グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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お散歩デビュー:散歩を始める前に必要なことをしよう

子犬が生後3ヶ月を迎えるころに散歩の練習を開始します。散歩行動を簡単に述べると「リードをつけて家の周りを飼い主といっしょに歩く行動」です。
散歩という生活習慣が始まることで、犬は一気に新しい環境へと足を踏み出すことになります。

散歩に出る前にやらなければいけないことがいくつかあります。

まずは自分の自宅周辺の環境をよく把握しておきましょう。子犬が最初にテリトリーを出て移動する練習をするときにはできるだけ静かで、人や犬が多すぎず、適当は広さがあり、車通りとははなれている場所が必要です。
福岡市内の住宅地になると、なかなか適切な場所がないのが現状です。
近くに公園はあるけど、夏場は来る人や犬が集中してしまう。
家のすぐ前が車通りでそこを歩かないと静かな場所へはいけない。
家のすぐ前にすごく吠える犬がいる。
自宅内の環境を整備することはできても、自宅周辺とはいえ環境整備をすることのできない環境については、どのように克服することができるのか、トレーニングの中では大変難しい問題です。

犬や環境によって必要な対応は個体差によって異なります。ここではあくまで一例として紹介します。
自宅周辺の環境が騒音、人や犬の多さで難しい場合には、リードに十分なれるまでは静かな環境まで車で移動して練習を開始するということも可能です。これは一時的な対応です。

散歩というのはテリトリーをつくっていき、家の周辺をパトロールする行動です。
自宅から自分の足で歩いて出なければ散歩とはいえず、テリトリーができない状態で自宅の庭や室内で過ごすことになるため犬は不安定な状態になります。

室内飼育の犬は、散歩に出る前に十分に庭で過ごす時間をつくってください。
子犬を生後7週齢~8週齢で迎えた場合にもすぐに庭で過ごす時間をつくります。
ブログ記事「子犬と庭遊び」に紹介しました。

散歩に使うリードもいろいろな種類があります。環境に応じて練習の手順が変わってきますので、練習に必要な長さ犬につける首輪や胴輪についても犬の状態に応じて選びます。スクールやインストラクターからの指導内容でも、自分の犬に適した方法かどうかは不明です。マネは危険なので気をつけてくださいね。

犬がリラックスして散歩を楽しめているのは次のような状態です。
犬が周囲の環境を調べながらリードをゆるめた状態で、飼い主の歩く速度とあわせながら歩きます。
広場などではさらにリードを少し長めにした状態で散策することを楽しめるようになれば、散歩の時間は犬の生活にとってリラックスした楽しい時間となるでしょう。

成後1歳くらいまでは、散歩中にリードのひっぱりや立ち止まりがなくても環境適応できていないことがあります。
メッセージとしては、散歩から帰宅後や室内で急に走り回る、家具をかじる、カーペットをかじる、人へのとびつき、尾を追うなどの行動が現れます。
リードのひっぱりがなくてもこうした行動が出ているときにはすぐに専門家に相談してください。

散歩のときに犬がストレスを表現している行動は過去のブログ記事の中のお散歩中に出やすい問題となる行動として紹介しましたので参考にしてください。ブログ記事「お散歩チェック

子犬が散歩を始めてから最初の1ヶ月は犬の「社会化期」にあたり、犬が環境に適応する力をつけるための重要な時期です。
この時期の経験が成長後の犬に影響を与える重要さを考えすぎてしまい、犬にたくさんの経験を積ませようと、たくさんの人や犬に会わせたり、いろんな場所に連れていくことは、社会性の発達に対して逆効果です。また、犬に苦手な経験や嫌な経験をさせたくないという気持ちから引きこもりがちにならないように注意する必要もあります。

散歩は外への刺激に対する反応だけではありません。
散歩はテリトリーを作っていく行動となり、成長するとテリトリーを調べる行動へと変化していきます。この変化には3年くらいかかります。犬が成犬となる、人でいうと成人を迎えるのは3歳前後だからです。

この間の散歩は、飼い主という群れの先輩と行く社会経験ということです。飼い主と犬の関係が犬の行動に影響を与える理由はここにあります。飼い主が犬を尊重できない接し方をすると犬と飼い主の関係性は群れ関係にはなりません。犬の社会的な生活にも影響を与えます。

犬に厳しくして欲しいと伝えているわけではありません。
犬を尊重して接していただければいいのです。

散歩に出始める生後3ヶ月の子犬は幼稚園生くらいです。
自分の意志ももちはじめ、克服する力も、冒険する力もあります。
子犬の社会体験は見ていると楽しいものですね。でもあっという間に過ぎてしまいます。
しばらくは忙しい生活をストップして、子犬育てに没頭してください。

