グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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<犬のしつけ方>犬のかみつきの危険性のシグナル、このかみつきが出たら緊急対応が必要です。

犬を家族として可愛がる方、犬を家族として迎え入れようとする方々の多くが忘れてしまうのは、犬は咬みつく可能性のある動物であるということです。

犬にとって「咬みつき行動」そのものは異常行動でもなんでもありません。

犬が咬みつく行動が異常だと判断されるのは、犬の咬みつきが生じる状況や程度を含めて判断されるものです。

犬が飼い主に咬みつくということが全く想像できないわけではないのでしょうが、犬を迎え入れる段階では夢のような楽しいイメージばかりが膨らんでいます。

実際に犬に咬みつかれてしまうと、まさか犬が自分や家族を咬みついて傷つけることがあるとは思わなかったという思いと、冷静に考えてみれば犬が咬みつく可能性は十分にあったのだという思いが交差して、飼い主側は混乱に陥ってしまいます。

かわいい犬が咬みつきに至るにはそれ相応の理由があったからだとか、偶発的に牙があたっただけだろうとか、こんなことはもう二度と起こるわけはないという気持ちで、問題視せずに過ごしてしまうことも多いようです。

咬みつきについては慎重な判断と対応が必要になりますが、もし次のような事実をきちんと認識できる目をお持ちでしたら、そのときにはすぐに対応をお願いします。

その事実とは、かみつきの重症度についての事実です。

特に生後6ヶ月未満の犬は乳歯をもち顎が発達していないため、ひどく咬みつかれることがあっても重症を負うことはありません。

そのため、子犬期の危険な咬みつきを見逃してしまうことが多いのです。

見逃して欲しくないかみつきの程度とは、咬みつかれた傷の状態で判断されます。

犬から咬みつかれたときに、出血は少なくとも咬みつかれた傷周辺に青いアザができるような場合には、緊急対応が必要となります。

アザや内出血の起きる咬みつきは、犬が咬みつく行為についてなんの抑制もかけずに行動を起こしたことを証明しています。

犬の咬みつきは大変危険で、犬は咬みつく可能性の十分にある動物ですが、彼らが人を社会的な対象とみなし、社会的な行為を身につけていれば、そこには必ず「抑制」というブレーキが存在しています。

子犬期にはこのブレーキが身に付いていない危険性があり、そのまま成犬になることは大変危険です。

犬の咬みつき行動は咬みつかれた人を不幸にするばかりでなく、結果として咬みついた犬そのものも不幸にしています。

咬みつきの緊急対応については、必ず行動学などの専門家の指導に従って行ってください。

ごほうびや罰を規則にのっとらずに与えてしまう行動は、咬みつきの出ている犬の行動をさらに悪化させることになり大変危険です。

犬はすばらしい動物ですが、すばらしい動物となるためには、犬の習性や行動を理解し、犬が正常に発達して成長できるように飼い主側が協力する必要があります。

そのベースがあってこそはじめて、犬は人のそばですばらしい動物となり得るのです。

咬みつきの対応はできるだけ早期に慎重にが基本です。

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<受講生のコトバ>わが家のアイドル、空ちゃんのパピートレーニング格闘の日々

グッドボーイハートのクラスを受講してくださった生徒さんから感想文をいただきました。

今回は、パピートレーニングを受講してくださったトイプードルの子犬の空ちゃんの飼い主さんからです。

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子供たちが大きくなり、なんとなく寂しさを感じていたときに、癒しを求めて子犬を飼いたいと思うようになりました。


犬は可愛いと思えるけど怖いからと、ほとんど犬と接したことがなかった私ですが、子犬からしつけをして育てれば大丈夫だと、安易に考えてしまいました。

ブリーダーから犬を迎える日が近づくにつれ不安が募り、専門家に犬のしつけ方を教えてもらおうとネット検索して出会ったのがグッドボーイハートでした。

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空を迎える前にカウンセリングクラスを受けて、犬との生活は生半可な気持ちでは無理と不安でいっぱいになりました。

