グッドボーイハートにはいろんなお問い合わせが入ってきます。
そのお問い合わせの中に「犬を学校に通わせたいんですけど…」といわれることがあります。
グッドボーイハートはドッグスクールなので「犬が学校に通う」という見方は全く間違っていません。
でも、犬だけがドッグスクールに通ってきても、犬の問題はなかなか解決しないのです。
たとえば、グッドボーイハートではお預かりだけのトレーニングをしていません。
トレーニングクラスの過程として「お預かりクラス」をすることはありますが、飼い主さんが学ぶプライベートクラスは受講するのが必須となっています。
なぜなら、犬だけをお預かりして犬がおりこうさんになったとしても、飼い主の元に戻ったらまた同じことを繰り返すだけだからです。
お預かりしてトレーニングするシステムのドッグスクールでは、短くても3ケ月、通常は6ケ月くらいの期間を預かり訓練されます。
これは、人間の年齢として考えると約1年間~3年間ほど飼い主から離れて暮らすということなのです。
こうした長期の犬の預かり訓練の場合は犬が変化して帰宅することがあります。
犬だけは大人になったということですね。
特に1歳前後の青年期には犬の行動が不安定になるため、この期間の長期預かり訓練では効果を出すこともできます。
ですがグッドボーイハートでは長期でしつけをする預かり訓練を受けていません。
理由は、グッドボーイハートという犬の学校は、犬と飼い主が共に学ぶ学校だからです。
冒頭の「犬を学校に通わせたいんですけど」というお問い合わせについての答えはこうです。
「こちらは飼い主さんも犬と一緒に学んでいただく学校なのです。」
この答えの意味を、グッドボーイハートで学ばれた方なら理解していただけると思います。
しかし、まだ非常に多くの方が「なぜ飼い主の私が学ぶ必要があるのか?学ぶべきは犬であってわたしではない。」と思っているのです。
ドッグトレーナーに犬を預けて犬だけおとなしくなって戻ってきてくれたらいいと思うなら、犬を飼う楽しみのほとんどを放棄したようなものです。
犬を飼うことは本当に大変なことです。
今まで簡単に犬を飼っていたという方なら、まだ犬の面白みを十分に味わっていないのかもしれません。
犬はとても知的でよく動き人を観察して行動を変化させることができる動物です。
犬は人のテリトリーの中で一緒に暮らすことができ、苦楽を共にすることができる動物です。
犬は本当に特別の動物で、犬を飼う前に「犬を飼うための学校」に通うべき動物です。
今のところ犬を飼う前に学ぶ学校がありません。
でも犬を飼ったら飼い主が学べる学校はたくさん開校されています。
飼い主が学べる学校など私が学生時代にはなかったのです。
時代の必要性に応じて出てきた犬を飼ったら飼い主が学べる学校として、毎月開催していた犬語セミナーが今月から復活します。
本当に久しぶりなので機材のテストも完了しました。
週末は飼い主さんだけで一緒に学びましょう。
Author Archives: miyatake
犬にしつけをしたいなら、犬をドッグスクールに通わせるよりもっと良い方法があります。
<受講生の言葉>2頭でいっしょに楽しく暮らしたい!を実現させるために必要なこととは。
グッドボーイハートのトレーニングクラスを受講して下さった飼い主さんからのクラス受講の感想のお言葉をいただきました。
今回は、ミニチュアダックスフントのナノちゃんとウェルッシュ・コーギーのひまわりちゃんの飼い主さんからいただきました。
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我が家は元々二頭のミニチュアダックスフンドと暮らしており、
ナノと名付けたこの仔は先代犬とも仲良く遊んでおり、
しかし老犬ということもありもう一頭の先代犬もナノとの共同生活
先住犬のが亡くなったことでナノも寂しいと思い、以前からお迎えしたいと思っていたウェルシュ
コーギーはしつけ等が難しいと聞いていたこともあり、
