グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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ブランとマーゴの引っ張りっこ遊び:犬の引っ張りっこ遊びは勝たないとダメ?と思っていませんか?

犬の大好きな引っ張りっこ遊びについてです。

引っ張りっこ遊びとはオモチャやタオルをひっぱりっこする遊びのことをいいます。

実はこの引っ張りっこ遊び、犬の発達に影響するとても大切な遊びです。


引っ張りっこ遊びができますか?という質問を必ずクラスではしています。

実際に飼い主さんにやってもらうと、引っ張りっこ遊びになっていないことの方が多いのです。


引っ張りっこ遊びが重要なのは、犬と犬が実際に行う遊びだからです。
そして人も犬と対等にできる可能性のある遊びです。

対して、ボール遊びは犬と人が行うものです。
人がボールを持ってくることを要求して犬がそれに応える。
逆になっていることもありますね。犬がボールを投げるように要求して人が応えるというように。
このボール遊びは犬と犬ではできません。

引っ張りっこ遊びの大切は、継続性と対等性です。
この二つを実現しないと、引っ張りっこ遊びはすぐに終わってしまいます。

もちろん、遊びはひとつのことだけで簡潔はしていません。
遊び行動はとても複雑で、その中には発達の要素のほかにも、葛藤あり、関係性あり、社会性あり、
ストレス行動の表現になることもあります。

では、生後6ヶ月のブランとマーゴがする引っ張りっこ遊びを見てみましょう。

ブランとマーゴの引っ張りっこ遊び動画

引っ張りっこがうまくいっているなというときと、
引っ張りっこが終了しそうだな、という場面があります。

生後6ヶ月ともなると、お互いの関係性に強く影響してくる引張りっこ遊びですから、
引っ張りっこ遊びを継続すること以外のやりとりも見られる動画です。

犬語セミナーに使えそうな動画ですね。

こうして犬の遊びひとつをとっても、いろんな要素が見えてきます。


引っ張りっこ遊びは取り合い遊びではないのです。
本来の引っ張りっこは、お互いに引っ張ることによって実現する共同作業です。
この状態では左右に引っ張っていますが、成長すると同じ方向に引っ張る作業もできるようになります。

引っ張りっこ遊びのときに、飼い主であるあなたが「なんとしても勝たなければ」と
必死になってオモチャを自分のものにしようとする行動を向きになってすることは、
犬から見ると、とても未熟で自信のない存在に感じられるかもしれません。

引っ張りっこ遊びのときには、合図があったら一旦引っ張りっこ休憩というルールは導入しますが
それは、「ちょっと作業中止」的なものであって、「これ私のだからあげないよ」というものではありません。

引っ張りっこは関係性が対等にならない場合にはなかなか難しいのです。
依存性の高い性質をもっていたり、依存の状態にある犬、
甘えが強かったり、甘やかしが日常化されている場合、
権勢的な性質をもっていたり、ストレスの強い犬、
これらの犬たちは引っ張りっこが苦手です。

上手な引っ張りっこ遊びを飼い主が主導となって伝え、
犬の成長と発達をサポートしてあげてください。

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やってはいけない犬の抱き方:犬の仰向け抱っこは危険なこと

最近はネットでもいろんな写真を見る機会が増えました。

犬用のペット用品を検索することが多いためか、
グーグルがいろんな犬の写真を出してくれたりします。

そんな写真の中にはビックリするものもあります。

そのひとつが、犬を赤ちゃんのように仰向けにして抱っこする写真でした。


犬を仰向け抱っこさせる方法として、人が座って延ばした足の上に
犬を仰向けにして押さえて寝せるという方法まで紹介されています。

これはやってはいけない抱き方です。


理由は三つの側面からです。

理由1 犬と人の関係性に影響する

理由2 犬の精神的な安定と発達に悪影響を及ぼす

理由3 犬の身体的な発達と健康に悪影響を及ぼす


理由の3については、犬の骨格形成を体の使い方を勉強していただければ
理解していただけるでしょう。

理由2については、犬はどのような状態でも4つの脚が何かに着陸していることで
安定性を得る動物です。体の安定は精神の安定に直接的につながっています。

犬を仰向けにするときに反抗を示すようであればそれはまだ健康な犬です。

子犬期にこれをすると犬は脱力してしまいます。
脱力というと、人では力が抜けるという良い意味にとられてしまいますが、
脚が立たなくなり動けなくなる状態を脱力というのです。
子犬期には必要に応じて脱力状態に入ることがあります。
親犬が子犬を加えて運ぶなどのときには、子犬は脱力するようにできています。
かといって、これを矯正することは子犬の発達を阻害することになります。

犬は4つの脚で立つところから、その自律性が発達します。
自律性というと精神的な自律のこともいいますし、
一方で、身体的は発達の自律のことも含みます。

体の発達と精神の発達。
どちらも大切なことはいうまでもありません。
それが、ひとりで立つ、歩く、バランスをとるという行動と結びついてもいるのです。


理由のひとつめの関係性については、とても大切です。

赤ちゃんのように犬を上向けに抱いてしまうときには、
無意識なのでしょうが、犬を擬人化している可能性があります。
犬を未熟な赤ちゃんとして抱っこするのと同じように、
物事を理解させることを諦めてしまったり、どうせ言ってもわからないと放棄することにもつながります。

