グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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犬の預かりサービス(ドッグホテル)始めました。

では、飼い主さんが外泊や出張で不在のときのお手伝いとして、犬の預かりをしています。いわゆるドッグホテルというものです。

「ホテル」というと、上げ膳据え膳お客様としてお迎えしてビップな気分を満喫するというイメージがありますが、グッドボーイハートのお預かりはそんなにゴージャスな感じではありません。どちらかというと「家庭環境でお過ごしください。そして飼い主さんの代わりにお世話するのは先生ですよ。」という預かりサービスです。

預かりは原則として1頭もしくは同居の犬複数です。家庭環境と同じようにといっても、環境が変わると犬はテリトリーを失い不安定になります。室内犬の場合には、いつも使っているクレートやソフトケイジを持って来ていただき、マイハウスを利用しながら少しずつテリトリーを安定させていくように練習していきます。預かりサービスというよりも、結果として預かりクラスという内容になります。

預かりをするといろんなことがはっきりと見えることがあります。カウンセリングやプライベートクラスのときに犬の行動について飼い主さんにお尋ねして、犬の状態を把握していきますが、どうもはっきりしないということもよくあります。その行動を犬がクラスのときにしないので、ビデオを撮って見せていただくこともありますが、ビデオではその時点の環境しか移りません。前後や時間差で犬の行動に影響を与えていることなど、すべては記録できません。

預かりクラスに来ている犬の中には、異なる環境におかれることで安定を失いより管理をする必要が生じてくる場合もあります。当然、一旦は管理を高める必要があります。年齢が若いと環境への順応性も高く、すぐに安定をはかろうとすることもあります。安定度が増してくると犬は日々生活の中で行っている行動をするようになります。事前に飼い主さんに、問題のある行動を聞き出しておけば、それを未然に防ぐための方法も取り入れながら預かりをします。

たとえば、成長過程で排泄を庭でさせようとしているけど、室内で排泄をしてしまうことがあるという問題をかかえていたとしましょう。「ちょっと目をはなしたすきに室内でしてしまうのです。人がいるときにはちゃんと庭にいって排泄ができるのですが…。」といった状態だとします。こういうケースでは、庭で排泄をさせたいという目標があるのですから、それを達成するように管理していきます。かといって、クレートにいれる時間を長くするのでは家庭勉強にはなりません。犬が何を受け入れれば排泄の失敗を超えることができるのかを把握しながら、環境管理を行っていきます。「預かり中排泄は全て庭でしました。室内ではしていませんよ。」というとビックリされます。ちょっとしたことなのだけど、犬の行動には常に犬と人の関係性が反映されてしまうのは、結局は大きな違いになります。

預かりをすることで犬の性質や状態がよりよくわかるため、必ず飼い主さんに知りえたことについて報告しています。預かりクラスといっても、「預けてトレーニングしてもらう」クラスではありませんので、そこは間違えないでください。トレーナーが教えてオスワリやフセやトイレのしつけができるようになったとしても、それは犬と飼い主さんの関係には影響がないどころか、逆に関係作りを難しくすることになってしまいます。お預かりして新しい合図を教えたり、芸を覚えさせたりすることはありません。今練習していることをそのまま取り入れるのですが、ひとステップ上がるかもしれないという程度のものです。飼い主さんと犬の関係に踏み込むようなことはしません。

預かりクラスの目的は、犬をできるだけストレスなく家庭環境で安全に預かること、その時間で知りえた犬のことをお伝えすること、そして、犬を知人や友人に預ける必要があるときには、その前練習としても利用していただくことです。預かりは七山校で行っています。わずか1、2日でも自然環境の中で犬たちにリラックスして過ごして欲しいからです。

預かりサービス(クラス)はグッドボーイハート生であればどなたでも大丈夫です。まだ、利用したことがないという方、ぜひチャレンジしてみてください。

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犬の体型に影響を与える性格とは

数日前のブログでご紹介した床面のことと、昨日の伏せる動作についてにつづいて、体型と気質の関係についてお話していきます。

床面の素材で犬の体に負担がかかっていることを説明しました。つるつるとすべる素材の床面では指を開いて立つことや歩くことができずに脚そのものに負担がかかり、結果体全体が硬直して背中が丸くなってきます。つまり、体型というのが変わってきてしまうのです。

人の背中がまっすぐに伸びているように、犬の背中もまっすぐに水平になっているのが健康な背中です。
背中が丸くなる体型は、お腹が引っ込むような体型ですね。そして尾が下がるのですが、この体型で尾を上げようとするため丸い背中はもっと丸くなっていきます。お腹が上に上がるというのは、ちょうど肋骨の一番下部分が少し上がるということです。この体型は、犬が不安を抱えているときに力の入る部分です。つくりは違うものの人も不安をかかえるとこの部分に力が入って横隔膜全体が上に上がってしまうらしいです。

