11月の連休は最高のお出かけ日和でした。
みなさんも犬たちといっしょに山歩き、海歩きへと出かけられたことでしょう。
グッドボーイハート七山の尾歩山では、10年以上テントクラスにご参加いただいている熟練メンバーでのクラス開催となりました。
テントクラスというとどのようなスタイルで寝ているのかと想像できない方も多いようですが、とても単純でテントを張って犬といっしょに寝泊りするというクラスです。
最初はなかなか落ち着かずにいる犬たちも、くり返しの経験で自信をつけていき頼もしくなっていきます。
アウトドアが好きな飼い主さんも、アウトドアとは縁のなかった飼い主さんも、どちらも犬との新しい体験を楽しみながら関係をつくっていただいています。
犬との限られた時間をどこでどのように過ごすのか、みなさんそれぞれでしょう。
人の楽しみばかりに重点を置いてしまうと、人の外出やイベントに犬を付き合わせることになって結果として犬に負担を強いてしまいます。
何もない山で過ごしてテントという単純な道具で寝ることは、人にとっては少し物足りない上に原始的で快適さとは無縁の時間にもなります。
ただ、その何もない中に犬との関係に気付いたり変化したりするものがあるのかなと思います。
実際に、テントクラスに参加してくださっている生徒さんと犬くんたちはそれぞれに悩んだり苦しんだりしながら、成長や変化を楽しみつつ静かに老いをすすめていく犬の姿を見守っていらしゃいます。
これからいくど山で夜を過ごしていただけるかわかりませんが、そのひとときがかけがえのない時間になれば、そしてそれが犬にとってもそうであればと願うところです。
若い犬たちは山に出現した見慣れぬテントという物体に、警戒したり驚いたりしていました。
いつか君達もテントに人といっしょに寝ることがあるんだろうか、そうなると楽しいねとささやいていました。
Author Archives: miyatake
<クラス>連休中は熟練たちのテントクラス開催しました。
<おすすめのアイテム>レザーリードの手入れに欠かせないオイル“ラナパー”をおすすめします。
立て続けにリードの修理をすることになりました。どちらも生徒さんの分です。
ひとつは金具の取り替えですがこちらはナイロン製のリードで比較的簡単です。
別の相談はレザーリードに関するご相談でした。
リードが切れたので買い換えたいのだけど同じものが売っていないということだったのです。
確認すると見事にレザーリードが切れています。
レザーリードは何十年も使うことのできるものでリードの中では耐久性の高いものですが、手入れを怠ると破損も激しくなります。
その手入れとは、油で吹き上げることです。
バッグやシューズなどの本革のレザー製品と同じように、犬のレザーリードも油をしみこませておかないと革が乾燥してしまいきれてしまうのです。
数ヶ月に1回はレザーリードを油で拭くことをおすすめします。
どんなオイルを使えばいいのかと迷われたら、この商品を使ってみてください。
ラナパーという商品ですがわりとどこにでも置いてあるようなお品です。
バッグや靴の手入れだけでなく、天然木の家具の手入れにも使えるので万能でとても役立ちます。
嫌なにおいもなく素手でぬることができます。
購入時にスポンジがついていますのでスポンジで吹き上げたあと余分なオイルを布で拭きとるだけです。
乾燥したレザーリードはどんどんオイルを吸い込んでいきますので、しばらく塗っていなかった場合にはくり返し重ねて塗りこんでいただくといいでしょう。
オイルで吹き上げたリードはとても柔らかくしなりがあり、これでもう切れることはありません。
切れた部分もレザーリードは補修が可能です。
今回はお直しをお手伝いさせていただきました。
訓練士時代は訓練所で使用しているリードが60本くらいありましたので、それを毎日手入れするのも仕事のひとつでした。
久しぶりにリードを縫い合わせる作業をしたため多少不器用でしたが、懐かしい時間になりました。
リードはレザーがおススメですが、小型犬には多少重たさがあるので3キロ未満の犬ちゃんには細めのリードをご利用ください。
リードは人と犬が意思疎通を行う大切な道具です。
生涯を通して使えるリードとめぐり合ったら、大切に手入れして長く使われると犬とのコミュニケーションも深みを増します。
<犬のしつけ方>犬の穴掘りにはどんな意味があるの?
