今日はわんこ山でデイキャンプするわんげる・ミーティングクラスの日です。
近頃週末ごとに雨が多くなり、一日でも雨の上がる日は外でゆっくりと過ごさないともったいない、ということで今日はラッキーな雨上がりのわんげる・ミーティングです。
数年前まではいろんなキャンプ場で行っていたわんげる・ミーティングですが、少しずつよりよい形に変わってきました。最近はいつもわんこ山で過ごしています。広いキャンプ場で走り回らせることは、ストレス発散にはなりますが、精神的に満たされる時間とは、時間の速度がちがうように感じられます。
同じ山に何ども何ども入るようになると、昨年の春、今年の春、昨年の夏、今年の夏、1週間前の山、今日の山、その日その時により、全く変わらないようで何かが違う不思議な感覚を得られます。
今日のクラスでは、お休みしていた生徒さんの犬が、久しぶりにわんこ山のわんげる・ミーティングに参加しました。他の犬たちと初対面ではありませんが、十分に過ごす時間がなくちょっと緊張しながらの参加になりました。最初の対面時が大変興奮してしまいますので、そこを上手くクリアすれば、あとは他の参加ワンコたちが経験が高いため、一定の距離を保ちながら犬の安定した行動を引き出すことができます。引き出すといっても、人が合図や支持を出すわけではありません。出てくる行動はすべて犬が自ら出すものであって、引き出すというよりは引き出されるという言い方のほうがあっています。
自然といってもいろんな形がありますが、慣れ親しんだ信頼できる身近な自然は、ゆっくりとした時間を与えてくれます。そのことが、緊張している犬にも伝わるのか、時間をかけながら少しずつリラックスしているように感じました。その様子はビデオに撮りました。今月の犬語セミナーでご紹介したいと思います。
これも犬のトレーニングのひとつの風景です。時間がかかることですが、スロウというのは犬にとっては宝なのでしょうね。犬の寿命は人の7分の1です。このことが犬と同じ世界で生きることの難しさでもあります。
今日はみんなゆっくり過ごしていました。
梅雨の時期のわずかしかない貴重な晴れの日。ありがとうございます。
今日はこのままテントで寝るテントクラスへと突入します。
時間はゆっくりと流れていきます。
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わんげる・ミーティング<安定を引き出す>
犬のゴハン、何食べてる?
みなさんは犬のゴハンにどのようなものを与えていますか?
周りの犬たちが、どんなゴハンを食べているのか気になりませんか?
実は「犬のゴハン」に関する相談はかなりあります。一般的な「どんなゴハンを与えたらいいのか」という質問から「ゴハンをあまり食べないので困っています。」「食べるものによってかゆみなどが出るのですが…」などゴハンにまつわるお困り事もさまざまです。
犬のゴハンの問題は、以下の三つの面から見ていきます。
1 犬の健康状態
2 犬の生理学
3 犬の行動学
1の「犬の健康状態」に変化がある場合に、ゴハンの内容を見直す機会があります。健康状態に変化には、毛のつやが悪いとか、毛がカサカサしている、など毛質の変化や、かゆみや赤みなどの皮膚の変化、体重の不安定さ、その他身体のバランスを崩しているような状態です。
2の「犬の生理学」から見るゴハンとは、犬という動物が、動物としての進化の過程の中で食べてきた必要な食べるものやその消化吸収の機能からゴハンをみていくということです。犬の生理学的側面から見る犬のゴハンの難しさは、犬という動物が適応力が高く、世界的に広い地域に分布して生息するようになったことにより、当然進化の過程として食べてきたものが少し異なってくるということです。肉しか手にはいらない地域もあるし、魚しか食べられない地域もありますね。また、人為的な繁殖をくり返して行われていることにより、純犬種については犬によって食べ物を取り入れる機関である、顎や歯の状態が個体により異なっていることです。
3の「犬の行動学」から見るゴハンとは、犬の生活や環境、生活スタイルにあったゴハンなのかという視点や、ゴハンにまつわる問題を抱えている犬の行動面のチェックをすることで、精神的なストレスや不安定さが与える問題について考えていくことです。たとえば「偏食」を呼ばれるゴハンを食べたり食べなかったり、食べるものの内容が一定せず、一度食べたものも次の日には食べないなど、食性について不安定さがある場合には、身体的な問題よりも心の問題であることが多いのです。偏食の問題を解決するには、犬の発達と成長というはかりで犬をみて、犬に不足している成長のチャンスを与える必要があります。
こうしてみると犬のゴハンもいろんな情報が入っています。「食べることは生きること」という基本があります。食べることが満たされないことは生きることも満たされない、でもそれは何を食べるのかではなくて、いかに食べるのかということではないでしょうか。
