グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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<犬のこと>散歩に出たときに排便をすると落ち着くのは何故だろう?

犬の散歩行動で問題とされることの一番は「ひっぱること」です。

そんな散歩中にリードを引っ張る犬の中には、排便をするとリードの引きが緩まることがあります。

このケースは結構多く「散歩中に排便すると落ち着くんです。」という飼い主さんからのコメントを何度も聞いたことがあります。


この場合には、犬の排便の場所がどのような場所であっても、どのような排便の仕方であってもあまり変わりがないようです。

犬が排便する場所や排便をする前にどのような行動をするかによって犬の状態はかなり違いがあります。

しかしこの散歩中に排便をしたあとに落ち着いてしまう行動パターンでは、どこでどのように排便しても結局はリードの引っ張りが少しゆるくなるという行動によって、飼い主さんは犬が落ち着いたと感じます。


すごくわかりやすい犬の行動になると、排便をするまでものすごくリードを引っ張って走っているのに、公園で排便をしたとたんにリードを緩ませて歩けるようになるという感じです。

犬の行動は全く同じようになるわけではないのですが、同じような状況や行動を同じカテゴリーの中に入れることはできます。

いくつもの犬の同じような行動パターンが見られるときには、それらの犬たちの内面には同じような反応が起きていると推測されます。


リードを引っ張って歩いているという状態は犬が興奮している状態です。

排便後にリードを緩ませて歩けるようにあるというのは犬が少し安定を取り戻している状態です。

どうみても、リードを緩ませている状態のほうがストレスの状態も低いと判断することができます。


ここで疑問をもっていただきたいのですが、なぜリードを引っ張って歩いていた犬が排便をすることでリードを緩ませて歩くように変化するのでしょうか?

そのときに犬の中で起きている「落ち着き」というのは、どうして起きてくるのでしょうか?

犬のことを理解したいと思う方は、この行動の何故を最初に見つけることができます。

最初から答えを得るのではなく、なぜこんな行動をするのだろうかとか、なぜこういう風に行動が変わってしまうのだろうかという疑問を持つ飼い主と、持たない飼い主がいるのです。

疑問のない飼い主が理解が高く、疑問の多い飼い主が無知のように思われそうですがむしろ逆です。

疑問の多い飼い主の方が理解が深く、疑問を持てない飼い主の方が犬に対して知る機会を持ちません。


散歩の排便の後に犬が落ち着くのは何故でしょうか?

ぜひ考えてみてください。

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<犬のこと>竹の水を飲む犬の姿に自然とつながる力を感じること

