グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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おやつがあればできるオスワリがなぜ散歩中にできないのか?

家庭訪問レッスンで、犬に何を教えているのかを飼い主さんに尋ねると「オスワリはできます!」とのことでした。

犬にオスワリをどのようなときにさせていますか?

と質問すると、おやつを与えるときにオスワリをさせているということでした。

それで、散歩中にオスワリを定期的にできるように練習をして下さいということになったのです。

ところが、散歩に出ようとして玄関の戸口のところでオスワリをさせようとしても、もうオスワリをしません。

「おやつがあるとできるんですけど…」と飼い主さん。

おやつがあってもできるオスワリが、おやつがないとできないのでは犬のしつけとはいえないのです。

犬の方は「オスワリとはおやつをもらうときにする合図」と覚えてしまったのかもしれませんね。

それで、もう一度「散歩中のオスワリ」の合図を新たに教えることになりました。

散歩中のオスワリの合図は、移動のときには私があなたをリードしていますよと伝える意味があります。

散歩中のオスワリの形は「座って見張る」の形ですが、飼い主側が犬に合図という形で要求をしたらそれに応えて下さいね、と伝えるのが散歩中のオスワリの合図です。

トレーニングを開始するまで散歩中のルールを伝えていなかったことと、飼い主と犬の関係性を伝えきれていなかったため、犬の方はなかなか役割交代に応じてくれませんでした。

リードでオスワリを伝える練習を私が最初にやってみて、次第にオスワリに応じるようになってから飼い主さんに交代しました。

今まで頑としてオスワリをしなかった犬ちゃんが、リードの合図に応じてオスワリをするようになりました。

リードはふんわりと持って、犬の体重が少し後ろにかかりように操作しているだけです。

リードのショックや首輪のチョークなどは不要です。

飼い主さんご家族も犬のオスワリの姿を見て、感動されていました。

リードを持っている飼い主本人は「犬と気持ちが通じ合った感じで心地よいです。」と言われていました。

その感覚を飼い主がリードで感じられるようになるということは、犬も同じような感覚をリードを通して感じているはずです。

オスワリの本当の目的と意味とやることの価値を知れば、毎日の散歩の練習にも楽しくなります。

できるようにさせる。

できることを繰り返すこと。

犬のしつけの基本を押さえて、練習頑張って下さい!

グッドボーイハートの訪問レッスンで、散歩中にオスワリする犬ちゃん

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日差しに当たりたい季節に犬を庭に出してあげましょう。

週末は花見にでかける車で渋滞にはまりましたが、季節が良くてきれいな若葉や花を見たいという気持ちがまだ人間の中にあるということにホッとしています。

福岡に小さな庭があるので週末は預かりの犬ちゃんたちを遊ばせながら庭木の手入れを楽しみました。

庭木の手入れに集中しはじめると、犬の行動が一辺してしまうのことが不思議です。


私が何もしないでただ座っていたり、スマホをいじっていたりすると犬たちは私にまとわりついたり走り回ったりして落ち着きません。

ところが、高枝切ハサミを持ち出して作業を始めると、落ちてくる草木をにおったりと周囲の探索が始まります。

私が庭木の手入れという形で環境に影響を与えているのがわかるようで、切った枝葉が地面に落ちるたびににおいを嗅ぎに行き、口に入れてみることもあるし、運んで調べていることもあります。


2頭の犬たちはそれぞれに自分の今やっていることに集中しはじめて、お互いにちょっかいを出したり、逃げることもなくなります。

庭にひとつだけ出していたピンクのボールには全く興味を示さず、ただ人工的なおもちゃはそこに置かれたままです。

犬の行動の安定を引き出すために何ができるのか、犬が自然に興味関心を持つものを提供するためには何を準備すればよいのかをいつも考えていますが、答えはやはりここにあるようです。