グッドボーイハート七山で預かりクラスをしているときのことです。
預かり犬ちゃんたちに連続で庭に穴堀りをされて悲鳴を上げたことになりました。
特にビックリした方は、大型犬が少し目を離している間に巨大な穴を掘っていたことです。
ほんの数分だけだったのですが、長さ1メートル、そして水道管が露出していました。
水道管を破損されかっただけでも有難い話ではありますが、土が柔らかいので特大サイズになったのでしょう。
あとは小さいちゃんたちの軍団なので、掘った穴のサイズも幅、深さともに10センチ程度のものです。
それでも歩いているときに足がはまってしまうこともあるので、歩くときには注意する必要があります。
しかも、数頭預かりをしているときには同じ穴をいっしょに掘っている姿をよくみかけます。
土を掘る動作をすると犬がよってきていっしょに掘ろうとするので、穴掘りは共同作業のひとつとして身に付いているからでしょう。
では、そもそもなぜ犬は穴を掘るのかということです。
犬という動物の習性を考えればある程度のパターンでは推測ができます。
最も大切な穴掘り作業は、巣穴を作る際の穴掘りです。
犬によってもサイズは様々ですが、自分の体のサイズくらいの穴は掘ることができます。
出産時につくるのがメインにはなりますが、その他隠れる場所を必要としているときや冬の寒さや夏の暑さから逃れる方法としても巣穴は快適な空間のようです。
穴掘りの活用法の二つ目は、食べ物を隠しておく場所として使うことです。
巣穴があればその中に隠すという方法もあるでしょうが、巣穴なしで活動をしている場所では穴を掘って食べ物をいれそしてまたその上に土をかぶせていきます。
鼻で土をかぶせるような動作はタオルケットや毛布でもよくみまれます。
室内ではこのような方法でジャーキーは犬用のガムを隠していることがあります。
犬の穴掘りの目的としては上記の二つがメインになります。
その必要がない場合に穴掘りをすることもあります。
子犬の時代にはこうした作業の練習をくり返しますので、無駄な穴堀りをよくします。
野生のイヌ科動物の子犬も穴掘りの練習のような動作をすることがあります。
こうして身に付いた穴掘りが実践で役立つということでしょう。
家庭犬の場合には、もともとすることのない子犬時代がずっと継続するために、することがなくて穴掘りをして時間をつぶしていることもあります。
ただ、家庭犬の場合には隠れる場所を必要として床を掘ったり、ソファを掘ったりする行動をすることもありますので、そのような犬がストレスで生じている行動については注視してあげてほしいのです。
穴掘りをしていると飼い主の注目をあびたり、とめようとよってくることから飼い主を呼び戻す行動となることもあります。
この辺になると、飼い主の行動のパターンに基づく学習行動になりますので、犬本来のものとは少し離れてきます。
そして最後に、この穴掘り行動がずっと継続してくり返し行われる場合には、ストレス行動となっていることもあります。
穴掘り行動は同じ動作をくり返す行動です。
こうした同じ動作をくり返す行動を常同行動といいますが、その文字のとおおり同じ行動をくり返すという意味です。
穴掘り行動は常同行動として変化してしまう可能性のある行動なのです。
行動は単発ではなくその状況や前後の流れなどから意味を汲み取っていきましょう。
犬は遊び行動をしているのか、それともメッセージなのかストレス行動なのか。
じっくり観察すればその行動の意味がわかります。
行動の意味を理解できたら、次に飼い主としてやるべきことが決まってきます。
<犬のしつけ方>できるのか?犬のしつけ方に関するメディアリテラシー
