グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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<犬のしつけ方>『狗馬之心』くばのこころ

柴犬を育てている飼い主さんから、手作りの木の貼り絵のようなものをいただきました。

dav
きちんとオスワリをする柴犬の先に書かれている文字に目が止まります。

なんと書かれているのですか、とお尋ねすると「くばのこころ」だと教えてくださいました。

なるほど「狗馬之心」と書いてありました。

くばのこころの意味を辞書で調べると以下のようにありました。

~辞書より~
地位が上の者への忠誠心、誠意のこと。
「狗馬」は犬と馬のことで、犬や馬のように恩を忘れず主人に仕えて、少しずつでも恩返しをするという意味。
君主に対する自分の忠誠を自らを卑下していう言葉。
以上

犬といえば、飼い主の恩を忘れずに忠誠を誓う動物の代名詞のようになっています。

人にとってそのような心が動物の中にあり、その動物の心を見習うべしと教えることなどは、日本人的な動物に学ぶ心の在り方であり、美しいと感じることもできます。

ですが一面では、犬に対して必要以上の忠誠心を求めてしまうことがあるのも事実でしょう。

恩を忘れるなということを人が人に求めるならいくらでもどうぞと思うのですが、同じことを犬に求めることは、少し方向性が違うとしか思えません。

確かに犬には、見事な「忠誠の姿」を見ることができます。

それは、恩を忘れないという過去へのとらわれによるものではなくて、むしろとても現実的に現在起きていることを忠実に伝える忠誠の姿です。

つまり、現在目の前にいる飼い主という存在を、いつも正しく映し出してくれることこそが犬の忠誠の姿なのです。

単純に言えば、聞きなれた言葉になります。

犬は飼い主の鏡なのです。


ここで多くの飼い主さんが「全然似てませんよ」と思うかもしれません。

犬は見事に飼い主の内面を映し出すため、それを語るのは少し恥ずかしい気持ちになるくらい繊細です。

だから、あえて似ているとはいいませんが、飼い主側としては「自分の犬が自分似ているところってなんだろう?」と考えてみてもいいとは思います。

狗馬之心

本来の忠誠をきちんと果たす犬たちは、飼い主の言うことをきくなどの表面的な忠誠ではごまかされないのです。

犬を知って我を知る、

犬はありがたい存在なのです。

dav


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<犬のしつけ方>ソファの背もたれを占領する犬たち

犬のいろいろな行動は、習性から起こるものと、環境に応じて学習によって身に付くものがあります。

後者の場合、犬が暮らす環境の中で犬の必要性に応じて見につけていくことがあります。

イヌという動物が、人と暮らす必要のない環境で生活をすることができれば、人がイヌの行動に与える影響はかなり少ないものになります。

国内で身近なイヌばかりを見ていると、想像もつかないかもしれません。

でも世界に目を向けると、イヌは様々な環境で生活しているという事実があります。

山の中で生きるイヌ、ゴミをあさる犬、地域をうろついてコンビ二でゴハンをもらう犬、
そのスタイルは様々ですが、どのような環境もイヌの行動に影響を与えています。


犬は環境の影響を受けるのです。

特に人に飼われる犬の場合には、社会的な対象である人が作った環境内で起きる行動には、奇想天外なものがいくつも見られます。

飼い主さんが気づいていない犬の特殊な行動は、一定のグループの中で見られることがあり、そのグループ内の犬の行動や性質の特徴は多少似通った部分があるのです。

それで注目して始まった「~する犬たち」シリーズに上がられる犬の行動パターンが見つかりました。

ソファの背もたれに居座る犬たちのことです。


「居座る」というのは多少御幣があるかもしれません。

これらの犬たちはソファの背もたれに座ったり、伏せたりすることがあります。

それだけでなく、ソファの背もたれを歩いていたり、ソファの背もたれに手をかけたりすることもあります。

ソファというのは人用のソファのことで、人が使っているものか、以前使っていたものが多いのですが、中には犬用の大型のソファを与えられていることもあるかもしれません。

ソファの背もたれに乗る犬の多くは小型犬のようです。

大型犬がソファの背もたれに乗るのは容易ではないでしょう。

しかし、私はソファの背もたれに手をかける大型犬を今までに何頭も見てきました。


飼い主はこの行動にあまり関心を示していません。

飼い主が犬の行動に関心を持つのは大きくわけて3つあるようです。

一つ目は、自分のいうことを聞いたとき。

二つ目は、困った行動をしたとき。

三つ目は、具合の悪そうにしているとき。

この3種類の犬の行動に対して、飼い主はとても敏感に反応します。


飼い主に拾いあがられない些細な行動は、家庭訪問トレーニングクラスに伺ったときに、犬がしているのを見て気づいてメモをしておきます。

実はこの些細な行動こそが、犬の何気ないメッセージであることが多いのです。

なぜ、犬は狭いソファの背もたれに乗って休む必要があるのでしょうか。

こんなことを考えていると楽しくてワクワクして時間のたつのも忘れてしまいます。


こうやって今年も一年間、いろいろと見て考えて知って、犬の不思議に魅了されて過ごしてきました。

今年一年、犬の学びをご一緒していただきありがとうございました。

来年は、もっと奥伝に近づけるべく探究心を持って進んで参ります。

dav




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<犬のしつけ方>犬の気持ちは、犬の顔の表情筋を読め!