二頭は仲良く共同生活をしているように見えていましたが、
ネットの情報等で解決策を探っては見たもののなかなか改善が見ら
まずは先生にお会いしてカウンセリングをお願いしたところ、
スクールを通じて、犬のテリトリーの考え方や、
家という群れの縄張り内でのルールづくりが大切だということがよ
先生には大変お世話になりました。ありがとうございました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
犬が寂しくでかわいそうだという理由で、新しい犬を迎える飼い主が増えています。
ところが、新しい犬が家にやってきたことで、犬と犬の間に対立関係が生まれてしまいどちらの犬にとってもストレスのかかる生活になっていることがよく見受けられます。
はじめにご相談があったときには、コーギーひまわりちゃんの行動の問題解決についてでした。
しかし、ひまわりちゃんがストレス行動を連続している理由は、ひまわりちゃんだけの問題ではないということに気づいていただくことが大切です。
多頭飼育の飼い主にはよくある傾向ですが、先にいる犬は落ち着いていて問題がなく、あとから来た犬に問題があると思われていることがあります。
先にテリトリーを持っている方が優勢で、2頭目に来た犬には落ち着ける場所がなくなります。
結果として2頭目の犬は多動になったり、興奮しやすくなったり、要求が高まったりします。
問題行動を起こしている理由は2頭目の犬にあるではなく、2頭がうまく関係を作れるような適切な環境がないことです。
問題は犬にあるのではない、問題は飼い主の作った環境や接し方や世話の仕方なのだということに気づいてしまえば、あとはトレーニングの前進あるのみです。
ナノちゃんとひまわりちゃんの飼い主さんは、この問題解決のための重要な視点の変化がとても速かったために犬の行動には次々と変化が起こりました。
飼い主さんの思い込みはなかなかなくならないものですが、新しい視点で見ようという感覚の高さが犬たちを変えていったのです。
犬のトレーニングの仕組みは、はじめは飼い主の行動に変化を起こすことからです。
そして次に犬の行動に変化が起き、そして最後に犬の内面にも変化が起きてきます。
もちろんそのころには、飼い主の犬に対する見方や考え方も大きく変えられています。
クラスのたびにナノちゃんとひまわりちゃんの表情が落ち着いていくのを見て、確実に環境が整ってきたのだということを知ることができました。
いっしょに楽しく暮らすために迎えた2頭目の犬、ひまわりちゃん。
ひまわりちゃんが来てくれたからこそ、犬との新しい生活が始まったのですね。
これからご家族でいっしょに楽しい毎日を送って下さい!

トレッキングクラスで尾歩山を歩くナノちゃんとひまわりちゃん。
理不尽だと思う犬に対する扱いについてどうすべきかを考えた結果
改めてこのブログの役割について
このブログでは「犬のこと」という大きなカテゴリーで区切られていてそれ以上の分け方をしていません。普通なら、犬のしつけ方、トイレのこと、散歩のこと、手入れのこと…などと細かく分類分けされていて選んで見やすくすべきだと考える意見もあるでしょう。
しかし、このブログは犬のしつけ方やトレーニングについてのハウツーを伝えるために書いているのではありません。
グッドボーイハートのブログの目的は、犬について考えたり悩んだりすることを私自身が解決する場を設けることであり、また生徒さんを中心とする犬と暮らす方といっしょに考える機会をつくるためにあります。
細かな情報を得られたい場合には、ブログの検索機能を使って必要な話題をピックアップしてご覧いただくこともできますが、あえてカテゴリーを「犬のこと」と犬ついてはひとくくりにすることで、どんなことでも犬を考える機会にしています。
このことを前提にしてタイトルの話題に入ります。
理不尽な犬の扱いについて先生は自分の考えをどのように整理されますか?