グッドボーイハートは犬のしつけ・トレーニングを中心としたドッグスクールですが、同時に、犬のホリスティックケアを学ぶドッグヒーリングスクールでもあります。実はこの二つにはあまり境はありません。ホリスティックケアというと食事の内容で、ドッグトレーニングというと食事の与え方というわけではないのです。全てのものはつながっています。ホリスティックケアとは、全体を見てそのつながりを知って、犬の全体が変化していくような環境を整えるということです。全体の変化を促すのであれば、行動に変化を促しているとゴハンを食べるようになったという変化も起きてきます。ホリスティックドッグトレーニングとでも名づけましょうか。
さて、犬のゴハンについて、みなさんも考えてみてください。
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猟師さんの作った犬のジャーキー
大分県竹田市で猟師をしている知人が、犬用のジャーキーを販売されています。まだ販売されて間もないようなので、グッドボーイハートでも微力ながら販売のお手伝いをさせていただくことになりました。この知人の猟師さんのお話はブログ記事「変わる生態系と猟」の中にも一部紹介しました。
今日は、このジャーキーにまつわるお話を話題にしながら、犬のこと自然のことを考えていこうと思います。
ジャーキーを販売しているのは、知人である猟師さんが代表を務めるヤクト株式会社というところです。ヤクトさんのホームページはこちらでご覧いただけます。
ヤクト株式会社→http://jagd.jp/
このホームページをご覧いただいたら分かるとおり、ヤクトさんの活動は「狩猟の総合プロデュース」です。このことに大変関心がふくらみました。私の狩猟に関する知識は、鹿問題に詳しい高槻先生の書籍や、猟師になった千松信也さんの書籍「けもの道の歩き方」などを読んだ程度で、実際に猟を仕事に生活をしていらっしゃる方にお会いする機会はありませんでした。
これらの書籍を読み進むうちに、知識の範囲内ではありますが、私が知っているのは趣味としての猟であって、生活としての猟ではないのだなと感じ始めるようになりました。そして、生態系全体について思いが深まる中、猟という仕事の重要さについても同時に知るようになったのです。
こうなると、どういう人が猟師になるんだろうとか、狩猟って生活の中でどの部分に位置づけられているんだろうという疑問も出てきます。この時期に、知人を通してヤクトさんと知り合いになり、そのヤクトさんが「狩猟の総合プロデュース」という仕事をされているということで、身近に話しを聞くことができるのは本当にラッキーなことでした。
犬猫用のシカ肉ジャーキー販売は、その総合プロデュースの中の一環の活動として行われているようです。前回ブログにも書いたとおり、また書籍など関心をもって読まれる方はご存知のとおり、シカ、イノシシといった農作物に害を与える動物の数は増え続けているらしいのです。その数については全体を把握することは難しく、実際に山に入って猟をしたり、山の様子を観察してその細かな変化に気づける方がようやく、増えすぎているのかどうかという状況把握ができる程度でしょう。猟師さんはただ獲物を捕らえるだけでなく、山全体を把握する役割も同時に果たされていると思うのです。
話しを元に戻します。それで増え続けているらしいシカとイノシシ。猟師さんやその知人が食べるくらいでは、あまりが出てしまいます。それをどうやって有効活用したらいいかを考えるとき、人の口に入るにはクリアしなければいけない問題がたくさんある、もちろんそのことも考えながら、もっと早く食べてくれる動物はとなると雑食や肉食のペットになります。そしてそのペットの中で数の多いのは犬と猫です。シカ肉ジャーキーですが、猫にはまだ与えていませんが、犬は大好物です。シカ独特のにおいが苦手な方もいるでしょうが、犬はこういう臭いは好きですね。いくらでも喜んで食べてくれるでしょう。
そして、猟師としての生活のことがあります。ジャーキーをただ作って配っても猟師さんの生活は厳しくなるばかり、そうすると猟師になろうという方も現れません。ジャーキーを商品にして飼い主さんに喜んで買っていただければ猟師さんの生活の支えにもなり、捕ったシカも無駄になりません。もちろんペットは大喜びです。
実は、この話は他の部分からも考えることができるのです。犬猫などの肉食のペットの数こそ正確には把握されていません。推定数ですが、みなさんの周囲を見ていただいても分かるとおり、人と同じくらいたくさんいるのです。これらの犬猫が消費している家畜の数は大量といえるのです。それらは、ドッグフードや缶詰などに姿を変えていることもあり、手作りゴハンの普及でスーパーで買われている肉の場合もあります。畜産業の方からみるとお肉が売れるのでいいことなのかもしれませんが、野生動物の肉でもいいならそちらの方がいいと私は思うのです。
実際、スーパーの肉は食べないけど野生動物の肉は食べるという犬もいました。家畜も育てられる過程で多くの薬剤を体にいれることになり、また家畜として育てられるストレスも多いものです。野生動物は猟でしとめられるまで、ワナにかかるまでは、自然の中で動物として生きてきた時間というものがあります。全ての犬がこれらをわけるわけではありませんが、動物にとっては大切なことなのかもしれません。
