グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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トレッキングクラス<完全管理からの一歩>

今週はプライベートトレッキングクラスの参加者が多く、とてもうれしく思います。
犬の問題や成長に応じて、プライベートトレッキングクラスを導入していきますが、生後6ヶ月以上の犬は原則としてどの犬もクラスの対象です。プライベートトレッキングクラスの最初の目的は生活環境により影響を受けた日常行動のパターンを外していくことです。

動物園の動物と犬を単純に比較することはできませんが、犬は室内飼育でリードで強く拘束されなければ安定した歩行が得られないような社会化の状況下では、檻の中にいられた動物に近い管理状態におかれています。

動物の行動を比較しても、同じようなストレス行動がみられます。動物園の檻の中にいる動物は管理下に置かれてかわいそうに思われるかもしれませんが、実際には、その管理下である檻の外に出すほうが難しいのです。外の社会に適応する力のない動物=社会化が未発達の動物の「安全な場所に閉じこもっておきたいという」執着にも近い欲求は、管理される動物のもつ特徴的な欲求です。

ところがこの欲求は、単に安全を確保するために働いているわけではなく、動物としての行動を制限することにもなるため、動物園では動物としての自然行動を見ることはできません。犬も同じです。ブログ記事「発見する楽しみ」に書いたような探索欲求を、室内だけで満足させることはできないのです。

プライベートトレッキングクラスに参加する犬の中には、不安や緊張をかかえている犬もいます。それを穏やかに解消するために最初にできることは、拘束された安全な管理下から一歩を出ることです。でも、最初はこのことがストレスになります。動物は環境が変化に敏感です。それが良い方向に変化したときでさえ、その違和感は動物にとってはストレスになります。そのストレスは行動で表現されますがその行動も実にさまざまです。個々の犬の性質や飼い主との関係、生活環境が犬に与えたことなどをみることができます。

飼い主は犬を「楽しませたい」と思うようです。大好きな犬がどんな気持ちでいるのか、楽しい気持ちでいて欲しいと思うことは大切な気持ちです。そういう気持ちを持つ飼い主と暮らせることは犬はラッキーですね。ただ、勘違いが多いのは、犬が走り回ったり飛び跳ねたりしている行動を、犬が楽しんでいると思われてしまうことです。

トレッキングクラスでも、犬が走り回ったり早足で歩いたり飛び跳ねたりすることがありますが、これは犬の興奮行動であり楽しんでいるわけではありません。この行動を楽しいと思ってしまうのは、自分自身が(人が)興奮を求めているからかもしれません。でも、本当にそうでしょうか。みなさんの本当に大切な時間は、興奮しているときなのでしょうか。

犬の安定した行動や状態を引き出していくと、犬が歩く姿が変化してきます。トレッキングクラスはそれ自体が学びのクラスでもあるし、日頃の状態を知るてがかりにもなるのです。どうぞ、これからもこのクラスを楽しんでください!

ルーク5





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犬語セミナー<変化の兆し>

雨が続きますね。雨の日なりの動物としての過ごし方で、一番落ち着くのは土や木々の葉におちる雨音を聴くことでしょうか。

今日は、今月2回目の犬語セミーを開催しました。

ビデオに登場のBくん(仮名)は、数年前にトレッキングクラスに参加し始めたころはロングリードをつけた行動中に、興奮したり、リードをひっぱったり、制御すると威嚇する、リードを短くするとパニックを起こすなど、非常に不安定な状態でした。ところが、飼い主さんの真剣な取り組みによって、昨年くらいから、グループ行動が比較的スムーズに行えるようになり、少しずつ変化が見えはじめていました。

Bくんの他の犬との新しい対面は久しぶりのため、対面の様子がどのようになるのか、B犬を知る飼い主さんたちは楽しみにしていたようです。
さて、ビデオの映像を見た飼い主さんたちは、驚きを隠せませんでした。

今まで、犬を見ると興奮したり、逃走しようとしたり、とびのいたり、硬直したりとストレス行動を多発していたBくんが、落ち着いた状態で対面を果たすことができたからです。

犬と犬が対面した際には、必ずお互いの関係性を示すような行動が見られます。それは関係を作ろうとしない行動のこともあるし、関係を作ろうとする行動のこともあります。わかりやすい言葉では、対立する?もしくは対立を避ける?という姿勢、そして関係をつくる場合には、どちらが優位かというシグナルを出します。優位性については、オスとオスの場合にはわかりやすく、メスについては不安定でわかりにくい場合もあります。

