グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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「自然が好き」とは簡単にはいかないが「自然の中にいる犬が好き」なら納得できる

福岡の都市空間を車で行ったり来たりする仕事をもう長く続けています。

家庭訪問形式のトレーニングクラスをどうしてもやめることができないからです。

一時は博多駅の近くにドッグスクールを持って、そこに通学で通ってきていただいたこともありました。

しかしやっぱり犬の問題となる行動に取り組むためには、犬の社会性を養う方法をお伝えするには、最初はご家庭が一番だという結論に達しました。

犬が日常生活を暮らしている家庭の中での「様子=行動」の実際を見た方がより犬のことがわかり、その環境の中で起きている問題を解決する糸口も見つけやすいのです。

しかし同時に犬には自然と関わる時間がすごく大切なのだということをお伝えしたいとも思っています。

家庭訪問クラスを続けながら、いつかチャンスをつくって犬といっしょに七山のグッドボーイハートを訪れてくださる機会を私が一番待ち望んでいます。

今日もまたはじめて犬ちゃんとご家族がいっしょにグッドボーイハートの尾歩山にトレッキング体験に来てくださいました。

小さな子供たちもいっしょに、ワーワーと楽しく山を歩きました。

まだ小学生だというお姉ちゃんもバランスを取りながら、数か月の犬ちゃんといっしょにはじめての山歩きです。

「山に来るのははじめて?こんなところはどんな感じ?」と聞いてみました。

「気持ちがいいから好き、でも虫が嫌い!」

子供は正直です。

私だって答えは同じです。

自然はとても気持ちがいい、でも虫は大嫌いです。

でも私が虫が嫌いだからといって自然の中で過ごす犬の姿を見る機会を失うことは考えられません。

すべてを受け入れることはできないかもしれない、それでもやっぱり自然は犬にとって必要なのです。

 

少々くだらない話ですが、パソコンに出てきた「あなたの将来の夢を探す適職診断」というアンケートに答えてみました。

35個のたわいのない質問に答えると自分の適職が出るいうものでした。

結果に苦笑しました。

「あなたは・・・

自然と触れ合うのが好きなタイプ です。」

ということで、納得せざるを得ない結果となりました。

 

今日はいっしょに参加してくれた小さな未来の少年に「ぞうさんは?」

といわれてしまいました。

ぞうさんもたしかに自然の一部ではあるけれど、ここでは準備できそうにありません。

身の丈にあった自然のサイズの中で犬の世界は広がります。

虫が出動を始めています。

戦いが始まります。

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「今は犬のことを知ることが楽しいと思えるようになりました。」といううれしいお言葉

題目の言葉は先日トレッキング中に生徒さんから伺ったうれしいお言葉でした。

今は犬のことを知ることが楽しいと思えるようになりました。

一字一句同じではないと思いますが、こんな言葉でした。

犬のことを知るのが楽しいなんて当たり前じゃないかと思われるでしょうか。

決してそんなことはありません。

グッドボーイハートに問い合わせをされる方の9割の飼い主さんは、犬に何か解決しなければいけない問題があって連絡をしてこられるのです。

問題とは、トイレの失敗、吠える、かみつく、いたずらする、他の犬に吠える、他の犬が苦手、家族に吠える、留守番ができない、散歩中に引っ張るなどいろいろです。

ただその犬の行動を飼い主が困ったと感じて犬のしつけ方教室とかドッグスクールとかで検索されてグッドボーイハートに連絡をしてこられます。

犬の問題とされる行動を解決するためには、犬のことを知る必要があります。

犬のことを知るというと、犬がどういう犬なのかを知ることだと勘違いされています。

実は、犬のことを知るというのは、犬がどのような状態であるかを知るということです。

同時に、なぜ犬がこのような状態になっているのかを知る必要があります。

ところがここで飼い主は愕然とします。

もっと正確にいうなら愕然とさせられるのです。

なぜなら、犬が他の犬に吠えたり、散歩中にリードを引っ張ったりする行動のそうなった理由の多くは、犬の性格にあるのではなく、飼い主が犬に対してやってきたことにあるからです。

