グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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Monthly Archives: 8月 2025

犬のジェイの初めての博多入りはカフェデビューでした

犬のジェイを今年の2月4日に家族として迎えたのですが、一緒に出掛ける機会がありませんでした。

うちは休業日がないし、さらにここが一番環境が良いのだから、ジェイのために出かける必要がないということもあります。最初に出かけたのは、予防接種のための動物病院の通院でした。

ですが、今回急な要件ができたため、お出かけ知らずのジェイと外出することになったのです。

生徒さんの経営するトリミングショップ“アンドパイン”さんが本日閉店することになり、「ジェイくんも一度連れてきてください!」のご要望にお応えすることになりました。

犬達のお世話もあるため閉店間際にお店に到着しましたが、大型犬のジェイを快く迎えて下さいました。

カフェでスティするジェイ



カフェに入ると、案内されたテーブルに着席して、ジェイは着席した椅子の脇下にダウンステイさせます。

ジェイとカフェ練習をしたことはありませんが、ベースを維持しているので問題ありません。リードで居場所の指定をしてあとは人の用事が終わるまで待つのが犬の仕事です。

すぐ直後にトリミングのお客様が来られたため、ガラス窓からトリミングの様子を見学させていただくことができました。

プロトリマーのトリミング風景を見るダンナくん



敏腕トリマー先生の鮮やかなトリミング風景をダンナくんが見入っています。

あんまり見るとトリミングされている犬が緊張しそうなので私はチラ見でしたが、初めてみるプロのトリミングの技術に思わず注目したようです。そのダンナくんの姿を見てハッと思い出したことがあります。

そうだ、2年前にアンドパインが開店した時に、ダンナくんが見習いになってトリマーになりたいと言っていたのを思い出したのです。それをダンナくんに話すと、そんなこともあったよね、みたいな他人事の感じで流されてしまいました。

ジェイは少しだけ長くなりそうと思ったのか休憩ポーズに入っていました。


ジェイは体重が23キロでラブラドールレトリバーとしては小柄ですが、国内のカフェスペースは割と狭いのでこのくらいのサイズであることが助かりました。

カフェでよく目にする犬を抱っこしていたり椅子の上に乗せることを私は好みません。

お店によっては床の汚れが気になるかもしれませんが、そのときにはカフェマットを持っていき居場所を指定して待機させるのがベストです。犬もその方が落ち着けますし、まずこの状態で落ち着くことのできない犬はご自宅の中でも落ち着かないのではないかと想像します。

アンドパインの前で



お店の前でアンドパインの店長とスタッフの皆様にお礼を告げてお別れしました。

2年間という短い間でしたがご縁をいただきありがとうございました。

そして、私たちはあたふたと都会の博多区から山の学校へとリターンしました。

駐車場までの短い距離でしたが、半年ぶりくらいにタウンも歩いて、ジェイにとっては刺激の多い時間となりました。

タウンを私とジェイが歩いているのをダンナくんが見て「盲導犬みたい」と言いました。そういえばダンナくんは都会でのトレーニングクラスを見たことのないのです。家庭犬はみんなこんな風に歩くのが当たり前な社会がいつか来るのかな。

Posted in Jのこと, 日々のこと

年内の特別休業日のお知らせ(令和7年10月)