犬って何を考えているんだろうは、なかなか解けない質問です。

何かを考えているのか、もしくは考えていないかもしれないというところから、考えなければいけないという土ツボにはまってしまいます。

だけど、犬が表現しているものは、わりと分かりやすいものです。

分かりにくいことよりも、分かりやすいことから始めが方がいいですね。


でも、この犬の表現方法も、人間の方はかなりの誤解で受け取ってしまいます。

「犬が尻尾を振っていると、なんだか喜んでいると思ってしまうんですよね。」

これが多くの飼い主さんの言葉でしょう。

ですが私は、尻尾を高く上げてブンブンと横に振りながら、吠え続け、
もう少しでも近付こうものなら噛み付くことが予測される犬と何ども接触しました。

尻尾を振っていても、決して喜んでいるわけではないのです。


犬の気持ちをもう少しはっきりと受け取るために、見分けられる筋肉があります。

表情筋といわれる顔の筋肉です。

人では表情筋というと美しい笑顔をつくるために大切らしいですが、犬にも顔に筋肉があり犬の表情はこの筋肉によって変化しています。


犬が緊張しているときには、表情筋はひきつる方角へ上げられます。

よく犬の笑顔として紹介されている写真も、ほとんどが犬が緊張して引きつっている顔なのです。

横上に引きつって筋肉が引き上げられると、歯がしっかりと見えてしまいます。

人の笑顔が歯を見せることだという印象から、これらの犬の表情が笑顔だと思われるのでしょうが、これも受け取り方が曖昧です。


鼻先にシワを寄せるような表情になると、緊張から恐怖に変化していくことを受け取ります。

鼻先という中心に皮膚が集まることで自然と牙が見え始めます。

同時にウーという防衛の音を発することになります。

犬の表情の作り方は、表情を作ろうとして起きているのではなく、音を出すためだったり、牙を相手に見せるためだったりするのです。

結果、そのような表情になってしまうということです。


表情の変化は社会的な対象である他の犬は人に対して向けられるのが普通です。

生物ではないものにこうした表情が向けられるときには、それを生きていると認識しているか、何者であるかが認識できずにいるためです。

生きているものかもしれないということで、まずは社会的信号を発しているということです。


表情筋は読み取りやすいものではありますが、ある種類の犬たちからはあまりこの信号を得られません。

まず、顔周りの毛を長くしたままの犬たちです。

例えばプードルは顔の毛の長さで、表情筋がとてもわかりにくくなっています。

表情筋を上手く受け取りたいなら、顔周り、特に鼻周りの毛は短くしてあげてほしいのですが、可愛くないということで、あまり人気がないようです。

次に、短頭種の犬たちです。フレンチブルドッグ、ペキニーズ、ブルドッグ、パグなど、短頭種の犬たちの顔には最初からシワがよっています。

この形状からは気持ちにあわせた表情を表現するには、十分とはいえません。

全く出ていないわけではないので、細かに観察してその犬なりの表情を早く知ってあげるといいでしょう。

そして、表情の種類の少なくなった犬です。分かりやすくいうと、行動の種類が少なくなった犬といった方がいいでしょうか。

飼いやすいといわれるゴールデン・リトリバー、キャバリアなどは、社会的行動のいくつかが極端に少なくなっています。

同時に、緊張した犬のような表情をすることが少ないため、かわいらしく人気のある犬種でもあります。

