グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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犬の無償施設を考える

移動の際に時間調整の余裕があるときは、車の中で本を読んでいることが多いです。
あまり立ち寄らない場所のときには、周辺を歩いたりもします。

ブラブラしていても気になるのは、いつも犬にまつわることです。

初めて立ち寄ったホームセンターの一角に「ドッグラン」の看板がありました。
戸建ての庭くらいの小さなタテ長いスペースで、囲いが施されていました。
施設併設タイプの簡易的なドッグランのようでした。

しばらく見ていると、そのドッグランの中にいる小型犬が
囲いの中に入ってこようと入り口に近づいた別の小型犬に吠え立てていました。
吠え立てる飼い主さんは犬の名前を呼び続けます。犬はおかまいなしに吠え続ける。
囲いに入ろうとした飼い主さんは、躊躇なく囲いを開けようとしています。

簡易施設のためか、ドアは2重ドアにはなっていません。
ドッグランは開閉時の犬の逃走を防ぐために2重ドアにするのが一般的です。
出入り口は1箇所しかありませんので、出入りの際のトラブルにつながります。
他の犬が入ってくるときにすぐに外に出られるようにするためには、出入り口が対面方向に2箇所必要です。

こうした簡易のドッグランと名づけられる施設が増えているように思えます。
外でリードを外す機会のない、特に集合住宅で飼育される飼い主さんは
犬のリードを外して自由行動をさせる場所として気軽に利用されるのかもしれません。
ですが、飼い主さんのせっかくの好意も、犬にとっては負担になることがあります。

狭いドッグランは犬の排泄場所に使われていることがあります。
犬の大量のマーキングによる排泄の臭いは、犬にストレスを感じさせます。
それぞれが「ここはボクのなわばりだよ。」と主張しているわけですから
たくさんの落書きであふれ、互いの闘争的臭いが撒き散らされています。

ドッグランの中に入れられている犬が、柵の周囲から観衆によって見られていることもあります。
離れてみると動物園の檻の中にいれられている動物のようです。
ストレスを感じる犬は、とたんにストレス行動を表現します。
その行動を理解してもらいドッグランから救出されれば良いのですが、そうもならないようです。
犬が動けば「かわいい」と声がかかります。
犬の真剣なメッセージが伝わらないことがよくあります。

犬のための無償提供の施設を利用される前に、ぜひ考えていただきたいことがあります。

何のために利用するのか。
その施設はその目的を達成できるものなのか。
自分の犬はそこを利用することに満足しているか。
満足していると感じるなら、どの行動を見てそう感じるのか。

ということです。

日本では個人の住居や庭のスペースは、特に都心では限られたものです。
そのため、あらゆる施設が小さくなってしまうのは止むを得ないことかもしれません。
ですがこのことは混乱せずに、分けて考えていただきたいのです。

犬にとって自宅の庭が狭くなってしまうのは受け入れるべき事実です。
小さな庭でもその犬にとっては「自分だけのなわばり」ですからそこで争うものはありません。
ただ、犬たちが共有で使うスペースとなると「狭くてもいいよね」ということでは済まされないのです。

答えは全て「犬の行動」にあります。

犬がどこでどのように過ごすのか、機会提供をしているのは飼い主さんです。
いつも犬と会話して、いっしょに良く過ごせる場所を見つけてほしいです。

明日は七山校でわんげる・ミーティングというディキャンプがあるため七山に帰ってきました。
薄暗かったのですが、近くの猫ちゃんがウロウロとしていました。
声をかけるとよってきて、体をすりつけながらミャーミャーいいます。
自分なりに返信をすると、さらに目を大きくあけてしっかりと見つめながら、大きく口をあけてミャーとさらに鳴きます。
猫語レッスンもなかなか難しいものです。
「今日はこのくらいにしようね。」というと暗闇に消えていきました。
理解したいという気持ちが、理解できたときの感動につながります。
猫の先生は気まぐれのようで、次回のレッスンはいつになることでしょうか。