犬を飼った飼い主のほとんどが何か1冊は「犬のしつけ方の本」を持っているようです。
犬の吠えるや咬みつくなどの困った問題のご相談に関する最初のクラス、カウンセリングクラスのときに、飼い主さんが持ち出して来て「この本に書いてあったのでやってみたんですけど…」という流れになりがちなのです。
愛犬のしつけ方、ほめてしつける犬のしつけ、全犬種対応しつけマニュアル、犬のトレーニングとしつけなど、こんな感じの書籍名で数え切れないほどの本が出版されているだけでなく、インターネットで検索すれば読みきれない情報を手に入れることが可能です。
その莫大な情報の中から、今目の前にいる自分の犬についてどのようなしつけの方法があっているのか、具体的に何をしてよくて何をしてはいけないのかを判断していくことははっきり申し上げて難しいことなのです。
本の中に書いてあるある方法が、たまたま自分の犬にあって効果があることもあるでしょうし、実際には効果があったように思えることでも別の問題に転化してしまっただけになっていることもあります。
人に聞いたこと、ネットで調べたこと、本に書いてあることを鵜呑みにすることは、結果が得られないだけでなく犬の不信感を増してしまうという悪影響が出ることもあるのです。
熱心が裏目に出てしまい、ある方法を試したけど効果がなかったので次は別の方法を試してみるなどとこの手あの手を使ってしまうと、犬はあなたのことを理解できなくなるばかりでなく飼い主の行動の予測が不可能になるためにパニックを起こすという最悪の状態を引き起こすことになります。
動物はある程度単純な学習を重ねることでその行動が成り立っているともいえます。
難しいとされる犬のコミュニケーションも、一定の環境内で犬と犬がコミュニケーションを交わしているのを見ると、単純化されたわかりやすいものなのです。
犬は犬としてのコミュニケーションや習性を持ち、そして相手の行動を予測して反応を示そうとする学習が働きます。
こうした予測行動が不可能となったときに、犬を含む動物はパニック行動を起こすようになります。その中に激しい攻撃性行動も含まれることがあります。
情報を整理して自分にとって必要なものは何か、どれが正しい情報なのかを判断するメディアリテラシーを、犬のしつけ方に関して一般の方が行っていくのはあまりにも過酷な作業になります。
トレーニングに支払う代金がもったいないからとここに多くの時間を使ってしまうと、結局は時間だけを浪費することになるだけでなく、犬はどんどん年をとっていきます。
犬のしつけ本を差し出され「ここに書いてあることって正しいですか?」という質問を受けたときに、この部分はある程度信用のおける内容ですがこの部分は抜粋になっていて不明確な情報です、などといった質疑応答をするだけでもますます混乱するばかりでしょう。
こうしてブログで情報提供をしている自分でも、以前に書いた文章を読んだときに説明が曖昧だと思う部分や、もう少し違った捉え方ができると感じることがたくさんあるのです。
ブログを読んでいただけることには本当に感謝しています。そしてできたらリアルタイムで、今現在知りえることをみなさんとお話ししたいのです。あなたの犬について、あなたの犬の行動について、そして犬という生き物について、今起きていることをいっしょに考えたいのです。
そしてまたメディアで取り上げられる犬の番組を見て、自分にとっての真実とは何かを探して下さい。
私もきっと今でも、自分にとっての犬の真実を探し続けているのです。だからメディアの情報を鵜呑みにはしません。
批判的になりたいのではなく、むしろ厳しく受け取ることで自分を引き締めたいと思います。
<犬のしつけ方>犬に食べさせてはいけないのはどんな食べ物ですか?
