グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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お預かり期間のヒントを養老孟司氏の話から得たこと

グッドボーイハートのトレーニングクラスの特徴のひとつが、犬を自然の一部としてとらえるということです。

犬に限らず私たち人間も自然のひとつであることは間違いありませんが、犬も同じなのです。

犬と自然をできるだけ近付けて、犬を犬として過ごす時間を尊重する。

それがグッドボーイハートのお預かりクラスの奥にある目的です。

お預かりクラスを利用される飼い主さんたちは、旅行、出張、冠婚葬祭などのペットホテル替わりとしてのご利用と、飼い主さん側に特別な事情がなくてもお預かりクラスを利用されます。

グッドボーイハート七山校が自然の風が流れる空間にあること

多くの時間を屋外活動で過ごすこと

私たちインストラクターが犬を犬として扱うこと

これらの環境整備によって預かりクラスは構成されていきます。

そこで預かりクラスを利用される際には、

「どのくらい預けたら犬にとって良い方向になるでしょうか?」

というご質問を受けます。

単なるペットホテル代わりであれば、日帰りでも一泊でもお預かりします。

ですが当校で学ぶ飼い主さんたちは、犬のより深い成長に関心を持たれます。

そのため「期間が延びることで犬に良い影響があるならそうしたい。」と希望されることがよくあります。

その期間を説明するのに良いヒントを、先日拝見した養老孟司氏のインタビューの中に見つけました。

その期間は3泊4日を超える。

この数字はいつも私が生徒さんにご説明するのに、できれば3泊4日~が変わるとご説明しているのと同じ数字です。

この数字について養老先生のインタビューではこんな内容の話でした。

養老先生は都会と自然を行き来する生活をしていることはご存知の方も多いでしょう。

自然環境に行って体を整えることが人にとって大切なことだと日頃から力説されています。

仕事の多くを都会でされるのでしょうが、自分の体の声に応じながら自然の中に出かけていらっしゃるのかと推測しました。

養老先生が自然の拠点に移動された際には、3泊を超える4日目から自分の体に変化が訪れるということでした。

「ここにきて4日目から変わり始めるんだよ。」

3泊4日目からです!

先生はお茶目にも「そこで4日目には飯はどうするっていうことになるんだ」と続けられました。

どうやらご婦人不在で田舎生活を続けておられる様子。

自然に移動して4日目の夕飯には行き詰ることになり頭を悩ませるということです。

人と犬とでは寿命も違い流れている時間の速度も違います。

しかし環境が変化してから新しい環境に自分の体が適応し始めるこの4日目という数字は人も犬も同じことのようです。

2泊3日と3泊4日。

一日しか変わらないのに大きく違うのは、預かっている犬だけでなく飼い主の方にも訪れます。

2泊3日だったら犬なしでも生活をなんとかできる飼い主も、3泊4日となると耐えられなくなる可能性が大です。

飼い主さんが長期の出張や旅行のときには別として、今まで犬のいた生活空間の中に4日間、犬が不在で人間だけとなると人はとたんに落ち着きをなくしてしまいます。

このミラクル数字ですが、本当に変化が起きるかどうかは、犬の行動の変化によって現れます。

3泊4日を超えた時に起きる奇跡の瞬間。

一度起きてしまえば次の預かりの時にはもっと早いステップとなります。

今月はゴートゥーということでお預かり犬ちゃんたちが大変多いため、奇跡の瞬間を見守ります。


 

 

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手作りの犬小屋が犬の隠れ家になって豆柴の子犬くんも安心アップ

家庭訪問トレーニングに伺っている子犬ちゃんのお庭に、手作りの小屋が完成していました。

以前飼っていた犬が使っていた犬小屋らしいのですが、とても頑丈につくってあり、まだまだ使えるということで設置していただきました。

子犬ちゃんは将来はお庭で完全に生活していくために、環境を整えているところです。

屋外飼育の犬も子犬の時期は感染症のことなどを考えて、室内飼育から始められるご家庭が増えています。

子犬を引き取った生後2ケ月齢のころは完全室内飼育から始まりますが、できるだけ早い時期に本来の屋外環境に飼育場所を整えて移行を図る必要があります。

こうした環境を整える手順と時期ですが、

何にとって大切かというとなにより子犬の発達のために大切なことです。

最近、間違った飼育方法でトラブルを発生していることが多いなと感じることがあります。

そのひとつに、屋外飼育予定の犬を生後数ヶ月になるまで、室内のサークルと室内で飼い続けることです。

結局、室内ではトイレのしつけも、コミュニケーションのしつけも、ほとんどままならないまま屋外に出される生後5ケ月の犬がどれほどのストレスを抱えているか想像できるでしょうか。

