グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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怖がりさんだったリロと飼い主さんの成長の足跡:犬の行動を理解することは飼い主の役割

 グッドボーイハートのクラスを受講してくださっている生徒さんたちの感想をご紹介しています。
今回はチワワの2才になるリロくんの飼い主さんからクラス参加についてのお言葉をいただきました。

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・グッドボーイハートクラスを受講するきっかけについて

 リロは1才までペットショップにいました。そのためなのか、私以外の人にはなかなかなつかず、すぐに逃げたり隠れたりしていました。特に、主人に対して強く怯えるようになってしまいました。

 主人になついてほしくて、いろいろと試してみたのですが、さらに怯えがひどくなってきているように思えました。主人も自分になつかないためか、リロのことをまったくかわいいと思えないと言い出してしまい、どうしていいのか分からなくなって、グッドボーイハートに相談しました。

 主人や他人になつかないというこの他に、散歩をこわがって全く動こうともしないし、自分もどう接していいのかわからなかったのです。他にも不思議に思える行動がたくさんありました。

 最初に家庭訪問のカウンセリングクラスを受講したときに、自分が思っていたことがずい分違っていることに気づきました。もっとリロのことを知りたいし、リロと主人が仲良くなって欲しかったので家庭訪問トレーニングのレッスンをはじめました。

リロ
・家庭訪問レッスンを通して得た学びと気づき

 レッスンを受けるたびに、犬の一つ一つの行動にはそれぞれに意味があることを知りました。そのリロの行動の一つ一つを少しでも理解してあげることも、飼い主の大切な役目なのだということに気づきました。

 リロがやっていることを見てわからないことがあるたびにレッスンの時に先生に質問しました。そのたびに、犬の行動にはこんなにいろんな意味があるのだということを知りました。それで、ますますリロをよく観察するようになりました。

 観察していると、リロのやっていることにはいろんなメッセージがあることに気づきました。今までは笑って過ごしていたようなことも、リロのメッセージとして受け取ることができるようになりつつあります。


リロ1
・レッスンを通して変化したリロのこと

 レッスンを重ねるうちに、リロにもいろんな変化が起こりました。まず家の中でのトイレの失敗がなくなったことです。最初はペットシーツでさせていましたが、ときどき違う場所でしてしまうこともありました。トイレはすぐに室内ではしなくなり、庭に出てするようになりました。庭でのトイレも最初はリロを誘ってしていたのですが、今はひとりでトイレに行って戻ってくることができます。

 庭でのトイレをさせるためにペットドアをつけました。リロがひとりでは庭には行かなかったのですが、次第にひとりでも行けるようになってきました。ペットドアも最初は通ることができず、リロがペットドアを通れるようにいろんな工夫をしてやっとできるようになりました。

 庭におりるためには階段があります。階段はリロが来る前に作っていたので段差が高くてリロはなかなか下りることも上ることもできませんでした。でも、これも克服できました。こうしてひとつずつリロがいろんなことができるようになってきています。

 朝起きたときに走り回るような行動をしていました。留守番の後にも同じようにしていました。その走り回り行動は最初は喜んでいると思っていたのですが、それはストレス行動であることを教えてもらいました。レッスンを続けていくと、朝部屋の中を走り回る行動もいつの間にかしなくなっていたのです。

 家の中でいろいろと教える練習もしました。最初はオスワリを教えて、フセやマテもできるようになりました。ベッドに行く事も覚えました。お手も最近できるようになりハイタッチも教えました。とても元気にしてくれます。

 散歩に行けるようになったのことも喜びのひとつです。最初は怖がって歩かなかったりリードをひっぱっりしていましたが、今ではとても上手に歩けています。特に散歩は主人と行くのが好きで、散歩や外出のときには、自分よりも主人にべったりになっています。

 室内ではいつもクレートに入って出てくることがなかったのですが、少しずつクレートから室内に出ていられるようになりました。そしてついに、リビングで横になってリラックスして寝ているのを見てビックリしました。それも、グッドボーイハートのトレッキングクラスで、そのときお泊りにきていたボーダーのワンちゃんといっしょに山歩きさせてもらってからのことです。こうした変化がいきなり出るので驚く同時にとてもうれしく思います。

リロ山歩き3 

・これからもリロと良い関係作りを

 家の中ではリロはまだ多少、主人に警戒しているようですが、家の外へ一歩出ると、主人が大好きになってくれたことがとてもうれしいことです。散歩もとても上手いなって、リードをたるませていても、ロングリードを使っているときでも、ちゃんと主人の右横にいてペースをあわせるようにして歩いてきてくれます。いっしょに山歩きにもいけるし、野原で元気に遊ぶこともできるようになりました。宮武先生のレッスンを受講するたびに、リロが良い子になっていくことを感じています。

 リロが家の中でも主人と良い関係を気づいて、今少し怖がっていることを克服できるようにしていきたいと思っています。そのために、リロが上手に自分でテリトリーを作れるようになってほしいですし、リロも私達もいっしょに落ち着いて過ごせる空間作りをしていきたいと思います。


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 この時代に人と暮らしている純血種犬の多くの犬たちは、人為的な繁殖や販売といった過程を子犬のころに経験しています。これもすべて人が犬に与えている影響のひとつですが、この経験の中には犬の発達や、性質形成に強い影響を及ぼすこともあります。

 リロちゃんは1才までペットショップで過ごしていたようです。その経験はリロちゃんの人に対する社会性の発達について一定の影響を及ぼしています。これは特別なことのように思われるかもしれませんが、実は自分の犬たちも多少なりともそうした人の及ぼす影響を受けてきています。犬を飼うということは、こうしたことも含めて理解して飼うということです。

 犬を迎えたあと、思ったようになつかないとか、思っていたように言うことを聞かないというフラストレーションをかかえることがあるかもしれません。でも、ピンチはチャンスなのです。これらの犬の抱えている問題を、どうとらえていくのかという飼い主力が人と犬の関係を変えていきます。

