昨日のブログ「昨晩、雷の爆音で飛び起きて思い出したオポと雷の日のこと」を書いたあとに、つながりで思い出したある出会いがあります。
思い出話ばかりは面白みに欠けますが、この出会いは私の山暮らしの困難を支えてくれたものでもあるので、皆さんにとって有益であるかどうかは皆さんで判断していただくとして、思い出しついでに語らせていただきます。
前者のブログで書いたように、犬のオポが雷の夜明けに不思議な行動をとったのを見て「オポは何者なのだろう」と考えたときに思い浮かんだのが、その時期に読んだ本の主人公の名前でした。そうだ、オポはローリング・サンダーなのだ、と思ったのです。
ローリング・サンダーとは実在したネイティブアメリカンの名前で、ローリングサンダーを紹介した本はグッドボーイハートの本棚でも紹介しているこの本です。
ロ-リング・サンダ- メディスン・パワ-の探求
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平河出版社
発売日 : 1991-01-20
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実は、この本にたどり着くつながりはもっと別のところからでした。
この本よりも前に出会った本は「自然のレッスン」という本でした。「自然のレッスン」は名前を憶えていないのですがどこかのお店、カフェだったか雑貨屋だったか、とにかくどこかのお店で目に留まって開き、すぐに購入した本で、著者は北山耕平氏です。
北山耕平氏はネイティブアメリカンに関するたくさんの記事をブログにアップされており、そのブログを読むうちにこの“ロ-リング・サンダ- メディスン・パワ-の探求”にたどり着きました。
さらに、この時期に北山耕平氏が福岡でミーティングを開くということで偶然にもそれに参加して北山氏に直接会うことになりました。ローリング・サンダーと直接会ったことのある方というだけでとてもワクワクした気分で出かけました。とにかく一言お礼がいいたかったのです。
講演会ではなくミーティングといったのは、本当に円座になって座る程度の人数で、ひとりずつ「なぜここに今いるのか」を語るのが会の始まりでした。
これは、ネイティブアメリカンがとても大切にしている時間のようで、ひとりひとりの話す時間に制限はなく、20名くらいの方が話をしていくと会場の貸し時間を超えてしまい、続きは公園でしましょう、というような本当に珍しい形の会でした。
話は私の番になりました。
博多のドッグスクールを七山に移転させてからまだ間がなかったため、そのことについて話しました。オポの異変がきっかけになり山に学校を移転させたこと。そしてオポという犬の行動を見てローリング・サンダーなのだと感じたことを話しました。最後に、ローリング・サンダーという本を翻訳して下さり、学びの機会を与えて下さってありがとうございました、と述べました。
北山耕平氏は、「あなたが自分についているリードを外すことができたのですね」という旨のことをおっしゃり、そして「ありがとう」と締めくくられました。私がお礼を言うべきところに逆に「ありがとう」と返して下さったことがとても印象的でした。
ローリング・サンダーの本は残念ながら新本がありませんので図書館などで見つけていただくしかありません。分量のある本でしたが、実際に起きたことばかりの物語なので一気に読めます。ファンタジーのように思えることばかりですが、本当にこのような人がいたのだということを北山耕平氏が証明して下さったことで勇気をいただきました。
さて、うちのネイティブドッグのジェイは、まだ都会の臭いを残しつつも少しずつ泥っぽくなりつつあります。
昨日は、私のお昼ご飯のために夢中になって拾っている姿に影響を受けたようで、私が栗を拾っているそのそばで、栗を口で噛んで食べ始めました。これは初めてみる光景で、本当に食べるのだろうかとジェイに影響を与えないようにと思いつつもかなり注目してしまいましたが、殻ごとゆっくりと食べました。
自らその行動にいたったのか、私の栗拾いの執着行動がジェイに影響を与えたのかがわかりませんが、こんな小さな行動を見ることがジェイと過ごす大きな楽しみです。

草を食べるジェイ