グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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グッドボーイハート畑部☆部員募集☆

犬と共に自然を肌で感じながら生活するという時間をいただいたとき、最初に思いついたのが「畑をつくる」ということでした。

ところが、最初につくったこの畑はすぐに終了してしまいました。
理由はいくつかあります。
他にもすることがたくさんあったため後回しになった。
おいしくて安い野菜が近くの産直店で手に入った。
失敗が続いた。
根気がなかった。
など、結局は努力不足ということです。

初期の小さな畑はオポを釘付けにしていました。
簡単にできるのだと思ったトマト、キュウリ、カボチャ、オクラ、ナスの苗を植えていたのですが、そのうちトマトとキュウリはオポの大好物だったからです。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
柵をつくったけど届いてしまうミラクル


普段は食器の中に入っているトマトや人の手をつかってしか食べられないキュウリが、目の前にぶら下がっているのです。
「え、それまだ早いでしょ。」という出来具合のものを片っ端から食べてしまうため、結局、畑に柵を作ることになりました。

このことで、わたしは入れてもオポの入れない空間ができてしまい、そのことがわたしを畑から遠ざけてしまう理由にもなってしまったと思います。

その後、畑部は一度復活しました。
若い生徒さんたちが「先生!畑を作りましょうよ。」といって開墾を始めたのです。
七山校のクラスに参加するたびに手入れをしてくれたのですが、日々の手入れは必要です。
畑の面倒をよくみず、雑草の中に野菜たちが埋もれていくようになりました。
これで畑部は解散となりました。

そのグッドボーイハート畑部が、このたびついに復活します。
今回は新しい畑部長Kさんが畑の開墾をはじめてくれました。
灰を混ぜ込む2回目の耕し作業を終えられたところです。

畑20160804開墾
部員のわたしも積極的に参加せねばと奮い立ち、畑横の竹やぶ払いを行いました。
助っ人にお手伝いいただき、畑に風がとおるようになりました。

食べるものを育てるという基本的なこと。
頭ではわかっていてもなかなかできません。
自然の生活に近づくことも、大切なこととわかっていても同じことです。
そういうときは、誰かがやるのを最初は見守ったり手伝ったりすることでもいいでしょう。

グッドボーイハート畑部の畑でとれた野菜を、人と犬がいっしょに食べられるようになるまで
がんばります!


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熊本被災ペット支援ネットワーク
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Posted in 日々のこと, 自然のこと, オポのこと

ラジオ番組に出演します。

今日は、ラジオ放送LoveFMの月下虫音に招待されています。
パーソナリティの大田こぞうさんと「犬のおもしろ話」を繰り広げる予定です。あくまで予定…。

大田さんとグッドボーイハートの出会いは、大田こぞうさんのブログで紹介されました。
こちら→ 虫千二百二/Mスペ!!犬師匠がやって来る!!

月下虫音については私もブログで紹介しました。
こちら→ブログ記事 お気に入りのラジオ番組

以前にも、大田こぞうさんの番組 ぼくらはみんなで生きているに出演させていただいたことがあります。

最近、復活させたグッドボーイハートのブログを気に入っていただき、大田こぞうさんに日曜日版の月下虫音で読んでいただきました。
朗読されたブログ記事はこちらです。大田こぞうさんのセレクトなのでトレーニングクラスを受講していない方でも関心をもってもらえる内容のようです。
ブログ記事 犬の要求吠え
ブログ記事 雨の日の散歩が嫌いですか?

大田さんと話しているとなぜか漫才のようになってしまいます。
大田さんがツッコミで私がボケかな。
真面目に話しているつもりです。

番組は本日午後10時~11時30分までですが、私の出演時間は不明です。
FMの76.1です。エリア外の地域の方はradikoで378円を払うと聞けます。今日の放送だけで支払うのはもったいないですが、大田こぞうさんの番組をたまには聴きたい方にはお勧めします。

すごく眠たい時間だとは思いますが、ぜひ聴いてください。
もちろん、ラジオに投稿して番組に参加してください。メール、FAXでも可能です!