犬の脳がゆっくりと動き、犬の中に幸せや豊かさが広がっていくのは、犬がずっと暮らしてきた土の上、草の香り、木々に囲まれた空間。

その中で、得意の犬の鼻を使って調べ、何かを探し歩きながら自分の頭の中に地図をつくっていくこと、これこそが犬が「大丈夫」と思える瞬間です。

暇そうな犬の時間をトリートボールやおやつ探しゲームで埋めようとすると、犬の脳内は食べ物で埋め尽くされてしまいます。


都会の庭はすぐに乾燥してしまうので、野菜や花をなんども植えましたがなかなかうまく育ちません。

七山の手入れはもっと時間がかかるため、忙しいを理由に進まないことばかりです。

でも、犬が自分のそばにいてうろうろとしてくれていると、できなかったことも進むようになるから「やる気」はやっぱり犬が与えてくれているのかな。

そんな犬たちのために、この季節や庭に犬を出してあげて下さい。

庭のない方は、そろそろ庭を持っているご実家に帰省したり、もしくは山歩きに出掛けましょう。

家を買うなら庭付きしか考えられないし、新しく建てるならやっぱり庭を作って下さい。

すべては犬が犬として、人と暮らしていくために。

飼い主としてできることはまだまだたくさんあります。

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犬に求められるのは原始的(プリミティブ)もしくは斬新さなのか?

犬にはいろんな形、色、柄、サイズがあることが犬を飼うことの楽しみにもなっているようです。

犬は他の動物と比較しても多種多様に変化した特別な動物であるようです。

犬の繁殖に対して人為的な介入がなされているということを含めても、ここまでいろんな形を生み出す種類の動物が他にあるでしょうか。

そのいろんな形をした犬も、そもそもは世界各地区に存在したイヌという人の介入なしに生活していた動物から発しています。

そのイヌが人為的な繁殖によって特別の形やサイズに系統づけられて「純血種」として作り上げられたのは今から200年ほど前です。

純血種の繁殖は、はじめは「目的別」に、つまり犬をどのような目的で人のために活用するかということを目的に作られていました。

しかしその犬の役割は機械にとって代わるようになり、犬にはその用途として働く必要がなくなってきます。

純血種の繁殖はそのまま「人の求める形への犬の進化」に変えられていきます。

それは主にヨーロッパ地域で始まり、洋犬種の「純血種」としてそれぞれに定義づけられました。

定義付けたのはケンエルクラブという貴族のクラブでした。

今皆さんのそばにいる、様々な種類の洋犬の純血種はまずここで純血種という血統として位置づけられその後は同じ種類の純血種同志の繁殖が繰り返されているのです。

同じく日本でも柴犬保存協会や四国犬保存協会といったグループによって、日本の純血種を作り上げ、現在でもその種を保存できるように努められています。

その一部がペットとして飼い主の元にわたり生活を共にしているわけです。

純血種の繁殖にはいくつかの目的があったと思いますが、これらは以下の二つのどちらかを選択された結果です。

ひとつは原始的であること。

原始的とは、イヌという家畜化される前の日本でいうところの山犬としての性質をできるだけ残していこうという選択です。

原始的な繁殖を目指したものが日本の純血種、柴犬、北海道犬、紀州犬などそれぞれの地域の特徴を残した地域に根付いた山犬の末裔です。

以前ブログでもご紹介したとおり、日本オオカミの遺伝子構造に一番近い動物が柴犬であるという論文からも、その繁殖の目的がうかがえます。

逆に、イヌらしからぬ形を求められた繁殖もありました。

毛の抜けないプードル、ほとんど毛がないイタリアングレーハウンド、鼻のつぶれたシーズー、背中の曲がったボルゾイ、ふわふわの毛のビジョンフリーゼなども、すべて人が求めたからこそできた純血種なのです。

つまりは、人が犬に何を求めるのかによって、犬の形や機能は大きく変わっていくのだということです。

日本でとても流行っている豆柴犬などは、柴犬としての原始的で犬らしい形が好みだけれど、性質としてはおとなしくお人形さんのようであってほしいというわがままな人の欲求によって生まれた種類の犬です。

確かに豆柴は形は和の犬で、中身は機能性が低く管理しやすいペットとなったことでマンションでの飼育もできるようになりました。

しかし私はこの状態に少し複雑な気持ちを抱くのです。

人はなぜ犬と暮らしたいと思うのでしょうか。

犬を抱っこしていると自分が安心し安らげるから、犬が自分にとって癒しの道具になるからでしょうか。

それとも、犬という動物の能力や機能性の高さを知り、その機能が発揮されることに喜びを覚えるからでしょうか。

もしくは、犬の機能性を自分の生活の一部として役立てたいという目的を持っているからでしょうか。

犬に斬新さを求めすぎると犬は犬という動物としての機能性を失うことになり、もはやいつか犬ではなくなってしまうかもしれないということを、私は不安に思っているのだと思います。