この時点で、もうすでに後には引けない状況でしたので、ともかく先生を頼りにがんばるしかないと覚悟のスタートでした。

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迎えたばかりの子犬の空は、自宅に来てから3日間クレートに閉じこもり、やっと出てきたと思えばすぐに部屋中を吠えて走り回り、やたら攻撃的に甘噛みを始めました。

来た当初の大人しく弱弱しかった空の豹変振りにクッションを盾に応戦し、こんな怖い子を飼ってしまってこの先の不幸しか頭に浮かびませんでした。

先生は一貫して、抱っこはやめてくださいとおっしゃり、当初は意味もわからず家族に抱っこ禁止令を言い渡し、ひたすら犬にストレスをかけない環境作りのために、部屋を模様替えする日々でした。

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「えーー」と「きゃーー」ばかり言っていたこのときを思い返して今思うことは、空への直接のしつけというより、空が気持ちよく過ごすことができるように環境を整えることが、空の行動を落ち着かせることにつながったということです。

気がつくといつの間にか、甘噛みやとびつきが少なくなり、空の興奮が長く続くことがなくなっていました。

そして、空の変化に比例して、子犬にビビッて過剰に反応していたわたしでしたが、リラックスして空と接することができるようになっていました。

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男ばかりのわが家でアイドルの空です。

かわいらしさに負けてついつい甘くなったり、甘えてくる空を受け入れてしまいがちな毎日で、三歩進んで二歩下がる感じです。

適度な距離をもって、犬と楽しく暮らしていけるようにこれからもがんばりたいと思います。

そして、野山に出かけ自然にふれあう機会を空と共に楽しみ、犬の短い一生を幸せにすごしてもらえるといいなと思っています。

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子犬を迎える前にカウンセリングを受講して下さる方はまだまだ少ないのですが、犬を飼ったことがないとか犬を飼うことに自信がないという方の方が学ぶ姿勢が高まることもあります。

空ちゃんの飼い主さんも小さな子犬の空の甘噛みやとびつきに、はじめはかなり怖がっていらっしゃいました。

野生動物が同じようなことをすれば当然怖いと思うはずなのに、なぜか犬だと馬鹿にしてしまいこともありますから、怖がりすぎるのも困りますが人とは全く違う動物なのだと受け入れる事の方が上手くいくこともあるのです。

子犬の中には抱かれたがらない犬らしい気質を持つ犬もいますが、小型犬の多くは飼い主の膝や手の中が逃げ場になり、成長を阻害したり不安を上昇させてしまうことがあるので、子犬時期の接し方はとても大切なのです。

空ちゃんに対して決めたルールをきちんと守られ、何よりも空ちゃんが落ち着ける環境を整えるために全力で協力をされる姿勢には頭の下がる思いでした。

最初にレッスンに伺ったときに大きな屋根のないサークルを準備されていて「すみません、このサークル使えないんですけどいいでしょうか?」と申し訳ないという気持ちも含めて申し上げたところ、「えーーー、買ったばっかりなんです。」といわれながらも、リサイクルに出してきっちりと処分して下さったことなど懐かしく思い出しています。

新しい環境を導入すれば、子犬の空が負担なく受け入れていくように練習や対応も必要となります。

環境整備は今ある環境を変化させなければいけないということですから、なかなか進まないというのが現状なのに、その中では革新的なほどの工夫をされていました。

犬を飼ったことで生活が変わっていくのがこわいですねと笑いながらおっしゃっていましたが、それは決して犬のためだけでもないことばかりです。

犬にとって本当に必要な時間は、自分たちにとっても必要な時間であることの方が多いからです。

空ちゃんとこれからも、毎日を重ねながら共に成長していただければ、そして時々私もごいっしょできればうれしい限りです。

空ブルーベリー6
空子犬6

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<クラス・動画>子犬のはじめてのお散歩トレーニング

家庭訪問のパピートレーニングクラスで、3ヶ月の子犬ちゃんがお散歩の練習をはじめました。

子犬が散歩に出るというのは、大きな社会化という成長のための一歩を踏み出すことにもなります。

子犬が外界という世界に対しどのような反応を示すのか、それに対してどのように対応していけばいいのかなど、飼い主さんにとっても新しい課題が増えてきます。

チワワのららちゃんのお散歩風景

チワワのららちゃんのお散歩風景



犬を散歩させることで最も難しいことは、リードという犬という動物にとっても大変不自然な道具を理解させなければいけないことです。

リードという道具は犬の安全を確保するために着用するものですが、犬の方から見ると拘束されてしまい逃げることができなくなるというストレス状態に追い込まれてしまうものでもあります。

