クラスを受講された生徒さんからクラス受講の感想を書いていただきました。
今回は柴犬のはなちゃんの飼い主さんからいただきました。
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柴犬のはな(今1歳2ケ月)と暮らしています。
はなは生後2ケ月のときに我が家にやってきました。
犬を飼い始めるにあたってネットや雑誌などで犬への接しかたを調べはじめました。
ネットでのやり方ではうまくいかず、一度地元のドッグトレーナーに来ていただき指導を受けしばらくその方法をやっていたのですがどうしても違和感が生じてしまい止めてしまいました。
他に自分にあった学校はないかとネットで探していたところグッドボーイハートに出会いました。
出会うといってもホームページの中のブログを読んで考えたりしていたのです。
グッドボーイハートのブログの内容は他の一般的だと思われている犬や犬のトレーニングの通説とは全く違っていました。
でもそれが犬への正しい接し方ではないかという気持ちになったのです。
犬を人間にたとえて擬人化したり、盲目的にただ犬を甘やかしたりせずに犬を犬らしく扱っているからです。
はなは自分が室内ではじめて飼う犬でしたし、スカイプでの受講という事で不安もありました。
グッドボーイハートにご相談するときにすでにいろいろな問題行動が出始めていたのでさらに不安は募りました。
カウンセリングシートをいただいて犬の行動をいろいろと書き出してみたのですが、ブログに紹介されているようなストレスを表現する行動もたくさんありました。
同時に質問したいこともたくさん出てきたのでスカイプ講座を受講することを決めました。
はじめは週に1回程度でクラスを通して学びながら生活環境を改善させていきました。
トイレの問題や散歩に出ることやリードの使い方など、画面を通して学ぶだけでしたが回数を重ねることに理解が深まりました。
ブリーダーさんから犬を引き取ったばかりでネットや雑誌の雑多な情報の中を暗中模索しながら接していたときのことを思うと、今はかなり落ち着いて過ごしていると思います。
グッドボーイハートを知って犬という生き物に対して学ぶことで、今までの犬のしつけ方に対する偏見を修正する事が出来たと思います。
犬を飼ったことで散歩で出会う犬や近所の犬をよく見るようになりました。
実際には自分やはなに影響を及ぼす犬もたくさんいます。
飼い主はみな自分の犬をすごくかわいがっているのだと思うしそのように見えます。
でも、かわいがりが独りよがりになってしまって、犬がけたたましく吠えているのがまったく目に入っていない様子の人もいる気がします。
私とはなはグッドボーイハートで犬のしつけ方の指導を受け犬について学ぶことにより、独りよがりな愛着から脱却し犬を尊重して育てることができているのではないかと思います。
これからも自分とはなのペースで、お互いの関係が今以上に深まるように学んでいきたいと思っています。
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ご多忙の生徒さんが多くなかなか感想文を書かれる時間がないよう中こうして感想を書いていただけるのは本当にうれしいことです。
今現在、犬との暮らしについて真剣に考えている飼い主さんたちの何かの参考になればと思っています。
はなちゃんと飼い主さんは中部地方にお住まいのため、スカイプを利用した通信講座でグッドボーイハートのトレーニングクラスを受講されています。
そのため私も実際にはなちゃんにも飼い主さんにもお会いしたことはありません。
スカイプ講座と対面講座ですが、対面講座の方がずっとわかりやすいことは間違いありません。
スカイプ講座のときにはいつも現場に飛んでいってお話がしたいと思ってしまいますが、瞬間移動の技術が発達するまではまだまだ時間がかかりそうですし、あるものを利用するしかありません。
さらに、トレーニングのご相談をいただいたときははなちゃんが子犬だったため慎重に検討しました。
その中でスカイプ講座でもグッドボーイハートで学びたいという熱烈なご依頼をいただき、事前に相当お話をしたうえでスカイプ講座をお受けしました。
お受けした理由の中には飼い主さんから「真剣に正しく犬を理解したいです。」というお言葉をいただいたからです。
良い質問は良い先生を作るといいますが、まさにその通りなのです。
真剣に取り組んでくださる生徒さんは結果を出すばかりでなく、先生という立場にある私を成長させてくださいます。
私としてはそうした生徒さんとの出会いは大変貴重なもので、是が非でも自分がその飼い主さんと犬の成長にかかわらせていただきたいと思うのです。