ブログのネタの多くはトレーニングやヒーリングのクラスのときに飼い主からいただく質問で成り立っています。
ひとりの飼い主さんが疑問と感じられることは、多くの飼い主さんが疑問に感じておられること。
できるだけ日常の疑問にお答えすることで、グッドボーイハートのブログがちょっとだけ犬との暮らしに役立てば幸いです。
今回のある飼い主さんの質問は犬の食事に関することでした。
「先生、犬に食べさせてはいけないのはどんな食べ物ですか?」
多くの飼い主が知っている犬に食べさせてはいけないものはこんなものでしょうか。
たとえば玉ねぎ、これはとても有名ですが犬の中には玉ねぎを食べたことで血液が破壊されてしまう急性の状態に陥る場合があり、非常に危険だとして玉ねぎを与えないようにといわれています。
犬の方も生の玉ねぎを差し出されて食べることはほとんどないくらい好みではないようです。
ですが玉ねぎ中毒は玉ねぎのエキスもダメということで、味噌汁に入っている玉ねぎすら危険だとされています。
ところが、昭和の犬たちは玉ねぎをよく食べていました。
私達世代(昭和ということで)では、犬には残飯を与えることは普通のことでしたので、犬が玉ねぎ入りの食事を食べていたことを知っている方も多いでしょう。
ちなみに、うちの柴犬やスピッツミックス犬も玉ねぎエキスたっぷりのすき焼きの残りやハンバーグのかけらは大好物でした。
そんな事実もあるのですがといっても生徒さんには勧められないので玉ねぎ、ネギ類は犬が好まないので与えないで下さいとお願いしています。
他にも、子供が好まないものを犬は食べられません。
香辛料とか消化の悪いものや咀嚼が大変必要な硬いオカキや大豆製品などです。
大豆などはそのまま便の中にでてきてしまいます。種子と同じ扱いになっているようです。
人もあまり得意ではないがなんとか食べられるという油に火を通したもの、たとえば天ぷらも反応が高いです。
これは油が酸化したものを受け付けないということですが、本来なら人間も受け付けません。
ちなみに私は有名なてんぷら店のてんぷらを食べた場合でも、消化不良によって震えが止まらなくなったこともあります。
犬レベルで酸化した油に弱いタイプなので、犬の状態がよくわかります。
天ぷらを食べた犬の中にも強く反応した犬がいます。
人間のサイズからすると1個の天ぷらがずい分と油を含んでいますので、犬の消化器官は追いつかないこともありますので危険です。
あえて危険をおかす必要もありませんから、揚げ物の天ぷらと、天ぷらかまぼこなども避けた方が無難です。
果物の中にも食べられないものがあるのですが、こちらは個体差が激しいです。
犬によって好んで食べるとか、食べない、食べても嘔吐すると分かれています。
たとえば、みかん、いちご、りんご、バナナ、柿。キュウイなどありますが、ほかにもあるでしょう。
くだものは人でも好き嫌いが激しいのではないでしょうか。
くだものは酵素が強いためものによっては十分に発酵(つまり腐敗)していなければ犬が消化しきれない場合もあります。
チャレンジして食べた犬も嘔吐したものは次に与えたときに警戒をするようになります。
犬の自然な条件付け学習反応です。
一度胃が拒否してしまうとなかなか受け付けない、これで自分の身を守っているわけです。
しかし本来なら、学習せずとも食べられるものと食べられないものを区別できるのが犬なはずです。
動物にとっての基本的かつ重大な情報なのですが、親犬に教えられなくとも食べられるものと食べられないものを知っています。
そのため、犬は山の中できのこ類を口にすることはありません。
本当にまれに、きのこ類を食べようとする犬がいますが、遺伝的な情報がかなり混乱を生じている結果なのでしょう。もちろん純血種犬です。
ここで、ある生徒犬くんに実際に起きたエピソードをご紹介しましょう。
その犬くんは海外で生産されている大手のよくみかけるしかも高価なドライフードを食べていました。
数年前に血液検査で数値が不安定となり、療法食としてのドライフードをすすめられたのがきっかけだったようです。
ところがトレーニングクラスを開始されるようになってから食事に関心を持たれるようになり、身近で手に入る食材を使って犬にゴハンを手作りでつくって与えるようにされました。
まず最初に変化したのは体型です。
ぽっちゃりボッテリしていた犬くんのウエストが細くなって肉もしまってうらやましい限りでした。
さらにビックリするお話しを聞くことができました。
その犬くんは今まで食べていたオヤツを吐き出すようになり、全く食べられなくなったとのことでした。
いずれもペットショップで普通に販売されている犬用のオヤツでいくつかの添加物が入っているような記述のあるものでした。
それほど安くはないもので日持ちのするものを選ばれていたのでしょうが、そうしたオヤツを犬くんの体が受け付けなくなったのです。
オヤツも野菜や芋やくだものに変えられて、ヤクトさんのジャーキーも使っていただきました。
もちろん犬くんは喜んで食べてくれていました。
それよりももっとうれしいのは、犬の選択にあわせて飼い主さんが食べ物を変えられ、そして犬くんの感性がよみがえってきたことです。
本当に食べられるものを食べ、食べられないものは食べないというのが犬のルールですが、犬は自分では食べ物を得られないので、ついつい欲張って食べてしまいます。
本当は本人の口に合わないものを食べてしまうこともありますが、そういうときには体や行動などにメッセージとして現れてくるものです。
冒頭の質問に対する答えは、食べられると食べられないを人が決めるのではなく犬の体がその感性を取り戻すこと、です。
オポは生の大根とカブが大好きでした。
食の消化力は人も様々、犬も様々。
みなさんのうちの犬ちゃんたちの体が喜ぶ食を見つけてください。
<クラス>犬とのトレッキングクラスで新しい生物発見!