飼い主さんは状況を知る、理由を知るたびに当惑されるのがわかります。

とても苦しいことではありますがここを超えていかなければ、犬との関係を改善することはできません。

何が悪かったのか、何が犬にとって適切ではなかったのか。

その過程で飼い主が自分自身を否定する必要はありません。

でも犬のことを好きで好きでたまらない、犬のことを大切だと思う飼い主さんこそ、自分のせいでと苦しんでしまいます。

でもトレーニングを進めていくうちに犬に変化が訪れます。

変化した環境が犬に新しい作用をもたらしはじめ、犬自身が変わり始めるからです。

このころになると、飼い主は前向きに犬のことを直視して積極的に犬を理解することに取り組めるようになります。

そして多分「犬ってすごくすばらしい動物なのだ」と感じるのです。

犬のことを知ることが楽しいと思えるようになったという言葉は、飼い主自身の変化を知るとても深い言葉です。

グッドボーイハートで学ばれている方ならきっと共感していただけると思います。

グッドボーイハートはそんなすばらしい飼い主と犬が学ぶ学校です。

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格闘家の飼い主さんと格闘家のダンナくんの間に割り込む本家格闘家「?」を愛する私の意見

先日グッドボーイハート七山に通学レッスンを受講するために来てくださった生徒さんと私のダンナくんと私の三人でディスカッションになりました。

テーマは「ザ・格闘」。

なぜならその生徒さんは格闘技の現役の先生で黒帯の強者。

対するうちのダンナくんは自称格闘家で格闘技のことを話し出すと体も動き出すほどの本物。

この二人の格闘家の「格闘」の話を横で聞きながら横から突っ込みをいれる私がいました。

格闘家の二人に言わせると「格闘技は構えの段階で相手がどの程度かわかる」とのことなのです。

それなら犬も同じことです。

犬だって相手を目の前にすれば相手がどの程度かわるし、賢い犬なら勝ち目があるかどうかも分かります。

いつもリードをつけられていて勢いだけあるのに本気でやりあったことのない弱い犬は、本当は弱いのに自分は強いと勘違いしていることもまれにあります。

そんな犬にも本気で向き合い続ければしつけの細かいテクニックなどある程度あれば十分です。

ところがこの二人の格闘家のどちらもが、小型犬にとびつかれ、なめられるという状態なのです。

私から「すきがありすぎる」「構えがたりない」と叱責されてしまう格闘家たち。

ダンナくんの言い訳によると「それはね、構えてないからだよ!」とのこと。

なぜ構えないのかと尋ねると「だってかわいいから…」というのです。

そして続けていうにはこうでした。

「相手を倒していいというのならいくらでも戦える。

だけど相手をいなして収めるとなるとそうはいかない。

相手をいなして収めるためには相手の3倍以上は強くなければならないから…」

ということでした。

ここでいう「いなす」とは犬の世界の「服従関係を結ぶ」という意味です。

決して力で服従させるということではありません。

犬と対立してやっつけるならすごく簡単。

でも犬が自分に服従したいと思うかどうかとなるとそう簡単ではありません。

なぜなら犬こそ本物の格闘家の末裔だからです。

山の中に暮らす犬などスキなどあればいつなんどき誰にやられてしまってもいいような状態です。

食ったり食われたり、争ったり奪ったり、この繰り返しが自然の中ではいつも行われています。

人は囲いの中で家畜を育て誰とも争わないのようなふりをしています。

でも犬の血の中に流れているのは「やんのかおら」の世界なのです。

その格闘家の末裔の犬が従っても価値があるという人間になりたいのならすごく強くなければいけません。

その強さは犬を叩いたり殴ったり痛みを与えることではありません。

動物として自制がきき、精神力が強く、忍耐強く、賢く、強靭な犬からみて「こいつなかなかやるな!」と思わせるような人であるときに犬が従う価値があると判断するのです。

食べ物を与えたり、頭をなでてあげるだけでは犬は安心しません。

犬こそ本物の格闘家として、あなたのスキを見破るのです。

今日もとびつかれたら「スキあり!」ですよ。

押忍!!