スカイプ講座を開設したはじめの目的は、福岡佐賀地区にお住まいでグッドボーイハートのクラスを受講していたけど引っ越しをしたため援助が必要な生徒さんのためでした。
その後遠方の飼い主さんでもグッドボーイハートのクラスをご利用いただけないかとスカイプ講座を開設したのです。
ご利用回数は対面講座に比較するとまだ少ないのですが、これからまた少しずつグッドボーイハートならではの輪を広げていきたいと思います。
いつも思うのですが「真実は一気には広がらない」ということです。
本当に大切なものはじっくり育てたいし伝わるのも一気にではなくやはりじっくりと伝わっていくのだと、それが本物であるしグッドボーイハートはやっぱり本物でありたいです。
いつかはなちゃんのお住まいの近くに行ったときは、成長したはなちゃんに会うのだと、それも私の夢ボックスの中に大切に入っています。
Author Archives: miyatake
<受講生のコトバ・はなちゃん編>スカイプ通信講座でトレーニングクラスを受講中の柴犬はなちゃん
<犬のこと>吠えたり噛みついたり飛び跳ねたり騒がない犬になるためには
吠えたり、噛みついたり、飛び跳ねたり、騒がない犬にならないようにしたいと飼い主なら思います。
すでになっている場合には、そうならない犬にしたいと飼い主なら思うでしょう。
否定ばかりになりましたが、要は落ち着いた犬になるためにはどうすればいいのかということです。
犬の吠える、噛みつく、興奮する、騒ぐ、といった問題を解決するための方法がしつけだと思われています。
間違ってはいないのですが、誤解が生まれそうなのでもう一度整理させてください。
犬が吠えたり噛みついたり騒ぐようになったのはどうしてでしょうか。
犬の性格の問題にされたり、犬がバカだからといった理由で片付けられることはないでしょうか。
上の理由は二つとも間違っています。
犬が吠えたり噛みついたり騒ぐようになったのは、飼い主がそう育てたからです。
この育てるという過程が人の教育の中では「しつけ」といわれるのです。
そのためいつのころからか犬の教育は犬のしつけといわれるようになりました。
そして犬を教育する学校や犬の教育の方法を教えてくれるところを犬のしつけ教室と呼ぶようになったのです。
猫の場合には猫のしつけという言葉は聞かれません。
犬は人にとっては特別な存在である証です。
だからといって犬のことをあまりにも人のように考えるとドツボにはまります。
犬を落ち着かせようとして抱っこしてポンポンと叩いている飼い主さんの姿を見ると、あなたの抱っこしているその動物は犬という動物で人間の赤ちゃんじゃないのだという違いを伝えなければと思ってしまいます。
言葉としては「犬のしつけ」「犬のしつけ方教室」となったのですが、本当に人が犬について学ぶべきことは「犬がどのような動物かを知る」ということです。
犬のしつけはここから始まります。
犬がどのような習性や行動を持つ動物であるかをよく知ったうえで、犬が必要としていることを提供すること、そして犬が動物としてちゃんと成長して発達し生きる時間をある程度は満足できるようにサポートすることが飼い主としての役割です。
飼い主としての本来の楽しみは、犬という動物を知って喜んだり不思議に思ったりすること。
犬が犬として人のそばで共に生きる姿を見ることをうれしいと思うこと。
犬という種の異なる動物とコミュニケーションをとったり協力しあったりして共に人生を歩む友になるべくがんばる楽しみをもらうこと。
そんなことが犬の飼い主としての楽しみであると自分は思っています。
もちろん人の価値観は様々なのでそうでない方もたくさんいるでしょう。
それはそれで全く構いません。
ただスタート地点の、犬のしつけは犬を叱ったりほめたりすることではなく、犬を理解することだということだけは共通認識として持っていただいています。
それがグッドボーイハートの理念「犬を理解すること」でもあります。
<日々のこと>動物取扱責任者研修会を受講しました
法令で動物取扱業責任者に法令で定められている研修会を受講しました。
動物取扱業責任者は動物取扱業として各都道府県に登録している団体ごとに最低でも1名を置くことが義務付けられています。
グッドボーイハートでは私が担当していますので、毎年ひとりで受講してきました。
ですが今年はこの研修会をダンナくんと二人で受講しました。
お預かりの送迎などでグッドボーイハートの犬ちゃんたちのお世話をさせてもらっているダンナくんですが、犬と接するルールはグッドボーイハートの厳しいルールを遂行しています。
そのためか、普通の人から犬のことをより深く知る人に変化しており、ダンナくんの方からも研修会に参加したいという意見があったので二人で受講してきました。
研修会の内容は毎年同じようなものになりつつあります。