といった質問を生徒さんから受けました。自分の家族の犬との暮らしを真剣に考えて生活をしている中で、SNSを通して入ってくる様々な犬に対して行われている問題について苦しい思いをする機会が増えている方も多いと思います。
確かにSNSの普及で自分が探していなくてもネットの方から勝手に動画などの情報提供が行われて見る必要のないものに触れる機会が増えてしまったことは確かのようです。
ひとつの情報をクリックすると新たな情報が流れ込んでくる、それが「犬がこんなにひどい扱いを受けています。」という情報だとすると、精神的に苦しくなってしまうことも当然のことです。
私も毎日こうして犬のことを書いているわけですから、ネットの方から「犬について」の情報提供を受けることがあります。
しかし多分ですが大きく違うのは、私の場合には犬のことをネットで調べたりはしません。
犬の行動について分からないことがあったとして、例えば「犬が尻尾を追いかけているのはなぜ?」と検索することはありません。
犬についての情報をネットの中には探していないので、皆さんほどは情報の波には襲われていないはずです。
なので、ブログを読んで下さっている方とは同じ情報を共有していないということを前提に、以下の意見を読み進めて下さい。
何をもって理不尽な犬の扱いだとするかは価値観の違いが前提にある
見聞きする犬の扱いについて「あまりにもひどい」と思われるものはたくさんあるでしょう。例えば、保護された動物が殺処分されるという情報、海外では犬が食用として使われているという現実問題、炎天下に隠れる場所もないところにつながれたままにされている犬を見ること…など。
自分にとっては「明らかにひどい犬の扱い」だと思うことも、それぞれの文化や価値観の中では正当だとなっていることがほとんどなのです。
犬が食用とされている文化を持つ国は今でもあります。
人に飼われていない犬は世界中にたくさんいて、むしろ人が動物病院に連れていく犬の方が圧倒的に少ないのが現時点での事実です。
世界では今でも多くの犬がごみを食べて暮らしています。
日本にもまだ山の中に暮らす野犬は存在しているし、人の手の届かないところで生きている犬もいます。
ですが逆に、日本では散歩に連れ出すのがかわいそうという理由で家を一歩も出たことのない犬もいます。
多頭飼育の家では数十頭の犬が同じ敷地内に飼われていることもあります。
犬のことを考えて生きている人もいる一方で、人が社会の中心であるという前提をなくしては考えを進めることはできません。
理不尽かどうかをはっきりさせるために法律が存在している。
人が社会の中心になってしまうと、動物の扱いは限りなく闇に近づいていきます。私たち人間は、自分たちの残虐性を抑えるために「法律」を作っています。
人は地球の知的生命体だと宣言しているのですから、すべての生き物に対してやさしくなければならないという寛容な姿勢を示す必要があります。
特に動物を様々な形で活用している先進国にはこのくくりが必要なので、先進国には「動物の福祉」にかかわる法律があります。
日本では「動物の愛護および管理に関する法律」に記されています。
犬に対する扱いについても、この法律を犯す内容であれば罰則が設けられています。
犬という動物を活用している社会には必須の法律はすでに整えられているのです。
実際のところ、犬の福祉を守る法律は必要であれば各国で準備されています。
一方で、犬の福祉を考える文化が生まれていない国ではまだ整備されていません。
国内においても犬の福祉に関する法律はここ15年くらいで一気に整備が進んだものですが、急速すぎてペットビジネスにかかわる人々は対応が追い付けないほど速度です。
もし「動物の愛護および管理に関する法律」をご存じなければネットで簡単に閲覧できますので一度読んで見てください。
法律の中にはなぜ?と思うこともあるでしょうし、納得できる部分もあると思います。
まだまだ変化する法律ですが、決まってしまうと守らなければいけません。
犬に関する法律が自分たちが知らないところで次々と改定されているという事実もほとんどの方がご存じないと思います。
法律では語れない犬の扱いについての納得のいかないこと
そして最後に、みんなが感じているもやもやはこの部分にあると思います。犬が汚れるからという理由で散歩に連れ出さなくても法律に触れることはありません。
犬という動物の習性を満足させることが法律には記されていますが、習性の具体的な部分には触れられていないからです。
犬が散歩中に靴を履いているのを見て、驚く人もいれば逆にやさしい飼い主だと思う人もいます。
犬という動物に対する価値観が非常に幅広く広がってしまい、まったく意見の合わないこともたくさんあるのです。
犬を毎日シャンプーさせることを犬に対する思いやりととるのか、行き過ぎているととるのかもその人の価値観が入ります。
なんにしても、前記の「犬の習性」を元に話さなければいけないのですが、まだまだ「犬の習性」は明確には語られません。
科学的には証明されていることがたくさんあるはずですが、都合の悪いことを封印するのが人間ですからなんとなく曖昧にされてしまっています。
犬の幸せのためにできることを考えるなら、犬の習性について学ぶ価値がある