プライベートトレッキングクラスのときに預かりクラスの犬くんを同行させてもらいいっしょに山歩きしました。
預かりの犬をトレッキングクラスに同行させていただけるのはとてもうれしいことです。
プライベートクラス参加の犬くんにとっても心地良く勉強できる時間になってくれるでしょう。
どちらもオスの犬くんでどちらも消極的で多少の緊張感を感じます。
その緊張感ですが、山歩きを始めると次第に解けていくのがわかります。
犬のことよりももっと広い環境を受け取ることにセンサーが向っていき、緊張していた相手も今や共に行動する仲間として認識されていきます。
歩きながら落ち着きを取り戻してずい分山の奥へと進んだところ、小さな生き物を見かけました。
数秒じっとしていたのでしっかりと見たのですが、はじめはネズミだと思い込みました。
こんな山の中にネズミがいるなんて珍しいね、と話ながら登ったのですが、どうも合点がいかずに調べてみました。
たくさんの画像をみたところどうやらそのネズミだと勘違いした生き物は「ジネズミ」だったようです。
ジネズミは九州の山手にも生育するモグラの一種とのことでした。
もうこの山に登って12年になろうとするのに、12年目にしてはじめて見た生物です。
めったに姿を現すことがないということで、偶然とはいえある意味深いメッセージです。
メッセージとしては「知ったと思い込むな、まだまだ知らない事がたくさんあるよ」というところでしょうか。
ワクワクするような気もするし、まだ宿題が残っているのかとため息をつく気持ちにもなるし、結構複雑です。
ジネズミを見たあと犬たちに「臭いしないの?」と問いかけたのですが、犬の反応は低かったです。
危険でもないし食べるものでもない、犬にとってジネズミはそんな存在なのでしょう。
ちなみにジネズミは準絶滅危惧動物とのことでした。
人も犬も数限りない種類の中のひとつでしかないのに、こうして縁あって近付けたのはこれも偶然とは言えない気がしています。
だからこそ学ぶ、犬から人のことも学びます。
<クラス>お預かりのクラスで犬と犬のコミュニケーションを学びながら探る
お預かりクラスで3頭の犬ちゃんたちが集まりました。
気候も天候も良くていっしょに過ごすには抜群の日となりました。
お預かりの理由はご旅行やお仕事と様々ですが、中には他の犬とのコミュニケーションを少し進展させたいという理由で預かりを受けることもあります。
いっしょに過ごすことで犬たちに負担がかからないようにと、どちらの犬にとっても学びになるようにセッティングするのですが、コミュニケーション力の促進はそう簡単ではありません。
子犬期の生後6ヶ月くらいまでは成長と発達に柔軟性があります。
今回お預かりした犬ちゃんの中にも、最初の預かりのときには尾を巻いて逃げたり怯えたりしていた犬ちゃんもいます。
その犬ちゃんも現時点ではずい分と積極的かつリラックスして犬と共に過ごせるようになりました。
犬の中でコミュニケーションの誘導力を持つ犬はなかなか現れません。
ほとんどの犬が「待ち」の状態で、状況が変化するのを任せる姿勢に変わっていきます。
そしてその多くが、何事も起こらねばそれで良しという浅いコミュニケーションでおさまることになります。
この状態では、犬と犬が同じスペースに共に過ごしていても、喧嘩もなく会話もほとんどなく、みたところ落ち着いているのですがつながりはあまり感じられません。
何か事が起これば散々と別の方向へ逃げさってしまうような関係です。
もちろんそれが悪いというのではありません。
人と人の関係もすでにそのようなものになりつつあります。
となりに住んでいる人が誰だかわからない、話をすることもほとんどないというのも普通のことです。
別に、人生の中に喧嘩したり仲直りしたりしながら関係を進めていける相手がいるということもあります。
犬と犬は単に仲良しさんではありません。