専門家の話しを聴いたことがない方は、子犬の時期のプライベートの勉強はぜひおすすめします。
生徒さんから「子犬のために準備したものの中で、一番やってよかったと思ったのが子犬のしつけだった」という話しをききました。子犬のしつけというのは、飼い主の勉強のことです。
学びは知識の詰め込み出なく、見方考え方を広げること。
子犬の散歩体験からも犬の行動がたくさん学べます。

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犬語セミナー<犬と犬の距離の縮め方>

今日は犬語セミナークラスを開催しました。
ビデオを見ながら、犬の行動を観察し、その行動から読み取ることができる犬の情報や成長を確認したり、考えたりするセミナー形式の講座です。

今回は犬と犬の初回対面から同じ組合せで3回目までを続けてみることで、犬の行動の変化や関係性の変化について勉強しました。

一頭の犬は生後6ヶ月で他の犬に対する緊張が高く、散歩中も興奮しやすい状態です。もう一頭の犬は8歳で他の犬に対して積極的ではありませんが、関心を示しながら安定性を求めるタイプの犬です。強く優位を示すことができないため、幼年期から青年期にあがる時期の不安定な犬にも脅威を与えることはありません。この2頭は性質的に共通点があることが対象を選んだ理由で、性別はオスとメスという組合せにしました。それにも理由はあります。

生後6ヶ月といっても、その成長の段階は固体差が大きいものです。ペット化やそれに伴う人為的な繁殖が進む中で、大型犬であっても「幼児性」を強く残してしまう傾向があり、犬の発達は時間のかかるものになっています。くわえて飼い主さんの接触により犬への世話が多すぎる傾向があると、飼い主への依存性が高まり他の犬への緊張度や恐怖行動が増加します。

この生後6ヶ月の犬が他の犬に関心を示す発達段階であり、他犬への攻撃行動が現れていない状態であれば、接触によって関心を安定に変えていく可能性は十分にあります。

今日題材にしたビデオの中で確認できたのは「犬と犬の距離の縮め方」です。

片方が社会的な経験値が低く、他者に対して消極的な態度しか見せるとができないけど社会的な関係に関心をもつ者であった場合で、もう一方も他者に対して消極的な態度で対応するが、グループでの安定性を求める姿勢を身に付けていたとします。

犬に関心のある犬は、他犬に対して距離を縮めようと行動しますが、相手がそれに対して何かの反応を見せると距離をとろうとします。相手が一定の距離から近づいてこなければ、消極的な成犬はそれ以上のコンタクトをとろうとはしません。
これに対し、関心のある犬は少しずつ距離を縮めていきます。緊張に伴うストッパーが少しずつ外れていきます。緊張の一線を越えると、次は相手に対して自分に関心を引くような行動が引き出されてきます。

こうした行動をみていると、犬が何か目的をもって「こうやったら相手がこうなるだろう」などとと予測して行動しているかのように見えますが、実際にはそれほどの策を講じた行動ではありません。非常の単純な社会的行動という枠組みの中で、群化行動と安定という基盤の上で引き出されている行動です。

ビデオをみていただけないためここで伝えるのは大変難しいですが、犬と犬の距離の縮め方にはいろんな形があり、特に社会的に緊張を伴いやすい犬は非常に時間をかけることがわかります。

逆に犬と犬の距離感を急いで縮めようとする状況や環境は、多くの犬には不利に働きます。犬同士が出会ってすぐに走り回り行動を始めたり、追いかけっこと見られるような追まわし行動は、犬同志が距離を十分に取れないことから発しています。

人の価値観からすると「犬と犬は出会ったらすぐにお友達」と誤解してしまうかもしれません。ですが、犬は大変社会性の高い動物であることを思い出してください。その社会性や社会的なシステムを維持している機能性は、人に近いものがあります。

走り回り行動をせずとも社会的な関係性がつくられていることを、犬語セミナーを通して学ぶ日となりました。
「犬が走っている=喜んでいる」「犬が動いている=楽しい」という思い込みを一度すてて客観的に犬をみると、また犬の新しい世界が見えてきます。


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小さなワンコのお山デビュー

梅雨があけた三連休。プライベートトレッキングクラスに参加した小さなワンコは、犬生初のお山体験です。

犬がはじめて自然の中で行動するのを見るのは、飼い主さんにとってはドキドキする体験でしょう。先生である私にとっても同じです。都市環境で自然とはほど遠い環境で生活している犬が、全くことなる環境でいつとは違う状況を提供されるのです。トレッキングクラスは犬のある一面を知る時間になります。

