グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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「犬が吠えたらどうしたらいいですか?」に答えはありません。

「吠えたときどうしたらいいですか?」という質問をよく受けます。

特に、トレーニングクラスが始まる前の方、トレーニングクラスをスタートさせたばかりの飼い主さんから多いご質問です。

残念ながらこの質問に対する明確な答えがありません。

「犬が吠えたとき、どうしたらいいですか?」と同じ傾向の質問は他にもあります。

「犬が咬みついたとき、どうしたらいいですか?」

「犬が飛びついたとき、どうしたらいいですか?」

「犬がいうことをきかないとき、どうしたらいいですか?」

「犬が呼んでも戻ってこないとき、どうしたらいいですか?」

最後の質問などは、どうしようもない状況になってしまっているので、犬が戻ってくるまで待つしかないということになってしまいます。

これらの質問に対する明確な答えはありませんが、質問の内容を少し変えるだけで答えが見えてきます。

「犬が吠えたとき、どうしたらいいですか?」は、

⇒「犬が吠えないようにするために、どういいですか?」。

「犬が咬みついたとき、どうしたらいいですか?」は、

⇒「犬に咬みつかれないようにするために、どうしたらいいですか?」。

「犬が飛びついたとき、どうしたらいいですか?」は、

⇒「犬に飛びつかれないようにするために、どうしたらいいですか?」。

「犬がいうことをきかないとき、どうしたらいいですか?」は、

⇒「犬がいうことをきくようにするために、どうしたらいいですか?」。

「犬が呼んでも戻ってこないとき、どうしたらいいですか?」は、

⇒「犬が呼んでも戻ってくるようにするためには、どうしたらいいですか?」。

 

こういう風に考えられるようになると、犬のしつけはぐんと進みます。

犬が間違ったことをしてしまったあとに「違う」を連発しても、犬は正しいことを覚えないということなのです。

犬には否定形「○○をしない」は伝わりにくいのです。

「吠えてはいけない」を教えるなら、「吠える必要がない」ということを教えなければいえません。

「リードを引っ張ってはいけない」を教えるなら、「リードを引っ張らずに歩くこと」を教えなければいけません。

人の心理学の講義でよく使われるのですが「ピンクの像を想像しないでください。」というフレーズを聞かれたことはないでしょうか?

「ピンクの像を想像しないでください、と言われているのにすでに私たちの頭の中にはピンクの像がいますね」という話で、人の潜在意識(無意識)領域では否定形を受け入れないということの説明で使われる例文です。

人の潜在意識には五感(視覚、嗅覚、触覚、嗅覚、味覚)を通して幼少期に蓄積された情報を元に習慣化された考えや感情、行動のパターンのことを言うらしいのですが、犬の意識はこれに近いと考えてあげると良いです。

犬の無意識とは、幼犬期に五感から蓄積された行動のパターンの他に、犬が生得的(生まれたときから遺伝的に習得している行動がベースとなっています。

犬の過剰な吠え(みなさんのいうところの無駄吠え)、咬みつき、飛びつき、散歩中の興奮などは、すべて犬のストレス性行動です。

犬が吠えたり、咬みついたり、飛びついたりするようになったのは、犬が生まれ持った遺伝的な行動に対してストレスを与えるような環境があったからそうなったのだということです。

犬は環境に対して素直に反応して行動や感情のパターンを身に着けてしまっただけなのですが、それが興奮しやすいとか、怯えやすいといった行動のパターンになってしまったのです。

これらの犬の問題行動に対してできることは、吠えていることを叱ることではなく、犬が吠えないようにするためにどのようにしていったらいいのかを考えることです。

もちろん、それは一瞬では達成できません。

1回のトレーニングでも絶対に無理です。

今まで続けてきた悪い行動の習慣化を断ち切って、新たな犬が落ち着いていられる行動の習慣化を身に着けさせる必要があるからです。

それでも犬は元のパターンにすぐに戻ろうとします。

何しろ小さな年齢で身に着けた犬の行動のパターン(無意識の行動)は、結構根強く残っており、簡単に方向を変えることができません。

それでも、やはり犬は変化していきます。

吠えて興奮したり、人に咬みついたり、リードを引っ張たり、飼い主に叱られたりすることよりも、犬にとっては落ち着いて安心できる環境があればそれに適応しようとするからなのです。