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Posted in 日々のこと, 犬のこと

犬の要求吠え

犬のしつけやトレーニングで相談の多いものの中に「要求吠え」があります。

要求吠えが激しくなってしまった要因のひとつは、飼い主さんの対応です。

犬→ワンワンと吠える
飼い主→お腹がすいているのだろうと思って食べ物を与える

犬→キュンキュン吠える
飼い主→寂しいのだろうと思ってそばにってなでる

要求吠えの対応の一番は「要求に応じない」ということです。
要求する→要求したものを引き出す
という単純な構造なので、単なる犬の要求吠えはすぐに収まると思われます。

ところが、収まりがつかない場合があります。
収まりのついていない状態としては、要求に応じなかったら吠えるのを止めた、
だけど数日たっても同じ状況になると吠え始めるというものや
要求に応じなかったら吠えるのを止めた、でも別の状況では吠えるようになった、などはその一例です。

犬が要求しているものを誤解しているとか、
実は吠えているのは要求吠えではなかった、というものです。

人にも様々な欲求があるように、人ほどは複雑でないとしても犬にもいろんな欲求があります。
人よりもずっとシンプルで、動物として生きていくためにこれらが満たされればその欲求はすぐに収まります。
要求しているものが「食べ物」だと勘違いしてしまっても、最初は食べ物を与えると一旦吠えが止まります。
そのため、飼い主さんは犬の要求吠えが食べ物なのだと思い込んでしまうのです。
ですが、すぐにまた要求吠えが始まります。
犬としては、本当に必要だったものは「別のもの」だったのだけど、
食べ物を出されたから、それはそれで食べた、というだけの話しなのです。
「いや、それじゃなくってさ」と言えないところが犬なのですが、
実際には私たちもそのときは出されたものを受け取ることに精一杯ということはありますよね。

犬が過剰な要求をしてくると受け取られるかもしれませんが、犬の要求は動物として正常の範囲内である場合がほとんどです。
異常値をきたしているのは人工的な繁殖によって犬の機能性の一部が壊されている結果です。
もしくは、飼育環境のストレスからおきる過剰な要求があります。

犬の要求に応じない→犬が吠えないトレーニングが成功した場合は、
一旦トレーニングは成功したように思えるのですが、犬の欲求が本当に満たされているかどうかを全体を把握して理解してあげてほしいのです。

飼い主さんに受け入れられたい、愛されたい犬ほど飼い主さんの反応に敏感です。
本当に必要なものを得られていないのに、諦めてしまうことがあります。
「うちの犬はすぐに諦めるから…」という場合には注意を払ってあげましょう。

諦めるの本来の意味、つまり「明らかになって理解するから行動を変える」という良い反応であるときは、犬は成長のひとつを学んだことになります。

また、犬の要求吠えだと思われていた行動が、過剰な要求の場合には
その犬のストレスが生じている問題について考える必要があります。
過剰な要求はコミュニケーションとはいえません。
またそれをしなければいけない犬の方は、とてもきつい状態にあります。

人との暮らしの中で犬は必要なものを十分に得られたようにも見えますが
失ったものもあります。

ともかく、要求吠えは犬のサインのひとつです。
そのサインの出すメッセージの意味を読み解いていきましょう。


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熊本地震で被災された飼い主さんとペットを支援する活動を行っています。
できることから少しずつ取り組んでいます。
関心のある方はぜひご覧になってください。

Posted in 犬のこと

写真掲載が少ない訳

先日、生徒さんのスマートフォンでFacebookを見せてもらいました。
ほとんどの記事が文字だけでなく、写真を中心に載せられています。
ブログも同じように、写真を中心に数多く掲載されているものもあるようです。

グッドボーイハートのブログは、写真掲載が少ない方だと思います。
場合によっては文章だけのこともあります。
掲載されている写真も文章とは無関係のことが多いです。

なぜ写真掲載が少ないかというと、写真を撮るのがあまり好きではないからです。
さらになぜかというと、写真を撮ることに気持ちがいってしまい
目の前で起きている大切なことを見逃したくないからです。