今回お山デビューとなった小さな犬は、事情があって保護され現在のご家族と共に新しい生活をはじめ、飼い主さんと関係作りをすすめているところです。人為的に繁殖された小型犬種で、同じ犬種によくある飼い主さんに頼りがちな傾向があります。クラスの前に、飼い主さんにルールを説明すると共に、トレッキングクラス中の犬の行動予測についてはなしました。

新しいことを体験させるときは、「犬はどのような行動をすると思いますか?」という質問をします。動物の行動を予測することは、起きるかもしれないことに対して心やものの準備を促すために必要です。そして、飼い主が犬のことをどのように見ているのかを、飼い主自身が考える機会になります。

「うーん。どうだろう。あまり自分から離れないような気もするし…。」飼い主さんの答えの中には、不安と期待が混在しています。でもこれでいいのです。不安も期待もどちらも大切なのです。不安は抑制の要素として働き、期待は促進の行為として働いてくれます。

トレッキングに参加した小さな犬は、クンクンと草の臭いを入念にかぎながら右に左にと歩きます。そのうち草を食べ始め、地面になにか臭いのするものをみつけると寝転がって臭いをすりつける行動をみせました。こうした行動にも犬の性格が現れます。
少し離れても飼い主を振り返り、声をかけると戻ってきます。室内や普段の散歩で見るときはお母さんにベッタリの様子なのに、今日はいつもとは違う表情や動きになります。普段は使わない脳の回路が働いていることがわかります。

自由に行動することは、犬にとってすぐにプラスに働くわけではありません。常に管理下にある動物は、自由になることにまずストレスを感じます。ストレス行動も少し見られました。こうしたストレス行動は、日常的にも生じています。その行動の一部が自由行動に移った際に出てくるのです。その行動にガッカリする必要はありません。行動は一度に全てが変わってしまうわけではありません。行動が増えたり減ったりする。特に環境を変えたときに、一時的にストレス行動が増えることはトレーニングではよく起きることです。

愛玩犬として繁殖された純血種の小さな犬にも、犬らしい行動がたくさんみられることがうれしく思います。犬が犬らしくできる時間と空間と、飼い主との関係が、少しの時間から始まって、ゆっくりと継続していくことができるようになれば、今までにない犬と人のつながりについて実感されると信じているからです。

クラスの終了後の飼い主さんの感想は「犬が思ったよりしっかりと歩いていた」
そして「自分がスッキリしました」。犬も同じ感覚だったでしょう。共感性が高まる時間をくり返し体験して新しい関係を築かれること、楽しんでください。

さくちゃん





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わんげる・ミーティング<植物の先生たち>

グッドボーイハートでは、毎月1回わんげる・ミーティングという半日のクラスを開催しています。
参加者は安定した行動をある程度持続させられる上級者です。頭数も少なくしてクラスの目的がきちんと達成できるように、生徒のみなさんには終始協力をお願いするため、規律、秩序が守られるクラス開催を目指しています。

梅雨の間の曇りの日にはなったのですが、七山の高いところは雲の中で、涼しくも湿度が高く動物にはこたえます。いつもとは違う場所を選択し、休憩もたくさんとってゆるりと過ごすことにしました。老犬もいたので、高い段差はサポートを行いながら、協調性、社会性を大切にしてお互いを敬いながら過ごすのがルールです。

下山途中に上がってくる数名の登山者と遭遇しました。道の端によけて通行されるのを待っているのですが、その歩みが非常にゆっくりであと数メートルなのになかなか近づいて来ません。向こうも相当のお年の方がいるのかなと思ったのですが、よくみると片手にメモ帳で何かを書き込みながら歩いて来られます。

近くまで来られたので「こんにちわ」と挨拶を交わすと、近くにある植物をひとつずつ手にとりながら「これは●●だね、ココにもあるんだね。」と聞こえて思わず耳を傾けました。「これはクロモジだね。」といわれたところで、「どれですか?」というと「臭いを嗅ぐといいですよ。」といわれ葉を渡されました。ハーブのような臭いがしました。
いつも「クロモジってどれだろうね。」といいながら歩いていたので、本当に出会えた気持ちがして感動でした。クロモジはつまようじに使われていた草木でお茶席などではなじみのあるものです。しばらくお話したあとで、正式には「ケクロモジ」という種類であることを教えていただきました。

この植物に詳しい方々は佐賀県の山々の植物の研究をしている会の一員だということでした。来月この山の植物観察会があるので、どのような植物があるのかを下見に来られたそうです。

以前は植物の種類には全く関心がないほうでした。ところが、七山校の裏手の敷地が杉林だったものを広葉樹に植え替えていただいたことから、手入れを行うことでよく触れるようになり、木々の成長に応じて植物も変化していく風景を10年近く見てきたため、自然と植物の種類について関心を持つようになりました。

