グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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犬の臭いが気になりますか?犬の体臭について

七山校で犬のお預かりクラスをしているときに気づく事。
お預かり日数が3日目くらいになると、犬の体臭がかなりなくなっていることです。

環境の変化に敏感な犬の場合には、1日で毛質がずい分と変わってしまいます。すごく柔らかくなるのです。臭いも減ってきます。臭いに関しては、当初は「自分の鼻が臭いになれたのかな。」と思っていましたが、何どもお預かりをくり返していくうちに、やはり犬の体臭が変化しているのだという確信にいたりました。毛質の柔らかさといった変化については、飾り毛の犬はわかりにくいのですが、それでもあきらかに毛が柔らかくなっています。

犬の体臭は一番が犬の状態の臭いです。犬は自分の状態を臭いとして表現することで、自分が今どのような状態かを周囲に知らせることができます。ストレスのレベルが上がってくると、体内ではその状態を臭いとして周囲に知らせることになります。ストレスがあまりない環境だと、臭いを出す必要がなくなります。そのため体臭はかなり減ってきます。シャンプーやアロマで臭いつけをする必要はありません。

都市環境で犬の体臭が強く感じられるのは、空気の汚れや排気ガスが犬の毛についてしまうということもありますが、同時にその汚れた環境に犬がストレス値を上昇させていく結果なのです。

動物は体臭が臭いと思われているでしょうか。
動物にとって体が臭いということは大変危険なことです。動物はいつも身を隠す必要があります。気配を隠しても臭いがプンプンと漂っていれば、そこにいることがばれてしまいますね。
野生動物が臭いと思われているのは、人に捕獲されたときに危険信号のストレス臭を一気にはなつためです。動物園が臭いのは、まさにそこにいる動物達がストレスをかかえて飼育されているからです。最近は動物園には行っていませんが、動物園は今でも臭いのでしょうか。

どんな動物も狭い場所でつなぎっぱなしにすればストレスはかかります。また狭い場所で隠れられないような柵の中に入れられてしまえば、それも大変なストレスです。犬も同じです。屋外飼育であれ、室内飼育であれ、犬はストレスを感じると臭いは強くなります。臭いは犬のメッセージです。だからそれをシャンプーやアロマスプレーで消さないで欲しいのです。

子犬の飼い主さんから「まだシャンプーに連れていっていないんですけど…。もう連れていってもいいんですか?」といわれました。
「臭いが気になりますか?」と尋ねると、
「いや、そういうわけではないのですが、連れて行かなくてもいいんですか?」というお答え。

犬をシャンプーしなければいけないという思い込みでしょうか。
少なくとも自然や毛や多少の飾り毛の犬で毛が抜ける普通の犬は、体臭が気にならない限りシャンプーの必要はありません。都市環境でほこりや排気ガスで毛が汚れてしまうため、体を毎日拭いてあげるくらいの配慮をしてあげるといいでしょう。

皮膚は保湿が一番大切です。人だったら強い石けんで洗って、そのあとクリームを塗って保湿ということなので、犬にも同じことをしようと考えてしまうのかもしれません。

動物には動物のもっている体の機能というものがあり、できるだけその機能が発達できるように支援するのは動物を飼育している人、犬と暮らしている人つまり飼い主の役割です。シャンプーしすぎると犬の皮膚の機能性は落ちてしまいます。健康で楽しく愉快な犬は、体臭はほとんどありません。シャンプーをしなくても、犬の背中に顔をくっつけて(もちろん犬に了解をとってください)思いっきり臭いをかいで臭くないと感じるのでしたら、どうぞ安心してください。

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日々の雑談

お預かりクラスについてブログで紹介させていただいたばかりでしたが、
急遽、お預かりの必要なご連絡が入りました。
今回はタイミングよくお迎えにも間に合い、無事に七山校にいっしょに帰ることができました。
緊急時にお役に立ててよかったです。

お預かりクラスをご利用される方は、本預かりの前に一度テストでご利用ください。
緊急時となると、新しい環境に預けることに飼い主さんも不安を抱えられると思います。
ドッグホテルというよりも「先生の家におまり」な感じなのです。
先生の家ですから、「ちゃんとできてるかしら…」というご心配もあるかもしれません。
いっしょに散歩したり、遊んだりと日常生活でとっているコミュニケーションを飼い主さんの代わりに私がとります。そして、部屋も事務所兼個室でいっしょです。もちろん休息時は犬はハウスですね。