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Posted in 日々のこと, お知らせ

わんげる・ミーティング<安定を引き出す>

今日はわんこ山でデイキャンプするわんげる・ミーティングクラスの日です。
近頃週末ごとに雨が多くなり、一日でも雨の上がる日は外でゆっくりと過ごさないともったいない、ということで今日はラッキーな雨上がりのわんげる・ミーティングです。

数年前まではいろんなキャンプ場で行っていたわんげる・ミーティングですが、少しずつよりよい形に変わってきました。最近はいつもわんこ山で過ごしています。広いキャンプ場で走り回らせることは、ストレス発散にはなりますが、精神的に満たされる時間とは、時間の速度がちがうように感じられます。
同じ山に何ども何ども入るようになると、昨年の春、今年の春、昨年の夏、今年の夏、1週間前の山、今日の山、その日その時により、全く変わらないようで何かが違う不思議な感覚を得られます。

今日のクラスでは、お休みしていた生徒さんの犬が、久しぶりにわんこ山のわんげる・ミーティングに参加しました。他の犬たちと初対面ではありませんが、十分に過ごす時間がなくちょっと緊張しながらの参加になりました。最初の対面時が大変興奮してしまいますので、そこを上手くクリアすれば、あとは他の参加ワンコたちが経験が高いため、一定の距離を保ちながら犬の安定した行動を引き出すことができます。引き出すといっても、人が合図や支持を出すわけではありません。出てくる行動はすべて犬が自ら出すものであって、引き出すというよりは引き出されるという言い方のほうがあっています。

自然といってもいろんな形がありますが、慣れ親しんだ信頼できる身近な自然は、ゆっくりとした時間を与えてくれます。そのことが、緊張している犬にも伝わるのか、時間をかけながら少しずつリラックスしているように感じました。その様子はビデオに撮りました。今月の犬語セミナーでご紹介したいと思います。
これも犬のトレーニングのひとつの風景です。時間がかかることですが、スロウというのは犬にとっては宝なのでしょうね。犬の寿命は人の7分の1です。このことが犬と同じ世界で生きることの難しさでもあります。

今日はみんなゆっくり過ごしていました。
梅雨の時期のわずかしかない貴重な晴れの日。ありがとうございます。

今日はこのままテントで寝るテントクラスへと突入します。
時間はゆっくりと流れていきます。

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猟師さんの作った犬のジャーキー

大分県竹田市で猟師をしている知人が、犬用のジャーキーを販売されています。まだ販売されて間もないようなので、グッドボーイハートでも微力ながら販売のお手伝いをさせていただくことになりました。この知人の猟師さんのお話はブログ記事「変わる生態系と猟」の中にも一部紹介しました。
今日は、このジャーキーにまつわるお話を話題にしながら、犬のこと自然のことを考えていこうと思います。

ジャーキーを販売しているのは、知人である猟師さんが代表を務めるヤクト株式会社というところです。ヤクトさんのホームページはこちらでご覧いただけます。
ヤクト株式会社→http://jagd.jp/
このホームページをご覧いただいたら分かるとおり、ヤクトさんの活動は「狩猟の総合プロデュース」です。このことに大変関心がふくらみました。私の狩猟に関する知識は、鹿問題に詳しい高槻先生の書籍や、猟師になった千松信也さんの書籍「けもの道の歩き方」などを読んだ程度で、実際に猟を仕事に生活をしていらっしゃる方にお会いする機会はありませんでした。

これらの書籍を読み進むうちに、知識の範囲内ではありますが、私が知っているのは趣味としての猟であって、生活としての猟ではないのだなと感じ始めるようになりました。そして、生態系全体について思いが深まる中、猟という仕事の重要さについても同時に知るようになったのです。

こうなると、どういう人が猟師になるんだろうとか、狩猟って生活の中でどの部分に位置づけられているんだろうという疑問も出てきます。この時期に、知人を通してヤクトさんと知り合いになり、そのヤクトさんが「狩猟の総合プロデュース」という仕事をされているということで、身近に話しを聞くことができるのは本当にラッキーなことでした。

犬猫用のシカ肉ジャーキー販売は、その総合プロデュースの中の一環の活動として行われているようです。前回ブログにも書いたとおり、また書籍など関心をもって読まれる方はご存知のとおり、シカ、イノシシといった農作物に害を与える動物の数は増え続けているらしいのです。その数については全体を把握することは難しく、実際に山に入って猟をしたり、山の様子を観察してその細かな変化に気づける方がようやく、増えすぎているのかどうかという状況把握ができる程度でしょう。猟師さんはただ獲物を捕らえるだけでなく、山全体を把握する役割も同時に果たされていると思うのです。

