このページから当ブログを読み始めた方は「ドッグスクールのブログなのになぜニュースネタなのか」と不思議に思われるかもしれませんが、最後まで読んでいただければ犬の話題にはつながります。
今日のニュースネタは「高校生のバイク免許取得が埼玉県で」です。
私自身が50年代のバイク3ない運動「免許取らせない」「買わない」「乗せない」が蔓延している時代にコッソリとバイクの免許を取得したため、関心のある話題です。
法律で16歳以上は自動二輪の免許を取得することができるとあるのに、高校生には免許を取らせないなど、意味のわからないことを子供に押し付けると子供はじめから大人を信用することはできません。
法律で決められている通り、高校生にもバイクの免許を取得する権利は当然あります。
その中で、大人ができることは、どのようにバイクに乗るのが素敵でカッコいいのかと教えてあげることです。
50年代はバイクといえば暴走族。そういう時代だったのでしょうが、はじけていたのは子供ではなく大人たの方です。バブルではじける親の影響を受けている子供のことだけを責めても、子どもたちはちゃんと知っています。
感性の強い青年期の高校生であれば、大人の影響を受けて爆発してコントロール不能に陥手しまう危険性があるからこそ、そのアクセルに制御をかけるブレーキの使い方と、バランスのとり方を教えてあげる存在が必要だったのでしょう。
今大人たちがそれに気づいたのであれば、反省も含めてそれはすばらしいことです。
変えていく大人たちはちょうど50年代に3ない運動で締め付けられた子供たち、つまりわたしたちの年代です。
こうやって時代は巡っていくのですね。(中島みゆきさんみたい)
犬との暮らしについても同じことがいえるのです。
ペットとの暮らしが急増したのはバブル後です。平成に入ってからです。
経済が一気に落ち込んで派手な遊びができなくなった大人たちは、身近で気分を変えてくれる存在としてペットとして犬を飼うようになりました。
外飼いの番犬から室内の小型犬が急増する時代です。
今はその急増した小型犬たちが老犬となるころです。
老犬の旅立ちをみおくって次の犬を家族として新たに迎える家庭もあれば、自分たちの年齢を考えてもう犬は飼わないという選択肢もあります。
ひとつ前の時代に戻ろうとするところを、このペット産業を継続させようとする新しい波が来ると、犬のサイズや形や風貌にもいびつさがみられるようになりました。
犬という動物にとっては少し危険な波なのかもしれません。
この時代、犬という動物とどのように暮らしていきたいのかを自由に考えられる隙間の時代でもあります。波のないなぎのひとときです。
自由選択ができるといえばラッキーですし、選択肢が広がりすぎたという難しい面もあります。
でも初心に戻ってみましょう。
犬との暮らしは家族との暮らし。
犬をどう飼うのかを考えるのであれば、あなたは家族とどのように暮らしていきたいのかと考えると良いです。
安心、安全、楽しく、豊かにといったところでしょうか。
犬がそうやって生きているのであれば、皆さんと犬の暮らしの方向性はぴったりです。
そしてこれからの時代がやって来ます。
昔の良いところを復活させながら、新しい犬との暮らしを模索してほしいです。
Author Archives: miyatake
<クラス>高校生のバイク免許取得解除で思った時代がめぐること
<受講生のコトバ・ダンちゃん>生徒さんからキャンプデビューのお知らせ
夏場なのでなかなか犬同伴のキャンプは難しい季節です。
その夏の合間をぬって、台風通過の涼しい風を利用してキャンプ泊された生徒さんからお写真とコメントが送られてきました。
犬にとってははじめての、そして人にとってもはじめての犬とのキャンプ&テント泊です。