動物取扱業は国の機関としては環境省の管轄になります。
動物愛護の視点が強いと思われていますが、やはり環境省なのです。
わかりやすくいうと公衆衛生がベースになっています。
ペットとして飼われる動物から人を守るというのが基盤であって、その上でペットにも道徳的な扱いをしましょうと上乗せしている状態です。
この上乗せの部分は、動物の愛護と管理及び管理に関する法律という法律が急速に変化していることでその変化の速度がわかります。
たとえば犬猫の販売を生後56日以上にするとか、飼い主が不要とした犬猫の引き取りを行政が拒否することができる権限を持つなどは10年前では考えられなかったことです。
時代の流れの中で変化する法律ですが、行政も現場もそして飼い主自身も追い付かずいびつなものになりつつある感も否めません。
地域猫を推奨するビデオも見せていただきましたが、こちらもまだまだ討論の余地があるはずです。
ですが討論している間に問題が加速してしまうので、とりあえず行政としてはどのような立場かを明らかにせざるを得ないということでしょう。
人に飼われるペットである犬と猫はこの時代に変化の波にもまれてストレスを抱えているのは人同様であると思います。
動物にかかわる仕事をするものとして何ができるのか、日々の仕事を通していつも考えています。
理想的なことを言っても現実とかみ合わずひとつも実現しないのではそれはそれで意味のないことです。
現実の中でひとつでもいいので実行できて、そして理想的な犬と人の関係をはじめからあきらめないこと、そんなところを目指しています。
グッドボーイハートは数の上では圧倒的に市民感覚を離れた思想と理想を持っています。
ほんの少数の人しか実現し得ないことを求めていると言われるかもしれません。
でもあり得ないことではないと思っているのです。
犬というものを知り尽くしたいと思うからこそ言えること、人という動物に疑問を抱いたとしても希望を捨てないからこそ言えることがたくさんあります。
今日は犬の世界に入って間もないダンナくんの意見を聞くこともできたので見方もまた広がりました。
世間的な感覚から外れすぎた私を世間に近づけてくれる存在としてもダンナくんは強力な橋になっています。
<犬のこと>八犬伝「仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌」
子供のころに楽しみにしていたテレビ番組があります。
「南総里見八犬伝」の人形劇といったら年齢がバレてしまうので抵抗があるのですが、共感してくださる方もいらっしゃるでしょうか。
小学校低学年でしたがすでにスヌーピーのぬいぐるみを手放せないくらいになっていましたので、犬が登場するこの人形劇は当時の私のテンションを上げてくれました。
ご存知ない方のためにすごく簡略したあらすじをご紹介します。
昔武家の家に災いがおこり山犬に魔物の退治を頼み無事に退治できたのですが、その犬「八房」がその褒美として武家の娘「伏せ姫」を連れていくのです。
この八房に再び魔物が襲いかかったときに伏せ姫がこれをかばった折に八つの玉がちらばります。
その八つの玉とは「仁義礼智忠信孝悌」という玉でした。
この玉を手にした剣士たちがやがて集まりこの家を守るために戻ってくるという話なのです。
この8名の剣士たちですが、名前にすべて犬の文字がついているのでした。
たとえば犬養とか犬山道とかいう名前もあったような。
とにかく犬にからめてあるお話でした。
8つの玉の中の性質 仁義礼智忠信孝悌
これもすべて社会的にできあがった犬の中に見られるものだったはずです。
過去形になっているのは、犬はもはや人のペットとして可愛がられるために必要な存在となってしまったと同時に、本来犬のグループがもっていたはずのこうした気質も失われてしまったと感じるからです。
もちろん私たち人間にもこれらの気質やそれを表現する態度は、もはや過去のものとなりつつあると自省します。
自分たちにないものなのに、犬は人に忠実だとかいって忠犬ハチ公を祀り上げ、そうした態度を犬に求めすぎるのは明らかに不公平というものです。
私はそんなことはないと感じられるとしても、どこかに「犬は人が好き」なのだと断言できる部分があれば、それは犬は人に忠実だということの延長戦上にあります。
犬が人に忠実であったり、仁義を尽くしたり、信頼したいり、礼儀正しく振舞ったりできるのは、人がそれに値する人間であったりそうした態度で接しているときだけです。
人は常に我が身を振り返る必要がありそうです。
犬はそういう意味でも人にとって大切な存在だといえます。
自分を戒めてくれる動物などなかなかいません。
犬は人にとって貴重な動物なのです。
<テレフォンわんわん人生相談>自分にはない尾が他の犬にはあるのは何故ですか?