子犬にリードを着けることの意味は、飼い主が手をつないでいるように犬と歩いているということです。

リードは子犬を守るための道具でもあり、また子犬にどちらの方向に進もうとしているのか、停止しようとしているのか、待つ必要があるのか、など状況による様々な行動を伝えるための大切な道具なのですが、子犬がこれを理解するようになるにはしばらく時間がかかります。

それよりも、リードを使っている人(飼い主)の方が、リードの使い方を十分に理解できていません。

特に様々な危険と遭遇する可能性のある混雑した道でリードを使う場合には、リード使いにはかなり熟練を求められます。

リードは犬を落ち着かせるために使う道具であって、リードをひっぱって犬を不安定するような道具ではなく、馬でいえば手綱だと思っていただけるとわかりやすいかもしれません。

子犬はリードを付けられているストレスを抱えながら、臭いの強い都心の環境をすり抜けて安全地帯である緑の多い公園へと向います。

子犬にどのような手順を踏めば社会化をできるだけ緩やかに促進させることができるのか、子犬の性質やそれぞれの異なる地域の環境から算出していくだけでも、かなり時間のかかる作業です。

次の動画は、お散歩練習をはじめたばかりの3ヶ月の柴犬ちゃんの動画です。


           生後3ヶ月のカレーニンちゃんのお散歩風景の動画

こうした散歩にかかわる環境整備を飼い主さんといっしょにやっていくためには、やはり家庭訪問トレーニングが一番です。

実際に見ることができない環境の場合には、ビデオで見せていただいてり飼い主さんからの詳細な報告で環境を把握できるように努めています。

さらに、子犬の散歩デビューの前準備と室内での子犬との過ごし方が子犬の散歩行動に影響を及ぼしていますので、つまりは何かひとつだけを練習してもうまくはいかないということです。

逆をいえば、一貫して接することを覚えると犬のしつけ方や関係性の作り方はある意味シンプルであるともいえます。

子犬たちのこれからの成長が楽しみです。

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<クラス>今年最後の犬語セミナーを開催しました。

今年も毎月がんばってまいりました犬語セミナーですが、2018年は11月の開催が最後となりました。

生徒さんにお手伝いいただいて、いつもはご覧いただけないような内容のビデオもご覧いただきました。

犬の問題行動のご依頼は多いものの、犬たちが日常的にどのような問題行動を起こしているのか、実際に見ることはほとんどないと思います。

今はユーチューブといった動画配信のツールがありますので、今までは見ることのできなかったような映像も簡単に見ることができます。

ただ、それらの行動のどこが問題なのか、何がその行動に影響を与えているのかを探ることは難しいばかりでなく、行動の意味すらも取り違いされてしまうことがあります。

情報が過多であると共に情報が雑であることの悪い影響の結果です。

ひとつの間違った見方が情報のツールにのると、その情報は発信した方がとめようと思っても止め処もなく広がってしまいます。

悪意があるものではなくとも受け取り方によって誤解されてしまうということも多々あります。

犬語セミナーは、溢れる情報の受け取り方にしっかりとした自分のフィルターを持つことを学ぶことも目的としています。

選別や判断をするための手順は自分が見ていることを発言する、そして他の方の意見も聞く、さらに広い視点で見ることでそれが正確に見ているのかどうかを知っていくということです。