 リロちゃんの飼い主さんは、最初は困ったと感じた問題を、リロと自分たちのためになんとか解決していこうと取り組みを始めました。実際に取り組んでみると、今まで思っていたことがずい分を違っていたことに気づきます。気づいて接し方を変えたり、リロちゃんの生活に必要なものを整えていくと、次第にリロちゃんに変化起きてくるのを観ることができます。

 その犬の変化は、ある日突然できるようになるというものもあるし、ゆっくり改善するというものもあります。どちらにしても、毎日犬をきちんと観ることが習慣づくと、なかなか変わらないといって不満を漏らすことがなくなるのは不思議なことです。犬のしつけや犬育ての際に、犬がなかなか思ったように変わらないと思われるなら、すでに犬を変えようとしていることに無理がありますよとお伝えします。

 なぜなら、変わるべきは飼い主であって犬ではないからです。

 その変化の中で、リロちゃんの飼い主さんは、犬をちゃんと観て理解することは自分の飼い主としての役割なのだと気づき、そして自分を変化させてこられました。犬のすばらしいところは、この飼い主の変化を敏感に感じ取り、そこに安心と安定を見出すことです。

 先日もクラスの中で、リロちゃんの以外な一面を見ることができました。まだまだ隠された部分もたくさんあり、表現できていないこともたくさんあるのでしょう。これからも一歩ずつ、リロちゃんが自分を表現できるように成長していくことが楽しみですね。


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保護犬から家族との暮らしを取り戻した“さくちゃん”と向き合う日々

グッドボーイハートの家庭訪問トレーニングクラスを受講されている生徒さんからいただいたメッセージです。

今回は、マルチーズのさくちゃんのご家族からいただきました。

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保護犬だった2才のさくを譲り受けて、もうすぐ2年になります。

わが家に来て間もない頃は、歩と犬にありがちな分離不安傾向が強くありました。

たとえば、留守番の間ずっと吠える、ケージの中のトイレシートを食いちぎってビリビリにしていたり、下に敷いているベッドを破壊する日々が続きました。

わたしが動くとすぐについて回ったりと不安なのかなと思える行動もいくつも見られました。

さらに、困ったことがありました。排泄の失敗が続きなかなか指定の場所でしてくれるようになりませんでした。

こんなさくの状態に途方に暮れていたわたしに友人が紹介してくれたのが、宮武先生です。

サクちゃんフセ
家庭訪問でのトレーニングを続けるうちに、さくに少しずつ変化が見られるようになりました。

いつも家族の誰かの膝の上や、人が座っている椅子の上に乗ってきたさくが、自分のベッドやクレートで落ち着いて長い時間過ごせるようになりました。

自分からベッドに乗って寝ている姿もよくみられるようになったのです。

サクちゃんベッド
散歩のときにも、とても緊張しているようで早足で歩いたり、身を隠すように道の隅っこを壁にくっついて歩いていました。

はじめのころは、散歩中歩いているときにいきなり立ち止まり排尿をすることもありました。

散歩コースを選びなおしたり、散歩のやり方などを練習したりして、少しずつ引っ張りもなくなってきました。

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散歩中にはまだ緊張しているさくも、七山でのトレッキングのときはかなり様子が違います。

リードから解放されてゆっくりと土のにおいを嗅ぎながらわたしたちといっしょに歩いていきます。

途中で草を食べたり、草の上にコロコロと寝転がってにおいつけをするようなこともします。

そして、ときには立ち止まって遠くを眺めてみたり、など。

そんなさくを見ていると、わたしたちもうれしくなってきます。

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以前、先生に「犬にとっての幸せって何ですか?」と質問した事があります。

先生は「犬らしく生きること」とおっしゃいました。

この言葉を忘れないでいようと思います。

さくにとっての「頼れるリーダー」になるためには、まだまだ時間がかかりそうですが、ゆっくりと良い関係を作っていきたいと思います。

サクちゃんハウス
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 小さなさくちゃんですが、きちんと環境が整わないとできないこともたくさんあって、環境整備を進める毎日が続きました。

 特に初期に環境を変化させてトイレトレーニングを開始したときには、環境の変化により一時的に飼い主さんにとっては予測のたたないような状態も生じます。そのたびに飼い主さんとなんどもメールや電話でお話ししました。

 順調に変化していると思われる行動も、一日でトイレ成功という状態にはならないので、飼い主さんが不安をかかえられるのも当然のことです。それでも着実に変化を重ねていくうちに、ある日突然できる日が来ることもあります。さくちゃんのトイレトレーニングの変化は、小さな変化をくり返しながら、本当にある日突然できるようになるという形で起きました。ごほうびや罰は使っていません。さくちゃんは準備されていたトイレ場で排泄を自らするようになったのです。さくちゃんが自分で選択したことです。

 しかし同時にさくちゃんが選択したことがあります。飼い主さんの膝や人の座っている椅子に執着しないようになったことです。飼い主さんが椅子から立つとすぐに座椅子に座ったりしていたさくちゃんが全くそのことに関心を示さなくなったと同時にトイレを指定の場所でするようになりました。

 狭いケイジにいれたまま留守番をさせていたことを悩まれていました。ケイジの中のシーツやタオルを破壊するなどケイジはさくちゃんにとって落ち着かない場所となっていました。今では、リビングを解放して必要なときには自分でベッドにあがったりハウスに入ったりして留守番をすることができるようになりました。さくちゃんにとってお部屋が安心できる場所に変化したことが安定した留守番ができるようになったの理由です。

 囲いのある室内や犬たちの多すぎる都市空間の散歩コースから解放されて山歩きをするさくちゃんは全く別の犬のようです。動きもゆっくり、臭いを嗅いだり草の上に寝転んだり、排泄もちゃんとできます。飼い主さんに執着することもなく、かといって興奮して走り出したりもしません。みんなが歩く速度でいっしょに山を登っていくのです。見かけは本来の犬の姿からずい分と変化してしまったさくちゃんの中に、イヌという動物の血が流れているのを感じる瞬間でとてもうれしく感じてしまいます。

