※4月のお預かり休業日程を変更させていただきました。ご確認下さい。
いつもお預かりクラスをご利用いただきありがとうございます。
以下の日程は、お預かりクラス休業日とさせていただきます。
2月27日~3月5日
4月1日~11日 ⇒変更後 4月7日~13日まで
5月17日~24日
以上の通りです。
すでにご予定を入れられていてお預かりをご希望の場合には早目にご連絡下さい。
また急なご予定などでお預かりを希望する場合にはできる限り対応させていただきますので一旦ご相談下さい。
6月以降のお預かり休業日程については3月までにこちらのブログでご報告します。
なお、上記日程期間でもトレッキングクラスなどのクラスは開催しています。
ご不明な点はメールもしくはライン、電話などでお問い合わせください。
※1月19日改定
Author Archives: miyatake
お預かりクラス休業日程のお知らせ(2月~5月まで)
雪山ならではの探索行動:犬といっしょにトラッキング遊び
今回の雪は結構長引きました。
2日間降り積もったことと気温が上がらなかったため、真っ白の風景をそろそろ見飽きたところです。
本日は雪のかすかに残る山でプライベートのトレッキングクラスを開催しました。
トレッキング途中に山羊のアールとゼットを柵から出すと、決まったルートなのか山の方へとゆっくりと上がっていきました。
私達も後ろから追いかけるように歩いていきました。
雪の積もった山にはいろんな動物の痕跡が残っています。
パッドと爪痕が見える足跡、おそらくアナグマではないかな。
こちらはアールとゼットの足跡です。
アールの方は補助リードを付けているのでリードを引きづったあともついていました。
この雪の期間はずっとフリーで活動していたので、どこまで行ったのかなと想像していましたが、まだ痕跡が残されていたので山羊の歩いたルートも判明しました。
トレッキングコースの第一休憩場所までかと思いきや、もっと奥まで歩いていました。
テント場という第二休憩所まで行ったのかと思ったのですが、一つ手前の杣のところで折り返していることがわかりました。
この杣はオポが具合が悪いときに休んでいた場所でもあります。
動物たちにとってひとつの境界線がこの部分なのだなと思いながら足跡を追いました。
山の中にはウサギの足跡も無数にありました。
最近はウサギを見ることもなくなっていたので、まだウサギが山の中にいることを知って嬉しい気持ちになりました。
こんな足跡の風景を犬たちはいつも彼らの鼻を通して見ているはずなのに、私には全くみえない風景です。
雪の日だからこそ見ることのできるこの風景が特別に好きなので、今年もこれを見ることができてほっとしました。
犬くんは寒くなって活動が活発になったということでした。
雪は今日一日であっという間になくなっていきました。
次の雪の日はいつになるかな。
降ると勘弁してくれと思うのですが、降らないといつ降るのだろうと待ち続けてしまう。
本当に身勝手なことですが、自然は楽しみも辛さも与えてくれます。
どちらがいいということでもなく、どちらも自然ということでしょう。
雪の日のトレッキング、楽しく歩いて戻りました。
さて、帰りにはアールとゼットの姿は山にはなく、いつも通りにどこいったのかなという感じ。
なんと、夕方に道路の工事をしているお兄さんたちが仕事を終わって戻ってくる集団の中にアールとゼットの姿がありました。
本当に、なんでやねん。
1月のグループトレッキングクラスのご案内
山の学校は積雪となりました。
この雪景色も3日間くらいで過ぎると思います。
今月のグループクラスの日程をお知らせします。
1月26日 日曜日 10時集合~
ご参加の方はご連絡下さい。
尚、午後は新広場の整備を行いたいと思います。
お時間のある方で作業のお手伝いにご参加希望の方は宜しくお願いします。
今年初めてのグループクラスです。
皆様のご参加をお待ちしています。
今年も皆様の犬との暮らしが豊かで楽しいものとなりますように。
新年明けましておめでとうございます。
本年も皆様にとって幸多き年となりますようにお祈り申し上げます。
今年も宜しくお願いいたします。
令和七年のグッドボーイハートは最初からエンジン全開でスタートしております。