適切な環境を整えれば、室内で尾を執拗に追い回したり、自分の体を噛んだり、ケージを噛んだり、走り回ったりはしません。

子犬にとって適切な環境とは何かについて学ぶことが、飼い主の子犬のトレーニングなのです。

この環境について知ることが、犬がどのような動物であるかを知る最初の貴重な時間になります。

パピートレーニングを子犬が若い時期に始められた飼い主さんには、本当に感謝しています。

子犬に問題が起きる前に、子犬にとって必要なことを伝える時間をいただけるのですからこんなにありがたいことはありません。

子犬は成長と共にまた新しい問題を抱えます。

それは人の成長期と同じことです。

子犬の問題、青年期の問題、成熟期の問題。

発達に応じて超えていかなければいけない課題というのはあるのです。

パピートレーニングでは、今起きていること。

そして将来起こりうることについてもお話してします。

とりあえず小屋が出来て良かった。

おめでとう!

自分の小屋の前で休憩する豆柴犬のミルクちゃん

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預かり中の犬ちゃんの行動の変化がとてもうれしいこと

お預かりクラスを繰り返し利用していただくことで犬の行動の変化を見せていただくことは、お預かり中の一番の楽しみです。

今回、お預かりクラスを利用してくれた犬ちゃんも年に数回と定期的にお預かりクラスに来てくれています。

それでも今回で数回目のお預かりになるのですが、それでも大きな変化を見ることができました。

どのような変化を見ることができたのか、少しだけご紹介させていただきます。

 

お預かりクラスにきた犬ちゃんの行動の変化とは

 

今回、お預かりクラスに来た犬ちゃん。

前回までは、移動後に落ち着くまでにある程度の時間を必要としました。

最初は一日以上。その後も一日程度はテンションが上がったり下がったりと気分の不安定さを感じる行動がありました。

今回は到着したときから安定のテンションでした。

散策して場所を確かめる。

適切な場所に排泄。

マテの合図に従える。

鼻をならしたり、吠えたり、ウロウロする時間がなく、

自分の落ち着ける場所を見つける。

私への飛びつき行動がなく、よく観察を続けている。

これが到着当初の行動です。

最初のテリトリーで安定が見られると、私がある程度行動を始めてもその行動は安定しています。

例えば室内で掃除を始める。

室内と庭を行ったり来たりする。

作業のために庭から広場へと行ったり来たりする。

よく観察していますが犬ちゃんが騒いだり興奮する様子はありません。

 

犬の行動を管理する基準が上がる

 

犬の行動が不安定なときは管理を厳しく

犬の行動が安定しているときは管理を緩める

これが犬の行動管理の基本です。

 

基本通り、預かり犬ちゃんの行動の管理を緩めていきました。

庭から出して行動させるときの緩めかたもステップアップで自由度が上がります。

安定した行動は次の安定した行動を作り出していきます。

規則性のある波が広がるような感じです。

明らかに今までの様子とは違うと手応えを感じるとこちらもうれしくなります。

預かり期間中にできるだけステップアップさせたいと意欲もわくのです

 

家庭内のしつけこそ犬の基盤を作る

 

お預かりクラス中の犬の行動に預かりのたびに変化がみられるのは、預かり回数だけの問題ではありません。

犬の行動の基盤は飼い主の整備する家庭環境で育てられているのです。

まさに家庭は犬のしつけの土台になります。

さらに犬ちゃんの年齢は1歳過ぎです。

この一年間に飼い主さんが真剣に犬と向き合ってこられたことが変化を生み出す基盤になりました。

また、若い年齢からお預かりクラスを利用していただいたことも安定した行動を引き出させた理由です。

結果としてどのようにも説明はできるのですが、大切なのは犬の安定した行動を見ることができたということは、犬は安心安全の気持ちで過ごすことができたということです。

せっかくお預かりするのですから、この自然環境の中でできることの最大をやりたいというのが私の気持ちです。

ですがそれを望まない飼い主さんもいらっしゃると思います。

冒険なんかいらない、成長なんかいらない。

私のそばから離れない犬であってくれた方が良いと思われるなら、それもまたひとつの選択です。

できるだけ飼い主さんの要望に応じてお預かりをしますが、その飼い主さんの姿勢を知るための訪問レッスンも大切にしています。

今月はお預かりクラスがとても多くて、これからまた学びが重なります。

預かりクラス中の犬ちゃん



 

 

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グループトレッキングクラスを開催しました!