犬という動物は、能力が高く人と同じように崇高な動物です。
このように赤ちゃん扱いをするようなことは、犬を尊重することにはなりません。

また、犬を仰向け抱っこすることをしつけやトレーニングとして取り入れることには
十分に考えてから行ってください。

よく間違えられていることに、犬がお腹見せるのは服従のサインだから
人にもお腹を見せるようにひっくり返って押さえつける練習をする必要があるということです。

こうした服従を強要するしつけ方やトレーニング法が、今でも存在していることは認めます。

しかしこの方法では、犬と対等な信頼関係を気づいていくことはできません。
なぜなら、犬は犬に腹部を見せることを強要したりはしないからです。

これは腕力による抑え付けになり、犬の自律性を育てません。
犬は怯えるように飼い主に従いますが、自律した服従の精神は育ちません。

犬が腹部を見せて服従行動を示すのは、2才未満くらいまでです。
よく見られるのは生後1才くらいまでです。

さらに、仰向けの時間も短く、仰向けというよりも横向けといった方がいいような形をしています。

犬の背骨は人のようにまっすぐにひっくり返されて長時間自分の体重を支えるようにできていません。
犬と人では骨格のつくりには違いがあります。
やりすぎると体を損傷する可能性もあり、とても危険です。

腹部を見せる行動については、犬語セミナーでもよく取り上げていますので、
詳しく学びたい方は、犬語セミナーにご参加ください。


犬を仰向け抱っこすることは、犬を尊重する行為ではありません。

犬を尊重し、犬と共に学び共に成長することを望まれるなら、
他の形で移動をサポートしましょう。

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犬のしつけの基本:何かを変えなければ何も変わらない

犬のしつけという言葉が一般的なので、この言葉を使いましたが、
別にもたくさん言い方はあります。

犬とどのように暮らすのか。

犬とどのような関係を築いていくのか。

犬に何を求めているのか?

犬の何を解決したいのか?

犬を幸せにしたいのか?

犬の笑顔が見たいのか?

犬を尊重したいのか?



飼い主さんが犬のことを学び始めるとき、
犬のしつけ方教室やドッグトレーニングスクールに通い始めるとき、
それはどんなタイミングでも、どんな理由でも構いません。

犬を理解し、犬にとって必要な環境整備をして、犬とより良い関係を築くこと、
これはすべて、犬のしつけといいます。

飼い主のしつけという風に言い換えられる方もいますが、
それもいいですね。

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犬のしつけのやり方やアプローチの方法にはいろんなものがあります。
グッドボーイハートでも、やり方やずい分と変化し続けてきました。
これからも変化し続けるのだろうと思います。

より犬にストレスがなくしかし効果がある環境作りはすぐに思いつきます。

しかし、飼い主ができるかできないかという段階になると
かなり選択肢が狭まってきます。

それは、飼い主の能力の問題ではありません。

どちらかというと飼い主の価値観とか考え方とか習慣に基づくものです。


犬にとってより良い環境を作り上げるのに、食事の内容の提案をすることがあります。
犬のしつけとは全く関係のないように思えることが、実際にはとても関係があるからです。


ところが、飼い主の中には食事は変えたくないといわれることがあります。

この変えたくない理由は飼い主さんによって様々です。
価格なのか、内容なのか、面倒なのか、もしくは今のフードが一番犬にあっていると
思っているからかもしれません。


これは極一例ですが、他にも飼い主さんが変えたくないことはたくさんあります。

犬の散歩のために朝起きる時間を変えることはできない。

ひとりで待っている犬のために早く帰ることもできない。

犬が滑っている床をより良い環境に変えることもできない。


飼い主さんの「変わりたくない」「変えたくない」はたくさんあるのです。


無理に変化を促すことはできません。
飼い主さんに変化が起きるのを待つしかありません。

ところが飼い主の方は、犬には変わることを要求します。

もっとおりこうさんになってほしい

もっと言う事を聴くようになってほしい

もっと大人しくしてほしい


なかなか難しい話なのです。


飼い主さんが変わりたくないと思っているのなら、犬も同じようになることでしょう。


ところが、飼い主さんが何かをひとつ変えることで、犬は急激に変化を見せてくれます。
その変化は始めはゆっくりで途中から激変したようになります。

変化をきちんと認めていくと、次の変化が起きてきます。

変化が少なく満足できないと飼い主が喜ばなければ、犬はまた元にもどっていきます。

犬と飼い主は本当によく似ていることは、故人の言い伝えでもありますが、本当に不思議です。


床面を変えてあげるだけでも犬の行動には変化は起きます。

しかし、飼い主が変化させることで、犬が最も影響を受けるのは、飼い主のあり方です。
見方、考え方、接し方、これすべて「飼い主のあり方」です。


犬に変化を望むなら、飼い主もいっしょに変化していきましょう。

そちらの方が楽しいし、気持ちも健やかだし、犬も人も健康であるように感じます。


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山歩きが犬にもたらす不思議なもの:山歩きのクラスを開催しました

昨日からお預かりクラスを利用して、お泊まりにきてくれている犬くんがいます。

グッドボーイハートのお預かりクラスは、グッドボーイハートでクラスを受講されている生徒さんの犬だけが対象の特別クラスです。

さらに、その中でもクレートトレーニングが完了していること、トイレトレーニングを進行中もしくは完了していることが条件です。

今回、お泊まりに来てくれた犬くんは、熊本地震によって保護された犬くんです。
ご縁があって、グッドボーイハートで学ばれたことある方の家族として迎えられました。

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熊本県は保護施設が大変な状態になっており、保護された犬たちにもいろいろと難しい面もあります。
特に子犬期にたくさんの犬がワンワンと吠える施設で育っていますので、社会化にも時間がかかります。

