グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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涼しい山でグループトレッキングクラスを開催しました。

山の学校は一気に秋の感じが強まってきました。

グループでのトレッキングクラスを開催しました。

街中とは違う空気に「涼しい、全然違うね」と言葉がもれます。

夏から秋へと季節が移る変わるこの時期は、動物にとって何か特別な時間のように感じるのです。

秋の訪れとともに山にはたくさんの果実がなり始めます。

オポ広場の後ろ側には栗の木、柿の木があります。

数日前はサルが栗の実をとりにやってきました。

秋は蓄えの時期、蓄えるために活動する季節なのでしょう。


そのサルが電線を渡る姿を見てただすごいなと感動したのですが、動物の持っている能力とは私の想像を超えています。

できるだけ人が扱いやすいようにと改変を迫られた犬たちは、人の能力を超えることを許されない傾向があります。

繁殖や飼育の方法や可愛がりによって「あなたは無力である」と洗脳する最大の方法は、犬のしつけ方の方法としてネットでも堂々と公開されています。

ですが、そもそも人が犬と共に生活をすることを選択したのは、犬のすばらしい能力を自分たちの生活のために役立たせたいと思ったからです。

そして、たくさんの野生の犬の中からある程度協力関係が築けそうな犬のグループと共にやっていくことができたというところが人と犬の始まりではないかと個人的には思っています。

その犬という動物が、山という犬の一番知っている場所を歩く機会を得ることは当然の権利であると思うし、その機会を飼い主が与えなければ得られないのであれば、ぜひ犬に山歩きをしながら探索をする時間を提供して欲しいのです。

だから、こうして山の学校に生徒さんたちが犬とともにきてくれて、またいろんな山に犬と共に出かけて山歩きをしながら飼い主と犬が関係性を築く機会を持って下さることは最高にうれしいことです。

写真にはたくさんの犬たちが移っていますが、普段は他の犬があまり得意でない犬も集団の中ではとても落ち着いて過ごせます。

トレッキングクラスは、飼い主に犬という動物が何者であるのかを考える機会を持っていただくために、犬と山で過ごす機会を持っていただくために、そしてなによりも山を歩いている犬の姿を「これぞ犬、美しい」と感じていただくために、これからも続けていきます。

また来月もお待ちしています。

Posted in クラスのこと

犬の社会化の失敗、ほとんどは経験不足よりも与えすぎが問題です。

犬の社会化学習とは

犬の社会化学習は、犬が生きるために絶対に必要な学習です。

犬の社会化を簡単に説明すると「犬が人との暮らしの中で安心な気持ちでリラックスして生活できるようになるようにするための学習」ということです。

社会性のある犬とは、日常的な生活の中では特に不安を抱えることもなく、安定した生活を送っています。

社会生活が安定した社会性が高まった犬は、吠えたり、咬みついたり、興奮したり、マーキング(トイレのにおいつけをしたりすることはありません。

ところが、社会性が育たずに不安を抱えやすいような精神状態になってしまった犬は、日常的に、吠える、咬みつく、マーキングする、興奮してとびついたり走り回る、などの行動をしています。

不安を抱えやすくなってしまった犬は、社会化がうまくいかなかったということです。

 

犬の社会化は与えればいい、は大間違いの理由

この犬の社会化学習ですが、実は大変間違えられていることがありますので警告します。

それは、犬の社会化とは経験不足によって起きるのだと思い込まれていることです。

経験をさせないと学習が進まないというのは当然のことです。

ですから、ペットショップに長い間おかれることになり、生後6ケ月の犬を購入すれば、当然のことながらその生後6ケ月の犬は何も社会化学習をせずに成長してしまったことになります。