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週末はグループトレッキングクラスを開催しました。学びも気づきもたくさんでした!

天気予報をにらむ週末となりました。

大雪で変更になったグループトレッキングクラスですが小さな霧の中で開催できました。

お天気にもひるまず集まってくださった生徒さんたち、それぞれに学びがあったようで良かったです。

 

初めての多数のグループトレッキングクラスに参加した犬の飼い主さん

「思った以上に犬たちの中で落ち着いていたのはなぜですか?」

プライベートトレッキングクラスで犬のリード持ちのコツをつかんだ生徒さん

「今までずっと犬に引っ張られていたと思っていたけど、引っ張っていたのは自分の方でした。」

他の犬に興奮してしまいやすく落ち着きをなくしていた犬の飼い主さん

「他の犬たちの中で安心して過ごせるようになったと犬の変化がわかりました。」

 

それぞれに自分の犬や自分の行動の中に変化を見つけて気づき、それが成長の変化なのだと喜びを感じられます。

久しぶりにトレッキングクラスに参加した生徒さんは「自分のことでいっぱいいっぱいだった…」とここにもまた気づきが生まれます。

犬との山歩きですから「安心して気持ちよく自然を感じることができる」ならそれで充分なのです。

でも回数を重ねてグッドボーイハートで学んでくださる生徒さんたちの中にはもっと深い学びや気づきがたくさん生まれているのだと知ると本心からうれしいのです。

今まで暮らしていた犬とは何かが違う。

今まで自分が犬に思ってきたことが全く違う。

公園を歩いている他の人と犬を見て「あれ?」と思うようになった。

などみなさん一歩も二歩も進まれてこられましたね。

 

午後からは今日はじめて七山のグッドボーイハートに来たという生徒さんも。

いつになったら山歩きできますか?

トレッキングって道具がいりますか?

とまたこちらもフレッシュな質問で楽しそうです。

 

犬との暮らしとは楽しむものです。

でも、人間だけが楽しいのでは犬は人を喜ばせる道具でしかありません。

犬も生きることを楽しんでいるでしょうか?

もし犬が生きることを楽しんでいないのであれば、犬にとって必要なのは何でしょうか?

余裕があったら考えてほしい質問です。

 

来月のトレッキングクラスの日程も決まりました。

ご参加希望の方は直接お問い合わせください。


写真はインスタグラムにたくさん掲載しました。

こちらからどうぞ↓

グッドボーイハートのインスタ



 

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トレッキングクラスで犬と一緒に山歩きしながら冬を体感しました。

七山の様子を気にされているみなさん。

ちゃんと山歩きできているお知らせです。

週末も早朝からプライベートトレッキングクラスを開催しました。

家の周りには溶けきれない雪が残っているものの、山の方には雪がありません。

森林の間の方が木々に守られているため暖かいのか、吹きさらしの木のない庭の方が雪解けが遅いようです。

今回の雪景色にインスタグラムでは普段はメッセージをやり取りしないような方からも「福岡?」「唐津市ですか?」とコメントをいただきました。

七山は唐津市内ですが、ここ七山の池原という地区は本当に谷間なんです。

ジブリのお好きな方ならナウシカが飛ぶ風景を想像できるくらいの谷です。

風が通るのですべてが凍り付いていきます。

そんな池原の冬も積雪は3回くらいです。

4日もすると元の風景に戻って日常がかえってくるのです。

そしてノーマルタイヤの福岡の皆さんもトレッキングクラスを再開します。

冬の山はイノシシの往来も激しく、山歩きする犬の鼻先はなかなか地面から離れませんね。

これもまた冬の風景と楽しみながら、犬と共に冷たい風を感じて体をいっしょに動かして、自然の中を歩いて…。

犬と一緒にすることでこんなに楽しいことはありません。

だからこそトレッキングクラスを犬と暮らすすべての皆さんに体験してほしいのです。

今年もいっぱい歩きますよ。

ダイエットにもなりますよ!