というのも書籍の初版の締め切りが近いのに一向に進まずむしろ逆方向へと戻っているのではないかという感じになっております。
焦りは禁物、でも締め切りは迫る、諦めずでも自分をちゃんと受け入れて確かな一歩を歩んでいきます。
お預かりクラスは6日まで混戦状態となっており、ひとときも気を許せません。
犬の預かりがあると熟睡できないため変な時間に眠気がきたり、ぼーっとする時間もあり犬が安全に帰宅するまで気が抜けません。
お預かりクラスが落ち着いたら新しい広場をつくるための笹の撤去作業を進める予定です。さらに2月には被災した土砂の整備がありますのでそれまでにできることを、と気持ちが前のめりに…これはいかん感じです。
2月のはじめには犬を迎える予定です。
久しぶりの愛犬であることと家族で迎えるのが初めての犬なので気合が入りすぎてしまい、お迎え当日には気力がなくなりそうです。
一飼い主としてみなさんと同じ立場にたって考える時間をいただけることを楽しみににしています。
山羊のアールゼットは年末からオールフリー状態となり、二頭で尾歩山を散策しています。オポ広場から見えるアールとゼットの風景に心癒されています。
昨年も犬との別れがあり犬の生涯は人に比べて本当に短いなと感じています。
彼らとの一日一日がすごく大切だと感じています。
今年もお役に立てるよう精進して参ります。
グッドボーイハート
宮武佐千子
「アメリカでオオスズメバチ絶滅に成功」のニュースにうなったこと。
スマートフォンは私に関心のあることをすぐに教えてくれます。
今日は「アメリカでオオスズメバチが絶滅に…」というネットニュースが流れてきてビックリしてすぐに記事を読みました。
最初に驚いた理由は、オオスズメバチが脅威になる昆虫であるとしても絶滅はあまりにもひどいではないかと思ったのです。
絶滅といえば、ニホンオオカミ絶滅の歴史を思い出し胸が痛くなるのです。
ニホンオオカミが森の中で生存していた時代には、最も力の強い動物であったことは明らかです。
そのニホンオオカミは自然消滅したのではなく、人の手によって絶滅させられてしまったのですから恐ろしい歴史です。※一部にはニホンオオカミ生存説もあり。
ところが、記事を読んでもっと驚いたことがありました。
なんとその記事には「外来種であるオオスズメバチが…」と書いてあったのです。
外来種か、アメリカ大陸にはオオスズメバチはいないのです。
オオスズメバチは日本古来の種であることは知っていましたが、アメリカにはいないということを知りませんでした。
しかも外来種であるオオスズメバチがアメリカに入ったのは2011年ということでつい最近のことです。
オオスズメバチによってアメリカのワシントン州では養蜂業に大きな痛手があったとのことです。
外来種が自然界で突然広がることはどの種にとっても脅威となりますからそれは大変なことだったでしょう。
その外来種であるオオスズメバチを国をあげて絶滅に追い込んだということでした。
どの種もアメリカ大陸は日本よりも強い生物が存在していますので、きっとオオスズメバチよりも大きな種がいるのだろうと調べてみました。
しかし、どうやら蜂の種のなかで最強のものはオオスズメバチであり、オオスズメバチは日本などのアジアにしか存在しないことがわかりました。
しかもオオスズメバチは日本原産です。
世界最強のオオスズメバチが自分の生活圏の中を飛び回っているのをいつも見ていたことになるのです。
恐ろしいというか素晴らしいというか、感動してしまいました。
そのオオスズメバチをやっつけるオニヤンマという最強トンボもいるのですから、昆虫界の強い戦いをいつも身近に見られるわけです。
危険生物であっても人の手による絶滅は望みませんが、外来種の急激な繁殖には人の手が必要だと思っています。
オオスズメバチも絶滅を望みませんが、うちのニホンミツバチに手を出したら全力で戦います。
戦うといえば、戦い続けていた笹林にやっと打ち勝ちました。
坂の上にある桜の樹々をレスキューしながら最後まで到達しました。
お手伝いいただいた皆様、本当にありがとうございました。
運動場の整備はこれからです。
戦いはまだまだ続きますが、体力と気力をつけて年末年始は引き続き環境整備に勤しみます。