これはこれで問題ではあるのですが、逆の問題も発生します。

生後2ケ月の子犬を自宅に迎えて、犬に社会化学習をさせなければいけないという情報だけを飼い主が持っていたとします。

・来たときから抱っこで人になれさせようとする

・来客を呼んで子犬を触ってもらってなれさせようとする

・公園に抱っこして連れていき、他人に抱っこしてもらって慣れさせようとする

・公園に連れていっていろんな犬にあわせようとする

・犬の幼稚園に入れて他の犬と過ごさせるようにする

・先住犬と室内で走り回らせている

・ドッグランに連れていっていろんな犬にあわせる

・音に馴れさせようとしてテレビを見せるようにしている

ここに挙げたすべての行動は、犬の社会化が失敗してしまう原因になります。

犬の幼稚園についてはプロのいる現場ではありますが、ただ犬に合わせれば犬は犬に対して社会化するのかというとそうではないのです。

人に置き換えてもわかるのですが、みなさんはみんな幼稚園に入るはずなのですが、幼稚園に行けば、人と上手に関われるようになったかというとそうではありません。

幼稚園に行っても人とのコミュニケーションが苦手の人はたくさんいます。

幼稚園でどのような経験をしてきたかということが重要であるということです。

この「社会化の与えすぎの失敗」ですが、私も育成という意味では同じような間違いをしたことがあります。

それは、犬ではなく植物の例になります。

植物を育てた経験のないわたしは、種を植えて、芽が出てきたとしても、何かを与えなければいけないのではないかという不安に駆られるのです。

水を与えなければいけないのではないか、肥料を与えなければいけないのではないか、太陽にあてなければいけないのではないか、と何かを与えることはとりあえず良しとしてしいます。

ところが、植物は与えすぎるとうまく育ちません。

植物が安心して育つ環境というものがあって、この植物にはこのような環境が適しているというものがあるのですから、それを人工的にどのように準備する必要があります。

つまり、犬の社会化も同じなのです。

犬になんでも与えれば犬はそれに慣れて安心すると思ったら大間違いです。

犬が安心だと思っていないのに自分の前に他の人が近づいてきて体を触ろうとしたら、興奮してとびつくようになり社会化(安心)を得ることはできないのです。

 

子犬の社会化を成功させるための方法とは

私の植物育ての失敗例にあるとおり、子犬のうまく社会化させるためには、子犬が安心できる環境を整えるというところから始めなければいけません。

それは、いきなり外に連れていって他人に会わせることでもないし、犬の幼稚園に通うことでもありません。

子犬といっても犬という動物なのです。

犬という動物が本来ならどのような環境で安心して生活をしているのか、犬の習性やコミュニケーションをよく学び、人工的にその環境を整えていくこと、これが子犬の社会化のスタートです。

日本では犬の室内飼育や集合住宅での飼育も当たり前になりつつあります。

しかし、あまりにも早い速度で犬の飼育環境が変化してしまい、犬の遺伝的な変化はそれに追いついていません。

良い意味で、どの犬もやはり自然の中の動物、犬なのだなと感じることが多々あります。

犬を犬だと理解して、私たちの暮らしの中で安心できる生活をしていけるようにするために、子犬を迎えた方は早目に良い社会化トレーニングをスタートさせてください。

また、社会化に失敗して成長してしまった犬たちも、できるだけ早い年齢で「社会化学習のやり直し」をされることをおすすめします。

飼い主のためでもあり、なによりも犬のために必要な学習なのです。

Posted in 犬のこと

犬たちの長い夏休みの預かりクラスが終わります。

今年はずいぶんと長く夏の間に七山に滞在することになりました。

いろんな犬たちがトレッキングクラスや預かりクラスを利用して学びに来てくれたからです。

この長い七山夏休み合宿クラスも明日で一旦終了します。

暑い暑いといいながらも、エアコンをつけなくても過ごせるような環境です。

土の上や冷たい風のとおる樹木の下で、ずいぶんと長い時間を犬たちと共に過ごしました。

お預かり回数が増えていくたびに落ち着いて過ごせるようになった犬もいます。

お預かり回数が少ないために落ち着くのに数日を要する犬もいます。

預かり犬の出入りが増えて、関係性や空間も変わってしまいます。

難しいことはたくさんあるけれど、結局最後はこの七山の自然の環境に助けられながら、何か気分の良い時間を犬たちが感じてくれればと思っていました。

どんな経験や学習も、情緒が伴わなければ学びにならないのではないかと思うのですが、私の尊敬する神経学の先生の本にも同じようなことが書かれていました。

自分たちの経験学習の中には、楽しかったとか、心地よかったとか、気持ちよかったとか、ワクワクしたとか、何かの情緒が伴ってこそ自分にとって価値のあるものとして記憶されます。