ということで、いろいろと述べましたが、ヤクトさんのシカ肉ジャーキーをぜひ食べさせてみてください。そして、もっとこうして欲しいというご意見もほしいということでした。
ヤクトさんの商品ページ→http://jagd.jp/?page_id=11
グッドボーイハートではこの一年間「ヤクトさんを知ってもらうキャンペーン」をやっています。ヤクトさんのジャーキーの一部ですが、特別価格で販売させてもらっています。メールでご連絡いただければ準備します。
手作りゴハンにつかうシカの生肉をご希望の場合には、直接ヤクトさんに交渉してください。
「グッドボーイハートで聞いた」といっていただけると、ちょっとした便宜を図ってくださるとのことでした。
商品は量産ではないので、大手ショップのように安くはありませんが、質はとてもいいです!
ヤクトさんの今後の活動にも期待しています。
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ハエ追いとハエ退治
ハエは漢字では蝿。五月蝿い(うるさい)に使われるように、4月~5月になるとハエの数は一斉に増えていきます。梅雨にはいったこの時期になると、コバエまで飛ぶようになり、イエハエ、クロバエとともに、気温が下がるまでハエとの戦いは長く続きます。
庭のあるご家庭では、犬が庭で排便をしたあと取り残しなどが出たりすると、ハエにとってはごちそう兼卵を産みつける場所ともなり、ハエの数はすごく増えていきます。といっても家庭のレベルであれば殺虫剤を使うほどでもありません。どんなタイプの殺虫剤も、必ず環境に影響があります。素足で歩き、庭の草を食べ、芝生に体をこすりつけ、土の上に寝る犬という動物が暮らしているなら、殺虫剤の使用はできるだけ少なくしたいものですね。
集合住宅で暮らしている場合にも、窓から入ってくるわずかなハエや、ゴミ捨て場においたペットシーツなどのゴミによってくるハエもいます。こうしたハエの駆除についても、できるだけ殺虫剤を使わないようにしたいのです。
殺虫剤を使わない方法で一般的なものが、粘着性のテープをつかったハエ捕りテープや、ハエ捕り棒です。成虫を確実に除去する方法な上に、以外とたくさんつくため効率よくハエ駆除ができます。天井からつるすタイプのテープには、幼少期のトラウマ的な体験を残していらっしゃるかたも多いようで、あまり評判がよくありませんが、テープが真黒になるほどとれる上に安全とくれば、長く使われているのも理由がわかります。
犬との生活を考えるにあたって、なぜ「ハエ」ごときのことを考えなければいけないのかと不思議に思われるかもしれません。公衆衛生のためや感染症を防ぐためには、ハエの増えない環境を作ることは大切なことです。犬の糞便、ご飯の食べ残し、犬小屋やトイレシーツが一部汚れたまま、ゴミの臭いなど、ハエがわずかでも寄ってきそうな環境がある場合には、ハエ捕りテープは必須です。
また、他の問題からもハエ対策は大切なのです。それは、ハエが苦手な犬は以外と多いということです。
犬が屋外にいるとき、屋外でも家の近くにいるとき、そして室内にいるときで、ハエに対する反応が異なることがあります。ハエが顔の近くを通ってもしらんぷりすることもあれば、目線だけで追うこと、そして顔を向けて追うこと、カツカツと口で噛むような仕草をして追いかける動作などがあります。状況や犬の状態に応じても若干の行動の差が出る事はあるでしょう。それでもカツカツと口で噛むように追い回す行動が出る場合には、強いストレスのサインなので犬の様子には注意が必要です。
理由はいくつか考えられますが、主な原因として過去にハエが発生しやすいような環境におかれたことがある場合や、ハエでなくても音をたてて顔の近くを飛ぶような虫が大量に発生するような環境におかれたことがあると、このハエ追いは出やすくなります。
ハエの数がほとんどないような空間なのにもかかわらず、目線や顔を向けてハエを追うような仕草がみられる場合にも、犬の警戒値はかなり高まっています。これらの行動が見られる場合には、過去の経験によるものだけではなく、今まで過ごしてきた環境に対する安定感が現れる場合があります。
犬は囲いの中で飼うか、つないで飼うことが義務付けられています。よほど大きなお屋敷でなければ、犬は拘束されている状態を継続して生きていることになります。これは自然に動物の防衛本能を強くしていきます。それを下げるためのいろいろな管理の方法はありますが、犬が自然に過ごすということは難しいことなのです。
こうした理由からストレス行動が時々、もしくは頻繁に見られるようになります。そのひとつがハエを追う行動です。犬がハエを追う行動を見て「動くものを追うのは狩りの練習だから」と思われるのは大きな誤解です。このハエのいる季節に犬の行動をよく観察してみてください。