今日対応させていただいた生徒犬は、テストお預かりを含めて預かりクラス利用経験があり、
緊急でしたが荷物の手配もきちんとできていて、安心して迎えに行く事ができました。

緊急対応もできるだけさせていただくのですが、うまく駆けつけられないことがあるかもしれません。
対応できないときは本当にすみませんが、うまく都合のつくこともあるのでまずは連絡ください。


ところで、午後に七山校に到着すると、また来てたなということがありました。
もう来ないだろうと置いていった明るいグリーンの1足のうちの1個がなくなってました。
通用口に置いたままにしておきました。
しばらく来てなかったので油断してしまいました。

同伴して帰宅した生徒犬に、玄関周りや倉庫周辺の臭いもとってもらいましたが、
特別な気配は感じなかったようです。
それよりも、自分のハウスをどこに置かれるかが気になったようですね。

明日は朝早くからパン作りなので、今日はどちらにしても早く寝入る必要があります。
しばらくパンを作っていなかったので緊張しますね。

dav




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犬の預かりサービス(ドッグホテル)始めました。

では、飼い主さんが外泊や出張で不在のときのお手伝いとして、犬の預かりをしています。いわゆるドッグホテルというものです。

「ホテル」というと、上げ膳据え膳お客様としてお迎えしてビップな気分を満喫するというイメージがありますが、グッドボーイハートのお預かりはそんなにゴージャスな感じではありません。どちらかというと「家庭環境でお過ごしください。そして飼い主さんの代わりにお世話するのは先生ですよ。」という預かりサービスです。

預かりは原則として1頭もしくは同居の犬複数です。家庭環境と同じようにといっても、環境が変わると犬はテリトリーを失い不安定になります。室内犬の場合には、いつも使っているクレートやソフトケイジを持って来ていただき、マイハウスを利用しながら少しずつテリトリーを安定させていくように練習していきます。預かりサービスというよりも、結果として預かりクラスという内容になります。

預かりをするといろんなことがはっきりと見えることがあります。カウンセリングやプライベートクラスのときに犬の行動について飼い主さんにお尋ねして、犬の状態を把握していきますが、どうもはっきりしないということもよくあります。その行動を犬がクラスのときにしないので、ビデオを撮って見せていただくこともありますが、ビデオではその時点の環境しか移りません。前後や時間差で犬の行動に影響を与えていることなど、すべては記録できません。

預かりクラスに来ている犬の中には、異なる環境におかれることで安定を失いより管理をする必要が生じてくる場合もあります。当然、一旦は管理を高める必要があります。年齢が若いと環境への順応性も高く、すぐに安定をはかろうとすることもあります。安定度が増してくると犬は日々生活の中で行っている行動をするようになります。事前に飼い主さんに、問題のある行動を聞き出しておけば、それを未然に防ぐための方法も取り入れながら預かりをします。

たとえば、成長過程で排泄を庭でさせようとしているけど、室内で排泄をしてしまうことがあるという問題をかかえていたとしましょう。「ちょっと目をはなしたすきに室内でしてしまうのです。人がいるときにはちゃんと庭にいって排泄ができるのですが…。」といった状態だとします。こういうケースでは、庭で排泄をさせたいという目標があるのですから、それを達成するように管理していきます。かといって、クレートにいれる時間を長くするのでは家庭勉強にはなりません。犬が何を受け入れれば排泄の失敗を超えることができるのかを把握しながら、環境管理を行っていきます。「預かり中排泄は全て庭でしました。室内ではしていませんよ。」というとビックリされます。ちょっとしたことなのだけど、犬の行動には常に犬と人の関係性が反映されてしまうのは、結局は大きな違いになります。