不安を抱えている犬は日常的な行動に不安行動の表現がみられます。たとえば、小さな物音で吠える
、来客に吠えたりとびついたり興奮する、散歩中のリードのひっぱりや他のストレス性行動がみられることもあります。他にも、室内でとびつき行動が多かったり飼い主の膝の上にのりたがる、飼い主の後ろをついて歩くなどはその一例です。

たとえば不安定な床面が犬に影響を与えているとしたらどうでしょうか。不安を抱えやすい性質をもつ犬が不安定な床面で過ごすことでその不安が上昇しやすい傾向が高まったことで、日常的に不安行動が増えているということも十分にあります。そして、その不安を表現するように背中が曲がっているという体型をしています。

自分におきかえて考えてみても、自分が不安を抱きやすいかどうかを冷静に判断することは難しいことです。長い間、習慣化した考え方や感覚を持ち続けているのですから「わたしにとってはこれが普通で特に違和感を感じない」状態となってしまうからです。ですが、姿勢は外側からでも見てとることができるし、なにより自分でも違和感を抱きます。腕が疲れやすい、腰が痛い、肩が張るなどの身体的不具合がでることもあるでしょう。そして姿勢は、人の気分を左右してしまうことがあります。体と心はつながっているということです。

犬の行動をすべて犬の性質だと思ってしまうのは違います。犬のストレス性行動は犬の性質ではありません。犬には不安を抱きやすいという性質はあっても、不安症という性質はないのです。それは心や脳の病気です。

犬の中には行動表現を抑え始める犬もいます。飼い主の反応に敏感な犬は不安を抱えても行動を起こさずにじっとしています。また、社会的な関係となる対象が身近にいない場合でも、犬は不安行動を表現しません。不安行動とは社会的に伝達するメッセージでもあるからです。メッセージを読み取りにくいそんな犬でも、その犬の体型をみればその不安や緊張を見て取ることができます。
純血種だからこんな体型なのだと思われるかもしれません。純血種として受け継いだ体型の中には性質も含まれています。人が繁殖した犬について深く理解し考えることは人の責任だと思います。

犬の体型や行動を見て犬が不安を感じやすい傾向があると判断されたら、まず身近な環境から整えてください。千里の道も一歩からといいます。どんな小さなことも無駄にはなりません。

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犬の「伏せ」トレーニングの注意点

犬が4つ脚で立っているところをイメージしてください。
つぎに、その姿勢から犬が伏せる姿をイメージしてください。

さて、あなたのイメージした犬はどのような体勢で伏せたでしょうか。

イメージ1 立っている状態から座り、座ったあとに前脚を伸ばして伏せる。

イメージ2 立っている状態から前脚をさげてお辞儀のようなポーズをし、そのあと後ろ脚を折りたたんで座る。

イメージ3 立っている状態から4つの脚を同時にたたみこむように地面に水平に腹部をつけながら伏せる。

イメージ4 立っている状態から後ろ脚を崩すようにしてすわったあと、腹部を床につけて伏せる。

イメージ5 立っている状態からクッションなどに倒れこむようにしてズドンと伏せる。

他にも何か違う形をイメージされたかもしれませんがいかがですか?
ここで取り上げたい犬の動作とは、犬が自分から伏せたときの行動についてです。人が合図や号令をかけてそれに応じて伏せるときではありません。

普段は犬が伏せる行動を、号令でさせる場合にはほとんどの方がはじめにオスワリをさせて、その後にフセの合図を出すことが多いようです。フセを完全に覚えてしまえばすぐにフセをするようになりますが、その際にも、犬は一旦座ってその後伏せるという、イメージ1の動作でフセの合図に反応することが多いです。犬が座る動作や伏せる動作をするのは、人に合図されたときだけではありません。犬は自律的に伏せるときはこのような体の使い方をしません。

犬は自らの必要性に応じて座ったり伏せたりすることがあるのです。伏せる行動をコミュニケーションとして、また一定の目的を果たすためにすることがあるのです。

犬が伏せるとき、最も多いのは休むときです。犬に落ち着ける休むスペースがある場合、たとえばベッドやクレートなどのやわらかいところへいきそこに伏せます。イメージ5のようにズドンと腰を落とすこともあるし、一旦後ろ脚を横に曲げるようにしてゆっくりと伏せる場合もあるでしょう。ズトンと腰を落としてしまうのは、老犬になって筋力が落ちてしまった場合や、成長過程で背骨が変形してしまい背骨が湾曲したようになっている場合です。背骨の動きが硬いためそんな伏せ方になります。