いつもグッドボーイハートをご利用いただきありがとうございます。

年内の以下の日程を休業日とさせていただきます。

この期間、お預かりクラスも休業日とさせていただきますのでご了承下さい。

令和7年10月28日~10月31日

また、この期間のラインやメールでのお問い合わせに対する返信は、11月1日以降順次対応させていただきます。

以上のとおり、宜しくお願いいたします。

Posted in お知らせ

9月のグループトレッキングクラス日程のお知らせ

山の方は日に日に秋の訪れを感じられるようになりました。

気になるお米の収穫はまだ始まっていませんが、もうそろそろかなと期待しています。今年はお米がたくさん収穫できるとうれしいです。

9月のグループトレッキングは以下の日程で行います。

9月28日 日曜日 10時~ ※9月から10時スタートとなります。

雨天中止

ご参加希望の方は事前にご予約下さい。

9月からは山の本シーズンです。一番楽しい季節を犬と共にゆっくりとお過ごしください。

Posted in お知らせ

脳のRAS(ラス)システムで眠れない夜のバトンタッチ

当校ではお預かり犬ちゃんたちがお泊りに来ている日があります。ほとんどの犬が連泊で、なぜかリレーのようにやってきます。

Aちゃんが帰る日にBくんが来て、Bくんが帰る日にCちゃんが来るみたいな感じです。そうなるとお預かりの日々が続くことになります。

そんな連泊中の犬たちがいるある日、ダンナくんがこんなことを言いました。「さちこ先生がいるとよく眠れるけど、さちこ先生がいないと何度も目が覚めてしまうよ」と。

なるほど、脳のRASシステムが起動しているわけですね。

RASとは「脳幹網様体賦活系」。こう書くとすごく難しい印象ですが、英語では「Reticular Activating System」とシンプルな感じです。

RASのシステムはAIによるとこういうものです。

引用:脳幹にある神経ネットワークであり、覚醒状態の維持、五感からの膨大な情報の中から自分にとって重要なものだけを選び出し、意識に上げるフィルターとして機能するメカニズム

だそうですが、もっと簡単には「五感から入った情報の中から自分にとって気になるものだけを選択して注意を向ける」ということです。気になるものといってもいろんな方向がありますが、特に「責任を感じるもの」には強く反応することがあるようです。

お預かり中の犬たちは、夜は各自のハウスに入ってちゃんと寝てくれています。もちろん、大いびきをかく犬もいるし、寝言をいう犬もいるし、初めてのお泊りでキュンキュンが続く場合もあります。しかし、それ以上に黙って具合が悪くなる犬がでても不思議ではありません。

犬にとっては普段とは違う環境、普段とは違う日中の過ごし方、屋外での遊びや他の犬との接触、また分離不安傾向の犬にとってはストレス値が上昇するなど、預かりの状態は決して日常とはいいがたいのです。

24時間預かりといっても人間も寝るのだから24時間ではないですよね、と言われたこともありますが、私達の脳は24時間ずっとお預かり状態が続きます。ダンナくんは私がいることで責任を私に投げるため、自分は熟睡できるということを言っていたのです。

若いころに盲導犬の育成施設に寝泊まりしていたときも、犬舎まで3歩くらいの部屋に寝泊まりしていた時代がありました。犬の小さな鳴き声や吠え声にもすぐに起きて見に行く習慣があったので、今でも犬の気配には敏感に反応してしまいます。今思えば、若かったからこそできた体験でした。

私自身が体力が限界のときにはそのことをダンナくんに伝え、要するに私は今日倒れるからあなたは熟睡しないでね、ということを遠回しに伝言してから休みます。

とはいっても私の方が親分ですから、お預かりの犬がいるときはいつでも眠りが浅い状態が続きます。ダンナくんのいびきなどで起こされると激昂するのは、そういう背景があるからでもあるのです。

いびきを改善するために、今年こそ鼻の手術を受けると宣言しているダンナくんですが、その日程は今年もとれそうにありません。私達の浅い眠りはまだまだ続きそうです。

しかし、脳のRASシステムが健在であることは、老化を恐れる私達にとっては有益はお知らせです。

ちなみに、犬にも脳幹にRASがあります。犬達はどんな情報を“重要”だと捉えているのかとても気になります。

撮影した写真を確認するダンナくんの背後にいるラーズくんとルージュくん

Posted in 日々のこと

自然の中で出会う木のことをもっと知りたい

オポハウスで育った木のこと

七山の山の学校で暮らし始めて今年で18年になります。山暮らしを始めたときには全く分からなかった木の名前も、少しずつ分かるようになりました。

18年前に引っ越したばかりのときには尾歩山(オポハウスの裏山の名称)は杉の木が植えたまま放置され、山は杉の倒木で真っ暗の状態でした。

とても歩けるような状態ではなかったので、引っ越し後に山の手入れとして杉を伐採して運び出してもらい、苗木を植えて育てる植林を始めました。

そのときに植えていただいた木は、ヤマザクラ、コナラ、モミジ、イチョウ、カキ、ケンポナシ、マユミでした。

最初にこれらの木の名前を聞いたときには全く覚えることができなかったのですが、樹木が成長してくるとともに木の形や木肌や葉や花がそれぞれに違うことがわかるようになり、今では触りながら、これがサクラ、これがケンポナシとやっと言えるようになりました。