人では学校の勉強や数学の数式を解くことですら、解ったときのワクワク感があるからこそ学ぶことが楽しいと感じられるはずなのです。

自然の中にはこうしたワクワクした学びがたくさんあるということは、犬の様子を見ていればわかることですが、それが犬のしつけと何の関連性があるのかと尋ねられることがあります。

すでにしつけが終わっている犬が、遊びの場所として自然を必要としているという前後関係があると思われているとしたらそれは違います。

 

犬にとって飼い主が学んでほしいこととは、「飼い主の言うことをきくお利口さんの犬になること」でしょう。

「飼い主の言うことをきく犬」であれば、犬を飼うことで人の生活が脅かされることもないし、安全であるからです。

お互いの安心できて豊かな生活のために、犬の生活環境を整えて犬にしつけをちゃんとする。犬に飼い主という群れがあることを教えてあげるためにです。

犬の立場からみれば、従う価値のある飼い主との暮らしであれば、犬は安心感を得て安定した生活を送れます。

ただ、人の言うことに従う犬になるためには、しなやかに発達した脳が必要になります。

その脳の発達は、囲われた室内やコンクリートの上だけではなかなか難しいのです。

拘束された狭い室内では犬の中にワクワクを生む素材がありません。

食べ物を見せれば犬はワクワクすると勘違いされているようですが、食べ物を使ってしつけをすることに偏りが生じると、犬は何かに執着することを覚えてしまうだけです。

オスワリ、フセは上手にできるでしょうが、空間の中で人や他の犬と自然と関わる社会性を身に着けることは食べ物で教えることができません。

合宿期間中にできるだけいろんな体験ができるようにと、オポ広場に柵を作ってみたり、草刈りしたり、トレッキングにつれていったり、工夫を凝らしました。

犬たちのワクワクの情緒とともに経験したことが学習となることを願いつつ。

この経験を活かして、次は飼い主さんとまた日常生活+アルファの楽しい生活を送っていってほしいです。

まだ預かり経験がなく、訪問レッスンを続けていらっしゃる皆さんも、ぜひいつかこのびっくりする山奥までお越しになって何かを体感してください。

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「盲導犬を通して見えた犬との関わり方セミナー」から学ぶこと

7月に七山で開催した友人の現役の盲導犬訓練士、水谷先生による「盲導犬を通して見えた犬との関わり方セミナー」にはたくさんの方にご参加いただきました。

日程が合わないなどでご参加できなかった方のために、ほんの少しですがセミナーの一部としてまとめをいたしましたのでこちらにご紹介します。

たくさんあるセミナーの内容の中でも、受講生のみなさんが「へー」とか「はー」となった部分を強調してお伝えいたします。

まとめこちらから。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1 盲導犬の繁殖について

歴史的な流れの中で、20年くらい前から計画的な繁殖をするようになった。

現在では人工授精や凍結精液を活用して、世界各国の盲導犬事業を行う団体と協力しながらより可能性の高い繁殖を目指している。

2 品種改良により世代毎に、遺伝的により良い犬の繁殖を目指している。

大体7世代繁殖すると良い質が安定する。

3 遺伝と環境

今ではどちらも大切と言われている。

むしろ環境によって変化する要素の方が高い。

4 遺伝でできること

健康面では遺伝的な疾患となるものを排除する。

性格的なことも遺伝が影響はするが、環境によって変化する。

5 盲導犬の繁殖に求められることは?