今回犬語セミナーのときに少しだけご紹介した犬の問題行動のビデオは、ユーチューブでも配信されているようなものです。

その行動の原因がどこにあるのかも、飼い主さんの登場で明らかになっています。

自分の犬との関係にも大いに当てはまるこの接し方とは、つまり「間違った愛情表現」です。

犬に対する間違った愛情表現とは、抱きしめる、撫で回す、いつも触っている、抱き上げるといった行為です。

これらは犬を興奮させる行動にはなりますが、決して落ち着かせる行動ではありません。

むしろ、犬を興奮させるばかりでなく、犬を不安にさせてしまいます。

結果として、犬は落ち着くなく動き回ったり、吠えたり、とびついたり、噛みついたりするようになるのです。

人の幼児を可愛がるように犬を可愛がることはできないのです。

犬には犬として犬を尊重すべき接し方があり、そのことが犬を落ち着かせる一番の方法です。

犬語セミナーは来月1月に開催を予定しています。

次回のお知らせはブログで行います。

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<クラス>連休中は熟練たちのテントクラス開催しました。

11月の連休は最高のお出かけ日和でした。

みなさんも犬たちといっしょに山歩き、海歩きへと出かけられたことでしょう。

グッドボーイハート七山の尾歩山では、10年以上テントクラスにご参加いただいている熟練メンバーでのクラス開催となりました。

テントクラスというとどのようなスタイルで寝ているのかと想像できない方も多いようですが、とても単純でテントを張って犬といっしょに寝泊りするというクラスです。

最初はなかなか落ち着かずにいる犬たちも、くり返しの経験で自信をつけていき頼もしくなっていきます。

アウトドアが好きな飼い主さんも、アウトドアとは縁のなかった飼い主さんも、どちらも犬との新しい体験を楽しみながら関係をつくっていただいています。

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犬との限られた時間をどこでどのように過ごすのか、みなさんそれぞれでしょう。

人の楽しみばかりに重点を置いてしまうと、人の外出やイベントに犬を付き合わせることになって結果として犬に負担を強いてしまいます。

何もない山で過ごしてテントという単純な道具で寝ることは、人にとっては少し物足りない上に原始的で快適さとは無縁の時間にもなります。

ただ、その何もない中に犬との関係に気付いたり変化したりするものがあるのかなと思います。

実際に、テントクラスに参加してくださっている生徒さんと犬くんたちはそれぞれに悩んだり苦しんだりしながら、成長や変化を楽しみつつ静かに老いをすすめていく犬の姿を見守っていらしゃいます。

これからいくど山で夜を過ごしていただけるかわかりませんが、そのひとときがかけがえのない時間になれば、そしてそれが犬にとってもそうであればと願うところです。

若い犬たちは山に出現した見慣れぬテントという物体に、警戒したり驚いたりしていました。

いつか君達もテントに人といっしょに寝ることがあるんだろうか、そうなると楽しいねとささやいていました。

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<犬のしつけ方>犬の穴掘りにはどんな意味があるの?