対立するといってもいきなりケンカをするわけではありません。どちらかがどちらかを追い出そうとする行動をしたり、一方が対立的な行動をして、一方が対立を避けようとして逃げようとすることもあります。

どちらが優位か、という関係性をつくることができない場合には、対立をさけるシグナルを出して緊張緩和を維持しているということもあります。犬の性格として、リーダーや班長(小さなリーダー)といった役回りにも持たない犬のほうが数は多いのです。また、飼い主の力をかりて優位を主張している犬が、実は飼い主さんがいないと全く優位性を示さず気配を消してしまうこともあり、飼い主との関係も持ち込まれるため、犬と犬の関係はとても複雑になっています。

話しを元に戻します。
このBくんがどうしていたかというと、回避行動をとりながら相手との距離をとろうとする行動をしていました。過去に見られた硬直やパニック、逃走行動がみられなかったのです。対立を避けるシグナルとして出るものに、落ち着かせ行動というシグナルがあります。落ち着かせ行動は自分や相手の緊張をとくために出てくるもので、次のようなものがあります。耳をかく、顔をそむける、片足を軽くあげる、ゆっくり歩く、回避行動をする、においをとる、身震いをするなどです。この落ち着かせ行動を出すことによって、自分の緊張をといていき、その緊張の緩和が相手にも伝わっていくというものです。

犬は社会性が高い動物だということはなんども書いてきました。社会性が高いということは、社会的なコミュニケーション力が高いということです。私たち人間はシグナルを視覚的にしか捉えることができません。ですが犬と犬にとって一番重要がとれるのは臭いなのです。
視覚的シグナルしか受け取れないなら相手のことをじっとみていなければなりません。みていなくても顔を背けていても相手のことがわかるのは、臭いの情報を得ることができることと、相手の気配を感じることができるからです。やっぱりここでも気(エネルギー)の受け取りが行われていることがわかります。

また社会性が高いというのは「仲良し」とは違います。犬と犬は、職場の仲間のイメージでとらえると分かりやすいでしょう。役割分担があって、秩序をそなえて行動し、安心安全を獲得する。職場のあるグループが社会的に円満で、互いが役割を認識して行動し、安定感をもって仕事を行えば、そこに所属する社会的満足感というものが得られると思います。Bくんも、グッドボーイハートという臨時のグループであっても、グループの中で得られる安定を得て社会的欲求を満たすことで、自宅に帰ってひとりになってもその安定度が継続しているのです。もちろん、飼い主と犬にもこの社会的関係は大切です。

こうした変化も、今までに不安定な行動をした中でも、グループの犬と飼い主さんが根気強く見守り続けてくれたおかげだと、有難く思います。こうした変化はゆっくりとしか起こらないのですが、起きたときは本当に奇跡だなと思います。犬の精神に深く刻まれている高い社会性。その社会性に触れる瞬間は特別の時間です。

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犬の不安を解消する

犬の問題行動を見つめていくと、その犬がどのような状態であるのかを知ることができます。
犬の困った問題行動について「どうしたらよくなるのか?」ということより先にまず考えるべきことは、「犬はどのような状態なのか?」ということです。

犬が感情を持つ動物だということは、よく知られています。
ですが、その感情は人と全く同じものではないことは、あまり知られていません。

いっしょに暮らす犬という動物を家族として大切に思い、人と同じ気持ちで付き合うあまり、彼らが「犬」であることを私たちは忘れてしまいがちなのかもしれません。
犬の感情的行動について触れるときには、犬という動物としてみることが大切です。

犬にも「不安」という感情があり、その感情を表現する行動があります。たとえば、飼い主に執着するような行動や、ものを破壊するような行動などは、不安を表現する行動にみられます。

「飼い主に執着する行動」とはたとえばこういう行動です。飼い主にとびつく、強くじゃれるようにして飼い主の手や服を口でくわえる、歯をあてる、マウンティングする、膝の上にのりたがる、体を寄せたりよりかかってくる、後ろをついて回る、など。

飼い主に執着する行動がみられる犬は、飼い主がそばにいないときや気配を感じられないときに、不安を表現する行動をします。何かをかじったり破壊する、排尿をする、置いてあるものを動かしたり散らかしたりする、自分の皮膚をなめたりかじったりする、ウロウロして落ち着かない、などの行動をします。

飼い主への執着行動は、犬の生活の中で解消されない不安が元で起こりますが、執着する対象が「飼い主」である場合には、飼い主の犬への接し方がその行動の原因になっています。原因となる飼い主の接し方もいろいろありますが、多いのは「人の赤ちゃんのように子犬に接して育てた」場合です。
特に、子犬が不安を感じているときに、抱き上げるとか、抱きしめる、なだめる、撫でる、声をかける、という接し方をしていると、子犬から成犬になったときの不安傾向は強くなります。