落ち着き、作業に対する意欲、体の感受性、環境に対する健全な態度(社会性)

6 盲導犬の育成~パピーウォーカーに渡すまで

トイレトレーニング すぐに覚える

室内環境に様々な工夫を凝らし、立体空間で遊ばせるようにしている。

(特に頭上のものに注意を払えるような遊び道具も準備)

7 パピーウォーカー

2ケ月から1歳までの期間、定期的に講習会を行って指導している。

様々な環境に適応できるように犬と外出してもらっている。

8 盲導犬の育成と訓練

大体1年から2年くらいの訓練を行う。

基本訓練とハーネスをつけた誘導訓練。

基本訓練=服従訓練は2週間で完了するが、その後も毎日10分程度の服従訓練を行う

。服従訓練は盲導犬になってからも毎日盲導犬ユーザー(視覚障碍者が行っている。)

盲導犬になれるのは3割くらい。

盲導犬になれなかったキャリア犬(キャリアチェンジと呼ばれる)はパピーウォーカーの元に戻るか、一般の家庭に家庭犬として迎えられる。

9 盲導犬を視覚障碍者に渡すための共同訓練

期間は約1ケ月、一緒に宿泊施設に合宿して犬との関わり方を学ぶ。

大切なのは犬との正しい関係性。正しい扱い方(ほめることと叱ること)

10 まとめ

遺伝的に良いものを作り出しても、のちの環境や育て方によって大きく変わる。

犬は人が正しく接すれば、人の望む行動をとることができるようになる。

犬にはグレーはない、黒か白。はっきりと伝えること。

犬は群れを形成する動物。ルールを伝えることが犬のストレス軽減につながる。

・・・・・・・・・・・・・・

ここまでです。

以前このブログでセミナー受講の感想をご紹介しました。

「盲導犬を通して見えた犬との関わり方」セミナーを受講して(感想まとめ)

この感想の中にあるように、犬の性質に与える環境の影響、飼い主の接し方、犬は群れの動物であること、ルールを伝えること、白か黒という伝え方…などが、飼い主として犬と暮らす受講生の皆さんの心に響いたようですね。

盲導犬はあくまで、盲導犬としての適性を目指して繁殖から育成までをコーディネートされている種です。

みなさんと暮らす犬たちは、盲導犬ではなく家庭犬。

ところが、家庭犬として人と暮らす適性を目指して繁殖されていない状態で一般の家庭に販売されていることも多くなっています。

また、保護犬を家庭犬として引き受けた場合、時には今まで人と遠い距離を保ちながらゴミや置きエサで育てられた犬たちの子犬として産まれた犬である場合もあります。

むしろ盲導犬候補犬のパピーよりもずっと難しい犬たちをみなさんは育てられているのです。

だからこそ、大切なのは「環境」です。

生れてしまったものはもう遺伝的に変化させることはできません。

でも「環境」は飼い主によって変化させることが可能です。

みなさん技法を知りたがりますが、一番大切なのは「時間」と「空間」です。

どちらもなければ何もできません。

盲導犬の基本訓練(服従訓練)が1回10分程度、一日1回と言われて「わー」となりましたが、これは人と暮らしが普通に成り立っていることが前提の、誘導訓練に入るまえのウォーミングアップなのです。

リードを引っ張る、物音に吠える、飼い主に飛びつく、首輪を掴めない、飼い主にかみつく、クレートに入れない、などといった問題を抱えている犬が、10分の服従訓練だけで安定した行動をできるようになることはありません。

現在の日本では家庭犬の育成とは大変なことなのです。

プロフェッショナル家庭犬飼い主になるためにできることをまずはやっていきましょう。


 

 