預かりをすることで犬の性質や状態がよりよくわかるため、必ず飼い主さんに知りえたことについて報告しています。預かりクラスといっても、「預けてトレーニングしてもらう」クラスではありませんので、そこは間違えないでください。トレーナーが教えてオスワリやフセやトイレのしつけができるようになったとしても、それは犬と飼い主さんの関係には影響がないどころか、逆に関係作りを難しくすることになってしまいます。お預かりして新しい合図を教えたり、芸を覚えさせたりすることはありません。今練習していることをそのまま取り入れるのですが、ひとステップ上がるかもしれないという程度のものです。飼い主さんと犬の関係に踏み込むようなことはしません。

預かりクラスの目的は、犬をできるだけストレスなく家庭環境で安全に預かること、その時間で知りえた犬のことをお伝えすること、そして、犬を知人や友人に預ける必要があるときには、その前練習としても利用していただくことです。預かりは七山校で行っています。わずか1、2日でも自然環境の中で犬たちにリラックスして過ごして欲しいからです。

預かりサービス(クラス)はグッドボーイハート生であればどなたでも大丈夫です。まだ、利用したことがないという方、ぜひチャレンジしてみてください。

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犬語セミナーで学ぶ犬の行動と心理

昨日は七山校で犬語セミナーを開催しました。
ビデオの中に出てくる犬の飼い主さんも参加者の中にいたので、飼い主さんの目でみる犬ということも含めて、犬の行動と心理についてみんなで深く話しをしました。

犬語セミナーの目的は、まず最初の段階として「行動をよみとること」です。
犬のすばやい行動の中から、小さな単発の行動とその組合せを視覚的にとらえ、聴覚的にきいて書き出すだけでも大変な作業です。見慣れていないと犬の行動を細かに見ることはできないのです。

なぜ正しく見ることができないのか。
なんとなく見ているうちに自分の頭の中で勝手に解釈が進んでしまい、ストーリーができあがっていたりするからです。脳は見たものを結論付けるとそれ以上そのことに関心を示そうとしなくなります。

犬の行動を正確に見て書き出すためには、つねに疑問をもってみる必要があります。常に本当にそうだろうかという疑いをもってみていると、見えなかったものが次々に見えてくるからふしぎですね。

この読み出した行動を種類別に分析しながら、犬の行動の裏にかくれる心理についても読みといていきます。動物の「行動」は見えるものです。「心理」は行動が表現する心理と、行動しないものが表現する心理のふたつがあります。行動は心理の働きも含むのですが、行動=心理ではなく、行動はあくまでも心理を知るてがかりのようなものに過ぎません。

動物の「行動」と「心理」で間違えてはいけないことは、ここでいう「心理」=「学習心理」ではないということです。特に犬に関する情報であふれかえっているものは、犬の学習心理に関する情報です。犬の学習心理をどのように操作すれば犬が人が求める行動をするようになるのか、もしくは人の拒否する行動をしなくなるのか、人の犬に対する関心はその部分に集まりやすいのです。そのことが、犬の学習心理を犬の心理と取り違えることになります。人の知りたい犬の気持ちがすべて犬の心理ではないと理解すれば、犬の世界はもっと大きく広がるでしょう。

dav
 

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<クラス>ペット可集合住宅セミナー

都心部のペット飼育可マンションは増加の傾向にあります。
分譲の場合にはペット可マンションが一般化しており、
賃貸の場合にはその傾向が増加しているというように感じます。

公団住宅ではペット飼育不可のところもまだあるようですが、結局は黙って飼育してしまう方が出てくるようですので、初めからルールを導入した方が良いとも思えます。

分譲の集合住宅は、マンションがひとつの集合帯になります。
長い間、同じ敷地の中に共有スペースを持ちながら生活するのであれば、共通のルールも必要です。
このような分譲のペット飼育可マンションにはペット委員会というのがあります。
最近では、みなさんが自主的にルールを決めたり話し合いがもてるように、ペット委員会も増えていると感じます。

先日、集合住宅ペット委員会主催のペットの勉強会の講師を委託され行ってきました。
今年は熊本地震が身近な出来事だったので、勉強会の内容は「災害時の…」ということになりました。

暮らしている動物の種類は、犬、猫、小鳥といろいろでした。
過去にも集合住宅主催のセミナー講師として伺いましたが、犬の飼い方育て方セミナーのようなものが中心になりがちです。
今回は猫の飼い主さんたちとセミナーを通してお話することができたのがラッキーでした。

意外だったのが、猫たちも「クレート=キャリーケース」を利用していたことでした。
病院への移動のときにクレートを利用される犬猫の飼い主さんは多いようです。
犬の飼い主さんもクレートを移動用だけに使われて、普段は車に乗せたままというケースもよくあります。

ところが今回猫の飼い主さんたちにお尋ねしてみると、大半はそのクレートを室内に設置したまま利用されているということでした。
理由は「置いていると自分で勝手に入っていることがあるから…」ということで、特に深い理由はなかったようですが、これはベストな選択です!