まだコロナの余波がなくならない日常生活で、少しずつ取り戻したい行動や気持ち。

いろんな思いでトレッキングクラスにご参加いただきありがとうございます。

ここグッドボーイハート七山の池原の谷だったら、どんなに強毒化したウイルスも吹き飛ばしてくれそうな気がします。

あまり多数では歩けないトレッキングクラス。

今回もギリギリの頭数でしたが、みなさんのご協力でなんとか最後尾の方まで確認できました。

楽しみが中心のトレッキングでも安心安全第一であることが重要です。

自分の前の人と犬。自分の後ろの人と犬。

そしてなにより自分と自分の犬のことをちゃんとわかって歩くこと。

その玉の数珠がつながるように歩いているのがトレッキングです。

一番先頭を歩いている私に伝わる気配と伝わらない気配。

なかなかあの犬のオポのようにはいかないことはご容赦ください。

一緒に山を歩いた犬のこと。

何より記憶に残っているから不思議です。

先に別の世界に行ったオポやこの山を一緒にあるいた犬たちから、いつも見られていると思うと気持ちも引き締まります。

グループトレッキングクラスは2頭から開催しています。

頭数が多い方が楽しそうですが、慣れていない方はプライベートクラスがおすすめです。

今月はたくさん開催しますのでぜひお越しください。

七山の尾歩山でグループトレッキングクラス



 

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薪を運ぶ作業のお手伝いをする預かりの犬ちゃんの存在でパワーは倍の倍

七山のスクールの薪ストーブの準備のために、今年も薪をあっちへこっちへ移動。

オポ広場に薪置場をつくる予定はあるのですが、まだまだ時間がかかりそうで予定は未定ということです。

床下の湿気問題を解決しなければいけないこともあり、裏側に設置した薪を移動させる作業をひとりでがんばりました。

家の裏から表までを100回くらいは行ったり来たりしたのです。

その際、お預かりの犬ちゃんにおともをお願いしました。

移動の際は私の後ろ、薪を置くときにはマテ、再び行くよで出発、薪台ではまたマテ、そしてまた行くよで出発、私の後ろを歩いて…。

これをずーっとしていました。

犬ちゃんは私にちょこちょことついて歩き、待ち、再び私の後ろを歩きを繰り返しておともをしてくれます。

犬の方はその中で自分の役割を見つけられるほどの成長はしていません。

ただ、わたしが頼んでいることをやってくれているだけです。

犬には共感するという素晴らしいセンサーがあります。

センサーがちゃんと動いていれば、人が真剣に働いているということは伝わっていきます。

いわゆる「本気モード」というやつです。

山で仕事をしているときには、草刈り、薪はこび、木々の手入れなど、どれも真剣勝負がほとんどなので、犬たちもよく付き合ってくれます。

犬がそばにいていっしょに歩いてくれるだけで、私のパワーは倍増します。

時には倍増のさらに倍になるほどエネルギーをもらえます。

犬が薪を運んでくれるわけではないのですが、なぜか頑張ろうと意欲がわいてくるのです。

これは本当に不思議です。

同じような理由で犬から生きる力をもらって人生が長くなっている人間はたくさんいるでしょう。

動物と暮らすことの不思議な力ですが、自然の中ではそれがさらにパワーアップするから不思議です。

預かり犬ちゃんはお手伝いをしてくれた後はとても満足な感じになります。

要求もなくテンションも下がり、お昼寝や休憩が始まります。

そして夕方からまた再び作業が開始され、犬のお手伝いもはじまります。

都会では、犬に何かをさせようとしてボールを投げたり、オモチャで遊んだりというのが多くなってしまいます。

一番クラシカルで落ち着く犬と人の行動はやっぱり散歩です。

しかし都会にはその散歩をする良さげな場所もなかなか見つからないというのが現状です。

山を買うという選択、2020年こそはありかもしれませんね。

お預かり中の犬ちゃんが薪はこびのお手伝い

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薪ストーブのチェック完了!しかしまたもや難問が生じて頭が痛いこと。