他に、犬が伏せる行動は服従行動でみることができます。お辞儀のポーズのようにしたあと伏せることが多いでしょう。数ヶ月の子犬が成犬の横に来て、犬が通り過ぎるときや近づいてきたときに伏せをして顎も床につけていることがあります。きちんと服従姿勢になるときには顎を床につけ尾も一旦とまります。土下座でいったら頭を地面につけているような感じでしょうか。お殿様に「ハハー」とひれ伏す姿勢です。服従姿勢に近いけれど少し違う体制のことがあります。伏せのあと飛び上がろうとするときには顔を上に向けています。そのままジャンプして飛びついたりすることがあります。伏せの動作にも次の行動にうつる要素が入るため体重の安定度で気持ちの動きも測れるというわけです。

他には、隠れるときに伏せの動作をします。わずかな草むらのなかに伏せをして身を隠している犬を見ることがあります。このときはゆっくりと四肢をたたみこむように音もなく伏せて相手から気配を消します。たまに散歩中にこの伏せの体勢をとって相手が通り過ぎるのを待つ犬がいます。ところが草むらがありませんからすぐに見つかってしまいます。伏せている犬に対して顔を背けて通過すればその犬は伏せたままでしょう。伏せた犬をちょっとでも見てしまうと、見つかったことになり跳びかかってきたり作戦をかえます。
他の場面でも隠れるときに伏せる行動を使うときには、この四肢を折りたたむゆっくり伏せるが王道のようです。

四肢をたたむようにゆっくりと伏せるためには背中がまっすぐでないとバランスが悪いのです。
背中が丸くなっていると前脚を二つおりにするようにして伏せてしまうことがあります。後ろ脚が横に開いたり、たたれずに後ろに伸びきってしまう場合にも背骨の使い方がうまくいっていないということです。
純血種の繁殖の過程で、犬の体型にいろいろな不具合をきたしています。人が改良したといわれていますが、純血種は人為的な繁殖であり犬のための繁殖ではありません。犬の体型はくずれてしまい自然な動作も崩れています。

自律して伏せるという動作には、犬が人から強化された行動は入りません。たとえば、伏せるとオヤツがもらえるということを期待したり要求するために伏せるという行動をするときには、自律した行動ではありません。それは人が食べ物によって強化した行動ということです。自律性はごほうびにささえられないのです。バランスのとれた体型の自律した犬の伏せる動作はとてもきれいなものです。犬という動物が、その美しい姿を人の繁殖によって失っていくというのも悲しい気がします。

また、先日ブログでご紹介したようにすべる床面が体の動きに負担をかけています。いつもベッドの倒れこむように伏せている犬は犬の背中をよく見てください。少し丸くなっていませんか?
環境を少しだけ改善するだけで、犬の体への負担はなくなります。そして、犬の体のつくりは犬の精神的な安定にも影響しているのです。

明日はこのおはなしにつなぎます。

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犬の社会的行動:人に対する行動と犬に対する行動の違い

昨日のブログで、犬の「行動」と「心理」についての陥りやすい間違いについて書きました。
先日の犬語セミナーで取り上げたのは、人に対する行動と犬に対する行動、他人が犬に与える影響と、犬が犬に与える影響の違いについてです。これは犬に関わらず動物の行動を観察し理解する上で、必ず通る道なのです。

みなさんは不思議に思ったことはないでしょうか。
犬を見たら興奮したり吠えたりするのに、人には吠えない。
実際には外で犬と遭遇するときには犬はリードにつながれています。
犬と遭遇するときには同時に人に遭遇することにもなるため、行動に対して人が全く関与していないというわけではありません。しかし、人とすれ違うときは全く反応を示さないのに、犬とすれ違うときには反応を示すということであれば、人に対する行動と犬に対する行動は違うということになります。

これは驚くべきことではありません。むしろ犬としての正常な反応です。
なぜなら、動物の行動は、同じ種類の動物に対するときと、別の種類=異種や生きていない非生物に対するときでは異なるという行動の原則を持っています。犬の行動を種類別にわけるなら、犬が同種の犬という動物に対して行う行動はすべて「社会的行動」ととらえることができます。犬が他の種、たとえば人や他の動物を社会的対象と理解するようになれば、これらの対象に対する行動も社会的行動となるわけです。