話しを元に戻します。それで増え続けているらしいシカとイノシシ。猟師さんやその知人が食べるくらいでは、あまりが出てしまいます。それをどうやって有効活用したらいいかを考えるとき、人の口に入るにはクリアしなければいけない問題がたくさんある、もちろんそのことも考えながら、もっと早く食べてくれる動物はとなると雑食や肉食のペットになります。そしてそのペットの中で数の多いのは犬と猫です。シカ肉ジャーキーですが、猫にはまだ与えていませんが、犬は大好物です。シカ独特のにおいが苦手な方もいるでしょうが、犬はこういう臭いは好きですね。いくらでも喜んで食べてくれるでしょう。

そして、猟師としての生活のことがあります。ジャーキーをただ作って配っても猟師さんの生活は厳しくなるばかり、そうすると猟師になろうという方も現れません。ジャーキーを商品にして飼い主さんに喜んで買っていただければ猟師さんの生活の支えにもなり、捕ったシカも無駄になりません。もちろんペットは大喜びです。

実は、この話は他の部分からも考えることができるのです。犬猫などの肉食のペットの数こそ正確には把握されていません。推定数ですが、みなさんの周囲を見ていただいても分かるとおり、人と同じくらいたくさんいるのです。これらの犬猫が消費している家畜の数は大量といえるのです。それらは、ドッグフードや缶詰などに姿を変えていることもあり、手作りゴハンの普及でスーパーで買われている肉の場合もあります。畜産業の方からみるとお肉が売れるのでいいことなのかもしれませんが、野生動物の肉でもいいならそちらの方がいいと私は思うのです。

実際、スーパーの肉は食べないけど野生動物の肉は食べるという犬もいました。家畜も育てられる過程で多くの薬剤を体にいれることになり、また家畜として育てられるストレスも多いものです。野生動物は猟でしとめられるまで、ワナにかかるまでは、自然の中で動物として生きてきた時間というものがあります。全ての犬がこれらをわけるわけではありませんが、動物にとっては大切なことなのかもしれません。

ということで、いろいろと述べましたが、ヤクトさんのシカ肉ジャーキーをぜひ食べさせてみてください。そして、もっとこうして欲しいというご意見もほしいということでした。
ヤクトさんの商品ページ→http://jagd.jp/?page_id=11

グッドボーイハートではこの一年間「ヤクトさんを知ってもらうキャンペーン」をやっています。ヤクトさんのジャーキーの一部ですが、特別価格で販売させてもらっています。メールでご連絡いただければ準備します。

手作りゴハンにつかうシカの生肉をご希望の場合には、直接ヤクトさんに交渉してください。
「グッドボーイハートで聞いた」といっていただけると、ちょっとした便宜を図ってくださるとのことでした。
商品は量産ではないので、大手ショップのように安くはありませんが、質はとてもいいです!

ヤクトさんの今後の活動にも期待しています。

ヤクトさん商品



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ハエ追いとハエ退治

ハエは漢字では蝿。五月蝿い(うるさい)に使われるように、4月~5月になるとハエの数は一斉に増えていきます。梅雨にはいったこの時期になると、コバエまで飛ぶようになり、イエハエ、クロバエとともに、気温が下がるまでハエとの戦いは長く続きます。

庭のあるご家庭では、犬が庭で排便をしたあと取り残しなどが出たりすると、ハエにとってはごちそう兼卵を産みつける場所ともなり、ハエの数はすごく増えていきます。といっても家庭のレベルであれば殺虫剤を使うほどでもありません。どんなタイプの殺虫剤も、必ず環境に影響があります。素足で歩き、庭の草を食べ、芝生に体をこすりつけ、土の上に寝る犬という動物が暮らしているなら、殺虫剤の使用はできるだけ少なくしたいものですね。

集合住宅で暮らしている場合にも、窓から入ってくるわずかなハエや、ゴミ捨て場においたペットシーツなどのゴミによってくるハエもいます。こうしたハエの駆除についても、できるだけ殺虫剤を使わないようにしたいのです。

殺虫剤を使わない方法で一般的なものが、粘着性のテープをつかったハエ捕りテープや、ハエ捕り棒です。成虫を確実に除去する方法な上に、以外とたくさんつくため効率よくハエ駆除ができます。天井からつるすタイプのテープには、幼少期のトラウマ的な体験を残していらっしゃるかたも多いようで、あまり評判がよくありませんが、テープが真黒になるほどとれる上に安全とくれば、長く使われているのも理由がわかります。