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山の日も山の日じゃなくても犬は山で遊ぼう。

いつからか定められた「山の日」、「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」日らしい。

自然が身近にあった昭和の時代には必要のなかったものが必要になる。

平成から令和へと、自然から離れていく人間に対する警告としては必要なのかもしれません。

山に親しむという言葉に違和感を覚えてしまいますが、そもそも人も自然の一部だと感じる私にとっては、山は親しむというよりわたしそのものです。

そして犬にとっては、山は自分たちの里、自分たちが生まれた場所、自分たちの祖先がずっとずっと暮らしていた空間です。

犬に山はあなたの何ですか?と質問するのも失礼ですし、何より彼らは山のことをよく知っています。

犬の人為的繁殖によって短い期間に山の生活から離されてしまった犬が多い中、ほんのわずかではありますが、トレッキングクラスなどを通して山が生活の一部となった犬の姿を見るとなぜかホッとします。

山の中で歩く犬を叱ったりほめたりする必要もなく、リードは自然に緩やかに人と共に歩けるようになる犬の姿を今までになんども見てきました。

犬に何も教える必要はなく、ずっとそうしてきたのだから当たり前のことだと犬の遺伝子が思い出すように、彼らは山のなかでふんわりとリラックスして活動をします。

こんな山時間を過ごす犬は飼い主に拘束されていると感じることもなく、飼い主に執着する必要もありません。

ただ忙しい飼い主が自分を連れて山に行く時間をただ待つことだけです。

犬にとっての山の日が非日常ではなく日常になるように、グッドボーイハートで伝えられることをこれからも伝えていきます。

Posted in 犬のこと

不安を抱える犬にどうやったら「大丈夫だよ」を伝えられるのですか?

トレーニングクラスを受講した生徒さんからグーグルマップへのクチコミの投稿をしていただきました。

チワワのペコちゃんの飼い主さんからの受講の感想です。

グーグルマップのクチコミはこちらからご覧ください。

→チワワのペコちゃんのトレーニング受講の感想クチコミ

トレッキングクラスにご参加でいつもおとなしく吠えることもなく、他の生徒さんからも「あのチワワちゃんは何か問題があるのですか?」と尋ねられます。

散歩中に他の犬や人を見て吠えたり、室内にいるときに周囲の物音に反応したりする行動は、犬が不安を抱えている怯えによる攻撃行動です。

自分ひとりでは自分の身を守ることができない、そして頼みの飼い主との関係はべったりのようで依存的関係というとても脆いものでした。

飼い主さんの気づきの早さについては、口コミの返信に書いたとおりです。

まだまだ若いペコちゃんのこれからの成長がとても楽しみです。

初めて山歩きをするペコちゃん



 

Posted in 受講生のコトバ

オポ広場に柵を設置完了!柵ができると犬の管理は前よりも大変になるのです。

オポ広場全体を囲う柵を設置しました。

私ひとりでは到底できない作業でしたが、お手伝いに来て下さった生徒さんたちと一日かけて完成しました。


今まで広場に柵をつけなかったのには理由がありました。

ここに引っ越してきたとき(2007年のこと)、犬の逃走を防止することを考えて山の敷地千坪全体を緑の網で囲ったことがあります。

今考えるとその作業も相当大変だったと記憶しています。

ですが、山歩きをしているとき、この柵になんの意味があるのだろうと考えるようになり、同時に自然の中に存在する人工的な柵に違和感を感じるようになりました。

それで1年たって始めに半分以上を撤去し、その後すぐにすべての山にはった柵を撤去しました。

柵がなかったらもし犬が逃走したらどうする?

そうならないように教えることの方がずっと大切なことだと信じて、犬と飼い主との関係性さえあれば犬は逃走しないと、そのことを学ぶことの方がずっと重要だと認識したのです。

それ以来、柵を作りませんでした。

 