普段、部屋の中では人に対しておとなしく行動している犬でも、他の犬の姿を見ると興奮したり吠えたりする場合には、その行動はその犬の社会的行動を表現するものとして着目する必要があります。
たとえば、散歩中に排尿行動としておこなうマーキングによるテリトリーを示す行動は、人に対して行われているものではなく犬だけの世界の中で行われているものです。里山ではそれが自然と境界線となり野生動物に対するメッセージになることがありますが、それも社会的関係のひとつであるといえるでしょう。

他の犬とすれ違うときに全く犬に関心を示さない犬もいます。そういう犬がいるというよりは、そのようにトレーニングすることも可能です。たとえば、他の犬とすれ違うときに飼い主を見ると報酬が出るという強化法によって他の犬に対する関心を落とすこともできます。ところが実際にこれらの犬が、こうした状況ではなく自然に犬と出会ってしまったりリードがない状態で犬同志が接するような事態になると、非常に不自然で不安定な行動を見せます。飼い主の後ろにかくれたり、飼い主をじっとみていたり、椅子の下に隠れたり、走り回ったり、過度に威嚇したり追い回したりする行動です。

リードなしで犬とあう機会などないのだから、犬と犬の社会的行動など必要ないと思われるでしょうか。
犬の犬に対する社会的行動は、その犬が犬という種である証でもあるのです。無作法な吠えを容認するつもりはありませんが、他の犬に対して無関心になり犬という動物でなくなることに比べれば、ずっと犬という動物としての成長が期待できる状態だと思います。

先日ある生徒さんに「長い留守番やいろいろと犬のためにしたくてもできないこともある。犬の幸せってなんでしょうか。」と尋ねられました。すごく個人的な答えになりますが、「犬が犬として生きていくことではないでしょうか。」とお答えしました。

その犬として生きる伴侶として、犬は犬をもしくは人を選ぶこともあるのだと思っています。
犬が犬として成長でき、犬として生きる環境を整えることは難しいことです。
それでもあきらめません。
犬は犬であることがなによりもすばらしいことだと思います。

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犬語セミナーで学ぶ犬の行動と心理

昨日は七山校で犬語セミナーを開催しました。
ビデオの中に出てくる犬の飼い主さんも参加者の中にいたので、飼い主さんの目でみる犬ということも含めて、犬の行動と心理についてみんなで深く話しをしました。

犬語セミナーの目的は、まず最初の段階として「行動をよみとること」です。
犬のすばやい行動の中から、小さな単発の行動とその組合せを視覚的にとらえ、聴覚的にきいて書き出すだけでも大変な作業です。見慣れていないと犬の行動を細かに見ることはできないのです。

なぜ正しく見ることができないのか。
なんとなく見ているうちに自分の頭の中で勝手に解釈が進んでしまい、ストーリーができあがっていたりするからです。脳は見たものを結論付けるとそれ以上そのことに関心を示そうとしなくなります。

犬の行動を正確に見て書き出すためには、つねに疑問をもってみる必要があります。常に本当にそうだろうかという疑いをもってみていると、見えなかったものが次々に見えてくるからふしぎですね。

この読み出した行動を種類別に分析しながら、犬の行動の裏にかくれる心理についても読みといていきます。動物の「行動」は見えるものです。「心理」は行動が表現する心理と、行動しないものが表現する心理のふたつがあります。行動は心理の働きも含むのですが、行動=心理ではなく、行動はあくまでも心理を知るてがかりのようなものに過ぎません。

動物の「行動」と「心理」で間違えてはいけないことは、ここでいう「心理」=「学習心理」ではないということです。特に犬に関する情報であふれかえっているものは、犬の学習心理に関する情報です。犬の学習心理をどのように操作すれば犬が人が求める行動をするようになるのか、もしくは人の拒否する行動をしなくなるのか、人の犬に対する関心はその部分に集まりやすいのです。そのことが、犬の学習心理を犬の心理と取り違えることになります。人の知りたい犬の気持ちがすべて犬の心理ではないと理解すれば、犬の世界はもっと大きく広がるでしょう。

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犬の飼育環境は犬の精神をつくる環境である:犬が安心して過ごせる床材

犬のトレーニングの中でまず最初に取り組むべきことは、生活環境の整備です。
整備の中には、様々な見方による整え方があります。
その見方の中には、犬にとって快適で安全な環境とはどのような環境かという視点です。

快適で安全な環境と聞いて思い浮かぶのはどんなことでしょうか。
たとえば、水がいつでも飲める、室内の温度が適切に管理されている、部屋が清潔に清掃されているということも、それらのひとつにはいるでしょう。
その中でも、室内飼育の場合には、室内の床面の素材については慎重に選択してほしいものです。