逆に犬は「ケイジは利用しているが、クレートは置いていない」とのことでした。
犬の場合には、今「ケイジ飼い」が大変増えており、とても危惧すべきことです。
犬の「ケイジ飼い」をおすすめしない理由は、また後日ブログでご紹介します。

クレートとセットで使いたい「クレートカバー」ですが、これも実践している猫の飼い主さんがいました。
「カバーをかけているとクレート中の猫が落ち着きませんか?」というと、
「そうなんです。だから布をかぶせて移動させるんです。」というのです。

どうやったら動物が落ち着いていられるか、考えた末でのカバーの導入だったようです。

動物との暮らしは「本に書いてあるから」「ネットで見た」では解決しません。
どうやったら動物が落ち着けるかな、という視点を持つことができる気持ちが何よりも大切なことです。

クレートトレーニングは、猫よりも犬の方が時間がかかるでしょう。
犬は社会的な動物であることから、飼い主との社会関係が依存的であればあるほど、
空間をわける=境界線をつくることを苦手とします。
でも、そうした犬ほ「境界線」をきちんとつくってあげることが大切なのです。

ペット飼育可マンション主催のセミナーは、いろんな角度から行えばみなさんの関心の持てるものとなるはずです。
お互いの価値観は異なっていたとしても、専門家の話を聞くのは楽しいものだということを知っていただく機会になればと思います。

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犬語セミナー:外出のときに吠える犬

犬語セミナーを開催しました。

犬の日常の行動を撮影した動画をみながら、犬の行動を観察します。
観察した情報を、犬の行動の種類別に分類して、そしてそれをまた分析していきます。
犬の言葉を科学的に、また直感的に理解していくセミナーです。

今回、見ていただいた動画の中に「飼い主さんの外出するとき」という映像がありました。
飼い主の外出といえば、日常の風景です。
その飼い主の外出のときに、犬が外出する人に対して吠えるという行動をすることがあります。

実際ビデオでは、外出する飼い主に吠えている映像でした。
犬語セミナーを見ていた方は少し驚いていました。
なぜなら、自分たちの犬は外出のときに吠えたりしないからです。
「なぜ、吠えているんですか?」というのが率直な感想だったようです。

でも、これが日常の風景になっている犬の飼い主は以外と多いのではないかと思うのです。
もし自分の身近に犬を飼っている人がいたら、こう尋ねてみてください。
「家族の誰かが外出するときに、犬が吠えることってある?」

外出のときに犬が吠えることが日常となっている家庭では、
犬のその吠える理由は「なぜ」ではないのです。
その行動の理由には、すでに答えが出ているのです。
大変多くの飼い主は「犬が行かないでっていって吠えるんです。」といいます。

犬の行動は「なぜ?」と思っている間は、日常の風景にはならないのですが、
飼い主が正当な理由をつけた段階で、日常の風景になってしまいます。
「なぜ?」がなくなると、そのことについて考えることもなくなってしまいます。

この日常の風景をビデオの題材にして客観的に見てみると、
今までと見えていなかった犬の行動をいくつも拾い上げることができます。
そのことが、今まで見えていなかった見方をするきっかけになるのです。
そして、その過程が犬を今まで以上に理解することにつながっていきます。

外出のときに家族に対して吠える犬。
特に、ひとりの飼い主には吠えないのに他の飼い主に対して吠える場合には、
「その行動本当に、行かないで、なの?」と疑ってみる価値は十分にあります。

犬の新しい一面を知ってしまうことは、飼い主にとっては喜ばしいことではないかもしれません。

自分の家族の犬のことなら、どんなことでも知りたいと思えるまでには、相当の覚悟が必要でしょう。
とりあえず何かを知っても、どうしたらいいんだろうと不安にならないことです。