犬は清潔な動物です。ハエの発生しやすい環境は犬の好む環境ではありませんので、人の知恵を使ってハエ捕り対策をしてあげてください。オポは私がハエをハエ叩きでしとめようと思った瞬間から、私から離れていきました。犬はハエも嫌いだけど、ハエをしとめようとする殺気はもっと苦手です。犬にとって心地よい環境は、わたしたちにとっても心地よいものです。私の愛用しているのは「カモ井のハエ捕りリボン」です。捨てるとき大変だけど、とれた数でハエの多さの変化もわかるのでお気に入りです。どうぞお試しください。
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被災ペット支援活動報告
今日は、熊本に被災ペット支援活動のお手伝いにいってきました。
手伝いといってもわずかな滞在時間しかなく、実質的な活動のお手伝いには及びませんでしたが
実際の現場で、どのように支援させていただくのかを考える貴重な時間をいただきました。
現地のボランティアさんや職員さんたちは休みなく体を動かして働いていらっしゃるにも関わらず
熊本地震以来の動物保護の状態は、いろいろな意味で支援を必要としていると感じました。
具体的な報告ができず申し訳ないのですが 熊本被災ペット支援ネットワークとしては、
状況がより良い状態に回避できる手段として、犬舎10個を早急に準備することになりました。
また、被災時のペットとの同伴避難の重要性について講演や絵画展を重ねていらっしゃる
うささんが熊本に来られていて、貴重なお話を伺うことができました。
うささんの活動については以下のページをご覧ください。
震災で消えた小さな命展
現地の言葉は、私たちが実際にネットで見ることのできるものとは別のものでした。
他者の貴重な経験に触れることで多くのことを学びました。
そして自分に何ができるのか、まだ考えなければならないことがたくさんありますが、
このブログを通し犬という動物について、いっしょに考える機会を持っていただくことも
そのできることのひとつであることを、再確認できました。
家庭での動物の生活だけでなく動物施設や被災時についても、伝えられることを言葉にしていきたいと思います。
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シャワーは嫌いですか?<雨の日の散歩は嫌いですか続編>
九州北部も梅雨入りしました。雨の日は散歩も楽しくないし、野外作業もできないので、梅雨はなんとなくつまらないなと感じてしまいます。少し前に紹介した、雨の日の散歩についての記事を昨晩、月下虫音で大田こぞうさんが朗読してくれました。
ブログ記事はこちらです。「雨の日の散歩が嫌いですか?」
番組でもコメントされたとおり、ブログ記事を読んですぐに大田こぞうさんから連絡がありました。
「雨の日に散歩しているのは柴犬ばっかりだと思ったら、そういうことだったんですね。謎が解けました!」
というものでした。
「でも、その柴犬がホースやシャワーで水をかけられると悲鳴を上げるほど嫌がるんだよね。」
と答えると「結局また謎に戻るのか~面白いなあ。」という感想をもらいました。
これはとても深い謎解きです。実は大田さんからなぜか犬師匠といわれる私の答えもグレーのところです。
それで、みなさんからもヒントをいただきたいのです。そしていっしょに考えてほしいのです。
観察対象の犬を次の犬とします。
・小雨はほとんど嫌がらない
・大雨は嫌いだけど排泄には出て行く
・水に入るのが苦手ではない、川や海に平気で入っていく
・シャワーやホースなどで水をかけられるのに抵抗する
ご自宅の犬や知人の犬がこんなタイプの犬だったら観察対象です。
次の質問に進んでください。
質問1 被毛の質感
A 短毛でアンダーコートがある B 短毛でアンダーコートが薄い C 長毛でアンダーコートがある
D ウエーブが多く硬い毛 E ウエーブがあるシルキーな毛 F 毛があまりない
質問2 服を着ることについて
A 絶対にいや B 少し抵抗、仕方なく着る C 嫌がらない
質問3 人からなでられること
A 絶対にいや B あまり好きでない C 人によるがいやがることもある D 喜ぶ
質問4 毛布や布など
A 布団や毛布の中に入っていることがある B 毛布をかぶせるといやがる C 毛布をかぶせてもそのままでいる
質問5 身震いや耳をふるう行為
A よくする B たまにする C ほとんどしないかごくたまにする D みたことがない
質問6 川や海で泳ぐこと
A 少し泳いだり玩具があるととってくるなど B ただ少しはいってあがってくる C ずっと水につかっている D あまり泳がない
アンケートの質問は以上です。アンケートにご協力いただける方は次のいずれかの方法でご連絡ください。
このホームページの問い合わせフォームからご連絡いただく。
グッドボーイハートへメールか手紙を送る。
月下虫音へメールか手紙を送る。
アンケートの答えだけでなく、私はこう思うんですけど、という意見も書いてください。
みなさんが、こういう犬の行動をどう思っているのかもとても知りたいです。
楽しみにしています!