室内の床面は人にとって快適であるように作られています。
特別な環境ではない限り、床面は畳、フローリングのどちらかです。
人が歩きやすく、心地よく、掃除がしやすいように作られている傾向が強いようです。

その、人にとっては快適な床の環境が、犬にとっては苛酷なものになっていることがあります。なぜ、そのようなことが起きるのかというと、人と犬では足裏の地面を支えるつくりが異なるからです。
犬の足跡のマークであるパウ型を見ると、地面についている指の部分がわかります。
実は、このパウ型にない別の部位が地面に着地してバランスをとっています。それは、犬の脚の爪です。
なぜ犬のパウ型から爪の部分がなくなってしまったのか、デザイン上なのかそれとも犬の爪を人が切るようになったことで床部につかなくなってしまったからなのか、よく理由はわかりません。
お手本になる犬のパウ型はドイツのアウトドアメーカーのジャック&ウルフスキンのパウマークです。これは、オオカミの仮面をかぶったジャックという犬という意味のマークなのでこのマークは犬の足跡をデザインしたものです。指の上についた部分が爪の先が地面に着地した部分です。こんな感じです。

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これが、人と犬の足裏の使い方の大きな違いです。この違いが人が選択した快適な床面が、犬にとっては快適ではない素材となってしまう理由です。犬の爪は鉤爪という形のもので、その爪の先は地面に食い込んで体を支えるようにできているのです。

最近では家の洋風化が進み床の素材はほとんどがフローリングになっています。一部はテラコッタのようなタイルになっていたりします。どちらの素材も硬くすべりやすいものです。犬の爪が伸びていると爪が床にあたって曲がってしまうことがあります。そのため室内飼育の犬の爪を人が短くカットしてしまいます。こうすることでフローリングにあたらないようにするのですが、このことは爪で地面をささえられないという問題を生じます。

もうひとつの足裏の違いは皮膚の違いです。人の足裏の皮膚は他の皮膚とたいした違いはありません。これと比較すると犬の足裏の表面は他の皮膚の部分と明らかに違っています。これらも、人と犬の地面の感覚を異なるものとする違いなのです。犬の足裏ではフローリングやタイルではすべりが生じてしまい、いつもつるつるとすべりながら歩いています。人が氷の上にのったような感覚になり、すべるのを四つ脚に力をいれて踏ん張ろうとするため脚に負担がかり、結果背骨がとても堅くなったり丸くなったりしてしまいます。人にとって快適で安全な床が、犬にとっては不快で怪我をしかねない危険な環境になっているということです。フローリングと共に畳も意外と滑りやすい素材です。

では、犬にとって快適で安全な床とはどのような床でしょうか。
最適であるのは犬が本来歩いていた土のある地面なので、その地面の質にできるだけ近いものということになります。やわらかく湿度が適切にあって…。地面と同じ質のものは室内には実現できませんが、まず選択するならじゅうたんです。それも、軽くて動いてしまうようなじゅうたんではなく、重みがあってしっかりとした素材のものです。
ホームセンターで販売している裏面がゴムで表面がウールやコットンなどの天然素材になっている張り合わせるようなじゅうたんでも、ある程度の快適さが実現します。
コルク素材を使われる方もいます。犬用にすべりにくいコルクというものもあるようです。床面そのものが犬にとってすべりにくいタイルとして提案されているものがありますが、実際には触ってみないとわかりませんので、実物をよくみてある程度の弾力のあるものをお勧めします。犬が本来移動する土は、大変やわらかく犬の体重の衝撃を吸収してくれます。

室内の床は室内犬が生きる時間の多くの時間を費やす場所です。すべりやすい床は身体的に故障をきたすだけではありません。不安定な床面によって不安を抱きやすく、落ち着きのない性質をつくることにもなります。

大切な犬のために、床の素材には余分に予算をさく価値があります。
まずホームセンターのじゅうたんから始めてみてください。

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セミナー開催「動物福祉の視点から犬猫の殺処分ゼロを考える」

動物福祉のスペシャリスト「山口千津子先生」講演の勉強会がこの福岡で開催されます。動物福祉という考え方がやっと国内でも少しずつ浸透しつつあります。以下がセミナー開催の案内です。

***************

動物福祉の視点から犬猫の殺処分「0(ゼロ)」を考える

「動物福祉」という言葉を知っていますか?
「動物愛護」と「動物福祉」の違いについて考えたことがありますか?
このセミナーは、日本動物福祉協会の山口千津子先生を講師にお迎えして、
動物福祉の基本概念とその実践の方法について学ぶことで、犬と猫の生活の質(QOL)を高めるための基本姿勢を身に付けることを目的としています。
また、平成28年4月に起きた熊本地震によって混乱を生じた動物保護施設の実例をもとに、動物福祉の視点から犬猫の殺処分の問題についても考える機会としたいと思います。犬猫の保護活動に携わるボランティア、行政、動物取扱業者の皆様には、実際の保護活動の場で活かせるヒントを得ることができます。
一般の飼い主の方、動物と暮らしていない方にも、ぜひ聴いていただきたいセミナーです。
たくさんのご参加をお待ちしています!