先日トレッキングクラスのときに、久しぶりに懐かしい犬の姿を見ました。

クラスに参加してくれた犬ちゃんが切った竹の節の中に溜まっている水を飲んでいるのを見てうれしくなったのです。

その犬ちゃんが黒ラブちゃんだったので、懐かしく思い出したのかもしれません。

竹の節の水をよく飲んでいたのはオポでした。


山歩きをするときには必ずといっていいほど、竹の水を飲んでいました。

私が持っていく水は飲まないときにも竹の水を飲んだので、特別な水なのだろうと思いました。

犬がこうやって人が要求もしないのに自らする行動を見ていると、犬にとってすごく大切なことなのだろうと考えます。

しかも竹の水は人にとっては不潔に思えてしまうので、とてもそれを自分も飲んでみようとは思いません。

その不潔な水が犬にとっては特別な水なのです。

科学的にはわからないのですが、推測するところ竹の成分や竹の節の中に溜まった枯葉によって溜水が発酵しているのでしょう。

食べるものであれ、飲むものであれ、犬にとっても発酵食品は健康であるために欠かせないものです。

わたしたちもいろんな形で発酵食品をとるのと同じ理由ですが、発酵した食べ物は犬の腸内環境を整えてくれます。

ところが犬たちはテレビやネットでその情報を仕入れて頭で考えて行動しているわけではありません。

「この水ってお腹にいいってこの前テレビでやっていたな」と考えることもないのに、なぜ竹の水を飲むのでしょうか。

それは彼らの心底に秘められた長く受け継がれた情報網によるものです。

こうした自然の力を自らのものとするセンサーが働いたときに「すごい!」と関心します。


ちなみに同じ理由なのだと思いますが、玄関前のバケツに溜まった水を預かり犬ちゃんが競うようにして飲みます。

バケツの中には枯葉と雨水が入っていて、雨が降るたびに水の入れ替えが起きています。

井戸水を飲み水として準備しておいても、なぜかバケツの水の方を飲もうとするのです。

どんな味がするのだろうかと思うのですが、まだ自分で飲む勇気がありません。



犬の自然とつながる力のほんの小さなこと、もっともっと犬たちには大きな力が隠されています。

人はそれを封印しようとするけれど、犬たちはきっと使ってみたいと思うでしょう。

飼い主さんたちはどちらがいいのでしょうか。

人のようであってほしいのか、犬のようであってほしいのか、犬は皆さん次第だと思います。

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Posted in クラスのこと, 犬のこと

<クラス>初めてのトレッキング体験で何かが変わるかも?

いつも通り週末をはさむお預かりクラスと七山でのトレッキングクラスで、活発に犬たちと楽しく学んでおりました。

今週もはじめてご家族でグッドボーイハート七山の山にトレッキングに来てくださった犬ちゃんがいます。

普段は大都会の中で家族と楽しく過ごしている犬ちゃんですが、ご家族の生活スタイルが自然に近く、車でいろんな遊び場に連れていっていただけるようなとてもすばらしい環境も持っています。

そんな活動的なご家族と暮らす犬ちゃんでもまだ山歩きをしたことがないということでしたので、訪問トレーニングの進行をみながら、このたびやっとお誘いできました。

朝から海遊びをしてきたということでしたが、若いから全然疲れておらず、すごいエネルギーでびっくりです。

どんな犬も最初山に来た時にはにおいで興奮してしまうのですが、少し落ち着かせをしてから歩き始めると、ゆっくりとにおいをかぎながら歩けるようになってきます。

山歩きで犬を興奮させるのか落ち着かせられるのか、要はこちら次第ということです。

そうはいっても、犬と人の関係がよい関係でなければ犬に協調性を促すこともできません。

山歩きは実はご家庭の毎日の生活の中で培った関係性を表すものでもあります。

だからトレッキングクラスに参加していただくことで新しい発見もあり、そのことをまた訪問クラスに返していきます。

グッドボーイハートのクラスはすべてつながっているのです。

お預かりクラスで得られた情報も、家庭訪問トレーニングクラスに返していきます。


まだご家庭でできることがあるはず、まだ環境を整えることができるはず、そんな思いがいつもわたしの中にあり、飼い主さんも同じ気持ちでいて下さることをありがたく思います。

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<犬のこと>今さら言いにくいのですが、散歩は犬の人生の一部です

福岡の都市部を歩いていて、不思議な光景だけどもしかしたら日常の風景になるつつあるのかもしれないと思うことがあります。

それは、小さな犬たちが飼い主に抱っこされたまま散歩していることです。

もしくはカートに入れられたまま散歩していることです。


カートに入れられている犬たちについては、まだ歩道を歩くことに慣れていないための一時的な段階なのかもしれないと考えることもできます。

もしかしたら抱っこして歩いている犬たちも、散歩ができるようになる前段階なのではないかと積極的に考えることもできます。

でももしかしたら、これらの犬たちは公園でポンと出されたり、飼い主がカフェでお茶をするときにそばでウロウロとしている以外はずっと抱っこだったりカートだったりの拘束状態にあるのかなと見て取ることもできます。