グッドボーイハートにはクリスマスも年末も正月もありません。
犬や生物たちとの変わらぬ日々があるだけです。
オポディトレッキング&オポの会を開催しました。
ギリギリの晴れで迎えたオポディはついてました。
毎年最後のトレッキングにあわせて開催しています。
年末の忙しい時期に時間を作って参加して下さった皆様ありがとうございました。
どのコも凛々しく、スマートに、そして楽しく山歩きをしました。
一緒に学んで一緒に歩ける仲間がいることに感謝いたします。
午後からはオポの会。
思い出を語り、夢を語る会です。
今年もたくさんいろんなことがありました。
楽しいこと辛いこともみな思い出にして、夢をいっぱい語りました。
みなさんからの差し入れのケーキやクッキーなどのオヤツで盛り上がりました。
オポクッキー缶のお土産を作っていただきました。
今年もいっぱいありがとうございました。
ここからはお知らせです。
グッドボーイハートにもたくさんの夢があります。
そのいくつかを発表します。
一つ目の夢。
本を出版することになりました。
ブログ記事の中からピックアップしてリライトしています。
現在進行中で、原稿執筆の作業に毎晩追われています。
来年の秋頃出版予定ですのでそれまで猛進いたします。
ぜひ手に取っていただきたいと思います。
二つ目の夢。
来年2月のはじめに犬を迎えることになりました。
成犬でのお迎えとなります。
色々とお尋ねになりたいことがあると思いますが、皆さまにお会いしたときに詳しくお話したします。
グッドボーイハートを立ち上がたのも、オポを迎えたのも、山暮らしをしたのも、ふわっとした感じで始まったのですが、今回もこのような形となりました。
気負わず新しい家族を迎えたいと思います。
つきましては以下の期間はお預かりクラスを休止させていただきます。
令和7年1月31日から2月13日夕方まで。
大変ご迷惑をおかけしますが、ご理解の程宜しくお願いいたします。
他にもたくさんの夢を語りました。
新しい運動場の作成と整備。
オポカフェのオープン。
土砂撤去とテラスの作り替え。
追加の紫陽花も植えたいし、畑も作りたいです。
夢はかなってもかなわなくても楽しいものですが、実現に向けて一歩ずつ進みます。
年末年始はプライベートトレッキングが続きます。
今年の最後の日まで、犬と過ごす時間を楽しみましょう。

2024オポディトレッキング
笹林と戦う日々に寄り添うヤギのゼットのいろんな不思議行動。
引き続き、笹林と戦っています。
草刈バサミ、チェーンソー、エンジン草刈機、電動草刈機、バールとありとあらゆる文明の利器?を使って山の学校の笹林を刈り続けています。
笹林と向き合い奮闘していると必ずやってくるのが山羊のゼットです。いつも気づくと足元に来ているので、どうやって笹を払っているのにゼットが気が付くのだろうと不思議でなりません。
ゼットは、草刈鋏を持って笹を刈っている私にまとわりつきながら笹や笹にまきついた大好物のカズラを食べています。笹を刈っている私の足の上に自分の脚をのせたり、私の体に自分の体を接触させたりするのは偶然ではないように思えます。
擬人的に見れば、自分の食べ物だからとったらダメという感じの攻撃なのかと思うのですが、止めさせたいなら体当たりするとか頭突きをするとかもっと有効な攻撃の術を彼女は知っています。
止めさせているのではないと思う理由のひとつは、笹林を刈り終えて休憩に入るときにはいっしょにその場を離れてテラスまでついてきます。テラス近くで別の方向へ向きを変え姉妹山羊のアールのいる場所に戻っていきます。
なかなか山羊の頭になって考えることができないのですが、共感性という能力からすると草をとるという作業を一緒にするというところにはまっているのではないかとうことです。
ゼットが私と共感する時間を大切にしてくれているとすれば、本当にうれしくありがたいことです。実際にひとりで笹林と戦っている時間はとても孤独です。草刈とは違いやってもやっても1メートル進むのがやっとなので、敵が巨大すぎで気持ちが折れてしまいそうなのです。そんなときに、ゼットという仲間がいることで精神的に支えられています。