保護されてから半年。

迎えた飼い主さんの熱意と愛によって、保護犬くんは立派に家庭犬として成長していきました。


そして、今日はその預かり犬くんをお山歩きをするグループクラスに合流させて
いっしょに行動する勉強もしました。
もちろん、飼い主さんたちも犬語セミナーなどでよくお話しされていて、事情も知っており
お互いに協力してやっていただけることを了解していただいています。

山歩きがまだ未熟な上に、いろんな刺激にも反応しやすく衝動性も高いので
山の中では十分に注意が必要です。

ですが、コントロールしすぎてがんじがらめにしてしまうと、学びの機会は得られません。
どこまで学ばせて、どこをコントロールしていくのか、さじ加減というものが社会化学習には必要です。

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社会化学習というと、なぜか街中を歩くことや人に会わせることと勘違いされていることがあります。
都市空間で生活する上では、車や道路、工事の音など、適応しなければいけない環境は確かにあります。
しかし、犬の脳形成は人と同じ手順で社会化の過程を行っても、成功しないばかりか社会化が厳しい状況に追い込まれてしまうこともあります。

典型的な例が、抱っこして散歩をするという社会化学習です。

抱っこして社会化できるのはヒト科の動物や、子どもが親に抱きついた状態で移動する動物だけです。
ヒトとか、チンパンジーとか、サルもそうですね。

こうした社会学習を身につけていない犬に、抱っこして散歩すること
抱っこしてベランダから外を見せること、犬用バギーに乗せて風景を見せること、
車に乗せて風景を見せることなど、すべて社会化学習には逆効果です。

社会化とは環境に対する接触を図りながら、脳に学習の機会を与えていくということです。

犬という動物が、外界の環境に対して接触を図る機会とは、嗅覚が一番大切なのだということを
忘れてはいけません。さらに、行動できることが前提で社会化学習が促進されるのだということも
覚えていてほしいことです。

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犬と山を歩くクラスをなぜするのですか?と尋ねられることがあります。

さて、なぜでしょうか?

たくさんの答えがあるのですが、ぜひその理由は自分で体感して知っていただきたいと思います。


犬の社会化期は生後4ヶ月までで第一段階を終えて、生後6ヶ月が次の段階。
そして生後1才までにほぼ9割型の脳形成が終了するようにできています。

といっても慌てて外に出すことも失敗します。
社会化学習が有効になる犬は、室内犬も室外犬も排泄行動が適切に行われるようになってからです。

えー。どうしてとまた思われることでしょう。

犬の行動とテリトリーは切り離して考えられない。

犬のテリトリーと排泄行動は切り離して考えられない。

そして犬の社会化と行動(活動)は切り離して考えられない。

これがその仕組みです。


どこからはじめたらいいのか。

まずは犬の行動を通して犬を理解することから始めてください。
そして犬の習性について学んでください。

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いつもクラス時には写真撮影はしないのですが(クラスに集中するためです)
お預かり犬くんが2頭いたので、参加された生徒さんにお願いして撮影してもらいました。
山歩きの途中で尾歩山の手入れをする私、横にはそれを待つ犬たちの風景です。
号令の「マテ」をかけているわけではありません。
オヤツも使っていません。
ちょっと待っててと声をかけているだけです。


山歩きの不思議について知りたい方は、初回カウンセリングを受講してみてください。

まずは自分の犬について知ること、すべてのスタートはここからです。




Posted in クラスのこと, 犬のこと

オヤツのごほうびがなくても犬は学習する:チンパンジーアイとアユムの動画ご紹介

犬のトレーニングからはなかなか「ごほうびと罰」を切り離すことはできません。
動物の学習には、その多くの場面で「ごほうびと罰」が存在してしまいます。

ただ、多少切り離して考える必要のある側面があります。

たとえば、認めるという行為や気持ちは、行動を強化させるトレーニングでのごほうびとは切り離す必要があります。
さらに、叱るという行為や気持ちは、行動を抑える罰としての使用とは異なると考える必要があります。

認めるとか、叱るという行為や気持ちの実現には、体罰は必要ありません。
叱る行為には相手を脅かす必要はありません。
犬に大きな声を出さなければ受け取れないような状況にあるなら、
その犬はかなり興奮していて、不安定な状態にあるといえるのです。


さて、今日は食べ物のごほうびについて考えを集中してお話しします。

犬に食べ物のごほうびを使わずに生活のルールを教えることはできるか?
答えはできます。

ただ、これにはそれを実現する環境が必要です。
整えるべき環境には次のようなものがあります。

遺伝的に健康であること
犬の発育・発達を促せる環境であること
人が犬に対して、犬という動物として接触できること

これらの環境と発達する環境を整えること、世話をする人という動物との関係性が犬の行動に重要な影響を与えることは、いうまでもありません。

実は、以前盲導犬育成施設に勤務していたさいに、パピーウォーカーの指導の業務を担当してことがあります。
パピーウォーカーとは、盲導犬候補生である子犬を生後2ヶ月から1才までご家庭で飼育してくださるボランティアさんのことをいいます。