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犬と犬の対面、経験学習と落ち着き
今日は犬と犬を対面させるクラスを行いました。
犬の呼び名をクロ、シロ、チャ、として説明します。
クロは現在プライベートクラスで勉強中です。その中で、社会性や自制について学ぶ機会のひとつとして、飼い主さんと行うプライベートトレッキングクラスを受講しています。飼い主さんと山道を歩くトレッキングクラスでは、初期にみられた興奮行動や、落ち着きなく動き回る多動行動、逃走行動が少しずつ減少し始めたため、他の犬と対面させる対面クラスを開催することになりました。これまでに数頭との犬の初対面を済ませました。
今日の対面クラスでは、クロとチャは2回目の対面です。クロとシロは初対面です。
クロにとっては3頭で過ごすのが初めての機会です。
実はシロも数年前にプライベートクラスを受講し始めたときは、興奮行動と多動行動、逃走行動が非常に強く出てきました。ご家庭の問題行動もこの行動により犬との暮らしに不安を感じるような状態が起きていました。飼い主さんの熱心な取り組みで、これらの行動には自制が働くようになり、制御不能の行動を起こすこともなくなりました。それだけでなく、他の犬との関係作りを進めるクラスでも成長を見せ始めました。
クロとシロは最初の行動が似ていたので、今回の対面がどうなるのかとても楽しみにしていました。結果、クラス経験値の高いシロは、ほとんど興奮することなく安定した行動を示してくれました。
犬と犬の対面時、犬への声かけは最小限です。犬に声をかけたり合図や指示をすることはありません。犬に行うオスワリやフセやツイテや、他のどんな合図もここでは無効どころか逆効果です。犬の中にあるのは、過去の経験、特にこの場所で出会った犬との関係、このグループに属することの意味と行動、この場所で行ってきた行動のパターンです。
対面や遊び行動を含め、犬と犬とのコミュニケーションには「落ち着き」を求めます。3歳までの若い年齢では興奮することも多いものですが、自制のきかない興奮行動は遊びではありません。犬と犬の出会うコミュニケーションは非常に緊張を伴うものですが、「落ち着き」を求めて行動を促していくと、犬はきちんとそのことを学習していきます。能力の差はありますが、それは学習に必要な時間の違いだけです。
チャは犬とのコミュニケーションがある程度安定しています。幼少期から月に数回をオポという先生犬といっしょに過ごしました。当初から、オポに非常に興奮して接触していましたが、オポから抑制を促される行動を引き出され、犬に対する抑制がかかりやすくなっています。また、食べ物への関心が低く、人への依存傾向が低いことも犬とのコミュニケーションをシンプルにする要因になっています。自制のかかりにくい犬の多くは、依存的性質が育っています。食べ物依存、飼い主依存、ボール依存、など、思いあたる方は要注意です。
クロとチャの対面は先月の犬語セミナーでビデオ紹介しました。犬語セミナーに参加された方は思い出してみてください。クロは主張が強く対立の方向へ転がりやすく不安定で、チャは抑制をかけ、対立をさけるためのシグナルを引き出そうとします。ですが、チャには相手のシグナルを引き出すほどの誘引力はありません。これは性質と呼ばれるもので、成長してもあまり変わらないのです。
実は、シロの行動を抑制してきたのもチャでした。ここでも、対立をさけるところにはもっていけるのですが、落ち着きを引き出すことはできません。それでも、シロはグループ行動の経験値を上げて、自己抑制を少しずつ身に付けてきたのです。
こういう変化を長い時間をかけてみていくと、犬って本当に不思議ですごい動物だなと感心します。クロは保護犬で年齢がわかりませんが、チャもシロも犬としては、中年にはいっています。それでもまだまだ変化する部分があるのです。
抽象的な表現になりスミマセン。どんな風だったかぜひ見たいという方は、このビデオを題材にした今月の犬語セミナーにご参加ください。6月26日日曜日の午後と、平日も1日開催を予定しています。
さらに、今日の対面クラスを撮影しながら、やはりと思うことがありました。落ち着かせの道具「リード」についてです。リードでバランスをとるということは、経験や練習もありますが、日々の犬との関係性を示しています。人と犬のバランスのとれた関係性、リードをつけているときはそれがそのまま表現されます。そのため、小手先の技術で変えようと思っても簡単にはいきません。