一方で犬という動物の本来もつ高い社会的コミュニケーション力は、多少落ちてしまっている傾向があります。


犬の表情筋をよく観察し、自分の犬の性質についてみなおしてみましょう。

表情筋は表現することで発達することは言うまでもありません。

表情のない犬は、表現の受け取り先がないということです。

犬と毎日接して、もっともその表現を受け取っているのは、飼い主さんであること大切にしてください。

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<犬の体>犬の真上に飛びあがる垂直離陸行動のすごさに感動!

犬の行動を見ていると、その体の使い方に驚かされることがよくあります。

やっぱりすごいな~と感じるのは、「俊敏さ」と「柔軟さ」でしょうか。

動きの中には、いくつもの“技”のようなものが見つけられるのですが、

その中でも、注目したいのは垂直離陸行動です。


垂直離陸というと、主に飛行機が垂直に飛び立つことをいわれます。

犬がまっすぐに上に飛びあがる行動ですが、飛びあがり方に特徴があるのです。


子供のころに垂直飛びという運動検査がありました。

まっすぐに上に飛んで何センチ飛び上がったのかを計るものですね。

できるだけ高く飛ぼうと思ったら、どうしても一旦体を下に沈ませてしまいます。

そして、勢いをつけて上に飛びあがります。


ところが犬の上手な垂直離陸の場合には、体を沈める行動をしないのです。

膝を曲げることもありません。

もともと、活動することが前提ですから犬の膝はいつも曲がっています。

そして体を全く下に沈めずに、ただ上にまっすぐに飛びあがります。


足裏は全体が一瞬で地から離れ、足裏全体が地に着地します。

古武術の先生の本を読んでいると、同じように垂直離陸という言葉がありました。

説明には「居着かない」とあります。

つまり、同じ場所に居着かずに瞬時に行動に移ることができるということです。


同じ場所に居着かないというのは、考えずに体が反射的に反応をすることです。

犬が何よりも得意とする行動ですし、跳躍力が加わることで垂直離陸の高さは犬の体高と同じ位までになります。


時代劇で忍者が垂直離陸をして、自分の身長ほどの塀の上に上がっているシーンがありますね。

特撮なのか実際にしているのかは不明ですが、まさに垂直離陸です。


この垂直離陸のとびあがりとは別に、体のバランスを崩したように飛びあがる行動があります。

それが、2本の前脚をつきだす「とびつき行動」です。

犬が前脚を上げるとびつき行動の時には、体を沈めるようにしてそれから飛びあがります。

バランスを崩していますので、人や物に対して前脚をつく感じになります。

垂直離陸の飛びが1回で終わるの対して、バランスを崩した2本脚とびつきはくり返し飛びあがります。


そこに居着かない犬の動き、居着かないというのはこだわらない、執着しないということです。

今この瞬間を生きる犬という動物の本質につながる行動でもあります。

人が最も苦手とするところで、見習いたい心のあり方でもあります。


犬の垂直離陸行動は残念ながら動画撮影できませんでしたが、いつか撮影できることがあれば掲載します。

dav

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<犬のしつけ方>人の上を平然と歩く犬、人の上に乗って寝る犬たち

