グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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柿の実と犬の事件、ジェイに起きたこと。

七山ではお盆が来る少し前から涼しい風が通り抜け、例年よりも早く秋の到来を感じるようになりました。近くの農家さんから聞いたところによると、お米の育ち方も早いらしく酷暑の都会とは違った空気感があります。

秋が近づいてくると変わり始める風景の一つとして秋の実が育ち始めていること。栗林には大きな栗の実がなりそのうちのいくつかは地面に落ち始めています。

今年の初めに剪定した柿の木にはきれいな青い実がたくさんなっています。その柿の青い実のいくつかは熟す前に落ちてしまうのですが、昨年から柿の実を食べることにはまった犬のジェイが落ちた青い実を見つけました。

最近は柿の木周辺のパトロールに熱心だなと思っていたのですが、柿の実が落ちる前からジェイの頭上に漂うかすかな匂いを感知していたようです。もちろん私にはまったく匂いはわかりませんが、視覚の優れたホモサピエンスですから緑の葉に囲まれてカモフラージュした青い実を見分けることはできます。私もジェイも、そろそろかなと期待に胸を膨らませていたころでした。

偶然にも風の力で地面に落ちた青い柿の実は犬が食べられるほど熟してはいません。犬の顎の力で簡単に砕ける硬さではありますが、わりと慎重なジェイは一度に砕こうとせずに少し歯を当てては離れ、また少し歯を当てることを繰り返していました。多くの青い実は哺乳動物にとっては危険なもの、この様子では一度に食べることはないから大丈夫だなと青い実を取り去ることなく放置していました。

その日の夕方のジェイの夕ご飯の後、いつもよりとても早く外に出たいというシグナルを発しました。いつもは夜の21時から22時くらいに庭に出るのに、その日は19時くらいに庭にでていき、またかなり長い時間戻ってこなかったのです。青い実を少しかじって下痢をしたのか、もしくは新しい青い実を見つけて格闘しているのかどちらかは不明でしたが、20分ほどするとようやく戻ってきました。

事件はこの日の未明に起きたのです。

夜中の3時くらいに部屋の中を歩く足音で目覚めました。これはジェイが外に出るというシグナルとして部屋を歩く音です。飛び起きてジェイだけを庭に出して寝ぼけた私は玄関で待つ、やはり青い実を食べて下痢をしたのだと確認しました。

しばらくすると戻ってきたので再び部屋に戻りいったんベッドに横たわったのですがほんの数秒してすぐにまた歩き出すジェイの足音に飛び起きて、またジェイだけを庭に出して2回目は30分ほど待ちましたが戻ってきません。あまりにも遅いので服を羽織って外に出ようとしたタイミングでジェイが戻ってきました。

そして部屋に戻ったあとベッドに寝ようとしたのですが、どうやらジェイの方はまだ収まっていないようで、少しうろうろとしたあとベッドの近くに座りました。これはまだ問題が解決していないという合図です。

私は床に座る姿勢をとり、次の要求があればすぐに応じられるようにスタンバイしているよというアピールをしました。するとジェイは私の近くに対面で足を崩して伏せました。そのとき左足が小刻みに震えているのがわかりました。さらに時折足をつっぱるようにわずかに蹴り出す行為も見られます。その様子をしばらく見守っていたのですが、少しすると震えている自分の足をなめたりかじったりするようになりました。

ここからは私の推測になりますが、柿の青い実を食べたことがきっかけで下痢などである程度は排出したもののすでに体内に入り込んだ毒性があったのか軽い神経症状を起こしたのかなと思いました。本来なら毒性の強いものを食べた直後に胃が受け付けず嘔吐する、腸内で吸収せずに下痢をするで解決するはずですが、量が少なすぎて反応が低かったのかもしれません。

ジェイが足の様子を気にしているのが二時間ほど続きましたが次第に落ち着いてベッドに移動したのは明け方の6時前くらいでした。見守っていられたのは呼吸が安定していて意識がしっかりとあったからです。犬が熟す前の実を食べて消化不良を起こしたり、毒性のあるものを口にして嘔吐することなどはよくあることです。

先代犬のオポにも青い実の事件がありました。田舎暮らしを始めたばかりのことにたくさんのトマトを作ったのですが、トマトが好物のオポがまだ赤くなりきっていないトマトの青い実を一度に全部食べてしまったのです。このときにはしばらくしてすべて嘔吐し、その後は青いトマトを口にすることはありませんでした。

自然の中とはいえ普段から生活している環境なのでどのような植物がどこにあるのかということはある程度把握していますが、毒性のあるものをすべて犬から遠ざけることはできません。犬も間違いを犯しながら少しずつ学んでいくしかないのです。もちろん自分の犬にだからこそさせられることです。もし預かりの犬が同じようなことをしようとしたらすぐに取り上げて厳しく管理します。

自然との暮らしや体験は決して心地の良いものばかりではありません。むしろ自然の中では難しい問題や厳しい教えがたくさんあります。だからこそ、対峙して学ぶ価値があると思うのです。今回のジェイと青い柿の実の学びは完結したとは言えませんが、引き続きその学びを見守り、見守ることを自分の学びとします。

柿の青い実を嗅ぐジェイ