飼い主に抱かれて移動する犬の中にはその表情が無機質なお人形のようになっている犬もいます。

抱っこして散歩するよりも自分の脚で歩いて移動したいという気持ちが、もうこれらの犬の中にはないのでしょうか。


それでも全く散歩に出してもらえない犬たちよりはましではないかと、消極的な考えに至ることもあるのです。

少し前、そうですね、10年くらい前だったら散歩に行く時間がないから犬を飼うことはできないと考える人も多かったのではないでしょうか。

ところが犬の小型化が進む中で、何故か小さな犬は散歩に連れていく必要なないという人の都合による考えが肯定されるようになってしまいました。


散歩に連れて行かないのはかわいそうなのか、散歩に連れていく必要がないもしくは散歩に連れていくのがむしろかわいそうなのか。


私の知っている犬という動物は散歩を必要としています。

散歩は犬のテリトリーを安定させる行為であると同時に、その行為そのものが犬の安心と安定を引き出すものです。

散歩は犬の本来もつ欲求を満足させる行動でもあるからです。

同時に、散歩という活動を通して人という飼い主と関係を深めていくことができます。

むしろ、散歩以上に犬と関係を深める活動があるのかと思うほどです。


散歩について考えなければいけないのは、都市空間の環境が犬が散歩をするにはあまりにも危険だということでしょう。

歩道や道を歩いていると大きな車が常に横切り、歩道の上では自転車がすぐ犬の脇を音もなく通過します。

ゴミはたくさん落ちているし、アスファルトは犬の脚に不快感を与えてしまいます。

犬はこれらの悪環境の中で散歩を楽しむことができず、散歩に行きたがらないリードを引っ張るなどのストレス行動も増えてしまいます。

楽しくお散歩したい飼い主も犬とともにストレスを抱えてしまうという現実もないわけではありません。


特に福岡地区は、東京のような大都会と比較して住宅空間の中に人の癒されるような大きな公園が整備されていません。

公園は商業的に何かを生み出すわけではないので、排除されてきたのかもしれません。

これほど福岡に人口が増えるとは想像せずに、人も増えて同時に犬も増えてしまったけど森林を満喫しながら歩けるような公園は散歩コースの中にはないのです。


そんな犬の散歩にとって不利益な環境であるということは認めた上で、今一度申し上げたいのです。

やっぱり犬には散歩が必要です。

飼い主さんといっしょに、太陽のある時間に、ゆっくりと時間をとって、できるだけ緑があって自然が残されているようなそんな場所で毎日散歩をすることは犬にとっての毎日の小さな幸せです。

1週間に1回しか散歩に出ていないというなら、まずは週に2日にしてみてください。

次の週には週に3日にしてみてください。

毎日の習慣になっていないことをとりいれていくのは、人の忙しい生活の中では大変なことだということはわかります。

犬との散歩が飼い主さんにとっても気持ちの良いものになってくれれば、散歩に出ることもおっくうではありませんね。

だとしたら始めるなら今の季節が最高です。

春のこの季節、動物なら冬で冷え切ったからだを太陽に当てたいと思うのが自然だからです。

花粉症の方には少々過酷ですね、ときどき七山に来て肺の中の空気を入れ替えてリフレッシュしてください。

山は花粉が多いですが空気は明らかにきれいなので、数日過ごしていただくと体はきれいになります。

私もそろそろ七山で細胞を入れ替えたいと週末が来るのを楽しみにしています。

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<クラス・犬のこと>犬のオモチャ遊びからみる犬の認知力と創造力の不思議について