この国内においては、犬は人の介入なしに繁殖することはなくなってきました。

野良犬や野犬といった存在もなくなり、餌付けされている野犬たちも近親交配状態に陥っています。

犬を愛するみなさんが「犬がかわいい」と思うからただ飼うのだというとてもシンプルで幸せな気持ちはぜひそのまま大切にしていただきたいと思います。

犬としての機能が落ちていったとしても、可愛ければよいではないかという意見もひとつの価値観です。

ただ、ひとつだけ知っていただきたいことがあります。

失っていく機能の中に、犬が最も大切にしている「群れ」のシステム、そしてそれを維持するための「コミュニケーション」もあるのだということです。

どんな動物にとっても最も大切なもの、それは「コミュニケーション」であると私は思うからです。

彼ら犬から、コミュニケーションの機能と群れを維持する機能を奪いたくないのです。

ひとりひとりが犬を知って犬を見張ることで、犬がこれからどのように変化していくのかを歴史を見届けられるでしょう。

私は見届けていきます。

犬の末路までずっといっしょに。

柴犬、雑種犬、豆柴犬たち

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他の犬におびえる犬を抱っこして「大丈夫、怖くないでしょ」は犬には通じない。

街中を移動しているとワンワンと犬の吠え合うような声が聞こえてその方向を見ました。

想像したとおり散歩中の犬がワンワン、ギャンギャンと吠えている姿がありました。

その向こう側には、小型犬よりも少し大きめの犬が飼い主さんに抱きかかえられた状態のまま、ワンワン、ギャンギャンと吠えています。

リードをつけた犬を持つ飼い主は止まったまま、犬を抱きかかえた飼い主は脚早に通りすぎようとしています。

抱きかかえた犬に大きな声で話しかける飼い主の声が聞こえてきます。

「大丈夫だよ。お友達だよ、お友達。」

そんな声が聞こえてきました。

さほど珍しくない、街中ではよく見かける光景にはなりましたが、いろいろと思うところがあります。

 

一番お伝えしたかったことは、他の犬におびえる犬を抱っこして歩いてもその問題は決して解決はしないということです。

解決しないばかりでなく、抱っこされていた犬はこれからもますます他の犬におびえるようになるでしょう。

飼い主としては、他の犬に吠えたりおびえたりする犬を特別問題を抱えている犬という風には感じていないからこのような行動になるのでしょうが、これは大きな問題です。

動物が他の種類の動物を怖がったり怯えたりするのであれば、それはあまり問題ではありません。

誰でも苦手な動物がいますから、うさぎが大好きという人もいれば、嫌いという人もいる。

猫が大好きな人はたくさんいますが、絶対に触れないという人もいます。

そして犬が大好きな人もいれば、犬におびえる人間もいるのです。

そうだとしても、その人は社会的には全く問題を抱えていません。

人が問題を抱えるとしたら、特定ではない他の人を怖がったり怯えたりするようになったときです。

他の犬に吠える犬、他の犬におびえる犬というのはこれと同じことで「同種」に対して恐怖を抱くという、大変難しい状態に置かれているということをまず理解する必要があります。