グッドボーイハート七山で預かりクラスをしているときのことです。

預かり犬ちゃんたちに連続で庭に穴堀りをされて悲鳴を上げたことになりました。

特にビックリした方は、大型犬が少し目を離している間に巨大な穴を掘っていたことです。

ほんの数分だけだったのですが、長さ1メートル、そして水道管が露出していました。

水道管を破損されかっただけでも有難い話ではありますが、土が柔らかいので特大サイズになったのでしょう。

あとは小さいちゃんたちの軍団なので、掘った穴のサイズも幅、深さともに10センチ程度のものです。

それでも歩いているときに足がはまってしまうこともあるので、歩くときには注意する必要があります。

しかも、数頭預かりをしているときには同じ穴をいっしょに掘っている姿をよくみかけます。

土を掘る動作をすると犬がよってきていっしょに掘ろうとするので、穴掘りは共同作業のひとつとして身に付いているからでしょう。


では、そもそもなぜ犬は穴を掘るのかということです。

犬という動物の習性を考えればある程度のパターンでは推測ができます。

最も大切な穴掘り作業は、巣穴を作る際の穴掘りです。

犬によってもサイズは様々ですが、自分の体のサイズくらいの穴は掘ることができます。

出産時につくるのがメインにはなりますが、その他隠れる場所を必要としているときや冬の寒さや夏の暑さから逃れる方法としても巣穴は快適な空間のようです。


穴掘りの活用法の二つ目は、食べ物を隠しておく場所として使うことです。

巣穴があればその中に隠すという方法もあるでしょうが、巣穴なしで活動をしている場所では穴を掘って食べ物をいれそしてまたその上に土をかぶせていきます。

鼻で土をかぶせるような動作はタオルケットや毛布でもよくみまれます。

室内ではこのような方法でジャーキーは犬用のガムを隠していることがあります。


犬の穴掘りの目的としては上記の二つがメインになります。

その必要がない場合に穴掘りをすることもあります。

子犬の時代にはこうした作業の練習をくり返しますので、無駄な穴堀りをよくします。

野生のイヌ科動物の子犬も穴掘りの練習のような動作をすることがあります。

こうして身に付いた穴掘りが実践で役立つということでしょう。

家庭犬の場合には、もともとすることのない子犬時代がずっと継続するために、することがなくて穴掘りをして時間をつぶしていることもあります。

ただ、家庭犬の場合には隠れる場所を必要として床を掘ったり、ソファを掘ったりする行動をすることもありますので、そのような犬がストレスで生じている行動については注視してあげてほしいのです。

穴掘りをしていると飼い主の注目をあびたり、とめようとよってくることから飼い主を呼び戻す行動となることもあります。

この辺になると、飼い主の行動のパターンに基づく学習行動になりますので、犬本来のものとは少し離れてきます。


そして最後に、この穴掘り行動がずっと継続してくり返し行われる場合には、ストレス行動となっていることもあります。

穴掘り行動は同じ動作をくり返す行動です。

こうした同じ動作をくり返す行動を常同行動といいますが、その文字のとおおり同じ行動をくり返すという意味です。

穴掘り行動は常同行動として変化してしまう可能性のある行動なのです。


行動は単発ではなくその状況や前後の流れなどから意味を汲み取っていきましょう。

犬は遊び行動をしているのか、それともメッセージなのかストレス行動なのか。

じっくり観察すればその行動の意味がわかります。

行動の意味を理解できたら、次に飼い主としてやるべきことが決まってきます。

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<クラス>犬とのトレッキングクラスで新しい生物発見!

プライベートトレッキングクラスのときに預かりクラスの犬くんを同行させてもらいいっしょに山歩きしました。

預かりの犬をトレッキングクラスに同行させていただけるのはとてもうれしいことです。

プライベートクラス参加の犬くんにとっても心地良く勉強できる時間になってくれるでしょう。

どちらもオスの犬くんでどちらも消極的で多少の緊張感を感じます。

その緊張感ですが、山歩きを始めると次第に解けていくのがわかります。

犬のことよりももっと広い環境を受け取ることにセンサーが向っていき、緊張していた相手も今や共に行動する仲間として認識されていきます。

歩きながら落ち着きを取り戻してずい分山の奥へと進んだところ、小さな生き物を見かけました。

数秒じっとしていたのでしっかりと見たのですが、はじめはネズミだと思い込みました。

こんな山の中にネズミがいるなんて珍しいね、と話ながら登ったのですが、どうも合点がいかずに調べてみました。

たくさんの画像をみたところどうやらそのネズミだと勘違いした生き物は「ジネズミ」だったようです。

ジネズミは九州の山手にも生育するモグラの一種とのことでした。

もうこの山に登って12年になろうとするのに、12年目にしてはじめて見た生物です。

めったに姿を現すことがないということで、偶然とはいえある意味深いメッセージです。

メッセージとしては「知ったと思い込むな、まだまだ知らない事がたくさんあるよ」というところでしょうか。

ワクワクするような気もするし、まだ宿題が残っているのかとため息をつく気持ちにもなるし、結構複雑です。

ジネズミを見たあと犬たちに「臭いしないの?」と問いかけたのですが、犬の反応は低かったです。

危険でもないし食べるものでもない、犬にとってジネズミはそんな存在なのでしょう。

ちなみにジネズミは準絶滅危惧動物とのことでした。

人も犬も数限りない種類の中のひとつでしかないのに、こうして縁あって近付けたのはこれも偶然とは言えない気がしています。

だからこそ学ぶ、犬から人のことも学びます。

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<クラス>お預かりのクラスで犬と犬のコミュニケーションを学びながら探る