犬に声かけをしたり、フードを使って飼い主に注目させるトレーニングが主流になってしまうのは、簡単で誰にでもでき簡単に犬をコントロールできるからです。依存という形でのコントロールは、人に依存して生きている犬に行うには簡単な方法です。私もこうしたトレーニングを取り入れることがありますが、これは対処法です。対処法は必要であれば取り入れます。そして、次のステップでは、ここを卒業し対等な関係作りを目指してほしいと思います。
こちらの記事でも対面時のリード使いについて書きましたので、参考にしてください。
ブログ記事「犬と犬の対面、落ち着かせの道具とは」
リードは奥が深いですね。みなさんによりよく学んでいただけるよう、私も日々勉強です。
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お散歩チェック
今日はプライベートトレーニングクラスやカウンセリングを行ったのですが、偶然にも「散歩行動のチェックとその説明」が重なりました。
ドッグトレーニングの中で「散歩のチェック」と聞くと、散歩中に問題となる行動があると思われるのが一般的です。たとえばこんな行動です。
・リードを引っ張る
・リードにかみつく
・歩かない
・くるくる回る行動が出る
・立ち止まりが多い
・臭いをずっとかいで歩く
・排尿の回数がとても多い
・いきなり立ち止まって排泄する
・他の犬とすれ違いなどで吠えたり、後ずさる
・他の犬によっていこうとする
・他人とすれ違うとき吠えたり、後ずさる
・他人によっていこうとする、後ろから追う
・自転車を怖がる
・バイクや車を怖がる
・まっすぐに歩けない
・拾い喰いをする
・家に帰りたがる
など、たくさんあります。いくつかチェックが入りましたか?
これらの行動が大きくなってくると、犬の困った問題としてトレーニングを考えられる方もいます。問題と感じられるほどひどくなくても、上記の行動が見られるときには、早めに専門家のアドバイスを求められることをお勧めします。これらの散歩中の行動は、犬がなんらかの理由で、散歩をリラックスして楽しめていないという状態なのです。それでもこれらの行動は一例です。
犬の散歩行動を分析していくと、犬の状態がよりわかるようになります。飼い主さんが問題と感じられなくても、犬のことを知るために「散歩行動のチェックと評価」は犬のトレーニングには欠かせません。
最近見せていただいたいくつかの犬のケースでも、飼い主さんはほとんど問題を感じられていませんでした。散歩の様子を見せていただいても、問題行動と思われるものはありませんでした。でも、散歩の行動からたくさんの情報をひろうことができました。
散歩行動がなぜ、犬にとって重要なのか。それは犬の散歩の意味づけにあります。
犬の散歩は単に排尿をするためでも、他の犬に会うためでもありません。犬の生活スペースの周囲を飼い主さんといっしょにパトロールするという行動なのです。
犬によってはパトロール力のない犬もいます。理由は年齢的な問題だったり、性格的な問題だったり、成長の課題だったりします。それでも、散歩はパトロールなのです。なぜかというと、散歩は犬と人の協同作業だからです。
その散歩の中で行っている様々な行動は、犬のテリトリー(なわばり)の安定性を示すものや、飼い主さんとの関係性を示すもの、犬の性格についての情報を得られるものなど、情報の宝庫です。全く関係ないようにおもわれる室内での行動が、散歩中の行動と結びついていることを説明することもできます。散歩行動が奥が深いのです。
最近は、犬の散歩中にスマートフォンを見ていたり、携帯電話で話しをしながら歩いている人をよく見かけるようになりました。飼い主さんの集中力が不十分な状態での散歩は、犬を落ち着きなくさせてしまいます。
カウンセリングでは、ひっぱりも吠えもマーキングもなく、ほとんど問題ない状態で歩いている犬の行動からも重要なヒントとなる行動を観察することができました。その行動から犬が必要としている成長の機会について説明をさせていただき、飼い主さんも納得された様子です。「特に問題はないんですけど…」といわれていた言葉が「そういうことだったんですね。すごくよくわかります。」という言葉に代わります。飼い主さんの「特に問題はないんですけど…」のあとの心の声「でも、ちょっと気になることがあるんです。」という部分がとても大切なのです。
犬の散歩中のちょっと気になることが、犬の新しい気づきに変わることを楽しんでください。