犬のお友達が欲しいということをよく飼い主さんから相談されますが、お友達というのは小競り合いがあったり仲良くなったりをくり返している関係のことをいうのではないでしょうか。
犬でいう表面的に社交的な関係とは、関わりを持たないということなのです。
預かり中の3頭の犬ちゃんたちと共に庭で過ごしながら、犬同志の関係に必要以上に関与しないけれど、必要なときには関与する姿勢で見守り続け、私自身もまだまだ学んでおります。
自分でも不思議ですが、犬についてこれだけ学んでいてもまだ学びたい知りたい探りたいという気持ちがなくならないのです。
ある程度犬の行動や感覚を理解し始めていても、それを飼い主さんに伝えるためのツールがまだ不足しているため、そのツール探しのためにも学び続けています。
わかったと思った瞬間から人に伝えられるようになるまで数年かかっているような気がします。
今日私が知りえたことをみなさんにお伝えできるのが数年先になるということなので気の遠い話ですね。
そのうちに犬は成長してしまいますから、数年を待たずにぜひ今いっしょに学んでください。
犬の行動に問題を抱えている飼い主さんも、問題を抱えていない飼い主さんも大歓迎です。
<クラス>お散歩代行サービスで考えるいろいろ
お散歩代行のクラスをご利用いただいたので、唐津の海辺を生徒犬ちゃんと散歩する機会を得られました。
休日のお昼だというのに広い海辺に誰もいません。
日差しが素肌に心地良く波打つ音には心が安らぎます。
どちらかというと山派ですが、たまには海に下りてきてこうして地平線を拝ませてもらえるのもありがたいことです。
散歩中に小学生の子供さんに声をかけられました。
「さわってもいいですか?」と礼儀正しく声をかけてくるしっかりした子供。
礼儀正しい子供に丁寧に断りをいれて、承諾してもらいました。
本当は子供たちに犬は触るべきものではないことを伝えてあげたいのだけど、時間も許さずつい逃げ言葉になってしまいます。
動物を触れてみたいという子供の気持ちも大切にしてあげたいですが、時間をかけて触れ合えるようになるのが人と動物だという本質について子供たちい知って欲しいという気持ちの方が強いのです。
海岸線をどこまでも歩いても歩けるほど唐津の海辺は続きます。
視界に入る部分を歩いていけば半日以上かかるかもしれません。
こんなに空間があるのに、どうして犬たちは窮屈になってしまうのだろうと思います。
人は屋外で過ごすことがあまり得意でなくなってしまったので、犬を室内に呼び込みいっしょにテレビを見ることを強いているのかもしれません。
犬は活動することが不得意となり、活動しない犬ほど大人しくて飼いやすいといわれるようになるのです。
犬は人といっしょに活動してくれる最高にすばらしい友達だったのだけど、今やカウチポテトの友になりつつあります。
屋外にでるのが億劫にならないこの時期に、犬といっしょに風や太陽や草の香りや昆虫たちと遊ぶのも悪くありません。
家庭訪問でのトレーニングクラスやトレッキングクラスや預かりクラスが続く毎日ですが、お散歩代行をするシッティングクラスの依頼を受けます。シッティングサービスはグッドボーイハートのトレーニングクラスを受講されている生徒さんのみが対象です。
グッドボーイハートやトレーニングスクールなので、迅速に対応できるペットシッティングサービスを提供できる状態ではありません。
比較的早めにシッティング依頼が必要になりますので、ご予定が事前にわかっている場合にのみご利用いただいています。
お散歩代行をさせていただくときもグッドボーイハートならではのクラスです。
飼い主さん不在のときに犬のお世話をさせていただくことで気付く犬のことはすべて飼い主さんにお伝えしていきます。
グッドボーイハートは常に学ぶ場所。
楽しくときに厳しくまじめに、でもやっぱり楽しく学んでいきます。
<お知らせ>ヤクトさんの鹿肉ジャーキー新商品が到着しました!