先日ブログでご紹介したグッドボーイハート七山の薪ストーブのオーバーホール。

分解に関心のある方には興味深くご覧いただいたようです。

その後の薪ストーブのチェックですが、無事に昨日完了いたしました。

七山の薪ストーブ点灯



今年の冬もドブレの薪ストーブにお世話になることができます。

とりあえずホッとしました。

薪ストーブなどは山暮らしのご褒美のようなものです。

倒れた倒木を片付けるのもおっくうになるところ「これが薪に変わる」と思うと俄然やる気になってしまうのですから本当に不思議ですね。

山の恵みを利用する形で生活をしてきたのが長い文化の日本人なのでどこか血が騒ぐのかもしれません。

薪ストーブが一安心というところに、また難問が降りかかってきました。

それは床下問題です。

 

先日、無料のシロアリチェックのお知らせを受けていたので、家の定期健診ということで受けてみました。

シロアリはいなかったのですが、床下の木々が一部腐食しているとのこと…。

ほんとうに、やっぱり…という気持ちでした。

山側の湿気が気になって土を出す作業を今年はやろうと決意して取り掛かっていたところだったからです。

※その作業中にスズメバチに襲撃されて作業が一時断念したのです。

現在、土出しの作業は細々とですが確実に進行中です。

でも間に合わなかったか。

腐食した木を基に戻すことができなけれど、応急手当が必要です。

その総額がかなりの高額でびっくりしました。

毎年、裏側を注意していれば良かったのですが、土地の形状上致し方のないところもあります。

それでも今までの放置を少し悔やみました。

できることはやってきたつもりだけど、七山と福岡を行き来して仕事をしているのでなかなか手が回らなかったというところです。

過ぎてしまったことを悔いても仕方がない。

今できることをするしかありません。

たくさん考えなければいけないことがあるとき、自然の風と太陽、そして薪ストーブの炎は気持ちを落ち着かせてくれます。

シーズンには少し早いですが、動画をインスタグラムの方にアップしましたのでご覧になってください。

インスタグラムの薪ストーブの動画はこちらから

 

Posted in 日々のこと, 自然のこと

コロナが通り過ぎペットたちが捨てられる日本という国で

数日前のニュースで「コロナが収束しはじめたからペットの飼育放棄が続いている」という内容を拝見しました。

テレビニュースをすべて鵜呑みにするつもりはありません。

でも、今年の自粛生活中にペットがいつも以上に販売され「ペットバブル」になっていたことは事実です。

コロナ禍でいろいろな商品な品切れになったようですが、犬猫などのペットも商品として人気があがりました。

他の商品と違うのは、ペットの価格はオークションのように購入希望者が増えると高騰することです。

同じものが二つとないことで取り合いになるということですね。

コロナ禍で販売される犬猫は増えましたがそれでも数に限界があります。

そうすると1頭の価格は高騰します。

福岡でも純血種の販売価格は2倍、3倍となっていました。

これが、ペットを買い求める人が増えていたと証明する事実になります。

コロナ禍で自粛生活となり自宅の中に何か楽しいものを持ち込みたいと考えて犬や猫を迎えた人たち。

そろそろ自粛生活も収束して旅行や外出しての遊びに切り替えるときペットは足手まといとなります。

保護施設や保護団体に飼い主が放棄した犬猫が集まります。

またペットの里親募集サイトを利用される方もいるでしょう。

犬猫の飼育を放棄する人達を「無責任」「最後まで飼うのが飼い主の責任だ」と憤る意見があるでしょう。

これは正論です。

ただ、私は今ではそれでは問題は解決しないと思っています。

ペットの飼育を放棄した方々はペナルティとして何かの負担をおうべきでしょう。

しかし、放棄された犬や猫たちは、無責任な飼い主の元で一生を飼い殺しにされる必要がありません。

犬や猫にはもっと違った「生きる選択権」があって良いと思います。

それは、新しい飼い主の元に行くという選択です。

人の子供でも、子供をきちんと育てることのできない親からは子供を引き離すという法律があります。

犬にも同じようなことができればと思うのです。

飼うことのできない飼い主から引き離して、幸せな生涯を送ることのできる新しい飼い主を積極的に見つけてあげることができれば。

私個人としてできることをいつも考えているのですが、里親になるときの選別について「この犬が自分との生活にあっているかどうか」、無償でボランティアとしてお手伝いしています。

あくまで里親の方で購入に関してのアドバイスではありません。

今放棄されている犬、猫たちが、今以上の幸せを獲得できるように支援の目を向けていきたいと思います。

もしみなさんの周囲に犬を手放したいという方がいたら、無理に引き留めずに積極的に新しい飼い主を見つけるための手伝いをしてあげてください。

人としてどうなんだと問いかけることは、人を成長させる機会なのですが動物にはあまり時間がありません。

いつも、少し犬よりに考えてほしい。

それでちょうど良いくらいだと思います。

保護されて楽しく暮らしている犬ちゃん

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犬が脚の指をちゃんと使えているかをチェックしよう!