「他の犬におびえたり吠えたりする行動が、犬としてとても危険な状態である。」

ということを理解することができたら、次に犬が抱えているその問題を解決するために飼い主としてやるべきことがあるかを考える必要があります。

絶対に間違えてはいけないのは「この犬は、自分のことを犬だと思っていない」などという一方的な判断を下さないことです。

これは判断というよりは飼い主としての逃げなのでしょう。

「わたしの犬は自分のことを人間だと思っている。だから犬のことを怖がっているのだ。」という言葉をたまにですが聞くことがあります。

これは本当に問題なことであって、犬が犬であるということを理解できるように育ててあげるべきです。

他の犬に吠える、他の犬におびえる行動をする場合には、ほとんどの場合、飼い主の犬に対する接し方や育て方がその行動を引き出している理由になっています。

犬を抱っこして「大丈夫だよ。」となだめても全く問題の解決にならないのに、それを続けているのはなぜなのでしょうか。

犬よりも飼い主の方が「わたしの犬は人間の子どもなのだ。」と思い込みたい気持ちをもっているからかもしれません。

犬が犬として生まれて来たからには、犬として幸せになる権利をみな持っています。

すべての犬が幸せになれなかったとしても、自分のもとにいる犬には幸せになってほしいと、このブログを読まれている方なら思うでしょう。

そう思うなら、他の犬への怯えや、怯えからくる攻撃性を解決するために、今までの自分の犬に対する価値観や態度を一度おもっきいり捨ててやり直してみて下さい。

飼い主として間違いに気づくことにはとても勇気が必要です。

自分が犬に対してやってきたことが間違っていたと知る瞬間は胸が痛くなるものです。

しかし、痛みを感じたら癒しは一気に進みます。

犬についてもっと知ってほしい、

いや犬についてもっと共に学びましょう。

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犬が驚くほど落ち着いた訳は飼い主のある行動の裏に…。

家庭訪問レッスンに伺っているときに感じる空気というのがあります。

それは犬の状態が良くなっているのか、悪くなっているのかという今までと違うという空気です。

最近訪問レッスンに伺った時のことです。

リビングに入ったときに犬の様子がいつもと違うと感じることがありました。

あれ、いつもと違う。

いつもより犬が落ち着いている、表情もテンションも今までとは全く違うと感じたのです。

「変わりましたね。」とわたしが一言。

「ホント、なんか今日は特別にお利口さんにしてる」

と飼い主さんも少し驚いた感じでした。

毎日変化は続いていたのでしょうが、飼い主さんの方としてはそういえばいつもと違うという程度だったようです。

そして椅子に座るときに今までそこにはなかったものを発見しました。

ああ、これか。これでこの犬は変化のきっかけを得たのだな。

それは壁に貼り付けられた紙です。


なかなか改善されなかった犬のとびつき行動が

この警告の張り紙で一気に解決したらしいのです。

「犬に飛びつきをさせない」という単純なルールの導入だったのですが、「飛びつかせない」ということができない飼い主が多いのです。

多くの質問が「犬に飛びつたらどうしたらいいですか?」です。

いえ、飛びつかれたら…ではなく、飛びつかせないでください。

この押し問答が続きます。

そしてこの張り紙がリビングに張られていました。

全く飛びつかれなくなったということなのです。

犬が全く飛びつかなくなったと同時に、犬のいろいろな行動が一気に変化しました。

吠え、なきの問題もなくなり、テンションの高い要求行動もなくなっていました。

レッスンの間、フセてマテをして待っていました。

ただの「犬のとびつき行動」。

いえたったこれだけの行動が、犬にとっては大きな行動なのです。

 

初回のカウンセリングクラスで飼い主さんに尋ねられるのは「どのくらいよくなりますか?」という質問です。

質問しなくても心の中で思っている飼い主も多いことでしょう。

答えはひとつしかありません。

「それはあなた次第」

犬は飼い主次第なのです。

飛びつき禁止の用紙を貼り付けて家族で犬の行動に変化を起こした飼い主さん。

本当にびっくりするほど変わったと驚かれていました。

犬の変化は飼い主の変化です。

犬はやっぱり飼い主の鏡ですね。

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犬との健全な暮らしで犬も飼い主もダイエットが完璧にできたそうです。

昨日のダイエット関連のブログ記事に何名かの生徒さんが反応してコメントを下さいました。

その中のおひとりはこのようなコメントでした。

コメント公開の許可を受けましたのでご紹介します。

「犬の散歩でダイエット、のブログを読んで…実はわたしも実体験者です。

子犬を迎えて10ケ月になりますが、実は全く食事制限をしていないのに10キロ痩せました。

10年前の体重にはあと一息届きませんが、歩くのが苦にならなくなって、少しの距離なら歩くようになりました。

家の中でも動くことが億劫でなくなりました。

実感しはじめたのは子犬を迎えて半年たったころでした。

散歩は朝、夕に60分~90分。

そのほか公園や山に行き、ほとんどは歩かずに長いリードをつけたまま犬の行動を見守っていることもあります。

当たり前のことですが、早寝早起きが基本になりました!

犬をダイエットのに使おうなんて毛頭考えていなかったのに、うれしい限りです!!」

こんなコメントでした。

早寝早起きの規則正しい生活というのも、体を整えるのによかったのでしょうね。

しかし、何よりもよかったのは、体を動かすことが生き生きとできるようになったからではないでしょうか?