犬生には様々な喜びがあり、同時に悩みや苦しみもあります。
ひとに言えない、誰にも相談できない悩み、苦しみ。
そんな時少しでもお役に立てばというのがこのブログ<テレフォンわんわん人生相談>です。
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ナレーター:もしもし
相談犬:もしもし…
ナレーター:はじめまして、今日のご相談は何ですか?
相談犬:はい、先日散歩をしていて少し不思議に思ったことがあったものなのでお尋ねしたくて…
ナレーター:不思議に思ったこと、何ですか?
相談犬:はい、実は自分にはないものを他の犬が持っているのに気付いたもので
ナレーター:あなたにはないものを他の犬が持っていたのですね、それは何ですか?
相談犬:自分にはないので今まで知らなかったのですが長い尾というのが他の犬にはついていたんです。
しかもそれがよく動くんです。
その犬に聞いたところ尾は毎日の活動にとても役立っているらしく、尾の短い自分のことを心配してくれました。
ナレーター:なるほど。あなたにはその犬にあった長い尾はないのですね。
相談犬:はい。私にはそんなに長いのはついていないんです。
私が尾だと思っていたものはすごく短くてほとんど動かないんです。
その犬の尾はずいぶん違います。
ナレーター:最近になって気づいたんですか?
相談犬:はい、今まで気にならなかったのですが、最近になって気づきました。
ナレーター:それでそのことを悩んでいるということでよろしいですか?
相談犬:悩んでいるというか、どうしてなんだろうと思いまして。
飼い主に相談してみようかとも思ったんですが、なかなか伝えづらくてこちらにお電話した次第です。
ナレーター:はい。わかりました。それでは専門家の先生にお尋ねしてみましょう。
先生:こんにちは。
相談犬:こんにちは。よろしくお願いします。
先生:あなたいくつになるの?
相談犬:1歳を過ぎました。
先生:1歳ね。散歩でもいろんな犬に出会うようになった年齢なのですね。
それで、他の犬と自分の違いに気づいたのね。
相談犬:はじめは自分と同じような形の犬に会っていたのですが、最近よく見かける犬が立派な長い尾を持っていて、それで聞いてみたらそれが尾というのだということだったのです。
その犬がいうには「尾は犬ならみんな持ってるよ」というのでびっくりしました。
それは本当なのですか?
先生:ええ、尾というのは体の一部で本来の犬ならみんな持っているものなんですよ。
でも、一部の犬たちは人が形を変えすぎたせいで生まれたときから少しいびつな形の尾をもっています。
相談犬:私の尾は短くてなめらかには動かないようなものなので…
私も生まれたときからこんな尾だったんでしょうか?
先生:ああ、あなたのは棒のような尾なのね。
それでしたらおそらく生まれたときに切られたものだと思いますよ。
相談犬:え?私の尾は生まれたあとに切られたんですか?
私にもあんなに立派な尾がついていたんでしょうか?
先生:びっくりしないでくださいね。
あなたの見た立派な尾と全く同じではないかもしれませんが、あなたにも長い尾があったんですよ。
あなたのようなケースは珍しくありません。
赤ちゃんのときに尾を切られてしまうことはよくあることなんです。
相談犬:知らなかったもので、びっくりしました。
私も長い尾を持っていたんですね。
それはあるといけないものだから切られたのでしょうか?