特にクラス中には、写真撮影をしようと思っているだけで
どの場面を映そうかという気持ちで見ているために、見逃しが多くなります。
その一場面、今起きていることを見た瞬間に感じることが大切なのです。
特に犬のことを見ているときは、見た瞬間に自分が何を感じたかに焦点があります。
直感的に得た情報というのは重要なもので、それは一瞬ではいってきます。
そのため、写真は限られた時間にしか撮影しません。

もうひとつ大切なことがあります。
犬が撮影されていることを意識し始めると、行動が変わってしまうことがあります。
写真を撮るときは、「こっちみて」とかポーズを決めさせたりしないで
犬が気づいていない状態で撮影して欲しいのです。

クラスに参加される生徒さんにも同じことを約束していただいています。
写真撮影を目的にしないこと
写真撮影に熱中しないこと
写真を撮ることで犬の行動を妨げないこと

思い出の写真は心温まり安らぐものです。
だから写真撮影を否定したりはしません。
良い表情があったら時には写真を撮っていただいて構わないのです。
ただ、それが目的とならないようにお願いしたいということです。

犬のオポも写真撮影は嫌いでした。
ブログに掲載するためにたまにカメラを持っていき撮影しましたが、
自分の目で見た感動は、とても写真に表現されているようなものではありませんでした。

ということで、このブログにはあまり写真は掲載されません。
ですが、写真では伝えられないようなことを文章にして伝えていきます。
そのためにも、写真撮影よりも肉眼で見ることにこれからも集中します。

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Posted in クラスのこと, 日々のこと

フリーズ!

映画の台詞にある「フリーズ!」。訳すと「動くな!」ですね。
この後に来る台詞イメージできますか。

「動くな!…動くと撃つぞ。」という感じでしょうか。

実は犬にもこの場面が結構多いのです。
「動くな!動くと攻撃するぞ。」という感じになります。

犬と犬が近づいたときに、片方が臭いをとろうとして
片方が動いてしまったときに「ガウガウ!」となったことありませんか?
これがまさにこの場面の犬語版です。

たいていは威嚇した犬の方が失礼な犬として叱られているようです。
叱られる犬の方は不本意でしょう。理由はこうです。

犬と犬の関係性においては、テリトリーの主張権や
社会的に地位が高いと思われる犬は、それよりも下の犬
もしくはテリトリーに入ってきた犬を調べる権利を持ちます。

権利というと一方的な受け取られ方をされるかもしれませんが
この権利はお互いの関係を明らかにして安定させるために必要なものです。

そのため、調べられている犬の方は「じっとしておく」必要があります。
相手が十分に自分の匂いを嗅いで調べ終わるまで動くことを許されません。

ところがこの「フリーズ」ができない犬が多くなってしまいました。
人に可愛がられることはあっても、礼儀というものを身に付ける機会がなく
社会的な緊張に耐えかねて動いてしまうのです。

その時相手の犬は予告通り攻撃、つまり威嚇に転じます。
脅しではないのです。本当に威嚇してきます。
威嚇した犬の方には悪気や相手を傷つける意図はありませんが、
逃げる速度が速く相手を再度「動くな」の状態にするために
強く引き止めることで相手側が多少の怪我をすることはあります。
それでも2度目の「動くな」で制止が聞けば、まだ良い方です。
これでも止まれず走り出そうようでは重症です。

動いてしまい威嚇された犬の方の成長に及ぼす影響について考えます。
「攻撃されてかわいそう」ではなくて、「このままで大丈夫か」という状態なのです。

これは犬と犬の社会的関係だけでなく、自分の身を守る術として応用されるからです。
なぜかというと、動物は万が一のときには一旦止まることで身を守ることができるからです。
自分の意志でじっとしているということと、動けなくなるというのは違いがあります。
驚いて走り出す前に、一旦止まれということです。