・講師 山口千津子先生 プロフィール
社団法人日本動物福祉協会 特別顧問 獣医師
大阪府立大学農学部獣医学科卒業後、英国やカナダで動物福祉に関する研修を受け、英国RSPCA(王立動物虐待防止協会)インスペクター(動物査察官)の資格を得る。
1981年帰国後、(社)日本動物福祉協会獣医師調査員として国内での動物福祉の推進のために活動。動物福祉についての講演多数。雲仙普賢岳噴火や東日本大震災をはじめとする緊急災害時においては、被災動物救護活動にも携わる。

・日時 2017年1月28日(土)14時~16時(受付13時30分~)
※終了後に質疑応答の時間をとります。

・場所 福岡市立博多市民センター視聴覚室
(福岡市博多区山王1-13-10)

参加無料

・申込み 事前申込が必要です。(定員あり)
お名前、連絡先を明記の上、メールか電話にて以下にお申込みください。
【連絡先】メール kumanimal.gp@gmail.com
電 話 092-409-0749(GoodBoyHeart内)

セミナーチラシのPDFデータはこちからダウンロードしてください。
動物福祉の視点から犬猫の殺処分ゼロを考えるセミナーチラシ

チラシにはセミナー用ブログやフェイスブック情報が掲載されています

セミナー告知用フェイスブックアドレスはこちらからどうぞ。

フェイスブックQRコード
o1110111013801229263

定員がありますので関心のありそうな方々にこの情報が伝わるように、情報の共有をしていただければと思います。

今この時期に、山口先生を講師に迎えたセミナーで動物福祉について考える機会をいただけることは本当にラッキーなことです。ぜひお早めにお申込ください。
グッドボーイハート生やブログをご覧のみなさまは、グッドボーイハートでも受付をしています。
ご氏名、ご連絡先を添えてこちらのメールにご連絡下さい。→goodboyheart7@gmail.com

たくさんのご参加をお待ちしています。

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子犬の社会化トレニング:子犬と外出

犬の子犬期間は乳歯の生えている生後5ヶ月から6ヶ月までをさしますが、一日で成犬になってしまうわけではありません。犬は人との暮らしにより成長が遅れがちであるため、生後8ヶ月くらいになっても子犬のような状態であることがあります。

発達が遅れがちだなと感じるのがテリトリーの構成です。テリトリーにはいろいろな領域のとらえ方がありますが、ここでいう不安定なテリトリーの構築とは生活圏=ホームレンジといわれる生活の場です。生活圏はいくつかのテリトリーの境界線によって作られており、一番外側の生活圏が散歩の場所ということになります。

子犬にとって散歩の場所が安定した生活圏になったと把握できる行動は、排泄行動によって表現されます。犬の排泄行動は、犬のテリトリーによってその場所がかわるため、視覚に頼る人にもわかりやすい情報源です。

子犬の発達が遅れ生活圏が不安定だなと感じられる理由は、散歩中に排泄行動がナチュラルにできないということです。散歩中に排泄をできないと、歩きながら排泄する、いきなり立ち止まり排泄する、アスファルトの上で排泄してしまう、などがそれにあたります。これらの行動は、子犬のテリトリーがまだ不安定ですよ、というお知らせとして捉えてください。

ところが、生活圏が不安定な子犬を、郊外の公園やドッグカフェ、ドッグランなどに車で連れていってしまう飼い主さんが多いのです。もちろん、飼い主さんの方は犬を喜ばせたいか、犬と楽しく過ごしたいという愛護の気持ちであることは理解できます。なかなか犬と過ごす時間がなく、子犬と休日を満喫したい、それには日常の散歩コースでは満足できないから遠出しようという人側の提案です。しかし、ほとんどの飼い主はこうした状態の子犬を連れ出すことが、子犬の社会化を後退させてしまうということに気づいていまん。