だからこそ、犬の習性について学ぶ価値があるのです。この学びは、他人の行いを非難するためのものではありません。
誰かを訴えるためのものではありませんが、法律を作る際にはきっと役立つと思います。
そして、何よりも大切なのは「最も身近な犬が必要としていることを知ることができる。」ことです。
犬に対する扱いについて理不尽だと思うことがネットの情報ではなく目の前に繰り広げられていると最も感じているのはおそらく私の方です。
人間が犬に対してしたいと思う欲求と、犬が必要としてることがかみ合っていなくてたくさんの問題が犬に生じてしまい、それが犬の問題行動となってしまうからです。
毎日の街中を散歩する犬の姿を見て、たくさんのストレスを抱えて歩いている犬の行動や表情を見て辛くなっているのは私の方です。
しかし、私は自分の感情をあまり押し殺したりはしません。
その感情は、自分が犬の生活が改善するために、犬たちが犬として生きる機会を持つためにできることはこうして仕事を続けることで解決されています。
そうした場が自分にあることを感謝したいと思います。
またそうした機会をたくさんの生徒さんにいただいていることをありがたく思っています。
歯がゆいと思うのは、使いすぎた自分の手首が思うようにいかないことです。
この数ケ月は腱鞘炎に悩んでいまして、動きが思うように取れないことが悔しい限りです。
でも、私にたくさんの難問をぶつけてくれるグッドボーイハートの生徒さんたちがいる限り大丈夫です。
これからもたくさんみなさんと議論をして本当の犬とはどういう動物なのかを楽しみつつ見つけていきます。
人を変えることなどできません。変えられるのは自分だけです。

未使用の犬のベッドとマット。差し上げます。
未使用の犬用のベッドとマットをいただきました。
サイズは小型犬用です。
七山に置いてあります。
取りに来られるか、レッスンの時にお渡しできる方に差し上げます。
ご希望の方はご連絡下さい。
追記:受取先が見つかりましたので募集を終了します。10月16日21時
はじめてのお預かりクラスで犬の性質を探るヒント・自然環境にどのように反応をするのか
今はお預かりクラスを初めて利用する1歳未満の犬たちの観察に追われています。
はじめて自宅を離れて家族と離れて過ごすこと、場合によっては大人の犬といっしょになることもあり、まだ成熟していない犬たちの行動には成長期にみられる性質の特徴を見ることができるので毎回楽しみにしています。
お預かりクラスを利用したときにどの犬といっしょになるのかということも犬の行動に影響はしますが、犬の性質は変わらないのですからどんな部分が見え隠れするのかという程度です。
一緒になった犬が何歳なのか、どのくらいの預かり経験があるのか、その犬の性質はどうなのかということもはじめて預かりクラスを利用する犬の行動に影響を与えます。
たくさんの情報が知りたいという気持ちと、犬に負担をかけすぎてはいけないという気持ちが行き来しながら対面をさせつつ行動の変化をうかがっています。
自宅では自由気ままにわがままいっぱいで怖いものなしのように振舞っている犬が、預かり場所ではキョロキョロ、おどおどしているのは珍しいことではありません。
特に室内犬の場合には、だれにも襲われることのない安全かつゆるーい空間にいるのですから、七山の山の中の環境に置かれるだけでも犬にとっては驚くことがたくさんあります。
特にこの季節は蜂がぶんぶんと頭の上をよく通過するので、私もときどき大きな蜂の羽音に座り込むことがあります。
昨年、スズメバチに刺されてから少し敏感になっているかとは思います。
室内で暮らす犬にとって、休んでいるときに頭上にまで配慮しなければいけないという環境はありません。
犬はお気楽に慣れすぎてしまいあまりにも無防備かつ無知にもなっているような気がします。
自然の中とか犬にそんな怖い思いをさせるのはかわいそうだと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、キングギドラが頭上から舞い降りてくるわけではありません。
犬という動物であればみんな出会う可能性がある小さな生物が空を飛んでいたり地面をはっていたりするだけのことです。
そんなことにびっくりして自分のクレートに戻っていこうとする犬も珍しくありません。
しかし、最初はおどおどしているはじめてのお泊り犬たちも数日を過ごすようになるとたくましく変化していきます。
「そうだわたしは犬だった」と気づいたかのように、飛んでくる虫にカツリと威嚇をしたり身をかがめて隠れたり、地面を動く虫に気を奪われなくなったりしていくのです。
これは犬の野山に対する社会化というものですが、本当であればコンクリートよりも先にこちらの社会に社会化させることが大切です。
なぜ大切なのかというと、犬の脳の発達はそのような仕組みになっているからです。
続きはまた。

はじめてのお預かりクラスでクレートから世界をのぞくグリーズちゃん
オンライン犬語プレ・セミナー開催のお知らせ
ついにオンライン犬語セミナーを開催することになりました。
しかし題目にあるとおり「犬語プレ・セミナー」として開催いたします。