このパピーウォーカー制度がないと、盲導犬育成事業はなりたたない上に、パピーウォーカーは毎日犬のお世話をするという大変な仕事です。

パピーウォーカーはただ子犬に食べ物を与えて散歩に連れ出すだけではありません。
犬は生後1才までの飼育環境が、その犬の性質や心身、脳の発達にも重要な時期です。

パピーウォーカーには様々なルールをお願いします。
その中に、子犬に対して生活のルールを教えていくということも入っています。
日常生活で必要なルールを、パピーウォーカーさんには食べ物を使わずに教えていただいていました。

覚えることよりも、食べ物を報酬に使わずに伝える方法や過程が、のちにその犬が盲導犬として働くための訓練を受ける上で重要な基盤になっていきます。

食べ物を報酬に使わずに、犬にルールを伝えていく、犬に協力を要請するからには、それなりの関係を築く必要があるのです。


 さて先日、本の紹介をかねて、京都大学霊長類研究所の松沢哲郎先生の「想像するちから」をご紹介しました。
ブログ記事はこちらから→ヒト科ヒト属ヒトとして:松沢哲郎氏著書「想像するちから」

 松沢哲郎先生は本著の中で、このように述べられていました。
チンパンジーの実験には、チンパンジーができたら食べ物が出てくるという方法をとらえている。しかし、チンパンジーが実験者との信頼関係を築くと、食べ物がなくても実験に協力してくれるというものでした。

チンパンジーのアイとその子どものアユムの研究について、講演で使用したビデオで実験の様子を見ることができます。さらに松沢先生自身が行っているそのチンパンジーのテストを重ねる実験で、チンパンジーたちが食べ物の報酬がないのに、行動をする様子が映し出されています。

その動画はこちらでご覧ください。

米国科学会の講演ビデオ「アイとアユム」を公開しました。

 それにしても、動画に出てくるチンパンジーの記憶能力はすごいものですね。自分が同じことができるようになるために、どのくらいの時間がかかるのか、もしくはできないのではないかとも思います。


 動物の能力やコミュニケーションの欲求を、表面的なものだけで見てしまうことは、もったいないことです。

犬という動物の能力や可能性を考えるとき、できる限り食べ物の報酬を用いずに、関係を築きながら共有する生活空間のルールを教えていただきたいと思います。

何からはじめなければいけないのかと、混乱されるかもしれません。

まずは、よく犬を観察して犬のコミュニケーションを理解しましょう。
このことなくしては、その先はありません。
千里の道も一歩からということです。

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整体士の先生による講座を開催しました:講座からも学べる、犬をワサワサと触らないでほしい理由

 本日は午後からグッドボーイハート七山校で、整体士の先生による出張講座「ホームセラピスト講座 頭蓋骨と姿勢」が行われました。

勉強熱心な生徒さんたちが集まり耳を傾けていました。

実技のときには食い入るように観察して、「へー」を連発しながら、家族にできる手当てのいくつかを学びました。

今回は私も生徒としてみなさんといっしょに受講しましたので、楽しく勉強させていただきました。

 いろんな楽しい学びがあるのですが、ソフトに触った方が力強く触るよりも相手を楽にする手当てにつながるというのは犬にも共通しています。
多くの飼い主さんに知っていただきたいことのひとつです。



 犬は飼い主さんの状態にとても敏感に反応してしまいます。

飼い主さんが緊張すると犬も緊張するし、飼い主さんが力を抜くと犬も力を抜きます。

そうそう、その通りと頭ではわかっているようで、実際には力みの多い光景をよくみかけます。

それが、今回のブログの題名の「犬をワサワサとさわる」という行為です。


 本日の人用の手当ての講座でも、強く触れると相手は力が入ってしまい、逆にバランスを崩してしまう。

やさしく触れると相手は力を抜くことができて、バランスよく支えられるというような実体験もみせていただけました。


 犬を見るとテンションの上がってしまう人が多いというのが事実です。

たとえば、犬を見ると「あーかわいい!」と声を上げたり、駆け寄ったり、思ったりすることも
テンションの上がっている、つまり興奮していることのシグナルです。

その興奮したテンションのまま犬に近付いていって、犬の体をワサワサと触っていないでしょうか。



このようなワサワサと手を動かしながら激しく犬に触ると、当然ですが犬もテンションがあがります。
つまり、犬は興奮してしまいます。

興奮してしまった犬の中には、触った人にとびついたり、体をおしつけたり、
その辺をウロウロと動き回って落ち着きをなくしてしまいます。

こうした犬の行動を見た人は、「犬が喜んでいる。私のことが好きなのね。」と
なぜか自信を持って説明してくれるようです。


 まず、犬が興奮することを「好き」という表現で片付けてしまうのは止めましょう。
好きというのは一時的な感情のことで、実は好きなものは一瞬で嫌いになってしまうものなのです。
自分にあてはめても思い当ることはないでしょうか。