この経緯があって、オポ広場に柵を作ることに抵抗がありました。

ところが昨年の冬に今度は山側から入ってきたイノシシにオポ広場の法面を壊されてしまい、かなりの痛手を受けました。

イノシシ対策のために山側にはイノシシ用の取り去った柵を再度つける必要に迫られました。

山側にはイノシシ用の柵をつけることを決めた、では道路側はどうすると考えました。

広場を柵で囲めば、ロングリードをつけなくても犬をリードから解放して遊ばせることができます。

ただそれは山歩きとは違うのです。

山歩きはテリトリーを持たずに移動する行為。

広場はテリトリーを持った状態でその中でどう行動させるか、テリトリーから出ないことを守り切れるか、という行為。

全く違う環境の中で学ぶべきことがあるのです。

広場に柵を作ったら、以前よりも犬の管理が楽になるのかというと全く逆です。

どんなに長いリードであって、犬はつながれていれば自分の行動が制限されていることを知ります。

ところが、リードがないとなると人の管理から逃れる=逃走しようとする行動が生まれます。

柵があって犬が逃げられない状態であっても、犬に自由行動を与えるなら犬が常に管理者の合図(コマンド)に従える状態を作るために練習を繰り返す必要があります。

犬に逃げる選択をさせない、ということですが、広場的なテリトリーでは移動のテリトリーよりも逃げる可能性が高まります。

オポ広場が柵に囲われた結果、預かり犬のうちのできる犬からフリーにするように練習しています。

もちろん、呼び戻しが完璧でない犬がほとんどです。

できないことが繰り返されないように、定期的に呼び戻してつないで、またフリーにする。

この練習の繰り返しになり、結果として以前よりもやることが増えました。

ですが、広場を柵で囲んだことで、生徒さんにも安心して練習する機会を持ってもらえるようにはなりました。

プライベートクラスのときには、ぜひ練習場としてご利用下さい。

またせっかくの自然の景観が崩れるのが嫌だったのですが、アドバイスしていただいた柵を設置したために道路側は網が張ってあるのがほとんど気になりません。

犬たちものびのびと活動していますので設置して良かったです。

みなで練習しましょう。

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今月のグループトレッキングのお知らせ

暑さに負けそうな毎日ですが、犬たちはがんばっているでしょうか。

七山ではトレッキングができるくらいの冷たい風が通り抜けております。

 

・今月のグループトレッキングクラスの日程は以下のとおりです。

8月28日 日曜日 9時30分開始

 

・今月は犬語セミナーをお休みさせていただきます。

8月19日よりオポハウスの屋根のリフォームのために家の周りに足場が組まれます。

9月第一週まで作業が継続しますのでご迷惑をおかけします。

預かりクラスもいつもと同じような管理ができないため、ご相談の上預かりをさせていただきます。

別日程でもよい場合にはできるだけ上記の日程と重ならないようにお願いいたします。

 

・同日はトレッキング後にお部屋をランチタイムや休憩時間としてご利用いただいて構いません。終了後より13時までご自由にお使い下さい。

 

8月を過ぎれば山ではもう秋の気配がやってきます。

トレッキングデビューがまだの方も、ぜひこの秋にはトレッキングにいらしてください。


 

 

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「盲導犬を通して見えた犬との関わり方」セミナーを受講して(感想まとめ)

先週、友人の盲導犬訓練士である水谷先生による「盲導犬を通して見えた犬との関わり方」セミナーを無事に開催できました。

オポハウスいっぱい+オンラインでもセミナーにご参加がありました。

セミナーに参加できなかった方のために概要をまとめてブログにアップする予定ですが、なかなか座る時間がないため少しお待ちください。

今日はセミナーを受講された皆様からいただいた感想の一部をご紹介します。

皆様の感想を通してセミナーの内容の一部を垣間見ることができますので、参加できなかった方もご一読下さい。

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・とても有意義なセミナーに参加することが出来てうれしく思っております。水谷先生のお話はとても分かりやすく、もっと聞きたいと欲が出てしまいました。

・犬を正しく知ること、理解することがいかに大切なことか、今回のセミナーでも学ぶことができました。

・「盲導犬」の繁殖について人口受精がされていることも初めて知りましたし、DNA解析を用いていることも驚きでした。長きにわたる盲導犬の育成・繁殖に基づいた経験によるもので感服いたしました。