そこで思わず「いろんな植物のことがわかって素敵ですね。うちの山も見てもらいたいな~」とつぶやくと「いいですよ、どこですか?」と聞いていただき「七山の池原です。」とこたえると「湿原のところですね。」と。七山で一番有名なのは樫原湿原(かしばるしつげん)です。北海道にいる知人も知っていたほどで、一般の方が湿原などの環境に興味をもたれていることがわかる瞬間です。

会のホームページから連絡させていただくことにしました。いつもと異なる環境に待つ犬たちもそれぞれの表情でしたが、ひとりの男性が一頭の犬の顔を見られていたので、犬が少し後ろに下がる行動をしました。「すみません、少し怖がりなので。」と飼い主さんがいうと「人間の心がよくわかるんですのね。」と言って通り過ぎていかれました。

動物であれ、植物であれ、鳥であれ、自然に近い存在について関心を示し、自然の姿について理解を深めようとする姿勢をもつ方は、いつか自然の全体のひとつとしてすべてのものを見るようになるため、犬の心にも触れることができるのかもしれません。偶然の出会いでしたが、学びの多い一日でした。

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トレッキングクラス<完全管理からの一歩>

今週はプライベートトレッキングクラスの参加者が多く、とてもうれしく思います。
犬の問題や成長に応じて、プライベートトレッキングクラスを導入していきますが、生後6ヶ月以上の犬は原則としてどの犬もクラスの対象です。プライベートトレッキングクラスの最初の目的は生活環境により影響を受けた日常行動のパターンを外していくことです。

動物園の動物と犬を単純に比較することはできませんが、犬は室内飼育でリードで強く拘束されなければ安定した歩行が得られないような社会化の状況下では、檻の中にいられた動物に近い管理状態におかれています。

動物の行動を比較しても、同じようなストレス行動がみられます。動物園の檻の中にいる動物は管理下に置かれてかわいそうに思われるかもしれませんが、実際には、その管理下である檻の外に出すほうが難しいのです。外の社会に適応する力のない動物=社会化が未発達の動物の「安全な場所に閉じこもっておきたいという」執着にも近い欲求は、管理される動物のもつ特徴的な欲求です。

ところがこの欲求は、単に安全を確保するために働いているわけではなく、動物としての行動を制限することにもなるため、動物園では動物としての自然行動を見ることはできません。犬も同じです。ブログ記事「発見する楽しみ」に書いたような探索欲求を、室内だけで満足させることはできないのです。

プライベートトレッキングクラスに参加する犬の中には、不安や緊張をかかえている犬もいます。それを穏やかに解消するために最初にできることは、拘束された安全な管理下から一歩を出ることです。でも、最初はこのことがストレスになります。動物は環境が変化に敏感です。それが良い方向に変化したときでさえ、その違和感は動物にとってはストレスになります。そのストレスは行動で表現されますがその行動も実にさまざまです。個々の犬の性質や飼い主との関係、生活環境が犬に与えたことなどをみることができます。

飼い主は犬を「楽しませたい」と思うようです。大好きな犬がどんな気持ちでいるのか、楽しい気持ちでいて欲しいと思うことは大切な気持ちです。そういう気持ちを持つ飼い主と暮らせることは犬はラッキーですね。ただ、勘違いが多いのは、犬が走り回ったり飛び跳ねたりしている行動を、犬が楽しんでいると思われてしまうことです。

トレッキングクラスでも、犬が走り回ったり早足で歩いたり飛び跳ねたりすることがありますが、これは犬の興奮行動であり楽しんでいるわけではありません。この行動を楽しいと思ってしまうのは、自分自身が(人が)興奮を求めているからかもしれません。でも、本当にそうでしょうか。みなさんの本当に大切な時間は、興奮しているときなのでしょうか。

犬の安定した行動や状態を引き出していくと、犬が歩く姿が変化してきます。トレッキングクラスはそれ自体が学びのクラスでもあるし、日頃の状態を知るてがかりにもなるのです。どうぞ、これからもこのクラスを楽しんでください!