犬との山歩きをおすすめする理由のひとつは

 

犬と山を歩くという、とても古典的な行動をトレッキングクラスなどといったハイカラな名前を付けて皆さんにおすすめしているたくさんの理由のうちの一つがコレです。

犬が脚の指をちゃんと使えているかどうかを知ること。

脚の指?そんなものはついているだけで使えていると思っているなら大きな誤解です。

まずは前脚の指が片足で五本ない犬もいるのです。

犬の前脚の親指にあたる「狼爪」が切り取られている犬が増えています。

プードルやミニチュアシュナウザー、チワワなどの犬種で指のカットがされているのをなんどか確認しました。

飼い主さんに理由を尋ねられるのですが私の方が聞きたいくらいです。

犬の4つの脚にそれぞれに指があったとして、長さが短い犬が増えています。

指先を使うことがなく短くなった=退化させてしまったようです。

指先の短い犬は山の傾斜でうまくバランスをとることができず、飛び跳ねが多くなります。

そんな指をちゃんと使えていない犬たちのことを考える中、自分にもある出来事が起きました。

つい最近足指の不調が起きそれが現在でも起きているので、ちょうど良い素材として使ってみます。

 

自分の身に起きた足のバランスの崩れから考える

 

私に起きていること。

左足の指が思うように使えていないので、足の指裏の余分なところの皮膚が固くなってしまうという症状が起きています。

そのため明らかに左足の指と右足の指では大きさや厚みや固さに違いがあります。

違和感は、触るとしびれがくるなどといった他の状態などでも自覚できます。

理由は、長年にわたる長時間の運転によって左足裏で車のアクセルとブレーキを踏むという微調整が続いていること、

それに加齢という追い打ちがかかってしまい、足全体の筋肉が一気に減少していることでしょう。

足全体を上手く使うことができず、足の指と足裏に変なバランスがかかってしまい体全体のバランスに不調が起きています。

念のため整形外科でレントゲン写真も撮影したのですが、指が開いた状態になっており、指先が地面から離れているということでした。

(実は今年のはじめに親指を骨折したのですがそれは完治していました。治癒力ってすごい!)

指先を地面につけるように意識して体重を乗せる時間をつくるしかないということになりました。

しかし行きつくところは「山歩きするなら地面をつかむようにあるくと一番良いです。」という医師からのお話を聞くこともできました。

やっぱりね!です。

 

犬が山を歩くことで発達する指先の動きとは

 

犬は人以上に指先、つまり爪部分を土に差し込むようにして歩くように体の構造が設計されています。

人は平爪、犬は鉤爪。

犬はスパイクをはいたような状態だと思うと良いでしょう。

爪が地面に入るとまっすぐと立つことができるのですが、爪がフローリングやアスファルトにぶつかると指は自然に曲がっていきます。

これが結果として股関節の病気やヘルニアにもつながっていきます。

そもそも持っている体の部品をちゃんと使えていなければ体はどこかに負担が来てしまいます。

犬なら指をちゃんと使って歩いていなければ、体全体のバランスに不具合が起きます。

犬が屋外で生活していたころの、つまり野良犬や野犬の構造に近い骨格を持っていれば、正しい山歩きで犬の身体はちゃんと発達していきます。

ただ人の人為的(人のための)繁殖によってつくられた純血種のうちの多くは、骨格形成が本来の機能性の高さから離れてしまっています。

これらの犬の山歩きの場合には、それぞれのペースで無理のないように発達を促す手順が必要です。

今日はどうかな。いつもより安定があるかな。と見るべきところを見てあげることが大切なのです。

 

犬のことも大切だけど、まずは自分をもっと知ること

 