・最新の技術だけでなくトレーナーの力量も必要というところに「犬と人」を感じることができました。またユーザーさんも盲導犬との関係づくりに努力が求められていることも初めて知ることができました。日々継続の訓練。とてもグッとくるものがありました。

・正しい接し方をすれば犬は人が望む行動をしてくれる。犬が群れを形成する動物であることを忘れない。ルールを教えることが犬のストレス軽減につながる。規則ある群れ、、安定、やはりそこに行きつくのかと納得しました。

・セミナーを通していつもとは違った視点で犬について考えるきっかえをいただけて感謝いたします。

・犬を育てる環境の大事さを改めて感じました。

・飼い主の変わらぬ態度と根気強さで犬は変わっていくのだなと、クラスで教えていただいたことを改めて感じました。

・結局のところ、人間次第「犬はいつでも正しい」ということを再認識できました。

・もっと自分の犬をよく観察し、もっと信じてあげようと思います。「する前に叱る」家族全員で徹底します。

・盲導犬について否定的な話を聞くこともありますが、それも結局は人次第だなぁとと思いました。

・正しく犬を知ってそれを正しく伝えていくことって本当に大切ですね。でもそれは、とてつもなく労力を使うし大変だと容易に想像できます。

・訓練の理由付けを改めて確認できたのであとは実践あるのみです。

・盲導犬についてはメディアからはいろいろ目耳にしましたが直接関わられた方からの生のお話をお聞き出来てとても興味深く拝聴しました。

・盲導犬にちうての歴史や育成の仕組みなど、くわしくまた系統だって教えていただき、とても興味深かったです。

・水谷先生のお話、すごく心に響きました。盲導犬というほんとに人に寄り添えす犬を指導されているから人にも寄り添えるんだなと感じました。白黒はっきりとする、ダメなことはダメ。自分のことを再認識する機会になりました。

・うちの犬は雑種犬の保護犬ですからもうどうkねとはかけ離れた存在ではありますが、遺伝より環境やトレーニングが重要であることが聞けて励みになりました。

・盲導犬は歩行の前にも必ずフセやオスワリをさせるとのお話も改めて基礎をおろそかにしないことが重要なのだなと思いました。

・本当に大切なのは人間が基本を守ること、グレーゾーンを作らない、白黒はっきりさせること。盲導犬は特別だから当たり前ということではなく犬と暮らすための基本を改めて学ばせていただきました。

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他にもたくさんいただきましたが一部は省略させていただきました。