どちらもテンションマックスのこと想像できます。
ご家族でよくキャンプに行かれていたそうなので、キャンプ自体は手慣れていらっしゃるようですが、犬もいっしょとなるといろいろと緊張も高かったでしょう。
訪問レッスンの様子をみながら、その犬くんにとってまた回りの方々にとってもストレスができるだけかからないようにと配慮されながら、デビューの日までがんばりました。
犬の成長だけでなく、犬と人が少しでも関係性を深めていくと、自然環境の中での生活体験となるキャンプは、そうでない場合と比べると満足度が違います。
それは本当に犬のことを学んだ方だけが体感できる特別のものです。
知らなかったことをたくさん学んで、迷いつつ成長して、そして犬を信じているからこそ、こうしてひとつずつ成長されていくのだなとその成長を見守っている私の方もドキドキしてしまいます。
グッドボーイハートのクラスを利用してくださる生徒さんの中には山狙いの方も結構いらっしゃいます。
カウンセリングのときに「初めから決めてました」というまっすぐなアプローチを受けると、告白されたみたいでうれしくもあり恥ずかしくもあります。
手と手を握って「いっしょにがんばりましょうね」という気持ちになれてレッスンにも気合がはいります。
ときには気合が入りすぎてしまい、生徒さんをへこませてしまうこともあり、みなさんすみません。
どうも犬のこととなると真剣モードなので「そんなにマジにならなくても」と突っ込まれても仕方のない状態になります。
そんな本気を受け取ってくださった生徒さんと犬ちゃんの成長のひとシーンを見れるのもまた、この仕事をしている幸せ理由です。
みなさんの成長記録、これからも楽しみにしています。
<テレフォンわんわん人生相談>留守番が結構長いのですが?
犬生には様々な喜びがあり、同時に悩みや苦しみもあります。
ひとに言えない、誰にも相談できない悩み、苦しみ。
そんな時少しでもお役に立てばというのがこのブログ<テレフォンわんわん人生相談>です。
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ナレーター:もしもし
相談犬:もしもし…
ナレーター:こんにちは。テレフォンわんわん人生相談です。
相談犬:こんにちは。
ナレーター:年齢とご相談内容を教えてください。
相談犬:今年で5歳になると思います。
今日、相談したいのは、留守番について何です。
ナレーター:留守番についてですね。あなた自身の留守番についてですか?¿
相談犬:はい、自分の留守番です。飼い主がひとりなのですがほとんど家にいないので、結構長いものでして。
ナレーター:どのくらい留守番をされているのですか?
相談犬:そうですね。ほとんど…、といっていいかな。
朝8時くらいに飼い主が仕事に行って戻ってくるのが夜の7時くらい、そのあとまた出ていくこともあって結局また戻ってくるのは夜の11時とか12時くらいなんです。
ナレーター:なるほど。まあ一日の大半が留守番ということですね。
あなたおひとりですか?他になにか、犬とか猫とかいますか?
相談犬:いえ、いません。わたしひとりです。
ナレーター:それは大変ですね。おひとりではさびしいでしょうね。
今日はあなたに最適の先生がご相談に応じてくださいます。
先生、よろしくお願いします。
先生:こんにちは。
相談犬:こんにちは。よろしくお願いします。
先生:おひとりの時間が長いようですね。留守番ということは部屋の中ですか?
相談犬:はい、うちはマンションなもので庭もなくベランダに出ることもないので一日中家の中です。
先生:留守番が長くて何かお困りなんですね。どんな風に過ごしていますか?