これができないということは、衝動的に走り出したり逃走したり
パニック行動をしたり、攻撃行動が出やすくなってしまいます。
これらの行動は自分を窮地に追いやります。
危険行動を防ぎ身を守る術を身に付けるため、犬は小さい頃から社会的な力のある犬に対して
「相手が十分に自分を調べ許可を得るまでは動かない。」という行動を身に付ける必要があります。

社会的に力のある立場のものから臭いをとられる年齢は3歳くらいまでです。
3歳を超すと人の年齢でいう社会人になってしまってしまうため
礼儀のない状態であっても、教えてもらえる立場にはありません。

子犬のころに学ばなければならないことはたくさんありますが
こうした力を身に付けるチャンスがないということは残念なことです。

ですがこのブログを読んで犬と犬の関係性を急がないでください。
また、思い込みによる読み違いを見逃さないようにしてください。

時には力のない大人の犬が子犬をいじめてしまうことがよくあります。
「いじめられている」のに「教育している」と飼い主さんが勘違いしていことがよくあります。
もちろんいじめている犬の方にも悪意はありません。ただ自信がないだけです。

うまくいかない犬と犬の関係には上手な人の介入も必要です。

まずは犬のコトバをきちんと読み解くこと。
犬と犬のコミュニケーションはわかりやすく、理解すると楽しいものです。

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Posted in 犬のこと

昭和の犬

最近はインターネットでも気軽に映画がみられるようになりました。
映画「ALWAYS 3丁目の夕日」を久しぶりにみました。

犬が主役の映画にはあまり興味がありませんが
映画の風景として隅っこの方に出てくる犬には注目してしまいます。

この「ALWAYS 3丁目の夕日」は時代設定が昭和30年代だということもあり
まだ私が生まれていない時代で少し豊かになり始めているころの
犬や猫がどうしていたのかを知る機会になります。
映画の時代表現が正確であればあるほど「犬はこうしていたよね」
という事実に基づいて作られているので、信憑性も高まります。

映画の中の犬は、和犬風の雑種で体重は7キロくらいのやせっぽちの犬でした。
もちろんリードにつながれていません。首輪もしていません。
子供達が遊び相手にして触ったりしています。
子供に反応はしないで、辛抱強く餌をまっている感じですね。
誰が飼っているという感じでもないですが、誰かが餌を与えているのでしょう。

猫もいました。玄関の外に座っていてひなたぼっこしている感じ。
人を気にすることもなく、こちらも誰も飼っていないようです。

家の前の道はまだ土です。車もたいして通りません。
家事が大変な時代で、主婦は一日中家で仕事をします。
だから家やその周辺は奥さんで溢れています。玄関戸口も空いたまま。
冷暖房がないので熱気が出ることもありません。

そして映画の中では駐在さんが家にチラシをもってくる場面もありました。
「狂犬病が発生しています。大変危険ですので野良犬には近づかないように下さい。」といわれます。
狂犬病予防法は昭和25年に施行されているのですけど、一般の方には
それほどの脅威は感じられなかったのでしょう。

あれから60年。
人の生活が変わり、人の価値観が変わりました。
それに応じて犬の生活も変わり、生き方にも変化を強いられます。

今わたしたちが見ている犬の姿が全てではないのだということを
映画の一場面が教えてくれます。
昔のことだからと人は思うでしょうが、犬はどう思うのでしょうか。

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Posted in 日々のこと, 犬のこと

じっくりと育てる大切な命

黒柴のすみれちゃんは子犬のときに飼い主さんといっしょにグッドボーイハートにやってきました。

飼い主さんによると「犬を飼う予定ではなかったんですけど、ペットショップで小さなケースにいれられているこのコをみて、衝動的に飼ってしまいました。実は前の犬が柴犬だったのでとてもかわいそうな気がして…」ということでした。

子犬のすみれちゃんはいろいろな困った行動をしていました。子犬は環境になじんでいないため子犬なりの問題が生じることがあります。でも、すみれちゃんの行動は単純な子犬の行動だけではありませんでした。