犬のオモチャ遊びを見ていると、ときどき不思議に感じることがあります。

犬のひっぱりっこ遊びやボールを持ってくる遊びやオモチャを壊す遊びなどは、子犬から成犬にかけて見られる一般的な行動です。

こうした遊びとは別に、オモチャの形を変えていこうとしたり、知恵の輪的にあっているオモチャからオモチャを取り出したりする遊びもあります。

例えば、このボールを見てください。

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二つのボールが組み合わせれています。

ハニカム型にゴムを組み合わせて作った赤いゴムのボールの中にテニスボールを入れています。

二つのオモチャは単体であったものを、少し押せば入るテニスボールを押し込んでみました。


実はこのボールですが昔オポにオモチャとして与えていたことがあります。

どちらもお気に入りのオモチャだったので遊びでテニスボールを中に入れて与えておきました。

すると、この写真のオモチャを与えられたオポは、テニスボールを赤いボールの中から取り出そうとしたのです。

そして実際にわりと簡単に取り出してしまいました。


このオモチャに対するオポという犬の行動はとても興味深いものでした。

興味深い理由は二つあります。

まず、テニスボールをゴムボールの中から取り出したいという欲求が芽生えたこと。

ふたつめは、実際に取り出すことができた行為についてです。


大変面白かったので、このボールを当時クラスに来ていた他の中型から大型の犬に与えて様子をみました。

みなオモチャとして使ったのですが、テニスボールを取り出そうとした犬は限られていました。

興味の対象や行動のパターンが分かれるところです。

そして実際にテニスボールを取り出せた犬はまた限られていました。


最近、トレーニングクラスを受けている黒ラブちゃんにこのオモチャを買っていただき与えていただきました。

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ラブラドールリトリバーはボールで結構テンションが上がります。

その黒ラブちゃんも、大好きなボールのセットなのでオモチャをもらって相当楽しかったようでずっと持ち歩いたり投げたりと盛り上がってくれたようです。

そしてテニスボールを赤いゴムボールの中から取り出そうとする行動が見られたとのことでした。

ところが、テニスボールを取り出そうと単純にボールをくわえても赤いゴムの一部もいっしょにくわえることになり、テニスボールをうまく取り出すことができません。

飼い主さんが何回か取り出して見せたらしいのですが、今のところまだ取り出せていません。

もしかしたらそのうちに、テニスボールを取り出すかもしれませんね。


このラブちゃんを見ていて、このラブちゃんだったらテニスボールを取り出そうという発想にいたるだろうと思ったのでやっていただきました。

ラブちゃんはテニスボールを取り出せなくても、楽しく遊んでいるのでそれで構いません。

こうしたオモチャ遊びの行動や展開を見ていると、その犬のもっている関心や物事をどのようにとらえているのかという認知についても知ることができて、ただ楽しいものです。

小さなサイズのハニカムボールもありますので、ぜひトライしてみてください。

ただあくまで犬が自分でそうしたいと思うのかどうか、そして実際にするときにも必要以上に手伝うのではなく、犬の遊び行動を見守る気持ちでいっしょに楽しんでください。

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Posted in クラスのこと, 犬のこと

<犬のこと>犬の爪について知っておいてほしいこと

前回のブログで、お勧めしたい犬の爪きり道具についてご紹介しました。

ブログ記事
<おすすめのアイテム>犬の爪切りは道具で決まる!犬の爪切りはできるだけ自宅ケアをしたいものです

たかが犬の爪くらいのことで何か知る必要があるかと思われるかもしれません。

犬の爪のことを知っていても知らなくても、犬の生活はたいして変わらないのかもしれないのですが、ただ単純に犬のことに関心を持ってほしいということで「犬のつめ」情報を追加します。


最初に、犬の爪について比較的多い「犬の狼爪」についてお話します。

犬の狼爪とは犬の前脚の親指にあたる爪のことです。

他の4つの指が地面に着地しているのに対し狼肢といわれる指は地面についていないため、この指はいったい何のためにあるのだろうかと不思議に思うことでしょう。

先日はある生徒さんから「犬の狼爪は切った方がいいのでしょうか?」と質問されました。

このような質問を受けることはあまりなかったのですが、どうやらネットで「犬の狼肢を切る」ということを推進しているコメントや行為があるようです。

この犬の指は何のために使われているのだろう?という疑問に対して正確な答えを出すまでもなく、何のための使われているのだろう?という疑問が不要なものとして処分されているのは驚くべき行為で人として残念でなりません。