何よりも、犬の脳は「安心&安全」を求めていますし、犬には服従性という素晴らしい性質があります。

これこそ生得的に身についた犬の勲章ともいえる習性で、これを引き出された犬は素晴らしく落ち着いています。

「犬が吠えないようにするために、自分にできることは何か?」を考えられるようになったら、犬のしつけはすごいスピードで進んでいきます。

犬は飼い主さん次第でどのようにでも変化していく、これもまた犬の特性でありすばらしい柔軟性なのです。

 

Posted in 犬のこと

グッドボーイハートの仲間がまたオポのところへいった。

古いグッドボーイハートの仲間がオポのいるところへ逝ったということを、飼い主さんから教えていただきました。

毎週のようにトレッキングクラスに来ていた白い犬くんです。

長くスクールをやっているので、何頭もの犬たちを見送る立場となってしまいました。

オポが旅立ってしまったあとは、オポのところへ逝ったのだなと思うようになりました。

たくさんの楽しい時間を映像として思い出すわけでもないのですが、みんなで楽しかったあのひとときを感覚として覚えているのです。

言いたいことは、とにかくありがとう。

何歳でどのような形で亡くなったとしても、ただ「ありがとう」という言葉以外は何も出てきません。

もうあのコに会うことができないという哀しみや辛さは飼い主さんの中にはずっと続くのでしょうが、哀しい気持ちの何倍もいっしょにいることが楽しかったということです。

命の始まりと終わりだけは、計算通りにはいかないものです。

いつ生まれてくるかがわからないように、いつ死んでしまうのかもわかりません。

ただ一緒に過ごしている時間だけは、大切にしようということを旅立ったコたちがまた教えてくれます。

ありがとうの気持ちを態度で示すとしたら、そういうことになりそうです。

そして、またいつか会えると信じていることにします。

Posted in 日々のこと

大雪予報に警戒しつつオポハウスの雪の風景を懐かしむひととき

明日の夜から10年に一度の寒波が到来するということでご心配いただいています。

ですが本日から博多に移動しておりますので、七山で凍結死する危険は免れました。

ニュースでは2016年11月に唐津市で大寒波があったとのことで記憶を手繰り寄せようとしています。

七山は積雪は当たり前だったと思うので振り返ってみるとこんな感じでした。

2008年のオポハウス



2009年尾歩山を歩くオポ



2011年積雪の庭を歩くオポ



2013年老犬のオポ



振り返ってみてもオポハウスは毎冬が雪との闘いの日々でした。

オポが健在のときには雪の家から逃げることもできず、耐えに耐えて冬越ししたことも懐かしい思い出です。

そして昨年のオポデイは再びの雪景色。

2022年12月オポディトレッキング集合写真



オポディトレッキングの集合写真。前列に座る左端が私です。

雪景色を犬たちと楽しむ時間は大事にしながら、生活には不便を来さない様にしてほしいと望むことは、思い通りにならない自然に対してはただの妄想。

季節の厳しさは人に、なんでも思い通りにはならないのだと教えてくれます。

Posted in 日々のこと, オポのこと

グループトレッキングと犬についての勉強会を開催しました。

お天気はギリギリセーフで今年初めてのグループトレッキングクラスを開催しました。

霜で凍った地面に驚かれていましたが、それが山の気温です。

霜は解けてみるみる地面は濡れていきますが、犬ならそんなの大丈夫。

ちゃんと整列してスタートしました。


いざ山を歩き始めると、初めて参加する犬たちもわりと落ち着いた様子で緊張も少しずつ解けてきます。

飼い主が自信を持ってリラックスできると犬もリラックスします。


犬のリードを持っているときに「犬を従わせよう」と思っているなら、それは少し違います。

むしろ、首輪をつけられリードを飼い主に持たれている犬は、そこからは逃げられない状況に置かれています。

何があっても逃げられない…。

そんな状況の中で犬を安定させてくれるのは、飼い主との信頼関係です。

この飼い主なら大丈夫、犬がそのように安心を得られるように飼い主は多少頑固であってほしいものです。

常日頃からリードを握っているときには「犬と一心同体」であることを忘れずに、

絶対的に強い飼い主であることを犬に伝えてあげてください。

犬のリードを持つというのは、とても深い意味と覚悟がいるのです。


リードから伝わってくる犬の体重の動き、体の感じ、リードが弛んでいても感じられる犬の存在感。

そんなことを体感できるようになると、リードをつけて歩くことはもっと楽しくなるでしょう。

グループトレッキングクラスでは、緊張してしまう犬もいます。

それでも自分は大丈夫、そう思えるようになるまで練習、練習…また練習です。

午後からの犬語セミナー、今年1回目も盛り上がりました。

犬は何を考えているのだろう、犬は何を伝えたいのだろう、犬は何を望んでいるのだろう、そんなことを考えているとあっという間に時間が過ぎてしまいます。

来月のグループトレッキングクラスとセミナーは2月の第4日曜日に開催します。

まだまだ寒さの厳しい七山ですが、春の新芽はもう芽吹いています。

みなさんの犬の成長も、また新芽が出てきますように。

楽しいから、ワクワクするから、続けることができる犬についての学びをこれからも継続していきます。


 