比較的なんでもやってみるタイプなのですが、慣れないツールが増えすぎてしまい使いこなせるのかも不安でなりません。
今回のプレ・セミナーでより良い形のオンライン犬語セミナーを構築する機会とさせてください。
オンライン犬語プレ・セミナー
日時 10月27日㈬ 20時~21時30分定員あり 10名
参加費 無料
参加資格 グッドボーイハート生
インターネット接続環境がある方。
スマートフォンの使用も可能です。パソコンの場合にはカメラが必要になります。
初めてオンラインセミナーを受講される方、ZOOMアプリをご利用になったことのない方にはセミナー前にテストミーティングで接続を確認していただけます。
※オンライン犬語セミナーテストでお手伝いいただいたみなさんは優先的にご参加いただけます。
参加申し込み方法 ラインもしくはメールアドレスでご連絡ください。

都市と田舎を行き来する生活で学ぶこと。
新しい生徒さんに必ずといっていいほど聞かれる質問。
「いつもはどちらにお住まいなんですか?」
どちらにというのは、福岡なのか七山なのかということです。
毎回答えに詰まりますが、住まいは福岡、スクールは七山なのです。
犬のお預かりクラスやトレッキングクラスのある時は七山にいます。
季節にもよりますが半分は七山にいたいと思いつつも、訪問レッスンが増えると福岡に滞在します。
都市空間と自然の真逆の環境を行き来しているのは仕事の為に結果としてそうなったというこですが、今のところこれが理想的ではないかと考えています。
同じことを早くから実践して薦めているのが解剖学者の養老孟司先生です。
知識だけでなく人格者としても尊敬する先生が薦めて下さる生活なので、自信をもって人にも薦めています。
すでに田舎に育ちそこにコミュニティがあり家族がいて生活が成り立っている方は、わざわ都会で暮らす必要はありません。
行き来しなければいけない自分などは、仕事にために都市に行く必要があり、また大家族というコミュニティを持たないために孤立怯えるからです。
都市空間で育った私が自然環境に出向くことになったのは犬のためです。
知識で学んだわけではありませんが、オポ連れて山や海に出かけることは「オポ」にとって必要なことだと思っていたからでしょう。
この事を誰からも教えてもらったことはありあません。
言葉では伝えくいことですが、一度でも犬と山で遊んだことのある人なら、山の空間の中で広がっていく犬の感性というものがあることに気づくはずです。
犬何を必要としているか?を常に考えているわけですから、この気づきは当然のことでした。
話を元に戻しますが、この都会と田舎を行き来する生活について薦めている養老先生も、これを人にすすめると贅沢だと言われると話されていました。
お金があったらできるんだけど、ということについては、実際にはお金があってもしなものですよね。
自分にとっての必要性の最重要項目にならなければ、人は環境を変えられないものです。
その都会の生活の中で犬たちがストレスを抱えています。
福岡市内はもちろんのこと、福岡の新興住宅地も都会の付属品です。
ストレスによって犬に起きているのは問題行動ばかりではありません。
歪みなら修正が効きますが、障害となると時間がかかります。
欠損となると回復は難しいものです。
犬の脳や精神が壊れる前に、犬を自然環境で過ごさせましょう。
福岡の新興住宅地も都会の付属品です。
飼い主さんができないということで、お預かりクラスもやっています。
行き来には労力もかかりますが、犬に必要な事を提供するためならまだまだ頑張ります。

山で遊ぶ金太郎くん
犬用フレキシブルリードの正しい使い方
街中でフレキシブルリードを使って散歩している人をよくみかけます。
フレキシブルリードとは、巻尺のように長く伸びるリードです。
フレキシブルリードの使用目的は、広場などの広い場所で犬と歩くために使用する道具です。
「広い」という意味にそれぞれの価値観が入ってしまいます。
私の価値観では30平方メートルの見晴らしの良い場所で誰もいないときなら。
さらに、フレキシブルリードは長さが5〜8mありますので、その範囲であれば呼び戻し「おいで」の合図に応じることが使用の条件です。
犬の呼び戻し練習のためにこの道具を使うこともあります。
*クラス生のみなさんは段階になったら説明しますのでそれまではお待ちください。
フレキシブルリード使用時に犬に伝える指示は「フレキシブルリードの可動領域内で活動すること、ただし合図があればすぐに応じること」です。
フレキシブルリードの使用時に、オスワリ、フセ、マテ、ツイテ、トマレ、オイデなどの活動の指示に応じて行動できるように教えます。
犬の全てのリードは、犬の活動を制限するものではなく、犬に活動の機会をあたえるもにです。
しかし、多くの犬の飼い主はできないことに制限をつけるためにリードを使用しています。
結果としてできることは広がらず制限は増え続けます。
犬を理解して道具を正しく使ってトレーニングすれば、出来る事は増えて犬の生活は楽しくなります。
フレキシブルリードを正しく使いましょう。
短く制限しても移動のルートでは役立ちません。
何故でしょう。ここは宿題です!