犬の狼爪がどのような役割を持っているかについては、以下の過去ブログ記事でコメントしましたのでご覧になってください。

<犬のこと>犬の狼爪

犬という動物が長い歴史をかけて作り上げてきた体を、いとも簡単に変えようとしている人の行動は少し行き過ぎてきていると感じます。


犬の爪は鉤爪といってひっかけるような形の爪になっています。

鳥の爪のようにぐるりと回っていますね。

人の爪は平爪といわれるもので、犬のものとは全く違います。

こうした体の部品の違いは用途の違いによって起こります。

どのような場所でどのように犬が爪を使っていたのかを知ることで、犬の体の使い方や犬が必要としている環境、安心できる環境について知ることもできるのです。

大好きな犬のことだからひとつでも知りたい、そんな気持ちで犬を知ることこそが犬を本当に大切にするということです。

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Posted in 未分類, 犬のこと

<クラス>質問「どうやって止めさせたらいいんですか?」に答えはありません。

毎日のクラスを通して、飼い主さんからたくさんの質問を受けます。

質問があるのはすばらしことなのです。

わたし自身、セミナーに出席したときも終了後は必ず質問をします。

質問はあるのが当たり前ですし、良い質問はセミナーの質を上げると確信しています。

同じようにクラスを受講される飼い主側に質問があるのは当たり前のことですし、良い質問はクラスの質を上げます。


このたくさんの質問の中でも最も多い質問が、「犬の○○をどうやって止めさせたらいいんですか?」という質問です。

特にトレーニングクラスに入られて間もない生徒さんたちからこの質問が出ます。

結論から言うとこの質問に答えはありません。

例えるなら「うちの子供がゲームばかりをするのだけどどうやって止めさせたらいいんですか?」とか「うちの嫁がいらないものばかり買ってくるのだけどどうやって止めさせたらいいのか?」と尋ねているのと同じことです。

犬の場合のこのケースではこんな質問になるでしょう。

犬がとびついてくるのだけど、どうやって止めさせたらいいですか?

犬が家具をかじるのですが、どうやって止めさせたらいいですか?

犬が来客のときに吠えるのですが、どうやって止めさせたらいいですか?

犬が食糞をするのですが、どうやって止めさせたらいいですか?・

犬がリードを引っ張るのですが、どうやって止めさせたらいいですか?

犬がかみつくのだけど、どうやって止めさせたらいいですか?

・・・・・・・・・・・・・・・・

エンドレスですね。


継続して起きる動物の行動を止めさせる手段はないのです。

継続して起きる動物の行動の大半はストレス性行動というものです。

ストレス性行動はつまりストレス行動、動物にストレスがかかることで起きている行動です。

ストレス性行動は叱ったりほめたりしても全くなくなりません。

悪いと思っているのにやっているとか、私を困らせようと思ってやっているという考え方もいったん横に置いてください。

犬が日常的に落ち着かない状態にあるのですから、犬の生活環境を整える、接し方を変える、犬の欲求をきちんと満たすための機会や環境を与える、犬の習性に見合った環境を提供するなどの根本的な対応が必要です。

そしてこれらの対応は対処法とは違い整備にも時間がかかりますし、飼い主さんの理解と行動の修正にもかなりの時間を要します。

こうした変化を促すことが犬のしつけ方やトレーニングになるのですが、結果を早く求めたい飼い主はどうしても「止めさせる」という思考回路から抜け出せずにフラストレーションを抱えます。

じっくりと犬のしつけに取り組んでいただいても犬の行動に変化が起きるのに数週間とか数ケ月かかることがあります。

犬をよく観察したり理解できる人から見ると変化していくことが事前にわかるのですが、表面的にしか見ることのできない段階では飼い主目線でこの変化に気づくことができなくてつい焦りも出てしまいます。