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お預かり中の犬ちゃんと雪遊びをしながら考えた犬のスペース問題

結局水道管問題が解決せずに、水も飲めず顔も洗えないというサバイバル状態から脱出するために下山を決意しました。

コロナ対策のためにも免疫力は万全に整えておきたいので、寒さと栄養不足というダブルのストレスを今抱えるわけにはいかないという体のいい理由もあります。

ところが預かりの犬ちゃんの方は2日目ということで環境になじんできました。

昨日までは飼い主さんが迎えに来てくれるはずだという感じで警戒&対立モードだったのですが一度遠吠えをして吹っ切れたのか態度が一変しました。

恋愛だったらこの変わりようにはビックリするような感じですがメス犬ちゃんなのでこれくらいのイレギュラーボールは受け取れるようにならなければいけません。

犬ちゃんはふわっふわのお庭の雪の上をジャンプジャンプして遊んでおり、下山しなければと思いながらもギリギリまでと思ってずっと付き合っていました。

二時間くらいはその風景を眺めたり一緒に走ったり写真を撮ったりしていましたが、昨晩の冷え込みで体が限界に達しつつあったので「ごめんね~」といって犬ちゃんを連れて雪景色をあとにしました。

飼い主さんだったらもっとこの姿を見ていたかっただろうなと思って動画は余分にとったつもりだったのですが、操作ミスで少し抜けている部分もありガッカリ。

でも少しの動画と写真が撮影できたので早速報告します。

普段見ることのできない風景の中にいる自分の犬、飼い主さんはどのようにみられるのでしょうか。

雪の中で横跳びする犬の行動を見ながら、かなり広いスペースに解放してあげないとこうした横動きは出てこないと感じていました。

飼い主さんと過ごす場所が部屋の中だけとなると、なかなか関係性を築いていくのには難しいものがあります。

やっぱりお庭が欲しいですね。

マンションなら広いテラスでもいい、プライベートで使えるお庭なら実家のお庭でもいいし、プライベートの安心できる空間で過ごせる場所があると犬の行動は実に変化が大きいのです。

ドッグランとなると他の犬との取り合いになり勝ちです。

プライベートで使用するならまだ良いですが、犬の排尿の臭いの多いドッグランはあまりお勧めできないのです。

あまり流行っていない山とか森のようなドッグランをプライベート空間として利用できるならお庭変わりにお勧めします。

まずは犬にとって必要な環境は何かを考えて、それを準備する。

自分の手元になければ用意するか代用する。

もしくはいずれ近いうちに実現させるべく計画を立てるといったところでしょうか。

興奮しやすい犬ははじめからそういう性質を持っているわけではないのです。

その犬の性質と環境や接し方が合わなかったとき、犬には問題行動という大きなトラブルが発生しているだけなのです。

遺伝的に難しい犬などあまりいないと思います。

難しいのは提供された環境の方であって、局はわたしたち人間の問題なのだとやっぱりここに行きつきます。

グッドボーイハートのお預かりクラス2021年1月

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雪の七山の家は別世界で身の引き締まる思いだけ…。

ドキドキしながら七山に戻りました。

預かりの犬ちゃんに少しでも山の空気を吸わせてあげたいなと思いつつ山に向かって車を走らせました。


二丈当たりから山の風景がいつもと違うのこを見ながらすでに心臓がバクバクし始めました。

怖いというよりもどうなってるんだろうというドキドキです。

唐津市に到着したときにあきらかにいつもとは違う風景だということがわかりました。

唐津から七山に向かう道ですら、慣れている人でも多少の勇気のいる道路状況になっていました。

家への距離が近づくにつれてカーブを曲がる度に変化する景色。


家の前まで来ると切り返しはできないような状態になっていました。

車を逆向きにすることすらできません。

でもいつもこのような状態だったのでこれでパニックになるということもなく、スコップで車の足回りの雪をはらって逆方向に車を停車させて出る準備も万端にしたうえで家にのぼります。