不思議なことですが名前を覚えると知り合いになったという感じになり、樹木が身近な存在となりました。

 

身近な木のことをもっと知りたくて

自然空間の中にあるオポハウスで過ごすようになって関心の高かった自然がだいぶ身近にはなったのですが、それでも知らない樹木がまだたくさんあります。

今年になってJ(ジェイ)広場の整備が始まり、J広場やオポ広場に新しく草木を植えようと苗木を販売しているお店に初めて行きました。

植物に詳しい生徒さんに教えていただいたお店は久留米緑化センターです。たくさんの草木を目の前にして知らない草木の多さに圧倒されて買い物酔いしてしまうほどでした。持ち帰った草木には名札を付けて覚えようと頑張っているところです。

そんな草木ブームの最近、読み終えた本の中に素敵な情報がありました。本の名前は「脳と森から学ぶ日本の未来“共生進化”を考える」著者は稲本正先生です。本書の内容は多岐にわたる内容で読み終えたのですが、なかなか難解なものでした。

しかしこの深い本の中にも食いつく情報が掲載されていました。それが「日本人として知っておきたい木…46種」です。

サクラ、モミジ、サンショウ、クロモジ、ユズ、カキ、スギ、ケヤキ、イチョウ、クワ、クス、エンジュ、ツバキ、ツゲ、ウルシ、マダケ、モウソウダケ、イチイ、カヤ、マツ、キリ、ヒノキ、サワラ、ネズコ、ヤナギ、クルミ、カシ、シイ、コウゾ、モミ、クリ、コブシ、ヒメコマツ、アスナロ、カツラ、ホオ、ナラ、タモ、カラマツ、トウヒ、シナ、カバ、ミズメザクラ、セン、トチ、ブナ。

この順番で紹介されていたのでイチョウあたりまでは調子よかったのですが、その後は知らない木がどんどん出てきて、やっぱりそうかと思い知らされました。

山の学校にあるのは、サクラ、モミジ、サンショウ、ユズ、カキ、イチョウ、ツバキ、ツゲ、モウソウダケ、マダケ、マツ、ヒノキ、クリです。クロモジは七山の別の場所では見たのですが、残念ながらまだトレッキングコースでは見つけることができません。クロモジは爪楊枝として使われていましたが今は森のアロマとしても有名です。いつか会えたらと願っています。

もしかしたら私が気がついていない木が山の中にあるのかもしれません。これからまたひとつずつ出会っていきたいです。

身近なものを大切にしたい、身近なものに敬意を払いたい、身近なものから学んでいきたいです。

Posted in 本の紹介, 日々のこと

夏の終わりにグループトレッキングクラスを開催しました。

まだまだ蒸し暑い夏の終わりですが、今月もグループトレッキングクラスを開催しました。

月に1回しか会うことのないメンバーもいるので、集合するときには元気な姿が見られて嬉しいという気持ちもあります。

グループトレッキング集合風景



年齢はそれぞれ、若い犬もいるし年を重ねている犬もいるし、さらに飼い主もちゃんと年齢を重ねていきます。

トレッキングコースは1キロくらいの短い距離ですが勾配はかなりなるのでちょっとした運動になります。それにこの季節な夏に体力を使い切った時期でもあるので犬も人もハアハアが続きます。


休憩時間をたっぷりととりながら進みました。

今年は特別多いのではないかと思うブヨの軍団がジェイの垂れ目に吸い寄せられてきましたのでジェイにはゴーグルを使いました。


装着すると虫が寄って来ないのがわかるのか待機中は嫌がることはありません。

しかし、周りの犬達が少しびっくりした様子で見ていました。

ゴーグルを装着したジェイとそれを調べるアルクくん



そんないろんなことがありながらワイワイと山を下りてきました。

午後には草刈のお手伝いをして下さった生徒さんや、ハーブガーデンのお手入れをして下さった生徒さんもいてとても助かりました。いつもありがとうございます。

来月のトレッキングときには、たぶん、おそらく、テラスが完成していると思います。

また移り変わる山の風景とオポハウスを楽しんでいただければと思います。




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初回訪問クラス料金改定(令和7年9月~)新クラス開設のお知らせ