「を理解することは犬を愛すること」という真実は、見方をかえる勇気をくれます。


11月の犬語セミナーは次の日程を予定しています。
11月27日(日)12時~14時 グッドボーイハート七山

平日のクラス開催については未定です。
ご希望の方はグッドボーイハートまで直接ご連絡ください。

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犬語セミナー開催しました

七山校でトレッキングクラスのあとに犬語セミナーを開催しました。

使用許可をいただいた教材用に提出していただいた動画と、犬と犬の対面のシーンのふたつの動画を使いました。

ひとつめの動画は「飼い主さんの外出」という日常の風景です。
日常とはいっても、散歩中に目にする犬の行動と違う行動を見ることができます。
室内飼育の犬にとって、活圏というテリトリーの中であること。
飼い主という、犬に最も深い関係の人間が影響すること。
この二つの条件により犬の行動はさまざまであることが、室内犬の行動の特徴でもあるのです。

犬の日常の室内行動は飼い主にとっては見慣れたものになっているため、犬の行動をコミュニケーションとして受け取る機会が減ってしまいます。これは、犬と室内で暮らしている方の多くに見られる傾向です。犬がテーブルの上に乗っていても気にならない、犬がじゅうたんをかじっていても気にならない、犬が吠えていても気にならない。犬がひざの上に乗ってきても気にならない…など。

人という動物にも馴化という学習過程があります。自分の環境を安定させるために、刺激に対して「はじめは気になる」状態であっても、次第に慣れるという学習を通して「気にしなくなる」状態へと変えていくのです。刺激の多い都会生活では、ストレスを回避する方法のひとつとしては有効だと思います。

ただ、対象が犬の行動となると、最初は気になっていた犬の行動が、次第に気にならなくなってしまうことで、犬が行動を通して伝えたいことを、飼い主に受け取ってもらう機会がなくなってしまったということです。これは、犬にも人にも、とても残念なことです。

日常生活をビデオで撮影して動画にしてみることで、客観的に日常をとらえることができます。気にならなくなっていた犬の行動も、動画としてみると「あれこんなことしてたの?」とビックリされることも以外とあるものです。

犬語セミナークラスでは、観察をとおして行動をあげ、それをいろいろと分析して分類しながら、犬のおかれている状況、その行動に影響をあたえている環境、そして、犬がどのような状態なのかについて、みなさんと対話しながら、考えていく時間を持ちました。

生徒さんたちはひとりひとりがそれぞれの見方というものをもっていて、いろんな角度から眺めることができます。そしてそれを互いに交換しあって、新しい気づきが生まれ、そしてこうじゃないかなというところへつながっていきます。知識やテクニックに頼らず、自ら考え気づいていくことこそ、犬との暮らしを変化させるきっかけとなるでしょう。皆さんの見方や考え方をとおして私も学ぶ機会を得られます。今回もたくさんの気づきをいただきました。

自分の犬の行動には関心があるけど、他の犬の行動には関心がないという方もいるでしょう。
たとえば、自分にはすごく関心があるけれど、他人には全く関心がないとしたら、そこに自分の成長の機会はあるでしょうか。知人や友人など身近な人から、会うことのない先人の言葉や思いまでが、他の人を通して自分について振り返ったり自分を正す機会にもなります。
実は犬に対する学びも、いろんな犬の行動をとおして犬という動物について理解する機会を得、それが自分と犬への関係の学びに戻ってくるというひとつの流れがあるのです。

終了後のお茶会では、今年の春にトレッキングクラスで見つけていた「サンシュユ」ではないかと確信に近づいていた植物が、実は「アオモジ」であったという事実を確認することになりました。
サンシュユでヨーグルトができるという実験までして結果を得ていたため、ではなぜアオモジでもヨーグルトのような発酵状態になったのだろうという疑問が生じたのですが、結局、アオモジの実の臭いからしてアオモジにも酸が入っているという結論に達しました。
知っている人からみれば、よく観察すれば間違えることはないと思われるでしょうが、これが素人の見方です。とにかく、勘違いや思い違い、思い込みというのは生じやすいものだということを実感しました。