すみれちゃんの問題は、子犬販売の問題を抱えたケースでした。
というのは、ペットショップによっては販売までショーケースでの展示だけになることもあり、子犬にとっては強いストレスのかかる状態で子犬期の大切な時期を過ごしていることがあります。当時は動物愛護法の「子犬の販売に関する規制」がなく、こうした子犬の行動問題はとても多いものでした。

また飼い主さんは、「以前飼っていた柴犬が、犬が全くダメで近づけることもできなかったので、今回は犬になれてほしいと思っているんです…」というすみれちゃん育てへの希望も語られました。

子犬の時期の成長と発達は、犬が成長してからのコミュニケーション力や、犬同志で社会的な関係を作り上手にやっていく力に強く影響を及ぼします。子犬の頃にトレーニングに取り組んだとしても、生後1歳くらいまではその影響下に置かれるため、行動はすぐには変化しません。

実際、すみれちゃんは生後5ヶ月くらいで散歩に出るようになっても、慣れない環境に接すると硬直して動けなくなったり、ビックリして興奮するようになりました。でもこうしたことも事前把握しておくと、心の準備もありますので「やはりこういう行動がでたのか」と慌てることもありません。

飼い主さんには今できることと、これから起きる可能性のあることの両方をお話しながら、もし困った行動が出てきても大丈夫。きちんと対応していけば安定した状態を保つことができるようになりますよ、という説明をしてトレーニングを進めました。難しい散歩の練習などは多少のサポートを行いながら、飼い主さんができることをひとつずつ進めていくということが、一番大切なことなのです。

飼い主さんは毎週の宿題をひとつずつクリアしながら、すみれちゃんとのコミュニケーションを高めていかれました。すみれちゃんが、教えたことをできるようになることがとても楽しいようで、いろんなことを教えたり、話しかけたり、すみれ、お利口ね~。」と笑顔たっぷりです。

飼い主さんが犬と真剣に向き合うようになれると、すみれちゃんのできないことも笑って話せるようになっていきました。まだ不安定な犬を支える強さも、飼い主さんの力です。すみれちゃんはそんな優しく強い飼い主さんの気持ちを求めていたのかもしれません。

すみれちゃんの犬の先生はオポが担当してくれました。若くて力のあるオポはすみれちゃんにとってはビックリするような存在だったでしょうが、すみれちゃんの衝動性を一番知って引き止めていたオポ先生の対応によって、すみれちゃんにとって大切な「抑制力」を少しずつ身に付けていきました。このことが他の犬とのコミュニケーションにとっても大切な力になっていき、他の犬にもビクビクしない犬「すみれちゃん」が成長していったのです。
「抑制力」は全ての動物にとって欠かせない力です。ところがオスワリやフセを覚えることとは違って、一旦身に付けたように思える「抑制力」も環境の変化に応じて急速に落ちてしまうことがあります。過保護になりすぎるとか放任しすぎると低下しやすい不安定なものです。すみれちゃんの中に育った大切な「抑制力」を飼い主さんがこれからも育ててくださることでしょう。

もしみなさんのそばに犬の先生がいなくても大丈夫です。オポがしたことと同じことを人がやってあげればいいだけなのです。オポとすみれちゃんとの関係から私もたくさんのことを学びました。

すみれちゃんは飼い主さんの目標通り、他のワンちゃんともそれなりにかかわれるようになっていきました。たまに抑えがきかなくなって興奮遊びに発展してしまうこともありましたが、同じような性質のワンちゃんと出会ったこともあって、若いエネルギーを上手にはじけさせていました。
他のワンちゃんと一緒に過ごせるようになることが希望だった飼い主さんは、すみれちゃんをいつも笑顔で見守っていました。すみれちゃんのちょっと無礼な行動も、苦笑いながら可愛いと思ってしまうところは、飼い主さんならではの親心的反応ですね。