車を降りた犬ちゃんははじめての七山で自分の脚の高さくらいまでの雪に少しだけびっくりした感じでしたが、外空間に慣れているようで全く寒さを訴えることもなくむしろ臭いとりしたりと探索に余念のない様子でした。


そして大問題が発覚しました。

水道管が凍結しています。

七山を離れていなければ雪が降っても全然大丈夫だったのに…。

水道をいつもつかっているから水道管が凍結するということがなかったからです。

室内の水道管が凍結したことがないのではじめてのことに戸惑いました。

雪を溶かしてなんどか水道管にお湯をかけたのですがさっぱりの様子で部屋を暖めたりいろいろとやりましたが結局ダメでした。

せっかく犬ちゃんも来たのだからと今日はここにキャンプのつもりで寝ることにして、明日脱出します。

こんなに雪の量が多かったのは久しぶりです。

山の中はきれいな風景だろうと行きたくて仕方ないのですが、水がでないというのは大変なことで残念ですが今回は諦めることにします。

グッドボーイハートの前の坂道



ただ白くて明るくて静かで綺麗な風景なのに、生活するのは大変なところです。

身の引き締まる思いなのですが、体力を消耗するので食べ過ぎてしまいます。

ロシアの人は太っているように感じるのはやっぱり寒いからかな、冬の魚が丸いのは脂肪がたくさんついているからだし、イノシシだって冬はコラーゲンに守られている、寒さで食べたくなる理由わかりますね。

食べ過ぎに注意しながら、犬ちゃんとギリギリまで満喫することにします。

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犬の行動に自分(飼い主)がどの程度関与しているのかを見極めればしつけはできたようなもの

犬の吠えたり咬んだりという問題行動やトイレの失敗や異常行動などに悩みご相談いただく方がずっといるからこうしてドッグスクールとして長い間仕事をさせてもらうことができました。

仕事があるという意味ではありがたいのですが、それだけ人が困るような犬の行動が今でもあるという意味では犬への理解の普及というのは難しいのだなと感じます。

できるだけわかりやすく犬を理解していただくためにお伝えしているのですが、直球すぎて受け取っていただけないことも多いのです。

その飼い主さんに向けたド直球が今回の記事の題目です。

 

犬の行動に自分(飼い主)がどの程度影響を与えているのか?

 

おそらくですが、飼い主のほとんどはそんなことを考えたことはないでしょう。

犬がトイレの失敗をします…

犬が吠えます…

犬が噛みつきます…

その行動は飼い主というあなたが存在していることで起きているのだということを知るのはかなり大変です。

自分も飼い主のひとりであったわけですからわかりますよ。

自分の犬の問題行動を引き起こしている、つまり原因の中に「自分」が入っっている。

入っているどころか中心的存在ですらあると知ったときの衝撃と落ち込みが大変なものです。

だから飼い主はこう質問します。

「犬が噛みつくんです。どうしたら犬が噛みつかなくなるのですか?」

そうですね。たしかにあなたの犬は噛みつきます。

でももしあなたがここにいないとしたら…あなたの犬は噛みつくでしょうか?

 

噛みつく犬もいるかもしれませんし、噛みつかない犬もいるでしょう。

自分の家の中では噛みつく犬も、トリミングショップでは噛みつかないなど、そんなケースもありそうです。

いずれにしても、飼い主の存在はなんらかの形で家庭犬に影響を与えています。

それは良い方にも悪い方にも出ているのであって、犬にとって不利益な方に出ているときには「犬の問題となる行動」として見られるでしょう。

 

犬のしつけ方は飼い主がどのように行動を変化させることができるかで決まる?