 小さなさくちゃんは案外メリハリがきちんとしています。ベタベタされることよりも、お互いに良い距離感を持っていることがさくちゃんの安心につながっているようです。家庭訪問にレッスンに行ったときには、飼い主さんいわく「実力以上」の出来栄えということらしいのですが、きっとこれがさくちゃんの実力なんだろうなと思います。「やっぱりさくちゃんは犬なんですね。」とこぼしたときに、飼い主さんが「とにかく犬でよかったです。」と応えられた笑い話もありました。

 その飼い主さんから「犬にとっての幸せって何ですか?」と尋ねられたことを覚えています。自分の犬の幸せとは何かと考えられる人も実はわずかです。それを犬にとってのといえるようになるまでにはとても時間がかかることですが、さくちゃんの飼い主さんは元からそのセンスをお持ちであったということでしょう。

 自分の犬の幸せですら間違えていることもたくさんあります。なぜなら、最初から犬はこれが好きと決めてかかってしまうからです。このゴハンが好き、この人のことが好き、このオモチャが好き、抱っこされるのが好き。そして好きなものを与え続けることが幸せだと勘違いされてはいないでしょうか。

 幸せって何かというと価値観もあり哲学でもあり、なかなか難しいことではあります。それでも唯一いえるのは、犬として生きること、人として生きるということかなと思うのです。まだまだ多くの犬が、犬という動物として生きることが許されていないのが身近な犬たちの状態です。土の上を歩くことも、草の臭いをかぐことも、風に当たることも、どれも犬に戻っていくために大切な時間なのです。

 様々な理由で保護された犬たちの中には、複雑な経験をしてきた犬もたくさんいます。
今まで飼っていた犬とは違うということや、きちんと環境を整えようとしても、なかなか上手くいかないこともあります。しかし、それだけに相手を理解する必要があるため、たくさん学ぶことができます。さくちゃんはそんな学びをたくさんくれるさくちゃん先生です。さくちゃん先生、これからもよろしくお願いします。


 犬のしつけについてのご相談、犬の問題行動を解決する家庭訪問トレーニングはこちらで紹介しています。問題があってもなくても、犬を知る機会として一度チャレンジしてみてください。

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老犬と寄り添い心安らかに過ごすこと:15歳の夏を迎えた光太郎くんと飼い主さんの日々

クラスの受講生からメッセージをいただきました。
ラブラドル・リトリバーの光太郎くんのご家族からです。

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 生後2か月で、初めて犬を飼うウチの子になった光太郎。
 宮武さんのレッスンが始まったのも光太郎が来たその日。以来、5歳でアジソン病になった時も、12歳の時に腫瘍で脚を切断するかどうかの決断の時も、宮武さんからは控えめで的確な提案をもらいました。


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 15歳になった今年の春、突然ご飯を食べなくなった光太郎を慌てて病院に連れて行ったところ、獣医師から遠回しに対処療法以外の治療はない、と告げられました。ぐったりして点滴をされている光太郎を見て、治らなくてもいいから少しでも楽になる方法を探そう、と考え、十数年ぶりに定期的にカウンセリングクラスを受講する事にしました。その過程で、ドッグヒーリングクラスも受講することになりました。


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 ヒーリングの事は前々から知っていましたが、受けるつもりはありませんでしたし、宮武さんから勧められた事もありませんでした。初回に、宮武さんが手が痺れる、とおっしゃった時も、そういうものなのか…と軽く思っていました。
それだけに、その夜、落としたパンをめがけて光太郎が立ち上がリ、2歩3歩と歩いた時は感動的ですらありましたし、パンをかじりながら私を見上げる、その得意げな顔には大笑いしました。とは言え、その後、光太郎が歩いたのは数える程で、今はすっかり歩けなくなりましたが、ヒーリングの後は目がぱっちりして機嫌が良く、上体を起こすのにも力強さを感じます。


 ヒーリングと同時に、光太郎の食事、環境にもアドバイスを頂けるのはありがたい事です。気がつけば、真夜中に悲しそうに吠えるのも、腰を支点に円を描くように這うのもしなくなりました。何より嬉しいのが、食欲が戻ってきた事。食欲のないラブラドル・リトリーバーなんて張り合いないです。


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 光太郎はもちろん、飼い主側も心穏やかでいる事を大切にしたいと思っています。
緩やかに確実に衰えていく光太郎を見るのは切ないものですが、安心しきって眠っている寝顔を眺める気持ちは、仔犬の頃と同じです。


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 子犬の頃に家庭訪問トレーニングクラスでお声かけいただき、やんちゃな子犬だった光太郎君と楽しく勉強したことを懐かしく思い出しています。大柄の光太郎君はオス犬で力も大変強かったので、成長が安定するまでは大変なエネルギーを必要とされたことでしょう。屋外飼育だったのに、いつ会っても犬の住まいの周辺も光太郎くんそのものも臭いもなく清潔に管理されているのを見るだけで、犬がどのように飼われているのかを知ることができます。

 成長ご近所でのお付き合いを大切にされていたので、光太郎くんは地域の犬としての居場所をきちんと持っているようです。若い時期には光太郎くんご用達のタクシーに乗って、たまにグッドボーイハートの集まりにもお越しいただくことがありました。毎日のお散歩からお世話やコミュニケーションまで、犬と飼い主が共に向き合って生きてこられた事が、今の光太郎君を通して十分にわかります。犬をイベントなど犬の集まりに連れていくことが目的となってしまい、一番大切な犬と向き合うことを置き去りにしている方々へ対して、こうした犬ときちんと向き合うということを知っていただきたいとなと思います。