今では落ち着いた年齢になってきたすみれちゃんと飼い主さんの関係作りは、まだ終わっていません。これからも、すみれちゃんが何才になっても、すれみちゃんが伝えたいこと、教えてくれることをたくさん受け取ってください。
飼い主さんの「宇宙一可愛い」すみれちゃんの笑顔が、これからも続きますように。

すみれちゃん

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マーキング行動

対面のトレーニングクラスを行いました。
グループクラスを希望するわんちゃんの犬同志のコミュニケーション力を見たり、
飼い主さんとの関係性や日頃のストレスの度合いなどもいっしょに知ることができます。

いろいろな行動を見ることができましたが、比較的数が多かったのがマーキングです。
マーキングはイヌ科動物が行う匂いつけ行動です。
様々なマーキングの方法がありますが、どの犬でも行うのが排尿によるマーキングです。

オスの場合には脚上げ排尿で行われますが、実はメス犬も脚上げ排尿を行います。
また脚を上げない場合にもマーキングは行われています。
メスの場合には若干排尿の仕方が通常とは異なる形で行われています。

イヌ科動物といっても犬の場合には、マーキング行動は特殊なものです。
人に飼われることによってテリトリーや自己主張の度合いが本来の力量とは見合わないものになっています。

イヌ科動物にとってのマーキング行動はテリトリー=なわばりを死守すべき重要な社会的行動です。
社会集団の中で力のある個体によって行われています。
個体で行動する場合でテリトリーを離れる場合には適切な場所に目印的なマーキングを行います。
これも社会集団の中で力のあるものによって行われます。

こうした社会的行動が人との暮らしの中で不安定になっているのが犬です。
特に人が強く関与して飼われている場合にはこの傾向が強くあります。
このことが犬と犬の関係性を難しくしてしまいます。

さて、マーキング行動の種類に話しを戻します。
排尿マーキングの中に、排尿後や排便後に後ろ脚で地面を蹴る行動をすることがあります。
時には四つ脚で地面を蹴る行動をすることもあります。
この「脚で地面を蹴る行動」もマーキングのひとつです。

猫が排泄物の上に砂をかける行動を間違われることがありますが、これはそうした行動ではありません。
排便を撒き散らすために行うものでもないので、少し横側で行っていることが多いでしょう。
前述の通り、オスでもメスでも行います。

自分の確固たるテリトリーの中ではこの行動は見られません。
たとえば、安定した庭などのテリトリーがある場合にはその中では行われない行動です。
テリトリーが不安定であるのに、自分のテリトリーを主張する行動として見られます。
室内の排尿のあとに行われる場合もあります。
同じく、テリトリーの管理者が誰であるかわからないために、テリトリーを主張しようとするが
自分ではテリトリーができていない状態として現れます。

日常的、頻繁にみられる場合には犬がストレスをかかえているというシグナルですので
飼い主と人の関係性を見直したり、散歩コースの選択など何らかの対応が必要な状態です。

今日の対面トレーニングで確認できたことは、犬同志の距離感やシグナルの受け取り方の状態に応じて
この脚蹴り行動が出たり出なかったりすることでした。

撮影したビデオは5月の犬語セミナーで使用させていただくことになりました。
犬語セミナーはどなたでもご参加いただけるセミナーです。

犬の行動を読み解くことが「犬を理解する」ことにつながっていきます。
もっともわかりやすく科学的で直接的な方法です。
たかがマーキングですが奥が深い、でも読み解いていくとわかりやすいメッセージです。

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犬が初老を迎えるとき

犬も10歳を過ぎると初老になります。
体型が若いころと変わってきたり、
体の動かし方に少しずつ変化がみられたり
消化機能に変化があって体調を崩したりすることもあるでしょう。

家庭、特に室内で飼育されている犬の場合には
食べものや温度変化が管理されているため、犬は長生きになったなと思います。

四つ足の動物で10歳といえば相当の年齢です。
イヌ科動物のタヌキでも野生下での寿命は6歳~8歳くらいです。
人の飼育によって犬が長生きしているとはいえ
かなりの年齢になっていることは、他の動物を比較するとわかります。