トレーニングを受けても全く変わらないと感じるのか、少し変わったように思えるになるまでに時間もかかるのです。

焦ってしまい叱ったりほめたりすることに頼って犬の行動を変化させようとすると、犬はとても不安定な状態になっていきます。

叱ることとほめることがしつけだと思っておられるなら、この落とし穴から脱出しましょう。

落とし穴が浅ければ自力で脱出して穴の中から見えているものとは違うものを見てください。

落とし穴が深すぎて自力で脱出できなくなった飼い主さんには、私が脱出のためのはしごを提供しますので自分で上がって来てください。

叱ったりほめたりしようとしてなんとかしようとしているのは、世界が犬と自分だけになってしまっているからです。

私たちを取り巻く世界はもっと広いのです。その世界に気づいていただく機会をつくるためにトレッキングクラスをしています。

とても広く可能性もたくさんあるのに、小さな枠にとらわれているのは飼い主さん、そしてその囚われの中に入っているのが犬です。



どうやって止めさせたらいいんですか?の質問は、トレーニングクラスを重ねるうちに飼い主さんの口からきくことがなくなっていきます。

飼い主さんが変化されたのだなと感じるときであり、インストラクターとしてはとても喜びを感じるときです。

そしてここからステップアップが始まります。

焦らずじっくりと楽しみながら、犬のしつけは結果ではなく過程が人と犬の関係をつくっていくことを大切にしていただきたいです。

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Posted in クラスのこと, 犬のこと

<犬のこと>犬が季節を感じる環境が毎日どこかにありますか?

人の暮らしに寄り添うことが生きることになっている現代の犬たちにとって、毎日の幸せって何でしょう。

おいしいゴハンを食べたり、おやつをもらうことだったり、人になでてもらうことでしょうか。

食べたり安心して寝たりすることは犬が生きていく上で一番欠かせないことですから、食事と睡眠と休める場所を持っていることは幸せのベースであることは間違いありません。

でも動物として生きる幸せを考えるとき、これだけで幸せというにはあまりにもさびしいものです。


犬の表情や行動をずっと観察していると、犬たちがちょっときりッと緊張したり、ふんわりして力を抜いたり、目を輝かせているときは、やっぱり自然を感じているときだと思います。

太陽や風や緑や土のにおいをかぎながら、犬の生きる環境の中で少しずつ変化していく小さなことに気持ちが向いてしまうのは人だって同じことです。

例えば犬との散歩中に梅の花が咲いていのを見つけたり、どんぐりが落ちていることに気づいた位r、良い花の香りが漂ってくるときに、世界がちょっと豊かになった気持ちになります。

変化するこの季節の中に生きているということが時間の流れを感じさせるときでもあるし、そのひとときを味われるときでもあります。

そしてこうしたひとときこそ、犬とともに環境を共有し季節の移り変わりを何かの変化を感じることで知覚し、何か特別な気持ちを共感するそんな小さな幸せのときです。

この小さな幸せを全く失ってしまうことを恐れるからこそ、人は都市空間に公園を残し遊歩道を作って木を植えたり花を育てたりしているのでしょう。

さびれた都市空間を犬と散歩をしても、わずかに残された自然にふれることは、散歩のごほうびです。


散歩と同じように自宅の庭の空間で季節の移り変わりに触れることは、自然にふれること。

生徒さんがご自宅で春の芽吹きを見つけた犬ちゃんの写真を送ってくださいました。

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木から芽吹く緑のにおいに引き寄せられてにおいとりをする梨江ちゃんの姿です。