人間の子供だったら同じことをしてなだめるから、という飼い主さんの優しさから出た行動でしょうが、相手は犬です。子犬が不安を感じたときにできることは、その環境を整備することだけです。それよりも不安を感じやすい生活空間や、長い留守番によって、日常的に不安を強めていることがほとんどです。

犬の不安行動の解消、できることのひとつは「生活環境の整備」です。環境整備についてはくりかえし強調します。たとえば、屋内飼育や移動の多い犬にクレートトレーニングは必須です。過去のブログでクレートについてお話しました。→クレートトレーニング

次に、犬らしい行動ができる機会を与えてください。土の上を歩く、都会の臭い臭いのしない風を感じたり臭ったりする、静かな環境でゆっくり過ごす、草を食べる、新鮮な水を飲む、山をゆっくりと歩く、犬に伝わるように接することなど、犬の成長に応じてできることがたくさんあると思います。

犬は犬らしくいきることで不安を解消できるということ、これも犬の力です。

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散歩が苦手な犬

散歩が苦手な犬が増えています。

全く歩かないとか、人や犬への吠えが異常だとか、首輪をつけさせない、リードをすごくひっぱって歩けないというような状態のときに、トレーニングのご相談を受ける事があります。
こちらのブログ記事でも散歩行動のチェックについて紹介しました。→ お散歩チェック

最近は福岡、佐賀地域では小さな犬を飼う方が増えているため、リードのひっぱりや吠えはあまり問題にされなくなりました。また、歩かない事も「散歩が嫌いだから散歩に出ない」という解決法になってしまい、問題にされない傾向があります。

散歩は犬の生活の中でも大変重要な時間なのです。犬が唯一外の社会に触れる機会です。犬の散歩中の行動を観察してそこから情報を得ることの大切さは、「犬の社会性」がどれほど育っているのかを知るチャンスだからです。社会性についてはまだ詳しく紹介していませんが、わかりやすい言葉でいうと「環境への適応性」という意味です。よく社会性を「人が好きな犬」「犬が好きな犬」ととらえ違いされることがありますが、これは社会性とはいえません。好き、嫌いという嗜好は社会性の中には入っていないからです。
社会性は環境への適応力がどの程度育っているかという犬の成長の段階をいいます。

犬がテリトリーを離れる行動によって、社会環境への適応性を見ることができます。
都心部では、犬という動物が適応するのに時間のかかるもの、たとえばたくさんの車はバイク、多くの人、音、強いにおい、狭い土地にたくさんの家が建つことで環境把握が難しくなった風の流れ、など、犬が都市環境の適応するには相当の時間が必要です。

また仔犬のころに室内飼育をした経験も社会性を遅らせてしまいます。予防のためのワクチン接種後、屋外に出ることを禁じられるなどの処置で、室内から全く出ていないとか、ショップでの販売期間が長くなったなどさまざまな理由で仔犬のころの室内飼育は、成長後の社会性の発達に影響を与えてしまいます。

飼い主さんが多忙とか、季節的に日中歩けないなどの環境になると、散歩が暗い夜道になってしまうことがあり、社会性の育っていない犬にとっては、ますます社会化を退行させる原因となってしまいます。

子犬期にかわいがる、甘やかした犬は散歩が苦手になります。多くの飼い主さんが「かわいがる」と「甘やかす」の区別がわかりにくいようですが、甘やかしというのは犬という動物にとって、子犬行動を助長させ成長を促さないような接し方をすることです。例としては、ダッコ、口元をなめさせる、ひざのうえに乗せる、とびつくことを許す、さわりすぎ、よくお腹をなでる、などです。自分のテリトリーを離れて行動するというのは、イヌ科動物だと大人の一員になるための準備です。群れの統率を乱すような動物はいっしょに行動できないので、巣穴においていかれるのです。中身が子犬のままだと、外の社会への適応力は育つ準備ができていないということです。

そして、これが大切なのですが、子犬は群れの信頼できる「おとな」といることで安定した行動を引き出せるようになります。上記の甘やかす接し方が多くなると、犬からみて人間は「頼りにならないな。」と思われてしまい、散歩がとても不安定になってしまうのです。「かわいがる行為」が信頼を獲得するというのは、動物のしくみからは外れていますね。自分を律することができ、安定した行動をできる動物が信頼できる動物です。子犬といえども、飼い主さんのことをしっかりと観察しているんですよ。