ブログの記事がいろんな犬たちシリーズ化してきてしまいました。

この仕事をしている特典は、様々な犬の行動を観察したり知る機会を得られることです。

犬によって違いのある行動もありますが、犬によっては同じ行動をすることもあります。


同じ行動をしている犬がいる場合には、他にも同じ行動をするのかどうかを確認します。

行動を比較することで、よりその犬の行動の表現の目的がはっきりとしてくるからです。


今日は、人の上を平然と歩いている犬と、人の上に乗って寝る犬を紹介します。


人の上を平然と歩くというのは、人が横になって寝ているときに、
人をじゅうたんマットのように踏んづけて歩いている犬のことです。

小型犬の場合には、文字通り踏んづけて歩いていきます。

大型犬の場合には、人をまたごすようにして歩いていきます。

逆に、うちの犬は絶対に人を踏んだり、またごしたりしないという犬もいるでしょう。

あなたの犬はどちらでしょうか。


もうひとつは、人の上に乗って寝る犬です。

人が横になって寝ていると、人の体の上に乗って寝ます。

犬によっては、特定の人にしかこれをしないということもあるし
もしくは、すべての飼い主の上に乗って寝るということもあります。

これも、うちでは絶対にないという犬もいるでしょう。

小型犬の行動のようにみえるのですが、実は大型犬も人の上に乗って寝ることがあります。


これらの行動は犬のどのような状態を表現する行動なのでしょうか。

世間の多くの飼い主さんはこのように説明するでしょう。

人の上を歩いて通るなんて、人を信頼しているからだわ、とか

人の上に寝るが好きなんです、といったものですね。

その人のことが好きだから人の上に乗って寝るという説明もあるかもしれません。

こうした曖昧な見方で終わらせてしまうのはもったいないことです。

犬の行動は犬のメッセージなのですから、もっと真摯に受け取る練習をしましょう。


これらの行動は、このブログでは幾度も紹介し、みなさんの頭の中にも入っている
人側のパーソナルスペースを侵す行動であるということは明白です。

犬がしているから疑問を感じないのかもしれませんが、
同じ行動を、人が人に対して行ったとすればどうでしょうか。

悪ふざけでなければ、侮辱的な行動でもあり、イジメ的な行動でもありますね。

相手が完全に自分よりも弱い存在であるということを、
相手のスペースを侵害することをもって受け入れさせているのです。


いいえ、犬たちは悪くありません。

人に対する犬の多くの行動は、人が犬に対して行った行動の鏡なのです。

これらの行動をする犬たちは、人にスペース侵害をされた経験のある犬です。

犬に対するスペース侵害とは、人が犬に対して愛情表現として行っている行動の中にいくつも見られるのです。


平然と人の上を歩く犬、

人の上に乗って寝る犬、

これらの犬を身近に見ることがあれば、飼い主さんとの関係について
もういちど考えてみる良い機会としてみてください。

dav

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<犬のしつけ方>散歩中に排泄することができない犬たちの理由

福岡市内を中心とする場所では、犬に排泄をさせる場所についてのトラブルも多く発生します。

トラブルの理由はわりと単純です。

犬が増えていること、排泄させる場所がなくなっていることです。


犬が増えた理由は、マンションの室内飼育の増加を住宅地の建設です。

排泄させる場所がなくなっているのは、公園の縮小と道路のアスファルト化です。

これらの理由は現象として実際に起きていることです。

環境に不具合を起こせば、犬は排泄場所が不安定になり、
歩きながら排泄する、いわゆるお漏らしをしてしまうこともあります。

こうした目に見える理由だけでなく、犬側の理由もあります。


犬側の排泄場所が不安定な理由は、犬の排泄の目的なのです。

犬の排泄は、ただ生理的に用を足すというものだけではありません。

生理的な行動と共に、テリトリーを獲得するために行動を行っています。

排泄行動はテリトリーを獲得する行動と結びついているのです。

このことが、室内であれ、屋外であれ、犬の排泄の場が不安定になる第一の理由です。


ちょっとイメージしてみてください。

犬の散歩コースと同じ道を、何頭くらいの犬が歩いていると思いますか?