あんなに好きだと思っていたのに、いまや見たくもないと思うものになってしまうことはよくあることです。

 次に、犬が興奮することを「喜んでいる」という前向きに受け取ってしまうことも気をつける必要があります。

確かに、テンションが上がるというのは、下がるよりも良い印象を受けます。

多少の興奮は犬を心地よくさせることがあるのも事実です。

でも、飛びあがったり、多動になったり、声をあげたり、落ち着きなくウロウロするという行動をするようになるというのは、興奮にも度が過ぎるというものです。

これらの、激しく触られた犬たちは明らかにストレス状態に陥っています。


 まず、ある程度落ち着いて接触できる犬なら、触り方を変えてみましょう。

ワサワサと硬い手を忙しく動かしながら「カワイイー」と叫ぶのを止めます。

そして、静かに相手が近づいてくるのをまって、犬がリラックスしていると感じたら(ここ大切!)
やさしく手を添えるように犬のそばにおきます。

犬はとてもエネルギーのある動物で、手を近くに置いているだけで何かに触れたように感じられるほどです。

いや感じられないという方は、やさしく手を当てる程度にして、短く切り上げてください。


 くり返していくと、犬は少しずつ落ち着いていきます。

こんなことをグッドボーイハートクラスのドッグタッチクラスで行っていましたが、
今回、このクラスをリニューアル&バージョンアップさせましたので、またブログでご案内します。

ふれることは手当てであること、そしてとても深いコミュニケーションであることを、
ひとりでも多くの方に体感していただきたいと思います。


今日のセミナーでは、生徒さん同志が触れ合って、ワイワイと楽しく健康に近付いていきました。
多くのことばはいらないよ、最後は黙って触れあうということですね。

今回の講座は、整体士の先生のブログで案内されています。
関心のある方はぜひ以下のページからご覧ください。
ともナチュラル整体院ブログ

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Posted in 犬のこと

犬にテレビを見せていますか?:犬の認知力の発達は犬の幸せにつながる

 最近、テレビにまつわる説明や話をトレーニングクラスですることがあり、そろそろブログで紹介しなければいけないと思いつつ遅くなりました。
紹介が遅くなった理由は、科学的な情報が集められず推測の範囲内をでていない状態からです。

 その情報とは、犬の認知力の発達とテレビの関連性についてです。
犬の認知力の発達について情報を得たいと思っても、テレビの存在以外にも認知の発達に影響を与えるものもたくさんあるからです。
たとえば、人為的繁殖、子犬期の飼育環境、現在の飼育環境、経験、飼い主の接し方などどです。
 
 これらの条件がすべて同じで、テレビの存在だけが違うという条件にはなかなかなりません。
そのため、現在では十分に情報として提供できるものはありません。
しかし、クラスを受講される生徒さん方にはとても重要な情報としてお伝えしています。

 今日は、みんなで考える機会としていただきたいので、テレビと認知力の発達の関連性について本当に簡単にお伝えします。


 まず、テレビと犬の関連性について考えます。
みなさんも自分の環境と照らし合わせながら考えてみてください。

あなたのご家庭の犬はテレビを見ますか?犬はテレビを見ませんか?

あなたの犬はテレビを見ていることがありますか?
もしくはあなたの犬はテレビには関心を示しませんか?

あなたの犬はテレビの中の犬や動物、人に反応しますか?

あなたの犬はテレビのインターホンに反応しますか?


もし犬が後者の質問のテレビの中の映像やインターホンに吠えたり、注目したりするような行動があるのなら、その犬は認知力が不十分です。

犬がテレビを見たり関心を示すことを、人と同じように知能が発達したからだと考えるのは違います。

人はテレビを擬似的なものとしてみています。

テレビに写っている人の姿や風景を認識したり、音を聞いて情報を得ることはできますが、その情報は今自分の目の前で起きていることではないということを同時に認識することができます。
これが人の認知力による情報判断です。


ところが犬の場合には、テレビの音を現実的なインターホンの音と間違えます。
テレビの中に写っている犬を実際に目の前に犬がいるのだと勘違いします。
それが吠える行動につながるのです。

認知とは現実の環境のあるものを、そのものとして捉える力のことをいいます。
テレビに映っているものは現実に目の前にあるものではありません。
認知力の発達している犬は、テレビの音や映像を無視します。
臭いのないものはそこには存在しないという風に判断するため、その情報を得ようとしません。

正確には臭いだけではありません。もっと高い感知能力を使っていると思われます。
犬の臭いを感知する能力は人には計り知れないものですが、
さすがに犬といえども、数キロも離れたところを歩く人の臭いをひろうことはできません。
ここにはまた別の情報判断、状況判断が犬の脳内で行われています。


はなしをテレビに戻します。

そのテレビの映像や音が実際のものだとして反応を示す犬には、他にも行動の特徴があります。

新しいもの、今までに見たことのないものに対して興奮したり認識できないという反応を示す。
上記のものを大変警戒してなかなか順応できないという順応性の低さも示します。
社会的にも、適切な環境把握に時間がかかるため、吠えたりとびついたり興奮したりすることが多いという特徴も持ちます。

もちろん行動には個体差が大きく出ます。
少し出るということもあれば、非常にはっきりとしている場合もあるでしょう。

これらの犬の飼い主さんに尋ねると、家でもテレビをじっとみていることがあるというのです。

犬が何かをじっとみるのは警戒をしているシグナルであることがあります。
特に、動くものや社会的な対象に対しては、警戒するとじーとみて目を離すことができません。
釘付けという感じになりますね。

ちいさな子供がすれ違うときにじーっとみてくるあの感じです。
犬も地面に何かわからない虫がいて関心を示すとそれをじーと見ながら臭いを嗅いだり観察をします。
しかし観察といっても見ているだけではないのです。
ちょっと手をかけてみたり、周りをうろうろとしてみたり、
近付いて再び臭いをとり、そしてまた遠巻きに視るなどを繰り返します。