小さな子山羊を迎えたのは昨年の7月でした。山羊たちがここにきて1年が過ぎて、笹をきれいに食べてくれるアールとゼットにとても助けられています。他にも犬たちの相手をしてくれたり、ゲストのおもてなしをしたり、私の笹刈のサポートまでしてくれてありがたいことばかりです。
そして、楽しいことは他にもあります。
先日、生徒さんが柚子の苗を持ってきてくださいました。草刈作業を手伝って下さったときに誤って柚子の小さな苗を切ってしまったのでお詫びに、ということでした。
誤って切るのは誰にもある間違いですが、ご厚意なのでありがたく受け取りました。
この柚子の苗を植えようと準備をしていたとき、カサカサという音に振り返るとすぐうしろにゼットが立っていました。柚子の苗の柔らかい葉を狙っているのです。苗を植えるために穴を掘っていると早速ゼットが柚子の葉を採ろうと急接近しました。「ゼット、これダメよ」とゼットを払いのけると、いつもの小さなベーといって後ろに下がりました。
山羊たちにやられないようにと網の枠も準備して挑んだ苗木を植える作業、穴を掘ったあとにしゃがみ込み苗を穴の中にいれて苗の根をほぐしていました。そのときです。
私の背中にどーんとふたつの脚が乗りました。ゼットです。
ゼット痛いよ、と叫んでも私の背中に乗ったままです。近くにいたお手伝いのトシちゃんがゼットを払って助けてくれました。
20キロ近くあるうえに山羊の蹄が背中にあったので痛かったのですが、それ以上に「なぜそれをする?」という疑問が湧いてきました。
ゼットが食べようとした柚子の苗を守って私が植えた。そのときにゼットが私の背中に脚を乗せた。どうみてもこれはひとつの攻撃です。
動物と過ごす楽しみは、たくさんの生まれてくる「何故」です。
山羊を飼っている知人も近くにいないし、山羊のことを全く知らずに迎えたので、いろんなことに「何故」が生まれるのですが、特にゼットの場合には謎だらけです。
いろんなコミュニケーションを見てきたので、ゼットは相当コミュ力が高いものと思われます。そんな動物と暮らす楽しい何故があるから、やっかいな笹林との闘いも続けられるのかもしれません。
そういえば、最近になってヒゲが生えてきたゼット、女子なのにヒゲが生えるなんてますますゼットくんと言われるようになりそうです。ちなみにアールには生えていません。話題を提供してくれるゼット、いつもありがとう。

髭が出てきたゼット
紅葉の山でトレッキングクラスを開催しました。
今年は紅葉もあっという間でした。
すでに落ちた赤や黄色の葉に敷き詰められた山で犬と山を歩くクラスを開催しました。
「やっぱり七山は違いますね。」と到着される人々はいつも以上に防寒着を重ねて来られました。
犬たちの方はいつも来ている常備の犬服で十分のようで中型犬以上はこれでもまだ暑そうな感じです。
初めて参加する犬ちゃんは少しテンションが上がっていますが、歩き始めるとみな落ち着いてきます。
写真よりも実物の山の斜面はとてもきれいです。
葉の色が少し枯れたような色合いで、このなんとも言えない微妙な曖昧な色を見ていると秋という感じがします。
私たちは視覚的に山を楽しみますが、犬の方は臭いで秋の山を楽しんでいたようです。
休憩タイムには、唐津市の猿の一軍が多久市に移動したという話を聴きました。
都市部に住んでいる方には遠い話でしょうが、山暮らしのこちらにとってはサルたちは隣動物です。
今年もたくさんの栗や柿の実を献上したのですから、多久に移動したと聞いてほっとしました。
山歩きから戻りすっきりとしたところで対面のクラスです。同じ犬との対面も毎回楽しみです。
犬が犬と対面するときに本当の犬の姿が見えます。
人の前でどんなに取り繕っても、可愛い素振りをしていても、ごまかしていても、犬と向き合えばそれは全く通用しません。
犬が犬と向き合っているときに、その犬の真の姿を見ることができるのです。
この日は高く育ち過ぎた柚子の木から実を採る作業をしました。
落ちてくる柚子が山の斜面を転がっていき、それを追いかけていく犬たちがとても可愛らしかったです。
山の風景はどこから見ても綺麗ですが、この季節は格別にいろんな色で楽しませてもらえます。その紅葉もすでに散りつつあります。一年に一度しか見ることのできない風景が今年も終わってしまいます。
短い時間にしか触れられない心和ませてくれるこの風景を大切にしたい。