犬との生活を考えるにあたって、なぜ「ハエ」ごときのことを考えなければいけないのかと不思議に思われるかもしれません。公衆衛生のためや感染症を防ぐためには、ハエの増えない環境を作ることは大切なことです。犬の糞便、ご飯の食べ残し、犬小屋やトイレシーツが一部汚れたまま、ゴミの臭いなど、ハエがわずかでも寄ってきそうな環境がある場合には、ハエ捕りテープは必須です。
また、他の問題からもハエ対策は大切なのです。それは、ハエが苦手な犬は以外と多いということです。

犬が屋外にいるとき、屋外でも家の近くにいるとき、そして室内にいるときで、ハエに対する反応が異なることがあります。ハエが顔の近くを通ってもしらんぷりすることもあれば、目線だけで追うこと、そして顔を向けて追うこと、カツカツと口で噛むような仕草をして追いかける動作などがあります。状況や犬の状態に応じても若干の行動の差が出る事はあるでしょう。それでもカツカツと口で噛むように追い回す行動が出る場合には、強いストレスのサインなので犬の様子には注意が必要です。

理由はいくつか考えられますが、主な原因として過去にハエが発生しやすいような環境におかれたことがある場合や、ハエでなくても音をたてて顔の近くを飛ぶような虫が大量に発生するような環境におかれたことがあると、このハエ追いは出やすくなります。

ハエの数がほとんどないような空間なのにもかかわらず、目線や顔を向けてハエを追うような仕草がみられる場合にも、犬の警戒値はかなり高まっています。これらの行動が見られる場合には、過去の経験によるものだけではなく、今まで過ごしてきた環境に対する安定感が現れる場合があります。

犬は囲いの中で飼うか、つないで飼うことが義務付けられています。よほど大きなお屋敷でなければ、犬は拘束されている状態を継続して生きていることになります。これは自然に動物の防衛本能を強くしていきます。それを下げるためのいろいろな管理の方法はありますが、犬が自然に過ごすということは難しいことなのです。

こうした理由からストレス行動が時々、もしくは頻繁に見られるようになります。そのひとつがハエを追う行動です。犬がハエを追う行動を見て「動くものを追うのは狩りの練習だから」と思われるのは大きな誤解です。このハエのいる季節に犬の行動をよく観察してみてください。

犬は清潔な動物です。ハエの発生しやすい環境は犬の好む環境ではありませんので、人の知恵を使ってハエ捕り対策をしてあげてください。オポは私がハエをハエ叩きでしとめようと思った瞬間から、私から離れていきました。犬はハエも嫌いだけど、ハエをしとめようとする殺気はもっと苦手です。犬にとって心地よい環境は、わたしたちにとっても心地よいものです。私の愛用しているのは「カモ井のハエ捕りリボン」です。捨てるとき大変だけど、とれた数でハエの多さの変化もわかるのでお気に入りです。どうぞお試しください。


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被災ペット支援活動報告

今日は、熊本に被災ペット支援活動のお手伝いにいってきました。
手伝いといってもわずかな滞在時間しかなく、実質的な活動のお手伝いには及びませんでしたが
実際の現場で、どのように支援させていただくのかを考える貴重な時間をいただきました。

現地のボランティアさんや職員さんたちは休みなく体を動かして働いていらっしゃるにも関わらず
熊本地震以来の動物保護の状態は、いろいろな意味で支援を必要としていると感じました。
具体的な報告ができず申し訳ないのですが 熊本被災ペット支援ネットワークとしては、
状況がより良い状態に回避できる手段として、犬舎10個を早急に準備することになりました。

また、被災時のペットとの同伴避難の重要性について講演や絵画展を重ねていらっしゃる
うささんが熊本に来られていて、貴重なお話を伺うことができました。
うささんの活動については以下のページをご覧ください。

震災で消えた小さな命展

現地の言葉は、私たちが実際にネットで見ることのできるものとは別のものでした。

他者の貴重な経験に触れることで多くのことを学びました。
そして自分に何ができるのか、まだ考えなければならないことがたくさんありますが、
このブログを通し犬という動物について、いっしょに考える機会を持っていただくことも
そのできることのひとつであることを、再確認できました。