 犬の生きる時間の長さは、人と比較してしまうとつい短いと感じてしまうこともあります。別れを思うと辛く苦しく、犬の前でつい悲しい気持ちになってしまったりもします。でも犬はなぜ飼い主がそんなに不安で悲しいのかがわからず犬を苦しめることになってしまいます。大切な犬との別れもいつかはやってきます。どのような形でやってくるのかは誰にもわかりません。人は犬の生をコントロールしようとしていますが、犬の尊厳ある死までもコントロールすることはできないのです。だから、犬のことを思って悲しく泣いてしまうときは、犬と離れている場でこっそりと(それでも犬にはなぜかばれてしまいますが)、そして本当に泣くのは別れが来たあとで十分に間に合います。今、犬と過ごせる今この瞬間が何よりも大切だと感じられれば、そのときから老犬との安らかな日々が始まります。

 光太郎くんと飼い主さんの安らかな日々にときどきお邪魔させていただき、その幸せを分けていただきながらこれからもできることをさせていただきます。ありがとうございます。


dav

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子犬を迎えたら訪問トレーニングを!:梨江ちゃん育てに学ぶ「犬のこと、人のこと」

グッドボーイハートの家庭訪問トレーニングクラスを受講されている飼い主さんから、受講の感想などをいただきましたのでご紹介します。

子犬の名前は梨江ちゃん。1歳のチワワです。

家族のお姉ちゃん犬の萌江ちゃんは、3歳になるチワワです。

そして、一番大きなお姉ちゃん犬の芽江ちゃんは9歳です。


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仔犬を迎え入れることを検討していて、訪問レッスンを受けるようになりました。

りえもえちゃん2

迎えた仔犬が水頭症だったため、成長がゆっくりでした。
庭に自分の力で降りられるようになるまでに、とても時間がかかりました。

健康面でも心配が多かったので、食べ物やハーブ、フラワーレメディーの使用や
日常生活の注意点などを教えていただいています。

りえもえちゃん1

病気の仔で良かったこともあります。

成長がゆっくりペースなので、他の子を育てるときには気づかなかった、
仔犬が少しずつ部屋の中のテリトリーを広げていく過程や自分の足で外の世界を獲得していく様子を
じっくりと見ることが出来ました。

訪問レッスンの良いところは、飼い主と犬の関係だけではなく、同居犬との関わりも見てもらえるところです。

もえちゃんと

日常の犬たちの様子を観察してもらってるときのことです。
それまでプレイバウだと思っていた行動が、ストレス行動であることを指摘されたのは衝撃的でした。
以来、本やテレビの情報のさまざまな誤りが気になるようになりました。


りえもえちゃん3
最近は、ヒトに依存する同居犬の影響を他の犬が強く受けていることを痛感しています。

日々起こる問題行動にあたふたしながらも、どこか楽しんでいられるのは、いざという時に頼れる先生のおかげです。

めえちゃんと
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ブログの感想文と別にこんなお言葉をいただきました。

「この頃、16年前に教えてもらったこと、10年前に話されたことがすとんと腑に落ちる瞬間があります。」

実は、飼い主さんとの出会いはご家庭では2代目となる花江ちゃんが子犬のときでした。
当時、西日本新聞に掲載していたコラムを読まれたということで家庭訪問トレーニングに伺いました。

子犬にまだ問題がないのにトレーニングを始められる方はまだまだ珍しいです。

飼い主さんは、何かの情報で子犬を飼ったときに準備したものでよかったものというものの中に、子犬のしつけ・トレーニングと書かれてあったのを見たそうです。それですぐに家庭訪問トレーニングを申し込まれたということでした。

その後は大姉ちゃんの芽江ちゃんが子犬のときも家庭訪問クラスをご利用いただきました。

16年前というと自分ではまだまだ何もわかっていなかったと思えるほど未熟な状態です。
もちろん今でも成長途中で、毎日、毎月、毎年と新しいことを知ることになります。
お言葉をいただいたとおり、何年もどうなんだろうと思っていたことが突然理解できるようになることもあります。

梨江ちゃんはご自宅にしてしばらくしてから、病気の症状が出るようになりました。
他の犬たちと同じように発達はしない、けれどきちんと梨江ちゃんのペースで発達していきます。
梨江ちゃんの日常生活を観察していただきながら、できることから一歩ずつ進んでいます。

他の犬と同じように犬のトレーニングの目的は、犬たちが落ち着いて安らかにそして豊かに生きていく事です。
その犬の生活で、人の接し方や思いがいかに犬の行動に強く影響しているのかを知ることになります。

人が変わることで犬も変わることができる。だったらすることはひとつです。

感想の中にあった「プレイバウ」という行動は、上半身を下げてお尻をあげる行動です。
犬の遊び行動とみられる行動の中でなんども見られるので「遊びのおじき」という行動として広まりました。
しかし、この行動は必ず遊びというわけではありません。
その上、遊びをどのように定義付けられているのかも大変不明確です。

またブログやクラスを通して行動の意味とその発現について、できるだけわかりやすくお伝えしていきます。

自分が理解できたとしてそれを相手に真から理解していただけるようになるまで、さらにしばらくの時間が必要です。実はこちらの方がたくさんの時間を必要とします。

新しいことを知ると今まで間違っていた自分に対して嫌悪感が出たり、なんでこんなことにもっと早く気づかなかったのだろうと悔しく思うことも度々です。それは自分がそのときはその程度だったということだけのことです。すべてを知ったつもりになることほど恐ろしいことはありません。

まだ自分が知らないことがたくさんあるはずだという思いが、ここまで犬のことを学ぶ動機付けになりました。

花江ちゃんから学び、今は芽江ちゃん、萌江ちゃん、梨江ちゃんの3姉妹の毎日の成長を通して、またひとつずつ学ぶ機会をいただいています。ありがとうございます!