これらのことを抑えていくと、犬の社会性の発達は希望がいっぱいです。

毎日の散歩が楽しいことは、犬の生きている世界を変えていきます。


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増えているらしい犬の皮膚炎

年に1回開催される動物取扱責任者研修会に参加し、動物の販売や病気や法律に関する新しい情報についての説明を受けました。最近増えている「猫カフェ」の営業に関する規制が新しくなるなどの動きもあります。動物取扱責任者という名称になじみのない方もいらっしゃると思いますので、またいつかブログで紹介します。

今回の研修会で少し興味のある資料に目がとまりました。犬の疾病別の羅漢率というデータで、ペット保険のアニコムが2013年に出した数字なので、それほど新しいものでもありません。
それでも、犬の皮膚にまつわる悩みは非常に多いため、いつもこのことが気になっています。
記載のデータによると、犬の疾患別の羅漢率のうち、皮膚疾患は24.5%です。疾患のうちの4分の1が皮膚疾患によるものです。4つの純血種別にも羅漢率が出ていますが、トイプードル、チワワ、ミニチュアダックス、柴犬という人気の純血種毎のトップの羅漢率がやはり皮膚疾患なのです。というと皮膚疾患が純血種だけのものと思われるのですが、雑種でも皮膚疾患は以外と多いのです。

皮膚疾患は多いだけでなく「疾患が完治するまでの期間が長い」という疾病でもあります。
これが犬のどういうことと因果関係があるのかということを考えています。ひとつには、先日ブログ記事「雨の日の散歩は嫌いですか?」で紹介したように、犬の被毛の違いにより、皮膚の耐久性が異なるということです。大きくわければ、皮膚を防衛する本来の毛と、皮膚を防衛しなくなった毛のふたつにわかれます。ところが、皮膚疾患は、この皮膚の防衛力の問題でけではありません。前述したように、柴犬やミックスの和犬でも皮膚疾患が多いからです。

皮膚疾患といえば、屋外飼育で飼育環境が衛生的に保たれない場合に発することがあります。寄生虫が細菌やウイルスを運ぶため発病することもあります。

ところが、室内飼育されている犬たちにも皮膚疾患は多くみられます。前述した小型の室内犬たちがその代表例です。室内飼育の場合、屋外飼育に比較して、動物は清潔に保たれています。汚れたり、寄生虫にさらされることもなく、シャンプーに定期的に出されたりしているため、皮膚疾患になりにくいように思われるのですが、皮膚を衛生的に良好に保っても皮膚疾患にはなります。逆に屋外飼育の犬が皮膚疾患になるかというと、屋外飼育でも被毛のきれいな犬もいます。これらの関連性はあいまいのようです。

皮膚疾患を改善する方法として、食事の内容を変えてみるというやり方があります。この方法で皮膚疾患を克服するケースはかなりあります。食べているものが体に負担をかけ、それを外に出そうとして皮膚疾患を起こしているというものです。わたしたちも同じようなことがありますね。食べるものが体に合わずに皮膚がアレルギー反応を起こしたり、かゆみが出たりすることがあります。犬も同じ状況になるのですが、目に見えてわかるようにならないと、食べ物が皮膚炎の原因だということは気づかれない場合もあります。

これは皮膚のしくみを説明しやすい例です。「皮膚は解毒の臓器」なのです。
体の毒素を外に出すための器官だということです。添加物の多いものを食べたり、ワクチンを過剰摂取したり、薬物をたくさんとりいれたりすれば、皮膚はそれを外に出そうとします。その出す作業が皮膚疾患になってしまうこともあります。

自然に近い食べ物をあたえ、薬物の摂取もなく、これといって悪いものを食べさせた覚えがないのに、皮膚疾患になってしまうこともあるでしょう。これらの犬たちはとても感受性の高い犬だと感じます。環境にストレスや危険を感じると、動物は基本的に防衛をします。攻撃ではなく防衛で、自己防衛は動物の基本的な行動です。
行動というと何か目に見える動きをするように思われるでしょうか。自己防衛的な行動というのはいくつもあります。たとえば「吠える」とかですね。でも行動に現れない自己防衛というのがあるのです。自己防衛の姿勢といえばいいでしょうか。

体ば防衛体制に入ると、体は硬くなります。つまり皮膚は硬くなります。皮膚が硬くなると、悪いものを出したり、いいものを入れたりすることもできにくくなります。皮膚が硬くなるとかゆみがでます。被毛に栄養がいかなくなり脱毛します。脱毛するとまたかゆみがでて、かくと皮膚が傷つきかさぶたができてしまい、それがかゆみを生んでまたかき、そして皮膚が破れるというように、終わりのない皮膚の病気との闘いとなってしまいます。