相談犬:基本的に何もすることがないというか。ひたすら寝るようにしています。
いろいろと考えたくないし、なんか体もだるかったりして、寝ていて一日が終わるとホッとするんです。
でも、ときどき無性に落ち着かなくなって、イライラして自分の体をかんだりなめたりしています。
ただそれを繰り返しているだけです。
先生:まあそれは大変ですね。寝たいから寝ているのではなく、他にすることがないから寝ているということですね。
体も悪くなりますね。十分な運動とかもできていないのですね。
相談犬:運動といえばたまに散歩に連れて出てもらうくらいですが、1週間に1回くらいなので、運動にはなっていないかもしれません。
先生:あなたの健康にとっては今の生活習慣はよくありませんね。そのこと飼い主さんは気づいていらっしゃるでしょうか。
相談犬:あまり気づいていないようなんです。いつもかえってくると「かわいいー」とか「だいすきー」といってとても興奮して近づいてこられるのだけど、なかなかいいたいことは伝わらなくて。
先生:自分の体をなめていることを気づいていないのですか?ストレスかなとか思っていないのかな。
相談犬:自分の毛が少し薄くなっているので、しょっちゅう病院にはつれていかれるんですけど…。薬を飲まされるのもあまり好きじゃなくて。なんだか悪循環なんです。
先生:あなたが体をなめることが暇だからという原因には気づいていないということですね。
相談犬:はい、そうなんです。もしそれを飼い主が知ったしても、とても忙しそうにしているので、困るのではないかと自分も心配になったりして…。
先生:あなたが心配することはありませんよ。それはあまりにも一方的です。
あなたにとって長い留守番がストレスになっていて困っていると知ったら、それをどうするか考えるのが飼い主の責任です。そこは割り切って考えてください。
相談犬:ええ、わたしも飼い主さんにはお世話になっているので迷惑をかけたくなくて、ひとりで悩んでいました。飼い主さんが気づいたら何かが変わるのでしょうか。
先生:あまり期待しすぎてもいけませんが、何もしないのもよくありません。
相談犬:どうやって伝えるのが一番いいんでしょうか?
先生:そうですね。もう少し激しくわがままをいうような形でアクションしてもいいかもしれませんね。
相談犬:アクション?激しくですね。例えば遠吠えをするとかそんなことですか?
先生:それも一つのアクションですが、外出のときに吠えて騒ぐとか、帰宅したら部屋の隅に丸くなっているとか、なにか人にとってわかりやすい行動がいいかもしれません。
これもひとつのカケなので、また病院に連れていかれるかもしれませんが…。
相談犬:それは嫌だな。
先生:ネットは使えますか?たとえば、犬の専門家に来てもらうために、ネットで検索した電話番号をどこかにメモしておくとかですね。
相談犬:なるほど、そちらの方がよさそうですね。ネットは飼い主さんのスマホしか使えないので、寝ているときにやってみます。
先生:それはとても良い案です。たくさん検索しておけば広告に上がってくるでしょうし、少し興味をもってくれるかもしれません。
相談犬:やっぱり誰かに間に立ってもらえると安心です。
自分の気持ちを伝えてもらえる機会ってなかなかないので、ちょっとがんばってみます。
先生:やってみてくださいね。
相談犬:ありがとうございました。
ナレーター:よかったですね。あなたいろいろとお出来になるのね。
どうして今までそれをされなかったのかしら。
相談犬:いや、飼い主さんに伝えること自体に罪悪感があったからなんです。
でも、飼い主さんを信じてみます。
ナレーター:そうですね。もしだめでも今やっておいた方が後で悔いは残りませんよね。
今日はありがとうございました。
相談犬:はい。ありがとうございました。
<日々のこと>お盆なので大好きな映画をみて犬のことを考えた
台風で雨風がすごいです。
七山にいるといつか山が崩れて埋もれて死ぬのかなとよく想像します。
以外と岩盤の硬い七山、しかも尾歩山は手入れもしっかり&オポくんに守られていますので今のところは大丈夫です。
お盆だしオポ大丈夫だよね、といつものお願いモードで預かり犬ちゃんたちのお世話をしています。
犬ちゃんたちもさすがにテンションダウン。