子犬を外に連れ出す理由は、実際に連れ出した子犬が吠えたり興奮したりしないために、子犬はその環境に順応していると思い込んでしまうためでしょう。もしくは、新しい場所、人、犬にあわせて経験させることが社会化だと勘違いされているからかもしれません。
犬が他の社会的対象(他の犬や人)に対して攻撃的に吠えるようになるのは、早くて1歳前後、遅ければ2才近くになってからです。子犬のころは緊張していても、動けずにじっとしていることがほとんどです。あまり多くのストレスがかかると子犬は寝てしまいます。人の子供が飛行機や乗り物に乗るとすぐに寝てしまうのも、身体的なストレスがかかるためです。連れ出した子犬や、帰宅後にすぐに寝てしまうのはストレス行動でもあるのです。いつもとは違う人や犬の多い公園やカフェ、ドッグランに出かけ、「帰ってきたら満足したようでよく寝てくれるんです。」という飼い主さんもいます。本当に満足して寝ているのでしょうか。多大なストレスがかかって寝ている場合もあるということもあります。

これらの行動が社会化を後退させる経験だったということは、犬が1歳を過ぎてから他の社会的対象に対して出てきます。子犬の経験が実際の社会行動に表現されるのが数ヵ月後ということですから、一瞬一瞬の犬の行動を理解する力がなければ、気づいたときには子犬の社会性はかなり落ちているということです。

子犬期の社会性の発達は、犬の生涯のストレスに影響します。まず、わかりやすいお知らせ行動に注目してください。散歩コースの中での排泄行動がナチュラルな状態で行われているかどうかをチェックしましょう。この行動が安定するまでは、お出かけは控えることです。不特定多数の人や犬が出入りするドッグラン、ドッグカフェ、大きな公園はおすすめできません。子犬といっしょに出かける場所を作りたいなら、知人の家などを借りましょう。同じ場所に何ども訪問して、テリトリーの所有者と関係を深めることで、その場所で子犬が居場所を作ることができて排泄を自宅と同じように正常にできるようになるという場所を探してください。

子犬は発達の段階でたくさんの可能性を秘めています。そしてそれはすべて飼い主さんにかかっているのだということは言うまでもありません。
大切な社会性の発達=社会化は、あちこちへ連れ出すことではありません。
飼い主との関係、安定したテリトリーが子犬の基盤になるのです。

dav
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<犬のしつけ方>犬の社会性に大きな影響を与える犬用のケイジとサークル使いの注意点

犬に居場所としてケイジやサークルをお勧めしていませんが、発達の過程で取り入れなくてはいけないこともあります。あくまで過程と捉えています。
ケイジやサークルが一時的な場所でしかない理由は、室内犬の人との関係性、犬の行動、犬の身体や精神の発達などから説明することができます。
ですがその説明は大変長いものになるため、今日は犬猫のケイジ飼いが増える傾向にある、ある危険性についてお伝えします。

先日生徒さんから質問された中に「サークルの中にいれたまま犬を飼うという方法もあるのですね。」というものでした。生徒さんの話によるとテレビ番組で保護犬を預かるという風景として紹介されたというのです。保護犬を預かった芸能人のその方は、室内にサークルをおいてその中に犬を入れていたとのことです。おそらくサークルの中にトイレをクレートなども設置されていたことだと思います。

帰宅後、人が犬とコミュニケーションをとるときには、サークル越しにさわる、散歩に連れ出す、ダッコするの3つだけ、室内を自由にさせることがないため排泄の失敗をさせることも、イタズラを叱る必要もありません。実際、犬のケイジやサークルからできるだけ出さないようにという方法で、ケイジやサークルに戻って排泄をさせるトレーニングも存在していますが、そのように育てられた犬の行動はとてもいびつなものになっていきます。

サークルやケイジに犬をいれたまま飼うことは、現在暮らしている人の室内スペースに対して犬が影響を与えることは嫌だけど、犬に触れたりダッコしたり散歩に行ったりして、犬を飼うことを楽しみたいという新しいスタイルなのではないかと思います。実際それが可能なほど犬は小型化されている犬の数が増えています。

サークルの中で犬がおもちゃを噛んでいたり、寝ていたり、食べ物を食べているのを「観賞して」かわいいねといって写真を撮る。ダッコ中や散歩中にも写真をとり、それをまたかわいいでしょうと人に見せる。こうした写真をSNSにあげられていることが多いのでたまに目にしますが、一方通行のコミュニケーションは犬の感情の豊かさの発達を阻害するため、その表情はお人形さんのように無表情ともいえるものになっています。

動物を飼うというスタイルはその人の価値観によって様々なものだと思います。
魚を水槽で飼う、鳥を鳥かごで飼う、猫を室内やケイジの中で飼う、犬をケイジやサークルで飼う。動物とスペースを分けることで問題は生じにくく、ただ観賞を楽しむことができるようになります。