なぜ自己防衛体制に入ってしまうかというのは、個々の犬の環境や経験により異なります。その犬の飼い主さんを含む環境やストレスの全てをつかんでいくと、犬が自己防衛に入っている理由もわかることもあります。わからないこともあります。家庭内でおきていることの全てを家族以外の人間がわかるわけではないからです。でも飼い主さんには思い当ることがあると思います。

皮膚疾患にかかっていて長い間病院に通っているけどよくならない犬たちには、いつも同じだけど一番大切なこと「環境を整える」ことをやってみてください。環境を整えることがなかなかできない場合には、犬が自己防衛をとけるようなリラックスした気持ちでそばにいてあげてください。皮膚の組織が痛みを生じている場合にできる専門的なケアもあります。

かゆみは犬の生活の中でも、とても苦しいものです。飼い主さんにとっても辛いことでしょう。かゆみが長く続くということが苦しすぎるために、諦めてしまう気持ちもわかります。

でもあきらめないで希望をもって、りきまないでリラックスして、
相談できる方がいたらはなしてみて、肩の荷を少しおろしてください。

犬の自然治癒力は人よりもずっと高く、動物力はあなどれません。
信じられなくなりそうなときも、信じてほしい。
犬もきっと飼い主さんを信じています。


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ドギー・テントクラス<自然のリズムを受け取る犬>

昨晩は犬といっしょにテントに寝る「ドギー・テントクラス」を行いました。

梅雨の合間のテントクラスなので湿度が高く、特にテントを張る夕方の時間は蚊も多くなるため快適さとは遠くなります。それでも、6時を過ぎるころから、気温は急激に下がってくるので、日頃アスファルトジャングルで暮らす生徒さんにとっては、「こんなに涼しくなることはない」といってホッと一息つける時間になります。

午前中のデイキャンプからの延長の犬たちは、テント張りのときには地面に横になって飼い主の作業を待っていました。人間が働いているときは犬はすることはないのですが、こういう時の犬の行動も様々で、犬の性質や飼い主との関係を示す行動になるため、細かに観察すると得られることが多くあります。

今日はホタルも見納めだから川までいって見てみようということになり、夜8時を過ぎてから犬たちといっしょに近くの川まで散歩しました。ホタルがいます。あがったり下がったり、止まっていたり。ホタルの光って本当に不思議ですね。幻想的というか、こういうものをみて喜ぶのは人。犬たちはそのそばで伏せてゆったりとしていました。街灯もわずかしかない暗闇ですし、車も走ってないし、静で暗くて、ひとりでは心細いけど、みんながいっしょにいるから大丈夫という感じでしょうか。興奮する犬もいないので、人は落ち着いてホタルを見ていました。もしくは、落ち着いてホタルをみている人がいるから、犬は興奮しないのでしょうね。

自然のリズムにあわせて呼吸する犬たちは、家の中で見る犬とは違った存在のように感じられます。呼吸が変わると行動も変わります。犬は興奮していることを喜んでいると勘違いされやすいですが、実は落ち着くことを求めていると思うのです。

テントの中とはいえ大自然の中に寝転んでしまうと、自分は本当に小さな存在に思えてきて、自分の悩みはさらにもっと小さなものに思えてきます。悩んでも仕方ない、自分の力でないものが動くのを待とう、そう思っていたら、今日いくつもの問題が一気に解決しました。自然の力にのるということは大切なことですね。

とはいえ、やわらかい布団は心地いいものです。今日はふんわり布団のありがたみを味わいます。

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わんげる・ミーティング<安定を引き出す>

今日はわんこ山でデイキャンプするわんげる・ミーティングクラスの日です。
近頃週末ごとに雨が多くなり、一日でも雨の上がる日は外でゆっくりと過ごさないともったいない、ということで今日はラッキーな雨上がりのわんげる・ミーティングです。

数年前まではいろんなキャンプ場で行っていたわんげる・ミーティングですが、少しずつよりよい形に変わってきました。最近はいつもわんこ山で過ごしています。広いキャンプ場で走り回らせることは、ストレス発散にはなりますが、精神的に満たされる時間とは、時間の速度がちがうように感じられます。
同じ山に何ども何ども入るようになると、昨年の春、今年の春、昨年の夏、今年の夏、1週間前の山、今日の山、その日その時により、全く変わらないようで何かが違う不思議な感覚を得られます。