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犬語セミナー開催します

グッドボーイハートのゼミナールクラス犬語セミナーの近々開催分のお知らせです。

先日のチャリティ犬語セミナーは、大田こぞうさんとのコラボクラスとして
犬語セミナーのさわり「観察すること」を体験していただきました。

グッドボーイハートの元祖犬語セミナーでは、犬の行動分析を詳しく掘り下げていきます。
犬の行動に影響を与えている環境や、犬の個体の性質についても考えていくセミナーです。
慣れると犬のコミュニケーションに不思議がいっぱい発見できて、ワクワクが継続するセミナーです。
犬語セミナーに関しては、グッドボーイハート生以外もご参加可能です。
少人数セミナーのためご予約が必要ですが、ご希望の方はご連絡ください。

10月30日日曜日 12時~14時 グッドボーイハート七山校

11月3日木曜日祝日 12時30分~14時30分 グッドボーイハート福岡校

※終了後プチお茶会あり

参加費おひとり 2500円

連絡先メール goodboyheart7@gmail.com

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犬語セミナー開催:子犬と成犬の対面ビデオ

今月は3回もグッドボーイハートのゼミナールクラス「犬語セミナー」が開催されます。その2回がおわりました。

同じビデオを見ていただているのに、参加者が違うとこうも見方が違い、
またこんなに関心の寄せられる部分も違うのかと、改めて思います。

いくつかのビデオを見ていただきましたが、珍しいビデオでは
生後3ヶ月の子犬と成犬の対面のビデオです。

生後3ヶ月の子犬をおとなの犬に対面させる機会はなかなかありません。

というと、グッドボーイハートで少し前までにトレーニング受講された方なら
え?と思われたでしょうね。
私の相棒だったオポという名の犬は、子犬を所属させる犬だったからです。
なので、グッドボーイハートでは多くの子犬がオポに会いました。
ところが、このタイプの犬はほとんどいないということです。
理由は大変深い話なので、ここでは省かせていただきます。

先週のブログ記事、コミュニケーション欲求が満たされない問題について
どうしても気になるのは、子犬を成犬にあわせたいいかどうかということです。

家庭に迎えられた子犬には、犬とかかわる機会が与えられません。

ところが、対面させた成犬が所属を許さない犬であるとすると、このような行動をとるでしょう。(一例です)

子犬を無視しつづける。
子犬に乱暴なコミュニケーションや攻撃をする。
威嚇して子犬を寄せ付けない。
自己防衛を続け、子犬を寄せ付けない。


子犬はコミュニケーションを拒否され、大変なストレスを感じることになります。
自分のコミュニケーションが通じないということです。

管理者との関係性を築きテリトリーで自分のスペースや安定性を得始めている子犬なら、成犬に近づかずに様子を伺うこともできます。
相手の変化を待ったり、子犬自ら落ち着かせ行動を取ることもあります。
ですが、これも大変例の少ない行動です。
子犬の性質だけでなく、犬のことをよく理解し子犬期に安定行動を得られるようになるには、必要な要素がたくさんあります。

成犬に受け入れをされない子犬のコミュニケーションは、
どんどん乱暴なものになっていきます。
相手に歯を当てたり、とびついたりするような成犬になってしまうかもしれません。
近づきすぎて攻撃され過剰に防衛するようになるかもしれません。
子犬の安定度をよくみてから慎重に行う必要があります。

他の子犬に会わせればいいかというと、これもうまくいかないことが多いのです。
子犬が同腹の犬を兄弟犬として過ごせるのは、親犬が存在するということとが前提です。
親犬としての存在のないところで子犬だけを放置すると、子犬は激しいじゃれ遊びを中断できず、大変興奮したコミュニケーションをとるようになります。

子犬同士は攻撃性がなく、どちらもコミュニケーション欲求が高いため、
ケンカ別れにはならず関わり続けるため、乱暴なコミュニケーションを身に付けてしまいやすいという欠点があるのです。

その興奮したコミュニケーションを「遊んでいる」と受け取ってしまい放置してしまうからです。

子犬のころに犬同志を会わせて関係作りを進めたいのであれば、できるだけ慎重に行うことをおすすめします。
犬の行動分析をすればするほど、子犬の遊び行動ほど難しいものはありません。
子犬に攻撃性がまだ出現しておらず、コミュニケーションが未熟であることがそのわかりにくさなのかもしれません。