Posted in クラスのこと

映画「愛と哀しみの果て(out of africa)の犬を見て思うこと。

好きな映画で何度見ても見飽きることない映画「愛と哀しみの果て」。

何が好きなのかというとアフリカの大自然の風景を見ることができるからだろうと思うのです。

そして、この映画に出てくるおそらくアイリッシュウルフハウンドがすごく素敵。

この映画は、小説家カレン・フォン・ブリクセンの書いた小説をもとに映画化されたものです。

映画のはじめでは1913年にデンマークからアフリカのケニアにカレンが列車に乗って旅するシーンがありますが、ここにそのアイリッシュウルフハウンド犬がいっしょに乗っています。

カレンと犬は列車をから馬車に乗り込み結婚式を挙げる施設へ到着。

到着するとカレンはその犬を座らせ「ちょっと待っててね」と言って立ち去りしばらくして戻ってくるともちろん犬は座ったまま待っています。

座らせるときに「オスワリ」などと合図する必要もないし、リードを置けばそこにステイするというのが当たり前になっていることがこの様子からわかります。

また犬のところにカレンが戻ってきてリードを持っていくのですが「お利口さん」などと褒めていることもありません。

出来るのが当たりまえ、それがこの時代の貴族が飼っていた犬だということがよくわかります。

到着したときにケニアの支配人はこのアイリッシュウルフハンドにびっくりします。

純血種にも驚いたのでしょうが、犬であれ動物をこうして従わせていることにもまた驚いたのでしょう。

洋犬の純血種は貴族社会の中で生まれたヨーロッパの文化のひとつです。

もはや100年以上前に築き上げられたひとつの文化で、クラッシックミュージックと同じように時代を経ても輝きはなくならないはずなのですが、音楽と違うのは犬には遺伝という難しいシステムが伴うということです。

繰り返される純血種の交配によってその遺伝子がどのように変化していくのか、ヨーロッパでは100年前と同じレベルで純血種の「形質」と「性質」を維持し続けることができているのか、実際にヨーロッパに行って犬を見たいと思うこともしばしばです。

この時代の純血種は本当に精密であり、現代新たに生れている新しい純血種とは一線を画すと思います。

さらにハイブリッドという純血種と純血種の混合となると、純血種以上の安定した性質となることは難しいのではないかと考えています。

100年前の貴族が暮らしていた犬はどのような犬だったのか、厳密に時代考証している信頼できる映画を見るしか方法がありません。

「愛と哀しみの果て」のアイリッシュウルフハウンドと飼い主のカレンですが、映画の最終近くにもまた登場します。

ヨーロッパから離れてアフリカで暮らしたカレンの孤独を犬が支えていたことがほんのわずかなシーンから想像できるのです。

この時代の人たちは現代のわたしたちよりも犬を動物として尊重することができたのかもしれません。

そのことが「できるように犬をしつける」という行為となったのではないかと思うのです。

犬を甘やかしておいて犬が吠えたりいうことを聞かなくなると叱ってそれを止めさせようとする現代の犬との暮らしを、カレンたちはどのように意見するのか聞いてみたいと思いながらこの映画に触れています。

Posted in 日々のこと, 犬のこと

犬たちにも“どろんこパーク”が必要なのではないでしょうか?