家庭での動物の生活だけでなく動物施設や被災時についても、伝えられることを言葉にしていきたいと思います。


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Posted in 日々のこと, ボランティア

犬と犬の対面、経験学習と落ち着き

今日は犬と犬を対面させるクラスを行いました。
犬の呼び名をクロ、シロ、チャ、として説明します。

クロは現在プライベートクラスで勉強中です。その中で、社会性や自制について学ぶ機会のひとつとして、飼い主さんと行うプライベートトレッキングクラスを受講しています。飼い主さんと山道を歩くトレッキングクラスでは、初期にみられた興奮行動や、落ち着きなく動き回る多動行動、逃走行動が少しずつ減少し始めたため、他の犬と対面させる対面クラスを開催することになりました。これまでに数頭との犬の初対面を済ませました。

今日の対面クラスでは、クロとチャは2回目の対面です。クロとシロは初対面です。
クロにとっては3頭で過ごすのが初めての機会です。

実はシロも数年前にプライベートクラスを受講し始めたときは、興奮行動と多動行動、逃走行動が非常に強く出てきました。ご家庭の問題行動もこの行動により犬との暮らしに不安を感じるような状態が起きていました。飼い主さんの熱心な取り組みで、これらの行動には自制が働くようになり、制御不能の行動を起こすこともなくなりました。それだけでなく、他の犬との関係作りを進めるクラスでも成長を見せ始めました。

クロとシロは最初の行動が似ていたので、今回の対面がどうなるのかとても楽しみにしていました。結果、クラス経験値の高いシロは、ほとんど興奮することなく安定した行動を示してくれました。

犬と犬の対面時、犬への声かけは最小限です。犬に声をかけたり合図や指示をすることはありません。犬に行うオスワリやフセやツイテや、他のどんな合図もここでは無効どころか逆効果です。犬の中にあるのは、過去の経験、特にこの場所で出会った犬との関係、このグループに属することの意味と行動、この場所で行ってきた行動のパターンです。

対面や遊び行動を含め、犬と犬とのコミュニケーションには「落ち着き」を求めます。3歳までの若い年齢では興奮することも多いものですが、自制のきかない興奮行動は遊びではありません。犬と犬の出会うコミュニケーションは非常に緊張を伴うものですが、「落ち着き」を求めて行動を促していくと、犬はきちんとそのことを学習していきます。能力の差はありますが、それは学習に必要な時間の違いだけです。

チャは犬とのコミュニケーションがある程度安定しています。幼少期から月に数回をオポという先生犬といっしょに過ごしました。当初から、オポに非常に興奮して接触していましたが、オポから抑制を促される行動を引き出され、犬に対する抑制がかかりやすくなっています。また、食べ物への関心が低く、人への依存傾向が低いことも犬とのコミュニケーションをシンプルにする要因になっています。自制のかかりにくい犬の多くは、依存的性質が育っています。食べ物依存、飼い主依存、ボール依存、など、思いあたる方は要注意です。

クロとチャの対面は先月の犬語セミナーでビデオ紹介しました。犬語セミナーに参加された方は思い出してみてください。クロは主張が強く対立の方向へ転がりやすく不安定で、チャは抑制をかけ、対立をさけるためのシグナルを引き出そうとします。ですが、チャには相手のシグナルを引き出すほどの誘引力はありません。これは性質と呼ばれるもので、成長してもあまり変わらないのです。

実は、シロの行動を抑制してきたのもチャでした。ここでも、対立をさけるところにはもっていけるのですが、落ち着きを引き出すことはできません。それでも、シロはグループ行動の経験値を上げて、自己抑制を少しずつ身に付けてきたのです。

こういう変化を長い時間をかけてみていくと、犬って本当に不思議ですごい動物だなと感心します。クロは保護犬で年齢がわかりませんが、チャもシロも犬としては、中年にはいっています。それでもまだまだ変化する部分があるのです。

抽象的な表現になりスミマセン。どんな風だったかぜひ見たいという方は、このビデオを題材にした今月の犬語セミナーにご参加ください。6月26日日曜日の午後と、平日も1日開催を予定しています。

さらに、今日の対面クラスを撮影しながら、やはりと思うことがありました。落ち着かせの道具「リード」についてです。リードでバランスをとるということは、経験や練習もありますが、日々の犬との関係性を示しています。人と犬のバランスのとれた関係性、リードをつけているときはそれがそのまま表現されます。そのため、小手先の技術で変えようと思っても簡単にはいきません。
犬に声かけをしたり、フードを使って飼い主に注目させるトレーニングが主流になってしまうのは、簡単で誰にでもでき簡単に犬をコントロールできるからです。依存という形でのコントロールは、人に依存して生きている犬に行うには簡単な方法です。私もこうしたトレーニングを取り入れることがありますが、これは対処法です。対処法は必要であれば取り入れます。そして、次のステップでは、ここを卒業し対等な関係作りを目指してほしいと思います。