犬と公園や山にいくのが楽しく、ワクワクして行動をしていることで身体が自然に動けるようになったのではなかと思うのです。

どんなにダイエットしたくても、無理に運動をすると続かないしリバウンドしてしまいます。

犬との山歩きは体だけでなく頭も使います。

それに全身の神経や感覚も研ぎ澄まされていきますね。

これは人に限らず犬も同様です。

私も我慢せずに食べる方ですが、体はまだまだ動きます。

やっぱり好きなことをしているからかもしれません。

寒さには負けそうですが、若い犬がくると「負けるもんか」と年甲斐もなくはりきってしまいます。

関連のブログ記事

ダイエットしたいなら食事制限よりも犬の散歩が一番って知ってましたか。

 


 

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ダイエットしたいなら食事制限よりも犬の散歩が一番って知ってましたか。

犬の散歩こそダイエットにつながる

先日、生徒さんの訪問レッスンで60分びっちりと散歩の練習を見ることになりました。

見ることになったといっても、私も60分歩きとおしのレッスンです。

歩く速度もやや早めで安定しており、リードの持ち方や体のバランスもばっちりです。

犬の脚の運びやバランスも以前よりもずっと良くなって、散歩行動が以前とは全くちがって改善されていることに感心しました。

と、感心している間に飼い主さんと犬くんがどんどんと小さくなっていきます。

まずい、私の速度が遅いのだと早めにすたすたと歩き始めました。


そして山のような公園につき、アップにつぐアップ、ダウンにつぐダウンと隆起する地面を進んでいきます。

これは相当の運動になると感じ、散歩で痩せたのではないかとお尋ねしました。

なんと、ベルトの穴が二つ小さくなるくらいになりズボンがぶかぶかになるほどお痩せになったとのことです。

もともとダイエットする必要のないスマートな飼い主さんが、そこからまたそれだけ痩せられたということは、体が締まったということなのでしょう。

以前にも他の女性の飼い主さんから「散歩でズボンがぶかぶかになりうれしい」と聞いたので、やっぱり散歩の運動量とはすごいのだなと改めて実感したのです。

本当に痩せたいなら食事制限よりも運動、ですよね。

この実体験を裏付けるような情報も同時にネットから入手しました。

本を読みたいのだけど時間がないという私の願いを少しだけかなえてくれるYouTubeの動画をときどき聞いています。

本要約チャンネルという番組で、その名前のとおり本を要約して説明してくれるものです。

本当の「本を読む」という価値観とは違いますが、簡単に情報が入ってくるというところでは役立たせていただいています。

そのチャンネルでダイエットに関する本が取り上げられていました。

要するに、効果的なダイエットとは食事制限ではなく運動をすることだということだったと受け取りました。

食事制限はすぐに痩せるがリバウンドが激しく、むしろ太りやすい体質をつくるということ。

そして、運動はなかなか痩せないけれど継続していくとじっくりと痩せてくるのでリバウンドしにくいのだという内容には納得しました。

太りにくい体を手に入れることこそ、健康的なダイエットの形ですね。

ネットの情報をなんでも信用する方ではないのですが、科学的な根拠に納得がいき実際に体験を通して実感できると「なるほど」が増えていきます。

犬の散歩に行ってダイエットができ、犬もまた散歩に行くことで活動が広がり社会性もあがるのでしたらこんなに素晴らしいことはありません。

ちなみにこの飼い主さんは毎日朝晩の散歩をこのペースで60分~90分はされているようです。

犬も飼い主も健康で幸せになるために、毎日の散歩を楽しく行きましょう。

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冬が終わってしまう前に犬と山歩きに行こう。

山のクラスでは極寒の数日を過ごしました。

インスタグラムなどをご覧になった生徒さんからは「大丈夫ですか?」のお声もありましたが、全然積もっていません。

とても寒い数日でしたが、少しだけ積もった雪景色に大興奮する今月1才になったばかりの若い犬たちの行動を見ていました。


オポと一緒に何年も山で冬を越したので、2月からの寒さのたびに春がやってくるのを感じられるようになりました。

雪解けと同時にみられる新芽や黄色の花たち。

雪が降った日は犬たちもふんふんと雪の地面を嗅ぎまわり、雪の下で起きている春の変化を敏感に感じ取っているように思えます。