でも、犬の場合には、特に純血種の犬においては、
人が可愛いと思うような容姿を備えているため、初老になっても幼い顔立ちをしています。
頭が丸くって、目が大きく、耳が垂れている、とかですね。
それに顔周辺に白い毛色が多いと、白髪もほとんど目立ちません。

だから老犬になっているという事が飼い主さんには伝わりにくいのかもしれません。
犬の寿命が15歳とか18歳とかいわれていることも、
11歳や12歳はまだ若いと思ってしまう要因なのかもしれません。

でもですね。
老いは突然やって来るのではなく、じわじわとやってくるのです。
老いを感じ始めている年齢、人だと50歳以上にもなれば
若いときのようにはいかないなと思うことが出てくると思います。

犬も同じです。
若いときのようにはいかないな、と思うことが出てきているのです。
それが初老です。
だからといって年寄りというわけでもない以降期の年齢です。
老年期というのは早すぎるし、壮年期から老年期の以降期という頃です。

「散歩のときに自分より後ろを歩くようになってしまって…
これって散歩に出た方がいいのか、歩かせない方がいいのか、どっちなのでしょうか?」
というご質問をいただきました。

質問の答えは、どのような場所でどのように過ごすか、ということです。
犬が好むやわらかくて、きれいな土の匂いのする空間はなかなかみつかりません。
たくさんを歩きたいわけではなく、少しウロウロしたり休んだりできればいいのでしょうが、そんな場所は近くにはないのかもしれませんね。

他の犬とのテリトリーにも問題が生じます。
とくにテリトリーを主張するタイプの犬になると、他の犬が集まる場所や
公園やドッグランなどには行きたがりません。
自分の力の及ばないことはわかっていますから、今度は自分が排除されるだけになります。
次第に散歩で歩く範囲も狭くなってきたり、逆にテリトリーを離れてしまった方が落ち着いてくることもあります。

都心暮らしの方には初老の過ごし方が難しくなってくるかもしれません。
犬と飼い主さんだけでゆっくり過ごせる、田舎の休憩所が必要なのかもしれません。

ともかく、初老になっていろいろな変化が見られてもビックリしないでください。
長生きをすることを心の中では望んでいても、
長生きをさせることを目的としないで、今日どのように過ごせるのかを大切にしてあげてください。
犬は単純な生き物ですし、それも犬の魅力のひとつです。
3年先のことよりも、今日を、今をどう過ごすのかが犬にとって大切なのです。

余震が続き不安も続いていきます。
地面にたまったエネルギーが少しずつ放出され始めています。
そんな時代だからこそ、いらないものを手放して
自分が大切にしているものを、もっと大切にしていきたいですね。

犬との時間には、たくさんのヒントが隠されています。
初老になっても犬は楽しむことをいっぱい知っています。

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お気に入りのラジオ番組

お気に入りのラジオ番組があります。
大田こぞうさんというパーソナリティの「月下虫音」という番組です。
LoveFMという放送局で毎晩10時~11時半まで放送されています。

番組の内容は本当にバラエティーです。音楽にも詳しいし雑学も豊富。
大田こぞうさんのキャラクターもとても素敵です。

ですが、なによりお気に入りの理由は、大田さんが生き物好きだということです。
特に昆虫は小さいころから好きだったそうで、めっぽう詳しいです。
虫博士の大田こぞうさんは、虫だけでなく生き物全てについて博識です。
樹木や草花についても大田さん目線の特別の話しを聴くことができます。

最近では番組の中で、シマヘビやマムシの話題があがりました。
シマヘビは七山校では同居動物といえるほど近いへびです。
先日は草刈の後部屋に戻ると室内に子シマヘビが入ってきてました。
残念ながらマムシも七山校ではご近所さんです。
遠慮なく室内に入ってくる最も苦手な生き物です。