こちらの記事でも対面時のリード使いについて書きましたので、参考にしてください。
ブログ記事「犬と犬の対面、落ち着かせの道具とは

リードは奥が深いですね。みなさんによりよく学んでいただけるよう、私も日々勉強です。

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犬と刺す飛び虫<ヌカカ編>

先日の犬語セミナーのときに虫博士の大田こぞうさんが参加されたとき、聞こうと思って待ち構えていたことがありました。昨年から悩まされていた、大量の室内に入ってくる極小の虫のことです。

大田さん「うわあ!見えません。」
私「小さいよね。たくさん入ってくる、しかも刺すし…。」
正体さえわかれば、という気持ちだったのですが、さすがに虫博士「ヌカカじゃないですかね。」ということで、うーん、やっぱりかという感じでした。

早速数日後のラジオ月下虫音の中の“ロクヨンコーナー”(6と4、虫のことですね)で、ヌカカを取り上げてもらいました。ブユよりも小さな刺す虫で、あまりにも小さく洋服の中にも入ってくるため、いつの間にか刺されてしますそうです。確かに腕や足の洋服から10センチくらいのところにいくつかの刺され跡を見つけることがあります。それが“やつら”の仕業だったことがついに確定しました。

七山の土地の人にブユについて尋ねたとき「シノブという名の網戸を通ってくる小さなブユのような虫がいる」ということを聞きました。シノブはヌカカの地方名称だったようです。

刺したり噛んだりする昆虫に対して、犬は個体事に反応したりしなかったりします。七山校でいっしょに過ごしていた大型犬のオポは、このセンサーの精度がかなり高い方で、さらにわかりやすく伝えてくれていました。

オポの昆虫に対する反応を3つのレベルで分けるとこんな感じです。

大変危険=レッドシグナル
注意が必要=イエローシグナル
安全=ブルーシグナル

たとえば、ムカデはレッドシグナル、ブユやヌカカはイエローシグナル、ゲジゲジやアリはブルーシグナル、という感じです。

イエローシグナルのヌカカに対する反応は、数が少ないと刺されることがあっても反応はないのですが、数が増えてくると場所を移動したり、室内にいるときは息遣いがハアハアと上がってきて、その危険性を知らせていました。

こんなこともありました。ある夜、オポの息遣いが急に上がってきます。その様子から、何か環境に変化が起きているにちがいないと部屋のあたりを見渡すのですが何も見つからず、それでもオポの状態が変わらないため、いつもは薄暗くしている部屋の電気をつけて入念にチェックしました。そうすると部屋の四隅の天井が真っ黒になるくらいヌカカで埋め尽くされているのです。

このとき天井にいたヌカカ軍団のうちのいくつかが、私たちを刺していたのだと思います。オポもすごく刺されているという風ではありません。
羽音もなく天井を見ているわけでもないのに、ヌカカがたくさんいる!ということを、オポが知っているということが、とても不思議でした。
さらに、オポはこのときすでに15歳を過ぎていて、十分なおじいちゃん犬であったにもかかわらず、そのセンサーだけは十分に機能していたということにも驚かされました。

科学的に調べたわけではありませんが、こうした犬の行動は日頃から行われることなので、虫情報を得ているのだと確信することはできます。虫が与える危険性や、虫数により危険度が増すということを受け取るしくみについては、推測の範囲内になります。犬にとって可能性の高い情報は、虫のフェロモンです。フェロモンとは臭いの物質です。昆虫も臭いを出すことはよく知られています。その臭いの質が、危険性のある虫が群れて活発になったり、刺す直前になると独特のにおいを出すなのだと思います。推測の域をでないのは、感知できる犬と感知できない犬にわかれてしまうためです。すべての犬の鼻は人よりずっと優れていますが、センサーの精密度は犬によってかなり違いがあります。