 

飼い主の行動が犬に影響を与えているということに気づき、受け入れてしまえばあとはそれほど難しくありません。

自分がその行動のきっかけになっているのですから、あとは変えていくべきは犬ではなく飼い主です。

自分の行動をどのように変えていけばいいのかを指導するのが家庭犬インストラクターとしてのわたしの役割です。

ドッグトレーナーとは犬を調教する立場

ドッグインストラクターとは飼い主の指導にあたる立場

資格として明確な基準はありませんが、役割としてはきっちりと分けたいところです。

飼い主のこのような行動のパターンが犬に影響を与えていることをお伝えして飼い主側の行動矯正をお願いするのがドッグインストラクターの仕事です。

だから生徒さんはほとんどの人が

「犬のしつけだと思っていたのですが、このレッスンは飼い主のしつけなんですね。」といって笑うときがやってきます。

そう思えるのならもう結果は見えています。

悪いのは犬じゃなかった…。

悪いのは自分だったと思える飼い主の、あなたの犬はぐんぐんと変化していきますよ。

 

家庭訪問レッスンや通学レッスンで飼い主さんとお話しているといろんなしつけのヒントに気づかされます。

犬のしつけ方のヒントとは、もし自分が飼い主であったら当然考えたりやるべきことを普通の飼い主さんは考えたりやったりはしないのだということです。

こちらは犬のことをある程度は勉強してきたので飼い主といってもプロフェッショナル飼い主です。

生徒さんは普通の飼い主さん、何が正解かがわからなくてドッグスクールに通っているのですから当たり前のことです。

毎回のレッスンで学ぶことがたくさんあり勉強になります。

だからすべての生徒さんに言います。いつもありがとうございます。

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はじめてのトレッキングクラスで子犬にとって良いこととは「犬であることを思い出すこと」

グッドボーイハートの生徒さんたちの中には、ブログやインスタで見る「犬との山歩き」の姿にあこがれと希望を抱かれる飼い主さんがたくさんいます。

とても単純に「犬と山を歩くなんて楽しそう!」と思っていただいて全くかまいません。

しかし、この犬との山歩きを学ぶトレッキングクラスは実は本当に奥の深いクラスです。

もちろん価値観はそれぞれなので、ただ楽しめればいいのですという姿勢でも参加は可能です。

ただこの奥の深さに到達していただくことがわざわざドッグスクールで学ぶ価値のあることです。

先生の立場としては伝えることがたくさんあります。

説明すること、感じていただくこと、考えていただくこと。

 

先日は生後5ケ月の子犬ちゃんがはじめての山歩き体験をしました。

山歩きにはまだ早い月齢や状態というものあります。

犬だから山を歩くなどなんともないことなのです。

四つ足の動物が山道を歩く身体的な能力のことを、二本足のおぼつかない人間であるこちら側が心配する必要もありません。

もしもリードがなくて犬が走り出したら、圧倒的に犬は姿が見えなくなるほど遠くへと走り出し、わたしたち人類は追いつくなどできません。

だから犬が山歩きをするときに「大丈夫」などと励ます余裕があるなら、もっと人の方が自分のバランスをとって歩くことの方が大切です。

※子犬ではなく成犬であってもこれが一番大切なこと。

子犬にとって大変なのは身体的能力のことではありません。

テリトリーを離れるという行為が子犬にとってはとても大変なことなのだと理解してあげましょう。

子犬は生後6ケ月になるまではほとんど自分の生活圏をでることはありません。

生活圏とは巣穴まで自力で戻れる距離のことです。

この範囲は犬によりますが都市空間では数メートルしかありません。

あとは親犬について歩くだけ、その距離すらたいした距離ではありません。

危険があったら巣穴に戻ること。

これが子犬のルールだからです。

その子犬が移動した巣穴であるクレートからかなりの距離を歩いて進むわけです。

飼い主がそばにいるのだとしても子犬にとってはこれはかなり大変なことです。

ただ山から遠ざけられていた子犬たちは、テリトリーからかなり離れていることなど忘れてしまい、ただ山の臭いに誘われるように山を歩いています。

この臭い嗅いだことがある…。

子犬の脳はそう思っていることでしょう。

都会から山までの車での移動。

テリトリーを離れて歩くこと。

この二つのストレスがかかることを前提で子犬に山で過ごすことを体験させる価値がないかというとあります。

でもそれは人や犬がたくさん集まるキャンプに連れていくことでもないし、田舎のドッグランで走らせることでもありません。

子犬が安心して自分の周りの数メートルの範囲の情報を受け取り、その中に安心を獲得できるように入念に準備された空間の中で、子犬の脳はゆるみはじめ混乱を整理する時間を得るのだと思っています。