涼しさが心地よいのも重ねてまあよく寝ます。
お盆になったからか急に見たくなった映画をみました。
ローマの休日 です。
あのオードリーヘップバーンの素敵な映画です。
もう10回以上見たのでストーリーは頭に入っているのですが、妖精のような彼女と絶対に重ならない自分を重ねたりして(いや重ならない)みます。
世界中でどのくらいの女子が、こんな風になりたいと思ったことでしょうか。
美しく純粋な心を持ち、そして王女。
この映画を見ていてハッとすることがありました。
預かり犬ちゃんたちの扱いになかなかの難しさを感じたことにつながりました。
預かり犬ちゃんたちの中にも「ユアハイネス」といわれながら育った子たちがいます。
ご自宅で「王女さま」と呼ばれて扱われているのに、預かりにきたら隣にも「わたしが王女よ」という子がいる。
とたんに機嫌を損ねてしまいます。
戦って上下を決めたりはしません。
位は初めから決まっているので、自分は争わないのです。
どちらも自分が本当の王女だと信じていますので、相手を無視したり、王女的な態度を崩そうともしません。
結局終わりのない戦争に入ってしまうので、テリトリーを分けながら過ごさせます。
どの王女さまにも素敵な王子さまと巡り合って、楚々とした女性に成長してほしいと願いばかりです。
そういえば、ローマの休日を何度も見たのは、亡き母が大好きだった映画だったからでした。母もオードリーヘップバーンにあこがれていたのですね。夢は娘に受け継がれています。
<犬のこと>犬の夏バテ必勝法とは
このブログをご覧になってくださっている方々。
多くは福岡・佐賀方面の方のようですが、関西方面や関東方面からもご覧いただいているようです。
また海外でも読んでくださっている方がいらっしゃるようで、お会いしたことはありませんがいつもありがとうございます。
酷暑なのは福岡だけでなく、日本全国いや世界各国で気象の変動が激しいようです。
暑さに弱い犬たちはどうやって過ごしているのだろうと、室内で犬を見るとフローリングと一体化する犬たちの姿ばかりが見受けられます。
室内犬の飼い主さんたちは「外で過ごしている動物はかわいそう」とおっしゃいます。
確かに、囲われたコンクリートの庭に係留されて過ごしている犬たちは、外でも熱中症になってしまいそうです。
田舎の犬たちはどうでしょうか。
土と木々があれば、犬はどうにか寒さをしのぐようです。
もちろん山はそれだけで気温が都心よりも5度くらい低めです。
さらに朝夕の冷え込みがあるので夜はゆっくりと体を休めることができます。
でも日中はやっぱり暑い。
そんな暑い夏を乗り切るために犬たちが自然とやってしまうことがいくつかあります。
そのひとつは「小食を心掛ける」です。
体が弱っているときに一番大切なことですね。
人は弱っているとなぜか余計に食べてしまいますね。
弱っている動物は「食べない」に徹します。
犬の尊敬すべきことはいろいろとあるのですが、食べない必勝法はすごいです。
犬は食べたいという欲求を戦うことなく、食べないを選択できるのです。
すべての犬がというわけではありませんが雑種犬など人が手をくわえていない犬は自己調整機能が高いようです。
小食で体力を回復するのは動物の常とう手段です。
犬は一食くらい食べなくても普通に活動します。
人間も一日絶食するくらいは日常生活に影響を及ぼさないのでしょうが、先にダメージを受けるのは体ではなく心の方です。
食べない犬たちを尊敬します。
食べない犬たちを尊重したいと思います。

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<クラス>涼しすぎる七山でお泊りする犬ちゃんたち
福岡が酷暑です。
昨年よりは涼しく犬たちにやさしい夏かと思いきや、やっぱり暑い。
ここ数日は移動中の車の中で熱中症になりそうな自分と、あちこちで見かける救急車に気持ちも落ち込みます。
家庭の犬ちゃんたちも「暑すぎてトイレにも出ないんです」とか「今年はさすがにお庭にあまりでなくなりました。」といった今までと違う行動も見せています。
犬たちも気候の変動の中で厳しい夏を体感しているのです。
そんな酷暑の福岡から脱出して上界の七山に上がってきました。
標高500メートルなのでそれほど高くはありません。