やがてそれが自分に害を及ぼさないとわかったり、興味をなくすとみることもなくなります。

子犬は蟻1匹でさえ多くの時間を使えるものですが、数日たつともう蟻にも関心がなくなります。

こうして犬の認知力は形成されていくのです。


テレビをじーっとみているのは警戒して観察行動に移っているのですが、
行動を伴わない観察というのはありません。
見ているだけで、行動をしないのであれば、それは脳が機能停止に陥っているためです。

認知力形成には行動が伴うのです。
特に脚で形成される犬という動物の場合には必ず行動が伴います。

このままテレビを見ることを継続させると、犬の認知力はますます低下してしまいます。


まず、お伝えしたいのは犬にテレビを見せるのを止めましょう。
少なくとも、犬にテレビを見せるのが社会的な発達につながると思っているなら
もう一度よく仕組みについて考えてみてください。

つぎに、テレビをみながら犬を抱っこするのも止めましょう。
これは子犬期に多くの方がやっていて、このことで犬の認知力が発達しにくい状況になっています。

そして最後に、テレビは必要なときだけみるようにしましょう。
これは室内環境が犬にとっても大切な場所であり、お互いの共有のスペースであることから、
犬にも少し気使いを与えてほしいという気持ちからです。

ちなみに、グッドボーイハートでのお付き合いが長い方はご存知ですが、私はテレビを持っていません。
もともとは持っていたのですが、犬と暮らし始めてからテレビを見ているときは自分だけの時間になってしまうことに気づき、またテレビをなかなか消せないのは疲れているときであることもわかったので処分しました。15年くらい前のことになります。

そのときには、テレビと犬の認知形成の影響について考えるとろこまではいたりませんでした。

しかし今ならかなり高い信頼度で、テレビを犬が見ることは犬の脳形成に悪影響しかないことを主張できます。


 偶然ですが、本日ネット配信のニュースで環境科学者の先生がテレビが人の脳に与える影響について説明されているのを視ました。
人間もテレビによって脳の情報が異常になってきているのではないかという懸念を話されていました
以前は人間は直接見たものによって必要な情報を処理していたのに、今はテレビを通して得た視覚的情報に偏って、脳が形成されているからだというのです。
 先日台風の日にレッスンで移動しているときに、台風といってもほとんど風も雨も穏やかな状態でした。ところが状況を確認しようとしてくださった生徒さんがテレビをつけると、テレビの映像は大雨に風が吹いて大変ひ
どい風景が放送されていました。
台風の日でも、大雨のところもあれば風は雨もなく安心して外出できるところもあるという正確な放送をしないで、台風で人が不安を抱えているところにその不安をあおるような映像だけを出して人の心理に働きかけるような放送をされてしまうと、人はテレビを正しい情報提供の場としては受け取れません。
 テレビは文明の利器。しかしそこで情報を出しているのは人であり、人はよく間違えます。
テレビの内容を受け取る人の方に、情報を選択する力を必要とされています。必要でないものは見ないという選択も大切ではないでしょうか。

 ということで、犬にとっても人にとってもテレビのつけっぱなしはお薦めしません。
環境整備のひとつと思い、テレビと上手にお付き合いください。

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Posted in 犬のこと

犬の衝動的な行動は危険であること:庭先に出現したウリボウを想う

今朝、七山校で窓を開けているときに、動物がまた栗を拾って食べている風景を見ました。

最近、落ちている栗やら柿などの食べ物を、いろんな野生動物たちが食べにきています。

最初は「ああ、また何か動物が来ているのね」と単純に思ったのですが、いつもと違う感じに一瞬注目してしまいました。
アナグマかと思ったその小さな動物の背中に、縞々の模様が入っていたからです。

窓の向こうにいた動物は、よく見るとウリボウでした。
ウリボウはイノシシの子供です。
瓜のような縞模様の柄をしているのでウリボウという愛称で呼ばれています。

ウリボウを見かけたらすぐに次のものを探します。
お母さんイノシシです。

ウリボウの柄がある年齢のときには、母親のイノシシといつもいっしょに行動しています。
ひとりで行動できるようになると、親離れをして単独行動をするイノシシ。
そのころにはこのウリ柄がなくなっています。

母親イノシシは5,6頭のウリボウたちを引き連れて行動しています。
移動の際には母イノシシを先頭しにして、一列に並ぶように歩いているのを見たこともあります。


この窓の向こうにいるウリボウは、母イノシシからはぐれたのでしょう。
この年齢で母イノシシの群れから離れてしまうと、ひとりで生きていくのは困難なことです。
それなのに、まだ母イノシシから離れたことを気づいていないのか、のんきに栗を食べています。


ウリボウがひとりで生きていけない理由は、自律に必要な学習を終えていないこと。
自分の身を守る防衛行動が不足しているために、他の動物に襲われやすいことです。
ウリボウを食べる動物は、タヌキ、イタチ、キツネ、トンビ、カラスと山の中にたくさんいます。

ウリボウが母イノシシから離れてしまった理由は、ただひとつです。

母イノシシが移動するときにそれに気づかなかったのです。
何かに夢中になっていたか、栗を食べるのに夢中になっていたのかもしれません。
もしくは、栗拾いをするうちに母イノシシから自分が離れた可能性もあります。