NHK制作の「72時間」というドキュメンタリー番組があります。日常の72時間をいろんな場所で撮影した番組で、人々の生活の一部を知ることができ感じることは見た人任せでもあるので、ほとんどテレビを見ることない私でも気になる番組のひとつです。

年末特集として「72時間」の2022年の視聴者ランキングのトップ10が再放送されていました。その1位に選ばれたのが「どろんこパーク“雨を走る子供たち”」でした。

川崎市にあるどろんこパークという市の施設はNPO法人のスタッフが運営する無料の子供たちの遊び場だそうです。

撮影された72時間はほとんど雨続き…。子供たちは雨の中を走り回り、泥のウォータースライダーを滑り、どろんこまみれで遊んでいます。

学校に居場所を見い出すことのできない子供の姿もあって、室内では毎日することは自分が決める、その中で子供たちは今日を生き明日をどう生きるかを彼らなりに考えていました。

見方はいろいろとあるとは思うのですが「子供たちに大丈夫を伝えたい。」という大人の言葉が印象的でした。

どろんこパークでは子友達が遊び方を決める、子供同士の意見のすれ違いも子供だけで解決する、学びの場所でも何をするのかは自分が決める。

やりたいことをするということになりますが、やりたいことがあるというのがやっぱり子供っていいな、ただ素敵なだと感じました。

ただこの子供たちもどろんこパークに出会う前は、やりたいことが見つからない、何をしたらいいのか分からない、何もしたくないといった状態だったのかもしれません。

どろんこパークの遊び場は、ただ土があって草があって木が生えていて、自然の素材でつくったような遊び場的なものがあるだけです。

昆虫を見つけたり、花火をしたり、サッカーをしている子供もいましたが、いつでも自然の中に駆け出すことができるという解放感が室内の時間をも維持しているのではないかと感じたのです。

犬たちはどうなんだろう。

公園での散歩しかできない都会や住宅地の生活の中で、体を思いっきり動かすことができなくてストレスを感じているのではないでしょうか?

室内でボールを追いかけても、それは精神的な解放につながるのでしょうか?

そう考えて思いっきり走ることのできるドッグランに連れて行ったとしても、最初にまとまりのある集団が出来ていなければ、ドッグランはむしろいじめの宝庫となってしまいます。ドッグランなら大丈夫と思わずにちゃんと場所を選んで、ちゃんと観察できる力を飼い主とし身に着けておくことです。

学校に行けなくなった子たちの多くはイジメ行為を受けたということを言っていました。私も都会から田舎に転校したことでイジメを受けた経験があるので他人事とは思えません。

犬が自分たちでやることを決めて、お互いを尊重しながら過ごせるようなどろんこパークのような場所を目指して、オポ広場でどろんこまみれで遊んでほしいと願います。

もちろんオポ広場ではいじめはなしです。最近はちょっとしたグループもできあがりつつあり、新米犬のストレス行動には手を焼くことがありますが、みんなでいっしょに乗り越えようという感じになっています。

どろんこパークに1票を投じることのできる人なら、犬が犬として生きる時間も大切にしてくれそうです。

人のことでいっぱいいっぱい、犬のことまで考える時間などないとは思いますが、飼い主だけは自分の犬のことを考える時間を作って下さい。

彼らはきっと何か私たちに教えてくれているはずだからです。


 

Posted in 犬のこと, 自然のこと

今年も犬と飼い主の皆さんにとって素晴らしい一年でありますように

明けましておめでとうございます。

今年も犬たちとオポハウスで新年を迎えました。

暖かい日差しに恵まれ、飼い主と離れてお正月を迎えることになった犬たち、決してラッキーとはいえないでしょうが、犬は自分の置かれた場所と時間で学びます。

オポ広場では新しい犬の登場で一時的に乱れていました。

関係性を作るというのは、犬と飼い主の間で大変なだけでなく犬と犬の間でも時間のかかることなのです。

ドッグランで走り回っている犬たちの様子を見て「遊んでいる」という一言で納得してしまうのはあまりにも勿体ないことです。

犬と犬がお互いに向き合ったり関わったりする行動を通して、何を伝え、何を受け取り、何を学び、そしてどのように関係が発展していくのかを毎回楽しみに見ています。

犬と犬の関係性がより発展的で建設的なものであるように後押しするには、私の適切な管理と指導が必要です。

オポ広場という人が提供した屋外のスペースの中で、安心を獲得しながら進められる犬の社会化のために、声をかけたりかけなかったり、リードをつないだり解放したりすることは、自分の匙加減ではありますが経験と直感に基づき行っています。