ルーク5
 

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犬語セミナー<変化の兆し>

雨が続きますね。雨の日なりの動物としての過ごし方で、一番落ち着くのは土や木々の葉におちる雨音を聴くことでしょうか。

今日は、今月2回目の犬語セミーを開催しました。

ビデオに登場のBくん(仮名)は、数年前にトレッキングクラスに参加し始めたころはロングリードをつけた行動中に、興奮したり、リードをひっぱったり、制御すると威嚇する、リードを短くするとパニックを起こすなど、非常に不安定な状態でした。ところが、飼い主さんの真剣な取り組みによって、昨年くらいから、グループ行動が比較的スムーズに行えるようになり、少しずつ変化が見えはじめていました。

Bくんの他の犬との新しい対面は久しぶりのため、対面の様子がどのようになるのか、B犬を知る飼い主さんたちは楽しみにしていたようです。
さて、ビデオの映像を見た飼い主さんたちは、驚きを隠せませんでした。

今まで、犬を見ると興奮したり、逃走しようとしたり、とびのいたり、硬直したりとストレス行動を多発していたBくんが、落ち着いた状態で対面を果たすことができたからです。

犬と犬が対面した際には、必ずお互いの関係性を示すような行動が見られます。それは関係を作ろうとしない行動のこともあるし、関係を作ろうとする行動のこともあります。わかりやすい言葉では、対立する?もしくは対立を避ける?という姿勢、そして関係をつくる場合には、どちらが優位かというシグナルを出します。優位性については、オスとオスの場合にはわかりやすく、メスについては不安定でわかりにくい場合もあります。

対立するといってもいきなりケンカをするわけではありません。どちらかがどちらかを追い出そうとする行動をしたり、一方が対立的な行動をして、一方が対立を避けようとして逃げようとすることもあります。

どちらが優位か、という関係性をつくることができない場合には、対立をさけるシグナルを出して緊張緩和を維持しているということもあります。犬の性格として、リーダーや班長(小さなリーダー)といった役回りにも持たない犬のほうが数は多いのです。また、飼い主の力をかりて優位を主張している犬が、実は飼い主さんがいないと全く優位性を示さず気配を消してしまうこともあり、飼い主との関係も持ち込まれるため、犬と犬の関係はとても複雑になっています。

話しを元に戻します。
このBくんがどうしていたかというと、回避行動をとりながら相手との距離をとろうとする行動をしていました。過去に見られた硬直やパニック、逃走行動がみられなかったのです。対立を避けるシグナルとして出るものに、落ち着かせ行動というシグナルがあります。落ち着かせ行動は自分や相手の緊張をとくために出てくるもので、次のようなものがあります。耳をかく、顔をそむける、片足を軽くあげる、ゆっくり歩く、回避行動をする、においをとる、身震いをするなどです。この落ち着かせ行動を出すことによって、自分の緊張をといていき、その緊張の緩和が相手にも伝わっていくというものです。

犬は社会性が高い動物だということはなんども書いてきました。社会性が高いということは、社会的なコミュニケーション力が高いということです。私たち人間はシグナルを視覚的にしか捉えることができません。ですが犬と犬にとって一番重要がとれるのは臭いなのです。
視覚的シグナルしか受け取れないなら相手のことをじっとみていなければなりません。みていなくても顔を背けていても相手のことがわかるのは、臭いの情報を得ることができることと、相手の気配を感じることができるからです。やっぱりここでも気(エネルギー)の受け取りが行われていることがわかります。

また社会性が高いというのは「仲良し」とは違います。犬と犬は、職場の仲間のイメージでとらえると分かりやすいでしょう。役割分担があって、秩序をそなえて行動し、安心安全を獲得する。職場のあるグループが社会的に円満で、互いが役割を認識して行動し、安定感をもって仕事を行えば、そこに所属する社会的満足感というものが得られると思います。Bくんも、グッドボーイハートという臨時のグループであっても、グループの中で得られる安定を得て社会的欲求を満たすことで、自宅に帰ってひとりになってもその安定度が継続しているのです。もちろん、飼い主と犬にもこの社会的関係は大切です。

こうした変化も、今までに不安定な行動をした中でも、グループの犬と飼い主さんが根気強く見守り続けてくれたおかげだと、有難く思います。こうした変化はゆっくりとしか起こらないのですが、起きたときは本当に奇跡だなと思います。犬の精神に深く刻まれている高い社会性。その社会性に触れる瞬間は特別の時間です。

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犬の不安を解消する

犬の問題行動を見つめていくと、その犬がどのような状態であるのかを知ることができます。
犬の困った問題行動について「どうしたらよくなるのか?」ということより先にまず考えるべきことは、「犬はどのような状態なのか?」ということです。

犬が感情を持つ動物だということは、よく知られています。
ですが、その感情は人と全く同じものではないことは、あまり知られていません。

いっしょに暮らす犬という動物を家族として大切に思い、人と同じ気持ちで付き合うあまり、彼らが「犬」であることを私たちは忘れてしまいがちなのかもしれません。
犬の感情的行動について触れるときには、犬という動物としてみることが大切です。