子犬の脳内のことをセンサーをつけてみるわけにはいきませんが、子犬の表情筋のゆるみや目の柔らかさを取り返したのを確認すると「自分は犬という動物だと思い出してくれたのかな。」と安堵します。

年末年始は大掃除の時。

犬たちが山で過ごせるように七山にこもるようにしました。

今年は帰省もしないし犬との時間を大切にしたいと考えている方はお気軽にご予約下さい。

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家庭訪問クラスの応用で「福岡市内の山でトレッキングクラス」を開催しました。

家庭訪問レッスンを利用して近くの山でトレッキングクラス

 

家庭訪問トレーニングクラスはプライベートクラスです。

このクラスを継続しているひとつの理由は様々な環境に応じたトレーニングが可能になるからです。

今日は訪問クラスを利用して飼い主さんのご自宅のすぐ近くの山にトレッキングクラスに行きました。

オポが生前にもオポを同行させての山歩きクラス、海や川へ水泳教室などを開催していました。

普段のクラス時間60分ではできないので少し時間に余裕がないと難しいのですが、今日はその余裕があったということです。

特に長い間訪問レッスンを続けて下さっている生徒さんの犬ちゃんは、ご自宅ではほとんど問題なく過ごせるようになっています。

レッスン内容はどんどんと高度なものになっていくので、七山でのトレッキングクラスへと移行される方もいます。

しかし普段は車がないなどの理由で七山に起こしいただけない生徒さんもいます。

みなさんのご事情や生活スタイルにあった形で最善のクラスを提案するのが自分の役目です。

 

犬と犬の社会化とは心地よさを「共感」することから

 

この日はお預かりクラスで滞在していた犬ちゃんを同行させていただきました。

犬同士の相性、犬の管理にどの程度の影響がでるのか、ある程度の予測が立ちますので事前に相談した上での同行です。

実際に山を歩いてみると、具体的にこのようなところではこうした方が良いとか、リードの持ち方とか、歩き方とか、声のかけ方など、具体的にアドバイスができるのでこちらもとても指導しやすいです。

しかしなんといっても生徒さんと犬ちゃんといっしょにトレッキングクラスをする中で、いっしょに気持ちの良い時間を共有し社会化を高める時間を過ごすことができることです。

犬と犬、犬と他人が仲良くなるということは、お互いを触りあったりはしゃいだりすることだけではない、むしろもっと自然で大切なことがあると思います。

それはやはり「共感」の二文字につきます。

山をゆっくりと歩いて深い呼吸をして、体を十分に使ってリラックスさせ、適度にエネルギーを放出していく過程。

土や緑の臭いが充満する山の空気の中を歩くことで自分の脳の中にひろがるマップ。

いつの間にか近くをいっしょに歩いている人や犬の呼吸を意識していることに気づきます。

大きな空間と見えない敵を意識する中で自分の味方を探しているのかもしれません。

理由はわからないのですが自然とそうなっていくのです。

歩き始めるときには若干お互いをけん制しあっていた犬たちも、山歩きが落ち着きはじめるとそのけん制もなくなります。

本当に不思議な光景ですがこれが真実です。

犬との関係は奥が深いのです。本当に深い。

深まれば深まるほど今まで無知であった自分に嫌気がさし後悔もします。

でも何も知らないで終わるよりは学んで良かった、これが犬についての私の気持ちです。

だからひとつでも知りたい。学びたい。

明日からまた七山へと向かいます。

お預かりクラスが少し続きそうです。

みなさんの知りたいを私が先に受け取る時間です。

七山寒いだろうな、でもとても楽しみです。


 

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