グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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回想「オポのこと:人との関わり」

犬のパートナーだったオポが亡くなって、今日で7ヶ月たちました。
今でもお参りに来てくださる方います。そんなオポを知る方々を思い出話しをするたびに、オポがいろんな人や犬と関わりを持ちながら生きてきたことや、その中でオポから教えられたことも同時に思い出していきます。

グッドボーイハートの一員として、家庭訪問のトレーニングに付き添って手伝いをしてくれたり、デイケアクラスの先生をしたり、お散歩会のリーダーをしたり、みんなでキャンプにいったときのお世話など、その仕事は大変なもので、オポに頼りすぎてしまったことを今でも飼い主として深く反省しています。

オポのことを本当に心に留めてくださった人は、イベントような人や犬がたくさん集まる会の中のオポよりも、オポと一対一でお付き合いしてくださった方々なのだという事を実感しています。グッドボーイハートでは全体のリーダーとしてはたらくため、オポを表面的に見られた場合には「厳しい、こわい、迫力がある」といわれることもありました。ところが実際のオポは、お茶目でゆるやかで寛大なゆったりした犬です。(飼い主の惚れた欲目もありますね。)

特徴的であったことは、人であれ犬であれ、一対一できちんと向き合うことのできる犬であったことです。それは人からオヤツをもらえることとは異なる関係の作り方です。生徒さんとして迎えた人と犬には積極的にあいさつをし、要求はせず、よく観察し、相手が自分にコミュニケーションを求めたときは必要であれば応じるという態度でした。ですが、相手が自分を試すようなことをしたり、からかうようなことや上の空でいるような態度のときには、コミュニケーションに応じないという行動をみせることもありました。特に七山に移ってオポに行動の自由が獲得されてからは、その選択はハッキリしたものでした。

とはいえ、クラス終了後にして私が忙しくしているときに、話しかけられそうな生徒さんに自らコンタクトをとって誘導し、指定の場所に連れていくということもやっていました。「先生、オポさんがきゅうりのストックのところへ案内するんですけど…」と困惑されて飼い主の私が呼ばれることなどは、七山校では日常の風景だったように思えます。

オポにはグッドボーイハートのモデル犬にはなってほしくありませんでした。オポをアイドルにしたいとも思わなかった。オポがグッドボーイハートの活動の中で行うことに対しては、飼い主の私のしている仕事を知りできることをしているのだと感じ、パートナーとしてリスペクトし、有難く受け取っていたものです。その中でオポ自身は一頭の犬としてひとりひとりと関係を作っていたのだと知り、それはオポが選択したことであり、彼の生きる道の中での必然の出会いだったのだと思っています。

一方で犬たちは、オポの墓参りをしたりオポを思い出すこともありません。それでもオポがグッドボーイハートで出会ったどの犬とも、やはり一対一で向き合うことこそ大切なことなのだとういことを教えてくれました。そのことが互いに心がふれあうという体験であって、その体験は思い出すことがなくてもそれぞれの命の中にエネルギーを与えてくれたものだと信じています。

たくさんの心に足跡を残したオポ。

その力強い生き方に敬意を表し、後に続きたいと思います。

オポのお墓20160710


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