飼い主が私のためにやったということですか?
先生:あなたの尾を切ったのはたぶん飼い主ではありません。
あなたを繁殖した人かそれに携わった回りの人の手によって切られたのでしょう。
理由については、人にとって必要ないということになります。
あなたにとっては必要だった可能性が高いのですが、残念なことです。
相談犬:私にとっては必要だった尾が人にとっては必要のないという理由でなくしてしまったということですね。
なんかすごくショック…です。
知らない方が良かったのかもしれない…。
先生:本当のことって知ると傷つくことばかりだからね。
でもね、あなたがそのことを知ってどう思うのかが大事だから。
相談犬:正直、ガッカリしました。
すごく大切にされていたと思ったので。
先生:あなたの尾のこと、あなたの飼い主さんはご存知ないはずですよ。
あなたの飼い主があなたを大切にしていることは真実なんです。
そのこととあなたの尾が切られたことはまた別のことなんです。
相談犬:飼い主さんは知らないんですね。
でも、どうしてなんでしょう。
私にとって大切なことなのに、飼い主が知らないところで私に必要なものを奪われてしまうなんて。
ちょっと信じがたい話です。
先生:本当にそうですね。
あなた方犬の立場に立って考えれば分かりそうなことなのに、そういう風に考えられない人がまだたくさんいるということは私たち人間の方の責任です。
あなたが不思議がり思い悩むのも無理はありません。
あなたはどうしたいですか?
相談犬:自分に必要な長い尾を取り戻せるならそうしたいですが、それは無理なので…。
そうですね、大切なことなので飼い主に知ってもらいたいです。
先生:そうですね。
あなたが一番伝えたい人に聞いてもらうのがいいですね。
このことならきっと飼い主さんもあなたの気持ちを共有してくださると思いますよ。
そしてあなたたち犬について大切なことなので周囲の人たちにも伝えてくれるはずですよ。
相談犬:はい、わかりました。
ナレーター:相談犬さん、先生のお話わかりましたか?
あなたもいろいろと思いや悩まれているようですが、悩んでばかりでは、ね。
相談犬:はい、大切なことを知って少し落ち込みましたが、
これからできることを考えるなら、飼い主さんに聞いて欲しいです。
ナレーター:あなたから伝えられないからこいうことを書いてある記事もたくさんありますし、ちゃんと伝わるといいですね。
相談犬:ありがとうございます。
自分たちの子孫が本当に大切にされるように、これからも先生方にもお願いしたいです。
ナレーター:そうですね。いっしょにがんばりましょうね。
今日はありがとうございました。
<日々のこと>グッドボーイハート七山が変化していきます
遅い梅雨入りを利用して七山校周辺の草刈りもずいぶんと時間をかけてしまいました。
昨年、疲労骨折した肋骨に痛みが来てしまい、なかなか開けなかった山の草刈りも若干ましになったかという感じです。
最近、グッドボーイハート七山に起こしになった生徒さんはいつもと違うことにいろいろと気づかれているかもしれません。
実は七山校の敷地を現在整備中でして、今年はちょっとだけ変化していきそうです。
七山校の敷地は1000坪以上もあって広すぎてとても管理が行き届かないのですが、平地というものがほとんどありません。
坂道が大好きな犬にとっては格好の遊び場であり探索の場ですが、山に慣れていない飼い主さんにとっては若干敷居の高いものでした。
そこで隣接の平坦な土地を活用させていただくことになったのです。
まだまだ整備と手続きに時間がかかるのですが、整備すること自体を楽しんでいきたいと思います。
七山校の裏山になる尾歩山(おぽさん)も、博多から七山に移転した際に杉林から雑木林へと変えていきました。
伐採から植林までプロの手を借りましたが、その1メートルほどの苗木が育ちあがるまでの下刈りはかなりの労力を使いました。
12年たってやっと森らしく成長した尾歩山は今では本当に立派な姿です。
この姿になるまでの大変な育てるという時間を楽しむことができなければ、とても自然と付き合うことはできません。
付き合うといより、むしろ自然に沿うていかねば続かないという感覚です。
整備中の土地がどのように変化していくのかをただ見ていただくだけでなく、またみなさんといっしょにこの土地を育てていければとも思っています。