実は梨江ちゃんは生まれながらに抱えている病気があり、散歩に出ることができません。

幸いにも梨江ちゃんのご自宅には十分に整えられたお庭があり、梨江ちゃんは毎日多くの時間を庭で過ごしています。

毎日においをとってパトロールをして、庭に変化があるとこうしていち早く見つけます。

散歩に出かけられる犬たちと比較すると梨江ちゃんの世界は小さなものですが、その犬の中にある世界は決して小さなものではありません。

世界は脳が作っているのですが、犬は人のように余計な妄想を膨らませて世界を作ることはありません。

ですが、犬がストレスを抱えすぎると犬の脳は特定の場所にかたまるようになり自虐行動や執着行動、不安行動と特定の何かに執着する萎縮した世界を構築してしまいます。


犬の世界を変えてくれるのは、結局は自然の世界です。

ほんの小さな自然でも構いません。どこか自宅の近くに自然の力を感じられる空間があれば、まずはそこから感性を育てましょう。

小さな梨江ちゃんもまだこれから世界を広げていく可能性も十分に持っています。

実は梨江ちゃんですが、お庭への階段をひとりで降りて自力でお外に行けるようになるのに、数ケ月かかりました。

最初は庭に連れていっても、すぐに部屋に戻ってしまうような状態だったのです。

その段階でお外が苦手と決めつけて梨江ちゃんを室内に閉じ込めてしまっていたら、梨江ちゃんには今の世界はなかったことになります。

何がかわいそうなのか、本当の愛を持って考えていただけると犬にとっての困難もいっしょに乗り越えていくことができます。

犬は最初から自然万歳ではないのです。

犬は慣れ親しんだものから離れるのが怖いのです。

だからこそ飼い主さんがいっしょに歩いてあげましょう。


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Posted in 犬のこと, 自然のこと

<本の紹介>犬の見ている世界をもっと突き詰めたいから読んだ「妻を帽子とまちがえた男」

年齢とともに文字が読みにくくなり困難になってくる読書だけど、やっぱり読むと心が落ち着きます。

本を読むということは、すばらしい出会いであり迷路から脱却するための脇道を見せてくれる方法になります。

のめりこんで読む本がそれほど多いわけではないけど、この本は久しぶりに何度もページを行ったり来たりしながら繰り返し読みました。

著者はオリバー・サックス先生で、神経学の臨床医です。

映画「レナードの朝」の原本となる「めざめ」という本を書いた方というと、覚えのある方もいらっしゃるでしょう。


この「妻を帽子とまちがえた男」で紹介されているのは、さまざまな脳の病気を持つ人々です。

脳の病気によって作られるそれぞれの人の生き方や世界を紹介し、皆さんひとりひとりが、人としてのアイデンティティを損なわずに生きていることが記られています。

病気によって正常に機能していない脳を否定するのではなく、どのような環境でどのように生きることで本人が安らぎや満足を得ているのか、逆に苦悩や困難を抱えているのかという様子を本によって知ることができます。

オリバーサックス先生がそういう視点で患者を見て接していることが感じられるのです。

その中で医師としてできること、またやりすぎたこともやらなかったことにも触れてあり、本を通してかかわるものの立場についても教えられることが多くあります。


この脳に病気を抱えた人についての本について関心を持つのは、やはり犬について知りたいという気持ちからです。

人も様々な環境や事故や病気などにより脳に異変を起こすことがあります。

その脳の異変により人とは違う行動をしたり、把握する環境が人とは違うものになったりします。

そして、それらは人の性格ではないのですが、続くとやがて人格の一部となるものもあります。


犬は人以上に脳にストレスを抱えやすい環境で過ごしています。

犬に対する極端な人為的繁殖、出産時に抱えるトラウマ、幼少期に過ごした環境、成長期に与えられる環境など、これらが犬という動物にとってはあまりにも自然から遠く過酷なものです。

犬も人と同じように脳を持つ哺乳動物です。

その中身の機能性や使い方は人とは違いがありますが、犬も同じように脳の機能を正常に働かせることで行動や情緒の安定をはかっているのです。

犬の脳にどのような変化が起きているのかを飼い主としては行動を通して知ることしかできませんが、オリバー先生も同じように行動を通してその人の生き方を模索していくのです。

自分たちが犬とかかわるやり方と、同じだと思うのです。

人という動物について知り、そして犬という動物についても知ることのできるこうした本が私は好きです。


すべての犬が脳の病気を抱えているとはいいません。

ただ行動の不安定さや、過剰なストレス行動を繰り返すと脳はやはりそのストレスを抱えきれず一部が損傷してしまうこともあります。

だからこそ、早く気づいて環境を整え、もし脳が傷ついても早めにその傷をいやして犬という動物として尊厳をもって生きていってほしいと思います。

そのためにできることを探し、見つかったらやってみる、それしかやることはありません。

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犬のことを毎日考えたり学んだりしながらする過程の中で、考えることについてヒントをくれるのは犬について書かれた本ではないのです。