一定のグループに入ってきた数頭の犬たち。

関わりを強くもとうと積極的な犬、距離をとろうと消極的な犬、どちらも難しくはありますが、このグループの中では積極性の高い方が発展はあります。

今日は一日を通して大きく犬たちの輪が変化したと感じられる手ごたえがありました。

犬語セミナーでみなさんに見せたい動画を撮影しながら、手元をあやまってワイヤーが自分の目元に飛んできてギリギリセーフのケガをしました。

常に予測通りに動くわけではない犬たちとの関わりは、私に動物としての直感を磨く時間を与えてくれます。

明日はどんな変化があるだろうか、もうワクワクが止まりません。

Posted in 日々のこと

やっぱり犬は飼い主で変わると確信できた一年だった。

今年もまたお預かりの犬たちと七山のオポハウスで年越しを迎えることになりました。

今年最後のブログで書きたかったこと、考えていたのに書き残したことなどをたくさん思い出したのですが、最後のネタはこれになりました。

年末の預かりクラスが始まって、犬の行動を管理しながら毎晩、預かっている犬の飼い主さんには報告書を送付しています。

報告とは犬が今日一日どのように過ごしていたかをお知らせしているものです。

飼い主を喜ばせるペットホテルだったら、犬ちゃんはとてもお利口さんに楽しくすごしていますとだけ伝えるところでしょうが、グッドボーイハートでは違います。

起きていることをそのままお伝えするだけでなく、犬の行動を通して読み取れる犬の状態についてもはっきりとお伝えしています。

興奮している、フセが十分にできない、吠える、他の犬と上手に関われないなど、預けている方の飼い主が聞いたら心配したり落ち込んだりするような内容のことでも包み隠すことなくお伝えしています。

グッドボーイハートの生徒さんたちは、表面的なことではなく本当に犬のことを知りたいからこそうちに預けて下さっているはずなので、ちゃんとお伝えするのが私の生徒さんに対する誠実な態度だと信じているからです。

年末年始の預かりが始まってから新しいメンバーもいたりといろいろと展開があったのdすが、一番印象的だったのは以前の預かりとは全く違う犬がのことです。

その犬くんは子犬のころから定期的に、しかもかなり頻度が高い状態で預かっていました。

子犬のころからすくすくと成長してとても元気で活発な犬になっていたのですが、ここ数回の預かり時には様子が以前とは明らかに違う犬になっていました。

例えば、他の犬とあまり遊ばなくなる、逃走しようとする、ごはんを残す、表情が沈んでおり犬とも人ともかかわりが難しくなっていると感じることが多々ありました。

飼い主さんにはきちんと報告しご自宅でも何か今までとは違うストレス性行動が出ているのではないかとお話したこともあります。

飼い主さんの方でも思うことがあったようで数回の家庭訪問レッスンを希望されて状況を伺っていました。

状況から判断すると、飼い主さんの犬に対する甘えがいわゆる「甘やかし」という犬に対するまずい接し方になっていたようです。

小さいころはちゃんとしつけをしなければいけないという気持ちがあって、犬と距離を保ちながら上手に育てて来ていたのに、犬がちゃんと成長していたずらもなくリードも引っ張らず人について歩けるようになり、吠えることもなく、とてもお利口に過ごせるようになったのでもう大丈夫と、飼い主さんは思ったのでしょう。

それまで抑えていた犬に対して「甘やかしたい」という気持ちがそのまま犬に対して出てしまったことが日常となってしまい、一番大切な犬と人の関係性=主従関係という方向性を失ってしまいました。

人と犬の関係性が依存関係となると犬には不安行動が多発するようになり、他者との関係作りも苦手になってしまいます。

飼い主さんに預かり中に知りえた犬くんの状態についての真実をお伝えして、飼い主さんが変わらなければ犬くんはもっとストレスを抱えて性格も内向きになってしまうこともお伝えしました。

その犬くんが、今回お預かりにやってきたのです。

そして、あの子犬のころに元気に他の犬たちと関わっていた犬くんに戻っていることが犬の行動に表れていました。

他の犬たちと以前のように関われるようになっただけでなく、以前は難しかった組み合うような遊びも怖がらずにできるようになっていたのです。

初めてその犬くんがそうやって犬との遊びを発展させた姿を見て、また不安定だった行動が一転して以前の明るい犬くんに戻ったことを知り本当にうれしく思いました。

飼い主さんに早速連絡して「とても成長しています。」とお伝えしたところ、もちろんですが飼い主さんも自分なりに頑張りました、とても嬉しいというお返事を下さいました。

こうやって一頭の犬の成長を飼い主さんと二人三脚でいっしょに取り組めることに感謝すると共に、やっぱり犬は家庭で育てられているのだ、犬は飼い主次第だということを確信できた出来事でした。

預かりといっても私はあくまで飼い主がどのように育てていかれるのかを、預かりを通して知ったり、知りえたことを飼い主に伝えてどのように接していけばいいのかをアドバイスすることしかできません。