預かり中の犬ちゃんに早速草刈りのお供をお願いしてお手伝いいただきました。
先のことなど憂えない犬だからこそ今この時間を楽しんでくれるのでしょうが、このことが何よりも救いと癒しになっています。
<クラス>犬が本当に可哀そうなのは、犬が吠えてなくてはいけないこと
犬にしつけやトレーニングをするのを「犬が可哀そう」だと言われることがあります。
実際にトレーニングクラスを受講されることを決められた生徒さんが言われることはありませんが、しつけに関心を示さない方の中にはこうした意見を持たれる方も多いのです。
犬は吠える動物なのに吠えさせないのはかわいそうとか、犬をクレートに入れることはかわいそうといった意見もあると思います。
なんでも一概に否定することは避けないですが、見方を変えて判断しなければいけない要素も含んでいるはずです。
たとえば、来客を知らせるインターホンの音にワンワンと吠え続け走り回って興奮する犬がいるとします。
きちんとしたハウストレーニングを行うと、ハウスの中ではインターホンの音に吠えなくなります。
これを犬が可哀そうを思う人は「狭いところに入れられて吠えられなくなっているから」と思うかもしれません。
でも本当はそうではありません。
犬は隠れる習性をもつということを知っているでしょうか?
来客である犬にとっては外敵かもしれない人がテリトリー内に入ってくるときに飼い主が適切に対応すれば、犬は不要に吠えたり興奮する必要はありません。
これがハウストレーニングの原理です。
ハウスという巣穴に隠れている間にら来客がかえってしまうことを理解すると、犬はハウスで待つようになります。
犬は興奮して吠えるということをせずに落ち着いていられるわけですから、環境はよりよくなっています。
犬が吠えたり飛びついたり走り回ったりすることが犬が喜んでいるのではなく犬のストレス行動であるという理解がないと、犬が落ち着けるようになってよかったと思えないのでしょう。
これでははじめから人と犬はすれ違っていることになります。
犬を理解しない人は犬が隠れ場を必要としていることも理解できず、クレートを可哀そうといいます。
クレートが巣穴にならなければ当然犬はずっとクレートで騒ぎますので、それはもちろんむごいことです。
だからこそ閉じ込め場としてクレートを使うのではなく、クレートが巣穴となるための練習が必要になります。
それが犬のしつけやトレーニングといわれるものです。
犬をハウスに入れるのが可哀そうで…という飼い主さんがいわれたら、犬が吠えて走り回っている方がよほど可哀そうな状態だとお伝えします。
何が犬にとって「可哀そう」なのか、トレーニングやしつけの趣旨や中身の本質を理解しなければ正しい答えが出せません。
犬のしつけとトレーニングは犬の習性にできるだけあった環境を提供すること、犬の習性に応じたコミュニケーションを引き出せること、そして犬が落ち着いて生活できるように整え成長を促すことです。
本当に犬が可哀そうなのは、犬が理解されていないということです。
<日々のこと>「テレフォンわんわん相談」をブログ公開します。
家庭訪問レッスンのために車で移動する時間が多くなりがちなので移動中にラジオを聞くことが日課になっています。
そのラジオ番組の中でも特にかじりついて聞きたいとおもってしまう番組があります。
全国のラジオ放送番組としてはおそらくかなりの長寿番組となる「テレフォン人生相談」という番組です。
月曜日から土曜日の11時から15分くらいの放送なのですが、このテレフォン人生相談はなかなか考えるところが多く、人生の学びのひとつになっています。
テレフォン人生相談の冒頭はこんなふうです。
人生には様々な喜びがあり、同時に苦しみや悩みもあります。
人に言えない、誰にも相談できない、悩みや苦しみ。
そんな時いくらかお役に立てれば…というのが、この番組です。
みんないろんなことで悩み苦しまれ、そして立ち上がろうとしているのだなと感じたり考えたりする機会になります。
ほんの短い時間の応答なのでこれで問題が解決するというわけでしょうが、人に打ち明けたり話すことができるだけで人は多くのことを解決する機会を得られるというのがこの番組の趣旨なのかなと思います。
この番組を聞きながら犬のテレフォン人生相談もやってみたいななどと妄想がはじまってしまいました。