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<受講生のコトバ・クールちゃん編>犬の家具の破壊行動はストレスのシグナル:一歩ずつ成長するクールちゃんと飼い主さんの足跡

トレーニングクラスやプライベートトレッキングクラスに参加しながら、共に成長している犬と飼い主さんをご紹介する受講生の声です。
今回はゴールデンリトリバーのクールちゃんの飼い主さんから、クラス受講のきっかけや感想をいただきました。
以下のとおりご紹介します。

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6月に2歳になったゴールデンレトリーバー♂の飼い主です。

GoodBoyHeartとの出会いは、知り合いの方から紹介されて訪問カウンセリングを受けたことです。
当時は、クールが1歳になる少し前でした。

その頃のクールは、いろんな行動をしていました。
家具をかじったり、絨毯をかじったり、ソファを掘ったり。
庭は穴だらけだし、キッチンに脚を掛けてゴミあさったりもしていました。
来客があると興奮してしまい、その上、散歩に行くと他の犬にガウガウ…など。

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クールが来たのはこんな経緯でした。
ブリーダーの方がドッグショーに出せないのであげようか?と声をかけられました。
犬が好きでいつか犬を飼いたいと思っていた私は、すぐに子犬だったクールを貰いました。

ですが、大型犬をちゃんと飼うためにはもっと勉強しなくてはと思いました。
本を買い、パピー教室に行き、しつけ教室に行き、ネットで調べてたりしてましたが、どこも私の目指す!?犬の教室がありませんでした。

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そのころに知人にGoodBoyHeartを紹介されてグッドボーイハートのホームページを見たのです。
そのとき「これだ!」と思い、すぐに連絡しました。

トレーニングクラスやトレッキングクラスを受けながら、少しずつですが私もクールも変わって来ました。

家の中で落ち着いて過ごせるようになりました。
新しいソファを買ったのですが無キズです!!

山歩きの歩き方、宮武先生にアドバイス頂いたこと、犬の行動学のお話しなどホントに勉強になります。


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自分の子供(人)を育てていた頃に、いろいろ考え、学びながら育てていたことを思い出しました。
まだまだ私もクールも学び足りてないところですが、3番目の息子として共に学び成長していきたいです。

10年後にはお互いに分かりあえる関係になって、クールと一緒にゆっくりゆっくり山歩きをしている自分を目指してます。その頃までお互いに健康でいないと!


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 クールちゃんは大柄のオスのゴールデンリトリバーで、エネルギーも大変高いタイプです。

 ゴールデンリトリバーは比較的活動性が低く、ストレスがあっても行動に起こせず体の方に影響がある犬が多いようです。しかし、クールちゃんの場合は、環境の不安定さや成長と発達が行き詰って生じたストレスを、行動を通して飼い主さんに伝えることができました。それが家具の破壊行動や吠える行動などです。

 飼い主さんは犬の問題行動を単に困った行動として封じ込めるのでなく、どうしてこんなことをするんだろうと考える力をお持ちだったことで次のステップに進むことができました。

 忙しさの中にもクールちゃんとの生活や日常の大切な時間を少しでも安定できるものに変えようと努力されている姿勢には、頭が下がります。なかなか成長しないと思っていても、一気に変化する時期もあります。クールちゃんにもいくつかそんな時期がありました。

 子犬期にできなかったクレートトレーニングも一歩ずつステップをあげて、お預かりクラスでいっしょに過ごすこともできました。そのときは大変な大雪でわたしの方が緊張しましたが、クールちゃんにとって良い体験になりました。やっぱり山の神様の仕業かなと有り難く雪遊びを楽しみました。

 お山歩きも少しずつ落ち着きの行動を拾い上げることができるようになり、クールちゃんからクールくんへの変化ももうそろそろかなと期待も高まります。とはいえ、過度な期待はエゴです。これからもクールちゃんと飼い主さんが成長を楽しんでいかれるよう、ガイドとして気を引き締めてまいります。


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ドッグタッチクラスを受講して:みかんちゃんと飼い主さんのお言葉

先日、ドッグタッチクラスを受講してくれたみかんちゃんの飼い主さんに受講の感想をご紹介します。
文章を書くのは結構大変なのでなかなかお願いしにくいことですが、快く受けていただきました。

みかんちゃんが3才のときに、家庭訪問トレーニングクラスでご縁をいただきました。
小さいけどパワーのある元気な男の子でした。
ずっと、みかんちゃんと飼い主さんの共同生活で関係を築きあげて来たのですね。

そのみかんちゃんが17歳なり、老犬のお世話のご相談と同時に、みかんのことをもっと知りたいということで
ドッグタッチクラスを受講されることになりました。


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私は、みかんという17歳の犬と暮らしています。
去年の10月に脳梗塞で右半身不随になりましたが1ヶ月程で自力で立てるようになり、
年末頃には部屋の中を歩き回ることができるまでに回復しました。

ただ、おむつが必要だったり、自力で水を飲む体勢をとるのが難しかったりと
以前と全く同じいうわけではなく、何かと不自由な生活をしていました。

こうしたら快適かなとか、もっとこうした方がいいんじゃないか等手探りで介護をしていました。

そんな時、3歳の頃にトレーニングでお世話になっていたグッドボーイハートのホームページを本当に久しぶりに拝見しました。
もっともっとみかんにできることをしたいという思いが強かった私は、
宮武さんに相談に乗っていただくことにしました。

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カウンセリングで宮武さんが訪問されるまで一週間。。。

私のトレーニングは始まりました。みかんの部屋の片づけです!
4畳半のみかんがいる部屋の半分は物置になっていました。
大慌てで片づけをし、部屋を整えました。
福岡市の45リットルの大袋のゴミ袋が13個にもなったのは内緒です(笑)

カウンセリングを受けて、やはり気になっていたドッグ・タッチクラスを受講することに決めました。

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ドッグタッチクラスの開始から終了までに、私が気付いたみかんの変化です。