今日のクラスでは、お休みしていた生徒さんの犬が、久しぶりにわんこ山のわんげる・ミーティングに参加しました。他の犬たちと初対面ではありませんが、十分に過ごす時間がなくちょっと緊張しながらの参加になりました。最初の対面時が大変興奮してしまいますので、そこを上手くクリアすれば、あとは他の参加ワンコたちが経験が高いため、一定の距離を保ちながら犬の安定した行動を引き出すことができます。引き出すといっても、人が合図や支持を出すわけではありません。出てくる行動はすべて犬が自ら出すものであって、引き出すというよりは引き出されるという言い方のほうがあっています。

自然といってもいろんな形がありますが、慣れ親しんだ信頼できる身近な自然は、ゆっくりとした時間を与えてくれます。そのことが、緊張している犬にも伝わるのか、時間をかけながら少しずつリラックスしているように感じました。その様子はビデオに撮りました。今月の犬語セミナーでご紹介したいと思います。
これも犬のトレーニングのひとつの風景です。時間がかかることですが、スロウというのは犬にとっては宝なのでしょうね。犬の寿命は人の7分の1です。このことが犬と同じ世界で生きることの難しさでもあります。

今日はみんなゆっくり過ごしていました。
梅雨の時期のわずかしかない貴重な晴れの日。ありがとうございます。

今日はこのままテントで寝るテントクラスへと突入します。
時間はゆっくりと流れていきます。

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犬と犬の対面、経験学習と落ち着き

今日は犬と犬を対面させるクラスを行いました。
犬の呼び名をクロ、シロ、チャ、として説明します。

クロは現在プライベートクラスで勉強中です。その中で、社会性や自制について学ぶ機会のひとつとして、飼い主さんと行うプライベートトレッキングクラスを受講しています。飼い主さんと山道を歩くトレッキングクラスでは、初期にみられた興奮行動や、落ち着きなく動き回る多動行動、逃走行動が少しずつ減少し始めたため、他の犬と対面させる対面クラスを開催することになりました。これまでに数頭との犬の初対面を済ませました。

今日の対面クラスでは、クロとチャは2回目の対面です。クロとシロは初対面です。
クロにとっては3頭で過ごすのが初めての機会です。

実はシロも数年前にプライベートクラスを受講し始めたときは、興奮行動と多動行動、逃走行動が非常に強く出てきました。ご家庭の問題行動もこの行動により犬との暮らしに不安を感じるような状態が起きていました。飼い主さんの熱心な取り組みで、これらの行動には自制が働くようになり、制御不能の行動を起こすこともなくなりました。それだけでなく、他の犬との関係作りを進めるクラスでも成長を見せ始めました。

クロとシロは最初の行動が似ていたので、今回の対面がどうなるのかとても楽しみにしていました。結果、クラス経験値の高いシロは、ほとんど興奮することなく安定した行動を示してくれました。

犬と犬の対面時、犬への声かけは最小限です。犬に声をかけたり合図や指示をすることはありません。犬に行うオスワリやフセやツイテや、他のどんな合図もここでは無効どころか逆効果です。犬の中にあるのは、過去の経験、特にこの場所で出会った犬との関係、このグループに属することの意味と行動、この場所で行ってきた行動のパターンです。

対面や遊び行動を含め、犬と犬とのコミュニケーションには「落ち着き」を求めます。3歳までの若い年齢では興奮することも多いものですが、自制のきかない興奮行動は遊びではありません。犬と犬の出会うコミュニケーションは非常に緊張を伴うものですが、「落ち着き」を求めて行動を促していくと、犬はきちんとそのことを学習していきます。能力の差はありますが、それは学習に必要な時間の違いだけです。

チャは犬とのコミュニケーションがある程度安定しています。幼少期から月に数回をオポという先生犬といっしょに過ごしました。当初から、オポに非常に興奮して接触していましたが、オポから抑制を促される行動を引き出され、犬に対する抑制がかかりやすくなっています。また、食べ物への関心が低く、人への依存傾向が低いことも犬とのコミュニケーションをシンプルにする要因になっています。自制のかかりにくい犬の多くは、依存的性質が育っています。食べ物依存、飼い主依存、ボール依存、など、思いあたる方は要注意です。

クロとチャの対面は先月の犬語セミナーでビデオ紹介しました。犬語セミナーに参加された方は思い出してみてください。クロは主張が強く対立の方向へ転がりやすく不安定で、チャは抑制をかけ、対立をさけるためのシグナルを引き出そうとします。ですが、チャには相手のシグナルを引き出すほどの誘引力はありません。これは性質と呼ばれるもので、成長してもあまり変わらないのです。