経路が全く重ならなくても、ポイント的に重なるとなると数十頭の犬が、

テリトリーを重ねているということも十分にありえます。


犬たちは排泄をする前に、他の犬の排泄の臭いを嗅いでいます。

この場が自分のテリトリーだと主張する犬の臭いを嗅いでいるわけです。

その社会的なグループに、入っていこうと思う犬だけが、そこに排尿をします。

グループに入るというのは、堂々と入っていくタイプと、出会ったら吠えあうという形で
関係を持ち始める犬もいます。

最近は、後者のにらみ合い、吠えあい、相手の存在を無視といった対立的な行動も多くみられます。


中にはグループ内にいることと、自分の立場を認識しつつ、堂々と歩く犬、
もしくは、頭を下げたり顔を背けたりして、弱弱しく振舞って世渡りをする犬もいます。

こうした犬はほんの少しになってきました。

犬の性格の問題だけでなく、犬の数があまりにも多く、犬たちのストレスも大変強いため、
お互いが関わるということが難しくなってきてしまったからです。

これは犬側の問題ではなく、人の作った空間によって生じてしまった難しさです。


中には、どこにも排泄することができず、かなり遠くまで歩いて行って排泄をする犬や、
外で排泄できずに、自宅までがまんしてしまう犬もいます。

室内で排泄をしてほしい飼い主からすると、犬の室内トイレは「助かる」ことなのでしょうが、
実際の犬の発達や健康を考えると、喜ばしいとは言えません。


とはいえ、アスファルトばかりの街中で排泄ができるのが公園だけとなると、
公園に犬の排泄が集中してしまいます。

「公園は犬のトイレではない」という意見も、最なものだといえます。

他人の家の前や駐車場で排泄をしてしまうことも、同じ理由で了解できません。


では、どうしたらいいのだろうかと頭を悩ませています。

人側に立って考えれば、室内やベランダや庭で排泄させて、
散歩中は排泄をさせないという意見になるでしょう。

しかし、これは犬のナチュラルな行動に反しており、
動物福祉的な視点からみても明らかにフェアではありません。

まだ最適な解決策を見出していないのですが、
工夫してやっていただいていることもあります。

もっとより良い方法がないかを考えているところですが、
人の暮らし、犬の暮らしの根本が変化していかなければ、難しい問題のようです。

あと10年もしたら、犬は室内でしか排泄しないとか、
犬は室内飼いが常識といった時代がやってくるのでしょうか。

犬という動物をそこまで変えてしまうことは許されることとは思いません。

犬の行動の不思議さは、環境の不安定さでもあります。

よく観察して、よく考えていきましょう。

dav

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<犬のしつけ方>犬にアロマは大丈夫なの?を考える

昨日のオポデイ報告ブログに写真掲載したバラの花は、オポが好きな花でした。

「好き」という曖昧な表現では誤解を招くので、詳しく説明します。

最初は、犬にアロマテラピーって、負担がないのだろうか?と疑問を持っていたことから始まります。

当時アロマテラピー教室を開校されていた飼い主さんがいたため、興味深くいろいろと考えたり、観察したりしていました。

植物の香りなので本質的には犬には負担がかかりそうにありませんが、いくつかの部分で注意が必要です。

まず、アロマオイルとして販売されているものの中には、添加物が入っているものが結構あるということです。
香料の入っているものも結構あります。

これらの人工的香料を犬は好みません。

本来、人にとっても快適なものとはいえないのでしょうが、感覚が麻痺してしまうと、刺激の強いものしか受け入れなくなってしまいます。


次に、希釈やアロマの香りの度合いです。

まれにですが、アロマの臭いに満ち溢れている空間や人に接することがあります。
不自然に強い臭いは、動物に不快感を与えます。

特に犬の場合には、嗅覚が大変優れています。
臭いの分子が多すぎると、クシャミをしたり部屋から出て行ったりします。