いつも GoodBoyHeart の活動にご理解とご協力をいただき感謝申し上げます。

このたび、より専門的で持続的なサポートをご提供するため、料金の一部を改定し、新たに通学クラスを開設する運びとなりました。

 改定対象のクラス

●家庭訪問 初回カウンセリング

●家庭訪問トレーニングクラス(10回コース)

※2025年9月1日以降のご予約より適用となります。料金は9月以降ホームページ上でご案内します。

 新設クラス

これまで多くのご要望をいただいていた「通学カウンセリングクラス、通学トレーニングクラス」を新たにスタートいたします。詳細は9月以降にホームページ上でご案内します。

自然環境を活かした山の学校で、犬と人が集中して学べる環境を整えました。
すべてのクラスはプライベートのマンツーマン形式で行い、他では得られない深い理解ときめ確かなサポートをお約束します。

 改定の理由

GoodBoyHeart のカウンセリング・トレーニングは、行動科学に基づく専門的な分析、自然環境で培った独自のトレーニング法、飼い主と犬がお互いを理解し合うための実践的アプローチ、を軸としています。
単なるしつけや問題に対する対処法ではなく「犬と人のより良い関係作り」を目的として活動を続けてまいりました。こうした取り組みを持続可能な形で提供し、さらに質を高めるために今回の改定に至りました。

なお、すでにご予約済の方、改定前にご予約いただいた方は従来の料金にてご案内いたします。また、現在のアフタークラス、プライベートトレッキングクラス、プライベートトレッキングクラスの料金は変更なく従来の料金となります。

自然環境の中で犬と過ごす時間、犬と暮らす時間を最も大切にしていただきたい、そしてまた私もその時間を最も大切にしています。

今後もグッドボーイハート生の皆様と共に学ばせていただきますので、宜しくお願いいたします。

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トレッキングクラスのオプション“川遊びクラス”が大人気

山ではお盆とともに暑さも通り過ぎていきました。

この夏も厳しい季節にも関わらず、トレッキングクラスやお預かりクラスをご利用いただきましたが、無事に夏を超えることができてホッとしています。

 

夏山トレッキングは虫との闘い

特に、トレッキングクラスの方は虫よけグッズや洋服の装備が大変でした。

夏の山は吸血する虫たちとの闘いです。蚊、ブヨ、アブが私の中での三大吸血昆虫です。

山だからどこにでもこの虫たちがいるわけではありません。オポハウス周辺やオポ広場には、これらの虫はあまりいません。

その理由は、様々な種類のたくさんのトンボたちが低空飛行をしているからです。私の苦手な吸血昆虫たちをなんとトンボが捕食します。トンボたちが虫を探して右往左往と飛行しているのを見ると、ガンバレ!とエールを送ります。

虫の来ないオポ広場でくつろぐ犬達と写真撮影をするダンナくん



トンボが飛び交える開けた場所には、蚊もブヨもアブも簡単には近づけないのです。全くいないわけではないのですが、上空を自分を食べるトンボが飛んでいるわけですから、数はほんとに少ないのです。

ところが山歩きのコースに入ると、樹々に覆われた山の斜面には隠れ家がいっぱいです。障害物が多すぎてトンボは山の中を飛ぶことができません。吸血昆虫たちにとっては、素敵な隠れ家です。昆虫たちの主食は血液ではなく樹液や花の蜜の方ですから、あちこちに吸血昆虫が暮らしています。

私達の血液を奪いにくるのは繁殖前のメスたちです。彼らの繁殖ためにわたしの血液が役に立つなら、という尊い気持ちになれば良いのですが、痒みと痛みが伴う献血はやっぱりお断りです。

夏山トレッキングコースは短じかくなり、早目に山から下りてきてオポ広場で遊んだり休憩したりしていたのですが、今年からの取り組みとして「川遊び」を始めました。

 