犬にも「不安」という感情があり、その感情を表現する行動があります。たとえば、飼い主に執着するような行動や、ものを破壊するような行動などは、不安を表現する行動にみられます。

「飼い主に執着する行動」とはたとえばこういう行動です。飼い主にとびつく、強くじゃれるようにして飼い主の手や服を口でくわえる、歯をあてる、マウンティングする、膝の上にのりたがる、体を寄せたりよりかかってくる、後ろをついて回る、など。

飼い主に執着する行動がみられる犬は、飼い主がそばにいないときや気配を感じられないときに、不安を表現する行動をします。何かをかじったり破壊する、排尿をする、置いてあるものを動かしたり散らかしたりする、自分の皮膚をなめたりかじったりする、ウロウロして落ち着かない、などの行動をします。

飼い主への執着行動は、犬の生活の中で解消されない不安が元で起こりますが、執着する対象が「飼い主」である場合には、飼い主の犬への接し方がその行動の原因になっています。原因となる飼い主の接し方もいろいろありますが、多いのは「人の赤ちゃんのように子犬に接して育てた」場合です。
特に、子犬が不安を感じているときに、抱き上げるとか、抱きしめる、なだめる、撫でる、声をかける、という接し方をしていると、子犬から成犬になったときの不安傾向は強くなります。

人間の子供だったら同じことをしてなだめるから、という飼い主さんの優しさから出た行動でしょうが、相手は犬です。子犬が不安を感じたときにできることは、その環境を整備することだけです。それよりも不安を感じやすい生活空間や、長い留守番によって、日常的に不安を強めていることがほとんどです。

犬の不安行動の解消、できることのひとつは「生活環境の整備」です。環境整備についてはくりかえし強調します。たとえば、屋内飼育や移動の多い犬にクレートトレーニングは必須です。過去のブログでクレートについてお話しました。→クレートトレーニング

次に、犬らしい行動ができる機会を与えてください。土の上を歩く、都会の臭い臭いのしない風を感じたり臭ったりする、静かな環境でゆっくり過ごす、草を食べる、新鮮な水を飲む、山をゆっくりと歩く、犬に伝わるように接することなど、犬の成長に応じてできることがたくさんあると思います。

犬は犬らしくいきることで不安を解消できるということ、これも犬の力です。

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散歩が苦手な犬

散歩が苦手な犬が増えています。

全く歩かないとか、人や犬への吠えが異常だとか、首輪をつけさせない、リードをすごくひっぱって歩けないというような状態のときに、トレーニングのご相談を受ける事があります。
こちらのブログ記事でも散歩行動のチェックについて紹介しました。→ お散歩チェック

最近は福岡、佐賀地域では小さな犬を飼う方が増えているため、リードのひっぱりや吠えはあまり問題にされなくなりました。また、歩かない事も「散歩が嫌いだから散歩に出ない」という解決法になってしまい、問題にされない傾向があります。

散歩は犬の生活の中でも大変重要な時間なのです。犬が唯一外の社会に触れる機会です。犬の散歩中の行動を観察してそこから情報を得ることの大切さは、「犬の社会性」がどれほど育っているのかを知るチャンスだからです。社会性についてはまだ詳しく紹介していませんが、わかりやすい言葉でいうと「環境への適応性」という意味です。よく社会性を「人が好きな犬」「犬が好きな犬」ととらえ違いされることがありますが、これは社会性とはいえません。好き、嫌いという嗜好は社会性の中には入っていないからです。
社会性は環境への適応力がどの程度育っているかという犬の成長の段階をいいます。

犬がテリトリーを離れる行動によって、社会環境への適応性を見ることができます。
都心部では、犬という動物が適応するのに時間のかかるもの、たとえばたくさんの車はバイク、多くの人、音、強いにおい、狭い土地にたくさんの家が建つことで環境把握が難しくなった風の流れ、など、犬が都市環境の適応するには相当の時間が必要です。

また仔犬のころに室内飼育をした経験も社会性を遅らせてしまいます。予防のためのワクチン接種後、屋外に出ることを禁じられるなどの処置で、室内から全く出ていないとか、ショップでの販売期間が長くなったなどさまざまな理由で仔犬のころの室内飼育は、成長後の社会性の発達に影響を与えてしまいます。

飼い主さんが多忙とか、季節的に日中歩けないなどの環境になると、散歩が暗い夜道になってしまうことがあり、社会性の育っていない犬にとっては、ますます社会化を退行させる原因となってしまいます。