お預かりクラスで3頭の犬ちゃんたちが集まりました。

気候も天候も良くていっしょに過ごすには抜群の日となりました。

お預かりの理由はご旅行やお仕事と様々ですが、中には他の犬とのコミュニケーションを少し進展させたいという理由で預かりを受けることもあります。

いっしょに過ごすことで犬たちに負担がかからないようにと、どちらの犬にとっても学びになるようにセッティングするのですが、コミュニケーション力の促進はそう簡単ではありません。

子犬期の生後6ヶ月くらいまでは成長と発達に柔軟性があります。

今回お預かりした犬ちゃんの中にも、最初の預かりのときには尾を巻いて逃げたり怯えたりしていた犬ちゃんもいます。

その犬ちゃんも現時点ではずい分と積極的かつリラックスして犬と共に過ごせるようになりました。

犬の中でコミュニケーションの誘導力を持つ犬はなかなか現れません。

ほとんどの犬が「待ち」の状態で、状況が変化するのを任せる姿勢に変わっていきます。

そしてその多くが、何事も起こらねばそれで良しという浅いコミュニケーションでおさまることになります。

この状態では、犬と犬が同じスペースに共に過ごしていても、喧嘩もなく会話もほとんどなく、みたところ落ち着いているのですがつながりはあまり感じられません。

何か事が起これば散々と別の方向へ逃げさってしまうような関係です。

もちろんそれが悪いというのではありません。

人と人の関係もすでにそのようなものになりつつあります。

となりに住んでいる人が誰だかわからない、話をすることもほとんどないというのも普通のことです。

別に、人生の中に喧嘩したり仲直りしたりしながら関係を進めていける相手がいるということもあります。

犬と犬は単に仲良しさんではありません。

犬のお友達が欲しいということをよく飼い主さんから相談されますが、お友達というのは小競り合いがあったり仲良くなったりをくり返している関係のことをいうのではないでしょうか。

犬でいう表面的に社交的な関係とは、関わりを持たないということなのです。

預かり中の3頭の犬ちゃんたちと共に庭で過ごしながら、犬同志の関係に必要以上に関与しないけれど、必要なときには関与する姿勢で見守り続け、私自身もまだまだ学んでおります。

自分でも不思議ですが、犬についてこれだけ学んでいてもまだ学びたい知りたい探りたいという気持ちがなくならないのです。

ある程度犬の行動や感覚を理解し始めていても、それを飼い主さんに伝えるためのツールがまだ不足しているため、そのツール探しのためにも学び続けています。

わかったと思った瞬間から人に伝えられるようになるまで数年かかっているような気がします。

今日私が知りえたことをみなさんにお伝えできるのが数年先になるということなので気の遠い話ですね。

そのうちに犬は成長してしまいますから、数年を待たずにぜひ今いっしょに学んでください。

犬の行動に問題を抱えている飼い主さんも、問題を抱えていない飼い主さんも大歓迎です。

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<クラス>お散歩代行サービスで考えるいろいろ

お散歩代行のクラスをご利用いただいたので、唐津の海辺を生徒犬ちゃんと散歩する機会を得られました。

休日のお昼だというのに広い海辺に誰もいません。

日差しが素肌に心地良く波打つ音には心が安らぎます。

どちらかというと山派ですが、たまには海に下りてきてこうして地平線を拝ませてもらえるのもありがたいことです。


散歩中に小学生の子供さんに声をかけられました。

「さわってもいいですか?」と礼儀正しく声をかけてくるしっかりした子供。

礼儀正しい子供に丁寧に断りをいれて、承諾してもらいました。

本当は子供たちに犬は触るべきものではないことを伝えてあげたいのだけど、時間も許さずつい逃げ言葉になってしまいます。

動物を触れてみたいという子供の気持ちも大切にしてあげたいですが、時間をかけて触れ合えるようになるのが人と動物だという本質について子供たちい知って欲しいという気持ちの方が強いのです。