犬の場合には、サークルやケイジで飼おうとしてもまだその犬に意思を伝えようとする行動がある場合には、ケイジやサークルにかみつく、吠える、飛び上がる、ペットシーツをびりびりに破る、自分の体をかき続けたりなめたりする、などのストレス行動を表現してくれます。自分に必要な欲求が満たされていないというシグナルです。

50年くらいまえまで行われてた犬が屋外でふらふらとしながら、お腹が空いたり眠たいときに人のスペースを借りるという生き方は、もう存在しません。
わたし達は犬と関わりを持ちたいなら犬を飼わなければいけないのです。それが法律で決められたことです。

前述した、サークルやケイジの中にトイレとクレートを設置して犬をその中にいれておくという方法は、子犬のトイレトレーニングのときに取り入れられます。これも犬を飼う人の生活環境によりやむを得ずこうなったという形であり、ベストではありません。その埋め合わせをどうやって行うのかを考え工夫していくことが、犬との暮らしをより良く変えていくことだと思うのです。

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笹薮を刈り込んで日当たりをよくした結果、復活したゆず。
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犬と野生動物の関係:オポとキツネの不思議な風景

夜中から降り出した雨のため、草履消失事件の容疑動物の再現を見る張り込みは空振りに終わりました。
容疑動物としてキツネが浮上した経過については、昨日のブログをご覧ください。

キツネの話をすると「え?九州にキツネっているんですか?」という反応をよく受けます。
キツネといえば想像するのは北海道の大地。暖かな九州にキツネが生息しているということを知る方はいても、実際にキツネを目にしたことがある方は少ないのではないでしょうか?ここ七山でも唐津地区に近い地域の方にお尋ねしたところ、同じように「七山にキツネっておるとかいな」という答えでした。

わたしがはじめてキツネを見かけたのは、七山の樫原湿原(かしばるしつげん)を夜遅くに七山へ向かって車を運転していたときです。雪が地面に残るような季節でした。車をゆっくりと走らせると追いつかないのがわかっているのか、明らかにゆるやかなスキップという足取りで前進を続けたかと思うと、突然止まって振り返り、そして見事に山中へ消え去っていくという風景でした。その歩行する背骨のまっすぐで揺れのない美しい動作にうっとりとしてしまいました。同じ場所で4回ほど遭遇したのです。

七山校のテリトリー内でキツネを見かけたのは1回だけです。わたしが気づいたのがその1回であったとしても、先方はなんども訪れていることは間違いありません。その1回は、オポがキツネを見送る風景となりました。

場所は戸口を出た先にある動物たちとの境界線の内側、オポのテリトリーの中です。季節は春から秋にかけてです。冬は戸口を閉めてしまうため、戸口のあく「ガチャ」という音に反応して動物たちが去っていきます。戸口をあけている季節は、音もなく庭に出るので動物たちが逃げ去る影を目撃ことができます。そして、このときある事情でいつもは持たない懐中電灯を手に持ってオポについで庭に出ました。

そのとき、車のある位置よりひとつ高めの段から山の境界線にかける坂を、音もなく動く動物の気配に気づきました。オポは少し鼻先をそちらに向けており、私は懐中電灯を当てました。そこにいたのがキツネだったのです。

オポは他の野生動物に対しても大体同じように接していましたが、キツネに対してもやはり同じように接していました。相手がテリトリー内から後退し茂みに入っていくのを見ているというのがオポの行動でした。その野生動物を見ている行動が見届けているというふうに感じられるのです。もちろん視覚だけではなく全身の感覚でそれを得ているということです。後退を確認すると藪の中でガサガサと逃げていく動物を追い立てたり吠えたりすることはありませんでした。さすがにキツネはガサガサと音を立てることもなく、影のように藪の中に消えていきました。

野生動物に対するこのオポの反応は、引越しした当初からではなかったと思いますが、わたしがオポと共に動物達に会うようになった山暮らし1年後には、ほぼこのような行動で安定を見せていました。オポ8歳のときです。
そういえば、オポの隣犬だった里山犬が動物を追いかけているのを見たことがありません。安全確認の必要な情報だったら臭いを追いにいくはずなのですが、山中でたくさん嗅いでいる臭いのうちのひとつだったのでしょう。わたしが得ていない山の情報を、オポという犬がたくさん持っていることに勇気づけられたものです。

樫原湿原にしかいないと思っていたキツネを庭で見かけたのはこの1回限りでした。そのキツネ(まだ容疑中)が七山校を再来。しかも草履を4足も持っていったという事件は犬という動物の結界の強さを思い知らさせる事件です。草履をくわえていく姿を目撃できれば、その行動の意図へのヒントが得られると思うのですが、今日も雨なのでまた待ちぼうけになりそうです。

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