「犬と飼い主の関係」はどれが正しいということはなく、自分がどうしていきたいのかをまず考えるところからです。

そして「関係」なのですから、犬はどうして行きたいのかを考える必要性があります。

そのためには、犬はどのような動物なのかを知る必要があります。

いろんな人がいろんな視点から見る「犬」という動物。

私もまだまだ完全にわかっているとは言えません。だからこうして毎日学んでいるのです。

学びながら「犬との信頼関係」を築いていくために何をすればよいのかを気づき実践していくただそれだけです。

今回のセミナーですが、友人が多忙な中で時間を作って準備してくれ、ボランティアとして講師を引き受けてくれました。

20代のころからふたりともずっと「犬が好き」という共通点を持ちながら、共に犬にはまった人生を送ることになりました。

彼女は盲導犬を育てるために街中を歩き続け、私は犬を育てる飼い主を育てるために山を歩き回っています。

どちらも同じ犬という動物、犬は本当に奥が深いのだと思うのです。

そして犬はやっぱり素晴らしい生き物ですね。

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犬の「心」はどのようにして生まれたのか。

「ヒト」と最も近い「チンパンジー」の違いにみる社会性

先日、動画配信で東京大学の公開講座を拝見しました。

東京大学の長谷川寿一先生の「ヒトの心はどのように生れ、進化してきたか?」という題目の口座で2015年に講演されたものです。

このような興味深い講演が無料で配信されているのはありがたいことです。

長谷川先生の講義では「ヒトの心」について考えるにあたり「ヒト」とはというところに焦点を当てられています。

ヒトとほぼ同族とみられいてるチンパンジーとの共通と相違。

大変近い動物であるにも関わらず、社会生活の主軸ともなる部分で違いも見られるとのこと。

例えば、夫婦関係を築くヒトと異なりチンパンジーは繁殖時だけの関係性であることや、子供を育てる方法として女性たちが社会集団としてみなで子育てをするヒトと異なり、チンパンジーはメスがひとりで子供を育て上げることなど大きな違いがあることなどとても興味深いことです。

 

「ヒト」は異なる種「イヌ」と似ているところが多い

ヒトとチンパンジーが近い関係にある動物としているのはDNA配列が生物学的に近いことだということです。

イヌとオオカミが近いと言われるのも、上記と同じ理由です。

生物学的には非常に近いヒトとチンパンジーですが、社会構造はむしろ、全く別の種である動物の方が近いというのが面白いところです。

講義の中でも鳥の種の中には生涯「一夫一婦」を貫くものもいるそうで、仲睦まじい夫婦をオシドリ夫婦という由来ですね。

夫婦関係でいえばオオカミはオスとメスの関係性が深く一夫一婦にあたります。

また、オオカミの子育て方法はオスも子育てに参加し、子供を産まないメスもいっしょに子育てをするというまさにヒト族ヒト科の私たちとよく似ています。

イヌとなると繁殖に人間の手が張り込んでしまうため、どのような形で繁殖を行っているかで、オスとメスの子育てに関する行動はかなり変わってしまいます。

人工的な繁殖下におかれたイヌは、子犬のために食料をとってくることもないし、メスといっしょに暮らしていない繁殖用のオスは交配後にメスや子犬を守ったりすることもありません。

イヌの行動が人の作った環境の中でどんどん変化していくことに人側は無関心でいるようですが、このことはイヌのコミュニケーションの能力にも強く影響してきていると思います。

 

犬の「心」はどのようにして生まれたのか。

長谷川先生は「ヒトの心はどのように生れ、進化してきたか?」の題目の答えらしきものを講義の中では話していません。私も同じような講義をするのでわかりますが、答えはまだない、だから考える過程を教えて下さっているのだと受け取りました。

先生の講義を聴きながら「ヒトの心」は社会的集団の中で生まれているのだと考えました。

さらにその社会的集団は、集団行動を維持しようするための目的とコミュニケーションを必要としています。

社会的集団から外れ、集団行動を維持する目的を失ってしまうと、コミュニケーションはなくなり心もまた失われるのではないかと考えるのです。

「心」と「感情」を同等にすることはできませんが、常に定まらずに動く「心」を安定させているのもまた結束の高い社会的集団に所属して活動をすることにあるのではないかとまた発展して考えました。

これはヒトの話でもあるし、本来はオオカミとして野生で社会生活を送っていたイヌのことでもあります。

イヌはヒトの捨てたゴミを拾う生活をするようになって社会生活を捨てました。みんなで生きるよりひとりの方が価値が高いからです。

危険と戦うなら集団がいいけれど、逃げるならひとりが良いでしょう。

イヌは一匹オオカミになってしまったということです。

そして一部のイヌは今、ヒトの家族という社会集団の中に入って生活をしています。

ゴミを拾うよりもヒトから食べ物をもらい、同時に集団に所属できるというオオカミへと復帰できる行動の変化が促されます。

人に飼われている犬は、家族という社会集団に入って群れとして活動し、コミュニケーションを発達させ、そして心を宿していくのではないでしょうか。

そんなことを考える機会を長谷川先生にいただき感謝いたします。

明日はグッドボーイハートの山の学校に講師をお迎えしてのセミナー開催です。

講師をお迎えするのは久しぶりなのでとてもドキドキしています。

犬について共に学びましょう。

まだまだ知らないことばかりです。


 

Posted in 犬のこと