感じられる気配もあります。こちらも冷静に受け取れる犬と、日常の不安定さや恐れや興奮が強く、反応が大きく出すぎてしまう犬など様々です。

犬の昆虫センサーがしっかりと機能している場合には、それを家族の人間に伝えようとしている場合があります。特に室内犬の場合で室内環境を変化させられるのは人であることを理解している場合には、オポのように伝えるシグナルもはっきりとしてきますので、こちらも対応しやすいです。

昆虫センサーがまだ未発達の場合には、飼い主さんの管理力や環境を整える予防的努力が必要になります。センサー力は、個体差だけでなく日常の生活や心身の発達の影響も受けますので、伸びる可能性も十分あります。

昆虫センサーに調整が必要な場合。反応が強すぎて防衛行動が多かったり、逃走行動が出たりします。この犬たちには毎日の安定した環境が必要です。生活全般を見直してみて、足りないことを足し、過剰なことを減らす、環境整備が有効です。

ところで私のセンサーはまだまだ未発達です。とりあえず、予防管理を優先する必要があるため、網戸の仕様から変えなければ…。まずは、ホームセンターですね。

臭いを取るオポ

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里山犬の育て方

グッドボーイハート七山校は山との境界線にある、いわゆる奥山と里山をわけるような地形にあります。それぞれの里には家のすぐ裏側に「自家製の野菜室」となる畑を作られています。その畑を奥山から狙っている野生動物たちがいます。イノシシ、タヌキ、アナグマ、テン、イタチ、サル、キツネ、モグラ、鳥たち…とメンバーもそうそうたるものです。

これらの野生動物たちによる被害は大変なものらしいことをイノシシやシカに関する本を読みながら知りました。家の裏の畑は生産物用ではなくあくまでも自宅用のようですが、それでも手をかけて育てた日々の食材に手を出されることは阻止しなければなりません。そこで野生動物を寄せ付けない方法としていろいろな手立てが行われているようです。そのひとつが犬です。

私も当初は、他の生産物用の畑の用に動物用のステンレスの柵で囲っておけばいいのではないかと考えていたのですが、なぜか、家の裏の畑には見たところどのご家庭もその仕様がありません。その必要がないのだとすると、その存在は里の犬たちのガードによるものだと推測しています。

七山校の近くのご家庭にも立派な里山犬が住んでいました。その犬はとても不思議な犬で、私の犬知識をさらに深めてくれた犬になったのですが、まさに彼は飼われているというよりは、住んでいるという犬だったのです。この犬については逸話はまた別の機会にゆっくりと書いていきます。話しを戻します。それで、その立派な里山犬は亡くなって数年たったのですが、1ヶ月ほどまえにその家に新しい犬が来たのです。

さいしょは、ワオーン、ワオーンと4ヶ月くらいの犬が出すような呼びなきが聞こえてきました。まさか捨て犬ではないかと注意深く聞き耳を立てていると、ときどき、キャインキャインと興奮した声になる時間があり、明らかに人が子犬に接触していることがわかりました。新しい里山犬が来たのです。

先代の犬にとても興味があったので、次の犬はどんな犬なのだろうとついつい犬の様子を観察したくなってしまいます。実物を見ると体型はかなり大きくなっており子犬という風貌でもありません。若年期くらいかなと。その犬が少しずつつながれる場所が変化していくその過程がさらに面白いものでした。まだ途中なのですが、つい先日、日中裏側の畑の車のそばに係留されるようになりました。

その日は七山で一日作業日だったので、デビューした犬の様子を掃除したり洗濯したりしながらその日の成長を見届けていました。そしてある行動を学んでいることを目撃しました。というか私自身がその刺激になってしまいました。
午前中に洗濯物を干しに出ると、ちょうどその犬の視界に入る状態になり、ウォンウォンと警戒吠えをするのですが(私は目線を合わせずに淡々と洗濯物を干す)、尾は下がったままで、体重も若干後ろにかかっており、後退の動作にはいっています。私の方をみながら、ウォンウォンと吠えたり、吠えやんだり、吠えたり、吠えやんだり。行動の不安定さにその気持ちもうかがえます。室内に入ると吠えるのを止めましたが、しばらく尾を垂らしたまま立ち尽くしていました。
午後になって、洗濯物の位置を変えに出ると、なんと今度はつながれている車の下にもぐって、吠えずにこちらの様子を伺っています。私の方からは明らかにその姿が見えているのですが、私が視線を送らなかったり、気づかないふりをしていることでその「隠れる行動」は継続しました。結果、室内に入るまで隠れたままでいたのです。
「隠れる行動」については先日ブログに書いたばかりです。
犬は隠れる動物