母イノシシは移動の際に多少はウリボウの集合を待ちますが、
すべてのウリボウを集合させることはできません。
なにしろ、1頭の母イノシシが数頭のウリボウを管理しているのです。

1頭の自分勝手な行動をするウリボウを捜していたら、他のウリボウまで危険にさらしてしまいます。

母イノシシの動きをよくみていなかった衝動的に行動してしまったウリボウは
そのまま置いていくことになるのです。

こうした衝動的なウリボウは、他の動物に食べられたり、餓死してしまいます。

そのためこうしたウリボウが子供を残すことはなく、この遺伝子は受け継がれません。


これが動物の遺伝の仕組みです。

動物はより安全に行動できる動物の遺伝子を、次の世代につないでいきます。
そうすることが種の継続につながるからです。
衝動的な動物は途中で死に絶えてしまうため、自然界では遺伝子を残せません。

厳しいと感じられるかもしれませんが、これが自然界の動物のしくみです。


そこで犬のことを考えます。

犬はとても衝動的に傾いています。

なぜなら、犬の繁殖には人の「好み」が反映されて人為的な繁殖がくり返されているからです。
純血種の犬は、まさにこの好みのために繁殖された犬たちです。

これらの犬は囲われた敷地や室内で飼うことを前提にしています。
衝動的であっても野生の世界のように、淘汰されてしまうことはありません。

人の好む犬の外見は、小さいもの、鼻の短いもの、脚の短いもの、毛質の異常なもの、大きすぎるものが
多くなっています。
これらの形質は犬という動物からはかなりかけ離れているため、遺伝的には非常に危険な濃い血液で作られています。
そのため精神的にも身体的にも、不健康な犬ができてしまいます。

本来の自然な動物であれば危険な衝動性も、淘汰されることなく犬たちの中に残されてしまいます。

犬は急に走り出したり、走り回ったり、とびついたり、ギャンギャンと吠えることが多くなりました。

めったなことで声を出したり急に走り出したりすることのない野生動物のような慎重さはなくなっています。

それだけに犬は自分では安全を確保することが難しくなっています。


犬を飼う人はこう考えるかもしれません。

犬は人に飼うために生まれてきた動物なのだから、囲いの中で安全であればそれでいいのだと。
犬は走り回ったり、とびついたり、ギャンギャンと吠えている方が可愛らしいのだと思うかもしれません。

犬の身になって考えるとどうでしょうか。
環境の変化に驚いたり敏感になったり、ストレスを抱えやすくなっている犬の立場に立ってみます。
衝動的な行動がくり返されて学習行動となり、いつも脳がハイになっている犬の立場に立ってみます。

やはりこれは、とても大変な生き方になってしまうと思うのです。

すでに繁殖されてしまい生まれてしまった犬たちには、
少しでも環境整備を通して、落ち着きを取り戻すための方法を身につけていってください。
それが犬のストレスを軽減させる方法であり、犬が安心を獲得する方法です。

これから犬を飼う方には、興奮しやすく衝動的な犬ではなく、落ち着いて自律する力のある犬を求めて欲しいと思います。

繁殖をする側は、犬を飼う人が求める犬を繁殖させているだけです。

興奮しやすく衝動的な犬は、走り出したり突然攻撃したりします。
よく吠えたり奇声を発したりします。

こうした犬を迎えて悩んでいたとしても、それを繁殖した方のせいにしても何も変わりません。


人為的な繁殖による犬の内的な質の変化について、犬を求める飼い主の方々もいっしょに考えていただければと思います。


dav

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間違った犬用オムツの使い方:犬という動物を犬として尊重するためにために

犬用オムツというペット用品があるのをご存知でしょうか。

犬用オムツは犬が室内飼育などで長生きをするようになることでできた商品です。
老犬の犬用オムツの使用については、犬に負担のないようにすることを前提に
犬を衛生に保ちストレスを軽減させるために役立てることができます。

犬用オムツでなくとも赤ちゃん用のオムツを犬用に改良して使うこともできます。

病気などで介護が必要になった犬たちのケアのためにも必需品です。


ところが、この犬用オムツの使い方についてあえて苦言を呈したいことがありました。


実は先日、犬用オムツ商品のコマーシャルをネットで見て愕然としました。
そのCMではペット用品で犬用であることを提示しながらも、オムツという言葉は一切つかっていませんでした。
用途はオムツなのですが、名前はマナーなんとかというように変えられていたのです。

CMの映像では、そのマナーなんとかいうオムツを着せられた犬が飼い主といっしょにリードでお出かけをするというものでした。

なんと、そのマナー用のオムツを着けていれば、どこで排泄しても大丈夫、どこでもいっしょに行けるねというイメージの商品だったのです。


同じような風景を、これまでも街中で見かけたことはあります。

犬を連れて入れるペットやショップの中で、マナーベルトといわれるオス犬用の腹巻のようなベルトです。
ベルトの中には婦人用の整理パッドを入れて使うようになっています。
オス犬が脚をあげマーキングをしても室内を汚さないという理由でつけているのです。