預かったことで犬が変わるということは絶対にないのです。

だから私も飼い主を信じて犬の成長をただ見守ることしかできません。

犬は本当に素直に飼い主であるみなさんの姿を映し出しています。

犬の成長は飼い主の成長であると断言できます。

今年もみなさんといっしょに犬という動物についてたくさん学ばせていただきました。

こんなにたくさん学んできたのにまだまだ学びたい犬のこと、終わりそうにありません。

Posted in クラスのこと, 犬のこと

<おすすめのアイテム>犬のストレス回避のためにかじるオモチャと上手に付き合う。

犬たちの活動を見ていて関心するのは、犬はすごいエネルギーを持っているな、ということです。

山歩きにしても、散歩にしても、走ることにしても、犬の方がずっとわたしよりも小さいのに活力、体力共に圧倒的に持っています。

そんな爆発的なエネルギーを持っている犬が一日数時間の散歩をするくらいの活動量では、エネルギーが有り余ったままになってしまいます。

活動不足の日々が続くと犬は暇つぶしに自分の脚をなめたり、床をなめたり、もしくは家具をかじったりする行動をするようになります。

舐めることとかじることは常同行動なので暇つぶしにはちょうど良く、手ごろな時間つぶしにもなります。

ちゃんとした活動を与えたいものですが、犬の状態や季節によってはなかなかそうもいかないこともあります、そのための回避させる行動として使うのが「かじるおもちゃ」です。

ストレス解消のためにガムを与える方もいらっしゃいますが、ガムは食べ物ですしものによっては飲み込みなどの危険なものもあるし、カロリーも結構あります。

かじる行動で多少の回避行動をさせたいのであれば、ガムよりもおすすめなのはかじるオモチャの方です。

通販で購入できるものでおすすめできるオモチャをご紹介します。


ペットステージの木のくずを固めたガムです。

わりと評判の良いタイプです。

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Hartzのかじるオモチャ。ホームセンターにもおいてあるメジャーなタイプです。

三角形のもあります。

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川井の木のオモチャ。

ニームの木にニームのオイルを塗ったという歯磨き用です。

ただ、木なので木だったら桜の木を拾ってきて与えても同じかなと思います。

サイズを間違えるとボロボロになりますのでご注意下さい。

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高知県の椿の木のオモチャ。

こちらも天然の木なのですが、腐食しないということは乾燥してあるのかなと思います。

やっぱり天然の木なら拾ってきても良いのではと思うのですが、購入されて使用されている生徒さん宅では堅くてすぐにボロボロにならないと満足されていました。

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フェッチ! かじる木のオモチャの元祖くらい古いものです。

こちらもとっても堅いので拾ってきた小枝のように簡単には崩れません。

崩れないからもちがいいということもあるでしょうが、削れると画像のようになります。

写真はアマゾンさんからお借りしましたがみんなこんな風になっています。

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マローボーンというナイロン素材のかじるオモチャです。

輸入品になりますがかなり昔から出回っている商品で堅いですが徐々に削れていきます。

サイズがいろいろとあります。

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以上がおすすめのかじるオモチャです。

それぞれにサイズもいろいろとありまし、犬の状態によっては与える時間を制限するなど、あくまでも自己責任ということで適切に管理することをお願いします。

堅いオモチャは歯を破損する恐れもありますが、家具やクレート戸口のステンレスやプラスチックなどをかじっている犬たちを見ると、そんなことよりもかじるものをくれ!といっているようにも感じますので何事も適度が良いかと思います。

ですが、最後にやはりお伝えしたいのは、自宅で物をとてもかじってしまうような状態にある犬は、お外で自分を出し切れていない傾向があります。

実は室内で物をかじる傾向のある犬は分離不安傾向のある犬が多いのです。

逆に外で思いっきり遊べたり、犬同士でじゃれたり走ったりと社会性を高めていくと、外で遊んで中では休憩という形になるのでオモチャをかじることもほとんどなくなっていきます。

オモチャを上手に使いながら、同時に犬の社会性を成長させるための時間をいっぱい作ってあげましょう。

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来年1月のグループトレッキングクラス・犬語セミナーの開催日程について

2023年1月のグループトレッキングクラスは以下のとおり開催いたします。

 

1月22日㈰ 10時~ グループトレッキングクラス

同日 12時~14時 犬語セミナー

ご参加希望の方はご予約下さい。

平日のトレッキングクラスをご希望の方は別日程で調整いたしますのでお問い合わせください。

2022年12月の雪山トレッキングの風景



 

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