グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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犬も自発的に行動すると脳が活性化するけど、それ自分勝手に行動…と区別すること。

ブログに書きたいことが満載なのですが、内容を頭の中で整理するのに時間がかかってしまいます。

しかもグッドボーイハートのこのブログはどんどん深みを増しており、グッドボーイハートで学ばれていない方には理解しにくいような内容になっています。

それでも、このブログはグッドボーイハートでご縁のあった飼い主さんたちがより犬への理解を深めていただくための参考書として今後も利用していただきたいと思います。

なので記事内容のレベルを落とす気はありません。

ということで今日も少し難解です。

「自発的に行動すると脳が活性化する。」という内容の話を車で移動中のラジオで聴きました。

脳科学の先生が脳についてお話をされていたのです。

「自発的に行動する」とはどういうことなのか?

人間社会では「人から言われたことだけをするのではなく、自分で考えて行動するという」意味で使われることが多いようです。

いわゆる「指示待ち人間」ではなく「自分で考えて行動するようになれ」ということです。

 

犬の行動にも「自発的行動」と「能動的行動」というのがあります。

人から言われてオスワリをするなら能動的行動?

犬が自分からオスワリをするなら自発的行動?

どうですか。そう思われるでしょうか。

ところがそうでもありません。

行動というのは単純なようでそんなに単純ではないのが行動学を学ぶ楽しさです。

先の犬の行動の振り分けですがこんな風になったらどうでしょうか?

オヤツを見せられた犬が自分からオスワリしたら自発的行動なのか。

オスワリと人から言われてオスワリした犬が能動的行動なのか。

どうでしょうか。

 

自発的行動というのは自分勝手に行動することではないということはすぐに理解できると思います。

もし自発的行動が自分勝手行動と同じなら、衝動的に行動すれば脳は活性化するということになってしまいます。

私の考える自発的行動とは、自分の所属する社会的グループ、犬なら群れのために利益のでる行動をするために自分の行動を決めることです。

人なら会社や家族がより繁栄するために自分ができることを考えて行動することが自発的行動ではないでしょうか?

その行動の選択の中には、いろんなチョイスがあってどれにしようかと考え整理し、そして葛藤の上に行動が決まります。

自分勝手行動は自分の利益のためだけに行動をすることで自発的行動ではないのです。

オヤツのためにオスワリするならそれは自発的行動ではなく自分中心行動になってしまいます。

 

では、オスワリと言われたらオスワリするのは能動的行動でしょうか。

人から言われたことをするから確かに能動的ではあります。

でも犬も最初から自分の役割を知っているわけではありません。

今何をしなければわからない年齢の犬や、未熟な動物はまず言われたことをきちんとできるようになることから行動はスタートします。

自分の行動によって何かを獲得しているのであれば、それは今能動的行動であっても明日は服従性行動というランクの高い行動に変化する可能性があります。

犬は動物ですが決して衝動的で自分勝手な動物ではありません。

本来の犬は社会性が高く、強い群れに所属したいという服従欲求というのを持っています。

どのくらいの飼い主さんが犬のこの高い社会性を満足させられることができているのかと思いつつラジオを聴いていました。

ちなみに人間は80歳を超えてもまだ脳を書き換えている、一年でずいぶん書き換えられるそうです。

だから老いを受け入れず新しいことにチャレンジしていくのは脳にとっては喜ばしいことのようです。

頭だけでなく体を動かすことは脳を良い状態にするとのことでした。

これを励みに山の手入れをがんばることにします。

トレッキングクラスで落ち葉の道を歩く犬ちゃん