオムツ提案にならざるを得なかった都心の犬を飼うことの難しさも理解できます。

犬の行動と習性の倫理からするとこれは明らかに動物福祉に反したことで、犬の行動をいびつにし結果としてストレスを与えることになります。

犬を飼うものとして犬を愛するものとして決して推奨される行為ではありません。

だったら私たちは何を求めていったらいいのでしょうか。

犬を適切な環境で一緒に暮らしていきたいなら、犬を人が共有で楽しめるもっと広い公園を福岡市の街中につくる必要があります。

福岡には空いている土地などなく地価も高騰していて、新しい公園をつくる予算などないことはわかっています。

地域の結束力が落ちた現在、地域で寄り集まって新しい公園を作ることもできないことも理解できます。

犬の行動できる範囲は福岡では行き詰っている感じが満載です。

都市空間は未来に向けて3次元的にもっと変化してくる可能性もあるのでしょうか。

時間をかけての空間作りは個人の力ではどうにもなりません。

でもひとりひとりの犬と暮らす飼い主が本当の理解という知識を持って結束することは絶対に必要だということは言い切れます。

散歩中に犬にオムツをさせることですが、私は絶対に反対します。

犬の立場に立つということが飼い主としてのマナーであると信じています。

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