妄想なんだけど本気です。
すぐに妄想してしまうのは自分という人間のバカな部分でもあるけれど、ある程度バカだったからこそこんな人生を歩けているのだという自負もあります。
だから妄想が頭の中にわきあがってきたときにはすぐには否定せずに、一度広げてみたり閉じてみたりしてその可能性と周囲に広がる利益と迷惑を想像するようにしています。
名前はすぐに決まりました。「テレフォンわんわん人生相談」です。
テレフォンではありませんが、すでにスカイプを利用した通信講座を受けてくださっている生徒さんもいらっしゃいます。
このテレフォンわんわん人生相談は通信講座といった実践スタイルではなく、犬のしつけやトレーニングをはじめてみようかなと思っている人に一歩を踏み出す機会にしていただきければと考えました。
番組にあるとおり、いくらかでもお役に立てれば、という趣旨でできないかなと模索しているところです。
ある生徒さんにこの話をしたところ、飼い主さんからではなく犬から相談を受けるというのはどうですか?とご提案をいただきました。
ある犬ちゃんが「もしもし」と相談してくるというものですね。
こうなると事実上というよりも犬のコトバを人に置き換えた半分は作り話、だけど結構まんざらでもないよという形を作り上げることになり、これもまたためになるなと思いました。
実際、犬と人はコミュニケーションも習性もかなりの違いを持っています。
相手を理解するためのツールとして科学的に実証されている事実は外せませんが、その科学すらも時代と共に変化していきます。
今まで正しいと思われてきたことがそうでないことなど山のようにあるわけです。
だからこそ柔軟な発想と想像は犬のしつけやトレーニングにはかかせない要素です。
話を元に戻すと犬が「もしもし相談があるのですが」と尋ねてくることをできるだけ犬の立場になって書いてみること、これもまた私の勉強にもなるわけです。
以前グッドボーイハートで発行していたWOOF WONDERFUL WORLDという冊子で「オポズセンス」というコーナーを書いていました。
オポというのは数年前に他界した私の愛犬です。
プロフィールの写真やグッドボーイハートの歴史の中でもオポが中心になっています。
グッドボーイハートのマークもオポの横顔ですね。
オポズセンスというのはオポの感性という意味で名付けました。
オポの気持ちや立場にたって書いたのですが、今読み返すとまだまだ人よりだという部分がたくさんありました。
その人よりだということに気づかされたのはオポと七山に移り住んでからです。
以下に自分が人目線で犬を見ていたのかを痛感させられることになりました。
良くいえば博多で犬と暮らしていたころと比べると数千倍イヌのことがよくわかるようになりました。
オポズセンスを復活させるつもりで「テレフォンわんわん人生相談<ブログ編>」を初めてみます。
題目にはブログ公開とありますが、もちろん作り話です。
犬だったらこんなことに悩んでいるかなという見方でご紹介できればと思います。
<犬のこと>犬の習性を引き出すのは飼い主の役割なのです
動物は常に身を守る行動をとる習性があります。
犬も犬独自の方法で自分の身を守っています。
この「身を守る方法」を忘れてしまったため、もしくは思い出せなくなってしまったためパニックを起こす犬がたくさんいます。
パニック行動にはワンワンと興奮して吠え続ける行為や走り回る行為があります。
来客のときやその合図となるインターホンの音に反応して興奮してしまうのも犬のパニック行動のひとつです。
パニック行動は目の前の問題を解決する行動ではなく、ただ脳が混乱を生じて興奮した行動をするだけになります。
他にも吠えながらくるくると回るとか、連続してジャンプするといったものもあります。
ひどくなると周囲にあるものに噛みつくか突撃していくといった攻撃的な行動に発展することもあります。
パニック行動は問題を全く解決せずにその動物を消耗させて、時には危険な状態に陥らせたり事故を起こしたり、脳内の病気に発展してしまうこともあります。
ではどのようにすればいいのかなのですが、多くのケースで犬がパニック行動を起こす周囲の状態は、実際にはパニックになる必要のないことばかりなのです。
先にあげた来客もそうです。
宅配便が来たからといって、お客さんが家に来たからといってそれが何なのでしょうか?