Posted in 本の紹介, 犬のこと

<おすすめのアイテム>犬用ハーブについての追加の意見

先日、ブログで紹介した犬用のハーブについての追加の情報と意見です。

最初のご紹介ページは以下からご覧いただけます。

<おすすめのアイテム>サプリメントも使いかた次第:犬用のハーブは犬の健康のためにおすすめします


犬用のハーブと上手につきあっていくためには、自然療法というものとどうやって折り合いをつけたらいいのかということだと思います。

このことについて、自分が飼い主としてこうやって選んだり考えたりしてきたということをお話します。


たくさんある犬用のハーブを選ぶにあたり、どの商品を選んだらいいのかで迷われることでしょう。

まずはコストパフォーマンス、値段が安い方が良いに越したことはありません。

かといって安かろう悪かろうでは結局お金を無駄に使うようなものです。


ハーブは一度に使う量は少量と限られています。

100グラムのハーブを購入したとしても、小型犬なら1回に与える量は小さじの半分とか4分の1くらいの量です。

ほんの少量なので、100グラムのハーブで半年くらいは継続して使用できます。

ハーブは保管状態が良ければ悪くなることはありませんので、安いものを買うというよりも良いものを継続して使うことを考えて大きめのサイズを購入されることをお勧めします。


価格よりも先行して選択の理由としたいのは、むしろどのハーブが使われているかということでしょう。

ハーブは目的に応じて選ぶものですから、その目的にあったハーブを使いたいからです。

目的の例としては、デトックスとか、消化器系のサポート、関節のサポート、皮膚用など様々です。

目的にあったハーブを使いたいために、ハーブのどんな種類が入っているのか調べてみたり関心を持たれることはとても大切な勉強になります。

以外に身近なハーブが使われています。

たとえば、ショウガやアザミといったハーブも使われていて、人と同じ用途になっているので学ぶことも多いです。


ですがここで一番大切なことを忘れてはいけません。

個々のハーブにはそれぞれに効能的なものがあり、こうした作用がありますよといった分類に分けることができます。

ただハーブの力が本来発揮されるところは、これらの個々のハーブたちの「調合」にあります。

この「調合」がうまくいっていないと、ハーブたちは結束して力を発揮することができず、ただ競うあうだけの存在になってしまいます。


ハーブたちがうまく協力しあって作用してくれるように「調合」する専門家、それがハーバリストなのです。

調合に関しては漢方薬と同じと考えていただけます。

以前、漢方薬局で薬剤師の方に食事について質問されてたときに、雑穀を白米に混ぜて食べる十六穀米かなにかを食べていると自信ありげに話したのですが、それは調合の問題なのでたくさん食べればいいということではないと即答されたときには驚きました。

つまりはハーブも同じように、効果があるからとたくさんとりすぎても意味がなく、経験のあるハーバリストが調合したものこそエネルギーを発揮するということです。

成分的な作用はもちろんあるのですが、ハーブはそれ以上にエネルギーを用いた自然療法のひとつであることを否定できません。

私はハーバリストではありませんし、ハーブの専門家でもありません。

ただ自分が思う犬にハーブを与えるというのは、犬に自然エネルギーをいただくという意味を持っているということです。


ということは、他の癒しと同じように短い間で結果を出そうと取り組むと失敗に終わることが多いのです。

どんな癒しによる変化も、いつの間にかそうなっていたというように取り戻すように変化していくものであって、急激に良くなったと感じられるようなものではありません。

もちろん、こうしたハーブを自然の雑草の中からとるのは大賛成です。

犬たちはそれぞれに自らのハーバリストですから、自分の体調に応じて必要な雑草があればそれを体に取り込もうとするのは自然の力のなす技であり、ぜひその力を使ってほしいからです。

ところが、都会にはなかなか豊かな雑草の生える空間がありません。

豊かな雑草という言い方自体が間違っているといわれそうなくらい、雑草たちは都会では生えることも許されていません。


犬の中には自然とのつながりが遠くなってしまい、雑草を食べることもできなくなってしまった犬もいます。

こうした犬たちの中にはハーブを食事にいれるとごはんを食べない場合もあります。

これらの犬たちも山歩きを重ねていくと行動が変化してきて、雑草を食べるようになることがあります。

この風景は今までなんども見てきました。

雑草を食べなかった犬が、はじめて草を食べているを見たときの喜びはなんとも言い難いものです。


たかがハーブですが、ゆっくりと犬の体に浸透していきます。

結果もうれしいものですが、その過程をぜひ楽しんでください。

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Posted in おすすめのアイテム, クラスのこと, 犬のこと, 自然のこと
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