海岸線をどこまでも歩いても歩けるほど唐津の海辺は続きます。

視界に入る部分を歩いていけば半日以上かかるかもしれません。

こんなに空間があるのに、どうして犬たちは窮屈になってしまうのだろうと思います。

人は屋外で過ごすことがあまり得意でなくなってしまったので、犬を室内に呼び込みいっしょにテレビを見ることを強いているのかもしれません。

犬は活動することが不得意となり、活動しない犬ほど大人しくて飼いやすいといわれるようになるのです。

犬は人といっしょに活動してくれる最高にすばらしい友達だったのだけど、今やカウチポテトの友になりつつあります。

屋外にでるのが億劫にならないこの時期に、犬といっしょに風や太陽や草の香りや昆虫たちと遊ぶのも悪くありません。



家庭訪問でのトレーニングクラスやトレッキングクラスや預かりクラスが続く毎日ですが、お散歩代行をするシッティングクラスの依頼を受けます。シッティングサービスはグッドボーイハートのトレーニングクラスを受講されている生徒さんのみが対象です。

グッドボーイハートやトレーニングスクールなので、迅速に対応できるペットシッティングサービスを提供できる状態ではありません。

比較的早めにシッティング依頼が必要になりますので、ご予定が事前にわかっている場合にのみご利用いただいています。

お散歩代行をさせていただくときもグッドボーイハートならではのクラスです。

飼い主さん不在のときに犬のお世話をさせていただくことで気付く犬のことはすべて飼い主さんにお伝えしていきます。

グッドボーイハートは常に学ぶ場所。

楽しくときに厳しくまじめに、でもやっぱり楽しく学んでいきます。

コナちゃんシッティング

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<クラス>老犬たちのトレッキングクラス

グッドボーイハートの活動は、季節が変わるようにこれまで形を変えて移り変わってきました。

はじめに家庭訪問形式のトレーニングスタイルから始まり、次に通学できる学校を博多駅近くにつくり、その後は山での勉強と七山へ移り、今は家庭訪問クラスを七山のクラスを併設する現在の形となりました。

グッドボーイハートの設立が2000年からなので今年で18年目です。

たくさんの出会いを頂くと共に、共に学んだ仲間たちとの別れも始まっています。

今日は12歳~15歳まで、子犬のころからグッドボーイハートで育った犬たちと生徒さんたちと共に山歩きを楽しみました。

紅葉
老犬たちのペースでの山歩きなので気負うこともなくゆっくりまったりと呼吸を深めながら歩きます。

山にはきれいな空気があるし、スペースはいっぱいあるし、時間もたくさんあります。

老犬たちの山を歩く姿を見ながら「元気に過ごしてくれているようでよかった」とただほっとしてしまいます。

同時に、犬たちの生きる時間を変えることはできないけれど、今日一日ができるだけゆっくりした時間になるようにと深く呼吸するようにしています。

犬と人は生きている時間の長さが違いすぎます。

犬は人の十分の一しか生きていないのですが、犬たち自信は生きるのに必要な時間を十分にもちあわせているはずです。

でも、その犬の時間の多くを奪ってしまうのは、わたしたち人間の方ではないでしょうか。

人は忙しく呼吸もあわただしく犬たちをせかしてしまいます。

山にいるときはせめてゆっくりと呼吸をしながら、時間の流れがゆっくりなりますようにと思うのです。


2007年に七山に来てからずっとなり続けている柚子の木にたくさんの実がなりました。

柚子の実を生徒さんが取ってくださったので、みなさんのおみやげに持ち帰っていただきました。

山で犬と過ごすことは本当に地味な特別なことではありませんが、山で過ごしている犬たちはなぜか幸せそうに見えてしまいます。

老犬もこれから移動や歩行が困難になり、山で過ごす時間も少なくなってしまうかもしれません。

それでもきっと彼らは、ここで過ごしたことを体に記憶してくれていると思います。

本当に良い季節。

飼い主さんたちには、犬と共に山の空気を吸いに、山歩きに出かけてほしいです。

ダンスタンとゆず

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