ところが、犬の方もいつも強い刺激にさらされていると、感覚が麻痺してしるため、強いにおいにも無抵抗になっています。

健康な動物は基本的には無臭で、ほとんど臭いません。

健康は犬はシャンプーをしなくても無臭で、人の方がよほど臭いと感じます。


香りの程度でいえば、ほんのりと香るくらいが良いでしょう。

香りの感覚を高めるなら、ときには透明な空気の中で過ごす必要もあります。

福岡市内では、なかなかそうした場は見つかりません。
休日には郊外に出かけて、この冬の透明な空気を犬と共に吸い込んでください。


さて、オポとバラの花の香りに戻ります。

オポの好む香りをテストするために、20種類ほどのアロマオイルを紙につけていただき持ち帰りました。

伏せているオポの鼻先20センチくらいのところに、ひとつずつその用紙を差し出しました。

どれも自然の香りのするもので、用紙を見ることもないし顔を向けることもありません。逆に、顔を背けることもありませんでした。

ところが、ひとつだけ反応したアロマがありました。

そのアロマオイルをつけた用紙を出すと、顔を向け用紙に鼻先をつけてフンフンと随分長らく興味深く嗅いでいたのです。
そのオイルの種類が「ローズ(ばら)」でした。

ローズといえば、オイルの中では大変高価なものです。
当時は10滴で5000円くらいするほどのものでした。

そのときに、なぜローズにだけ反応したのだろうと思って終わってしまいましたが、オポの長い人生を振り返るとオポがバラの香りを好んだことは、間違いのない事実でした。

犬にアロマはダメと絶対的に決め付けずに、チャレンジしてみてください。

犬にとって快適な空間は、人にとっても快適であるはずです。

オポとみるく

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<犬のしつけ方>クリスマスイルミネーションと犬について考える

博多駅周辺のクリスマスイルミネーションがすごいことになっていますね。

たくさんの人が幸せになるイルミネーションなので否定はしません。

でも、人とはちょっと違った感覚でこうしたものを見てしまいます。


街路樹に照らされるライトを見るたびに、気持ちが沈むのです。

木々も夜になったら安みたいだろうな、とかライトの熱が熱いのでは
などと考えてしまうからです。

それに、イルミネーションを見てもきれいだと感じることがなくなりました。


見ていてきれいだと感じるのは、ロウソウや暖炉の炎の方です。

こちらはいつまで見ていても飽きることもないし、なにより心地よく落ち着きます。


犬も人工的なイルミネーションの光を心地良いとは感じていないだろうと察します。

犬は人工的なものが得意ではありません。

アスファルトの道路、人工的な音楽、添加物いっぱいの食べ物、車のライトを含む様々な人工的な光もです。

イルミネーションの光のもとに連れて行き、犬がそれを見上げていたら、
どちらかというと「異質なもの」という情報として捉えているのでしょう。

これらの光が入ってきたときの犬の脳内は落ち着きの機能を下げてしまいます。

ほとんどの犬はイルミネーションを無視しています。

見ないようにして過ごしているということです。

見ないでいることが、彼らにとって最も安定させる方法になっています。


ということは、クリスマスイルミネーションを犬に見せるために連れて行く必要はないということです。

いや、むしろ連れて行かないでください。


犬に必要な光は、日向ぼっこできる太陽の光、ときには月明かりを感じることです。

人は動物としては、特別に強い刺激を楽しむ動物だという事を自覚しておきましょう。

本来の動物としての自然な刺激を心地よく感じる感性を取り戻すことは、

犬と共感できることが増えるということです。

犬と人の関係性につながること、とても大切なことですね。

dav

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<犬のしつけ方>犬が家庭に落ち着き安心するまでの時期はどのくらいなのか。