子犬期にかわいがる、甘やかした犬は散歩が苦手になります。多くの飼い主さんが「かわいがる」と「甘やかす」の区別がわかりにくいようですが、甘やかしというのは犬という動物にとって、子犬行動を助長させ成長を促さないような接し方をすることです。例としては、ダッコ、口元をなめさせる、ひざのうえに乗せる、とびつくことを許す、さわりすぎ、よくお腹をなでる、などです。自分のテリトリーを離れて行動するというのは、イヌ科動物だと大人の一員になるための準備です。群れの統率を乱すような動物はいっしょに行動できないので、巣穴においていかれるのです。中身が子犬のままだと、外の社会への適応力は育つ準備ができていないということです。

そして、これが大切なのですが、子犬は群れの信頼できる「おとな」といることで安定した行動を引き出せるようになります。上記の甘やかす接し方が多くなると、犬からみて人間は「頼りにならないな。」と思われてしまい、散歩がとても不安定になってしまうのです。「かわいがる行為」が信頼を獲得するというのは、動物のしくみからは外れていますね。自分を律することができ、安定した行動をできる動物が信頼できる動物です。子犬といえども、飼い主さんのことをしっかりと観察しているんですよ。

これらのことを抑えていくと、犬の社会性の発達は希望がいっぱいです。

毎日の散歩が楽しいことは、犬の生きている世界を変えていきます。


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増えているらしい犬の皮膚炎

年に1回開催される動物取扱責任者研修会に参加し、動物の販売や病気や法律に関する新しい情報についての説明を受けました。最近増えている「猫カフェ」の営業に関する規制が新しくなるなどの動きもあります。動物取扱責任者という名称になじみのない方もいらっしゃると思いますので、またいつかブログで紹介します。

今回の研修会で少し興味のある資料に目がとまりました。犬の疾病別の羅漢率というデータで、ペット保険のアニコムが2013年に出した数字なので、それほど新しいものでもありません。
それでも、犬の皮膚にまつわる悩みは非常に多いため、いつもこのことが気になっています。
記載のデータによると、犬の疾患別の羅漢率のうち、皮膚疾患は24.5%です。疾患のうちの4分の1が皮膚疾患によるものです。4つの純血種別にも羅漢率が出ていますが、トイプードル、チワワ、ミニチュアダックス、柴犬という人気の純血種毎のトップの羅漢率がやはり皮膚疾患なのです。というと皮膚疾患が純血種だけのものと思われるのですが、雑種でも皮膚疾患は以外と多いのです。

皮膚疾患は多いだけでなく「疾患が完治するまでの期間が長い」という疾病でもあります。
これが犬のどういうことと因果関係があるのかということを考えています。ひとつには、先日ブログ記事「雨の日の散歩は嫌いですか?」で紹介したように、犬の被毛の違いにより、皮膚の耐久性が異なるということです。大きくわければ、皮膚を防衛する本来の毛と、皮膚を防衛しなくなった毛のふたつにわかれます。ところが、皮膚疾患は、この皮膚の防衛力の問題でけではありません。前述したように、柴犬やミックスの和犬でも皮膚疾患が多いからです。

皮膚疾患といえば、屋外飼育で飼育環境が衛生的に保たれない場合に発することがあります。寄生虫が細菌やウイルスを運ぶため発病することもあります。

ところが、室内飼育されている犬たちにも皮膚疾患は多くみられます。前述した小型の室内犬たちがその代表例です。室内飼育の場合、屋外飼育に比較して、動物は清潔に保たれています。汚れたり、寄生虫にさらされることもなく、シャンプーに定期的に出されたりしているため、皮膚疾患になりにくいように思われるのですが、皮膚を衛生的に良好に保っても皮膚疾患にはなります。逆に屋外飼育の犬が皮膚疾患になるかというと、屋外飼育でも被毛のきれいな犬もいます。これらの関連性はあいまいのようです。

皮膚疾患を改善する方法として、食事の内容を変えてみるというやり方があります。この方法で皮膚疾患を克服するケースはかなりあります。食べているものが体に負担をかけ、それを外に出そうとして皮膚疾患を起こしているというものです。わたしたちも同じようなことがありますね。食べるものが体に合わずに皮膚がアレルギー反応を起こしたり、かゆみが出たりすることがあります。犬も同じ状況になるのですが、目に見えてわかるようにならないと、食べ物が皮膚炎の原因だということは気づかれない場合もあります。

これは皮膚のしくみを説明しやすい例です。「皮膚は解毒の臓器」なのです。
体の毒素を外に出すための器官だということです。添加物の多いものを食べたり、ワクチンを過剰摂取したり、薬物をたくさんとりいれたりすれば、皮膚はそれを外に出そうとします。その出す作業が皮膚疾患になってしまうこともあります。