実は、シロの行動を抑制してきたのもチャでした。ここでも、対立をさけるところにはもっていけるのですが、落ち着きを引き出すことはできません。それでも、シロはグループ行動の経験値を上げて、自己抑制を少しずつ身に付けてきたのです。

こういう変化を長い時間をかけてみていくと、犬って本当に不思議ですごい動物だなと感心します。クロは保護犬で年齢がわかりませんが、チャもシロも犬としては、中年にはいっています。それでもまだまだ変化する部分があるのです。

抽象的な表現になりスミマセン。どんな風だったかぜひ見たいという方は、このビデオを題材にした今月の犬語セミナーにご参加ください。6月26日日曜日の午後と、平日も1日開催を予定しています。

さらに、今日の対面クラスを撮影しながら、やはりと思うことがありました。落ち着かせの道具「リード」についてです。リードでバランスをとるということは、経験や練習もありますが、日々の犬との関係性を示しています。人と犬のバランスのとれた関係性、リードをつけているときはそれがそのまま表現されます。そのため、小手先の技術で変えようと思っても簡単にはいきません。
犬に声かけをしたり、フードを使って飼い主に注目させるトレーニングが主流になってしまうのは、簡単で誰にでもでき簡単に犬をコントロールできるからです。依存という形でのコントロールは、人に依存して生きている犬に行うには簡単な方法です。私もこうしたトレーニングを取り入れることがありますが、これは対処法です。対処法は必要であれば取り入れます。そして、次のステップでは、ここを卒業し対等な関係作りを目指してほしいと思います。

こちらの記事でも対面時のリード使いについて書きましたので、参考にしてください。
ブログ記事「犬と犬の対面、落ち着かせの道具とは

リードは奥が深いですね。みなさんによりよく学んでいただけるよう、私も日々勉強です。

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お散歩チェック

今日はプライベートトレーニングクラスやカウンセリングを行ったのですが、偶然にも「散歩行動のチェックとその説明」が重なりました。

ドッグトレーニングの中で「散歩のチェック」と聞くと、散歩中に問題となる行動があると思われるのが一般的です。たとえばこんな行動です。

・リードを引っ張る
・リードにかみつく
・歩かない
・くるくる回る行動が出る
・立ち止まりが多い
・臭いをずっとかいで歩く
・排尿の回数がとても多い
・いきなり立ち止まって排泄する
・他の犬とすれ違いなどで吠えたり、後ずさる
・他の犬によっていこうとする
・他人とすれ違うとき吠えたり、後ずさる
・他人によっていこうとする、後ろから追う
・自転車を怖がる
・バイクや車を怖がる
・まっすぐに歩けない
・拾い喰いをする
・家に帰りたがる

など、たくさんあります。いくつかチェックが入りましたか?
これらの行動が大きくなってくると、犬の困った問題としてトレーニングを考えられる方もいます。問題と感じられるほどひどくなくても、上記の行動が見られるときには、早めに専門家のアドバイスを求められることをお勧めします。これらの散歩中の行動は、犬がなんらかの理由で、散歩をリラックスして楽しめていないという状態なのです。それでもこれらの行動は一例です。

犬の散歩行動を分析していくと、犬の状態がよりわかるようになります。飼い主さんが問題と感じられなくても、犬のことを知るために「散歩行動のチェックと評価」は犬のトレーニングには欠かせません。
最近見せていただいたいくつかの犬のケースでも、飼い主さんはほとんど問題を感じられていませんでした。散歩の様子を見せていただいても、問題行動と思われるものはありませんでした。でも、散歩の行動からたくさんの情報をひろうことができました。

散歩行動がなぜ、犬にとって重要なのか。それは犬の散歩の意味づけにあります。
犬の散歩は単に排尿をするためでも、他の犬に会うためでもありません。犬の生活スペースの周囲を飼い主さんといっしょにパトロールするという行動なのです。
犬によってはパトロール力のない犬もいます。理由は年齢的な問題だったり、性格的な問題だったり、成長の課題だったりします。それでも、散歩はパトロールなのです。なぜかというと、散歩は犬と人の協同作業だからです。

その散歩の中で行っている様々な行動は、犬のテリトリー(なわばり)の安定性を示すものや、飼い主さんとの関係性を示すもの、犬の性格についての情報を得られるものなど、情報の宝庫です。全く関係ないようにおもわれる室内での行動が、散歩中の行動と結びついていることを説明することもできます。散歩行動が奥が深いのです。

最近は、犬の散歩中にスマートフォンを見ていたり、携帯電話で話しをしながら歩いている人をよく見かけるようになりました。飼い主さんの集中力が不十分な状態での散歩は、犬を落ち着きなくさせてしまいます。