川遊びクラスの準備段階で起きた出来事

愛犬のオポがいた時代には「オポ先生の水泳教室」というクラスをやっていました。

きっかけは家庭訪問クラスで「どうやったら犬が泳げるようになるのか」という相談を受けたことです。

相談者はすでに基本のトレーニングが終了している黒ラブちゃんだったので、黒ラブならオポと一緒に行けば泳げるようになるよ、ということでオポとその黒ラブちゃんと飼い主さんといっしょに海でレッスンをしたのが最初のオポ先生の水泳教室でした。

その後もプライベートクラスで「海や川で遊ばせたい」という要望を受けて、オポを連れて海レッスン、川レッスンをしていたのですが、最後にはグループクラスとして海で開催する海トレクラスとなりました。

泳ぎが大の得意だったオポも亡き今、注目されてしまうのは同じ黒ラブのジェイです。

まさか泳げないことないよね~と気楽にジェイを川に連れていったのですが、なんとビックリ、ジェイはまさかのカナヅチくんでした。川岸でジェイの垂れ目はさらに垂れていき、しょんぼりジェイはなかなか川に入ることができません。

オポの時のようにオモチャを投げて持ってこさせるようなこともしていませんし、川ではオモチャはすぐに流されてしまいます。それにジェイは投げるものに執着はさほどありません。

この段階でできることはひとつだけ、私が川に入ることです。たいした装備もしていなかったのに、つっかけのまま川の中にぐんぐんと歩いて入りました。腰のあたりまで水が来たころには諦めもついて、川を渡って川向うでジェイを待ちます。

少しだけぐずっていたジェイでしたが、ドボンと飛び込み川を渡ってきました。ジェイがうちに来た時には2歳前なのでジェイの子犬時代を知りませんが、おそらく川は初めてだったのでしょう。

それから他の生徒さんたちと川に行ったりと、4回ほど川に通ったときにはゆっくりと川を歩くように入り、少し体が浮き上がりそうになると浮力を使って足を前に運ぶようになりました。

ジェイ先生とはとても言えませんが、ジェイから少し目を離して他の犬達のお世話をすることができるようになってほっとしました。

川で過ごす犬のジェイ


犬との川遊びクラスってどんなことしているの?

このジェイの行動変化が、この質問の答えになります。

川遊びクラスの目的は、犬が泳げるように何かをすることではありません。

トレッキングクラスにも共通しますが、どこでどうやって過ごすのかということだけを決めて、あとは犬がどのような行動をするのか、犬が何を感じているのか、犬がどのように変化していくのかを見守るのがクラスの目的です。

とはいえ、飼い主は犬が泳ぐ姿を一目見たいという気持ちが高まりますから、一所懸命に名前を呼んだり、樹々を投げたり葉っぱを投げてみたりしてしまいます。飼い主さんの気持ちもわかるのでそれはそれで楽しんでいただければと思います。

ですが、犬に何をやってほしいかとはっきりと伝えられないまま求め続けると犬はフラストレーションを感じます。泳げなくてもいいやという気持ちでゆっくりと見守っていれば、そのうちに水に入ってくる犬もいるし、ずっと川岸にいる犬もいます。

一緒に過ごすことで慣れていきますので焦らず繰り返し川遊びを続けていただきたいと思います。


川遊びに使っている場所は、お世話になっているご近所の方に相談して許可を得ることができた場所です。川遊びをするために事前に整備もしたのですが、梅雨や先日のお盆前の豪雨などでまたたくさんの枝やいろんなものが流れてきていました。

環境整備は完璧とはいいがたいですが、安全第一で夏の終わりのひとときを楽しんでいただきたいと思います。


人の夏休みは100回あるかもしれないけれど、犬の夏休みは10回から20回。

まだ終わっていない夏の時間を、自然の中で満喫しましょう。

 

 