子犬の安定度は、飼い主さんとの社会生活の中で育てられています。
子犬の社会化の発達を他の犬に頼り始めているとしたら、
すでに飼い主さんの基盤が緩んでいるのかもしれません。

9月の犬語セミナーはあと1回。30日の12時~七山校で開催します。

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犬と花火大会・花火大会に同伴される犬の表情からみえるもの

犬と花火大会

少し前のことになりますが、帰宅中に渋滞にはまってしまいました。
地域の花火大会を見学する車で車道の一列がふさがれていたため、花火を見ている人たちを横目でみながらゆっくり運転していました。

そこで、こういう間違いも起こりやすいのだなという風景を見ました。

花火見物に犬を同伴させている飼い主さんがいたのです。
散歩の途中なのか、リードをつけた中型犬をそばにして、その飼い主さんは花火に見入っていました。周囲にもたくさんの人たちが花火を笑顔で見ていました。
もちろん、飼い主さんも笑顔で見ています。飼い主さんが座っているので、飼い主さんのすぐ横に犬の顔があるような位置ですね。

犬の表情は、大きく口を開けて舌を思いっきり出しています。
身動きをしようとする感じはありません。視線は飼い主ではない方向に向けられています。

この犬の表情から、犬がどのような状態であるのかを知ることができます。

画像で確認しないと、イメージできないかもしれませんが、少し想像してみてください。犬に関心のある方なら、どこかでこんな犬の表情を見たことがあるかもしれません。

その花火見学をしている飼い主さんと同伴されている犬。
飼い主さんとしては、きれいな花火を犬と一緒に見たいという、犬を大切に思う気持ちから発した行動だと推測されます。
そして、きっとその犬が喜びを表現していて「犬も喜んでくれている」と思って、さらに笑顔になっているのでしょう。

動物の表情の中でも、大きく口を開けている表情は読み違いされやすいのです。
イヌ科動物以外の犬も大きく口を開けている表情を、リラックスしていると受け取られてしまうことがあります。

イヌ科動物、特に犬の場合にはこうした表情は「笑っている」と勘違いされやすいのです。
勘違いが答えになりますが、つまり犬は笑っているのではないのです。

犬は緊張を緩和させたい、緊張しているときにこのような表情を出します。
動物の大きなあくびや、口を開けたままにしている表情も、やはり緊張の強いときに動物が表現する表情です。

表情は他のコミュニケーションと同じように、他者へ伝達するシグナルとしての役割を果たします。社会性がつよい犬は、特に社会的なグループの中で常にコミュニケーションをとっているために、表情によって自分の状態を伝える仕組み(機能)を備えています。

では、犬が大きく口を開けている表情を、笑っているのだと勘違いしてしまうのはなぜか。

ひとつは擬人化されることでおこります。
人が口を開けて笑顔を見せる「笑う表情」と似ていることから、犬が笑っていると勘違いしてしまうのです。ですが、人の笑う表情も緊張を緩和させるためにも使われています。
叱られると笑顔を見せる人もいるのをご存知だと思います。
人の表情も進化の過程で少しずつ変化はしているものの、筋肉の使い方、特に顔から上の筋肉の使い方は、緊張緩和のためにはよく使われています。

花火は楽しいものと人が思い込む価値観から、犬も大好きなはずと思ってしまう間違いもあるのかもしれません。
近くを通行する車に乗っている私でもストレスを感じるほどの爆音がしていて、動物が平静さを失うような刺激でした。

犬の気持ちを知る方法はいろいろあります。
表情などのコミュニケーションを上手に読み取ることは、案外練習によってできるようになるものです。

飼い主さんの気持ちをきちんと犬に伝えていくためには
まず犬の表情と行動から、犬の状態(気持ち)を知ることです。

昨日は犬語セミナークラスを開催しました。
ビデオで見る犬の表情と行動。
何度見ても、見逃している小さな部分に気づきます。

知らなかったことは少しだけ悔しいけど、気づいたときはやっぱりよかったと思える。
学び続けるためには、謙虚な気持ちを持ち続けることが大切のようです。


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