でも涼しい、全然違う。
体感では10度くらい低いように感じてしまいます。
実際には5度くらいです。エアコンをつけない室内で26度くらい、湿度もあまり高くありません。
風があるともっと心地よい感じになるので、室内よりもむしろ屋外の方が過ごしやすいのは田舎ですね。
預かりの犬ちゃんたちを連れて七山に来たのですが、暑さで体調もあまりよくなかった犬ちゃんたちが元気に復活している姿を見ることができました。
夕方少しだけ気温が高くなるときには家やテラスに水まきをします。
水になれていな犬ちゃんには特別にホースでつくったお手製のにわか雨をプレゼント。
お手製なのでときどきどっさりと水が頭から落ちてくることがあるけれど、水にも慣れてほしいし涼しいものです。
8月8日に立秋を迎えたので、これからどんどん日が落ちていきます。
お盆を迎えると七山はもう秋の気配です。
犬も季節の移り変わりを鼻先で、体で感じることができるといいなと思います。
一日中エアコンの中で快適に過ごすことができる犬たちはある意味では幸せです。
気温の変動は動物にとってはストレスになるからです。
でも、本当に犬はそう思っているのでしょうか。
適切な気温の変化の中で、あー涼しいとか、あーちょっと暑いから移動しようかなとか、
地面にお腹をつけてみようかなとか、木陰で風邪にあたって気持ちいいとか、そんなことが動物にとってはすごく幸せなことなのではないかと思うからです。
預かりの犬たちといっしょに過ごすときは、気持ちがいいを連発できるようにわたしも犬といっしょになってウロウロします。
ヒサシを立てかけたり、水を流したり、木を切ったりしてできるだけ心地よく過ごせるようにしています。
そんな何気ないことが動物である私にとっても素敵な時間になるのです。
草を刈り取る横でいっしょになって草をむしる子犬ちゃんたち。
飼い主さんの幸せをいただきながら犬たちとの夏休みが始まりました。
今年も夏休みの宿題がいっぱい。
グッドボーイハートは弟を生み出すことになり、産みの苦しみの最中です。
9月1日出産を目指しています。
ご期待ください。
<犬のこと>あなたのモノは私のモノ、私のモノは私のモノ…
犬の行動を見ていると、ときどきゾゾってすることがあります。
ゾゾとは、なんか自分を見ているようで恥ずかしいと感じるときとか。
動物の欲望を目の当たりにするような気持ちになるのです。
それは攻撃性などの難しい行動じゃなくて、意外と日常的にみられる行動です。
たとえば、モノを取り合う行動であったり。
ひとつのものを取り合いっこして遊んでいるようなのはまだかわいげがあります。
取り合うような感じは全くないのに、全部自分のだといたげな行動をすることがあります。
ひとつのオモチャを自分の元のおいて少し噛み始める。
目の前の他の犬が持っているモノが気になると近付いていってウロウロする。
他の犬がそのモノから離れたら、それを加えて自分の居場所に持ち帰る。
もしくはそれを加えているときに、他の犬がもとあった自分のオモチャへ向かおうとすると、先に近付いておもちゃをくわえてみる。
結局、全部自分のだといいだいのだね。
モノに対する所有欲の高さは圧倒的にメスの方が強いのです。
自分が女子だからひいき目に見てしまいます。
「女の子だから仕方ないけどね。」と。
オス犬がメス犬にモノを取り上げられて何もいえなくても「男のコなんだからがまんしなさい」といってしまいます。
メス犬の所有欲求の高さは、そもそも子育ての過程から来ています。
子どものために余分に必要、子どもを育てるのだからいっぱいいるの。
子ども自体にも所有の気持ちが高まると子育ては失敗してしまいますから、何事にもバランスが必要です。
犬の所有欲の高さなど人間のそれと比べたらかわいいものです。
人はもっと欲しがりるし、だからこそいろいろと発展してきた動物でもあります。
良くも悪くも人間はそんな動物なのです。
その動物がこんどは犬を欲しがります。
あの犬もこの色もほしい。
同じ色の犬がふたつ欲しい。
大きいのも小さいのも欲しい。
犬は所有物ではありませんから、所有として増やすのは止めましょう。
家族として適切なグループとして、仲良くなっていける範囲でお願いします。
<犬のこと・動画>犬の不思議行動:地面に体をこすりつけるのはなぜ?