博多に生活しているときには蛇やマムシは遠くなっていました。
子供の頃にも博多に住んでいて、その頃は蛇などよくみかけていたのに。
さすがに博多周辺は蛇が生きていくことができない環境に変わってしまったのですね。


みなさんは犬のことに興味はあっても、昆虫や樹木のことには興味がないでしょうか。
私はそうでした。嫌いなものには殺虫剤があるし、考える必要もないし
知りたい犬のことと、そんなことがつながっているとは思っていなかったのです。

ですが、今は違います。
犬のことがもっと知りたくて山すそにオポと暮らしてみて
犬が生きているということが、こうした小さな生き物や植物といかに関わっていくことかを
知ることができたからです。
犬のオポからたくさん学んだことの中の、とても大きな学びのひとつです。

オポがヘビやマムシやアナグマやタヌキやイノシシなどと
対話という関わり方を持っていたことを知りました。
犬は人のようにネットで検索しているわけではないのに
どうしてその動物について知ることができるのだろうということが
不思議でなりませんでした。

私はオポのようにその感覚を通して全てを知ることができませんが
身近にいる、自分と関わってくる生き物についてはよく観察し
その習性や行動のパターンを知ろうと学んできました。

動物、虫、生き物について、好きとか嫌いはともかくとして
人は身近で自分にかかわりのある生きているものに関心があるのだと思います。

それが「嫌い」なものであったとしても無関心であるよりはいいのです。
マムシが嫌いだからこそ、マムシの習性を知って自分をどう守っていくのかを考えます。
簡単に殺虫剤を使う前に他の方法をいろいろと考えてみます。
マムシが部屋に上がってこないようにするためには何をしたらいいのかとかですね。
なぜ殺虫剤を簡単には使いたくないかというと、それが自分に与える影響について知るからです。
環境に対して敏感になれるからです。

都市生活で自然環境が遠くなってしまい、昆虫や草花、雑草、動物たちも
いっしょに遠くなってしまいました。
関心がないとそのことを知ることもありません。

犬や猫などのペットは、人によって都市環境に連れてこられた動物です。
小さな虫とかかわる機会も奪われてしまいました。
私は都会っ子ですが、私の世代にはまだ小さなころに虫や動物と共に
成長した人たちもたくさんいらっしゃると思います。
それが自分に与えた影響について考えるとどう思われるでしょうか。

七山は山の裾にあるためかラジオの電波があまり入らず
LoveFMはエリア外だったのですが、最近有料でラジオが聴けることを知り
七山にいるときでも聴けるようになりました。

大田こぞうさんの番組は、遠くなった小さな虫達を少しずつ人に近づけてくれます。
もちろん大の犬好きで、犬の話題もときどき出ているみたいですよ。
犬と暮らす方にぜひ聴いていただきたい番組です。

そして犬と生き物の関わりについて、これからもっと深く考えていきます。
それも犬のことを知ること、そう強く思っています。

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チープだけど丈夫

腕時計をいつもはめています。
でも、もともと体に何かついているのが好きではないようで
いつの間にか腕時計を外してどこかにおいてしまします。

腕時計に携帯電話を持たせたいと思うくらい
生涯で腕時計を探している時間がたくさんあります。

そして、最近同じことを3回もやってしまいました。
いつものように腕時計を見失ってしまい
バッグの中やケースの中、部屋中のおきそうな場所
車の中まで念入りに探すのですが、見つかりません。

こういうときは気持ちを落ち着けて深呼吸…。

もしかして、そんなバカなことはしないよなと思いながら
干してある洗濯物のポケットの中を探しました。

ありました。
パーカーといっしょに洗濯してしまったのです。

そしてなんとこれを3回もやってしまいました。
二度あることは三度あるというのは本当のことなんですね。
反省が足りないということですね。

それにしてもこの腕時計。
チープカシオというとっても安い腕時計なのです。
防水機能も対してないはずなのに、
三度の洗濯に持ちこたえて今でも健在です。

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