このマナーベルトの装着はもちろんビックリすることですが、
一部の犬という動物への知識が不十分な場合の対処法なのかと思っていました。

ところが今回、衛生用品の大手会社が堂々とコマーシャルしていたの内容を見て愕然としました。


老犬は介護犬で排泄行動が機能不全に陥っている犬の助けのために犬用オムツを使うことは、動物の立場からみても健全なサポートです。

しかし、排泄行動が適切に行われる犬に対して犬用オムツを着けるのは、動物の尊厳に反します。

犬用オムツというと体裁が悪いからなのか、マナーベルトとかマナーパットと称して、
いかにもマナーを守っている良い姿勢としてアピールするのは全くの検討違いです。


オムツをはめないと不適切な場所で犬が排泄をするのは次のような理由があります。

・犬の不適切な場所での排泄は犬のストレス行動である

・犬は生活環境(生活テリトリー)を汚さない動物であり、排泄は生活環境では行わない
※室内でしか排泄できない犬や、室内でしか排泄の機会が与えられていない場合には
排泄場所の再検討と再教育をすすめます。

・犬は移動中、飼い主の管理の元では不適切に排泄をしない。
※犬にとってマーキングは自分のテリトリーを主張する行為。犬が生活環境を離れて移動の際には、飼い主がリードで管理した上で、適切な場所を確保して誘導することで排泄行動が成立する。

・犬は車などで生活テリトリーを離れて移動する際には、適切な排泄場所を確保できるかどうか事前に確認しておく必要がある。犬に排泄を必要以上にがまんさせることと、不適切な場所でマーキングをしなければいけないように追い込むことは飼い主としての環境を整える準備が不十分である。


犬はどこにでも排泄を垂れ流すような動物ではありません。

犬は人と行動を共にするときには人と同じく社会的な行動を要求されています。
犬が社会的に行動できるよう成長していないのに、外出に連れ出すことが、
犬のストレスになることを飼い主は理解する必要があるのです。

犬が未熟で抱っこされないと落ち着かないような赤ちゃん犬なのに、
ドッグカフェやレストランなどに連れ出すのは不安になることを理解しましょう。

犬は成長と発達の機会を与えられる必要のある動物です。
また、それを与えるのは飼い主である自分しかいないことを知ってください。


犬の成長と発達は、犬をほめたり叱ったりすることではありません。

飼い主には毎日一定時間を犬と共に過ごす空間と時間といった環境が必要です。
犬育てにはお金以上に、時間と手間が必要なのであり、それが犬育ての楽しみそのものです。


便利なマナーオムツの普及で、犬という動物の尊厳が否定されることがないよう、
違うのではないかと思うことでしたので、あえて言わせていただきました。

マナーベルトやマナーオムツを知らずにはめている方には、
不適切な排泄は犬のストレス行動であることを伝えてください。

そして、自分たちは飼い主として不適切に排泄をすることのないように
室内でも屋外でも、散歩中でも、外出先でも、十分に環境整備に配慮をしていきましょう。

さらに、犬が不適切な排泄をすることのないように成長を促していきましょう。

それが犬と暮らすということだと思うからです。


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犬を叱るタイミング:犬には「罰」より「警告」を!

犬を叱るタイミングが、ずれていないでしょうか?

たとえば、テーブルに前脚をかけることやテーブルに乗ることを止めさせたいとします。

そのためには、テーブルに前脚をかけてはいけないということを教える必要があります。

やって欲しい事を教えるよりもやってはいけないことを教えるほうが
実は難しいものです。


伝えるのなら、犬にわかるように伝えなければ意味がありません。

意味がないどころか、犬は理解しないため同じ行動を繰り返します。

そして飼い主はいつも怒っていることになります。


叱るタイミングはこうです。

犬がテーブルに前脚をかける「前に」、警告音を発してください。

警告音は声で発します。
決して道具を使わないでください。

どんな言葉でも構いません。
「イケナイ」でも「ノー」でも「ダメ」でも結構です。

犬の名前は使わないでください。
犬は名前を持たない動物です。
犬同志は名前で呼び合うことはありません。

犬が自分の名前に反応するのは、それが特別の合図だからです。
だから叱る言葉には使いません。


テーブルに犬が脚をかけるときには、
テーブルに前脚をかけそうになるとき
犬の前脚が地面から離れる瞬間もしくは、
犬が前脚をかけようと体の向きを変えた瞬間です。

テーブルの前をウロウロとしてるときでも
あやしいと思ったら「そこ、イケナイでしょ」と警告を発します。

犬がテーブルに脚をかけてしまったあとに叱ると、
それはすでに「罰」になってしまいます。


自分に置き換えて考えます。

車に乗っているときに「止まれ」の表示で、スピードは落としたもののはっきりと停止しませんでした。

後ろからパトカーがウィーンといって追ってきます。
「はーい、そこ止まりなさい」とマイクでいわれるかもしれません。

すでに、罰です。
罰を受けることが決定した瞬間です。

それなら、止まれで停止できるように「はい、そこ止まりなさい」と
止まれの表示のところ言ってくれればいいのにと思いませんか?

実は、後者の方が圧倒的に交通ルールを守らせることができる仕組みです。
生物学的に考えてもそうなります。

では、なぜそうしないのか。
交通ルール違反の罰金を集めているからです。
年間に数十億の罰金が集まり、交通整備として使われているそうです。
罰金が集まらなければ、他の税金を回さなければいけません。
という大人の都合でこうなっています。

犬たちにはこんな思いをさせるのは止めましょう。

罰を与えるよりも前に、警告を与えましょう。

ほんの小さなイタズラやルールを知らなかったという犬は、
たいていはこれでおさまります。

あとは警告をいつまで続けるかというだけです。
根本解決には、犬と飼い主の成長は必須です。

dav

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