そしてこの風景の中に犬や山羊の姿があることが特別のものだと思いました。
来月のトレッキングクラスは12月22日。オポディトレッキングクラスで今年を締めくくります。
笹林を刈りながら生まれる「何故?」。何故があるから毎日が楽しい。
山の学校の横の敷地にあたる笹林は、これまでもなんどか刈込に挑戦してきました。
途中まで刈り込んだかと思って少し休憩するとまたあっという間に元の笹林に戻ってしまうということを何年も繰り返してきました。
ですが、今回こそは絶対に笹林に負けるもんかと夏を超えた時期から取り組みはじめ、みんさんのサポートも得ながら徐々に刈り込みスペースが広がりつつあります。
最近は着実に進んでいることを確認できるようになってきたので、七山に戻ったら数本であろうと必ず笹林と向き合う時間を作るようにしています。
この笹林を刈り始めると必ずやってくるのが山羊のゼットです。
刈り終わった笹や刈っている最中の笹、また笹の上に這うカズラは大好物のため見つけるとものすごい勢いで口の中に吸い込んでいきます。
ゼットは人がいなくてもときどきこの場所に訪れますが、誰かが笹を刈り始めるとものすごい速さで近くにいるのが「なぜだろう」と不思議でなりません。
私が笹を刈っていても刈っていなくても、彼女が笹やカズラを食べる機会とは無縁なはずなのです。
笹を刈るのを邪魔するわけでもなく、手伝っているようにも思えないのですが、作業をしているかなり近い距離にうろうろとしています。
草刈作業中に慣れていてフリーにしている犬が近くに来ることもよくありますが、犬が近くにいるとケガをするのではないかと心配になり、あえて遠ざけた場所に係留することもあります。
しかし、山羊のゼットに関しては、私の激しい笹を刈る作業でもゼットがケガをする雰囲気は全く感じられないため、こちらも安心して作業を続けています。
カットした笹がゼットの頭の上に落ちてきても、足場に少し背の高い切った笹があったとしてもゼットならケガをする心配もありません。
ずっと屋外で活動をするゼットなので、屋外慣れしているというか野生動物に近いというか、室内でぼんやりと過ごしている犬たちとは強さが違うと感じます。
犬であれ山羊であれ、「なぜこれをするのだろう?」という疑問が生まれることで、相手を理解したいという気持ちに繋がります。
笹を刈ると近づいてくるゼットの行動が不思議な反面、笹を刈りに行くときに「今日はゼットが気づくだろうか」という期待もするようになりました。
この時代、何故?にはスマホ検索で瞬時に答えが出てしまいます。
でも、こうしたゼットとのやり取りに簡単な答えはありません。
犬であれ山羊であれ、何故が広がるからワクワクが止まりません。
私に何故を与えてくれるゼットに感謝。犬たちに感謝です。

右がゼットで左がアールです。
動物園の取り組みから学ぶ「“さわる”ふれあいを“学ぶ”ふれあいに変える」こと
ライオンを飼育しない動物園
先日動画配信サイトで南海チャンネルの制作した動物に関する番組を見て感じたことがあります。番組名は「#7どうぶつたちの“幸せ”の先に」というものでした。
動物福祉をテーマにして動物園や畜産業の現場を取材したもので普段から動物福祉を考える立場の自分にとってはとても興味深い内容でした。
動物福祉とはなんぞやを簡単に述べるなら「動物の立場に立って考える」ということになります。
番組の取材先は愛媛のとべ動物園と京都市動物園でした。
どちらの動物園でも「動物が本来の性質を発揮できるように」という取り組みをしているということでした。具体的な取り組みとしては、京都動物園ではライオンを飼育しないという方向に転換したそうです。
なぜライオンを飼育しないのかというと、ライオンは群れで暮らす習性を持つため動物園ではそれに必要な環境を整備できないということでした。
この話を聴き、オオカミも群れで暮らす習性を持つ動物なのだから、それについてはどうしているのだろうという疑問が生じました。
調べてみると次のようなコメントが出ていました。
御意見箱に寄せられた御質問への回答 H30.9.24~H30.10.26
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Q.オオカミはなぜいないの?