犬を家庭に迎えて家族の一員として生活を始めたなら、
最初の3年間はとても大切だということを覚えていてください。

犬は人という異なる種の動物と共に暮らすことになります。

生活スタイルや生活環境もすべて人が準備したものの中に暮らすのです。


その中には、先住犬として犬がいることがあるかもしれません。

先住犬がいたからといって、犬が上手くやっていけるわけでもないのです。

その先住犬も、人という動物と関わりながら生活をしています。

先住犬の人との複雑な関係性は、2頭の犬の間に影響を与えてしまいます。



犬がこうした特殊な環境である程度落ち着きを持って生活できるようになるのに、
3年間はかかるのではないかと思っています。

これは、子犬に限りません。何才で人と暮らしても、3年間は不安定期です。


人と人の関わり方の時間も、それぞれかもしれませんが、
3年という月日は、環境を十分に熟知する時間です。

犬を迎えてからの3年間は、他の趣味はちょっとだけ控えていただき、犬との関係作りを中心にしてみてはいかがでしょうか。


趣味を全く止めてほしいということではありません。

仕事を辞めてくださいということでもありません。

時間は作らなければないものなので、犬との時間を最優先に考えてほしいのです。



ところが、犬と人では、時間の流れが多少違っているように感じます。

動物としての寿命が違うだけなのですが、短く思えてしまいます。

犬が10歳になるともう60歳台くらいにはなっています。

ところがその10年で人も同じように老いるのに、人の10年分しか経過していないからです。


これは、最も難しい問題です。

犬とっての1日は人にとっての1日である事実には間違いがないからです。

人は寿命が長い上に、やりたい活動がたくさんあるので本当に忙しい動物です。

今日一日があっという間に終わってしまうように感じることもあります。

そうやって犬と過ごしていると、いつの間にか犬と1年過ごした、2年過ごしたということになっているのです。


人と比較すると、犬の方は本来ゆっくりした動物です。

犬にとって10年という時間は決して短くありません。

でも犬は本当に、毎日待たされているのです。「待機犬」ですね。

忙しい人間と暮らすのだから仕方ありませんが、あまりにも待たされ急がされています。

そのため犬もいつも騒々しく動き回ったり、吠えたりするようになってしまいます。

もしくは諦めていつも寝ている犬になるかもしれません。


犬を迎えて最初の3年間、自宅とその周辺、そしてお気に入りの静かな郊外にも場所を見つけて
じっくりと犬との生活をしてみてください。

この最初の3年間で作り上げる関係性は、とても貴重なものなのです。


もし犬を迎えて3年以上経っていたとしたら、そしてまだ関係を深めたいと思うのなら、
今すぐに犬と向き合い、犬と真剣に関わる準備を始めましょう。


ところが、何をしたらいいのか分からない人が多いかもしれません。

わからないときは相談してください。

そのためのドッグスクールです。

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<犬のしつけ方>子犬の真の社会化を考える:Detective puppyたちの社会活動記録

犬の預かりクラスで感じたこと、昨日に続きます。

犬の社会化の過程について、もう一度考えてみましょう。

社会化とは、単純にいうと環境に適応する力をつけることです。


環境に適応するといっても、恐怖反応や攻撃反応をゼロにということではありません。

恐怖を抱く必要のあるものにはその反応を示すこと、

防衛すべき相手に対してはちゃんと防衛をする必要があります。


犬が周囲で起きていることをすべて脳から追い出す
回避をすることが社会化ではないのです。


動物は混乱すべき状況に起きていると、
起きていることを全て見えない状況にしようとします。

これは人でも起きていることです。

「見ないようにしよう」

「知らなかったことにしよう」

「わたしはここにいないことにしよう」


こうした回避行動は日常的に行われています。


脳の中では、今目の前にいる刺激を排除するという機能があります。


一度にたくさんの刺激にさらすと、脳はこの排除機能を用います。

刺激に反応することがなくなることが社会化したように誤解させます。

これは、社会化でもなんでもありません。



正常な子犬の社会化とは、子犬が安全なテリトリーの範囲内で、
活動しながら探索を通して学習を重ねていくことをいうのです。

預かっている子犬の着ている洋服には「DETECTIVE PUPPY」と書いてあります。

直訳すると「探偵子犬」ということですね。

dav
子犬はまさに嗅ぎまわる動物です。

安定したテリトリーやリードを持つ人との安定した関係性が、
その探偵=探索をささえる基盤です。

安定した探索行動は、子犬の脳の発達を促します。

それが本来の社会化の発達です。

dav
子犬のときに他の犬や他人に会わせることが社会化だと思われているようです。

これは社会化ではありません。

社会化したように見える反応のなさは、刺激を排除の機能が発達したといえるでしょう。

排除機能が中途半端な場合には、犬や人に恐怖行動を示すようになります。

その行動は1才を過ぎてから表現されるようになります。


子犬のときに、犬に会わせるためにドッグランやデイケアに連れて行くことはお薦めしません。

子犬のときに、たくさんの人に会わせることもお薦めしません。

ここに書いてあることは、どの本にも書いていないかもしれません。

ですが、もう一度自分の頭の中でみなさんが考えてみてください。

dav

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