都会で暮らす犬たちの多くは彼らの健康のために不妊去勢手術を行っていますから、野生動物のように春とともに出産を迎えるわけではありません。

それでも、動物にとって春の兆しというのは厳しい冬を超えてワクワクと何かが湧き出る感じがあるのではないのかな~と犬をみながら感じています。

どの空間にいても季節は感じるものですが、山の自然の風景の中で感じる季節感はやはり特別なものです。

その自然の空間の中で犬が何を感じるのかをじっと見ているのが楽しいのですが、寒さでダメージも大きいですね。本当に戦いです。


さて、犬と暮らすみなさんは犬が何をしているのを見るのが楽しいでしょうか?

犬の寝顔を見るのが好き。

犬がおもちゃ遊びをしているのを見るのが好き。

犬がごはんを食べているのを見るのが好き。

いろいろとあるかもしれませんが、犬が自然の中で探索しているのを見るのが好きという方もきっといらっしゃるでしょう。

だとしたら、この季節にしか見られない犬の特別の行動をぜひじっと観察してみてください。

山の中を歩く犬、山の中を探索する犬が何を思い何を感じているのか。

犬はそれを人のそばで見せてくれる特別な動物なのだということを知ったときに、犬はきっと今よりずっと豊かな時間を持てるようになるはずです。

Posted in 日々のこと, 犬のこと, 自然のこと

犬のしつけ方がみんな同じだと思っていたらそれは大きな間違いです。

たくさんの本を読んだりYouTubeの動画サイトを頼りに犬にしつけをした結果うまくいかなかったというケースが増えています。

本の内容やYouTubeの動画配信の内容を十分に把握することすら難しいのですが、そもそも犬について得た情報が思っていたのと違うのであったら進む方向は全く違ってしまいます。

みなさんは「情報が間違っていた」と激怒されるかもしれませんが、間違っていたのは情報ではなく情報の選び方です。

犬なんてみな同じなんだから犬のしつけ方も同じではないのか、と考えられているとしたらそれこそ大きな間違いであるということだけをお伝えしておきます。

犬のしつけ方にはたくさんの道がある。これが結論です。

個々の犬にもそれぞれに個性がありますので、たしかにそれもしつけ方に少しは影響します。

たとえば、この犬種は外飼いが向いているとか、この犬種は室内飼いが向いているということです。

それでもいくつかの工夫をすれば、屋内飼育と屋外飼育の違いを克服することはできます。

なのでこのあたりは大した違いではありません。

小型犬と大型犬では気質が違いますが、それもしつけ方の違いにはさして影響しません。

犬という動物としての習性や気質を持っているのであれば、基本的にしつけ方の姿勢は同じです。

犬のしつけ方がたくさんある「違い」の理由は、犬と人の関係性があまりにもたくさんありすぎるからです。

はっきりとした言い方で誤解を生むかもしれませんが、人が犬を飼う目的、つまり人がどのように犬を使いたいのかというところが人によって様々であるからです。

使役犬と呼ばれる働く犬などを除いたとして、家庭犬としてみた場合にも人が犬を飼う目的というのはかなり違いがあるのです。

洋服を着せてカフェに連れていきたい、犬といっしょに寝たい、犬を膝の上にのせてテレビを見たいという飼い主がいるとすれば、そうでない飼い主もたくさんいます。

犬とアウトドアを楽しみたい、犬と山歩きをしたい、という飼い主がいてもそうでない飼い主もたくさんいるでしょう。

犬という動物とどのような場所でどのように過ごしたいのか、という飼い主側の希望が違えば、犬との暮らし、犬のしつけ方もまた違ってきます。

その形にひとつを探すために、コーラント・ローレンツ先生の「ヒト、犬にあう」の本を先日もご紹介したところ数名の方から購入しましたというお声かけをいただきました。

動物行動学者にも様々な先生方がいらっしゃる中で、私のような凡人が気軽に読める書籍を書いて下さった先生もごく一部であるとは思います。

その本で出合った動物行動学者のローレンツ先生のこの本の中に、犬との暮らしの歴史を読み取ることができるのです。

かなり長い間、ヨーロッパではこうして人と犬が暮らしてきたのだろうなと感じることのできる本です。

犬との暮らし方は様々です。

どのような暮らしも飼い主が犬を愛しているということを否定することはできません。

ただ言えるのは、あなたの犬は本当に犬として生きる時間を持っているのかということです。

本を読んだら、ぜひ感想を聞かせて下さい!

