福岡の都会は酷暑が続いているようです。
私も隔週で家庭訪問レッスンのために福岡に向かいますので、熱中症ではないかと感じることがありました。私達人間ですらこんなに暑いのに、犬達はどんなに辛いだろうと都会の犬達を案じています。
この酷暑の7月にグループトレッキングクラスを開催しました。

トレッキングクラスの集合風景。日陰に集まる犬と人。
こんな暑い中を歩けるのか、可哀そうではないかと思われるかもしれませんが、山の中は福岡と比較すると10度くらいは気温が低いのです。
一番辛い暑さは梅雨の間の晴れ間であって、梅雨を超えてしまうとからっとした空気となり、冷たい風が山の中を抜けていきます。
室内は一日を通してエアコンを使わなくてよいくらいの気温で、屋外でも日陰では不快感を感じることなく過ごせます。

トレッキング出発前の整列風景。日差しは柔らかいです。
山の中はさらに日陰が増えていき、汗ばむこともほとんどなく歩くことができます。
大型犬もいましたが、みな元気に歩いていました。

歩くコースはとても短いのですが、止まったり歩いたりを繰り返しながらゆっくりペースで進みます。
トレッキングクラスは行って帰ってくることが目的ではありません。グループで行う社会活動であり、一歩、一歩とみなと強調して歩き共感性を高めていくことが目的です。
街中ではリードを引っ張る犬たちも山の中ではゆっくりと歩くことができます。小さな柴犬くんも初参加でしたが、普段の散歩とは全く違ってリラックスして行動していました。

生後5カ月の柴犬くん。
犬が山の中で何を感じ何を思っているのかを私達が全て知ることはできません。私たちが受け取ることができるのは、犬が満足しているのか、リラックスできているか、ワクワクとしているかどうかということだけです。
もし、犬に何かワクワクする雰囲気を感じ取ることができるなら、きっと犬は山の中で何かを感じているのです。その何かを明らかにすることができなくても、犬と山で過ごす価値は絶対にあります。
犬がワクワクしているように、私達人間も山の中で何かを受け取り感じているはずです。時折吹く冷たい風に「ああ、気持ちいいな」と感じることができるだけで、移り変わる山の景色を肌で感じるだけで、山にいる時間は十分に満たされています。

グループトレッキング風景。
トレッキング後は休憩時間をとった後に、生徒さんたちの有志が花壇の整備、ハーブ園の整備、紫陽花周りの手入れなどを行って下さいました。
毎日の犬のお世話でなかなか行き届かない環境整備をこうしてお手伝いして下さる上に、野菜はハーブを植えていただき、私の夢のひとつ「畑」を叶えていただき本当にありがたいことです。
みなで作業を終えた後に、犬達といっしょに川に行きました。貸して下さっている敷地があり、そこで川遊びができるのです。皆で入れるようにと事前に整備も進めていました。

生徒さんたちと川遊び。一番左がジェイ、その横が私です。
川遊びの理由はまた別に書きたいと思いますが、三度目の川でジェイも次第に余裕のある行動ができるようになりました。

自然の中には学びがたくさんあります。
学びというと何かを覚えることだけと勘違いしがちですが、学びというのは答えを出すことだけではないと思うのです。
犬と共に私達も学べる場が自然の中にはいっぱいあって、この活動の場がいつまでも残っていますようにと願うばかりです。
来月のグループトレッキングクラスはお盆が過ぎてからの8月末になります。お盆が過ぎると山はもう秋の気配ですから、あのにっくきブヨはもういなくなっているかな。最近はブヨに変わってアブが出てくるようになり、しばらくは飛び交う敵と戦う毎日です。