平日の犬語セミナー開催のお知らせ
犬語セミナー開催の再開にあたり、平日のご希望があり以下の通り企画いたしましたのでお知らせします。
犬語セミナー
日時 11月5日金曜日 12時~14時
場所 グッドボーイハート七山
参加費 おひとり2500円 ※中学生以上
資格 どなたでもご参加になれます。
定員 あり
同日午前中10時からグループトレッキングクラスを開催します。
参加ご希望の方はメールか電話、もしくはお問い合わせフォームでご連絡下さい。
飼い主が犬を厳しくしつけることができない本当の理由とは?
犬のしつけ方を教えてもらっているというと「犬がかわいそう」と言われたことがあるという生徒さんがいらっしゃいました。
おやつなどの食べ物を与えるために犬に「お座り」や「伏せ」をさせることはかわいそうだと思わない一般の方も、「待て」や「飼い主について歩く」などのしつけについては「犬がかわいそう」と思うらしいのです。
私は自分の愛犬だったオポにオスワリ、フセ、マテ、ツイテ、ベッドなどの合図を使って指示を出したのを見た人に「オポがかわいそう」と言われたことはありません。
むしろ「おりこうさんですね。」とか「さすがは先生の犬ですね。」といわれることばかりでした。
この差を考えてみたのですが、オポは嫌々従うようなしぐさを見せることはありませんでした。
むしろ「当たり前」に私の指示に従ってヘルプをしてくれました。
もしかしたら他人に「犬がかわいそう」と思われている犬は、できないことをできるようにさせる段階であるのかもしれません。
しかし、その奥にはもっと深い理由があるのです。
しつけをする犬がかわいそうだといわれる理由は、飼い主さんが犬に対してきちんとしつけをすることに対するかすかな抵抗があるからではないでしょうか。
かすかな抵抗とは、もっと犬を甘やかしたいという自分の欲求を抑えているということです。
育てるという関係の中には、厳しくするのか、甘やかすのか、常にその間を行ったり来たりすることがあるのは、犬育ても子育ても変わりはありません。
子育てに対しては、子供の将来の成長のために厳しくしつけをしたという飼い主さんも、犬くらいは甘やかしたいという気持ちになることがあります。
たかが犬なんだから別にいいじゃないかという緩い気持ちでいたいのでしょう。
ところが犬も、正しく厳しく愛情をもってしつけをされた犬はストレスに強く能力も発達するのですが、逆にごまかしと甘やかしの中で、ナデナデしながら好きなようにさせてきた犬は大変ストレスに弱くなります。
ストレスに弱くなった犬の中には吠える噛みつくといったストレス行動が増えてしまい結局トレーニングとして改善しなければいけない状態になるケースもたくさんあります。
しかし中には、ストレス状態であるけれど犬が自分の体をなめたりアレルギー体質になったり、飼い主に付きまとったり、留守中にイタズラをする程度の場合もあります。
それでも、この甘やかされて育った犬は、社会的にとても弱く他の犬との豊かなコミュニケーションができるような生活を送ることはありません。
そしてそもそもそのような犬は、犬自身がストレス状態を抱えているという事実をきちんと見つめてあげてほしいのです。
私自身もある程度は厳しく育てられたと思っています。
周囲の友達と比較していろんな規則が多くそれを守らることを求められて育ちました。
ただ大人になって厳しく育てていただいたことを両親に感謝しました。
社会活動の中で起きるたくさんの困難を超えながらこうして仕事を続けて来ることができたからです。
だから私も犬を厳しく育てることに対しての抵抗はありません。
むしろ「犬を規律正しく厳しく愛情をもって育てること」が犬を本当に愛することだと思っています。
厳しく育てるというのは体罰のことではありません。
犬ができるようにたくさんの時間と労力と根気強さを使って、向き合い続けることを言います。
弱い犬はすぐに吠えたり逃げたり噛みついたりしようとしますが、それがなくなるのもこちらの態度次第です。
あなたのことを心から思っている、だから私はあなたに厳しくできるのだと思えるようになれば、犬は必ず変化していきます。
なんども書きますが、犬は本当にすばらしい動物なのです。
規律正しく厳しくできることを増やしていき、境界線を守るルールを徹底させて下さい。
愛をもって厳しく育てられた成長した犬は豊かな社会生活を送るでしょう。