カウンセリングでは、ひっぱりも吠えもマーキングもなく、ほとんど問題ない状態で歩いている犬の行動からも重要なヒントとなる行動を観察することができました。その行動から犬が必要としている成長の機会について説明をさせていただき、飼い主さんも納得された様子です。「特に問題はないんですけど…」といわれていた言葉が「そういうことだったんですね。すごくよくわかります。」という言葉に代わります。飼い主さんの「特に問題はないんですけど…」のあとの心の声「でも、ちょっと気になることがあるんです。」という部分がとても大切なのです。

犬の散歩中のちょっと気になることが、犬の新しい気づきに変わることを楽しんでください。



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庭から吠える行動への対策:環境を整えることの犬への効果とは

引越し後にご自宅の環境整備についてトレーニングに伺ったご家庭について、その後の変化を教えていただきました。ブログ記事「引越し後の環境整備」でトレーニングの一部をご紹介しました。

飼い主さんはすぐにいくつかの環境整備を行ってくださったようです。すぐに効果を発揮したのは、道路に面した庭の柵の隙間を犬目線から外が見えないように改善したことでした。隙間については、経過をみれる状態なのか、すぐに対応すべき状態なのかを、犬の性格や経験、現在の行動のパターンを考慮しながら、決めていきました。結果、即処置をして道路側が見えないように工夫をしてほしいとお願いしてきました。

隙間があり通行中の人が話しながら通過する際に、犬は走り出して左右にウロウロしたり、場合によっては吠え立てていたということです。犬が庭に出るたびに呼び戻しをかけたり、吠えるのを止めなければいけないので、飼い主さんは大変疲れると嘆いていらっしゃいました。
ここに目隠しをします。通行中の人の話し声は聞こえてきます。ところが犬は全く部屋から出て行くこともなく、走り出すことも吠えることもなく、無反応になり落ち着いていられるようになったという効果があわられました。

庭の柵の向こうに通行中の人の刺激は二つありました。ひとつは「話し声」ひとつは「歩いているのが見える」という刺激です。目隠しをすると「見える」刺激は取り消すことができますが、「話し声」は消すことができません。それでも、犬の認識力や行動のパターンをとらえると、目隠しによって吠えなくなったり、反応しなくなる可能性は十分にあることです。飼い主さんがこの犬の行動の変化に驚いたのは、「まさかこんなに静かになって落ち着いていられるようになるとは思わなかった。」という理由からです。

犬の目線にたった環境整備には「そんなことでこんなに変わるの?」ということがたくさんあります。目隠しもそのひとつです。今回は、飼い主さんがアドバイスをすぐに受け入れてくださり、目隠しをされたため、犬の行動の変化を引き出すことができました。ですが、なかなかそうならないことがあります。それは、犬のために行う環境整備が、人にとっても環境を変えてしまうという理由からおきるようです。

動物はどんなに小さな環境の変化も多少のストレスを感じます。良い方へ変化させようとしても、適応力が落ちている場合には、変化することを無意識に拒否するようにできています。不思議ですが動物として自然な反応であって、性格の問題でもありません。人にも同じことが起きてしまうのです。そのため、飼い主さんの方が環境を変えたがらないことがあります。この場合には犬の問題となる行動は継続されてしまうのですが、飼い主さんが環境を変えようという気持ちになるまで、待つ必要があります。

先日、猫のカウンセラーの本を読んだということをご紹介しました。ブログ記事「犬を撫でること
この本の著者のジャクソン・ギャラクシーが出演している番組の猫のカウンセリングの内容について、知人に話しを聞く機会がありました。「猫にあった床にしてください、とかいっていきなりリフォームが始まるんですよ。そして問題がすぐに解決するんです。」ということでした。
いかにもテレビ番組ですね。「すぐに変わる」というスピードで視聴者をビックリさせてくれます。利点としては、環境を変化させれば動物も変わるということを伝えてくれていることです。ですが、人はそんなにすぐには変化しません。飼い主さんが動物の目線に立って、全ての物事を考えるようになるには時間も必要です。ゆっくりと変化することが本当の変化につながり、飼い主さんの見方が変わって人が行動できるようになるためにも、時間が必要なことがあるのです。

環境整備を行ったことで、犬の行動は変化していきます。犬の行動学に基づいた結果のひとつで、犬にとって非常に有益なことです。もっと大切なのは、飼い主さんが「犬の視線にたって環境を整えてみよう。」と決めて実行されたことです。この実行力は、犬との関係作りにつながっていきます。

ゆっくりと犬目線で考え、変化を楽しんでください。


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