・夜の10時~12時頃に落ち着かず、うろうろしながらふーんふーんと呼んでいたのがなくなって、
 よく眠るようになった。起きていたとしても、呼ばなくなった。

・表情が明るくなり、目がキラキラしている時間が増えた。

・毛がピカピカになってフケや皮膚の赤みが減った。全体的に毛が柔らかくなった。

・腰の曲がりも緩やかになった。

・後ろ足としっぽの毛のちぢれが減ってストレートに近づいた。

・いちばん動きのいい左前足を触ることへの拒否反応が薄くなった。

・おしりを使って不自然な立ちあがり方をしていたけど、今は自然な感じで立ちあがっている。

・寝る時、右の後ろ足の付け根に辺りある関節しか曲がらず、足先が顔の近くにあるという
 不自然な寝方をしていたけど、最近は他の関節も曲がって自然な寝方をするようになった。

気付いていない変化も、まだまだあるかもしれません。


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私事ですが、今40歳の私は34歳の時に鬱病になりました。
それからはみかんだけを心のよりどころにして、みかんに依存して生きてきました。

みかんが脳梗塞になって、それにさらに拍車がかかった気がします。
みかんがすべてだと思いこみ、必死にみかんの世話をすることで自分を肯定し、
存在価値を見出そうとしていたのだと思います。
愛情というよりは病的な執着に近いものがあったように思います。

クラスを受講して、宮武さんからいろいろなことを学ぶにつれ、
客観的に自分を見て、みかんになんて惨いことをしてきたのかということに気付きました。

みかんがそばにいてくれるだけで幸せだというのは今も変わりませんが、
今までのそれは一方的な私の押しつけと自己満足であり、みかんの幸せとは程遠いものでした。

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毎日、目をキラキラさせて嬉しそうにしているみかん。
きちんとコミュニケーションを取るだけでこんなにも体に変化が起きたみかん。
そうなるように導いてくださった宮武さん。
今までのみかんと私との関係を考える機会をくださった宮武さん。
受講の感想を書いてと言って下さった宮武さん。
感想を書くにあたり、今までのことをまとめたから見えることもありました。
「感謝」の一言では足りません。心から受講してよかったと思っています。

みかんとの豊かな暮らしへ一歩前進できました。
毎日のふれあいの時間を大切にして
これからもみかんと一緒に歩み続けて行きます。

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ドッグタッチクラスは3回のクラスです。

クラスで学ばれたことを継続して続けられることで変化が見られます。

みかんちゃんはドッグタッチクラスの1回目から変化が見られました。

伺うたびに顔つきが変化していくのがはっきりとわかりました。

犬の変化に敏感なので、小さな変化も見逃しません。

みかんちゃんは明らかに毛に艶がでて瞳がキラキラとしています。

ご家族にもわかるようで「最近、目がキラキラしているね。」といわれたそうです。

ドッグタッチクラスはスキルを身につけるクラスではありません。

だからこそ心を伴って望まないと、その変化はわかりにくいものです。

グッドボーイハートのすべてのクラスがスキルを身につけるクラスではありません。

うそのない真実の犬との関係を築いていく機会を飼い主さんと犬が得られますように。

学びの機会を下さったみかんちゃんと飼い主さん、ありがとうございます。




Posted in クラスのこと, 受講生のコトバ

犬のテレパシー<ミリちゃん編>

犬と関わりながら過ごしていると、ときどき不思議なことが起こります。
今日はこんな形で起こりました。

グッドボーイハート福岡の近くにお店を持っている生徒さんがいらっしゃいます。日頃からスクールやボランティア活動のチラシをおいてくださり活動に協力していただいています。チャリティイベントのチラシが出来上がったので、昼頃にお店にポスティングに行きました。

その後、外出することになり、用件を済ませて戻るバスの中で携帯電話が受信を知らせます。ポスティングした生徒さんからの連絡でした。そのとき私は「ああ、チラシを見られて電話をかけてくれたのだな。」と思いました。バスを降りる直前だったのですが、バスを降りすぐに折り返し電話をかけました。すると、何か生徒さんのお話が思ったのとは違ったのです。

電話で「あ、先生!今マンションにいらっしゃいますか?お仕事ですか?ミリがどうしても先生にごあいさつすると聞かなくて、今少し離れたところにいるんですけど…」ということだったのです。それで、バス停にいるけどすぐに事務所に戻れることと、ミリちゃんといらしてくださいという旨をお伝えしました。

このとき、私の中では次のようなストーリーが出来上がったのです。
まず、ミリちゃんの飼い主さんが、ポスティングした私からの連絡を受け取った。
次に、飼い主さんがグッドボーイハートと私のことを意識したか、もしくはミリちゃんに「先生からお手紙が来てるよ」と言葉に出して言った。
それでミリちゃんが、グッドボーイハートの事務所のあるマンションの前に止めてある私の車の横に止まって、「先生にごあいさつする」と主張した。

この程度の推測なら筋は通っていると思うのです。「先生」という言葉で私を認識し、その上で、事務所の私の車の横で止まるくらいのことなら、犬の認知能力としては十分に可能性のある行動です。

ですが、今回のストーリーはこのことをはるかに越えていました。

ミリちゃんと飼い主さんが事務所に到着しました。チラシを受け取られたと思い込んでいる私は「チラシとお手紙を見られたんですよね。」というと、飼い主さんは「え?すみません。見てません。」ということでした。

飼い主さんの説明では、ミリちゃんの様子はこんな感じだったそうです。
「お店に行く前にこの建物の前を通ったんです。先生の車があっても、いつもミリはそんなに反応しないんですけど、車の横に止まって建物の中に入るといって、どうしても先生に会うといって聞かなくなったんです。先生はお仕事しているかもしれないよといっても、ミリはどうしても入ると聞きません。それで、あんまりミリがいうもんだから先生に電話してしまったんです。」