自然に近い食べ物をあたえ、薬物の摂取もなく、これといって悪いものを食べさせた覚えがないのに、皮膚疾患になってしまうこともあるでしょう。これらの犬たちはとても感受性の高い犬だと感じます。環境にストレスや危険を感じると、動物は基本的に防衛をします。攻撃ではなく防衛で、自己防衛は動物の基本的な行動です。
行動というと何か目に見える動きをするように思われるでしょうか。自己防衛的な行動というのはいくつもあります。たとえば「吠える」とかですね。でも行動に現れない自己防衛というのがあるのです。自己防衛の姿勢といえばいいでしょうか。

体ば防衛体制に入ると、体は硬くなります。つまり皮膚は硬くなります。皮膚が硬くなると、悪いものを出したり、いいものを入れたりすることもできにくくなります。皮膚が硬くなるとかゆみがでます。被毛に栄養がいかなくなり脱毛します。脱毛するとまたかゆみがでて、かくと皮膚が傷つきかさぶたができてしまい、それがかゆみを生んでまたかき、そして皮膚が破れるというように、終わりのない皮膚の病気との闘いとなってしまいます。

なぜ自己防衛体制に入ってしまうかというのは、個々の犬の環境や経験により異なります。その犬の飼い主さんを含む環境やストレスの全てをつかんでいくと、犬が自己防衛に入っている理由もわかることもあります。わからないこともあります。家庭内でおきていることの全てを家族以外の人間がわかるわけではないからです。でも飼い主さんには思い当ることがあると思います。

皮膚疾患にかかっていて長い間病院に通っているけどよくならない犬たちには、いつも同じだけど一番大切なこと「環境を整える」ことをやってみてください。環境を整えることがなかなかできない場合には、犬が自己防衛をとけるようなリラックスした気持ちでそばにいてあげてください。皮膚の組織が痛みを生じている場合にできる専門的なケアもあります。

かゆみは犬の生活の中でも、とても苦しいものです。飼い主さんにとっても辛いことでしょう。かゆみが長く続くということが苦しすぎるために、諦めてしまう気持ちもわかります。

でもあきらめないで希望をもって、りきまないでリラックスして、
相談できる方がいたらはなしてみて、肩の荷を少しおろしてください。

犬の自然治癒力は人よりもずっと高く、動物力はあなどれません。
信じられなくなりそうなときも、信じてほしい。
犬もきっと飼い主さんを信じています。


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熊本被災ペット支援ネットワーク
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ドギー・テントクラス<自然のリズムを受け取る犬>

昨晩は犬といっしょにテントに寝る「ドギー・テントクラス」を行いました。

梅雨の合間のテントクラスなので湿度が高く、特にテントを張る夕方の時間は蚊も多くなるため快適さとは遠くなります。それでも、6時を過ぎるころから、気温は急激に下がってくるので、日頃アスファルトジャングルで暮らす生徒さんにとっては、「こんなに涼しくなることはない」といってホッと一息つける時間になります。

午前中のデイキャンプからの延長の犬たちは、テント張りのときには地面に横になって飼い主の作業を待っていました。人間が働いているときは犬はすることはないのですが、こういう時の犬の行動も様々で、犬の性質や飼い主との関係を示す行動になるため、細かに観察すると得られることが多くあります。

今日はホタルも見納めだから川までいって見てみようということになり、夜8時を過ぎてから犬たちといっしょに近くの川まで散歩しました。ホタルがいます。あがったり下がったり、止まっていたり。ホタルの光って本当に不思議ですね。幻想的というか、こういうものをみて喜ぶのは人。犬たちはそのそばで伏せてゆったりとしていました。街灯もわずかしかない暗闇ですし、車も走ってないし、静で暗くて、ひとりでは心細いけど、みんながいっしょにいるから大丈夫という感じでしょうか。興奮する犬もいないので、人は落ち着いてホタルを見ていました。もしくは、落ち着いてホタルをみている人がいるから、犬は興奮しないのでしょうね。

自然のリズムにあわせて呼吸する犬たちは、家の中で見る犬とは違った存在のように感じられます。呼吸が変わると行動も変わります。犬は興奮していることを喜んでいると勘違いされやすいですが、実は落ち着くことを求めていると思うのです。

テントの中とはいえ大自然の中に寝転んでしまうと、自分は本当に小さな存在に思えてきて、自分の悩みはさらにもっと小さなものに思えてきます。悩んでも仕方ない、自分の力でないものが動くのを待とう、そう思っていたら、今日いくつもの問題が一気に解決しました。自然の力にのるということは大切なことですね。

とはいえ、やわらかい布団は心地いいものです。今日はふんわり布団のありがたみを味わいます。

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