A.現在,動物園では約120種の動物を飼育しています。過去には 200種を越える動物を飼育していましたが,「動物福祉」の観点から飼育環境の改善,「種の保全に力を入れるための 選択と 集 中の考え方から,一部の種について飼育展示を止めるという判断をしています。オオカミもその一種で,“見たい”との御要望に添えないことがございますが,御理解下さい。
【飼育を止めた動物種の例】
アシカ コンドル オオカミ ビルマニシキヘビ ホッキョクグマ
たくさんの人が訪れる、特に子供たちが教育の場として利用する動物園でこのような取り組みが行われていることに感動しました。
動物た見たいという子供の気持ちに対して見たい動物がなぜそこにいないのかという理由を伝えることで、子供たちが動物の立場に立って考えるという視点を学ぶことができ、さらに「オオカミやライオンは群れで暮らす動物なのだ。」ということも学ぶことができるのです。
ふれあい教室をふれる場から学ぶ場へ
さらに京都動物園ではふれあいのルールを見直す取り組みがなされているそうです。子供たちの“ふれあい”に使われていた動物はテンジクネズミです。これまでは子供たちが抱っこしたりなでたりするいわゆる“ふれあい”をしていたものを、動物福祉の考えから大きく転換させていました。
それは、従来の「さわる」ふれあいを止めて、ふれあうということを学ぶ空間に変えるという素晴らしいものでした。このふれあい教室では、子供たちがものを使ってテンジクネズミの飼育環境を考えながら空間を作っていくという取り組みをされているのです。
「さわる」ふれあいを「環境を考える」ふれあいに変える。
さわれないではふれあいにならないではないかと考えるのは大人の発想です。
映像に映る子供たちはテンジクネズミを観察しながらどのような空間をテンジクネズミが受け入れるのかを楽しむようにトンネルをつくったり隠れ場所を作ったりしています。
本来のふれあいとは触ることではなく、相手の立場に立って考えること、まさに動物福祉の視点に立つことこそふれあうことの原点だということを証明してくれるものでした。
犬の飼い主は誰よりも強く犬の幸せ(福祉)を望んでいるはずです。
ところが飼い主の多くは犬の幸せは飼い主や他人に撫でられたり触られたりすることだと勘違いしています。
犬の立場に立って考えて下さいといったとしても、犬がなでられることが一番大切だと信じて疑わない人がたくさんいますが、質問を変えてみましょう。
犬の福祉(幸せ)を考えるなら、犬が本来の性質を発揮できるようにするために何が必要かを考えて下さい。
先程のふれあい教室のテンジクネズミたちですが、「さわる」ふれあいを止めたことでテンジクネズミの診療が減少したそうです。
触られることがテンジクネズミたちのストレスや病気に繋がっていたことがわかります。
本来は人に触られるとストレスを感じる動物を、さわる「ペット」という道具にしたものが一部の愛玩犬です。
ですが犬を愛する皆さんなら、犬を触る道具として必要としたとは思えません。
犬が本来の性質を発揮できるために何ができるかを考える、これが犬の福祉(幸せ)を考えることです。