先日のリンちゃんといっしょに七山お泊り初体験してくれたチワワのハルちゃん。
生後5ケ月という若さなので面白行動が爆発していました。
その行動のひとつが、地面に体をこすりつけるような行動です。
結構たくさんの犬ちゃんがこの行動をするので見られたこともあるでしょう。
リンちゃんがそばで見ています。
動画はこちらからどうぞ。
地面に体をこすりつけていますね。
でもよくみるとこすりつけているのは地面ではなくあるものなのです。
それは、ミミズの死骸です。
死骸といってももう干からびていますのでカラカラです。
犬が反応しなければそれがミミズであることすら気づかないような代物です。
黒くて薄くて軽くて、でもよーくみるとミミズ、そしてないより臭い。
このミミズの死骸に体をこすりつける行動は今までに多くの犬で見ることができました。
なぜ他の昆虫の死骸ではないけないのか、なぜミミズなのかはわかりません。
ただ明らかに臭いことだけは証明できます。
なぜなら体をこすりつけた後に犬の臭いを嗅ぐと、相当くさいからです。
飼い主さん的にはかなり抵抗のある行動らしく、たいていの飼い主はこれを「ダメー」といって止めてしまいます。
ところが私はじっと観察しています。
ハルちゃんですが、かなり長い時間このこすりつけ行動をしていました。
一旦止めたかと思ったら再び始まるという感じでした。
一度部屋に入ってまた出てきたときもやりました。
そして最後は、書くと抵抗がありそうなのでご想像にお任せします。
なんとなくエンディングは想像できますね。
地面ではなくミミズの死骸に体をこすりつける行動の意味は、カモフラージュです。
自分の臭いをミミズの臭い臭いでまとってしまおうとします。
なぜそうする必要があるのでしょうか。
それは、自分の臭いが薄いからです。つまり弱いということです。
弱い臭いでは外敵に襲われる危険性が高まります。
強い臭いだと敵に対して「俺、わりと強いから」というメッセージになります。
ハルちゃんにしてみれば自分の弱さを隠すためのカモフラージュ。
それは他の犬に対して行われているのではなく、環境にいる他の生物たちに向けられたメッセージです。
自分の身を適切な形で防衛する犬としては正当防衛の行動。
この行動を止めることなどできません。
逆からいうとハルちゃんは弱いということです。
この行動は幼い犬に出やすい行動で、特に1歳未満ではよく見られます。
うちは5歳なんだけどするという犬ちゃんは、精神的にはまだ成長途中ということで見守ってあげてください。
成長するとしなくなるこの行動をする犬たち、将来は活動的に行動しやすい性質を持ちます。
こんなことを知ることができるのも、とても楽しい。
飼い主でない私がこんなに楽しいのだから、飼い主さんたちにはもっと楽しんでもらいたいです。
<犬のこと・動画>危険な生物に反応する犬の感受性の高さ
夏休みのお預かりクラスの間の楽しみといえば、庭で犬たちの行動を観察できることです。
特に2歳未満の若年の犬たちは、いろんな刺激に対して様々な反応を見せてくれるのでとても楽しいです。
もうすぐ2歳になるリンちゃんが庭で何かに反応しています。
臭いを嗅ごうとするけど近づけない。
体重を後ろに残しながらも鼻先を近づける、でも逃げようとする。
アリでもないクモでもないカエルでもない生き物を見つけたようです。
その様子はこちらの動画からぢどうぞ
リンちゃんが発見したのはムカデです。
家の中でよく見るムカデとは少し違いますね。
山ではたくさん見ることができます。
オポも山歩きのときにこのムカデが大量に発生していたときには、かなり反応していました。
ムカデは近付いてくるものをすべて攻撃しやすい性質を持ちます。
そのためなのか、もしくはこちらが近づくことで危険を知らせるのか、危険なフェロモン臭を出しているようです。
その臭いを感知して反応するのが犬。
リンちゃんがムカデに反応して近づいたり離れたりするのは、確認したいでも危険かもしれないと葛藤が生じるためです。
そのうちにムカデが逃げ去ってしまえばいいし、ムカデの方が危険を察知して身を潜めて丸くなることもあります。
ダンゴムシみたいに丸くなるのです。
そうすると犬も臭いを嗅ぎにいくのを止めてしまいます。
行動としてはとてもシンプルなものです。
同じ場に生後5ケ月のチワワちゃんもいましたが、こちらは無反応。