私は現在、自分の今の体の状態がもう少しわかるようになりたくて現在、整骨院の先生のところで教えていただいています。

自分の不調から自分の体の仕組みについて興味を持つことが、犬たちの体について考える機会になるからです。

私のような足指裏の不調からくる場合でも、腰に余分な負担がかかってしまい体のバランスが崩れていることは自分でもよくわかります。

ひとつが上手くいかないとこうなるのだなと感じます。

立て直すために、歩き方、立ち方、山歩き、タッチヒーリング、マッサージなど、

自分が持っているいろんなことを自分に試していきます。

ここを触るとここがしびれる。

呼吸を変えるとこんな風に変わると感じることで、犬はもっと全体がつながっているのだろうなと共感できるからです。

そもそも自分のことすらわからないのに、犬のことなどわかるはずがないというのが私なりの考え方です。

自分が今どのような状態なのか、自分を見つめて自分を知る時間をちゃんと作ること。

自分を客観的にみて自分を受け入れる時間を持つこと。

そのことが犬のことをより知るために大切だと感じていますし、今までもそうしてきました。

自分を大切にできない人は他人を大切にできないし、

自分を大切にできない人は犬を大切にできません。

犬のことを学べば学ぶほど、人として生きることを学ぶことになっています。

山歩きで脚指を使う犬

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グループトレッキングクラスで深呼吸してテンションを下げて…そしてゆっくりと集中する。

週末は良いお天気に恵まれですがすがしく犬と山歩きを楽しんでいただけたようでホッとしました。

インスタに写真をあげてこちらもホッとしてしまいブログ更新が遅れてしまってすみません。

今回は気合を込めてトレッキングクラスにご参加いただいた飼い主さんもいらしゃったようで、クラス開始はじめからビックリするような光景を目にしました。

初めてのグループクラス参加で緊張する犬ちゃんでも落ち着かせは大丈夫



グループクラスのときには犬同士が最初に対面するときが一番緊張します。

なんどもグッドボーイハート七山に来ている犬ちゃんなら、今からみんなで山を歩き始めるのだということが予測できますが、それでも緊張感は高まります。

最初はなかなかひとりでは緊張を超えることができないのは当たり前のことです。

飼い主が犬のリードを持って行動制限をしているのですから、ちゃんと落ち着かせるためのサポートをしてあげる必要があります。

最初の落ち着かせが上手く行くと、山歩きの最中はぐんとテンションが下がってきます。

犬が落ち着けるかどうかは飼い主次第です



犬のことをあまりご存知ない方には「犬のテンションが下がる」というと、犬が元気がなくなるなどの悪い印象を持たれるかもしれません。

犬がいつも走り回ったり飛んだり跳ねたりボールを追いかけたりしていないと楽しくないと思っているのなら少し見方を変えてみることをおすすめします。

ドッグランや囲われた場所で犬同士が走り回っているのは楽しんでいるというよりも「テンションが上がっている」状態です。

犬が興奮していることを学習させているにすぎず、安定した犬の性質を引き出す社会学習にはなりません。

山歩きは自然と向き合う場所。

自分の体力、気力、そしてグループの集合力を結集して、バランスよくエネルギーを使うことが大切です。

トレッキングクラスの始まりで見せた犬たちの落ち着きよう。

飼い主さんたちの気合と犬への信頼度を見てすごく嬉しくなりました。

秋のこの季節、山からは薪に良さげな木々を持ち帰るのが私の仕事です。

12月まではトレッキング最高の季節。

できるだけたくさん犬と山歩きをするこの季節にお山デビューを希望される方は早めのスタートをきってください。

飼い主さんの足元で自己紹介をきく犬ちゃん

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プライベートトレッキングクラスで秋の山を家族で歩こう!

連休中にプライベートクラスでトレッキングの練習に来てくださった犬ちゃんたち。

ご家族のみなさんと一緒に山歩きをする時間を楽しみました。


山歩きの移動の道に平坦は場所はありません。

犬の四つ足はそれぞれに違う位置にあって、次に足を置く場所もそれぞれに違う位置です。

犬は歩きながらバランスをとることを学びます。


「学ぶ」と一言でいってもいろいろな形があります。

オスワリやマテを飼い主から教えられるのも学ぶことです。

合図を学ぶことと山を歩く学びは全く違います。

どちらも犬の人との生活に欠かせないものです。

大きな違いは、山を歩く学びには「山という環境」が必要なことです。

ゆっくりと山を歩くことで犬が受け取っているものは、オスワリの行動のようにすぐに成果がわかりません。

犬の中の何が変化しているのか、周囲からはほとんど分からないのです。

だからこそ結果を求めての山歩きは長続きしません。

長く続けるコツは、山を歩くことを楽しむことです。

犬と山を歩くことが楽しいと思えるようになれば、ずっとずっと続けることができます。

犬にどんな変化が起きるのかを知るのはずっと先のことになるでしょう。

今を生きること、今を大切に想うこと。

おそらく犬が毎日実践していることです。

犬には見習うべき習性もたくさんあります。

あと一日、犬といっしょにゆるりとお過ごしください。


 

 

 

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