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庭から吠える行動への対策:環境を整えることの犬への効果とは
引越し後にご自宅の環境整備についてトレーニングに伺ったご家庭について、その後の変化を教えていただきました。ブログ記事「引越し後の環境整備」でトレーニングの一部をご紹介しました。
飼い主さんはすぐにいくつかの環境整備を行ってくださったようです。すぐに効果を発揮したのは、道路に面した庭の柵の隙間を犬目線から外が見えないように改善したことでした。隙間については、経過をみれる状態なのか、すぐに対応すべき状態なのかを、犬の性格や経験、現在の行動のパターンを考慮しながら、決めていきました。結果、即処置をして道路側が見えないように工夫をしてほしいとお願いしてきました。
隙間があり通行中の人が話しながら通過する際に、犬は走り出して左右にウロウロしたり、場合によっては吠え立てていたということです。犬が庭に出るたびに呼び戻しをかけたり、吠えるのを止めなければいけないので、飼い主さんは大変疲れると嘆いていらっしゃいました。
ここに目隠しをします。通行中の人の話し声は聞こえてきます。ところが犬は全く部屋から出て行くこともなく、走り出すことも吠えることもなく、無反応になり落ち着いていられるようになったという効果があわられました。
庭の柵の向こうに通行中の人の刺激は二つありました。ひとつは「話し声」ひとつは「歩いているのが見える」という刺激です。目隠しをすると「見える」刺激は取り消すことができますが、「話し声」は消すことができません。それでも、犬の認識力や行動のパターンをとらえると、目隠しによって吠えなくなったり、反応しなくなる可能性は十分にあることです。飼い主さんがこの犬の行動の変化に驚いたのは、「まさかこんなに静かになって落ち着いていられるようになるとは思わなかった。」という理由からです。
犬の目線にたった環境整備には「そんなことでこんなに変わるの?」ということがたくさんあります。目隠しもそのひとつです。今回は、飼い主さんがアドバイスをすぐに受け入れてくださり、目隠しをされたため、犬の行動の変化を引き出すことができました。ですが、なかなかそうならないことがあります。それは、犬のために行う環境整備が、人にとっても環境を変えてしまうという理由からおきるようです。
動物はどんなに小さな環境の変化も多少のストレスを感じます。良い方へ変化させようとしても、適応力が落ちている場合には、変化することを無意識に拒否するようにできています。不思議ですが動物として自然な反応であって、性格の問題でもありません。人にも同じことが起きてしまうのです。そのため、飼い主さんの方が環境を変えたがらないことがあります。この場合には犬の問題となる行動は継続されてしまうのですが、飼い主さんが環境を変えようという気持ちになるまで、待つ必要があります。
先日、猫のカウンセラーの本を読んだということをご紹介しました。ブログ記事「犬を撫でること」
この本の著者のジャクソン・ギャラクシーが出演している番組の猫のカウンセリングの内容について、知人に話しを聞く機会がありました。「猫にあった床にしてください、とかいっていきなりリフォームが始まるんですよ。そして問題がすぐに解決するんです。」ということでした。
いかにもテレビ番組ですね。「すぐに変わる」というスピードで視聴者をビックリさせてくれます。利点としては、環境を変化させれば動物も変わるということを伝えてくれていることです。ですが、人はそんなにすぐには変化しません。飼い主さんが動物の目線に立って、全ての物事を考えるようになるには時間も必要です。ゆっくりと変化することが本当の変化につながり、飼い主さんの見方が変わって人が行動できるようになるためにも、時間が必要なことがあるのです。
環境整備を行ったことで、犬の行動は変化していきます。犬の行動学に基づいた結果のひとつで、犬にとって非常に有益なことです。もっと大切なのは、飼い主さんが「犬の視線にたって環境を整えてみよう。」と決めて実行されたことです。この実行力は、犬との関係作りにつながっていきます。
ゆっくりと犬目線で考え、変化を楽しんでください。
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犬と刺す飛び虫<ヌカカ編>
先日の犬語セミナーのときに虫博士の大田こぞうさんが参加されたとき、聞こうと思って待ち構えていたことがありました。昨年から悩まされていた、大量の室内に入ってくる極小の虫のことです。
大田さん「うわあ!見えません。」