人にとっては日常的な社会生活の一部でしかありません。
散歩中に他の犬とすれ違うとか、人に話しかけられることでどうしてそんなに騒がなければいけないのでしょうか?
説明していくとすごく長くなってしまいますが、簡単にいいます。
犬は本来なら危険なことから身を守るたくさんの術をもっているうえに、安心できる事柄には社会化という過程を通して順応していく力を持っているという事実がベースなのです。
ところがこの「ベース」は生まれたときから身についているわけではないのです。
犬の習性としては持っているものの、それがうまく引き出されないと犬は自分の身を守ることができません。
できなくなった大変多くの理由が、飼い主が犬を守り続けたから、逆に飼い主が犬を危険にさらし続けたからということです。
危険にさらすなど自分は絶対にしていないと思われるかもしれませんが、抱き上げて拘束すること自体は犬にとっては危険な状態におかれるということなのです。
他にも赤ちゃんとして接し成長の機会を得られなかったことなどもまた、犬を危険にさらす行為につながっています。
実は犬が吠えたり騒いだりする走り回ったりして手に負えなくなるパニック行動をつくってしまったのは、犬の様々な成長過程での経験なのです。
成長過程の経験とは、繁殖の過程、子犬期の生活環境と育て方、その後の成長過程と育て方などを含みます。
いつも思うのですが、この犬が子犬のころからもっと別の環境で全く違う育てられ方をしていたらこうなっただろうかということです。
犬の飼い主なら一度は考えてみて欲しいことですが、この犬が他の人と暮らしていたら今と同じような行動をするようになっただろうと考えればどうでしょうか。
そう考えると飼い主として犬を育てるということの難しさとやりがいは計り知れないものだとわかります。
そのやりがいの中に、犬の習性を理解してそれを引き出すのが飼い主としての役割でありやりがいだと感じていただければと思うのです。
犬の本来の習性をうまく引き出してあげ、その犬がより犬らしく生きていく機会を提供できるのはまた飼い主でしかないのです。
そうすることで犬が安心して暮らしていける、つまり犬が幸せになるのですからこんなに楽しいことはありません。
<犬のこと>五ケ山キャンプ場を利用した生徒さんから
トレーニングクラスを受講する前は山にもアウトドアにもご縁のなかった生徒さんが、犬とともにトレッキングやテント泊に行かれることを聞くとうれしくなります。
いきなり本格的なテント泊にならなくても、ちょっと郊外の田舎を散歩したとか、海に行って遊んだとか、近くの山を歩いてきたというご報告でもワクワクするのです。
もちろん理由はその犬がそれだけ少し自然が近づいた生活を手に入れたと感じるからです。
1週間に1回でも、1ケ月に1回でも、そんな時間を得られると犬の気持ちはまた違うのではないでしょうか。
もちろん日々のお散歩はあっての話です。
飼い主の中には普段は全く散歩にも連れていかないのに、週末になるとアウトドアに犬を連れだす方がいます。
これは犬と自然を満喫する行為ではなく、犬もアウトドア備品の一部となっているという意味で最悪のパターンです。
毎日屋外で散歩を通して自然にふれる機会を少しでももちながら、週末はもう少し空気が良くて過ごしやすい場所でゆっくりと時間を使うというスタイルなら、犬と人の関係性は変化していく可能性を秘めています。
先日生徒さんからお写真をいただきました。
ブログに掲載の許可をいただいたので紹介します。
福岡の那珂川町にできた新しいキャンプ場で犬といっしょに過ごしたとのことでした。
広い囲いがあって他の犬との接触もなく安心して過ごせるスペースがあるとのことでした。
下ろしたてのテントの横で少し緊張気味でしょうか、でもなんだか新しい体験を楽しんでいるように見えます。
気持ちの良いときにする日向ぼっこポーズで、ようやく環境になじんできたようです。
特に飼い主さんの気持ちに敏感な犬は、飼い主さんの気持ちのほぐれで自分もほぐれていきますね。
キャンプ場の近くには遊びのできる自然もたくさんあるということで、お散歩だけでも使っても良いところがあるそうです。
暑くなりますので気温をみながらお出かけください。