Posted in 人イヌにあう, 犬のこと

犬のしつけが成功するのは犬を肯定することが必須です。

犬の問題行動や犬のしつけに悩む飼い主さんからのご相談をお受けするようになり今年で22年目です。

2という数字はふたつあるという意味、どんな問題にもたくさんの選択肢があるようで結局のところふたつのどちらかを選んでいるように思えます。

犬との関係をより良い方向へ進ませたいのになぜかうまくいかないというのであれば、この二択のうちのうまくいかない方を選択してしまっているのかもしれません。

そこで今日は、犬の吠えたり、かみついたり、いうことをきかないという行動がなかなか解決できない飼い主さんに、具体的な方法ではないけれど根本的に大切な部分についてお伝えします。

犬が何かができるようになれば…という考え方

犬のしつけや犬の問題行動に取り組む飼い主の中には、犬が吠えないようになれば、咬まないようになれば、と考えて日々の生活を送ってはいないでしょうか。

実はこの考え方は一行に前進しない考え方なのです。

犬のしつけの例にもなりますが、犬に否定形を教えることは難しいことです。

動物のとてもシンプルな脳の機能の中で、吠えてはいけない、咬んではいけない、とびついてはいけない、を教えることはできないのです。

それと同じように、飼い主側も、犬が吠えないようにするにはどうしたらいいのか、とびつかないようにするにはどうしたらいいのか、かみつかないようにするには…という考えを持つようになると、全く物事は進まなくなります。

そうした考えの中では、常に犬を否定する姿勢や言動が起きるようになり、そもそも否定形を理解しがたい犬の方は、飼い主が何をやろうとしているのか、飼い主が何を要求しているのかが全くわからず混乱してきます。

犬にできることをさせることこそ最も有意義である

犬の噛みつく行動や吠える行動、排泄の失敗などの問題となる行動もすべて止めて欲しい行動ですがこれを「止める」方法を犬は知りません。

特に排泄の失敗などは間違いに陥ると改善が難しくなる行動のひとつです。

どこで排泄してはいけないと教えるよりも、どのような排泄行動をとるのかを理解して環境を整備しなければ問題解決には結びつきません。

要は「犬ができるようにするために自分ができること」を考えるしかないのです。

噛みつきや吠える、飛びつくという行動は犬が興奮しているときや攻撃的になるときに出る行動です。

なぜ犬が攻撃的になるのかを考える前に、落ち着せるためにできることは何かを考えます。

犬に「伏せ」を伝えることの意味とは

全く考えが進まなくてもできる落ち着かせ行動が「フセ」です。

そのため何も考えが進まないときにでも、犬がフセをいえばいつでもフセができるように練習することには価値があります。

犬ができないことより犬ができることを増やしていく。

落ち着いていられるようにするための行動を繰り返しさせる。

例えば犬のフセなどは1回では効き目がありませんが、一日に繰り返してフセとマテをする機会があれば、回数と共に犬は落ち着きを増してきます。

フセやダウンといっても全くフセができなかった犬が、すぐに伏せができるようになると同時に落ち着きが増してきたなと感じられることがあります。

飼い主は絶対的に落ち着いていること

但し相手に落ち着けといっているのですから、飼い主自身が落ち着いていることが大切です。

なかなか落ちつけずできない犬とともにいると、犬のパワーの方が圧倒的に強いため飼い主側が落ち着かなくなってしまうことがよくあります。

犬のネガティブパワーに負けてしまったということです。

動物は結構力がありますが、精神的にも同じことです。

彼らには今しかなく、幸せだった過去や未来や死にすら逃げることができません。

彼らは今戦うしかなく、そのパワーは絶大なのです。

否定ではなく肯定で、できないことではなく今日できることを一つやってそれを繰り返して下さい。

パフォーマンスやトリックや芸は、犬とのあそびには取り入れても犬のしつけには必要ありません。

できることとは、フセてマテ、一緒に歩く、ハウスで休む、この連続が活動です。

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