私「小さいよね。たくさん入ってくる、しかも刺すし…。」
正体さえわかれば、という気持ちだったのですが、さすがに虫博士「ヌカカじゃないですかね。」ということで、うーん、やっぱりかという感じでした。
早速数日後のラジオ月下虫音の中の“ロクヨンコーナー”(6と4、虫のことですね)で、ヌカカを取り上げてもらいました。ブユよりも小さな刺す虫で、あまりにも小さく洋服の中にも入ってくるため、いつの間にか刺されてしますそうです。確かに腕や足の洋服から10センチくらいのところにいくつかの刺され跡を見つけることがあります。それが“やつら”の仕業だったことがついに確定しました。
七山の土地の人にブユについて尋ねたとき「シノブという名の網戸を通ってくる小さなブユのような虫がいる」ということを聞きました。シノブはヌカカの地方名称だったようです。
刺したり噛んだりする昆虫に対して、犬は個体事に反応したりしなかったりします。七山校でいっしょに過ごしていた大型犬のオポは、このセンサーの精度がかなり高い方で、さらにわかりやすく伝えてくれていました。
オポの昆虫に対する反応を3つのレベルで分けるとこんな感じです。
大変危険=レッドシグナル
注意が必要=イエローシグナル
安全=ブルーシグナル
たとえば、ムカデはレッドシグナル、ブユやヌカカはイエローシグナル、ゲジゲジやアリはブルーシグナル、という感じです。
イエローシグナルのヌカカに対する反応は、数が少ないと刺されることがあっても反応はないのですが、数が増えてくると場所を移動したり、室内にいるときは息遣いがハアハアと上がってきて、その危険性を知らせていました。
こんなこともありました。ある夜、オポの息遣いが急に上がってきます。その様子から、何か環境に変化が起きているにちがいないと部屋のあたりを見渡すのですが何も見つからず、それでもオポの状態が変わらないため、いつもは薄暗くしている部屋の電気をつけて入念にチェックしました。そうすると部屋の四隅の天井が真っ黒になるくらいヌカカで埋め尽くされているのです。
このとき天井にいたヌカカ軍団のうちのいくつかが、私たちを刺していたのだと思います。オポもすごく刺されているという風ではありません。
羽音もなく天井を見ているわけでもないのに、ヌカカがたくさんいる!ということを、オポが知っているということが、とても不思議でした。
さらに、オポはこのときすでに15歳を過ぎていて、十分なおじいちゃん犬であったにもかかわらず、そのセンサーだけは十分に機能していたということにも驚かされました。
科学的に調べたわけではありませんが、こうした犬の行動は日頃から行われることなので、虫情報を得ているのだと確信することはできます。虫が与える危険性や、虫数により危険度が増すということを受け取るしくみについては、推測の範囲内になります。犬にとって可能性の高い情報は、虫のフェロモンです。フェロモンとは臭いの物質です。昆虫も臭いを出すことはよく知られています。その臭いの質が、危険性のある虫が群れて活発になったり、刺す直前になると独特のにおいを出すなのだと思います。推測の域をでないのは、感知できる犬と感知できない犬にわかれてしまうためです。すべての犬の鼻は人よりずっと優れていますが、センサーの精密度は犬によってかなり違いがあります。
感じられる気配もあります。こちらも冷静に受け取れる犬と、日常の不安定さや恐れや興奮が強く、反応が大きく出すぎてしまう犬など様々です。
犬の昆虫センサーがしっかりと機能している場合には、それを家族の人間に伝えようとしている場合があります。特に室内犬の場合で室内環境を変化させられるのは人であることを理解している場合には、オポのように伝えるシグナルもはっきりとしてきますので、こちらも対応しやすいです。
昆虫センサーがまだ未発達の場合には、飼い主さんの管理力や環境を整える予防的努力が必要になります。センサー力は、個体差だけでなく日常の生活や心身の発達の影響も受けますので、伸びる可能性も十分あります。
昆虫センサーに調整が必要な場合。反応が強すぎて防衛行動が多かったり、逃走行動が出たりします。この犬たちには毎日の安定した環境が必要です。生活全般を見直してみて、足りないことを足し、過剰なことを減らす、環境整備が有効です。
ところで私のセンサーはまだまだ未発達です。とりあえず、予防管理を優先する必要があるため、網戸の仕様から変えなければ…。まずは、ホームセンターですね。
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