他の虫たちには反応するのに、この危険生物には目もくれません。
リンちゃんが反応していることすら気にならない様子で、子犬ワールド全開です。
年齢による役割分担といったところでしょうが、これも社会的な行動のひとつです。
環境に対して適切に反応し、自分をうまく防衛し、過剰に攻撃しない。
そのことで安全、安心をキープして生きるためのベースを整えていく。
こんなシンプルな行動を見ると少しうれしくなってしまいます。
犬なんだから当たり前だと思う反面、犬なのにもうこうした反応がでなくなってしまった犬がたくさんいるからです。
遺伝子的に、幼少期の環境で、接し方で、脳のストレスによってなど、理由は様々です。
シンプルな行動ができない犬は、他の刺激には過剰に反応してしまうのです。
興奮する、執着する、不安になる、など脳をとりこにする反応ばかりです。
夏休みのお預かりクラスつづきます。
これからまたゆっくりと観察していきます。
<犬のこと>犬のリードを持ったら一体感を感じますか
犬と暮らす上で欠かせないのが毎日のお散歩ですよね。
念を押さなければいけないのは、最近は「散歩に行っていない」「散歩に行く時間がない」「散歩に行く必要がない」ついには「散歩に行くのはかわいそう」という傾向があるからです。
犬と暮らす上で一番楽しいのがお散歩なはずです。
都会では散歩コースが難しいのですから、いろいろと工夫も必要ではありますが、それでも犬とのお散歩は大切な時間です。
実は犬と山を歩くことも、犬と散歩に行くのと同じことです。
犬といっしょに歩くのであれば、散歩でも山歩きでもいっしょです。
違うといえば街中の散歩ではリードを短くもって歩かなければいけません。
なぜなら、街中は刺激も多く危険も多いため飼い主と犬はお互いに距離感を縮めたポジションをとる必要があるからです。
公園や遊歩道入ると少し距離をとりつつ、しかもリードをつけたままの散歩になります。
上記ふたつの風景のいずれにも共通して言えるのは、犬にはリードをつけてそのリードを飼い主が持っていること、そしてその距離には一定の法則があることです。
この法則こそ、お散歩がうまくいっている犬と飼い主の証です。
法則とは「リードは一定の距離感を保っているが、張りがなく、緩やかであって、お互いに相手の動きを感じることができる」という法則です。
まず、リードに張りがある状態、引っ張られているもしくは引っ張っている状態であればこの法則にはのっとっていません。
お互いの動きを図ることも難しく、関係性はまだ出来上がっていないのでこれからがんばりましょう。
誤解されている飼い主の中には、リードをたるませたまま歩こうとして犬の動くとおりに後ろからついて歩いたり走ったりする飼い主もいます。
リードが張ったら可哀そう、できるだけ犬の自由にしてあげたいということかもしれませんが、これでは散歩になっていません。
散歩というのは乗馬のようなものなのです。
犬と人が一体となって協力しながらひとつの群れとなって移動することを散歩といいます。
だから散歩に連れていくという言い回しも誤解を生みます。
むしろ犬といっしょに散歩に行くという気持ちで出かけてください。
散歩のキーワードとなる一体感ですが、散歩以外にもいろいろと体感されることがあると思います。
わたしだったらバイクかな。
バイクに乗る楽しみは、下手なわたしでも一体感を味わえるひとときがあるからです。
上手な人だったらずーっと一体となっているからもっと楽しいでしょうね。
自分としては少しでも一体感が高まるように、バイクからのフィードバックを受けながら自分の乗り方を変えてみています。
もちろん上級者のアドバイスもちゃんと聞きますよ。
聞いてもわからないときには、後ろに乗せてもらいます。
その方がずっと音や感覚を味わえるからです。
散歩の練習はまずは基本の形。
そしてできている人を見る、マネする。
あとは「犬との散歩は一体感を持つことだ」という気持ちを忘れないことです。
それが何であるかは体感するまではわからないのですが、少しでも体感するとその時間を増やしていきたいと思います。
そしてそれが絶好調になると、犬との山歩きは本当にすばらしいと気づくのです。
夏場は大変なお散歩ですが、させようと思わずに、いっしょにという気持ちで涼しい時間を探してください。
あと4日で立秋を迎えます。
秋はもうすぐそこかな。