Posted in クラスのこと

<おすすめのアイテム>アンダーコートの悩みを解決してくれるブラシ「ZOORO」ゾロ

柴犬を代表とするアンダーコートをしっかり持つ犬の換毛期に、ブラシをかけてもかけても驚くほど抜けてくる毛には本当に関心します。

最近は室内飼育の犬が増えたので、アンダーコートもだいぶ退化したのではないかと思うのですが、それでもまだまだ湧き出るアンダーコートに悩む飼い主も多いはずです。

そんな悩みを解決してくれるブラシが見つかりました。

福岡のトリミングサロン「アンドパイン」の店長兼トリマーさんが「柴犬のアンダーコートにはこれがおすすめ」と言ってみせてくれたのが、この商品「ZOORO ゾロ」です。

トレッキングに来ていた柴犬ちゃんでプロの腕前を見せてくれましたが、プロでなくても使えるブラシなのでみなさんにおすすめできます。

実際に使っている柴犬のはるちゃんは、こんな感じで使っています。



体のどこをかけてもはるちゃんは気持ちよさそうにしているとのことでした。


本当によくとれていますね。

櫛の金属部分はファーミネーターとよく似ているように思いましたが、トリマーの先生曰く「ファーミネーターよりも毛が切れない」ということでした。

はるちゃんのケースでは、ZOOROでアンダーコートを取り去ったあとに、レデッカーのブラシをかけるとつやつやのはるちゃんが出来上がるそうです。

犬用のブラシは犬の毛質にあわせて使うのがベストで、このブラシはアンダーコートがしっかりとある犬用です。

またブラシはかけ方のコツはありますので、無理せず優しくゆっくりと、犬が気持ちよさを感じられるように使いましょう。

はるちゃんはとても気持ちよさそうです。


商品はネット上のショップ、楽天ショップやアマゾンでも購入できます。

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<本の紹介>“動物たちは何をしゃべっているのか”が本当に知りたい

毎日多くの犬達と関わっているのに、未だに会話を全て読み取ることができません。

わかることもあるし、わからないこともある、こうではないかなという推測にいたることもたくさんあります。

動物の専門家たちはどのように動物の会話を読み取っているのだろうと常に関心があるため、犬以外の専門家の方々の本に触れることは犬を学ぶ楽しみにつながります。

今回読み終わったのはこの本です。

 

著者は、山極寿一先生と鈴木俊貴先生のおふたりの共著で、ゴリラの専門家の山極先生と鳥の専門家の鈴木先生の対談で進む内容になっています。

全く異なる動物の専門家である先生方が、動物って何を話しているのだろうという視点で語られているため、犬ならという見方もできるポイントもたくさんあり、楽しく拝読させていただきました。

印象に残った言葉は「暗黙知」。

暗黙知とは「言葉やマニュアルで完全に説明できないけれど、経験や感覚として身についている知識や技術」です。

動物のコミュニケーションの方式は動物の脳の中に入ってはいるものの、それを引き出すためには経験が必要です。

社会的な経験を通してコミュニケーションの感覚も身に着いて来て、それがやがて知識や技術として積み重なっていのでしょう。

本気で伝えたい情報やお遊び的に交わし合う会話、そうしたものが動物の中でも行われていることがあるという雰囲気は犬の会話の中にも見て取ることができます。

犬と犬の対話、コミュニケーションといったものも単純に音の高さや長さだけでは計算できないこともあります。同じ音をつかったとしても、そのときの表情や動きで違う意味を持っていることもあります。

書籍の一文にもありましたが、動物たちは人とは全く別の世界を持っていることを忘れてはいけないと思います。

そうなると完全に解り切るということはあり得ないのですが、それでもひとつでも知ることや触れることが楽しくて、こうして犬と暮らしています。

鳥の鈴木先生によるとウグイスのホーホケキョは、「ホー・ホ・ケ・キョ」と単語が連なったものであるそうです。春になったら毎日のように聞こえてくるホーホケキョは文章だったのですね。

山極先生も鈴木先生も共通していらっしゃることは、どちらもフィールドワークで学ばれるタイプの専門家だということです。実際にフィールドに出て体感することが動物を知る上で一番楽しく有益な活動であることを伝えて下さっています。

私も小さなフィールドではありますが、自然の中での犬の活動体験をこれからも大切にし、犬のコミュニケーションのますます深まる謎にはまり込んでいきたいです。

動物の専門的知識がなくともさらりと読め、かつ深い書籍でした。みなさんにおすすめします。

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