これは偶然だね、と思う方もいるかもしれません。確かに偶然だと思うことの方が信憑性が高いとは思います。ですが、こうも考えられるのです。

ポスティングした封筒に、今朝になりミリちゃん用にお手紙を書き添えました。先日バザー用品などをいただいた日に、ミリちゃんが事務所に入りたがっていたのに対応する時間がなかったため、また今度連絡するね、と約束していたからです。それで手紙には「この日ならミリちゃんが来ても大丈夫ですよ。」と書いてお店のポストに入れたのです。

私がミリちゃんに出した手紙を、ミリちゃんが直接受け取ったと考えることもできます。あまりにもファンタジーですが、否定することもできないと思います。犬にはそんなテレパシー的な能力がきっとあるのだと思うのです。それは原始的な生活をしている人たちが、遠くてもつながりを持てるのと同じようなものではないかなと、ですね。
もちろん、これには行動学的な証拠は何もありません。だからこのことを主張する気もありません。ただ、さすがミリちゃん、ありがとうと思っただけのことです。

ミリちゃんは事務所に入ってからも、ミリちゃんパワーを全開にさせていました。電話台になんども飛びつきます。行儀の良い犬なので興奮しすぎることはないのですが、結構しつこくしていました。何も置いてないはずなのにと思いつつ電話台の上をみると、ミリちゃんの良く知っている亡くなったオポの写真があります。写真を手にとり、ミリちゃんの顔近くまで下ろしてあげました。ミリちゃんはオポの写真に鼻をちょこっとつけて、満足したように電話台から離れていました。子犬のころからオポに会うときちんとご挨拶することを覚えたミリちゃん。オポの写真にも何か言いたい事があったのかもしれませんね。

ミリちゃんは9歳の小型犬のワンちゃんでミリちゃんの飼い主さんのことは一度コラムでも紹介しました。
コラム「たくさんの知識が必要なのか~しつけトレーニング~」

ミリちゃんは普通の犬です。ですが、飼い主さんが真剣に向き合って育てられミリちゃん自身も今でも飼い主さんを真剣に見ている犬だなと感じます。

犬にも人にも、すべての動物にはテレパシーとか、つまり言葉では表現できない能力というのがあると思います。「虫の声」ですね。そして人との関わり方によって、その力の使い方も違ってくるのではないかなと思うのです。

ミリちゃんに「ミリちゃんは先生のお手紙を直接受け取ってくれたんだね。」というと、ミリちゃんは得意げな顔をして、飼い主さんは笑っていました。

みなさんは犬のテレパシー力を感じたことはありませんか?
犬の不思議な話しを笑いながらもっとしたいものです。犬ってスゴイよねって。

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熊本被災ペット支援ネットワーク
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クラスメイト:トレッキングクラスでパニック症を克服したコロ助くんのこと

クラスメイトのコーナーです。
今回は柴犬のコロ助くんです。

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私がコロ助を飼いはじめたのはコロ助が生後2ヶ月の時です。

それまでの私は「犬かわいいなぁ。いつか犬を飼いたいなぁ」とずっと思っていました。
そしてコロ助を飼うことになり、犬と暮らせる!という期待に胸を膨らませていました。

しかし実際コロ助を飼い始めて一緒にいると、
膝の上に乗って来てはガウガウ唸る、目の前でくるくる回りだしてしっぽをかみ始める、
挙句の果てには私の服の裾や手をかみ始める・・・。
これは何なんだ?と思いつつ、どうしたら無くなるのかもよくわからず、月日が過ぎていきました。

そうこうしているうちに、さらに困った状況に。
朝晩問わず数時間塀の近くで飛び跳ねながら、キャンキャン鳴き続けるようになってしまったのです。

当時のコロ助は6才。
犬に詳しい人に相談しても、「6才だともうしつけは入らない」と言われ、
どうしたらいいのかわからない状態でした。

八方塞がりの状況で、助けてくださいと連絡したのが宮武先生でした。
6ヶ月過ぎ頃に、宮武先生には訪問でトレーニングに来ていただいていました。
スクールが七山に移転してから、コロ助が車が苦手だったこともあり足が遠のいていました。


連絡後に家庭訪問のカウンセリングを受けました。

その後トレッキングクラスへのお誘いをうけ、何かしなきゃという思いで七山校に通い始めました。

しかし最初は「えっ!山の中で自由にさせるの??
あっという間にいなくなって今生の別れになるのでは・・・。」と思っていました。

なんとなく予想はしていましたが、山でのコロ助はあっという間に私たちの先を行き、
リードで止める。呼び戻そうと名前を呼んでも来ない。
先に行かないように長い木の枝で動きを止めようとすると、枝に逆ギレして吠えて噛みつく・・・。

いつかゆっくり歩ける日がホントに来るのかなぁ??と思いながら通い続けました。

それでも2か月、3か月と通ううちに、少しずつ変化が見えてきました。

最初に変化が現れたのはコロ助のしっぽでした。

通常柴犬のしっぽはくるんと巻いているんだそうですが、コロ助のはピーンとまっすぐ立っています。
歩いても、ほとんど揺れません。
しっぽの毛も、すすきの穂のようにゴワゴワ・バリバリ。
そんなしっぽの毛が柔らかくなって、歩くと揺れるようになってきたのです。


また「私の声が聞こえていないのでは?もしや耳が聞こえないとか・・・」
と思いたくなるほどに無反応だった呼び戻しですが、
10回に1回、5回に1回と徐々に反応する頻度が上がってきて
「コイツは聞こえていないのではない!呼ばれていることがわかっていて来ないのだ」と思い知らされ、
情けない気持ちになることもありました。
今では百発百中とは言いませんが、十発五中くらいでは戻ってきているかなぁと思います。

学校に通うきっかけだった自宅でのキャンキャン鳴くパニック行動も、今では無くなりました。

こうした変化はある時をきっかけに劇的に変わったわけではなく、
どれもこれも徐々にじわじわとやってきて、後から考えてみるとそういえば・・・と気づくことばかりです。
少しずつですが、ここまで来たなという印象です。