つながれた午前中は私の姿以外にも、ちょっとした変化にいちいちビクビクとして吠える回数が多かったので、このままビクビクさせて終わってしまっては社会化学習は後退してしまうと心配していたにもかかわらず、昼過ぎには隠れる行動を自分から行ったことで環境は一変し、警戒吠えは明らかに対象を認識したときだけに変化していきます。
途中家の人が作業のためかそばを通ると、キャインキャインと飛び上がろうとする後追い後鳴きをしてアピールしましたが、振り返ってももらえていませんでした。はたからみるとかわいそうかと思えるこうした接し方も、犬が自主的に行動することを引き出すきっかけとなり、簡単には判断できないものです。

田舎でも犬は係留して飼育するようにとの指導が厳しいため、どの犬も係留されています。ですがその育て方は数十年前とたいして変わっていないのではないかなと思えるほど、原始的な感じがします。農業も機械化が進む中で行程自体はかなり変化してきたのだと思いますが、変わらない作業は変えようとしないという風潮が見られるからです。そして犬育てについても同じように「つないだだけ」あとは変わらないという風景に見えるのです。そのことが、犬にとってストレスを与えていることもありますが、変わらないものの中には、犬が育つ接し方も垣間見えて、何事からも学ぶべきことは多いのだと感心させられているところです。

さて、このニュー里山犬。冬季からの今シーズンのイノシシ防衛に力を発揮できるほどになるのでしょうか。陰ながら応援しくたいと思います。

いつもながら犬の立場にたって写真はありません。白地に黒いぶちのある洋犬風のミックス犬。その表情と行動の変化がこれから楽しみです。

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猫のヒーリング

熊本地震で被災した飼い主さんとペットを支援するための資金作りを起こっていますが、そのひとつがチャリティーセミナーの企画運営です。
チャリティーセミナーの題材について意見を聞いたりミーティングを行いましたが、その中のひとつに、ヒーリングについて知りたいというものがありました。いつもはドッグヒーリングセミナーの形になるのですが、今回は猫のヒーリングも含めた希望があったため、猫のヒーリングのビデオを撮影するために、モデル猫ちゃんのご家庭に伺ってヒーリングをさせてもらいました。

ヒーリングのことをこのブログで何度か書きました。ヒーリングにはいろいろな作用やその中で起きることというのがあるのですが、私は病気治しを目的としたヒーリングは行っていません。
グッドボーイハートのアニマルヒーリングは「共感する」=「相手を理解する」姿勢と立場でさせていただいています。私は猫の動物行動学については本をかじった程度の初心者です。犬の行動を読み取るように猫の行動を説明することはできません。ですが、相手の状態に共感する姿勢は犬と向き合う姿勢と全く同じです。人とは異なる動物、分かり合えない部分がたくさんあるのが当たり前の中で共感する姿勢を持ち続けることは、長い犬とのつきあいの中で身に付けてきました。

ヒーリングは、動物の自律神経や内分泌系のバランスを整えていくため動物の自己治癒力が高まっていきます。これはあくまで動物側の主たる反応であって、ヒーリングを行っている側の与えているものではありません。自己治癒力の高まりは病気がなくなることと直結はしてません。目に見えない部分での動物の癒しが動物に起きているかどうかを知ることができるのは、多くの価値観を捨てて動物に向き合っているときだけなのです。

猫ちゃんのヒーリングですが、猫が必要としていなければヒーリングを受け入れません。「今は必要ないよ。」ということです。ヒーリングの途中に動物側から終了させることもあります。猫は見えない気配に敏感ですよね。自分の環境の変化に非常に敏感なのですが、それが好まれるものであれば受け入れが早いのも猫という動物です。2匹の猫ちゃんにタッチヒーリングをさせていただきましたが、歓迎してもらったようで安心しました。

すぐには、手で動物にさわるタッチヒーリングができないこともあり、信頼を得るために何回も訪問する必要も考えていました。決して人に甘えるような猫ちゃんたちではなかったけれど、モデルさんとして協力してくれ、初めてのヒーリング体験を楽しんでくれたようです。

撮影したビデオは、動物へのヒーリングを紹介するセミナーで使用させていただきます。ヒーリングは実際の行為を見学していただくことはできないので、関心のある方はどうぞセミナーにいらしてください。







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熊本被災ペット支援ネットワーク
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