以前ご紹介してお待ちかねだった鹿肉ジャーキーがグッドボーイハートに到着しましたので販売を開始しています。
商品のご紹介
価格はすべて税込です。
鹿肉 赤身ジャーキー 50グラム 定価864円→ グッドボーイハート価格 680円
鹿肉 赤身ジャーキー 100グラム 定価1620円→ グッドボーイハート価格 1300円
鹿肉 こうじ入りジャーキー 40グラム 定価972円→ グッドボーイハート価格 770円
鹿肉 こうじ入りジャーキー 80グラム 定価1944円→ グッドボーイハート価格 1500円
鹿肉 脾臓(ひぞう)ジャーキー 30グラム 定価972円→ グッドボーイハート価格 770円
鹿肉 脾臓(ひぞう)ジャーキー 60グラム 定価1944円→ グッドボーイハート価格 1500円
大分で猟師をしているヤクトさんが獲れたての鹿肉を丁寧にさばいて調理してくれています。
お値段が高いと感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、その工程の手間を商品の質をみれば納得されるはずです。
脾臓(ひぞう)ジャーキーは数が少ないのでなかなか入手できなかったのですが、今回数個をいただけました。
こうじジャーキーは今回新商品として入荷してきました。
赤身ジャーキーは定番で人気がありいつも取り扱っています。
作りたてなので風味がすごいです。
食欲の秋に鹿肉ジャーキーで犬も大満足するでしょう。
クラスを受講されている方には、レッスン時にお渡ししますのでお気軽にお声かけください。
<クラス>老犬たちのトレッキングクラス
グッドボーイハートの活動は、季節が変わるようにこれまで形を変えて移り変わってきました。
はじめに家庭訪問形式のトレーニングスタイルから始まり、次に通学できる学校を博多駅近くにつくり、その後は山での勉強と七山へ移り、今は家庭訪問クラスを七山のクラスを併設する現在の形となりました。
グッドボーイハートの設立が2000年からなので今年で18年目です。
たくさんの出会いを頂くと共に、共に学んだ仲間たちとの別れも始まっています。
今日は12歳~15歳まで、子犬のころからグッドボーイハートで育った犬たちと生徒さんたちと共に山歩きを楽しみました。
老犬たちのペースでの山歩きなので気負うこともなくゆっくりまったりと呼吸を深めながら歩きます。
山にはきれいな空気があるし、スペースはいっぱいあるし、時間もたくさんあります。
老犬たちの山を歩く姿を見ながら「元気に過ごしてくれているようでよかった」とただほっとしてしまいます。
同時に、犬たちの生きる時間を変えることはできないけれど、今日一日ができるだけゆっくりした時間になるようにと深く呼吸するようにしています。
犬と人は生きている時間の長さが違いすぎます。
犬は人の十分の一しか生きていないのですが、犬たち自信は生きるのに必要な時間を十分にもちあわせているはずです。
でも、その犬の時間の多くを奪ってしまうのは、わたしたち人間の方ではないでしょうか。
人は忙しく呼吸もあわただしく犬たちをせかしてしまいます。
山にいるときはせめてゆっくりと呼吸をしながら、時間の流れがゆっくりなりますようにと思うのです。
2007年に七山に来てからずっとなり続けている柚子の木にたくさんの実がなりました。
柚子の実を生徒さんが取ってくださったので、みなさんのおみやげに持ち帰っていただきました。
山で犬と過ごすことは本当に地味な特別なことではありませんが、山で過ごしている犬たちはなぜか幸せそうに見えてしまいます。
老犬もこれから移動や歩行が困難になり、山で過ごす時間も少なくなってしまうかもしれません。
それでもきっと彼らは、ここで過ごしたことを体に記憶してくれていると思います。
本当に良い季節。
飼い主さんたちには、犬と共に山の空気を吸いに、山歩きに出かけてほしいです。