私自身、嫌なことがあったな~疲れたな~という状態でも、
山に行くといつしか忘れています。気持ちがすっきりします。
コロ助も同じなんじゃないかなと思います。

学校に行き始めてから、私はコロ助のことをよく見るようになりました。

今の行動何なのさ?と思っても、今まではそこで止まっていました。
でもトレッキングクラスや犬語セミナーで、犬について知るようになって、
コロ助は何でそんなことしたんだろう?何を考えてるの??と気になって
とりあえず一緒にいるときはジロジロ見ています(笑)。

今ではコロ助の方が「この人は僕をジロジロと・・・何なのさ?」と思っているかもしれません。

でも見ているとわかることがたくさんあります。不安なのかな?
ああ、あそこにネコがいるんだとか、落ち着いているのかな?
おお、座った。フセした。
前は私の近くで落ち着いて過ごすなんて考えられなかったよね~・・・という風に。

なんだかコロ助のトレーニングというより、私が犬を知るトレーニングに
学校に通っているのかもと思うことがあります。
二人で勉強中です。

コロ助は9才ですが、発展途上です。
最近では自分から!車に乗り込めるようになったし、
今までは見向きもしなかったクレートに入るようになり、中で眠る時間も増えました。
まだまだみんなの背中が見え始めたところですが、
これからも小さな変化を大事にできることを増やしていきたいと思います。

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コロ助くんは青年期に訪問トレーニングを受けていただいたのですが移転で少し中断してしまい
不安定行動が表面化したことでグッドボーイハートに連絡してくださいました。

家庭環境のルールを改善しながら、パニック行動への対応をさせていただきました。
トレッキングクラスはストレス解消にはなりますがそれだけではありません。
犬同志が仲良く一緒に遊ぶクラスでもないのです。
犬の安定性をじっくり引き出していきます。

コロ助くんは急に変化したように見られがちですが、実はじっくりと変化の下積みがあって
その変化が表面化してきたというだけです。

飼い主さんの根気が勝利の秘訣でした。

そろそろ新しいクラスへの挑戦も始まるのかな。楽しみですね。

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クラスメイト

生徒さんの紹介クラスメイトです。

今回はラブラドル・リトリバーのエルちゃんです。

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うちのエルはまだまだイケイケガールです。
毎日、朝夕の散歩の時にボール遊びをしたり、ひっぱりっこをしたりして
元気いっぱいにとびはねています。

どんなに寒くても、北風の中
「エルのためなら!」と散歩に行き、
暑い夏には朝5時に起きて、がんばってしまうエルママです。

エルはチョッピリ臆病&用心深い性格のようです。
食欲がすべてのラブラドル・リトリバーのわりには
拾い喰いをすることもできません。

以前はエルママ命だったのですが、
最近では他のワンちゃんやよその人と遊ぶ練習をすることで
ぐっと自立して大人のエルになりつつあります。

飼い主が犬社会のルールや犬とのコミュニケーションの方法を知る事によって
犬と人間の関係がこんなにも楽しくなるとは思ってもみませんでした。
「犬ってこんな動物だったんだ!」
と本当に驚きと感動の連続です。

「エルうれしい」=「私うれしい」と思えることが
我が家の幸せ。

エルに癒してもらっているエルパパ。
そして、エルを癒したいエルママ。
エルで始まりエルに終わる日々。

犬と暮らす楽しみに出会って、エルも家族もとっても幸せです。

右側がエルちゃん、左がオポ

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このコメントは2004年5月発行のグッドボーイハート機関紙に掲載されたものです。

オポと年齢の近かったこともあり生涯の友となりました。

エルちゃんは現在老年期を迎え、毎日エルママに癒されながら
健やかな日々を過ごしています。




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クラスメイト

クラスメイトのコーナーです。
今回はミックスのビビちゃん(2才のオス)
同居猫はぽぽちゃん(6ヶ月のメス)です。

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ビビはすごく甘ったれで初対面でも膝枕で眠ってしまうほど!
名前の由来はビビリのビビだったんですけど、
今はあんまりビビる事もないです。

とにかく走ることが大好き。
狭いマンションに住んでいることもあって、
自由に走れるところに行くとひたすら走ります!

一方、猫のぽぽさん仕草や動きをみているだけで楽しいです。
今、何を考えているんだろう??と想像するのも楽しいです。

レッスンを受講する前に比べると、私もビビも別人です。

押し付ける事では犬と仲良く暮らせないんだ、ということが
よくわかりました。

それと、私もビビも楽しみながらトレーニングできるのがすごく良いです。
ビビといることが何倍にもなりました。

最初は私もビビも戸惑ってばかりでしたが
今は少しずつでも信頼関係が生まれてきていると思います。

以前の私は、歩くことすら嫌いだったのに
ビビと一緒だと散歩やお出かけが楽しいです。

気持ちよさそうに走り回るビビを見ると
ゴロゴロしてはいられないです。

面倒臭いと思っていた事も
「ビビのためだ!」と思うと不思議とヤル気が出てきます。

最近は散歩から変えるとぽぽさんが
「お帰りなさいニャー」とやってきて
ビビと鼻をくっつけあって猫式?のあいさつをしています。

一緒にお腹を出して寝ている姿はとても微笑ましいです。

トイレや食事などの面で、種類の違う動物と一緒に暮らすのは大変なこともあるけれど・・・。
3人?毎日たのしく暮らしています。

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このコメントはグッドボーイハートの機関紙(2004年12月発行)に掲載されました。

ビビちゃんはエネルギッシュなタイプのミックス犬でしたね。

都会のマンションで育てるには大変な努力と労力が必要になります。
車がない飼い主さんなので、とにかく「歩いて、歩いて」。
とても努力されていました。

エネルギッシュな犬はなんとかしようとするとこちらが疲れます。
だけどそのエネルギーをもらって自分にもエナジーが湧き上がると
あれ不思議?今度は飼い主さんの方が行動的になっていきます。

犬はこうして人をサポートしているのだろうなと教えてくれたビビちゃんでした。

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